練習日記(平成12年後期)


番外編
<練習日記の後日談>

先日の演奏会前合宿でのできごと・・・
メンデルスゾーンの曲の中間部、ト長調の終止形からハ短調への転調としてとらえる・・・という箇所を覚えてますか? コンサート・ミストレスのJ子がテナーに「何調から何調への転調としてとらえているの?」と質問しましたよね。彼らはチンプンカンプンで困っていて、回りが笑っていた・・・
・・・のではなく、じつはテナーのI氏が小さな声で呟いたという発言が可笑しくて笑っていたらしいのです。
私もその発言を後日聞いて、、、お腹の皮がよじれそうになりました。。。。(爆)

「何調から何調?」
「アゲハチョウからギフチョウへの転チョウかな?」

「B音を高めにとる?」
「ああ、B音を高く飛べばいいのね・・・」

・・・ったく、面白い人達です、テナーの面々。。。
これで先生なんですからね、、、、生徒さんもさぞかし彼の授業は楽しいんでしょうねっ♪♪



「冷静と情熱のあいだ」・・・・・・演奏者として。

 これは江國香織さんと辻仁成さんによって、ある男女の恋愛の軌跡を女性側、男性側それぞれからとらえた小説の題名です。この題名からインスパイアされてちょっと考えてみました。

 今回の演奏会は 実は私にとって、ある思い入れのある演奏会でした。その為なのか、リハの時にいつもと違う自分に気がつきました。「Singet・・」で今まで1回も間違えたことのない箇所でミスったんです。。。。いかん、いかん。。。こんなことでは・・・。私はその思い入れを忘れることにしました。ひたすら音楽に集中することにしたのです。
 
 今回の演奏会のプログラムはどれをメインにもってきてもおかしくない曲ばかりでした。リハから始まって本番終了までどのように力配分をすれば良いのか・・・いつも、リハで歌いすぎてしまう私です。でもある程度、声を出さないとホールでのバランスとかつかめないし・・・。でもやっぱりリハは程々に・・・・でしょうか?


本番・・・

 どうも私は自分が思っている以上に本番ではテンションがあがるようです。
「Singet・・・」は何故かみんなおとなしかったよね。打ち上げのレストランで歌った時は踊りまくっていたのに・・・みんな本番は大人だ、、、w。でも録音MD聞いたらやっぱりハレルヤのテンポはすごかったです。よくあのテンポでメリスマを歌えましたね。聞いてるだけで身体の中から湧き出るリズムが感じられたような気がする。すごいわ、やっぱり(自画自賛・・・)。

でも、お陰でその後のメンデルスゾーンで気持ちの切り替えが大変でした。
私は切り替えたつもりなのに心は熱いままで・・・つい声が出てしまうようで、何度、指揮者が私を見ながら口に指を持って行ったことか・・・(バラしてごめんなさい) やはりそういう時に一番冷静なのは指揮者なんですよね(当たり前か・・・)。 私のように最初からテンションが高いと、曲の盛り上がりがなくなってしまいます。ディナーミックの差があればあるほどフォルテッシモになったときの感動も大きいし、逆にピアニッシモになったときの内に向かった思いも強くなるのかもしれません。

そういえば、スタンフォードは指揮者のほうが情熱的だったかも。。。かも。

最後の曲・・・・
19曲も歌ってきた演奏会も最後の最後になると・・・思いを込めた歌は聴いていて辛くなります。勿論歌っているほうも声がもたない。・・・そこで最後にピッタリなのがイノセントな曲・・・じゃないでしょうか。そういう意味でもラッターの「The Lord bless you and keep you」はベスト・チョイスでした(また自画自賛・・)。 
最初、アルトも一緒にソプラノ声で歌った単旋律は、練習も含めてこれまでで一番よかった。余分な力が抜けて無垢な声、邪念のない音楽になったような気がしたのは私だけ? 
中間部では声部が増えるたびにディナーミックを落として内なる祈りとなった「and give you peace ・・・」 
最後はもう一度、各声部がポリフォニックに絡み合いながら、気高く熱く「Amen」と歌い、やはり最後は静かな祈りへ。。。。

 私が今までで1番イノセントな演奏として記憶にあるのは、ピアニスト・ホロヴィッツのモスクワ・ライブの時のアンコール(?)曲、シューマンの「トロイメライ」でした。私はホロヴィッツのショパンのLPを聴きながら多感な10代を過ごしました。晩年の巨匠はミスタッチは多いし、テンポもヘロヘロ・・・。評論家は最後の日本公演をヒビの入った骨董品的演奏・・・とか言っていたような気がします。そんな晩年、やっと帰ることができた彼の故郷モスクワでのライブの様子のLDを見ていたら、、、最後の最後で子供のように嬉々とした表情で楽しげに「トロイメライ」を弾いているおじいちゃんが映しだされました。わけのわからない感動の涙が溢れてしまった私でした。「トロイメライ」って小学生でも弾くよね? でもあれだけ感動した「トロイメライ」は初めてだった、後にも先にも。。。。

 また思いっきり横道にそれた・・・・
私達が歌ったラッターの曲をイノセントに歌うようにアドバイスしてくださったのは指揮者です。冷静とも情熱とも違う部分のような気がしますね、イノセント
「我」も「欲」もない純粋な領分?

これを表現できる俳優を見つけちゃいました。。。ホホホ、最後はやっぱりそこへ持っていくのね。(爆)

では皆様、今度こそ本当に・・・「よい21世紀を!」

平成12年12月9日(土)〜10日(日)
 今回の合宿で演奏会前の練習も最後です。あとは家庭での自主練習。なんだか試験前の1週間みたいで、毎日毎日楽譜を開けてCDを聞いたり、録音MDを聞いたり、歌詞を覚えたりして過ぎていきそうです。

 土曜日は「クリスマス・キャロル」「LIRICHE AMOROSE」「Singet dem Herrn ein neues Lied」「Magnificat」を練習。いつもコンサート・ミストレスのJ子が指導してくれるのですが、面白いのは時々テナーに対してとても厳しい言葉(ちょっと、ここでは言えません(笑))が飛ぶことです。確かに私でも、そこは・・・ということはあるのですが、彼女の場合ダンナ様がテナーだから余計に怒れてくるみたい。でもその気持ちってよくわかるのよね。私も大学時代に弟の数学を見てやってくれと言われて家庭教師のようなことをやったら、「何でこんな簡単な事がわかんないのよ〜!」て怒れちゃって。。。。他人様なら根気良く「あのね、ここがこうだから、こうなってね・・・」て教えてあげられるのに身内だとできない。彼女の場合もそれと同じ気持ちなんだと思うんです。だからよくわかるので、回りが「まあまあ・・」となだめるのですが、この日はいつものお叱りがあった瞬間に彼女のダンナ様が「歌ってないも〜〜ん!」と自慢そうに切り返したので大笑いになりました。夫婦というのは表面的なものだけで判断できないですからね、ちゃんと家庭では彼に頼っているJ子だというのを私は知っているので・・・・何の話からこんな夫婦の話に、、、そうそう、J子の真剣さの話でした。彼女には絶対音感があり、音程的にも音楽的にも団員の信頼はとても厚いものがあります。それにいつも厳しいだけでなく、とても天然ボケの所があるのでそれも慕われる所以でしょうね。彼女も年上の私達に言いにくいこともあるかと思いますが、これからもビシバシ、お願いしますね。(時々、他の人に言いたい事を私の顔を見ながら言ってることがあるのを私は解ってます。フフフッ♪) ただ可哀相なのは指導しているから自分が歌えないんですよね。歌いながら振っていることもあるけどね。やはり歌い手なのだからもっと歌わせてあげたいな。。。。前回の練習日記に書いた「Singet・・・」の4声になる「Halleluja」のベースの出だし、この日、初めてバッチグーだったので、みんなで「ホーッ!!」と驚いていたら、次の瞬間、ガタガタに、、、面白い人達ですよね。大笑いでした。誉めるとすぐ崩れるんだから、、、ったくも〜。あっ、かく言う私もそうです。えてしてリハーサルで惚れ惚れした出来だったりして誉められると「もう一生できませ〜ん!」状態になるんです。 ハンセイ ハンセイ。。。

 日曜日の午前中は「Herr, nunn lassest du deinen Diener in Frieden fahren」「Missa Brevis」を練習。私はO先生を迎えに名古屋駅まで行ったので「Missa Brevis」は歌えませんでしたが。午前中は初めて(?)ベースが全員揃っていたのでベースがよく鳴っていて歌いやすかったですね。朝にしてはピッチもそう下がらなかったし、いつもこういう状況で練習できたら良いのにね。本番も期待してますね、ベースさん♪ そうそう、午前中に発声練習しているときに最近ベースが中音域から上の音域で鳴らない、高音ももっと張った声の方がいいんじゃないの?と言っていたら、午後からO先生に同じことを言われてましたね。抜いた声にして響きを溶け合わすだけでは良い音色にはならないと思うな。特に低声系は和音を支えていることが多いので、根音と五音はしっかり鳴らさないとね。コダーイの「Missa Brevis」はベースに第三音が多いので抜く癖がついちゃったのかしら? 逆にM団のテナーは終止形の第三音がうるさいのよね。ウィーン・フィルの楽団員はパート譜だけでなく、いつもスコアを持っていて自分が今、どの和音のどの音を出しているか考えながら弾いているというのを読んだことがあります。以前にも書いたと思うけど、それはとても大事なこと。もっと頭を使って歌わなければねっ! そうそう「Herr, nunn lassest du・・」の中間部ト長調で終わった所から再現部が短調で始まる所でB音がとても低かったので、J子にそこから一体何調を感じてるの?ハ短調を感じてる?ってテナーは問いつめられていて、、、みんながクスクス笑っているので私が「何が可笑しいの?」って聞いたら「言われている意味がわからないのよ」って。。。。そうよね、所詮、そういうモノなのよね。外国のアマチュアの合唱団員なんて楽譜も読めない人もいるんですって。でも歌う気持ちは誰にも負けないのよね。気の毒だったので「あのね、ト長調のB音とハ短調のB音は高さが違うの、ハ短調のB音のほうが高めよ。だからC音とB音の間はとっても狭いわけ!」とつい口を挟んでしまいました。でもリュートを習っている“こぶた君”には解ったみたいです。それを認識して歌ったらちゃんとした和音になってJ子に「そうそう、それそれっ!」と誉められてました。地道だけどこういう作業は大事ですね。

