私独自のテイラーシステムを、特殊値導出にどんどん応用していきます。ζ(5/2),ζ(3/2),ζ(7/2)を導出。
ついでにζ(2),ζ(4),ζ(6),ζ(8)も出した。
私が発明したテイラーシステムでζ(5/2)を求めてみます。
(cosx)/1^2.5 + (cos2x)/2^2.5 + (cos3x)/3^2.5 +・・・
という母関数を考え、π周りテイラー展開とπ/2代入でテイラーシステムを実行します。
当面「π/2代入,πテイラー」の条件をつづけましょう。
この条件を略記すれば、Cos[ s=5/2, π/2代入,πテイラー]となる。
(本サイトでは、√2 を 2^0.5として表現している箇所があります。)
[ζ(5/2)を導出する] Cos[s=5/2, π/2代入、πテイラー]
まず
f(x)=(cosx)/1^2.5 + (cos2x)/2^2.5 + (cos3x)/3^2.5 + (cos4x)/4^2.5 + ・・・ -------@
という母関数を考えます。
まず@で x=π/2を代入します。すると
f(π/2) = -2^(-2.5)・(1-1/2^1.5)・ζ(5/2) -------A
となり、ζ(5/2)が現れます。
次に、@の右辺をx=πの周りでテイラー展開します。すると、次のようになります。
f(x)=- (1-1/2^1.5)・ζ(5/2) + (1-2^0.5)・ζ(1/2)・(x-π)^2 /2!
- (1-2^2.5)・ζ(-3/2)・(x-π)^4 /4!+ (1-2^4.5)・ζ(-7/2)・(x-π)^6 /6!
- (1-2^6.5)・ζ(-11/2)・(x-π)^8 /8!+ (1-2^8.5)・ζ(-15/2)・(x-π)^10 /10!
・・・・・・・・・・・・・・・・・ -------B
無限個のζ(-n/2)値が出てきました。こちらにもζ(5/2)が出ました。ζ(1/2)も現れています。
さて、Bにx=π/2を代入して
f(π/2)=- (1-1/2^1.5)・ζ(5/2) + (1-2^0.5)・ζ(1/2)・π^2 /(2!・2^2)
- (1-2^2.5)・ζ(-3/2)・π^4 /(4!・2^4) + (1-2^4.5)・ζ(-7/2)・π^6 /(6!・2^6)
- (1-2^6.5)・ζ(-11/2)・π^8 /(8!・2^8) + (1-2^8.5)・ζ(-15/2)・π^10 /(10!・2^10)
・・・・・・・・・・・ -------B-2
となる。B-2とAは等しいので、
-2^(-2.5)・(1-1/2^1.5)・ζ(5/2)
=- (1-1/2^1.5)・ζ(5/2) + (1-2^0.5)・ζ(1/2)・π^2 /(2!・2^2)
- (1-2^2.5)・ζ(-3/2)・π^4 /(4!・2^4) + (1-2^4.5)・ζ(-7/2)・π^6 /(6!・2^6)
- (1-2^6.5)・ζ(-11/2)・π^8 /(8!・2^8) + (1-2^8.5)・ζ(-15/2)・π^10 /(10!・2^10)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
となる。ζ(5/2)を左辺に集めて整理して、次となる。
(1-2^(-2.5))・(1-1/2^1.5)・ζ(5/2)
= (1-2^0.5)・ζ(1/2)・π^2 /(2!・2^2)
- (1-2^2.5)・ζ(-3/2)・π^4 /(4!・2^4)
+ (1-2^4.5)・ζ(-7/2)・π^6 /(6!・2^6)
- (1-2^6.5)・ζ(-11/2)・π^8 /(8!・2^8)
+ (1-2^8.5)・ζ(-15/2)・π^10 /(10!・2^10)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ -------C
ζ(s)の関数等式
ζ(1-s)=cos(πs/2)・Γ(s)・2^(1-s)・π^(-s)・ζ(s)
を利用し、ζ(-3/2),ζ(-7/2)・・・をすべて現実的なζ(5/2) ,ζ(9/2),・・・に直してさらに整理すると、
次のようになります。
(1-1/2^2.5)・(1-1/2^1.5)・ζ(5/2)
= -π^2・[(√2-1)・ζ(1/2)・0!/(2!・0!・2^2)
+ (√2-1/2^2)・ζ(5/2)・4!/(4!・2!・2^8)
+ (√2-1/2^4)・ζ(9/2)・8!/(6!・4!・2^14)
+ (√2-1/2^6)・ζ(13/2)・12!/(8!・6!・2^20)
+ (√2-1/2^8)・ζ(17/2)・16!/(10!・8!・2^26)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ] -----D
「百武彗星 その1」でζ(1/2)で見たのと同様、ζ(5/2)=[半整数ゼータの無限和]となりました。
このDの秩序だった形を見てください。きれいなものです。
さて、Dは見方を変えれば、ζ(1/2)が求まる式ともなっているのはありませんか!
