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ハテリウス

クイントゥス・ハテリウス。シルスの友。著述家。早口で有名で,オクタウィアヌスに「くつわを咬ませろ」と言われた。セクストゥスの父。息子を失って後,「六番」と聞いただけで泣き崩れたという。

ハテリウス2

セクストゥス・ハテリウス。クイントゥスの子。若くして夭逝した。

ハドリアヌス

プブリウス・アエリウス・ハドリアヌス。ローマ帝国皇帝。位後117〜138年。五賢帝の三。

ハル

ケルト語で「塩」。もとは白いものを指していたのかもしれない。

ハルモニア

マルスとウェヌスの娘。カドモスの妻。

ハンモーニウス

プトレマイオス・アウレテスの使節。アウレテスの王位をローマに認めさせようと策動した。

バッカル

ケルト種の鹿子草。

バッスス

カエシウス・バッスス。後70年頃。抒情詩人。ペルシウスの友。

バエビウス

ローマの氏族名。

バクルス

プブリウス・セクスティウス・バクルス。第12軍団の首位百人隊長。勇猛果敢,不屈の闘志と忍耐の持ち主。叩き上げの下士官。57年ベルガエ人との戦争で敢闘,重傷を負う。57年冬陣地をヘルウェティー人に包囲された時ウォルセヌスと共にガルバに出撃を進言。

バシルス

ルキウス・ミヌキウス・バシルス。騎兵隊長。

バティアトゥス

レントゥルス・バティアトゥス。カプアの剣奴養成所のオーナー。剣奴の反乱の発火点。

バルウェンティウス

ティトゥス・バルウェンティウス。百人隊長。

バルビヌス

ローマ帝国皇帝。位後238年。

バルブス

ルキウス・コルネリウス・バルブス。ヒスパニアのガデス出身。高利貸し。市民権を取り政界で暗躍。阿諛弁寧の徒。カエサルとポンペイウスの共通の友人。ヒルティウスにガリア戦記の8巻を催促した。自ら文学も著す。40年のコンスル。21から20年のアフリカ総督。カエサル暗殺の不吉な予兆を書き残す。ローマに劇場を建設。アントニウスとオクタウィアヌスの内戦ではオクタウィアヌスを支持した。ルキウス・レントゥルスの友。

バルブス2

ティトゥス・アンピウス・バルブス。カエサルの宿敵。63年護民官。58年プラエトル。57年アシア総督。ポンペイウスに支援されてコンスルに立候補したが落選している。

バルブス3

マルクス・アティウス・バルブス。カエサルの姉ユリアを娶る。彼の孫がオクタウィアヌス。母方の血統でポンペイウス・マグヌスの親類にあたる。

バルブス4

ルキウス・バルブス。市井の法学者。

バン・コアルバ

アイルランド語で「女性相続人」。娘しか持たない父親は,婿を取って合法的な相続人とする事ができた。ヒンズー語でプトリカ。

パウルス

ルキウス・アエミリウス・パウルス。レピドゥスの兄弟。50年のコンスル。50年1500タレントゥムの莫大な賄賂をもらいカエサルの子分となる。43年三頭官の取引で,兄弟のレピドゥスに見捨てられる。オクタウィアヌスにより公権剥奪を宣告される。

パウルス2

ルキウス・アエミリウス・パウルス。パウルス1の子か。オクタウィアヌスの孫娘ユリアを娶る。プラウトゥス・ルーフスと密約。オクタウィアヌスに陰謀を企む。

パウルス3

ルキウス・アエミリウス・パウルス。22年ケンソル。妻はコルネリア。プロペルティウスに亡き妻への哀歌(エレゲイア)を捧げられる。

パウルス4

ルキウス・パウルス。レントゥルス1の子。

パウルス5

ルキウス・アエミリウス・パウルス・マケドニクス。小スキピオの父。ガルス8の友。パピリアと結ばれたが,後に故無くして離別した。

パエドルス

パイドロス2を参照

パエリグヌス

ファビウス・パエリグヌス。カエサルの百人隊長。クリオにつく。

パエレクス

妾。

パキアヌス

ガイウス・ウィビウス・パキアヌス。ヒスパニアの人。ルキウス・クラッススの友人で,逃亡中のルキウスの息子マルクス・クラッススを匿う。54年クラッススのパルティア侵攻に同行。53年カラエの敗北で捕虜となる。パルティアの勇将スレーナスの辱めを受ける。

