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平成14年9月29日(日)
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今日は6月の演奏会以来、初めてのI先生の練習日。12月の定期演奏会でI先生に振って頂くのはペンデレツキの「Agnus Dei」、ブリテンの「Hymn to the Virgin」、ペインターの「The Rose」ですが、11月、金沢のコロ・フェスタでシェーンベルクの「De profundis」も演奏するので、のっけからこのシェーンベルクの曲を見て貰いました。
I先生は各パートの音程も細かいところまで突っ込んでやってくださいます。もちろんリズムもね。それに、なんと今頃になって楽譜に書いてある指示がわかって・・・各パートの上にあるH「・・・」で囲ってある部分は重要な部分だという印だから、そのパートが目立つように・・・なるほど、今までは周りのパートがデカすぎたんですよね。マークしておかなきゃ! ひとつひとつの和声についても、ここはこういう綺麗な音がするところだから、その音が鳴るように意識して・・・あちゃ〜〜 ホント、綺麗な音がするんですよね。なんでも日本の某作曲家はシェーンベルクの12音技法を聞いてある時期、作曲できなくなっちゃったんだそうです。それくらい衝撃的だったんでしょうね。でもこの音の進行や和声に慣れてくると、20世紀後半のいわゆる現代曲より綺麗な音がすることに気づくんですよね。それから、シェーンベルクはウィーン楽派なんだからワルツを感じさせる3連符がもっと見えるといいなとも言われました・・・なるほど、そうですよね、ウィーン楽派! ズンチャッチャッ、ズンチャッチャッ・・・このリズムがヨーロッパ的だったのね。
さて、次はペンデレツキの「Agnus Dei」です。
ペンデレツキはまだ存命の作曲家です。彼も一時期、前衛的なトーン・クラスターを使っていましたが、1981年作曲のこの「Agnus Dei」は新ロマン主義とも言えるような音色がします。最初のソプラノの音形だけで泣けてきちゃうような演奏ができたらいいな・・・そうですよね〜 案外、単純なメロディーが心を揺さぶるんですよね〜 www。中間部では徐々に得意のクラスター的要素が出てきて、クライマックスのpeccata(罪)では20声部に分かれます。この時点ではまだまだ男声陣の音取りに不安が・・・時間もなかったので、やっといて下さいねって言われちゃいましたよ。恥ずかしいぃぃ!! 確かにね、ベースなんて高声部がギャンギャン歌いまくってたら、自分の出してる音が聞こえないかも・・・まずはしっかり自分の音を身体にしみつけて(←調性のない音形なんかは音を鳴らすポジションで覚え込んじゃう時があるんですよね)、それから全パートで歌ってみると、以外とぶつかった音、7度半離れた低声部なんかでも、歌っていて快感な時があるものです。。。よね?(笑) 後半はまたグレゴリオ聖歌を思わせるようなメリスマをベースが歌い、テナーが最初のソプラノに出てきたテーマを歌う。この男声合唱の部分がまたイイんですよ〜〜! 泣けるんだけどな。。。あ〜ん、ガンバロウね♪♪
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9月16日(月・振替休日)、24日(月・振替休日)
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12月の定期演奏会までに4回しかないO先生の練習日のうち、この二日間で半分が終わったことに・・・やっべ〜〜っ!! 相当焦らないといけないと思うんですけど・・・www O先生が定期演奏会で振ってくださるのはドビュッシーの「Trois Chansons de Charles d'Orleans」とピッツェッティの「Tre Composizione Corali」、シェーンベルクの「De Profundis」、レイトンの「Lully, lulla, thou little tiny child」です。