 午後からはO先生の最後の練習でした。まずは「Singet dem Herrn ein neues Lied」のコラールとアリアの部分から。先週私がコメントしたように、コラールはもっと無常感の漂う歌詞の所は声を変えて虚無的に。いつも堂々と歌ってはダメ。逆にアリアはもっと明るい音色でポジティブに、ちょっとテンポも揺らして歌うように。中間部が生き生きとしてきました。「では最初から歌ってみましょう!」・・・ほとんどの人が「Singet・・・」の一番最初だと思って用意していたら先生のアウフタクトが・・・・中間部(コラール&アリア)のアウフタクトで、私達は目点状態に・・・ハハハハまたまた大笑いでした。ご存知の方にはわかると思いますが、一番最初と中間部ではアウフタクトの雰囲気が全然違うんです。昔、オケの指揮者がベートーベンの交響曲5番(運命)と6番(田園)の演奏日を間違えて、6番の演奏日なのに5番のつもりで舞台に出てきて、楽団員は歩き方でビビッとわかったのだそうです。マエストロは間違えてると。勿論アウフタクトも全然違って力の入ったものだったのですが、みんな何食わぬ顔をして6番を弾き始めたのだそうです。マエストロはビックリしたでしょうね。すいませんでした、O先生。・・・で中間部から最後まで通した後は最初に戻って・・・・・・Singet、singet・・・・und Harfen sollen sie ihm spielen. 「指揮していてこんなに楽しい曲はないよね、特にM団は。なかなかこうは行かないよ〜♪」・・・ありがとうございますぅ!本当に楽しそうに歌うんですよね。土曜日の夜、練習していて窓ガラスに映るみんなを見てたら踊る踊る。。。バッハでこんなに踊る合唱団はちょっとないでしょうね。クックックックーーッ! だってイタリア・アレッツォのコンクールの時も目の前で審査員が笑ってるんだもん。思わず「笑うなっ!」て睨み付けちゃったんです、私。でも演奏後の拍手はすごかったよ。スタンディングオベーション&ブラバーの嵐。私は初めて感涙にむせんでしまったんです。そして結果はドイツの合唱団と同点1位でした。。。。。まあ、そんな過去のことはさておいて、それでもいくつか発音を気をつける点と、テンポがずれそうになる箇所の注意がありました。例によってJ子はダンナ様に「言ったじゃん息吸うなって!」とのたまい、先生までおののいていました。息吸わなかったら死んじゃうよ!(笑) でも爆笑の嵐。。。好きにやっちくれー!!!
 後半は「LIRICHE AMOROSE」をピックアップしながら練習。やっと言葉の雰囲気を伝えられるようになってきましたね。その度に先生は「いい曲ですね」とおっしゃってくださって。何だか私もだいぶんこの曲に愛着を感じれるようになりました。音も身体に染み付いてきたし。。。さあ、本番までにもっと自分のものになるようにガンバロッと!!! そうそう、「unione」に妙にこだわってましたね。「ふーん、unioneって言うのね、あのこと、、、」・・・練習日記がこんな言葉で終わってしまうのね、トホホ。。。私らしいから、まっ良しとしよ〜〜!!

 どうも半年間、読んで下さってありがとうございました。12月17日は演奏会本番です。この練習日記が役に立つのか・・・・なわけないか。。。でもM団も泣いたり、笑ったり、悩んだりしながらこうやって練習してるんです。もちろん、お子ちゃま達もほとんどいつも誰かがついてきていて、子犬のようにじゃれ合いながら、時にはお父さん、お母さん、おじちゃん、おばちゃん達に叱られながらも大人達が音楽に一生懸命打ち込んでる姿を見ています。きっと彼らにも某かの糧になってくれればいいな〜〜♪♪ なんてオバチャンは思ってます。
 次回の練習日記は来年に入ってから、6月の演奏会に向けて始まります。楽しみにしててねっ♪ 演奏会については、こぼれ話等も含めてどこかにUPできるかな? ではでは、「良い21世紀を!」

平成12年12月3日(日)
 合宿を1回と数えると本番前の練習も2回だけとなりました。わ〜ん、信じられな〜い!! 先生がいらっしゃらない日の練習としては、できがいまいちの箇所をピックアップして練習することと、通して練習することでしょうか。

 音といい、リズムといい、一番難しいのはやはり「LIRICHE AMOROSE」でしょうね。以前にも書いたけれど、現代曲は音取りだけで終わっては意味がありません。せっかく歌詞があるのですから、そのニュアンスを出さなければその曲を表現しているとは言えないでしょう。確かに言葉のイントネーションと音がマッチしていない所はありますが、そういう箇所は大目に見て・・・この音形でどういう効果があるのか、聴衆にはどのように聞こえるのか、S木先生の作品には言葉がわからなくても音だけでイメージが湧いてくるものがあります。例えば「道成寺」に出てくるメシアン「サンク・ルシャン」に似た音形で、私は映画インディー・ジョンズの1こま、パンドラの箱(聖櫃?)を開けた時に中身を見た人が全部骸骨になるシーンを思い出したのです。たぶん「道成寺」では蛇になった清姫が鐘の中の安珍を焼き殺すシーンだったのではないでしょうか。「LIRICHE・・」では3番の「Ah! Foss’io la sua schiava negra (ああ、我、彼女のしもべとなり)」の中間部がそれにあたるのかも。男声3声と女声3声が異なるパターンで絡み合って最後にクライマックスへ至るのですが、女声のリズムが3連符あり、5連符あり、装飾音ありで、おまけに字余りの歌詞(つまり朗唱か・・・)まであるのです。リズムにとらわれすぎると拍節的になってしまうし、かと言って雰囲気が出ればいいからとリズムをなし崩しにすると本来の音の重なり、リズムのずれが表現できなくなってしまいます。なかなか難しいですね、その中庸って。。。

 もうひとつ難しいのはダブルコーラスのリズム。特にバッハ「Singet・・・」メリスマ部分でしょうね。楽譜を見て歌っているのではお話になりません。だってほとんどまず、指揮者を見ていないから。次に指揮者を見ていたとしても歌い手の微妙な伸び縮みでずれることがあります。こうなると何度も歌いこなすしかないような気がしますね。シンクロナイズド・スイミングの日本団体が見せてくれた肌感覚で合わせるってヤツですね。最後のハレルヤのベースの出だしがそうじゃないかしらね。まだお互いに知らんぷりしてるような気がします。今度の合宿のお風呂、それこそ肌と肌の触れあい(きゃっ!)で、アイ・コンタクトを取れるようにお願いしますね♪

平成12年11月23日(木)祝日
 今日は午後1時から9時まサラマンカ・ホールでO先生の練習でした。
この時期になるともう練習日記にも書くことがなくなってくる? あまり書きすぎると演奏会の楽しみが無くなってしまいますものね。・・・と言っても先日、一生懸命書くからと言った手前・・・。
 とにかく、今日は沢山の曲を練習しました。メンデルスゾーンの「Herr, nunn lassest du deinenn Diener in Frieden fahren」、スタンフォードの「Magnificat」、バッハの「Singet・・・」「クリスマス・キャロル」、S木先生の「Liriche Amorose」 こんなにいろいろ練習したくせに、まだまだ練習し足りない! もっと歌いたい! という気持ちが募るばかりです。

(ちょっと日数があいて・・・の書き込みです)
 
 練習の様子を録音したMDを聞きながら・・・
なんて私達は幸せなんでしょう・・・・・こんな素敵なホールで練習できるなんて・・・・・都会では考えられないことですよね、ホールでの練習にお金がそれほどかからないなんて。これもサラマンカ・ホールが公共施設だからというお陰です。それに辻先生作のパイプオルガンも使わせていただいて・・・勿論、使わなければ意味がないものですけどね。

 今回の演奏会のコンセプトは「Pray(祈り)」です。
 20世紀もあと少しで終わり。今世紀には大きな世界大戦が2つありました。その後も、北と南に別れて同じ民族同士で銃口を向け合わねばならなかったり、聖地が同じ故に宗教上の違いで殺しあったり、二つの大国間の冷戦が溶けたにも関わらず今度は民族間の憎しみが噴出してきたり。。。この世から「戦争」という二文字が消えて無くなることはないのでしょうか?
 私が今年はまってしまったドラマ「二千年の恋」には名ゼリフがいっぱいありました。その中でもお父さん役の俳優さんのセリフで忘れられないものが2つあります。
  「一緒に育った愛しい家族と同じ重さの命を誰もが持っている」
  「人が人を思って悩み、選ぶことでしかよりよい未来は作れない」
この言葉をいつも心の片隅においておけば人と人が憎しみあうことはないのではないかと思うし、国を間違った方向に導くこともないと思うのです。演奏会で団員それぞれがどんな思いでこの「祈り」というコンセプトを捉えるのか、お客様一人一人にどんな思いを届けられるのかわかりませんが、ひとつひとつの楽曲の持つ素晴らしさ、楽しさを表現できたらいいなって思います。

 コダーイの「Missa Brevis」は第二次世界大戦中に作曲されました。詳しいことはここでは述べませんが、平和を待ち望むコダーイのそしてハンガリーの人達の願いが込められているのは想像に難くありません。バッハの「Singet・・・」はその名のとおり、主に向かって新しき歌を歌え!という詩篇149と150のテキストによる希望に満ちた内容です。しかし、中間部ではコラールが所詮われわれは塵にすぎなく一陣の風が吹けば何も残らない、人は過ぎゆくものである・・・という、まるで平家物語の「祇園精舎の鐘の声・・・」に通じる無常感を歌い、かたやアリアは、だからこそ主よ我らの盾と光となり希望を与えてくださいませと祈ります。この美しい中間部があるからこそ最後に4声で歌うハレルヤが輝かしさに満ちたものになるのではないでしょうか。メンデルゾーンの「Herr, nunn lassest du・・・」は今まさに天へ召されようとする者の主への感謝の祈りです。スタンフォードの「Magnificat」も大天使ガブリエルにより受胎告知されたマリアが私の魂は主を崇めますと語った神への賛歌で、クリスマス・復活祭・聖霊降臨祭で歌われます。「クリスマス・キャロル」は言うまでもなく救い主なる神子が誕生したことを喜び讃える歌ですね。ただひとつ毛色が違うのがS木先生の「Liriche Amorose」ですが、今回やっと6曲全曲が揃いましたので全曲初演ということで・・・まあ祈る人間の太古から変わらぬ人間の性とでも言いましょうか。。。(苦しいこじつけですが)

平成12年11月19日(日)
 今日はI先生の本番前最後の練習日でした。
う〜ん、演奏会前って時々こういう日があるような気がします。例えて言うならマリッジ・ブルー? 今日のM団は先々週のサラマンカ・ホールで練習した合唱団と同じ合唱団なのだろうか? というくらいテンポはどんどん遅くなるし「別人28号」状態。何かひとつ歯車がかみ合ってないというか、どこかのネジが一本なくなっている状態? なんでそんな状態だったか思い当たる所はありますが、ここには書けません。ただ、練習の録音を聴くと、本人達がそう思っているほど悲観する必要はないとは思います。
 ・・・ということで今回の練習日記は一応パス・・・させてください。必ず復活すると思います。23日は1時から9時までズーーーッとサラマンカ・ホールで練習できるので、その日にかけたいと思います。(何を?・・・勿論、練習をです。。。あっ、練習日記も。。。。)
 I先生、ゴメンナサイ、本番はまかせてネッ!!!

