ジャパンディスプレイ
新橋の烏森口から徒歩8分程度、御成門から徒歩6分程度のランディック第2新橋ビルにJDIジャパンディスプレイがあるようです。ジャパンディスプレイは茂原にも工場があるようです。

ジャパンディスプレイは平成27年度に中小型液晶パネルのシェアを21.7%(前年比+5.5%)となり、LGディスプレイ(韓国)17.9%(前年比+0.8%)を抜いてアップルや華為技術向けに伸びたようです。一方シャープは13.1%(前年比-1.6%)と苦戦しているようです。なお、アップルは有機ELへの切替を急いでいるとのことで、サムスンディスプレイやLGディスプレイが量産しているにもかかわらず、JDIは平成27年でも試作段階で危機感をもって対応しているようです。有機ELではJOLEDが印刷方式で量産化を急いでいるようです。

有機EL(OLED)各社の取り組み(平成28年)
サムスン電子 韓国 スマホ向けに3億台/年の供給能力があり、更に増産を目指している 
LGディスプレー 韓国 テレビ向けが中心でパナソニックなどにもに供給しており、今後スマホ向けも供給を増加させる
ジャパンディスプレイ 日本 平成30年量産に向けて、スマホ用の供給体制を構築中                         
鴻海精密工業 台湾 シャープに2000億円を投資し、平成31年までに、堺工場で量産の予定
京東方科技集団BOE 中国 中国政府の潤沢な資金を投入し既に試作品を出荷開始          
なお、材料メーカでは住友化学が偏光板やタッチパネル機能を有したバリアフィルムや発光材料、出光興産が発光材料などを手がけるほか、化学、素材メーカの参入が相次いでいるようです。

平成28年にはアップルのスマホの伸び悩みの他、JDIが液晶パネルを納入していた中国の華為技術、レノボ、OPPO、vivoに対し、サムスンが有機ELパネルの拡販を行ったため収益が悪化し赤字に転落したようです。

サムスンが有機ELパネルで攻勢をかけていましたが、OPPOはサムスンの有機ELが経年劣化や解像度が十分得られないことから有機ELを全機種に搭載することを断念し、JDIの液晶調達量を増加させたようです。

JDIはアップルから総工費1900億円の大半の支援を受け、白山工場を平成27年春に着工、その後iPhone6の低迷で延期していましたがiPhone7が堅調なほか、サムスンの有機EL供給不足によるOPPOや華為からのLCDの要求に対応するため、JDIは白山工場(石川県白山市)の低温ポリシリコンLTPS液晶ラインを平成28年12月23日から量産稼働したようです。これで、LCDパネル生産能力が20%拡大されたようです。

JDIは液晶生産ラインの白山工場(石川県)に1900億円投資をしたばかりで、1棟3000億円といわれる有機ELへの投資が遅れているようです。アップルの有機ELへの移行が迫っており厳しい状況のようです。ちなみに平成29年に予定されていた、JOLEDの子会社化も延期したようです。

JDIは平成29年に石川工場で低温ポリシリコンLTPS技術を採用した、高精細車載用LCDの量産を開始したようです。石川工場では平成26年に車載パネルの生産ラインを閉鎖しており、3年ぶりの量産稼働のようです。ちなみに石川工場は第4.5世代基板サイズで4万枚/月の生産能力があるようです。

JDIは、平成29年の有機ELの出荷額が前年比53%増となりLCDからの移行が進んだためLCDの売上低迷に苦しんでおり、平成29年度中にスマートフォン用LCDを手がける能美工場(石川県北町)を閉鎖し白山工場(石川県白山市)へ集約するとともに、中国やフィリピンの組み立て工場で3500名程度の人員削減に踏み切るようです。一方サムスンは数千億円/年の投資を続けて、スマホ用有機ELでは1社独占体制となっており高収益が継続しているようです。また、LGディスプレイは2017年に中国工場と韓国工場に約1兆円の投資を行い有機ELの生産能力を拡充するようです。


なお、中国では液晶や有機EL(OLED)への投資が活発で、BOE京東方科技集団、チャイナスター、CEC、Visionoxなどが量産を開始しているほか、HKC、天馬微電子、AUO、CPTなども工場を建設中で、エバーディスプレイなども工場建設を計画しているようです。

JDIはスマホ向けの液晶パネルが8割を占めており、不安定なスマホ向けから脱却するため、パソコン用の液晶パネルの拡販に注力してるようで、平成29年に行った技術説明会では、スマホ用には曲がる液晶パネルやフレーム部分が極端に狭い液晶パネルを展示したようですが、車載の電子ミラーや拡張現実用ディスプレイに注力しているようです。

中小型液晶パネルシェア(2015年)
JDI 日本 21.7%
LGディスプレイ 韓国 17.9%
シャープ 日本 13.1%
群創光電(イノラックス) 台湾 6.7%
京東方科技(BOE) 中国 6.6%
中華映管(CPT) 台湾 6.4%
友達光電(AUO) 台湾 6.2%
ティエンマ 中国 5.6%
TRULY 中国 3.3%
10 ハンスター 台湾 2.8%
11 サクセス 中国 1.6%
12 センチュリー 中国 1.5%
その他 6.6%

大型液晶パネルシェア(2015年)
LGディスプレイ 韓国 27.4%
サムスンディスプレイ 韓国 20.4%
群創光電(イノラックス) 台湾 15.7%
友達光電(AUO) 台湾 15.0%
京東方科技(BOE) 中国 8.3%
その他 13.2%