さて、クイズです・・・この中でO先生は一番最初にどの曲を練習したでしょう? ふふふふ。。。私は予想がピッタリ当たりましたよん♪ それは・・・・・ドビュッシーでした。この曲の2曲目は特に先生の思い入れがあるようで、私達への要求が厳しいこと! 厳しいこと! もうはっきりと個人を指しながら「しっかり者の声も、前向きな声も、子供の声もいらない」って言っちゃうんですからね。まいったな〜(笑) ・・で、アルトのソロはもっと気怠く・・・ですって。まあね、練習場が狭かったから落とせ、落とせっておっしゃったと思うのですが、あれでは声に響きがついてないのでは?と心配。pだからこそ、もっと背筋、腹筋、それに首の回りの筋肉を駆使しないと響きのある声にならないんですよね。いくら息を混ぜろと言われても身体ができてなくてはただの息漏れでしかないわけで・・・ネ。
レイトンの「Lully, lulla, thou little tiny child」は本当にヴォーン・ウィリアムズのような音がしますね。O先生は特に後半、ヘロデ王(幼いイエスの存在を恐れ、その年に生まれた子供達を皆殺しにした王)が出てくるフレーズで“Slay”を強調させます。そうすると終わりのソプラノソロの優しさが生きるんですよね。最後の和声はバランス的にベースが他のパートより大きめに響かせると安定感があるし、倍音も鳴りやすいでしょう。しっかし、私達って<niente(消えるように)>が不得意なんです。いつまでも響きが残っちゃうから「niente! niente!」と毎回言われてしまう(笑)。でもO先生によるとベルリン・フィルもムーティに「niente! niente!」って言われてたそうですよ(笑)。この曲は題名からもわかるように子守歌です・・・ソプラノ・ソロ付きの・・・ね。さて、本番ではO先生の特訓の成果は出るでしょうか?(笑)
シェーンベルクの「De Profundis」はO先生が1990年にサントリーで初めて指揮をされた曲。ヘブライ語のテキストだから非ヨーロッパ的な音がするのかと思ったら12音技法で・・・やっぱりヨーロッパの音だなって思ったのだそうです。この曲は歌の部分と語りの部分が重なっており、深き淵より悶え苦しみ叫んでいる語りの部分があるからこそ、それに重なる音として調性のある音ではなく12音技法による音が必要だった・・・シェーンベルクは意味もなく12音技法を使ったのではないとのこと。最初に一応通して歌ってみたのですが、まだ一生懸命音をとってる状態・・・もっときれいな音がするはずだけどなって言われちゃいました(笑)。O先生によるこの2回の練習でも音に自信のない人が多いので、まだ表現をつける段階へと進まないのが口惜しいのよね。歌詞も???なヘブライ語だし・・・一語一語の意味を知れば、もっと語りも切実なものになるのでしょう。まずは音を確かなものにすること…歩いていても仕事をしていても自分のパートのメロディが頭の中で巡るように・・・なったらいいな。
ピッツェッティの「Tre Composizione Corali」の「Ululate,…」は最初かクギをさされました(笑)・・・この曲のテーマ←(というか目標か?)はレイトンやドビュッシーを歌う時とはうってかわって・・・豊かな声で!ベルカントで!・・・にゃははは!! 私達にはなかなか難しい注文ですな(笑)。 最初の5度跳躍、低い音の“U”は顎を引いて声帯を鳴らし鼻から出す感じ、上がった“la”は前にひゃ〜っと出たり、逆に抜いたりしないで、鼻の後ろに集めるように、、、決して太い声にしないで。この発声は3曲目の「Recordare,Domine」でも同じですね。曲目についてはまた今度・・・。
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平成14年8月17日(土)18日(日) 合宿でした
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8月17日、18日は合宿でした。目標は12月の定期演奏会で演奏する曲目全ての音取り。・・・が、1曲(「The Rose」)だけ楽譜が届かなかったので目標は達成できませんでした。日程的にお盆休み中、若しくはその後なので出席率が悪いかな〜って予想してたのですが、、、いろいろと大変なテナーの皆さん以外は結構集まりましたね。だいたい過去の経験からして、ひとつの演奏会が終わって次ぎの演奏会の曲の音取りをやる時期は出席率がグ〜〜ンと下がるのです…が…今年はそれがありません。若い団員も増えたしネ♪ ただ男声はいろいろと仕事が忙しい年代のようで…これは致し方ないでしょう。来れる時に来て密度の濃い練習をしていただくことを各自に期待しております、ハイ。