平成12年11月12日(日)
 今日は最初に、いつも練習で使わせていただいているO市の北部公民館祭に参加。どういう催し物かというと、公民館を使っている団体が1年に1回、その活動を発表する催し物なのです。昨年は展示物として活動を写真等で紹介したのですが、今年は是非、演奏をということで出演することに。1団体6分で公民館に隣接する「ふれあいセンター(?)」の3Fホールで発表。午後からの部の3番目にお願いして、演奏曲目はメンデルスゾーンの「Herr, nunn lassest du deinenn Diener in Frieden fahren」を指揮者なしで演奏しました。12時半にロビーに集合して柔軟体操と胸郭を開け、横隔膜を下げ、喉仏を下げる運動を軽くしてちょっと音出しをしただけ。こういう催し物は参加することに意義があるとはいえ、日頃の感謝をこめて・・・と言いたいところなのですが・・・案の定、お客様は聞こうという態度がないのです。午後の早い時間なので30〜40名くらいの入り。おまけに演奏が始まっても隣の人とペチャクチャしゃべるは、お菓子の包みをバリバリ音をさせて開けるは、まるで演芸会ののりなのです。dim.する所ではもう私達の歌声よりもおばさま達の声のほうがよく聞こえていたのでは・・。私はもうそのおばさま達に向かって「聞いてっ!」と見つめながら歌ってました。さすがに4声のソリのあとの盛り上がる部分でやっと演奏に集中してくれるようになって、曲の最後のAmenは理解してくれたのか、指揮者がいなくても曲が終わったのだというのはわかってくれたみたいでちゃんと拍手をしてくれました。ホーッ。。。こういう言葉も曲の内容もわからずに聞く人の前で演奏して自分達の音楽の世界に引っ張り込むというのも結構勉強にはなります。(今日は引っ張り込めたどうかは???ですが・・・) しかし、響かないホールです。練習会場のほうが余程響く。まるでイタリア・アレッツォのコンクール会場だったペトラルカ劇場のようでした。

「Herr, nunn lassest du deinenn Diener in Frieden fahren(Nunc Dimittis)」の訳
  主よ、今こそ汝は僕(しもべ)を逝かせたもう
  お言葉どおり安らかに。
  わが目ははや、汝の救いをみたり。
  そは総ての民の前に備えたましいもの:
  異邦人を照らす光、汝の民イスラエルの栄光なり
  栄光は父と子と聖霊に。
  初めそうであったように
  今も いつも 世々に限りなく。 アーメン。
       (新約聖書「ルカによる福音書2,29-32」)


 その後は南部公民館に移動して「LIRICHE AMOROSE」6曲全曲を通す練習。全曲通すとそれぞれの曲のテンポとか曲想をどうすればいいかが見えてきます。あとはその中から不安な曲をとりあげて音、リズムを確認。やっぱり男声はJ子に拍節的な歌い方をしないように注意されていました。もっとイタリア語のイントネーションにあった歌い方をするように、全部の音を歌イッシモで歌うな、抜く音を考えて歌うように。特にバリトンさんね♪ フフフ、可笑しかったのは男声にもっと官能的に歌って欲しいという表現を・・・・・・・J子ってそういう表現似合わなし、ヘタねって、からかわれていました。弁解すればするほど泥沼にはまって・・・ああ面白かった! とても二人の子供の母には思えないわね、カワイイ、カワイイ。。。
 あとは「クリスマス・キャロル」を通して・・・私ってどうしてこの曲になると睡魔に襲われて朦朧としてくるんだろう。言葉が多くて酸欠になるのだろうか??? 早く暗譜しろと言うことかな。。

お子ちゃまネタ:今日の公民館祭のステージに七五三のお宮参りをしてきたT家のT子ちゃんもチョコンと一緒に並んで乗りました。どうしても預けられなかったので仕方なくです。最初お客さんはT子ちゃんに釘付けだったようです。T子ちゃんも最初はおとなしくしていたのですが、最後のほうで飽きてきて、足をバンバンと踏みならし始めたとか(踏みならす音は聞こえませんでしたよ)。そんなT子ちゃんも南部公民館での練習の時にはぐっすり寝てました。ヨイ子ヨイ子♪

平成12年11月5日(日)
 今日はとっても長丁場の練習です。I先生、ヨロシクッ!!
まずはアンコール曲(曲名はナイショね♪)。まだ指定テンポでは歌えませんが響きはM団に合ってます。言葉がしゃべれないよ〜ん。早口言葉みたい。メリスマの箇所とそうでないところの歌い方を変えたほうが効果的。
 次は「LIRICHE AMOROSE」をとにかく最初から全曲通して歌ってみました。トッテモトッテモ久しぶりで・・・ウギャ〜〜ッ、ここには何も書けまっしぇん。思い出すのがやっと。う〜ん、これからの課題が見えましたな! と言っても一度歌った曲がほとんどだからそれほど苦労はしないと思いますが・・・。楽しみが増えたというか・・・トホホホ。
 スタンフォードの「Magnificat」も最初から通してみました。みんな歌い慣れてきたので音楽的な流れも良くなったと思います。例の8分の6拍子のところも綺麗になったと言って貰えましたわん。良かったぁ、ホッ。。。この調子なら暗譜もOKだわね。(最近、暗譜、暗譜って騒いでいるのは私です。。。)

 4時半過ぎから夕食休憩。いつも練習の後で食事をしている喫茶店で軽く食事をして、サラマンカ・ホールへ。ホールでは既にオルガニストのF先生がコダーイの「Missa Brevis」の練習をなさってました。F先生はサラマンカ・ホールには何度かいらしていて、あのパイプオルガンで演奏もなさっているようです。私はあまりパイプオルガンのことはよく知らないのですが、サラマンカ・ホールのはルネサンス様式(?)のオルガンなので現代曲を演奏する為にはいろいろ両横についている「ストップ」って言うんでしたっけ、それを操作しなきゃいけないらしいのです。それにルネサンス様式のは足で弾く部分の鍵盤の幅が小さくて弾きにくい(踏みにくい?)んですってね。今日は「ストップ」を操作してくださる方はおひとりでしたが、本番ではもうひとりお願いして2人で操作してくださるそうです。
 とりあえず、止めないで最後まで歌ってみました。まず最初のオルガンだけの「Introitus」を弾いていただいて・・・キャーッ 格好イイッ!! やっぱり予想通りだわん♪♪ コダーイって素敵! おっとそんなこと思っている間に、「Kyrie」が始まってしまった。ウッ、緊張のアルトの出だし・・・ドキドキ・・・ほほ〜、やっぱりサラマンカは歌いやすいぃぃぃ!! ソプラノ3人のソリ・・・またまたよく響いて高音も楽チン!気持ちよか〜!(アレッ、ばれた?)  「Gloria」の最初のグレゴリオ・・・何でM団のテナーって高音を気持ちよさそうに出すんだろう? ちょっと自己陶酔して伸ばしすぎだってばぁ! でも確かに声はイイよね。 おっと、この早いテンポ、オルガンが大丈夫かな? 来た! Adagioのアルトとベースのソリ・・・最初だからか声が揃わないでやんの。マズイ。。。合唱の部分へ・・・テンポのせいなのか付点のリズムがオルガンは弾きにくそうです。音になるのに時間がかかるからでしょうか? クライマックスへ・・おっと、ソプラノが上のB音でギャーってなってる人がいますね。最後の音は充分に鳴らしてぇぇぇ!! 声までオルガンのような音になるものなんですね。「Credo」も最初にテナーのグレゴリオがあって・・・本当に下から上までよく出させてくださいますこと、コダーイさん!でもサラマンカだと鳴らせやすいから楽よね。中間部のCrucifixusはとっても低いし・・・。復活する所はこのテンポで大丈夫かしら? それからベースのパートソロが何回かあるのだけれど、もう少し鳴った声にしないとオルガンに負けちゃうわね。今日はまだベストメンバーではなかったので本番に期待しましょう。全体的にPで歌う箇所はぐっと落としたほうがいいわね。今はまだデカくて繊細さが足らない。最後にオルガンの「Ite, Missa est」を聞かせていただいて通し練習は終わり。
 ハーッ、やっぱりオルガンがつくと断然格好いい曲なんですね。その後の練習でテンポとか間とか音色について細かくつめたのですが、難しいんですね、パイプオルガンて。。。音量とか音色を変えるために例の「ストップ」を一音ずつ操作しないといけないようなのです。今日は操作をする方が1人だったので右に左に動き回っていらしたようです。(私達には背中になるのでよくはわからないのですが・・・) 聴衆はきっと釘付けになっちゃうかもしれませんね。それとI先生が要求されている音色を出すためにある操作をするとオルガンの横の扉が開くんですって。みんな後ろを振り返って「ワーッ、ホントだぁ!」って感動してました。F先生&助手の方、本当に頭が下がります。本番、よろしくお願いしますね。
 練習が終わって録音したMDを聞いてみました。ヒャーッ、やっぱり素敵! ピッチとかパート内で声を揃えるとか問題はあるものの、オルガンとも声が溶け合っていて、これM団? 1ステージからこんな演奏しちゃっていいの?(ウソウソ・・・) でもお客様、くれぐれも演奏開始時間には遅れていらっしゃらないようにしてくださいね。1ステを聞かないと損ですよ♪♪

おまけ・オマケ・omake:フフフ、Y.K.君がまたまた話題を提供してくれました。いやー、やってくれるは。練習が始まる前に客席からステージに勢いよく飛び上がったY.K.君、その瞬間空気をつんざく(大袈裟!)ような「ビリッ!」という音が。みんな・・・(・_・)・・・状態だったら、ソプラノのS女史が「あっ!!」と見つけてしまいました。彼はとても洋服を大事にする人で今日も大学時代からのスラックスをはいていたのですが、とてもピタピタだったのです。そんなスラックスがこともあろうにみんなの目の前で・・・あとはご想像にお任せします。クックック〜。。。私は気の毒でストールを貸してあげました。ガムテープを貼っとけと、のたまう方もいましたが・・・。今回の演奏会CDのブックレット・ネタは決まったようなものですな!!