国内の液晶/有機ELパネルメーカの変遷
平成14年 平成16年 平成21年 平成24年 平成27年 平成29年
パナソニック パナソニック 有機EL(OLED)部門 JOLED JDIジャパンディスプレイ
SONY SONY 有機EL(OLED)部門
パナソニック 東芝松下ディスプレィテクノロジー JDIジャパンディスプレイ
東芝
日立製作所
SONY SONY
セイコーエプソン 三洋エプソンイメージングデバイス
三洋電機
SHARP 平成28年に鴻海精密工業(台湾)傘下
NEC 平成23年に天馬微電子(中国)に売却
日本IBM 平成13年に奇美電子(台湾)に売却

 中国では、地方政府の援助を受けて、大型液晶パネル工場がどんどん建設されていますが、供給過剰による大幅な価格下落が懸念されています。

 中国大型液晶パネル工場(2017年)投資額(1元:16円で換算)
会社 地名 投資額 世代 月産
京東方(BOE) 北京 8.5世代 9万枚 2011年稼働
合肥 8.5世代 9万枚 2014年2月稼働
重慶 5300億円 8.5世代 9万枚 2015年3月稼働
福州 4800億円 8.5世代 12万枚 2017年2Q稼働
合肥 7400億円 10.5世代 9万枚 2018年2Q稼働
華星光電(CSOT) 深セン1 8.5世代 10万枚 2011年稼働
深セン2 3900億円 8.5世代 10万枚 2015年3月稼働
深セン3 8600億円 11世代 14万枚 2019年2Q稼働
SHARP+CEC 南京 4700億円 8.5世代 6万枚 2015年3月稼働
LG+創維 広州 600億円 8.5世代 7万枚 2014年9月稼働
サムスン電子 蘇州 8.5世代 6万枚 2014年2月稼働
CEC 成都 4500億円 8.5世代 7万枚 建設中
威陽 4500億円 8.5世代 12万枚 2017年8月稼働
恵科(HKC) 重慶 3800億円 8.6世代 7万枚 2017年2月稼働
昆明 6400億円 11世代 9万枚 計画中
SDP 広州 9800億円 10.5世代 9万枚 2017年3月稼働
 8.5世代:2200×2500mm、 8.6世代:2250×2600mm、10.5世代:2940×3370mm、 11世代:3000×3320mm

中国有機ELパネル工場(2017年)投資額(1元:16円で換算)
会社 地名 投資額 世代 月産
京東方(BOE) 成都1期 3500億円 6世代 4.8万枚 2017年稼働
京東方(BOE) 成都2期 3900億円 6世代 4.9万枚 2018年稼働
京東方(BOE) 綿陽 7500億円 6世代 4.8万枚 2019年稼働
京東方(BOE) オルドス 3500億円 5.5世代 1万枚 稼働中
華星光電(CSOT) 武漢 5600億円 6世代 3万枚 2019年稼働
天馬微電子 上海 5.5世代 3万枚 稼働中
天馬微電子 武漢 1900億円 6世代 3万枚 2017年稼働
信利半導体 恵州 960億円 4.5世代 3万枚 稼働中
和輝光電 上海 4.5世代 2.1万枚 稼働中
和輝光電 上海 4400億円 6世代 3万枚 2021年稼働
国顕光電 昆山 960億円 5.5世代 1.5万枚 稼働中
5.5世代:1300×1500mm、 6世代:1500×1850mm

BOEは四川省綿陽市の工場はフレキシブル有機ELで重慶にも増設計画があるようです。和輝光電は上海政府が出資した工場でサムスン電子に対抗してフレキシブル有機ELの生産を行っているようです。


JDIは平成28年に、樹脂フィルムを使ったシート型ベンダブル(曲げられる)液晶の開発に成功したようです。特に課題とされたバックライトの開発にも成功し、平成31年にはフレキシブルに対応するとのこと。なお、有機ELの開発も進めているようですが、液晶(LCD)の生産設備は、有機EL(OLED)の真空蒸着設備より一桁少ない投資で実現できるようです。

JDIは平成28年に、樹脂フィルムを使ったシート型ベンダブル(曲げられる)液晶の開発に成功したようです。特に課題とされたバックライトの開発にも成功し、平成30年にはフレキシブルの量産するとのこと。5.5インチフレキシブル液晶で厚さ0.19mm曲率半径5mm画素数401ピクセル/インチのようです。なお、有機ELの開発も進めているようですが、液晶(LCD)の生産設備は、有機EL(OLED)の真空蒸着設備より一桁少ない投資で実現できるようです。

JDIは、平成29年にメタルマスクを使って有機EL材料を塗り分ける蒸着方法にアドバンストSBS技術を採用し、有機ELの量産試作を行っており、平成31年に量産技術を確立し、平成32年からライセンス供与を目指し、先行するサムスンに対抗するようです。

JDIは、平成29年にアップルがiPhoneで有機EL(サムスン電子製)を採用したため、平成29年度に赤字になるようです。平成28年度8844億円の売上高は15~25%程度減ると予想されるため、一刻も早い有機ELの量産立ち上げに全力を注いでいるようです。
JDIの顧客別売上高(平成29年3月期)
アップル 53.8%
華為技術 12.9%
その他 33.3%

近くのビルに東京テレメッセージがあるようです。