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カイロ(1) 町の雑踏



カイロは超・近代化していた。
並木が枯れてねぇぇぇえ!(※そこが驚くところなのか)

空港を出てから続く広い道を飾る、豊かな緑の中央分離帯。
大学か何かの洋風な建物。
イルミネーションに彩られたミナレット。
そして真夜中まで耐え間なく水を吹き上げ続ける噴水。

なんだこれは。ガタガタの道に枯れた並木が貧相に生えてたあの道がこんなになったのか。

雨の降らない国で並木を維持しているというのは、実はすごい。丘の上まで水道管が通っていて、メンテも出来ているってことだから。
空港から町までの間には、英語の看板が増えていた。「Sony in Cairo」など、日本メーカーの看板も発見。ここは本当にアラブ世界か。他にはケンタッキー、マクドナルド、ピザハットが無駄に頑張っていた。ただし、現地風にカスタマイズされていて、ロゴがないとそれだと気づかない。(笑)


↓かつてグルグル回されて気分悪くなった、あのカイロタワーは今も健在



急激に近代化したせいで、空気などの生活環境が悪化していることが気になった。これは、遺跡の保存にも影響していることと思う。
暑い上に交通量が多く、排気ガスが大量に放出されているため、空気はお世辞にも綺麗とは言えず、数時間歩いただけでも体力の消費が激しい。そして、ストレスの溜まる交通渋滞。
カイロの街中のせわしなさがうんざりする人ならば、もっと郊外に行くか、長期滞在するならルクソールかアスワンがお勧め。少なくとも、排気ガスや鬼のような交通量とは戦わなくて済む……。

個人で旅行に行く人は、予定をたてるとき余裕を持つべきだ。カイロの道路事情は、週に一度の集団礼拝の日を除けば、「常に交通渋滞」だと思ってほしい。
信号なんて無い! 横断歩道は機能しない!
車は皆、適当に走っている。

カイロ考古学博物館近くの横断歩道は、信号変わるのに5分かかった挙句、5秒で青から赤に変わるという素敵な仕様。タハリール広場は、トラフィックジャムが半端ないので、いったん地下鉄の駅に降りて地下道で移動するべき。

歩道橋があったのは、ハーン・ハリーリ付近とオールドカイロだけだった…。歩道橋が偉大な発明であるということを実感した。いや本当に。

よくそれで事故が起きないなと、正直、感心はしたものの… 
実際、交通事故も見たからシャレになってない。二車線のところ何故か車が三車線、なんて当たり前! 交差点で譲らず突っ込むなんて当たり前! 短いクラクションを鳴らしまくりながら突っ込んでいくので、町は常に喧騒の中。真夜中までそんな状態。カイロっ子のホーン好きは異常。


歩行者優先の心などないので、道を渡るのは命がけ。大きなホテルの近くでは、警官が観光客を渡してくれるほどだ。バイク、自転車はめったに見かけなかった。自転車も見かけない。道に速度規制も二輪車レーンもない状態で、100キロで爆走も普通なのだから、そりゃ危なくて乗ってられまい。

エジプトの中で観光客にとって最も難易度が高い町は、おそらくカイロだろう。


確かに昔も交通はむちゃくちゃだったが、それでも、馬車がまじっていたお陰で、ある程度は流れが緩和されていた。あの頃が懐かしい。オンリー車だと交通の流れが激しすぎて、生身の人間はつらい。


余談だが、車はTOYOTAが大人気だった。10年前はどこ製かわからない車に黒マジックで「トヨタ」と書いてあったものだが、今回行ったら本物が多数走っていた。そのぶん豊かになったということかも。トラックはSUZUKI製。ほかには、ヒュンダイ車も多数見かけた。
ベンツ等の高級車に乗っている人もいた。いやあ… 町並みにあわないことあわないこと…。

それだけ車社会なのに、駐車場は、無い。建物がごっちゃり建ちすぎていて、そんなものを作るスペースがないのかもしれない。高級車なのに道端(家の前?)に路駐がデフォルト。狭い道は路駐が多すぎてふさがれていて実質、裏道は抜けられない。盗難防止のためか警官が裏道の入り口でライフル構えていたりする。



カイロのタクシーは、悪いことは言わないので黄色いのに乗ることをお勧め。旧来の白黒のタクシーが地元民用とするならば、黄色は観光客用。
クーラーつき、メーターつきで料金交渉いらず。ドライバーは若い人が多くて英語もまあまあ通じる。ふっかけてこない。タハリール広場にしか乗り場がないのが難点だけれど、有名な観光地の近くでしばらく待っているとたいてい通りかかる。

