コース・1  長野自動車道 麻績・聖高原IC (7寺院が巡れます)
 麻績・聖高原IC⇒20分⇒第1番札所法善寺⇒10分⇒第2番札所宗善寺⇒20分⇒第3番札所笹命山岩井堂⇒30分⇒第15番札所岩殿寺⇒20分⇒第17番札所関昌寺⇒40分⇒第20番札所長安寺⇒10分⇒長安寺岩井堂⇒30分⇒明科(ここまでは曼陀羅の里路でしたが、ここからは安曇野路に入ります)⇒40分⇒第26番札所満願寺⇒40分⇒豊科IC
 見どころ
曼陀羅の里を巡ります。法善寺は、さすが信濃三十三番観音札所の第一番札所と言われるだけあり本堂は大きく立派・堂内の仏像群も荘厳です。この地は善光寺西街道が通っており古くから栄えた麻績宿が昔の面影を残し旧本陣跡の建物(屋号瀬戸家・中橋など)や町並みは健在ですので一度ゆっくりと散策してみてください。宗善寺は廃寺となりご本尊は第一番札所の宗善寺に遷されているそうですが、ご本尊を安置してあった八角の小堂は、今も旧本陣中橋の敷地内に建っています。笹命山岩井堂は無住の小さな寺で馬頭観音が祀られているそうです。岩殿寺は建て替えられたばかりの新しい寺ですが立派なお堂でした。関昌寺は無住の本堂があるだけです。JR篠ノ井線の直脇にあり石炭列車の頃は煤煙でよく火事になったと云われていますが、さもありなんとうなずけます。長安寺は無住で荒れはてて、みすぼらしい本堂があるだけでしたが観音堂は10分ほど先の奇岩・怪岩が横たわる立ち峠の入口にあり、岩井堂と呼ばれ立派なお堂があり岸壁には大きな仏さんなどが彫り込まれています。徳さんの朋友・陶芸家の古賀無量がこの膝元に現窯を持ち岩井堂焼と称して茶器や花器を制作しています。曼陀羅の里を後に安曇野に入ります。穂高町を通り過ぎて北アルプス常念岳の麓まで走りますがこの辺は有名な観光地なので皆さん良くご存知だと思いますので案内は省略します。満願寺は三途の川に架かる微妙橋を渡って鬱蒼とした杉木立の中長くて急な参道を登ると大きくて綺麗な本堂があります。裏山からの湧き水は美味しいらしくてポリタンクを持参して汲みに来ている人を見かけました。

コース・2  長野自動車道 更埴IC (6寺院が巡れます)
 更埴IC⇒10分⇒屋代⇒30分(上越自動車道のガードを潜ります)⇒杏の里⇒10分(この辺の道路は非常に狭く杏の花が咲く頃には観光客で混雑します)⇒第5番札所妙音寺⇒20分⇒第6番札所観龍寺⇒40分⇒屋代⇒30分(千曲川を渡ります)⇒第21番札所常光寺⇒30分⇒第18番札所長谷寺⇒20分⇒第13番札所開眼寺⇒20分⇒第14番札所長楽寺⇒30分⇒更埴IC
 見どころ
妙音寺は無住で大きな観音堂は朽ちかけています。観龍寺はお堂は小さいけど珍しい萱葺き屋根で天井絵はなかなかに面白いです。両寺は更埴の杏の里にあり花の季節には一度行ってみたいものです。通りには長野県の歴史博物館や森将軍塚古墳などの大型施設があります。常光寺は無住でこじんまりとした小さな観音堂があるだけです。篠ノ井のリンゴ畑の中に、たわわに実ったリンゴの木の陰に隠れてポツンとありました。長谷寺は日本三大長谷寺の一つで名高く観音堂など立派な建造物が多いので一度は訪れてみるのが良いでしょう。開眼寺は無住ですが杉木立の中の参道や本堂・観音堂はまだまだしっかり守られていました。長楽寺は棄老伝説で有名な姨捨山の麓にあり俳諧の世界では月の名所として知られ、昔から有名な俳人が歌を詠んだという所で月見堂や芭蕉の歌碑があり、常に旅人で賑わっています。