つまり、「百武彗星 その1」の「ζ(1/2)値の導出 その2」で出したのと同類の式となっている。
Dでζ(1/2)を左辺にもってきて、変形を加えつつ整理すると、次のようになります。
-(1-2^0.5)・ζ(1/2)/(2!・2^2)
= -(1-1/2^2.5)・(1-1/2^1.5)・ζ(5/2)/π^2
- (√2-1/2^2)・ζ(5/2)・(1・3)/(4!・2^6)
- (√2-1/2^4)・ζ(9/2)・(1・3・5・7)/(6!・2^10)
- (√2-1/2^6)・ζ(13/2)・(1・3・5・7・9・11)/(8!・2^14)
- (√2-1/2^8)・ζ(17/2)・(1・3・5・7・9・11・13・15)/(10!・2^18)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ -------E
やはり、ここでもζ(1/2)は無限個の半整数ゼータで表現されたのです。
math worldによればζ(1/2)は、次の値になります。
ζ(1/2)=-1.46035450880・・・ -------F
E式でほんとうにFとなるのか、ζ(1/2)を検証しました。
右辺のζ(5/2),ζ(9/2),・・・は、現実世界において確定した値ですので、右辺からζ(1/2)を出せば
Fに収束します。収束は非常に速く、最初からのたったの10項で-1.460354506・・・となりました。
(Excel VBAでプログラムを組んで検証)
なおζ(5/2),ζ(9/2),・・・はζ(s)定義式から直接算出した値を使いました。
以上
再度、Eを書いておきます。
-(1-2^0.5)・ζ(1/2)/(2!・2^2)
= -(1-1/2^2.5)・(1-1/2^1.5)・ζ(5/2)/π^2
- (√2-1/2^2)・ζ(5/2)・(1・3)/(4!・2^6)
- (√2-1/2^4)・ζ(9/2)・(1・3・5・7)/(6!・2^10)
- (√2-1/2^6)・ζ(13/2)・(1・3・5・7・9・11)/(8!・2^14)
- (√2-1/2^8)・ζ(17/2)・(1・3・5・7・9・11・13・15)/(10!・2^18)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ -------A
また「百武彗星 その1」で出したζ(1/2)の同類の2式も書いておきます。
(1-1/√2)・(1-√2)・ζ(1/2)
= (√2-1/2^2)・{(1・3)/(2・4)}・ζ(5/2)/2^2
+ (√2-1/2^4)・{(1・3・5・7)/(2・4・6・8)}・ζ(9/2)/2^4
+ (√2-1/2^6)・{(1・3・5・7・9・11)/(2・4・6・8・10・12)}・ζ(13/2)/2^6
+ (√2-1/2^8)・{(1・3・5・7・9・11・13・15)/(2・4・6・8・10・12・14・16)}・ζ(17/2)/2^8
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ -----B
-(1-1/2^0.5)・(1-2^0.5)・ζ(1/2)
= - 1/2・L(3/2)
+ (1-1/2^2.5)・{(1・3)/(2・4)}・ζ(5/2) - {(1・3・5)/(2・4・6)}・L(7/2)
+ (1-1/2^4.5)・{(1・3・5・7)/(2・4・6・8)}・ζ(9/2)
- {(1・3・5・7・9)/(2・4・6・8・10)}・L(11/2)
+ (1-1/2^6.5)・{(1・3・5・7・9・11)/(2・4・6・8・10・12)}・ζ(13/2)
- {(1・3・5・7・9・11・13)/(2・4・6・8・10・12・14)}・L(15/2)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ---------C
A,B,Cそれぞれ異なった表現ですが、半整数ゼータが一致団結して手に手をとってζ(1/2)を生み出している
様は壮大です。
最後に、CとDの式を再度書いておきます。(Dでは右辺のζ(5/2)はそのままおいておきます。)
(1-2^(-2.5))・(1-1/2^1.5)・ζ(5/2)
= (1-2^0.5)・ζ(1/2)・π^2 /(2!・2^2)
- (1-2^2.5)・ζ(-3/2)・π^4 /(4!・2^4)
+ (1-2^4.5)・ζ(-7/2)・π^6 /(6!・2^6)
- (1-2^6.5)・ζ(-11/2)・π^8 /(8!・2^8)