そそ、合宿でしたね・・・17日の土曜日は、お子ちゃま達も沢山集合しました。9人いたかな? この日の年長さんは小学3年生のMちゃん。いつものイベントホールでの練習だったので、間仕切りした隣の部屋でMちゃんを先頭に走り回って遊んでいたようです。汗だくになってしまって2度もTシャツを着替えていた、、、あっ、パンツもはき変えてた? 「いい加減にしなさいっ!」ってお母さんに叱られてましたね〜。まあでも、ゲームボーイをしながらゴロゴロしてるよりはイイさっ、ねっ☆ 3ヶ月の赤ちゃんはさすがにクーハンの中にいましたが、休憩時間中に私が揺らしながら抱いていたら・・・寝てしまいました。どうも私の胸からお腹にかけてのクッションが気持ちよかったようです(←みんながそう言うんです。。。www 否定できない・・・喜ぶべきか悲しむべきか・・どうでもイイヤ 笑)。 でも、クーハンに戻すと起きちゃうんですよね、、ここからはやっぱりお母さんに任せるしかありません。しかし、こうやっていつも子供達が沢山いるかというとそうでもなく、18日の日曜日はT子ちゃん1人だけでした。おっと、いつまでたっても練習のお話にはならないですね、、、スンマソン。
この合宿で初めて歌ったのはブリテンの「A Hymn to the Virgin」とコヴェントリー・キャロルの「Lully, lulla, thou little tiny child」の2曲。いきなり初見で歌ったのですが、最近シェーンベルクの12音技法に悩まされていたので、音取りはラクチン、ラクチン♪ 和声が単純だから、音が取りやすいからといって音楽的に簡単かというとそれはまた違う問題なのですが、それでも歌っていて自然に高まりやすいし、和む旋律であるのは確か。
ブリテンの「A Hymn to the Virgin」は以前合唱コンクール全国大会で京都アカデミーさんが歌われたのをよく覚えています。あの時は確かリゲティの「Ejszaka」(夜)と「Reggel」(朝)も歌われたはず。話を戻して・・・この曲の形式はダブルコーラスなのですが、ほとんどTコーラスとUコーラスが一緒に歌う部分はありません。最初から最後まで対話形式(応唱の一種かな?)で、Tコーラスが英語で歌うとUコーラスはラテン語で応える(あたかも天上からの声のように)、それは聖母Mariaを讃える言葉を地上と天上で重ね合ってるかのごとく。。。また、ほとんどホモフォニック様式であることや和声から受けるイメージによって、同じイギリスの作曲家Thomas Tallis(c.1505-1585)の「O nata lux」(光より生まれし光)を彷彿させると感じるのは私だけ?(笑) ずーーっとホモフォニックで単調だな〜って思った頃に、ちゃんとアルトとテナーの内声2声を使って音楽を盛り上げるところは「さすがっ、ブリテン!!」ですわ。ありがとう、ブリテンさん♪
もう1曲コヴェントリー・キャロルの「Lully, lulla, thou little tiny child」はKenneth Leightonという人による合唱曲への編曲ものだと思うのですが、私、このLeighton(レイトン? ライトン?)という作曲家を知りません。曲は題名から見てもわかるように子守歌です。ソプラノ・ソロと4声の合唱からなる曲で、、、、はいはい、出たよ出たよ、日本人の苦手な4分の6拍子!! おまけに裏拍で入るので歌い方にとってもセンスがいるのです。小節の1拍目と3拍目に重みを置く(アルシスで歌う)と「はいーーっ?」って感じになるので気をつけましょう。ソプラノだけは3拍目にテヌートをかけて強調してありますけどね。で、感覚的なことですが、この曲の和声は、例えばディーリアスとかヴォーン・ウィリアムズとかハウエルズとか、イギリスのあの時代の作曲家の匂いがします。