平成12年10月29日(日)
 練習回数もあと数回。早く暗譜!暗譜! 近頃めっきり暗譜が苦手になってしまいました。
さて、アンコール曲から練習。最初は1パート1段ずつ書いてある楽譜が、ある所だけ1段に2パートずつになっているんです。何で?見にくいったらありゃしない。急にみんなモグモグ言い出すんです。テナーなんか「へ音記号の楽譜はわからん!」て言うし・・・。私はせっかくマイ・パートにマーカーをつけて練習した楽譜を家に置いてきちゃうし。でも楽しい曲です。宴会にピッタリだわね。
 次は「クリスマス・キャロル」・・・だんだんとキャロルを歌っても違和感のない季節になってきました。でも英語の歌って難しいのよね。イタリア語やラテン語のほうがよっぽど歌いやすい。キャロルの歌詞の中にラテン語が出てくると、つい、声は大きくなるし嬉しそうに歌うらしいです。 前で指導しているJ子に笑われました。英語・・・先日、須@敦子さん本を読んでいたら、彼女がミッション系の寄宿学校で、英語劇のリハーサル時に、シスターに<Lord>の発音がよくないからできるまで練習と言われ、Lord, lord, lord, L-o-r-d, LORD・・・と何十回も繰り返させられたという逸話がありました。気になっていたものだから、「ねえ、Lordってそんなに発音が難しいの?」って聞いちゃいました。どうやらロウドではない、Loと言ってから口の中を少しずつ狭めて舌を少し後ろに持っていってdの直前に<r>を入れる・・・のかな?気を付けて歌うとなるほど格好良く聞こえますね。忘れるとロウドになってしまう。ハーッ。。。こんなことで時間を費やすのは勿体ない。団員の妹さんのご主人がイギリスの方で、その方に発音してもらったテープを聞いて真似しなくっちゃ。歌詞も歌いながら覚えようと思うのだけれど・・・。歌う曲を一応あげておきましょう。(順番未定)
 ☆O COME, ALL YE FAITHFUL
 ★UNTO US IS BORN A SON
 ☆THE FIRST NOWELL
 ★HARK! THE HERALD ANGELS SING
 ☆THE THREE KINGS

オルガンが入ったときにはりあわないようにしなくちゃね。
 「Singet・・・」「Magnificat」もひととおり歌っておきました。「Singet・・・」は丁寧さが出てきた? ひとつひとつの音がクリアになってきたようです。初めて歌う人達が慣れてきたのでしょうか?でもこの曲のアルトの音域は私には低いよぉぉぉ。むなしさを感じる時があるんです。ゼーッゼーッ・・・。「Magnificat」は私がどうしても♭をつけてしまう所を発見!染み付いちゃったよ〜。なおさなきゃ。

 さあ、次回はI先生の練習です。夜間はサラマンカ・ホールでオルガンのF先生を迎えて初めてパイプ・オルガン付きでコダーイ「Missa Brevis」を歌います。ひゃーっ、ワクワクしちゃう!!!

平成12年10月22日(日)
 さあ、今日をいれてO先生の練習はあと3回しかありません。どっどっどうしよう!!!状態・・・。
まずメンデルスゾーン「Herr,nun・・・」の最後の4声部分を使ってドイツ音楽に相応しい声になるように練習。特にソプラノは深い声になるよう、、響きが揃うようにとDuで歌ってみました。もっと息も流して・・・。確かに、日本人の声ではイギリスの合唱団がブラームスを歌う感じぐらいまでにしか到達できないのかもしれませんね。「でも、M団ならできるはず。明るいあの声(どんな声?)の合唱団がこんな声も出せるの?と思われるのは素敵なことだよね」という先生の言葉に私は大きく頷きました。いろんな可能性を秘めている、いろんな可能性にチャレンジしたい・・・これってとっても大事なことだと思うのです。ひとつの枠に嵌められたくない、いや嵌りたくない・・・だって感動音楽は時を越え国を越えていっぱいいっぱいあって、その感動を体験したいし、伝えたいと思うから。
 じゃあどうすればそういう声になるのでしょう。O先生は曰く「ドイツに行くことですね!」・・・ハハハ、ごもっとも、ごもっとも。。。アルプス以北の気候と風土があの精神性を、そして精神性に裏打ちされた声を育むのかもしれませんね。M団はイタリアには2回行ってます。地中海の明るくてエロチックでチャンランポランな性格が性に合っているんですもの・・・mangiare! cantare! amore!・・・大好きです。いけない、いけない・・・是非一度O先生とドイツに演奏旅行をしたいものです。そしたら少しは大人になれるでしょうか?
 
 おっと、本題をそれてしまったか・・・。
深い響きになったところで、「じゃあ今日はこの声がいつまで続くかやってみましょう!」
まずスタンフォード「Magnificat」を歌ってみました。今日はソプラノが初めて全員揃いました。1コーラスも2コーラスも6人ずついます。2コーラスのソプラノはだいぶんまとまってきましたね。きっと緩和剤の声の人がいるのかも。録音を聞くと息漏れが気になる時もありますが・・・。コーラス1のソプラノはカワイイ声の人が多くて、時々五線をはずれた音の時に声帯が締まって音程まではずれてしまう人がいます。特にアップテンポで16分音符が続くときに注意力がなくなってお子ちゃま声になってしまいます。気を付けましょう!ベースはもっと声帯を緊張させて、なおかつ胸に響かせて倍音がなる声にするように言われました。そうするとその上に高音部が乗せやすいから。(ん?どこかで聞いたぞ) ネッ、みんな思うことは同じなのですよ。いつも思うのですがO先生は根気強くて、この日は1人しかいなかったベース2でも何とかそういう声に近づけようとしてくださいます。私達だったら今日は歌える人がいないからマッしょうがないか・・と諦めてしまうのに、そういうことがほとんどありません。歌うほうも自信がつきますよね。頭が下がります。「Magnificat」は歌詞に合わせて目まぐるしく転調したりテンポが変わったりしますが、それが結構この曲の魅力になっていると思います。音域的にも私達に合っている曲ではないでしょうか。

 休憩後は「LIRICHE AMOROSE」から「Te ne vuoi andare ・・・」「Mi corichero・・・」を見ていただきました。指定テンポより少し遅めにすることに。だってせっかくの美しいハーモニーが鳴らずに通り過ぎてしまうんですものね。二度のぶつかりの音のバランスも確認。バリトンは出席率もよく、音もだいたい取れているので自信を持って歌っているのは好感が持てるのですが、歌い方に情緒が感じられません。もっとエロチシズムを表現しなくては・・・わかってるの?歌詞の内容を。先生にも言われてましたね。S木先生はアルトにも幅広い音域を求めていらっしゃいます。女声3パートに続けざまに上のGを出させている箇所があって、どうしてもアルトは頑張ってしまうんですよね。「ねえ、そこ3回とも同じ音だよね? 440ヘルツ、445ヘルツ・・て聞こえるけど」・・・ハハハ、面白ことをおっしゃいますこと! みんなで大笑いでした。 それにしても今日もO先生とJ子のバトルは冴えていました。笑わせていただきました。

お子ちゃまネタ: T家Mちゃんは「LIRICHE・・・」を歌えるんです! 再現部の「Mi corichero」で私達が止められたあと、「ア・カーザ・マラート」と彼の声だけが残ってしまって・・・みんな一斉に「ホーッ!」と驚いたので彼は急に恥ずかしくなって父親に飛びついてしまいました。日本中探してもS木先生のイタリア語の歌を鼻歌で歌う小学1年生はいないよっ!!

平成12年10月15日(日)
 さあ、アンコール曲が決まったので練習♪練習♪ 実はどうやって決めたか・・・技術系メンバーがたまたま集まっていたところでK君の持ってきたCDを聴いて「これイイッ!」。早速別件で用のあったO先生に電話で伝えたところ{というより、J子がアンコール曲決めましたぁ!と先に言ってしまったのです。。(^_^;)}、 「うん、イイ題名だね」ということで決まっちまったのです。でも私も正直言って良い題名だと思いますよ。21世紀に向かって慈愛に満ちた希望の持てる題名だし、そしてググッとくる音楽なんです。音取りはスムーズに・・・実は昨日、某団員の豪邸(地鎮祭をやったばかり)の庭先で毎年恒例のバーベキューをやりました。肉も焼きそばも焼きおにぎりも全部食べたあと、お部屋でデザートを食べながら、楽譜があるんならイッチョ歌ってみっぺ!・・ということになって何人かで音取りをしてたんです。ホホホホ。でもそんな時でもテナーは「もっと音楽的に歌ってよぉ!」と言われてしまうんですよね。ハハハハ。。。。お気の毒に。(言ったのは私ですが・・・)

 スタンフォードの「Magnificat」は先週I先生に「ヘタですね!」って言われた8分の6拍子の箇所を重点的に練習。椅子に座って重心移動をしながら(つまり横に揺れながら)リズム感テンポ感をお互いに合わせて歌ってみたりしました。1フレーズが終わるごとに遅くなったり、子音のスピードや長さが違ったりするんですよね。オリンピックのシンクロ・飛び込みで金メダルをとったロシアのペアのように回転の角度もタイミングも水に入る入射角も同じなんて、今の私達には神業としか言いようがない。でも彼女たちのように絶妙のアンサンブルができるようにならなくては・・・1パート1名のほうが歌いやすいかもしれませんね。日本のシンクロナイズド・スウィミングの団体のように皮膚感覚で合わせる感性も必要でしょうね。その為には1に練習2に練習? とも違うような気がするな・・・。

 久々にバッハの「Singet・・・」も歌ってみました。やっぱり音楽的流れはこちらのほうがあるのですが、1コーラスと2コーラスに別れたときのハーモニーの厚みがもの足りません。最近ベースに纏まりがないような気がする私です。どうも音程感覚も違うし・・・。忙しくて練習に来ていない人々にも早く復帰して欲しいなあ! それと1コーラスと2コーラスのベースの音色を統一しないといけない。どうも1コーラスのベースが4声になったときに下で支えているという音色ではないような気がします。先日のクレマン・ジャヌカン・アンサンブルの演奏を聴いてベースがどんなに大事かあらためて思ったんです。今の状態では高声部が大きい頭でっかちなバランスで安定感に欠けると思うな。ベースの奮起を期待したい。

 これまた久々に「クリスマス・キャロル」を練習。あ〜ん、やっぱりしゃべれないことを再認識してしまいました。これが暗譜に一番手こずりそうです。発音のテープを聞いて練習しなくっちゃ! それにしてもどうして歌いながら眠くなるんでしょう? 緊張感が足らないんですね、スイマソンm(_ _)mm(_ _)mm(_ _)m 自分にとって課題が満載の曲です。簡単な音だからと言ってなめちゃいかんね!ガンバロッ!!