+ (1-2^8.5)・ζ(-15/2)・π^10 /(10!・2^10)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ -------C
上は、次のようにも書き換えられる。
(1-1/2^2.5)・(1-1/2^1.5)・ζ(5/2)
= -π^2・[(√2-1)・ζ(1/2)・0!/(2!・0!・2^2)
+ (√2-1/2^2)・ζ(5/2)・4!/(4!・2!・2^8)
+ (√2-1/2^4)・ζ(9/2)・8!/(6!・4!・2^14)
+ (√2-1/2^6)・ζ(13/2)・12!/(8!・6!・2^20)
+ (√2-1/2^8)・ζ(17/2)・16!/(10!・8!・2^26)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ] -----D
ゼータ宇宙を感じます。
次にζ(3/2)を求めます。
(cosx)/1^1.5 + (cos2x)/2^1.5 + (cos3x)/3^1.5 +・・・
という母関数を考え、π周りテイラー展開とπ/2代入でシステムを実行します。
「π/2代入,πテイラー」の条件をつづけましょう。
条件を略記すれば、Cos[ s=3/2, π/2代入,πテイラー]となります。
[ζ(3/2)を導出する] Cos[s=3/2, π/2代入、πテイラー]
まず
f(x)=(cosx)/1^1.5 + (cos2x)/2^1.5 + (cos3x)/3^1.5 + (cos4x)/4^1.5 + ・・・ -------@
という母関数を考えます。
まず@で x=π/2を代入します。すると
f(π/2) = -2^(-1.5)・(1-1/2^0.5)・ζ(3/2) -------A
となり、ζ(3/2)が現れます。
次に、@の右辺をx=πの周りでテイラー展開します。すると、次のようになります。
f(x)=- (1-1/2^0.5)・ζ(3/2) + (1-2^1.5)・ζ(-1/2)・(x-π)^2 /2!
- (1-2^3.5)・ζ(-5/2)・(x-π)^4 /4!+ (1-2^5.5)・ζ(-9/2)・(x-π)^6 /6!
- (1-2^7.5)・ζ(-13/2)・(x-π)^8 /8!+ (1-2^9.5)・ζ(-17/2)・(x-π)^10 /10!
・・・・・・・・・・・ -------B
無限個のζ(-n/2)値が出ています。またζ(3/2)が出ました。
さて、Bにx=π/2を代入して
f(π/2)=- (1-1/2^0.5)・ζ(3/2) + (1-2^1.5)・ζ(-1/2)・π^2 /(2!・2^2)
- (1-2^3.5)・ζ(-5/2)・π^4 /(4!・2^4)+ (1-2^5.5)・ζ(-9/2)・π^6 /(6!・2^6)
- (1-2^7.5)・ζ(-13/2)・π^8 /(8!・2^8)+ (1-2^9.5)・ζ(-17/2)・π^10 /(10!・2^10)
・・・・・・・・・・・ -------B-2
B-2とAは等しいので、
-2^(-1.5)・(1-1/2^0.5)・ζ(3/2)
=- (1-1/2^0.5)・ζ(3/2) + (1-2^1.5)・ζ(-1/2)・π^2 /(2!・2^2)
- (1-2^3.5)・ζ(-5/2)・π^4 /(4!・2^4)+ (1-2^5.5)・ζ(-9/2)・π^6 /(6!・2^6)
- (1-2^7.5)・ζ(-13/2)・π^8 /(8!・2^8)+ (1-2^9.5)・ζ(-17/2)・π^10 /(10!・2^10)
・・・・・・・・・・・
ζ(3/2)を左辺に集めて、次となる。
(1-2^(-1.5))・(1-1/2^0.5)・ζ(3/2)
= (1-2^1.5)・ζ(-1/2)・π^2 /(2!・2^2)
- (1-2^3.5)・ζ(-5/2)・π^4 /(4!・2^4)
+ (1-2^5.5)・ζ(-9/2)・π^6 /(6!・2^6)
- (1-2^7.5)・ζ(-13/2)・π^8 /(8!・2^8)
+ (1-2^9.5)・ζ(-17/2)・π^10 /(10!・2^10)
・・・・・・・・・・・・・・ -------C
ζ(s)の関数等式
ζ(1-s)=cos(πs/2)・Γ(s)・2^(1-s)・π^(-s)・ζ(s)
を利用して、ζ(-1/2),ζ(-5/2)・・・をすべて現実的なζ(3/2) ,ζ(7/2),・・・に直して整理整頓すると、
次のようになる。
