スペクトラムアナライザ(Spectrum Analyzer)

スペクトルアナライザ 旧郵政省電波部策定の「電波辞典」で規定され、情報通信審議会答申やTELEC特性試験方法などで用いられています。
スペクトル分析器 電波法、無線設備規則などでの表記です。
スペクトラムアナライザ スペクトラムアナライザは、英文の仮名表記です。国内メーカが用いています。海外メーカはスペクトラム・アナライザとしています。
スペクトラム・アナライザ 英文の仮名表記で、海外メーカはスペクトラム・アナライザとしています。
シグナルアナライザ コンスタレーション、EVM測定など信号処理機能を追加し始めたころは差別化のためにメーカが採用していました。
スペアナ 技術屋さんは通常スペアナと言います。同様にネットワークアナライザはネットアナ、プロトコルアナライザはプロアナ、ロジックアナライザはロジアナです。

測定器メーカの呼称
アンリツ スペクトラムアナライザ/シグナルアナライザ
日本語表記のため「・」がないようです。
アンリツは1931年に安中電気と共立電気が合併し、NECグループのアンリツになったようです。
アンリツは、厚木に拠点があり測定器の開発などをやっていたようですが、ウィルトロンを買収して、アンリツアメリカとしてからは、アメリカでの開発が多いようです。
ちなみに遡ると、石杉社(せきさんしゃ)1895年 (明治28年)設立、安中電機製作所1900年 (明治33年)設立、1905年(明治38年)日本海海戦で信濃丸が『敵艦見ゆ』の信号を発信したのが、安中電機の無線機とのことで、1908年 (明治41年)石杉社と阿部電線製作所が合併し、共立電機電線となり、1931年(昭和6年)に安中電機と共立電機が合併して安立電気になり、1985年(昭和60年)アンリツになったようです。

キーサイト・テクノロジ スペクトラム・アナライザ(シグナル・アナライザ)
米国メーカのため「・」があります。キーサイトは、1939年にウイリアム・ヒューレットとデビッド・パッカードが創業し、その後PC、サーバー関係と分社しアジレント・テクノロジーとなり、医療関係と分社しキーサイト・テクノロジーとなったようです。
以前は八王子事業場でも一部機種の生産を行っていたようですが、現在キーサイトの生産工場はマレーシア(ペナン)、開発部門はカリフォルニアのようで、八王子事業場では修理や校正がメインのようです。
 
ローデ&シュワルツ シグナル・スペクトラム・アナライザ
ドイツメーカですが、ローデ&シュワルツジャパンの社長がアジレント・テクノロジー出身のため「・」があります。またローデ&シュワルツは1933年にロター・ローデ博士とヘルマン・シュヴァルツ博士が創立したようです。
 
アドバンテスト スペクトラムアナライザ
1954年にタケダ理研として創業し、富士通を含む古河グループの会社で、1985年に海外向け半導体試験装置のブランド名であるアドバンテストに社名変更し、今は半導体試験装置の会社でスペアナは縮小し、光スペアナはADCMTがやっていましたが、2チャンネルで9kHz〜43GHzまで測定可能なU3872の販売も平成28年に終了したようで残念です。
 
テクトロニクス スペクトラムアナライザ
FFT方式をメインとしていましたので当初リアルタイムスペクトラムアナライザとして型名もRSAでしたが、最近は他社もDSP等を搭載しFFTも多用していますので、スペクトルグラムも標準で搭載されてきており、最近はスペクトラムアナライザと表記しているようです。
米国メーカですが、1946年にトリガ式オシロスコープを開発した会社で日本では2002年までソニーテクトロニクスといっていましたが、今は合弁を解消し、日本テクトロニクスのようです。テクトロニクスというとオシロスコープのイメージの方が強いようです。
 



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