コース・3  上信越自動車道 長野IC (4寺院と客番の善光寺が巡れます)
 長野IC⇒10分⇒松代(この町を基点に東・西・南に3寺がある)⇒30分⇒第4番札所風雲庵⇒30分⇒松代⇒20分⇒第7番札所桑台院⇒20分⇒松代⇒30分⇒第11番札所明真寺(清瀧観音堂)⇒30分⇒松代⇒20分(若穂経由で保科温泉・菅平方面へ)⇒第16番札所清水寺⇒30分(長野市中心街へ)⇒客番信濃善光寺⇒20分⇒長野IC又は須坂長野東IC
 見どころ
はるか昔戦国武将上杉謙信・武田信玄・真田幸村などが活躍した地方で、由緒ある寺が各所に点在しており真田宝物館等見学する場所が沢山あります。今日は同じ交差点を何度か行き来します。風雲庵は無住ですが観音堂は守られています。桑台院も無住ですが、ここには大きなわらじが下がった山門が有り、参道の石段を登ると舞台造りの観音堂があります。明真寺も無住ですが清滝観音堂と呼ばれ親しまれており、かなり古いお堂で応時の荘厳な雰囲気は残っています。清水寺は規模の大きな寺で参道を一キロメートルほど登りますが、見上げる観音堂は特に素晴らしい景観です。裏に新しい観音堂が建てられており、ここまで車でも登れるので参拝がてら茸取りを楽しみにきた家族を見かけました。客番善光寺は長野市と言う門前町を作らせたほどの大きな寺であまりにも有名です。特に7年毎に行われる御開帳の時は盛大です。

コース・4  上信越自動車道 長野IC (結願札所を含む6寺院が巡れます)
このコースは山岳地で道幅も狭く走行距離が長いので時間がかかります。夏の日の長い季節に避暑を兼てのドライブに最適なコースです。
 長野IC又は更埴IC⇒20分⇒川中島⇒20分(国道18号と19号を結ぶ長野南バイパス)⇒国道19号両群橋(小田切ダム)⇒10分⇒第12番札所無常院⇒10分⇒両群橋⇒20分⇒第8番札所西明寺⇒20分⇒両郡橋⇒10分⇒笹平トンネル(旧道に入る)⇒30分⇒第30番札所正法寺⇒30分⇒正法寺岩井堂⇒30分⇒第31番札所広福寺⇒20分⇒第32番札所西照寺⇒10分⇒第33番札所高山寺(結願札所)⇒20分⇒小川村役場⇒30分(31号線)⇒笹平トンネル⇒10分⇒両郡橋⇒40分⇒長野IC又は更埴IC
 見どころ
犀川には沢山のダムが出来ていますが小田切ダムは最大です。ここを国道18号線が通っており両郡橋はこの犀川に架かっています。今日はこの橋を何度か渡ります。無常院は珍しく市街地にあります。山門や本堂など立派なものです。西明寺は無住です。両群橋の袂から細い曲がりくねった道を登ったところに観音堂があります。正法寺は犀川から離れてかなりの高所にあり仁王門や本堂は良く守られています。ここからは虫倉山の麓・信濃の山中を走ります。(この山の向うは戸隠)これが山里の原風景です。新緑や紅葉、山菜取りには絶好の地域ですが、冬は雪が沢山降り積もります。正法寺の奥の院ではないかと言われている岩井堂への参道口と彫られた古い石碑(道標)が途中に建つていますが歩ける様子はありません。しばらく走ると虫倉山への登山道を兼ねた林道が有り、この道をしばらく走ると岩井堂がありますが杉木立の中で車からは見えません。お堂はそれらしき雰囲気を漂わせており、奉納されていた額は信州の生んだ明治維新の先駆者「佐久間象山」の桜の賦でした。広福寺は無住ですが、観音堂は修復されており綺麗でした。西照寺も無住でしたが観音堂はなかなかの風情でした。高山寺は結願札所(札の上り寺)だけあって、今までの寺にはない三重の塔が建つ立派な寺です。この塔は県指定の重要文化財だそうです。観音堂には三十三体の観音像を描いた奉納額や百体観音像・千体観音像など数多くあり、結願札所(札の上り寺)だなとの感を強くしました。

コース・5  上信越自動車道 豊田飯山IC (3寺院が巡れます)
 豊田飯山IC⇒30分(千曲川沿いに信濃平まで下り大関橋を渡る)⇒第19番札所菩提院→観音堂まで徒歩で往復1時間→本堂⇒30分⇒豊田飯山IC⇒30分⇒須坂長野東IC⇒20分⇒第10番札所高顕寺⇒10分⇒第9番札所蓑堂⇒30分⇒須坂長野東IC
 見どころ
菩提院は奥信濃の飯山にあり、最近の映画「阿弥陀堂だより」のロケ地ともなつた素朴な山里にあります。向かう道路沿いを流れる千曲川(新潟県にはいると信濃川)の悠々たる大河の姿は、日本一長い川にふさわしく雄大です。小菅神社の鳥居をくぐって走ると山門があります。脇をさらに走ると本堂があります。奥の院は薄暗い杉木立の中をかなり登るので自信の無い方は無理しない方が無難です。高顕寺はしっかり手の加えられた跡のある寺で本堂も立派でした。蓑堂は無住です。観音堂も蓑堂山という、みるからに険しい山の頂にあり参拝に登ることも困難なため、御本尊の観音様は麓に下げられ樋口さんの家で預り祀っているそうです。お堂らしき物が山頂にあり肉眼でも望めます。★高顕寺も蓑堂も観音堂には登れなかった。