AとCは等しいので、ζ(3/2)を左辺にまとめて、整理すると、次のようになります。
(1-1/2^1.5)・(1-1/2^0.5)・ζ(3/2)
=π[(√2-1/2^1)・ζ(3/2)・2!/(2!・1!・2^4)
+ (√2-1/2^3)・ζ(7/2)・6!/(4!・3!・2^10)
+ (√2-1/2^5)・ζ(11/2)・10!/(6!・5!・2^16)
+ (√2-1/2^7)・ζ(15/2)・14!/(8!・7!・2^22)
+ (√2-1/2^9)・ζ(19/2)・18!/(10!・9!・2^28)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ] -----D
きれいなものです。
さて、Dは見方を変えれば、ζ(3/2)を求めることのできる式ともなっています。
Dでζ(3/2)を左辺にもってきて、変形を加えつつ整理すると、次のようになります。
(1-1/2^1.5)・{(1-1/√2)/π - √2/16)}・ζ(3/2)
= (√2-1/2^3)・ζ(7/2)・6!/(4!・3!・2^10)
+ (√2-1/2^5)・ζ(11/2)・10!/(6!・5!・2^16)
+ (√2-1/2^7)・ζ(15/2)・14!/(8!・7!・2^22)
+ (√2-1/2^9)・ζ(19/2)・18!/(10!・9!・2^28)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ -----E
やはり、ここでも、ζ(3/2)は無限個の半整数ゼータで表現された。
Eからζ(3/2)を計算することもできます。右辺の収束は速く100項までで十分であり、最初から100項まで
ζ(3/2)= 2.612375348682・・・となりました。
なおζ(s)の定義よりζ(3/2)を求めると収束が遅く20億項で 2.612330626704・・となるが、まだ動いています。
(Excel VBAでプログラムを組んで調べた)
以上
最後に、CとDを再度書いておきます。(右辺のζ(3/2)はそのままおいておきます)
(1-1/2^1.5)・(1-1/2^0.5)・ζ(3/2)
= (1-2^1.5)・ζ(-1/2)・π^2 /(2!・2^2)
- (1-2^3.5)・ζ(-5/2)・π^4 /(4!・2^4)
+ (1-2^5.5)・ζ(-9/2)・π^6 /(6!・2^6)
- (1-2^7.5)・ζ(-13/2)・π^8 /(8!・2^8)
+ (1-2^9.5)・ζ(-17/2)・π^10 /(10!・2^10)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ -------C
Cは次のようにも書き換えられる。
(1-1/2^1.5)・(1-1/2^0.5)・ζ(3/2)
=π[(√2-1/2^1)・ζ(3/2)・2!/(2!・1!・2^4)
+ (√2-1/2^3)・ζ(7/2)・6!/(4!・3!・2^10)
+ (√2-1/2^5)・ζ(11/2)・10!/(6!・5!・2^16)
+ (√2-1/2^7)・ζ(15/2)・14!/(8!・7!・2^22)
+ (√2-1/2^9)・ζ(19/2)・18!/(10!・9!・2^28)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ] -----D
同様の流れで、次にζ(7/2)を求めます。
(cosx)/1^3.5 + (cos2x)/2^3.5 + (cos3x)/3^3.5 +・・・
という母関数を考え、π周りテイラー展開とπ/2代入でシステムを実行します。
「π/2代入,πテイラー」の条件をつづけましょう。
条件を略記すれば、Cos[ s=7/2, π/2代入,πテイラー]となります。
[ζ(7/2)を導出する] Cos[s=7/2, π/2代入、πテイラー]
まず
f(x)=(cosx)/1^3.5 + (cos2x)/2^3.5 + (cos3x)/3^3.5 + (cos4x)/4^3.5 + ・・・ -------@
という母関数を考えます。
@で x=π/2を代入すると
f(π/2) = -2^(-3.5)・(1-1/2^2.5)・ζ(7/2) -------A
となり、ζ(7/2)が現れます。
次に、@の右辺をx=πの周りでテイラー展開します。すると、次のようになります。
f(x)=- (1-1/2^2.5)・ζ(7/2) + (1-1/2^0.5)・ζ(3/2)・(x-π)^2 /2!