料金は白黒タクシーと同等か、むしろ安い。タハリール→ハーン・ハリーリが約5ポンド。タハリール→Start Center(空港近く)が約15ポンド。
メーターついているので、白黒タクシーのように事前の値段交渉と違う金額を要求してくるようなこともない。メーターに示された料金にちょっと上乗せして渡すか、おつりから数ポンド、チップとして渡すととても喜んでくれる。
黄色タクシーがもっと乗りやすくなればいいのに。


食べ物は、観光客用なのか、大手チェーンがそこかしこに出張ってきていた。スニッカーズやm&mのような、よく見かけるお菓子、コカ・コーラはダイエットコーラまである。
他には、小規模コンビニよろしく、飲み物やお菓子、サングラス、フィルム、デジカメのメモリーカード(!)等を売っているお店が観光地付近ならすぐに見つかるようになっていた。ある程度、観光客むけの都市になりつつある。場所によっては、なんとなくイタリアの雰囲気。

ただし観光地を少しでも外れると、食べ物屋さんはおろか水を売ってる店すら見つからず、どこまでも茶色く汚れた建物の群れが続く…。裏道にある地元民用のレストランはやめたほうがいいと思う。いや、店先でむしったハトをそのまま焼いてたりして、そりゃ新鮮ではあると思うけど…なんというか。




大都会の光と影とでも言うべきか、経済格差が大きいのがカイロ。

おしゃれなスカーフとジーンズに身を包んだ若い女学生が闊歩する一方、伝統的な黒いヴェールに全身を覆い、幼い子供を抱えた母親が、道端で物乞いをしている。道の真中でクラクションを鳴らされながら何かを売ろうとしている人がいたり、ロールスロイスで葉巻を吹かしながら爆走する人もいる。高層ビルの側のナイル川で昔ながらの漁をしている人がいる。

それ自体が町の魅力であると同時に、不思議な感覚にさせられる。


市場にも、もちろん行った。カイロといえば。ハーン・ハリーリ!
むかし迷子になったこの場所だけど、今回は迷いはしなかったさ!
雰囲気はほぼ昔のまんま、人ごみのごっちゃり具合が格段にパワーアップ。



英語のうまい若い人が増えたんで、交渉が楽になった。強引な客引きも今回は出会わなかった。手や腕に触れてきたり、無理やり買わせようとしたりするお店はなくて、店には呼び込まれるけど買わなくても何も言われない。

ネコ飼ってるお店があって、ネコと遊んでいたらお店のお兄ちゃんに「OK、ネコ、いくらで買う?(笑)」とか言われた。そんな冗談で和める程度に。まったりしてます。



オシャレなお店も増えていた。商品の説明だけ聞いて回るのも楽しい。

ハーン・ハリーリは隅々まで楽しめる。
表通りはお土産物屋さんばかりだが、ひとつ通りを奥に入ると、もう現地の人しかいないような細い道になって、生活用品を売っていたりするような場所。
下町の雰囲気が好きなら、ただブラブラしていても一日過ごせそうだ。


誰にでもあげられる、おすすめのお土産は紅茶やハイビスカス・ティーなど。
お茶屋さんではなく香辛料屋さんに売っていたりすることがある…。扱いがよく分からない。

それらが買えなくても大丈夫。空港の免税店に、物凄いネタ商品が実装されてました。その名も「エジプト饅頭」「エジプトクッキー」。いかにも古代! なベタベタの包装紙に踊る「EGYPT」の文字と、どう見ても饅頭な形状の商品イメージ写真。これを買えば誰もエジプトに行ったことを疑わない。っていうか誰にあげてもファーストインパクトはたぶんウケがいい!

  …味はどーだろ…。

美味しいオススメは↓こちらの乾燥ナツメヤシ。
何故かスーパーでは野菜コーナーにレタスなんかと一緒に積まれてました。乾物じゃないのか。



乾燥させたナツメヤシの実の中にピーナッツを詰め込んであって、ぽりぽり香ばしい。ナツメヤシは干し柿っぽい味。
古代から食べられているナツメヤシが今も食卓に並んでいるということだ。

ナツメヤシはカイロ周辺の特産物だ、って現地の人が言ってた。
なので他の都市ではあんまり売っていないかもしれない。


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