新しい2曲について語り過ぎちゃいましたね。もちろん、2日間の合宿で一番時間をとったのは、やはりシェーンベルクの「De Profundis」に違いありませんが、今回はおいておきます。ペンデレツキの「Agnus Dei」も難しいのは2頁くらい・・・かな?(笑) ぶつかった音に慣れる必要があるのは確かで、全音や半音のぶつかりを聴きながら歌えることが大事かな。それとペンデレツキのこの曲をやっていると半音って結構幅が広いのねって思っちゃいます。もちろん調性によって同じ半音でも広い半音と狭い半音があるわけで、、、ピアノではこういう違いは出せないのですよ。声はそれができるから・・・魅力的なんですよね〜♪ 奧が深いっていうか。。。でも声はもちろん、耳を鍛えたり、アンサンブル感を鍛えるという努力は必要ですよ・・・努力してます?(笑)
そそ、今年の春から昔の仲間が1人帰ってきました。私と同じパートを歌っているのですが、彼女の笑いを誘うスルドイ突っ込みは昔から団内では定評があるため、私と並んで練習してると二人で突っ込みまくり・・・「誰か止めてくれ〜!!」って言いたくなるくらい。。無駄口たたかずに練習しろってか? ハ〜〜〜イ!! (←でもそれはテナーのS氏に言って! あっ、また笑ってる・・・ダーレ? いつも横でクスクスと受けまくってるのは? K代ちゃん?)
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平成14年8月11日(日)
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今日は、初めてPenderecki(ペンデレツキ)の「Agnus Dei」を練習。
先々週と先週がほとんどシェーンベルクの「De Profundis」の音取りだったせいか、現代作曲家の曲で声部も8声、ぶつかる音もいっぱいあるし、半音階進行がジャンジャン出てくるこの曲が…フ〜ム、普通の曲に思える(爆)。だって音がず〜〜っと繋がっているし(←当たり前? 笑) 途中にちゃんとハモル音があるんだもの。中間部の20声部になるところ、隣とぶつかりまくりの音だけどそんなに難しいとは思わないわ。半音階進行のところは私にはグレゴリオ聖歌のようにも感じられるしね。それにしてもシェーンベルクの「De Profundis」とペンデレツキの「Agnus Dei」を立てつづけに演奏されたら聴いてる人は気が狂いそうになる・・かも・・です。(苦笑) 本番の曲順は・・・たぶん離れていると思いますので、ご安心を☆
休憩後はもう一度シェーンベルクの「De Profundis」の音のおさらいを・・・おっと、やっぱり1週間経つと忘れてるよ〜〜 ♪3歩進んで2歩下がる♪状態かしらね?(まさか4歩下がってはいないでしょうけどね 笑) 今日はオヤジの提案により語りの部分を省略して、、、とりあえず音のあるパートだけを繋いでやってみました。そのほうが語りに惑わされて音を見失うことがないと思われたので・・・確かに音の動きがクリアになってわかりやすかったですね・・・が、リズムとテンポは正確に歌いましょう! お願いだからヨタラナイでね♪ だってアトから入るパートがとっても困ってしまうのよ、同じリズムで入らなきゃいけないのに真後ろでリズムもテンポも崩されたら歌い辛くてしょうがないっす! それからね、12音技法てきっと何か法則があるんじゃないかと練習後に某氏達と言ってたのですが、この曲、増4度を多用してるような気がするのは私だけかな? あと減7度も? それが何を意味するのかは???ですし、まだ何かあるのかもしれません。
前回もそうだったようですが、オヤジとこぶた君たら練習で肩がこってしまったそうです。それはシェーンベルクさんとペンデレッキさんのせいなんですって。そんなに緊張する曲? それとも難しいから? 私は歌っていて肩がこったことなんてないよ〜・・・って思うけど。。。www
さて、次は合宿です。この合宿中に演奏会で歌う曲の音取りは全部やってしまう予定ですので、よろしく〜〜♪♪
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平成14年7月28日(日),8月4日(日)