- (1-2^1.5)・ζ(-1/2)・(x-π)^4 /4!+ (1-2^3.5)・ζ(-5/2)・(x-π)^6 /6!
- (1-2^5.5)・ζ(-9/2)・(x-π)^8 /8!+ (1-2^7.5)・ζ(-13/2)・(x-π)^10 /10!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ -------B
無限個のζ(-n/2)値が出ています。ζ(7/2)とζ(3/2)も出ました。
さて、Bにx=π/2を代入して、次となる。
f(π/2)=- (1-1/2^2.5)・ζ(7/2) + (1-1/2^0.5)・ζ(3/2)・π^2 /(2!・2^2)
- (1-2^1.5)・ζ(-1/2)・π^4 /(4!・2^4) + (1-2^3.5)・ζ(-5/2)・π^6 /(6!・2^6)
- (1-2^5.5)・ζ(-9/2)・π^8 /(8!・2^8) + (1-2^7.5)・ζ(-13/2)・π)^10 /(10!・2^10)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ -------B-2
B-2はCと等しいので、
-2^(-3.5)・(1-1/2^2.5)・ζ(7/2)
=- (1-1/2^2.5)・ζ(7/2) + (1-1/2^0.5)・ζ(3/2)・π^2 /(2!・2^2)
- (1-2^1.5)・ζ(-1/2)・π^4 /(4!・2^4) + (1-2^3.5)・ζ(-5/2)・π^6 /(6!・2^6)
- (1-2^5.5)・ζ(-9/2)・π^8 /(8!・2^8) + (1-2^7.5)・ζ(-13/2)・π)^10 /(10!・2^10)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
となる。
左辺にζ(7/2)を集めて、次となる。
(1-2^(-3.5))・(1-1/2^2.5)・ζ(7/2)
= (1-1/2^0.5)・ζ(3/2)・π^2 /(2!・2^2)
- (1-2^1.5)・ζ(-1/2)・π^4 /(4!・2^4)
+ (1-2^3.5)・ζ(-5/2)・π^6 /(6!・2^6)
- (1-2^5.5)・ζ(-9/2)・π^8 /(8!・2^8)
+ (1-2^7.5)・ζ(-13/2)・π)^10 /(10!・2^10)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ------C
ζ(s)の関数等式
ζ(1-s)=cos(πs/2)・Γ(s)・2^(1-s)・π^(-s)・ζ(s)
を利用して、ζ(-1/2),ζ(-5/2)・・・をすべて現実的なζ(3/2) ,ζ(7/2),・・・に直して整理整頓すると
次のようになる。
(1-1/2^3.5)・(1-1/2^2.5)・ζ(7/2)
=(1-1/2^0.5)・ζ(3/2)・π^2 /(2!・2^2)
- π^3[(√2-1/2^1)・ζ(3/2)・2!/(4!・1!・2^6)
+ (√2-1/2^3)・ζ(7/2)・6!/(6!・3!・2^12)
+ (√2-1/2^5)・ζ(11/2)・10!/(8!・5!・2^18)
+ (√2-1/2^7)・ζ(15/2)・14!/(10!・7!・2^24)
+ (√2-1/2^9)・ζ(19/2)・18!/(12!・9!・2^30)
+ (√2-1/2^11)・ζ(23/2)・22!/(14!・11!・2^36)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ] ------D
さて、Dはζ(7/2)を求めることのできる式ともなっている。
Dでζ(7/2)を左辺にもってきて、変形を加えつつ整理すると、次のようになります。
(1-1/2^3.5)・{(1-1/2^2.5)/π^3 + 15 √2/(2^9・6!)}・ζ(7/2)
=(1-1/2^0.5)・ζ(3/2)/(π・2!・2^2)
- (√2 -1/2)・ζ(3/2)・2!/(4!・1!・2^6)
- (√2-1/2^5)・ζ(11/2)・10!/(8!・5!・2^18)
- (√2-1/2^7)・ζ(15/2)・14!/(10!・7!・2^24)
- (√2-1/2^9)・ζ(19/2)・18!/(12!・9!・2^30)