 練習の後で(食事をしながらの雑談):M団てスゴイね(おお、自画自賛か?)! それぞれHPを作成する人もいれば、音取りテープをMIDIで作る人もいるし、参考CDを編集する人もいる、それに演奏会のCDも作成できちゃうし・・・あとできなのは初見で歌うことぐらいか?・・・それが合唱団員としてはCDを作るより大事なことやろっ!!!・・・妙にツボにはまって大笑いでした。

平成12年10月8日(日)
 先週(10月1日)の練習はお休みしたので、練習日記は1回パスしました。

 今日は、I先生の練習日。先々週から練習場所が半年ぶりにもとの集会室に戻ったので、響きのよい環境で練習ができるようになりました。ホッ。。。練習の様子はMDに録音して聞いているのですが、一人一人の声が全部聞こえる上の会議室に比べると録音状態は雲泥の差。練習場の環境はやっぱり大切ですね。

 発声の時に和声の第二展開の練習をしました。今自分が和音のどの部分を出しているのかわかって音程を取らないとハーモニーがきまりません。特にベースが第三音になった時の音量のバランスがカギです。この第二展開の練習はコダーイの「Missa Brevis」を歌うときに有効なのだそうです。ということで最初にコダーイの「Missa Brevis」から練習。だいぶんコダーイの音にも慣れてきました。でも、もっとぶつかった音は意識してぶつけ合うないと中途半端な響きしかしません。それとフレージングを考えてどこが山なのかわかって歌わないと平板になってしまいます。もっと山では「息を流して〜!」・・・先生が腕で大きく孤を描いて指揮して下さると息が上手く流れるんですが・・・「先生、本番でも踊ってくださいよぅ♪」・・・そういうわけにはいかないわな〜。それにしてもCredoは高い音から低い音まで目まぐるしく歌わされるったらありゃしない。(ハーッ、ハーッ、ゼーッ、ゼーッ・・・)勘弁してよね〜っ! 後半のシラビックな箇所では母音が響かないので母音唱法で練習します。「エ エウエイ エーイアイーエ、エウーウイウーア」ってどこかわかります? 「Et resurrexit tetia die, secundum scripturas」 の母音唱法なんです。わかるわけないっすよね。またこの曲に関しては概して良い音になってきているということでした。暗譜!!暗譜!!

 次は「LIRICHE AMOROSE」から最新の曲「Te ne vuoi andare ・・・」をみてもらいました。先生っ そんな早いテンポではまだ歌ったことがないよ〜っ! と叫んで最初からもう一度ゆっくりのテンポで・・・。みんなもS木サウンドに慣れてきたのか、結構歌えてますやん! それにくらべて私は・・・先週お休みしたしなあ、みんなの足をひっぱっていました。スンマソン! でも先は見えたぞ!! やっぱりこの曲が一番S木先生っぽい音がするようです。

 休憩後はスタンフォード「Magnificat」をみてもらいました。『どうですか? 中間部の美しいところはできるようになりました?』・・・なんて言われても・・ウウッ・・・。 とりあえず最初から歌ってみましょう! 軽くね♪ ロマン派的な所はもっとレガートで、メリスマのところは軽く対象的にすると効果的ですよね。ハイハイ、例の中間部8分6拍子のところ・・・下手だね・・・ホホホ、はっきり言われてしまいました。日本人は農耕民族だから苦手なのよね3拍子系。1拍目と4拍目にテヌートをつけて身体を揺らしながら歌ってみたり・・・・。ダダーバダーバダ、ダーバダダーバで歌ってみたり・・・(これはT家のMちゃんは気に入ったらしい。一緒に歌っているのがMDにバッチリ録音されてたよん♪)。なかなか揃わないし遅くなる・・・次回はここから練習しますねって言われちゃいました。しかしとにかくよく転調する曲です。

 「ありがとうございました」・・・で終わった瞬間にいつも音が消してある私の携帯が鳴り出しました。ええ?着メロですか? 勿論バッハですよ。Singetの最後の4声の部分です。ただしテンポは1.5倍くらい早い? シーンとした瞬間だったので大笑いされました。

おまけ:アンコール曲が決まりました。素敵な曲です。もうすでに私はウルウル状態。本番では絶対泣かないぞ!! 今のうちにいっぱい泣いておこう。

平成12年9月24日(日)
 昨日、今日と全日本合唱コンクール中部大会が岐阜県羽島市で開催されました。M団からはお手伝いで数名参加。「おやじ」は実行委員長でしたので22日夜から泊まり込みでした。コンサートミストレスのJ子も今日は小学校1年生のMちゃんの運動会なので、お休みです。といっても責任感の強い(?)彼女なので、4時過ぎに日焼けした顔でT子ちゃん、Mちゃん、そしてMr.スマイルのダンナ様と一家揃ってやってきました。でもそれまでの間、だれが練習みるの??? アタシ??? ウッソー!! まだ自分の音もとれてないのに〜!!

 最初に体操、ストレッチ、発声練習。新人さんもいるので、久しぶりに喉仏を下げる筋肉のことと、軟口蓋があがるかどうかを個人的に見ました。声帯がその中にある喉仏(甲状軟骨と輪状軟骨)は胸骨に向かってついている筋肉(胸骨−甲状筋)と首の後ろの筋肉(輪状−咽頭筋)で引き下げます。軟口蓋は甲状軟骨についている(口蓋−喉頭筋)(茎状−咽頭筋)で引き上げます。おうおうにして、喉仏を舌の下にある(甲状−舌骨筋)で下げる人がいますが、それでは舌を自由に使えません。こうして、喉仏を引き下げ、軟口蓋を引き上げて声帯を緊張させた状態で息を流してこそ楽器としての声になります。この発声の為の筋肉については「うたうこと」というフレデリック・フースラーの著書(音楽之友社)に詳しく出ています。

 上に書いたように、J子もオヤジもいないので私が練習をみることになりました。曲はもちろん「LIRICHE AMOROSE」「Te ne vuoi andare ・・・」。男声からやり始めたら、遅々として進まず、とても女声にまで手が回らない状態に・・・。見かねて途中からCーさんが女声を見てくれました。ただし、場所をとってなかったので、集会室の物置、椅子や卓球台が置いてある倉庫でやり始めました。ごめんよぉ、高い声がうるさくて(?)蒸し暑いのを承知でドアを閉めさせていただきました。
 曲についてちょこっと・・・この曲も対位法で書かれています。また、ベース、バリトンで4度を鳴らす箇所、ベース、バリトンがまず5度で、さらにテナーもその上に5度重ねていく箇所を認識してもらいました。ここはメッチャカッコイイ箇所なんですよ。ベースが今日は二人だったので、響きが細く、もう少し胸に響いた声だったらバランス的に文句なかったのですが・・・。休憩を挟んで歌詞も付けてみましたが、4時過ぎには私の集中力も切れてしまいました。倉庫で練習していた女声に声をかけて、遅れてきたJ子にお願いして全員で一度通してみました。ホラッ、案の定、私は自分のパートが・・・・あ〜ん、歌えないよぉ!! おうちで練習しよっと♪

 前回の現代曲について・・・↓何が言いたかったのか・・・要するに、現代曲はサウンドが大切だけれど、その段階で終わってしまってはだめだということです。作曲家が何を表現するためにそのような技法を使ったのか、愛情をもってアナライズすれば見えてくるものがあるのです。音程やリズムだけでない、声のニュアンスはどうあるべきか、指揮者や指導者任せにしないで歌い手一人一人も考えるべきだと思いますね。

平成12年9月17日(日)
ついにM団がS木先生に委嘱した作品が全6曲揃いました。「2年間掛けたので納得のいく仕事ができた」そうです。ううっ、そんなこと言われた日にゃあ、私達も納得いく演奏をしなきゃあいけないっすよね(当たり前じゃん!)。 まあ演奏会まで3ヶ月ありますものね、去年のようにあと4日しか・・・なんてことはないので頑張りましょう!! でもでも。。。。。一生懸命好きになろうとしてるんですよ、これでも。やっぱり演奏するからには演奏者が楽曲を好きにならなきゃ、愛さなきゃ、良い演奏はできないってもんです。そうじゃないと聴いているお客さんはたまらないですよね。わかっているんですが、絶対音感がない私にはまだ音取りがとても苦痛な段階でしかない。どちらかというと相対音感(そんなものあるの?)で音をとるので、調性のあるものはわりと他の音との関係で「ウン!この音だな」って耳でわかるのですが、あっちこっちのパートとぶつかりまくっていると、もう耳はうけつけてくれません。まず自分の音をメロディーラインのようにして身体にしみこませる。それからでないと他のパートを聞けないんですよ。これって間違ってる? そうやって音取りした曲ってなぜか何時までも身体が覚えていて、今でもすぐその音が出せちゃうの。数年前に歌った木下牧子さんの女声合唱のための「ア・カペラ」がそうです。でもやっぱりその段階だけで終わっちゃいけないよね、だってそれだったら機械と同じなんだもの。音の取り方は間違ってなくても最終的には今鳴っているサウンドの中で自分の音の位置をわかってないと・・・。そのためには正しいサウンドを出さなきゃいけない。アマチュアの合唱団の場合、現代曲において、この正しいサウンドに導くのがまず、指導者のそして指揮者の使命でしょうね。でもわりとその段階でそれなりの曲になるのが現代曲で、その先へ進まないで終わってしまう場合が多いように思います。その先に進むためには・・・やっぱり<愛>だと思う。作品への愛情。早くみつけよっと。

なんだか現代曲の歌い方講座みたいになってしまいましたが、最後に来た曲は全6曲の中の4番目の曲「Te ne vuoi andare ・・・」です。詩の内容はメッチャ、エロチックなんですが、とてもテンポの速い曲。でもベースの御大がおっしゃるには、この曲が一番S木サウンドがするそうです。そういえば、「詞華抄」の1番のような音とか、「病める皇帝の祈りのうた」ようなサウンドがしますね、ちゃんと歌ったら。途中に脱げて飛んでいった「赤いくつ」のメロディー(すいません、私が勝手にそう呼んでます)もあります。一応全曲来たので載せておきましょう。来年のコンクールでこの中から何曲か歌われることになるのでしょうか?

「LIRICHE AMOROSE(恋愛抒情詩)」
 1.Mio dio, mio amato (わが愛しの君よ)
 2.Quando l’ab raccio ed ella a me (われ 彼女を抱き)
 3.Ah! Foss’io la sua schiava negra (ああ、我、彼女のしもべとなり)
 4.Te ne vuoi andare perche vuoi mangiare?(貴方が去りたいのは食べたいからか)
 5.・・・un bocciolo di loto e la mia bella (・・・私の恋人は蓮の蕾)
 6.Mi corichero a casa malato (私は帰って病の床につく)


音をとっただけではどうしようもないのがスタンフォードの「Magnificat」です。今日も部分練習をしましたが、これからは毎回の練習で歌って行かなければ音楽としてお聞かせできませんね。まだ自分のパートで精一杯の人が多く、雑唱でしかないんですもの。こちらの方が結構手こずるかもしれませんね。

おまけ: わーい、また新人さんが1人増えました。某大学の合唱団「柏葉会」の出身といえば、どこの大学かわかりますよね? ソプラノさんです。23歳・・・きゃあ平均年齢をぐっと下げてくださるのね。若気のいたりで産んだ私の娘・・・とも言えるような歳。年齢は低いけど学歴はM団で1番。ヨロシクネ!!

