Bird Talk − テキスト軽量版

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  ▽オカメインコの生態
  ▼オカメインコの飼い方
     ▼第一章:オカメインコと暮らす為の準備
     ▼第二章:雛の育て方
     ▼第三章:毎日のお世話の仕方
     ▼第四章:オカメインコのお家(ケージ)
     ▼第五章:オカメインコのご飯(餌)
  ▽オカメインコの病気と治療


▼オカメインコの飼い方
第三章:毎日のお世話の仕方
  ◆一日の始まり
  ◆朝のお世話
  ◆日光浴
  ◆水浴び
  ◆放鳥
  ◆ケージの掃除
  ◆一月に一回はケージの大掃除

◆一日の始まり

気持ちのいい朝。オカメインコのお世話はここから始まります。
朝はなるべく早く、定刻に起こしてあげましょう。
元来鳥は朝日と共に起きて活動を始める生き物です。「日の出と共に!」とは言いませんが、なるべく早い時間に起こしてあげる様にして下さい。
そして、いつも決まった時間に起こしてあげる様にします。日によって起きる時間がまちまちだと、体調を崩し安くなります。
「昼にたっぷり光を感じて、夜暗くなったら寝る」この単純な日常サイクルが体内のホルモンのバランスを整え健康な体を作るのです。
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◆朝のお世話

朝起きたら、まず新鮮な水と青菜を与え、餌も新しいモノに取り替えてあげます。
ケージの床が糞で汚れていたら取り除いてあげます。

水について
水を入れる容器は毎回きれいに洗ってから、新しい水に入れ替えてあげます。この時、容器がヌメヌメした感じがしたら、専用のブラシやスポンジを用意してヌメリが取れるまで良く洗って下さい。このヌメリを放っておくと、カビとなって容器にこびりついて取れなくなり、入れていた水がアットいう間に腐ってしまいます。特に夏場は水が腐り安いので、出来れば日に二回は水を取り替える事をお薦めします。
注意:
容器を洗う時洗剤を使ったら、良く洗い流して下さい。すすぎが足りないと、飲み水に洗剤が溶け込みそれを口にした鳥が中毒を起こす危険があります。

青菜について
青菜は緑の濃い物を必ず毎日あげて下さい。決して「昨日のがまだあるから平気」とは言わず、食べ残しの野菜がある場合は取り除き、毎日新しい物と取り替えてあげて下さい。古い物を食べると鳥だって腹をこわします。

餌について
ペレット※1を与えている場合、まだ残っていても湿気をすって腐り安くなっているので、総入れ替えが望ましいです。与える時は、一日で食べきれる量を与えるようにして下さい。
殻付きの餌なら、食べた餌の殻を取り除き、餌を足します。殻は、実の入った餌より軽いので、容器を軽く揺すると上部に寄ってきます。そこを息を軽く吹きかけて飛ばすのが一般的ですが、掃除機で殻だけを吸い取るのも一つの手でしょう。
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◆日光浴

天気のいい日には日光浴をさせてあげましょう。
生き物は皆、日の光がなければ生きられません。日光浴をする事で体内のホルモンのバランスを整え、ビタミン、ミネラル、カルシウムを吸収し、骨を造り身体を造ります。
体にとって大事なカルシウムを体内に吸収するにはビタミンD3が必要です。しかし、このビタミンD3は食物から取る事は出来ません。日光を体に浴びて初めて体内で作る事が出来るのです。
この様に生き物にとって日光浴は大変重要な事なのです。鳥も一日一回30分程度は日光浴が必要です。
日光浴をさせる場合は、直射日光を避け、ケージの一部分に新聞紙を乗せる等して必ず日陰を作って下さい。暑すぎた場合、鳥が自分で日陰に逃げ込める様にする為です。
風がある時も同様、風除けを付けてあげて下さい。風が直接当たり続けると、体温を奪われて体調を崩す恐れがあります。
又、ベランダ等屋外に出す場合は、ケージの戸締まりに気を付け、入り口はナス管で止める等して下さい。そして、猫、カラス等、外敵に襲われない様、なるべく目を離さない様にして下さい。
真冬は室内と外気の温度差が激しいので、外には出さず窓越しに日光浴させる様にして下さい。
真夏も又、外の強い日差しには当てず窓越しの柔らかい光に当る様にして下さい。
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◆水浴び