- (√2-1/2^11)・ζ(23/2)・22!/(14!・11!・2^36)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ------E
ここでも、ζ(7/2)は無限個の半整数ゼータで表現された。
Eからζ(7/2)を計算することもできます。右辺の収束は速く20項までで十分であり、最初から20項まで
ζ(7/2)=1.126733867316 ・・・となりました。
なおζ(s)の定義よりζ(7/2)を求めると1000万項で 1.126733867316 ・・となります。
(Excel VBAで調べた)
以上
最後に、CとDを再度書いておきます。
(1-1/2^3.5)・(1-1/2^2.5)・ζ(7/2)
= (1-1/2^0.5)・ζ(3/2)・π^2 /(2!・2^2)
- (1-2^1.5)・ζ(-1/2)・π^4 /(4!・2^4)
+ (1-2^3.5)・ζ(-5/2)・π^6 /(6!・2^6)
- (1-2^5.5)・ζ(-9/2)・π^8 /(8!・2^8)
+ (1-2^7.5)・ζ(-13/2)・π)^10 /(10!・2^10)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ------C
Cを書き換えるとDとなります。
(1-1/2^3.5)・(1-1/2^2.5)・ζ(7/2)
=(1-1/2^0.5)・ζ(3/2)・π^2 /(2!・2^2)
- π^3[(√2-1/2^1)・ζ(3/2)・2!/(4!・1!・2^6)
+ (√2-1/2^3)・ζ(7/2)・6!/(6!・3!・2^12)
+ (√2-1/2^5)・ζ(11/2)・10!/(8!・5!・2^18)
+ (√2-1/2^7)・ζ(15/2)・14!/(10!・7!・2^24)
+ (√2-1/2^9)・ζ(19/2)・18!/(12!・9!・2^30)
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ] ------D
あまり興味はないのですが、私が発明したテイラーシステムでζ(2)やζ(4)が出ることも確認しておきましょう。
まずζ(2)から。
(cosx)/1^2 + (cos2x)/2^2 + (cos3x)/3^2 +・・・
という母関数を考え、π周りテイラー展開とπ/2代入でテイラーシステムを実行します。
「π/2代入,πテイラー」の条件をつづけましょう。
条件を略記すれば、Cos[ s=2, π/2代入,πテイラー]となります。
[ζ(2)を導出する] Cos[s=2, π/2代入、πテイラー]
まず
f(x)=(cosx)/1^2 + (cos2x)/2^2 + (cos3x)/3^2 + (cos4x)/4^2 + ・・・ -------@
という母関数を考えます。
@で x=π/2を代入すると
f(π/2) = -2^(-2)・(1-1/2)・ζ(2) -------A
となり、ζ(2)が現れます。
次に、@の右辺をx=πの周りでテイラー展開します。すると、次のようになります。
f(x)=-(1-1/2)・ζ(2) + (1-2)・ζ(0)・(x-π)^2 /2!
- (1-2^3)・ζ(-2)・(x-π)^4 /4!+ (1-2^5)・ζ(-4)・(x-π)^6 /6!
- (1-2^7)・ζ(-6)・(x-π)^8 /8!+ (1-2^9)・ζ(-8)・(x-π)^10 /10!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ -------B
ここで、ζ(-2),ζ(-4),ζ(-6),・・はすべて0 なので、Bは次のようになります。
f(x)=-(1-1/2)・ζ(2) + (1-2)・ζ(0)・(x-π)^2 /2! -------C
Cで x=π/2を代入すると
f(π/2)=-(1-1/2)・ζ(2) + (1-2)・ζ(0)・(π/2)^2 /2! -------D
となる。
AとDは等しいので、次が成り立つ。
-2^(-2)・(1-1/2)・ζ(2)=-(1-1/2)・ζ(2) + (1-2)・ζ(0)・(π/2)^2 /2!
同じですが、次のようにも表現できます。
(1-1/2^2)・(1-1/2)・ζ(2)= (1-2)・ζ(0)・(π/2)^2 /2!