平成12年9月10日(日)
今日はO先生の練習日です。3週続けて先生方による練習でした。

まずはスタンフォード「Magnificat(Op.164)」。Magnificatはラテン語で<賞賛する>とか<崇める>という意味です。大天使ガブリエルにより受胎告知されたマリアが親族のザカリアの妻エリザベツを訪れ、神を讃え、「私の魂は主を崇め 私の霊は救い主なる神を讃えます・・・」と語ります。これは新約聖書ルカ伝第1章46−55節に記されており、カトリックの伝統としてクリスマスの晩課のための多声楽曲として演奏されます。

「Magnificat」で一番有名なのはなんと言ってもバッハのそれでしょう。スタンフォード「Magnificat」の最初のモチーフもバッハの同曲を充分意識しているのがわかります。しかし、声部構成と調性はバッハ「Singet・・・」と全く同じです。その後は、歌詞に合わせるかのようにどんどん転調を繰り返します。美しい言葉「飢えている者を良いもので飽かせ Esurientes implevit bonis」は女声4声に歌わせていますが、まだまだ練習が足らない私達はとてもその域にまで達していません。「美しい所を女声に歌わせているんだから美しくして〜!」って言われちゃいました。アルト1はパートの中で声が揃わないから情けないわ。もっと発声練習をするべきなのかな? ソプラノも時々不用意な声を出さないで!って言われてましたね。また言葉に合わせて転調をしているのでそれに合わせた音色にしていくようにと言われました。「どこ行くの?」にならないようにともね♪ まだまだ練習を重ねなきゃいけない「Magnificat」ですが、でもM団に合っている曲には違いありませんね。

休憩後は前回の練習で見捨てられた(?)「Liriche Amorose」の終曲「Mi corichero・・・」を部分的に細かい音程のぶつかりも確認しながら根気よく見てくださいました。うん、だいぶん自信がついてきましたよ。あの苦手なC#も体に染み付いてきました。ペトラッシ「ナンセンス」に似た掛け合いの所もOK! 今日、実はとても先生は可愛いかったんです。メゾとアルトの歌い方で母音を長めに響かせて欲しいという意味で「もっと母音を愛しんで!」と言った瞬間に自分でハッとして顔が赤くなっちゃったんです。音にしてもう一度太字の所を読んで見てネ。あら、いや〜んエッチ? でも何も言わなきゃそのまま通り過ぎていたでしょうに。フフフ。それにしても一番後ろで歌うのって気持ちいいね! 後ろから聞こえてくる音に一々反応しなくていいから。

平成12年9月3日(日)
今週も先週に続いてI先生の練習日でした。テナーは先週より1人増えて3人。今の間にちゃんと練習しておかないと知らないよ〜っ。もう9月に入ったんだからネ!ベースは5人でしたが、何故か椅子を一つずつあけて座っていました。ベースは全員揃うと9人いるのですが、最近声とピッチが揃わないことが多くて・・・。遂に私はI先生がいらっしゃるというのにプッチンと切れてしまいました。「どうして一つずつあけてるのぉ?もっと声を合わせてよぉ!」・・・合唱だって自発性は大事だと思います。でも自発性と自分勝手というのは違うと思うのね。やっぱりベテランのソバで歌ってそのテクニックとかピッチのとり方とかアンサンブル感を盗んで欲しい。バロックの曲を歌う時は特にそう。メッサディヴォーチェのかけ方、イネガルの入れ方、ヘミオラの感じ方・・いろいろあるのよね。ちょっと語り過ぎましたか?
 そうそう、練習は勿論コダーイの「Missa Brevis」でした。Gloriaから練習しましたが、なかなか声が出なくて素晴らしいハーモニー(もちろん逆の意味ね!)。先生も悩んでしまったようです。なかなかハモリにくい曲なんですよね。普段はベースは根音を歌うことが多いのにこの曲では三音を、それも高い音で歌うことが多いし、4パートが音が離れ過ぎていたり、一番下に三音があったりして・・・。まあオルガンが入ればカバーしてくれるのでしょうが・・・。納得いかないままCredoに進みましたが、この曲の方がまだイイヤー状態。するとベースの御大が一言「わかった、会得した!」・・・何を?・・・「声を頑張って出しすぎたんだ!」・・だそうです。でもそうなんです、やっぱり一音ずつでも和音を考え、バランスを考えて歌うとイイ音になるんです。何故か終止形の和音で2パートが第三音を出していることが多いのでバランス悪いからハモラないのよね。これは作曲家のせいだと思うな。コダーイ君、気をつけてくれたまえよ! んん?もう亡くなっているのよね。でもオルガンが入るとこの第三音も気にならないのかもしれませんね。
 休憩後、スタンフォードの「Magnificat(Op.164)」をちょっとやりましたが、やっぱり転調がちょっと変わってますよね。もう少し自宅学習が必要なようです。次回はO先生の練習日です。みなさん自宅学習しておいてね、「Magnificat」やるからね!

平成12年8月27日(日)
今日は久しぶりにI先生の練習日でした。午後4時からはサラマンカホールで東京混声合唱団の演奏会があるので、練習時間はAM10:00〜PM3:00。今日はテナーが全滅に近くて、午前中は1名午後から2名になりました。あとのパートは結構フルメンバーに近くいましたね。
練習した曲は勿論コダーイの「Missa Brevis」です。I先生はこの夏、ハンガリーで指揮の勉強もなさったようで、ドイツ音楽とハンガリーの音楽の指揮の違いを教えてくださいました。なんだか私にもちょっと違和感あります。「ええっ?そんな指揮だと出だしで声帯が締まりませんか?」と聞いたら、わざとそれを狙っている場合もあるんですって。歌い方では特に<緊張の休符>というのが印象的でした。ちゃんと楽譜どおりに休符をいれること、それも緊張感のある休符。つまり休符の前の音を緊張感を持って切れば良いのですが、なかなか慣れてない歌い方なのですぐ忘れちゃうし、疲れてしまいます。それに前回も書いたけど、下から上まで音域が広いのですよ。「M団はもっと高音が得意の合唱団だと思った」と言われましても・・・。思わずJ子が「先生、後悔してません? この曲を選んで」と言ってました。きゃあああ、私はそこまで言わないよ♪♪

平成12年8月19日(土)〜20日(日)
わぁ〜い、合宿だぁ〜!! やっと12月の演奏会の曲が全曲出そろいました。さあ、今回は先生もいらっしゃらないので徹底的に音取り合宿になりました。

19日はまずコダーイ「Missa Brevis」のCredoの音確認。この曲は音域がとっても広くて、さっき下のG#を出したと思ったらすぐあとに上のF#を出さなきゃいけないんですからね。これじゃあついつい声を張り上げちゃうじゃないの。それにラテン語もシラビックなので口元がとっても忙しいんです。これでパイプオルガンが入ったらうるさいかもしれませんね。オルガンと張り合っちゃダメよ〜ん♪♪ それにしてもCredoのはぐらかされたような音の動きは何なのでしょう? 私、白状しておきますけど、いまだに2箇所、音がとれないところがあるんです。今度までに練習しておくね。Crucifixusのところは以前にも書いたけど、苦しみを現わすいい音(?)がします。全音同士で3つの音がぶつかる真中って結構気持ちいいですね。私って○ゾ?
休憩後はスタンフォードの「Magnificat(Op.164)」の音取り。この曲はアカペラのダブルコーラス(8声)の曲です。ちゃんと解説を読んではいないのですが、おそらくバッハの「Singet・・・」を意識した曲だと思われます。スタンフォードはイギリス人で19世紀から20世紀初頭の作曲家。教会音楽を沢山作曲してます。「Maginificat」もいくつか作曲してますが、ラテン語の曲はこれだけです。途中で拍子が変わったり、ころころ転調したり、また女声4声、男声4声の美しい部分もあったりでM団にピッタリの曲ですね。さすがO先生!(探してくださったのはO先生なの・・)
夕食後は「リリケ・アモローゼ」の終曲を男声、女声にわかれて音の確認をしました。私も繰り返し練習でポジションで叩きこむことができてきました。どこかのパートを聞いて音をとるなんてそんな悠長なことをやっている時間のない曲。どちらかというと自分のパートから覚えておくほうが確実ですね。土曜日はここまでで 男声、女声を合わせるとこまではいきませんでした。

20日は朝9時から体操、最初は前日と同様コダーイの「Missa Brevis」からKyrie,Gloria,Credoを練習。朝一だとベースが下が良く出るとご満悦。実際、下のD♭もよく聞こえてきました。「リリケ・アモローゼ」の終曲も男声、女声、一緒に合わせました。前日の特訓が功を奏したのか、苦手な箇所もなんとかクリアー。3連符の掛け合いというか、追いかけっこの箇所は何故か男声の方が得意なんです。女声はモタモタっとなっちゃう。噛みつきが遅いんですよね。でもそれって私よね?、ヘヘヘ。午後からはまたスタンフォードの「Magnificat(Op.164)」を練習。実は夕べはお風呂でも布団の中でもこの曲が頭の中をぐるぐる回ってました。一部、コード進行がフィンランディアに似ているとの声があがっていました。う〜ん、そういえばそうかもね。歌えば歌うほどやっぱ「エエ曲やわぁ!」て思いますね。あとは、久しぶりに沢山人がいたので「Singet・・・」「Herr, nun・・・・」も一通り練習しておきました。

ああ、これだけ歌ってもまだまだ歌っていたい!! 素敵な曲を歌えるってのは幸せですね♪♪

平成12年8月5日(土)
今日は20日から急遽変更になったO先生の練習日でした。この日は岐阜で高校の総合体育大会が開催されており、団員でも高校の先生方は忙しくて練習に参加できなかったようです。そのせいか、男声がとっても少なくて女声合唱団状態でした。
特にベースは二人しかいないし、男声が3つに分かれる「リリケ・アモローゼ」ではバリトンが こぶた君1人で・・・彼は音がまだ不確かで落ちまくっているし、彼だけではないんですが・・・・なわけで、この曲はもっと男声、女声に分かれて練習しておくようにとお達しが出てしまいました。あぁ悔し〜〜い!!合宿が勝負ですな!
「Herr, nun lassest du・・・」はソプラノにロマン派の響きを求められて1人ずつ響きを合わせる練習をしました。ソプラノもだいぶん子供の声から脱却しつつあります。テナーも高く浮きがちな音程を直そうとしたものの・・・のばす音がうわずっていくんだなあ。前で歌っている者の気持ちも察してよネ! 少し胸に響かせたら・・・そう、それが男の声だよ! んん? じゃあ今までは何の声?カマッてた? 
「Singet・・・・」はドイツ語の発音にもっと気をつけて唇を前に突き出すようにと注意されました。ソプラノは相変わらずEsより上になったとき息を流してとか子供の声にならないように注意されてました。あともうこの曲は歌いなれているのだから16分音符のメリスマに少しイネガルを入れたらと言われたんですが・・・1回くらいならできるんだけど・・・まだ技術がついていかないですぅ。あとは一番アンサンブルが乱れるChoralの前の1頁を分解しながら練習しました。でもでもやっぱりO先生のバッハの練習は最高に楽しいです。できればずっとバッハだけ練習していたいな。そうそう、ベースはUのベースしかいなかったので二人で両方のベースを歌っていました。アッパレ!!!