パギタ

コルネリウス・パギタ。暗殺者。83年頃スラの命令でカエサルを追う。賄賂を取って逃がしていた。

パクウイウス

マルクス・パクウィウス。エンニウスの甥。悲劇詩人。

パコニウス

ローマの氏族名。

パピウス

ローマの氏族名。

パピリア

パウルス5の妻。小スキピオの母。後に,故無くして離別させられた。

パピリウス

ローマ貴族出身の氏族名。

パプス

クィントゥス・アエミリウス・パプス。282年,278年コンスル。

パラボルス

命知らず,無鉄砲な者のこと。

パンサ

ガイウス・パンサ。キケローの弟子。43年コンスル。43年ムティナの戦いののち死亡。

ヒュプサエウス

プブリウス・プラウティウス・ヒュプサエウス。56年護民官。55年プラエトル。ポンペイウス派。セクストゥス・ポンペイウスの義父

ヒュプシクラテイア

ポントス王ミトリダテスの愛人。王とともに常に馬上にあり,武勇を発揮。ヒュプシクラトスと呼ばれる。

ヒュムヌス

ヒュムヌス・アウレリアヌス。莫大な蔵書で有名。

ヒッポ

ギリシア語で「馬」。

ヒエンプサル

ヌミディア王。ミキプサの子で,ユバの父。80年頃先王ヒアルバスを捕らえたポンペイウスより国を与えられる。62年ローマでヌミディア貴族マシンタを告発

ヒギヌス

9代ローマ教皇。位後136〜140

ヒラリウス

46代ローマ教皇。位後461〜468

ヒルス

ルキリウス・ヒルス。53年護民官。ポンペイウス派。独裁官設置を提案し,ウティカのカトーに追放されそうになる。キケローに無能と罵られた。

ヒルティウス

アウルス・ヒルティウス。キケローの弟子。のちカエサルの秘書。ガリア戦記第8巻を著す。43年コンスル。ムティナの戦いで戦死。

ヒルティウス2

ローマの氏族名。

ヒルドル

古ノルウェー語の「戦い」。ケルト人(戦う民)の語源と言われる。

ビオ

ケルト語で「備える,持つ」。

ビブルス

マルクス・カルプルニウス・ビブルス。閥族派。カエサル宿命のライバル。著書に「布告集成」があり,69年末のクラッススらによるクーデター計画(未遂)について言及している。65年カエサルとアエデイリス。62年プラエトル。59年カエサルとコンスル。51から50年シリア総督。ウティカのカトーの娘婿。65年カエサルと共同で催しをした際,カエサルに名誉をとられ恨む。59年同僚のカエサルを辱める。曰く「ビチュニアの女王」。曰く「カエサルは昔,王が好きだったが,今は王国が好きなのだ。」59年フォルムに赴く所を民衆派に襲われ,糞便をかけられる。53年ポンペイウスを「同僚なきコンスル」に推薦。

ビリエヌス

ローマの氏族名

ピークス

神。サトゥルヌスの子。ラティヌスの祖父。

ピーソー

ルキウス・カルプルニウス・ピソー。カエサルの義父。61年プラエトル。59年に娘カルプルニアをカエサルに嫁がせる。58年コンスル。57から55年マケドニア総督。50年ケンソル。43年死亡。

ピーソー2

ルキウス・カルプルニウス・ピーソー。ピーソー1の祖父。112年コンスル。107年ヘルウェティーの1部族ティグリーニー族に殺される。

ピーソー3

ガイウス・カルプルニウス・ピーソー・フルギ。キケローの娘トゥリアと67年に結婚。67年のコンスルか。もしそうならポンペイウスの海賊討伐を妨害し,免職されそうになった者。

ピーソー4

マルクス・プピウス・ピーソー。ポンペイウス派。ポンペイウスの支援で61年コンスル。

ピーソー5

アクィターニアの人。ガリア人

ピーソー6

ガイウス・セルウィリウス・ピーソー。133年コンスル。年代記を著す。

ピーソー7

グナエウス・ピーソー。68年頃ローマでの素行が危なかったため,ヒスパニア総督という名目で首都から放逐された。ローマにいたカエサルとの同時クーデターを計画したものの,病死。

ピウス

ピウス1世。10代ローマ教皇。位後140〜154

ピエロス

伝説のマケドニア王。ペラの主。九人の娘にムーサイの名を付けた。

ピトラウス

風刺詩でカエサルを批判する。

ピナリウス

ルキウス・ピナリウス。カエサルの遺産の8分の1の遺産相続人。ピナリウス3の子または孫

ピナリウス2

騎士。集会でメモ書きしている所をオクタウィアヌスに見とがめられ,政敵の回し者と誤解されて刺殺される。

ピナリウス3

ルキウス・ピナリウス。カエサルの姉ユリアと結婚。ピナリウス1の父か祖父

ピラトゥス

ローマの添え名。投槍者

ピリップス

ルキウス・マルキウス・ピリップス。61から59年シリア総督。56年コンスル。カエサルの姪アティアと結婚。オクタウィアヌスの義父。オクタウィアヌスのカエサル後継に強く反対する。娘マルキアがウティカのカトーに嫁ぐ。オクタウィアヌスとキケローの仲を取り持つ。

