26,27日とオケ合わせの練習があるものの、一応今日でロ短調の練習は終わり。ところが、ここにきて風邪ひきさんが数人現れてしまいました。大事をとって休んだ人も数名。どうか本番はみんなが元気な顔でステージに乗れますように♪
最後の練習日記ですが、ちょっと徒然に書いてみます。
O先生の練習も本番前はこれで最後。バロックの曲はヨーロッパでの修業時代から勉強されていて、たくさん振ってらっしゃるので、様式感についてはもう耳にタコができるくらい言われて続けてきました・・・・だから、だいぶん身体に染みついてきたと思うのですが・・・。でも発声的にはまだ迷う部分が私としてはあります。なるべ鼻腔共鳴を強くし息を流して歌おうと思いながら、ともすると太くなりすぎて・・・・それではバロックの曲にそぐわない声なのかも。今日もベースがあるフーガの出だしの部分で「素晴らしいベースだね」と誉められながら、「それはシュトラウスの曲に欲しいよね。でも、えっとこれは誰の曲だっけ? バッハね♪」 と言われてました。もう少しバリトン系の声で欲しいようです。そういえば以前、裏声で高い音から下へポルタメントで降りてきて、そのポジションで歌えって言われた時のベースはコントラバスような柔らかい音がしましたね。バロック時代は「声は楽器のように…」なので、やっと26日に合わせることになるオケの、どの楽器が自分のパートを歌っているのか確認する必要があるでしょうね。以前、BCJのメサイアを聴いた時、ソプラノの声とトランペットが同化していて驚嘆した思い出がありますもの。
また、シュティレ・アンティーク(古様式)の曲ではそれぞれのパートの線が見えないといけないわけで、パート数が少ないうちはまだ線が見えるんだけど、だんだんパートが増えて盛り上がってくると声の幅が太くなってしまうようです。最後のパート(←だいたいセカンド・ソプラノのことが多い...www)が出てくる頃には、その出がわからなくなってしまうと注意されました。人数も増えるとパート内の音に幅が出てくるのも難点。もっと普段から練習に参加してくれればその中で響きやピッチを合わせる練習ができるのですが、出てきたり休んだりの人がいるとパート内で合わせる練習ができないから困るんですよね。私としては団が40名以上になると、パート内の音色を纏めるのが難しくなるし、アバウトなピッチになる危険性があるのでちょっとイヤかな・・・あくまで個人的な意見ですので悪しからず。。。
この「ロ短調ミサ曲」を練習し始めて1年近くになります。暗譜した人も多い。暗譜の功罪についてはいろいろあるでしょうが、私は暗譜推進派。まず暗譜してないと目が楽譜に落ちます。すると自然に声も下に向いちゃうんですよね。これじゃあ声のメッセージは客席に届きにくいのではないかしら。次に、暗譜すると他のパートがよく聞こえるようになるんですよ。(中にはそれでも全然聞かない人もいますけど。。。www) うちの男声は暗譜する人が最近少ない。そのせいなのか、他のパートを聴いてない人がまだ結構いると思う。それも何故か男声同士でお互いを聴いてないんです。不思議だわ。。。今度歌う曲は声だけじゃない、いろんな楽器が入る。楽器とアンサンブルしなくちゃ損でしょ! 勿体ないでしょ! 私は今から26日が楽しみなんです。。。
O先生によると、指揮者アーノンクールが「バッハの音楽は信仰とダンシングだ」と言ってるとか・・・たぶん、アーノンクールの「古楽とは何か」という本の中じゃないかと思うけど(←この本はお薦めです!)・・・私達を振ってると、もう3拍子系の曲は指揮なんかしちゃいられない、踊り出しちゃいそうなんですって。(踊って!踊って! 笑) 本番、O先生を踊らせることができるかどうか・・・楽しみにしてて下さいね。(*^_^*) それからこうも言ってました・・・「きっとバッハは密度の濃い時間を送っていたんだろうね。」 バッハはいたる所で予想だにしない音を作りだしているのですが、それがまたとても効果的なんです。平凡な作曲家ならCisにするところをあえてCにしたり、減7度の跳躍を使って悲劇性を表したり、2度のぶつかりを多用したり・・・確か、和声進行も現代の作曲家でも使わないような意外なものがあるってI先生も言ってましたね。とにかくどの曲にもいろんなしかけがあり、全体を通して見ても曲の配置、バランスが絶妙なんですよね。名曲もたくさん作ってるし(・・・子供もたくさん・・・ですけど。。^_^;) ボーーッとしてたらこんなに手の込んだ、なおかつ人を唸らせるような曲をたくさん書くことはできないでしょうね。同感。
さてさて、徒然に書いてしまいましたが、とうとう「ロ短調ミサ曲」の本番が目の前に迫ってきました。1年間練習してきたものをどこまで出せるか、また楽器とのアンサンブルをどこまで楽しめるか、さらにはこの曲を今演奏することにどんな意味があるのか・・・・本番の演奏、私も楽しみです。どうぞ、お聴き下さいませ♪
|