平成12年7月30日(日)
私は28日から東京へ行っており、この日も午前中はある教会でのミサに参列して帰ってきたので練習には1時間遅れで参加しました。この教会はあるドラマで度々登場した教会で、主役が悩んでいるときにいつも訪れていた教会です。是非一度訪れてみたかったので、たまたま日曜日のミサが執り行われていたのを機会に勉強のために参列させていただきました。信者の方も優しくてパンフレットをくださったりしました。日本語だといはいえ、ミサにちゃんと参列したのは初めてで、司祭様のお話も聖書の中からパウロの手紙とかヨハネの福音とか詩篇からとりあげられており、1時間があっという間で、とっても感動しました。
そんな貴重な体験をして帰ってきて練習したのが「クリスマス・キャロル」だったので、歌いながら教会の情景が浮かんでしまい、不覚にも涙が込み上げてきました。おかげで前で指導していたJ子に見つかり、「どうしたのウルウルしちゃって」と言われてしまいました。もしかすると本番でも教会のロウソクの炎を思い出してウルウルしちゃうかもしれません。許してね、みなさん♪♪

平成12年7月23日(日)
今日は5月の演奏会以来、久しぶりにO先生の練習でした。先生は6月と7月に2度渡欧なさって、充実した日々を過ごされたようです。フランスの合唱祭ではソプラノ歌手(?)としてもデビューし、合唱祭最後の2000人の全員合唱での指揮者にも抜擢、自分の棒ひとつで皆が動いてくれてとても気持ち良かったそうです。7月はオーストリアで審査員をなさったそうですが、やはり指揮者は振るのが仕事。聴いているだけは苦痛だったようです。

今日は「Singet・・・」をじっくり全体にわたってみていただきました。最初は発声がわり(?)に、真中のChoralを使ってバッハをサンドストレームにする(笑)練習をしました。各自が音符を適当な長さにのばして絶対隣と同じ音にならにようにして、なおかつぶつかった音を綺麗に響かせるのです。するとたちどころにバッハがサンドストレームになるんですよね。感動ものでした。今日の練習の中で一番良かったあ!(なんちって) 中間部のChoralとAriaの歌い方の違い・・以前も言われたことですよね。
出だしのソプラノ1はJ子がいないと自信なさそうにヘナヘナっと歌いだすので、いつ入ったのかわからない。コーラスTはソプラノがまず歌いだしてテナー、アルトが続いて歌い出すのですが、そんな出方をされては入る気がしなくなるちゅうもんです。ついに先生も見かねてソプラノ1の特訓が始まりました。その前に・・ソプラノもアルトも3人なのにインパクトが違いすぎると私たちの体の幅を示しながらおっしゃるんですよ・・・ついつい、それは胸の違いでしょう!と言ってしまいました。(オホホホホ) ソプラノ1だって、もともと声量のある子たち(子供を二人も産んでいるので子ではないけど・・・)なのだから、口先で歌うのではなく、もっと体を使って息を流し、自信を持って音楽を表現して欲しいのです。芯になる人、1人に歌わせてそれにくっついて歌っても良い響きにはなるはずはない。互いに打ち消しあうこともあるのよ。それより、同じ発声でしっかり歌って共鳴しあったほうが豊かな響きになるのです。(当たり前か)もっと声は体を使って正しい発声で自信を持って出すべし!(これが難しいのですが) 音楽性も勿論大切だけれどね。でも今日の練習のおかげで少しは自信を持ってくれたかな? 
発声についてはソプラノだけではありません。ベースもいろいろ指摘されてましたね。ベース1はメリスマを綺麗に転がせないんです。途中で音と音が繋がってしまうんですよ。確かにメリスマは誰もがすぐに歌えるわけではありません。私も低音から高音までまんべんなく綺麗に響かせて転がせるかといわれたら・・・できまっしぇん! どうやって音を抜かして歌おうかしら・・・私がひとつ音を抜かすと目立つらしいし・・・。
あとはドイツ語の語頭の子音についてしっかりと出すように言われました。Lobetの「L」とかね。
最後のハレルヤについては指揮なしで歌ってアンサンブル感を大事にするように。問題のハレルヤに入る前のテンポは指示しないそうです。私たちの中にテンポ感があるからなんだって。アノネ〜〜ッ!!! アレッツォのコンクール本番なんか思いっきり指揮者を無視してベース1とベース2がお見合いして歌ったらしいですよ。後ろに目がないので現場を見たわけではありませんが・・・。以前聞いた某プロ合唱団は前半でも見事にずれてましたね。いずれにしても楽譜を見ながら歌っていては、ずれるのは必至。やっぱ「Singet・・・」暗譜して踊るとこまで行かなきゃねえ♪♪(マジかよ・・・・・^〜^ゞ

平成12年7月16日(日)
今日はお仲間が2人増えました。バンザーイ!! 1人は先日演奏会に来てくださって、打ち上げにも参加して下さったAさん(ハンドル名だとNさんです)。半田市から来てくださることに。嬉しいですね。毎週は無理でもいいんですよ、マイペースで参加して下さいネ。もう1人は以前、一身上の都合で退団していたKさん。2年ぶりの復帰です。私が面倒見ましょう、以前のように。(オホホホ!)

来週は久しぶりにO先生の練習日です。見てもらうことが予想される「Singet・・・」「リリケ・・・」「Herr,nun lassest・・・」を練習しました。今日の練習場は音が散ってしまって聞こえにくい所なので、ダブルコーラスの「Singet・・・」はVの字型に並んで向かい合うようにして歌ってみました。こうするとお互い聞くことができますね。でも中間部のアリアはもっとドイツ語の子音のディクションを合わせてもらわないと困りますよ、ソプラノTさん。そんなにチャッチャカチャッチャカ行ってしまわないで〜! それにしても長〜いメリスマはブレスをどこでしたらいいのでしょう?だいたいするところは決まっているのですが、私がすると他の人もそこでブレスするんですよね。それじゃあカンニング・ブレスにならんでしょうがあ!
「リリケ・・・」の最新曲はやっぱりこの音どこからとるの?ていう箇所が私にはあり、絶対音感などない私にはもうインプットさせるしかない・・・という辛い状況です。繰り返し練習でのインプット。こんなんでいいのだろうか?
「Herr,nun lassest・・・」は素晴らしい曲ですね。Mendelssohnは他の曲も歌ってみたいな。そうそう中間部の4声のソロはアルトはCさんですが、来週はお休みするそうなので私がピンチヒッター。ゲッ、練習しておかなきゃ。ところでこのMendelssohnてミドルネームなの? Felix Mendelssohn Bartholdyがフルネームなんですよね? 例えばアイルトン・セナ・ダ・シルバをセナと呼ぶのと同じ?例えが適切じゃないか・・・・(私、ファンだったんですよね、彼の。亡くなった時はショックでした。永遠のカリスマ・レーサー)・・・すぐ脱線しちゃう。

今日のお子ちゃまは7人でした。板の間をペタペタ歩く音って結構気になるもんですね。今日も今日とて親たちに「走るな!」て叱られてました。1組、小さな恋のメロディ状態かと思ったら単に食い物につられてくっついてるだけでした。良かったあ(何が?) 私は例によって休み時間はMちゃんの格闘相手をやらされてました。外掛けでうっちゃってやりました。でも喜んでいるのは何故?子供の心理はわからん。

平成12年7月9日(日)
梅雨ってどこに行ったんでしょうか? 連日、真夏のような暑さでマイってしまいます。今日から相撲も名古屋場所が始まりました。名古屋場所って、ああ夏が来たんだなあって毎年思う季語のようなものです。

さて、I先生のステージの曲が決まりました。KODALY「MISSA BREVIS」からIntroitus, Kyrie, Gloria, Credo, Ite Missa estです。サラマンカのパイプオルガンを使うという話が持ち上がってからやってみたいと思われていた曲だそうです。私達もいろいろ検討しましたが、一度は唱わねばならない曲だろうということで決定しました。最初と最後はオルガンの曲なのですが、メッチャ格好イイです! Gloria と Credo は合唱コンクールで一時期流行ったような気がしますね。
 早速、楽譜も到着したので新し物好きな私達はすぐに音取りがてら練習を始めました。まず、楽譜の印象・・・うちのライブラリアン・ウッディさんは今回より前の版のものを持っていて、表紙の色が違います。デザインはたぶん3人の天使が歌っている木版画だと思うのですが、ウッディさんのと私達のとでは線の出も全然違うんです。溝が埋まってしまって目のところはクマが出来ているし衣のヒダも消えかけてます。お顔はまるでムンクの「叫び」か美容家の「S木その子」さん状態。と言えばわかってもらえますか? まあこんなことはどうでもいいんですが・・・。
 それで歌ってみた感想は・・・・まず最初のソプラノ3声のソロは誰がやるかナイショです。J子によると某国営放送で放映中の大河ドラマの曲に出てくるキングスカレッジ聖歌隊(たぶん?)が歌っている部分に似ているらしいです。というより逆かもね・・・。要すにる美しいのですが音程が命。全体の印象としては、いまだかつて私達が歌ったことのない感じの曲? 行きたい音に行かせてもらえないとか、とっても泥臭い(表現が悪いかな?民族音楽っぽい?)とかですかね。でも美しい箇所も何ヶ所かあるんですよ。Crucifixus(十字架にかけられる)の音はぶつかり合って苦しみを現すような音なのですが、でも悲しい美しさを感じてしまいました。
 I先生は1988年のストックホルム・バッハ合唱団の演奏が印象的で忘れられないのだそうです。今だその演奏を凌駕するCDに出会っていないとか。うーん、私達にできるでしょうか?いずれにしてもパイプオルガンがつくのでそれに負けじと歌ってノドを潰さないようにしなくちゃね。

この日は、あと「リリケ」の最新の曲に言葉をつけました。単語のイントネーションと違うところにアクセントがついていたりするので???状態の箇所もありますが、もとより作曲者はそれほど言葉が聞こえることにこだわっている方でないので・・・。
「Singet・・・」は途中で早退した人が何人かいたので内声がクワルテット状態になってしまいました。辛いけど自分のための練習にはなりますね、フレージングとかにも気をつけないと。