ピリップス2

ルキウス・マルキウス・ピリップス。ピリップス1の息子。オクタウィアヌスの義兄弟。49年護民官。44年プラエトル。38年コンスル。ローマにヘラクレスとムーサイの神殿を建立。

ピリップス3

ルキウス・マルキウス・ピリップス。104年護民官,91年コンスル。86年ケンソル。弁護人。元老院の長老。ピリップス1の父か。ポンペイウス・マグヌスに目をかける。曰く「ピリップス(アレキサンダーの父と同名)がアレクサンドロス(ポンペイウスの幼名)を可愛がって当たり前ではないか。」セルトーリウス討伐に赴くポンペイウスについて。曰く「むしろ「両コンスルの代理」とでも呼ぶべきだ。」(コンスルの1人は反乱者レピドゥス,もう1人は穏和なカトゥルス)

ピリッポス

ポンペイウスの解放奴隷。暗殺されたポンペイウスの体を清め,荼毘に付す。

ピリッポス2

アレクサンドロスの父。ケルトの短剣によって刺される。

ピレモン

カエサルの奴隷。秘書。ギリシア人か。カエサルの毒殺を政敵と約束。露見して処刑される。

ピロ

プブリウス・ピロ。

ピロポエメン

ウィニウス・ピロポエメン。オクタウィアヌスの公権剥奪に憤慨し,自分のパトローヌスを匿う。のちにオクタウィアヌスに認められ,騎士位を授与される。

ファイラ

外套

ファウォニウス

マルクス・ファウォニウス。「ウティカのカトー」の政敵。53年アエデイリス。50年内戦開始を聞きポンペイウスを批判。曰く「大地を踏んで,約束の軍勢を出してみよ。」49年プラエトル。ポンペイウスに荷担。カエサル暗殺者の1人。42年ピリッピの戦いで敗北。捕虜となってもオクタウィアヌスに喧嘩を売る。口軽く,さらに悪し。放言居士。元老院議員。48年パルサロスの敗戦後もポンペイウスに従って逃亡。奴隷のように身の回りを世話する。

ファウストゥルス

ロムルスとレムスを養育した羊飼。

ファビアヌス

20代ローマ教皇。位後236〜250

ファビウス

ガイウス・ファビウス。カエサルの副将。58から57年アシア総督。

ファビウス2

ルキウス・ファビウス。百人隊長

ファビウス3

ローマ貴族中の有力氏族名。カエソ家がある。

ファビウス4

3世紀後半。ファビウス・ピクトル。「年代記(散逸)」の著者。

ファビウス5

60年に違法な選挙活動を禁止するファビウス法を提案。

ファビウス6

クィントゥス・ファビウス・マクシムス・クンクタトル。有名なハンニバルの宿敵。

ファビウス7

クィントゥス・ファビウス・マクシムス・アエミリアヌス。小スキピオの長兄。145年コンスル。

ファブリキウス

ローマ平民出身の氏族名。

ファブリキウス2

ガイウス・ファブリキウス・ルスキヌス。282年,278年コンスル。ピュロス戦争で活躍した将軍。ピュロス王の暗殺計画を知って敵にわざわざ通知したという。

ファベル

職人(職種は問わない)。工兵

ファメス

飢餓

ファラリカ

正確にはファラーリカ。槍,投げ槍

ファルキディウス

ローマの氏族名。

ファンニウス

ローマの氏族名。

ファンニウス2

ガイウス・ファンニウス・ストラボー。ラエリウス3の女婿。122年コンスル。小スキピオに従って戦記を残す。

フィブラ

服やマントをとめるブローチ

フィリィ

ゲール語。予知者。神官,占い師。

フィリュラ

オケアーノスの娘。菩提樹に姿を変えられた。

フィリュラ2

菩提樹。

フィリッピカ

キケローの有名な演説。本来はデモステネスによる反マケドニア演説だが,キケローは三頭官のアントニウスをマケドニア王フィリッポス二世にあてはめて独裁者呼ばわりした。これ以降,アントニウスはキケローを目の敵にする。