コース・6  上信越自動車道 小諸IC (3寺院と客番の常楽寺が巡れます)
 小諸IC⇒20分(千曲川に架かる大久保橋を渡り流れに沿って走る)⇒第29番札所釈尊寺・参道口→観音堂まで徒歩で往復1時間→参道口・・・(足に自信の無い方には林道布引線を利用して寺の裏側に登るルートがある・小型車のみで往復約30分)・・・参道口⇒60分(国道18号線利用)⇒丸子町役場⇒10分⇒第23番札所宝蔵寺⇒10分⇒丸子町役場⇒20分(腰越橋のすぐ手前で曲がる)⇒第28番札所龍福寺⇒60分(戻って宝蔵寺前を通過・82号線塩田平経由)⇒別所温泉街・北向観音常楽寺⇒30分⇒上田菅平IC
 見どころ
釈尊寺の参道は鬱蒼とした薄暗い茂みの中です。名前のついた岩や滝や穴を見ながら登ります。階段で整備されているとはいっても急坂です。しかし途中から仰ぎ見る観音堂は格別に立派です。観音堂からの見晴らしも遠くに浅間山の噴煙、佐久平、塩田平、足元には悠々たる流れの千曲川と壮大です。別ルートから車で登れますが狭い曲がりくねった道で初心者は注意が必要です。宝蔵寺は長い石段の参道を登ります。山門は古さを感じますが観音堂は朱塗りの新しい建物でした。切り立った岩肌にくっ付いたように建っていてなかなかに見栄えがします。龍福寺は無住です。石垣を廻らせた敷地に観音堂が建っています。客番常楽寺は信州の鎌倉と呼ばれるほどに有名な神社仏閣が立ち並ぶ別所温泉街の一角にあり愛染桂の大木と共に観光名所の一つで善光寺に次ぐ賑わいを見せていました。。

コース・7  中央自動車道 伊那IC (4寺院が巡れます)
このコース設定は目的地のICから降りて寺院参拝・降りたICに戻り次の目的地のICへの形で高速自動車道をフル活用しています。
 伊那IC⇒20分⇒第22番札所仲仙寺⇒20分⇒伊那IC⇒20分⇒諏訪IC⇒30分⇒第24番札所阿弥陀寺(観音堂まで徒歩・往復30分)⇒30分(諏訪湖半周)⇒長野自動車道・岡谷IC⇒10分⇒塩尻北IC⇒30分⇒第27番札所牛伏寺⇒30分⇒塩尻北IC⇒10分⇒松本IC⇒30分⇒第25番札所盛泉寺⇒30分⇒松本IC
 見どころ
仲仙寺は伊那諏訪八十八番札所の第一番札所でもあり、よく整った寺で仁王門や山門があり観音堂は一段と立派な建物でした。本殿の天井絵など特に素晴らしく奉納額も立派なものが有りました。子供達が卒業記念に書いて納めた絵馬は圧巻です。寺には客殿があり手打ち蕎麦や抹茶が戴けると言う事でした。こんな寺は此処だけです。阿弥陀寺は平成になって焼失したらしいけれど今はほとんど再建されています。本堂や観音堂は新しいが鐘楼など燃えないで残っている建造物が沢山ありました。修復工事に来ていた職人さん達の話では、本堂は長野の善光寺で大僧正の使っていた経堂を移築したもので屋根の家紋は「菊」だそうで自慢していました。牛伏寺もいずれ劣らぬ立派な寺で、仁王門は圧巻・観音堂の奉納額の絵なども立派なものでした。観音堂は撮影に失敗した・・・誠に残念です。盛泉寺も立派な山門や本堂を持ちかなりの規模のお寺でした。
札所を巡ってみて一番感じた事は、どこの寺院も境内はもちろん長い参道の全てが掃き清められていて一つの道を志す者の心の何かをチョット感じた思いがしました。
信濃三十三番観音札所巡りの詳細案内
前述したとおり徳さんは宗教にはまったく縁がありません。観光気分で巡って見ただけです。したがって祀られている神仏や寺院の由緒・歴史などはガイドブックを見ても殆んど理解できませんし、お話も出来ません。このような事柄を知りたいと思われる方は『信濃三十三番観音札所めぐり』のガイドブックを求められると良いと思います。
画略地図は、ここをクリックして下さい・・・寺院の所在地がわかります。