平成12年7月2日(日)
練習日記を1回飛ばしたら読者の方に叱れてしまいました。最近、あるところにぶっ飛んでしまっていて、そこの掲示板で文芸評論や詩を発表(ちと大袈裟ですが・・・)している私です。少なからず執筆活動(?)もそちらに傾いてしまってオヤジにも叱られました。でもこの歳になって自分が詩を書くとは思わなかった。それだけ創作意欲をかき立てるところだということです。

と余分な話は置いておいて、昨日(2日)はマジ、暑かったですね。岐阜では36.7度ですよ、アナタ! 自分の体温より高いんです! 練習場もクーラーがいれてあるものの、ちっとも冷えないのです。おまけにお子さまがたが昨日は7人。またまたT家のMちゃんが「お父さん、もっと練習しな!」とみんなの前で指導しはじめるし・・・。そういえば百人一首で「坊主めくり」をやって遊んでいましたね。最年少のS君も暑いのかグズグズ言ってちっとも寝ない。最後はソファから落ちてタンコブ作って泣き疲れて寝たようですが・・・。
そんなこんなで(どんなや?)「リリケ」の最新曲はなんとか通るようになりました。でも自分の音を確認するためみんなが大声で唱うので張り合ってしまい、次に練習する曲なんてノドがゲホゲホで唱えないんです。アタシなんて「リリケ」のメゾで上のA♭をはりあげてるから、メンデルゾーンのアルトのCより下がカスカス。
クリスマス・キャロル集も今回は言葉をつけました。J子さん、これって英語よ、ドイツ語じゃないんだから、「・・・tten」を「・・・ッテン」と読まないでね、お願いだから。「Jesu]もラテン語と英語では読み方違うし、ああ鬱陶しい。それにしても伴奏のオルガンて妙な音を出してるのね。声だけの和声とはかけ離れた音で、惑わされそうです。でもそこが面白いのかも。じゃなかったら聞いてるほうもあきるでしょうね。
サラマンカホールのパイプオルガンて結構オルガニストの間では評判のようです。一度は弾いてみたい? あのパイプオルガンはT先生がお造りなったんですよね。スペインのサラマンカ聖堂のオルガンがモデル? そういえば井上圭子さんとご一緒させていただいたこともありました。

おまけ:先日の5月の演奏会の写真ができてきました。民謡のステージのはじけてる様子がバッチリ写ってます。色とりどりのストールも格好いいですね。女性の新しい衣装もいいけど、やっぱり暗譜しないと絵としてもみっともない。女声の時の全員胡座の図も怪しげで面白い写真でした。そのうち公式HPにUPされるでしょう。

平成12年6月18日(日)
最近練習の出席率が悪くて・・・といっても家族サービスをする人は今の間にやっておいてね。どうも10月に中学校での演奏会が入りそうです。その練習もしなきゃいけなくなるだろうし。

ということで、今日も先週にもまして少なかったですね。なんたって夫婦が4組もお休みでしたから・・人数が少ないからといってやらなきゃいけないので、S木先生の新曲の音とりをし始めました。一応6パート全部はいたしね。相変わらず女声と男声を別々にすると歌えるけれど一緒ににすると何だかいつもどこかのパートがぶつかってくるというような音なんですわ。こういう音とりの時はとりにくい音階を屁理屈つけてとったりするのですが・・・前回のS木先生の曲にはベースの旋律に♪○オパレス〜♪を発見して楽しんだのですが、今度の曲にもバリトン(訂正)に♪柱のキ〜ズは♪という旋律があり、思わず2,3人で♪おとと〜し〜の〜♪と続けて歌ってしまいました。この箇所ににくると絶対に思い出してしまいそうで今からコワイです。

後半はもう少し曲としてちゃんとしたの(?)を歌わないとつまんな〜い! ということで「クリスマス・キャロル」(ウィルコックス編曲)を初見で歌ってみました。はあ?今頃からクリスマス・ソング?全然気分じゃないんですよね。でもわりと知ってる曲だからすんなり歌えたのですが・・・一部苦労していたパートがありました。どうして簡単な長3度がとれないんだろう?難しい4度の方が好きなのかしら? でもこういう曲ってユニゾンが一番難しかったりするんですよね〜。ちっともユニゾンがきれいじゃなかったりして・・・

平成12年6月4日(日)
今日はI先生の練習日です。I先生のステージもまだはっきりと決まらないので、メンデルスゾーンとバッハの練習をお願いしました。そうそう、S木先生の5番目の曲(といってもフィナーレ?)が送られてきたのでみんなに配布しました。これまでとは違ってテンポの早い曲です。音にしてないからわかりませんが、楽譜を見る限りすっきりした感じです。来週からはこの曲の練習もしますね。とうとうS木先生の曲もあと1曲になりました。この様子では定期演奏会で全曲ご披露できそうです。ったく1年がかりでしたね〜。

おっと練習日記、練習日記。
メンデルスゾーン「Herr,nun lassest du・・・」は本当に素敵な曲です。演奏する方はまだまだヘタクソですが。出だしはI先生曰くパレストリーナのよう。でも先生のアナリーゼにかかるとどんな曲でも素っ裸になってしまいます。アルトとテナーの関係・・・ソプラノとベースの関係・・・なーるほどね〜。そいうのって意識して歌うのと歌わないのとでは雲泥の差がありますよね。それにしてもロマン派は納豆唱法で歌わなきゃいけないから体力がいりますね。自分の気持ちではこうやって歌いたいというのはあるのだけれど身体がついていかないもどかしさ。筋トレでもしなきゃなるまいか・・・。

その後にバッハ「Singet dem Hernn・・・」を、とりあえず1回通して歌ってみました。前半ははにゃあ?状態でしたが、最後のハレルヤは指揮している先生も楽しそう! やっぱりバッハはいいですねえ・・・だそうです。が、しかし、問題はやっぱり前半。1コーラスだけ、2コーラスだけで歌ってハーモニーを確認。また例のアリアの前の混沌とした部分は今、どこが主役か言われると身を引く(?)ことができるんですが、やっと歌いやすい高さのメリスマになるとついついデッカイ声になってしまいます。それとバッハを古楽器唱法で歌ったことない人はメリスマを全部歌い過ぎてウルサイですぞ!勉強して下さいね!

おまけ:練習によくついてきているT家のMちゃん(6歳小学1年生)、ついに我慢できなくなって「お父さん、ヒヒヒヒ聞こえるぅ!」と父親に注意をするし、4年前の記憶が戻ったのかハレルヤから指揮をしだしました。ところが3拍子のところを2拍子で振るわ、お父さんからボールペンを借りて指揮棒にするわでI先生よりもみんなの注目を浴びてしまいました。ただ彼のお母さんは「アイツ、センスないわっ」てぼやいてたわよん、Mちゃん。今度O先生に指揮法の手ほどきを受けてね!

平成12年5月28日(日)
さあ、今日からは12月17日(日)の第17回定期演奏会に向けての練習開始です。と言っても具体的に決まっているのは3曲と1ステージ分。候補曲とステージ構成の案は出来上がりつつありますが、最終的には おフランスに行ってらっしゃるO先生の帰国を待ってからになるでしょう。今回の定期演奏会も前回好評だったI先生によるステージがあります。お楽しみに!

それにしても今年はヒマダーーー!! 12月の演奏会までナーンもない。そのぶんシッカリ練習できるはずなのですが・・・。

練習場に関して4月末から9月末あたりまでM団は「流浪の民」と化したことは書きましたっけ? 主な練習場は大垣市の北部公民館なのですが、その公民館の主催の講座が半年単位でいろんな曜日のいろんな時間帯で順ぐりと回っていて、今回私達がずっと使っていた日曜日の午後がそれに当たってしまったんです。何の講座かって? それがですね、社交ダンスなんですよ。結構なお年のご夫婦が参加されていて、中には太股深くスリットの入ったスカートをはいていらっしゃる方もいるんです。もしかしたら先生の1人なのかもしれないんですが、あの○であの△さで・・・私には勇気がありまっしぇん。 

まあそんなことはどうでも良いことで・・というわけで9月末までは大垣市内の公民館をあちこちウロウロしないといけないので、面倒くさいったらありゃしない。今回は久々に田圃のど真ん中にポツンと建っている南部公民館での練習でした。(長閑で良いよ〜、窓を開け放してあっても誰にも文句言われません。)

案の定、メンバーは少なかったですね。ソプラノ8人、アルト4人、テナー5人、ベース4人。まっ、演奏会直後の練習はどこでもこんなものなのでしょう。私なんて1回練習を休むと罪悪感に苛まれるたちなので休むなんてあまり考えられないのですが・・・。とりあえず今決まっている曲の中からメンデルスゾーン「Herr,nun lassest du・・・」をまず練習。この曲はラテン語でいうところの「Nunc dimittis」であり、また日本語に訳せば「主よ今こそ汝はこのしもべを逝かせたもう」となります。テキストは新約聖書ルカによる福音書2の29−32です。出だしはテナー、アルト、ソプラノ、バスの順でポリフォニックに始まります。とても慈愛に満ちた曲で歌っていても涙が出ます。それでですね練習しながらふと気づいたのですが、ナントこの曲は♭3つの変ホ長調ではありませんか! 確かバッハはこの変ホ長調を三位一体ととらえていたと何かで読んだことがあります。 オオーッ!!感動的な発見に我ながら身震いしました(ウソウソ・・)。メンデルスゾーンはバッハを大変尊敬していました(本人に直接聞いたんかっちゅうの)。そうか、だからこの曲もテキストの内容からバッハに習って変ホ長調にしたんだあ! この事に気づいただけでも練習した甲斐があったというものです(またまた大袈裟な・・・)。うーん、本番はきっとイイ演奏ができそうです(ずっと先だってば!)。

休憩後はバッハのモテット「Singet・・・」を歌いました。昔とったキネヅカってやつのはずなんですが、なんだか各パートが各々の調で唱っていて全然ハモッてないでやんの。コンマスに注意されてからはマシになったけど、頭を白紙の状態にして最初から取り組みたいものです。特に中間部のアリアの前の部分はどこが今旋律なのかもう一度確認して旋律を浮き立たせないと単なる雑唱になってしまうぞ! どこやらのように・・・・??? それと皆さん、もうお気づきですよね、ドイツ語で「Singet dem Hernn・・・」てラテン語だと「Cantate Domine」なんですよ。どこかで唱ったことあるでしょ? 正解!モンテヴェルディのモテットです。「主に向かって新しき歌を歌え!」 さあ、良い21世紀を迎えられるように頑張りましょう!! (どこかで聞いたような・・・ウフッ)

何ですか今日は1人ボケ&ツッコミになってしまいました。ご免あそばせっ!