フィリップス

フィリップス・アラブス。ローマ帝国皇帝。位後244〜299年。

フィルス

ローマ人の添え名。L.フリウス・フィルスが有名。

フィルトゥルム

惚れ薬,媚薬。

フィロ

ローマの家族名。

フィロティムス

キケロー家の解放奴隷。テレンティアに信頼されるも,会計のごまかしを行い,離婚の原因となる。

フィロティムス2

解放奴隷の一般的な名前。

フィロログス

クィントゥス・キケローの解放奴隷。キケローより勉学を学ぶ。ヘレンニウスにキケローの場所を教える。アントニウスの手によりポンポニアに引き渡され,拷問の末殺される。自分で自分の肉を削ぎ,焼いて食わされたという。

フェッラートゥス

装甲兵

フェリクス

フェリクス1世。26代ローマ教皇。位後269〜274

フェルギナス

ガイウス・フェルギナス。カエサル派。

フェローニア

古い女神。解放奴隷の守護神とされた。

フォロエー

一般的な少女の名前。

フォンティウス

プブリウス・フォンティウス。平民。護民官を目指すクロディウスを養子に取る。

フール

fur.盗人,悪漢

フスクス

アレリウス・フスクス。著述家。アダエウスの言い回しを盗む。

フフィウス1

ガイウス・フフィウス・キタ。フフィウスは舌打ち,キタは呼び屋か早足。騎士。

フフィウス2

クィントゥス・フフィウス・カレヌス。初めクロディウスの支持者,のちカエサル派。61年護民官。59年プラエトル。47年コンスル。43年アントニウスの子分として敵対するキケローを非難。40年(または41年)死亡。

フフィウス3

ローマの氏族名。

フフィディウス

ローマの氏族名。

フラックス

ガイウス・ウァレリウス・フラックス。83年のプロウィンキア総督。

フラックス10

クィントゥス・フラックス。57年クロディウスに襲撃されたミロの家を守った。

フラックス2

ルキウス・フラックス。63年のプラエトル。キケローの友人。65年アシア総督でクィントゥス・キケローの前任者。カティリーナ告発で活躍。

フラックス3

プブリウス・ウァレリウス・フラックス。フラックス2の息子。ポンペイウスの子分。

フラックス4

ガイウス・ウァレリウス・フラックス。93年コンスル。

フラックス5

ルキウス・ウァレリウス・フラックス。86年コンスル代行。

フラックス6

ホラティウス2を参照。

フラックス7

セルウィウス・フラウィウス・フラックス。135年コンスル。

フラックス8

ガイウス・フラウィウス・フラックス。134年コンスル。

フラックス9

マルクス・フルウィウス・フラックス。125年コンスル。

フラウィウス

解放奴隷出身。

フラウィウス2

ローマの氏族名。

フラウィウス3

ユリウス・クインティアヌス・フラウィウス・ロガティアヌス。ティムガルド(アルジェリア)に図書館を建設した。

フラウクス

ローマの氏族名

フラウス

カエセティウス・フラウス。護民官。カエサルの擬王化に反対し,カエサルの怒りをかい,職務剥奪される。翌年のコンスル選挙で民衆に名前を書かれる。

フラミニヌス

平民出身。

フランマ

ウォルムニウス・フランマ。エトルリア出身

フリーナ

古代イタリアの女神。人々に恐怖を与える暗黒女神。

フリウス

ウァリニウスの副官。剣奴の反乱で敗れる。

フリウス2

ローマの氏族名。

フリウス3

ルキウス・フリウス・フィルス。小スキピオの部下。廉直で知られた。

フルウィア

2人の子どもを産む。母ァ天下の人。祖父は狂漢センプロニウス・トゥディタヌス,父は怯漢フルウィウス・バンバリオ。顔が左右非対称,発作的に凶行を行ったという。ルキウス・アントニウスと組んでペルージアにて反乱を起こすも失敗,アントニウスに見捨てられて病死する。

フルウィア1.2

はじめクロディウスの妻,次にクリオの妻となり,最後にアントニウスの妻となった。もっともアントニウスとは,クロディウスの生前から出来ていたといわれる。アッティクスに深い信頼を寄せていた。

フルウィア2

カティリーナ事件のキーパーソン。陰謀に参加していたクリウスの愛人だったが,不安と金に負けてコンスルのキケローに情報を売る。

フルウィウス

ローマ平民出身の氏族名。ポストゥムス家がある。

フルウィウス2

元老院議員。カティリーナの陰謀に際し,反乱に加わろうとした息子を連れ帰らせて殺す。

フルキニウス

ローマの氏族名。

フルギニウス

クィントゥス・フルギニウス。カエサルの百人隊長。

フルニウス

ガイウス・フルニウス。17年コンスル。

フルニウス2

ローマの氏族名。

フローラ

ローマの遊女。若かりしポンペイウス・マグヌスの愛人。のちゲミニウスの愛人とされるがポンペイウス愛しさに罹患,病没。カエキリウス・メテッルスの奉納絵画のモデルになる。