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この2回の練習はほとんどシェーンベルクの「De Profundis」(深き淵より)の音取りに費やしてしまいました。この作品はシェーンベルク(1874年〜1951年)最晩年の作品です。19世紀末から20世紀初頭にかけて、ワーグナー、マーラー、ウェーベルンらと共に音楽を12音技法へと導いていったのがシェーンベルクなのですが、以前M団が歌った「Friede auf Erde」(“地上の平和”または“地には平和を”)は作曲されたのが20世紀の初めで、まだある程度は調性を感じられる曲でした。しかしこの「De Profundis」(深き淵より)は完全に12音技法で調性というものが感じられません。19世紀中頃までは、いわゆる禁じ手と呼ばれていたような音の跳躍や和声の連続、おまけに途中には語りだけの部分もあるし・・・要するに自然体なメロディラインや和声でなく、身体が音に馴染まないんですよねぇ。そういう和声は最初、耳さえも受けつけないわけで・・・数小節ずつトライするのですが、その度に「ク○ッた○!」とか「歌えるものなら自分で歌ってみろ!」とかいうボヤキがあちこちから小声で(?笑)聞こえてくるのです。。。私ですか? ハイ、もちろん呟いてましたわよん♪
しかしね、シェーンベルクのそういう音の動きとか響きとかは行きあたりばったりの無意味なものではないのだそうです。何か意味を持たせていたらしい。確かに、何度も練習してるとある一定の法則のようなものが見えてきたり、いくつかのパートが同じ音形を繰り返してるのに気づきます。これから練習していく中でそういう音の意味を解き明かすことがあるかもしれないので、その時はまたご報告しますね。・・・しかし、そういう難解なこの曲、時に沖縄民謡のような民俗調の音階や、得も言われぬ響きの和声があって、だんだんと違和感がなくなってくるから不思議です。それに、この不自然な音の跳躍や妙な和声進行、1週間後にもう一度最初から歌ってみると、案外と覚えているんですよね。why?(笑)
もうひとつ、この曲の特徴は歌詞がヘブライ語であること。ご存知のように「De Profundis」(深き淵より)というテキストは旧約聖書の詩篇130によるものであり、いろんな作曲家がテキストとして取り上げ、主にラテン語で歌われることが多いと思います。それをどうしてヘブライ語でなのか・・・それはシェーンベルク自身がユダヤ人であり、第二次世界大戦中のユダヤ人迫害があきらかになるにつれ、きっと彼の中の血が呼び起こされたのではないかと思うのです。ちなみに、ヘブライ語の表記はそのままでは私達には読めないので、楽譜には下にラテン語読み(ローマ字読み?)が書いてあります。
「De Profundis」(深き淵より)の最初の部分を、ラテン語と日本語でちょっと・・・
De profundis clamavi ad te, Domine:
Domine, exaudi vocem meam.
Fiant aures tuae intendentes in vocem deprecationis meae.
・・・・・・・・・
深き淵より あなたを呼びます、主よ
主よ、この声を聞き取ってください。
嘆き祈る私の声に耳を傾けてください。
・・・・・・
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平成14年6月30日(日)、7月7日(日)、14日(日)
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練習日記も3年目・・・練習する曲目は変われど日記はマンネリ化? と言っても日記にそう種類はないか(笑)。でも散文のように書くとか、最後はいつも諺で終わるとかいう日記があっても面白いと思うけどね。。。自分じゃできないけど(笑)。 それにいつも最初はボヤッキーになっちゃうし、演奏会前は素直に書けないとくる。でも、多かれ少なかれアマチュアの合唱団というものはどこでもそうなのではないかと秘かに思っているのですが、あははは。 まあ、洗濯機の流れも鳴門の「うず潮」もそうであるように、中心がグルグル回っていればまわりもいつかは自ずと一緒に同心円を描いて回るのだと思う。だから、そう悲観することもないのでしょう。
12月の第19回定期演奏会で歌う曲目は現在のところ、下記の通りです。これにもう2曲くらい追加されるかな?