ζ(0)=-1/2であるから、ζ(2)を求めると、簡単に
ζ(2)=π^2/6
が出る。
以上
次にζ(4)を求めます。
(cosx)/1^4 + (cos2x)/2^4 + (cos3x)/3^4 +・・・
という母関数を考え、π周りテイラー展開とπ/2代入でシステムを実行します。
条件を略記すれば、Cos[ s=4, π/2代入,πテイラー]となります。
[ζ(4)を導出する] Cos[s=4, π/2代入、πテイラー]
まず
f(x)=(cosx)/1^4 + (cos2x)/2^4 + (cos3x)/3^4 + (cos4x)/4^4 + ・・・ -------@
という母関数を考えます。
@で x=π/2を代入すると
f(π/2) = -2^(-4)・(1-1/2^3)・ζ(4) -------A
となり、ζ(4)が現れます。
次に@の右辺をx=πの周りでテイラー展開します。すると、次のようになります。
f(x)=- (1-1/2^3)・ζ(4) + (1-1/2)・ζ(2)・(x-π)^2 /2!
- (1-2)・ζ(0)・(x-π)^4 /4!+ (1-2^3)・ζ(-2)・(x-π)^6 /6!
- (1-2^5)・ζ(-4)・(x-π)^8 /8!+ (1-2^7)・ζ(-6)・(x-π)^10 /10!
- (1-2^9)・ζ(-8)・(x-π)^12 /12!+ (1-2^11)・ζ(-10)・(x-π)^14 /14!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ -------B
ここで、ζ(-2),ζ(-4),ζ(-6),・・はすべて0 なので、Bは次のようになる。
f(x)=- (1-1/2^3)・ζ(4) + (1-1/2)・ζ(2)・(x-π)^2 /2!- (1-2)・ζ(0)・(x-π)^4 /4! -------C
Cで x=π/2を代入すると
f(π/2)=-(1-1/2^3)・ζ(4) + (1-1/2)・ζ(2)・(π/2)^2 /2!- (1-2)・ζ(0)・(π/2)^4 /4! -----D
となる。
AとDは等しいので、次が成り立つ。
-2^(-4)・(1-1/2^3)・ζ(4)=-(1-1/2^3)・ζ(4) + (1-1/2)・ζ(2)・(π/2)^2 /2!- (1-2)・ζ(0)・(π/2)^4 /4!
同じですが、次のようにも表現できます。
(1-1/2^4)・(1-1/2^3)・ζ(4)
=(1-1/2)・ζ(2)・(π/2)^2 /2!- (1-2)・ζ(0)・(π/2)^4 /4!
ζ(0)=-1/2,ζ(2)=π^2/6 であるから、ζ(4)を求めると、簡単に
ζ(4)=π^4/90
が出る。
以上
ついでにζ(6)とζ(8)も求めておきます。
上と同条件で求めましたが、やり方はまったく同じなので、結果だけ書きます。
ζ(6)は、次のようになります。
-2^(-6)・(1-1/2^5)・ζ(6)
=-(1-1/2^5)・ζ(6) + (1-1/2^3)・ζ(4)・(π/2)^2 /2!
- (1-1/2)・ζ(2)・(π/2)^4 /4! + (1-2)・ζ(0)・(π/2)^6 /6!
同じですが、次のようにも表現できます。
(1-1/2^6)・(1-1/2^5)・ζ(6)
=(1-1/2^3)・ζ(4)・(π/2)^2 /2!
- (1-1/2)・ζ(2)・(π/2)^4 /4! + (1-2)・ζ(0)・(π/2)^6 /6!
ζ(8)は次の通り。
-2^(-8)・(1-1/2^7)・ζ(8)
=-(1-1/2^7)・ζ(8) + (1-1/2^5)・ζ(6)・(π/2)^2 /2!
- (1-1/2^3)・ζ(4)・(π/2)^4 /4! + (1-1/2)・ζ(2)・(π/2)^6 /6!- (1-2)・ζ(0)・(π/2)^8 /8!
同じですが、次のようにも表現できます。
(1-1/2^8)・(1-1/2^7)・ζ(8)
= (1-1/2^5)・ζ(6)・(π/2)^2 /2!- (1-1/2^3)・ζ(4)・(π/2)^4 /4!
+ (1-1/2)・ζ(2)・(π/2)^6 /6!- (1-2)・ζ(0)・(π/2)^8 /8!
上より、
ζ(6)=π^6/945, ζ(8)=π^8/9450
とよく知られた特殊値が出ます。
このページのζ(2),ζ(4),ζ(6),ζ(8)の結果より、偶数ゼータは有限個の偶数ゼータで表現できることが
わかります。
面白いですね。
偶数ゼータの結果をまとめておきましょう。
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