オカメインコにとって水浴びは必ずしも必要な事ではありません。元来オカメインコは乾燥した草原地帯に住んでおり、常に水浴びが必要な雀や文鳥といったフィンチ類とは基本的な生活環境が違う為です。ですから、決して無理矢理水浴びをさせようとはしないで下さい。お風呂などもってのほかです。絶対入れないで下さい。
中には自分から水浴びをしたがる子もいますから、その時は水浴びをさせて上げて下さい。
オカメインコの水浴びは「浴びる」と言うより、どちらかといえば「浸かる」程度なので、底の浅い物でさせてあげるのが丁度良い様です。少し大きめの植木鉢用の受け皿や、発泡スチロールのトレイなんかは安上がりでお薦めです。
注意:
水浴びは必ず水でさせて下さい。鳥の羽にはお尻から分泌される油が付いています。この油のおかげで鳥は体温を守ったりするのですが、お湯で水浴びをさせると、この油分がお湯に溶けてとれてしまいます。そして羽に油が無くなった鳥は体温を保持できずに風邪を引いてしまうのです。
ですから冷たいからと言って、決してお湯には入れないで下さい。鳥自身、寒ければ入らないし、体調と気分がいいから水浴びをするので、常温の水なら鳥自身が風邪を引かない程度に自分で調節しながら浴びますから大丈夫です。
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◆放鳥

放鳥は鳥と飼い主との大切なコミュニケーションの時間です。一日一回はケージの外に出して軽い運動をさせてあげます。運動不足は肥満やストレスの原因にもなります。
放鳥時の注意:
鳥を出す前に必ず戸締まりを確認しましょう。他に人がいる場合は、放鳥の旨を伝えておきます。そうすれば不意にドアを開けられて逃げられたり、挟まれて怪我をする等の危険性が少なくなります。
また、鳥が口にしては困る物(本や貴金属等)、危険な物(人間の食べ物や薬品類、突起物等)は予め片づけておきます。
予防として、柱や壁紙、ケーブル類は予めガードしておくと良いでしょう。特にケーブル類は、感電や、ゴム・導線を飲み込んでしまう等の危険があります。注意して下さい。
放鳥時はなるべく目を離さない様にしましょう。何かをしながらだと目が行き届かない分、イタズラをしても止められませんし、いつ何処で糞をしたかも判りません。目を離した隙にどんな事で怪我をするかも判りません。
アナタと鳥の大切な時間です。しっかり向き合い、付き合ってあげて下さい。
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◆ケージの掃除

ケージの掃除は毎日行いましょう。ケージ内が不衛生だとそこに住む鳥も、一緒に生活する人間も病気になってしまいます。
まず糞きり網※2にこびりついた糞をへら等でこそぎ落とします。へらは鳥用品を扱っているお店で入手が可能です。プラスチックにブラシの着いた物等いろんな物がありますが、私がお薦めするのはオーソドックスな鉄製のへらです。丸一日たって堅くなった糞もよく取れます。もし、手に入らないようなら、お好み焼き用のへらでも代用がききます。仕上げにサッと濡れティッシュ等で拭っておくと後々匂いも無く、次の掃除の時に糞がすぐ落ちます。
もし止まり木や餌箱、玩具に糞が付いていたらこれもきれいに洗い落とします。特に餌箱や玩具は鳥が口にする物です、常に清潔に保つようにしましょう。
内装の汚れを落としたら、トレイの敷き紙を取り替えます。
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◆一月に一回はケージの大掃除

毎日の掃除に加え、一月に一回はケージの大掃除をしましょう。
まずケージと内装品を丸ごと洗います。分解できる物は分解して隅々までブラシ等でこびりついた汚れを落とします。洗剤を使った場合はすすぎ残しの無い様に注意して下さい。洗剤が残っていた場合それを口にした鳥が中毒を起こす危険性があります。
次に熱湯消毒をします。
注意:
プラスチック等熱で変形しやすい物は避けて下さい。くれぐれも火傷には注意して下さい。
軽く水気をふき取ったら日光消毒をします。
大変そうですが、鳥の健康を考えるならやってやり過ぎる事はありません。
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注釈説明:
※1:ペレット
鳥の為に開発された固形ペットフードです。手に入りやすい物に、米国ラウディブッシュ社から発売されている「ラウディブッシュ・メンテナンス」があります。
※2:糞切り網
ケージの底部にある金網。

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