Debussy作曲 「Trois Chansons」
Pizzetti作曲 「Tre Composizioni Corali」
Penderecki作曲 「Agnus Dei」
Schoenberg作曲 「De Profundis」
先日の記念演奏会後、3回の練習で練習した曲目はDebussyの 「Trois Chansons」の3曲とPizzettiの 「Tre Composizioni Corali」から2曲「Cade la sera」「Ululate」。
ドビュッシーは団員の半分(←あれ? もしかしたら三分の一?)が以前歌ったことのある曲。今回の指揮はO先生になると思うのですが、今からもう先生の声が聞こえてきそうです(笑)。そそ、2曲目はアルトのソロがあるけど、いっそのことO先生が歌ったらどう? きっと気怠いソロになると思うわよん♪ 今回フランス語の曲を初めて歌う人が多いので、Cさんが以前纏めてくれた発音の仕方を配らなきゃね。逐語訳は・・・これも以前Cさんがやってくれたものがある。・・・が、ここでオヤジの厳しい一言「辞書なんてそんなに高いものじゃないんだから、フランス語の辞書くらい買いなさい。本来、歌い手は自分の歌う曲の歌詞は自分で調べるものなんだよ。アマチュアの合唱団員は甘えてる」・・・ハイ、仰るとおりです。長く合唱団をやっていると、自ずから役割分担が出来てきて、ドイツ語はこの人、フランス語はCさん、イタリア語とラテン語はあの人・・・というふうに対訳と逐語訳をやる人が決まってしまい、みんなもそれを貰うのを当然のような顔をして待っているのです。誰かがやってくれる・・・音楽だけでなく、何をやるにしてもこの姿勢が一番問題なのですよね。まず自分から働きかけないと何も始まらない…気持ちだけは忘れないでくださいネ☆ まあ今回もフランス語はCさんで、イタリア語とラテン語は私・・・がやるでしょう。ちなみ私が使っている辞書を紹介しておきましょう。
フランス語: 白水社「現代フランス語辞典」、大修館書店「スタンダード仏和辞典」
イタリア語: 小学館「伊和中辞典」、白水社「新伊和辞典」
ラテン語: 研究社「羅和辞典」
ピッツェッティの 「Tre Composizioni Corali」も以前、全曲歌おうとして挫折。ステージに乗せたのは1曲目の「Cade la sera」だけ。2曲目の「Ululate」は音取りの途中で終わってしまいました。・・・で、今回は全曲演奏。ご存知の方も多いと思いますが、1曲目だけイタリア20世紀の抒情詩人ダヌンツィオの詩をテキストにしたイタリア語の曲で、2曲目、3曲目は旧約聖書のイザヤ書とエレミア哀歌をテキストとしたラテン語の曲です。作曲年代から見ても第2次世界大戦を意識した作品であることは確かで、1曲目「Cade la sera」(夕闇が訪れ)ではイタリアはトスカーナ地方、アルノ河上流に広がる丘陵地帯の夜の美しさを歌う柔らかな声と繊細な情緒が、聖書をテキストにした2曲目「Ululate」(泣き叫べ)では人間の愚かさを訴える強靱な声が、そして3曲目「Recordare, Domine」(思い出して下さい、主よ)では自分達の愚かさを嘆きながら主に救いを求める精神性が必要とされる・・・と、私は思ってます。。。それに加えてピッツェッティの特徴である和声の目まぐるしい展開についていける耳も必要となるでしょう。今回まだペンデレッキの多声部の曲やシェーンベルクの12音技法の曲を歌ってないからまだわからないけど、誤魔化しがきかないという点ではピッツェッティのこの3曲が一番難しい曲かもしれませんね。
実はね、ピッツェッティの 「Tre Composizioni Corali」は私、20年前に東京の某合唱団で歌ったことがあるのです。特に2曲目「Ululate」(泣き叫べ)は私がこうして合唱人としての道を選んでしまうことになったトラウマのような曲。音取りをしている最中に最後のほう♪et ne ultra memineris iniquitatis nostrae♪では突然ウルウルしてしまって・・・ホント、歳ですよね、音取りしてるだけで涙腺が・・・・。
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