フロリアヌス

ローマ帝国皇帝。位後276年。

フロンティヌス

セクストゥス・ユリウス・フロンティヌス。紀元35年頃生まれる。紀元73年コンスル。紀元74から77年頃ブリタニア総督。野戦将校の戦術マニュアル「ストラテゲマータ」を記す。紀元97年ネルウァ帝によりローマの水管理官(クラ・アクアルム)になる。紀元98,100年コンスル。「水道について」(デ・アクィス)を記す。

フンダーニウス

Fundanius.ローマの氏族名。

ブッラ

子供が首から下げていた御守り。

ブリージ

別名ブリギト。ケルトの母神。

ブリガ

ケルト語で「丘」。

ブリガンティウム

ケルト・イベリア人の最後の牙城。61年にカエサルにより滅ぼされる。

ブルートゥス

デキムス・ユニウス・ブルートゥス・アルビヌス。すなわち「潔癖ブルートゥス」。48年ガリア・トランサルピナ総督。42年の予定コンスル。カエサルの遺産の次位相続人。カエサル暗殺の首謀者。瀕死のカエサルに「お前もか,小僧め」と罵られる。

ブルートゥス2

マルクス・ユニウス・ブルートゥス。民衆派の将軍として知られたブルートゥスの子。51年サラミスの債権問題でキケローに助けられる。「ウティカのカトー」の甥にして娘婿。レピドゥス,ガイウス・ロンギヌス,イサウリクスの義兄弟。閥族派だったが59年のウェッティウス事件を契機にカエサルにも接近。46から45年ガリア・キサルピナの総督。44年プラエトル。41年の予定コンスル。カエサル暗殺の首謀者。43年マケドニア総督。43年頃オクタウィアヌスとキケローの同盟を批判。アテナイ遊学中の,キケローの子マルクスを従える。44年アントニウス暗殺計画を阻止する。43年キケロー殺害の報復としてガイウス・アントニウスを殺害。アッティクスの無二の友人。

ブルートゥス3

民衆派の将軍。ポンペイウスを包囲するが敗れる。78年レピドゥスの指揮下でイタリア全土を転戦。ムティナでポンペイウスに降伏し,殺害される。マルクス・ブルートゥスの父。

ブルートゥス4

ルキウス・ユニウス・ブルートゥス。共和制初期のコンスル。ホラティウスとともにカルタゴとの条約に調印する。

ブルートゥス5

デキムス・ユニウス・ブルートゥス。有能な将軍として知られた。グラックス兄弟の対抗者。138年コンスル。

プーブリカーニー

プーブリカーヌスを参照

プーブリカーヌス

publicanus.複数形プーブリカーニー。収税請負人。

プセウドルス

ヘラス語由来か。嘘吐き。

プピウス

ルキウス・プピウス。ポンペイウスの百人隊長。

プピエヌス

ローマ帝国皇帝。位後238年。

プブリリア

キケローの被後見人。45年結婚。44年離婚。

プラウティウス

ローマ平民出身の氏族名。

プラエキア

前1世紀初頭の妖女。最高の美貌と奸智を備え,最高権力者ケテグスに取り入ってその愛人となった。

プラエコニーヌス

ルキウス・ウァレリウス・プラエコニーヌス。カエサルの副将。

プラエテクスタ

子供服。赤い縁取りの入ったトガ。

プラエトル

政務官または国務官。法務官とも。定員は時代によって6名から16名。コンスルの下につき,各分野の政務を分担して行う。閣僚。スラにより定員が8名になる。

プラエトル2

プラエトル・ウルバーヌス。首都法官。

プラエノーメン

個人名。

プランキウス

グナエウス・プランキウス。54年,キケローに弁護された。59年の選挙でキケローに応援されて当選し,58年マケドニアのクァエストル。追放されたキケローを引き受ける。

プランクス

ルキウス・ムナティウス・プランクス。カエサルの副将。45年ローマ都督(プラエフェクトゥス・ウルビ)。44から43年ガリア総督。42年コンスル。40から38年アシア総督。35年シリア総督。27年元老院でオクタウィアヌスにアウグストゥスの尊称を提案する。22年ケンソル。ローマにサトゥルヌスの神殿を建立。ムナティウスの子か。43年ムティナで敗れたアントニウスに合流。

プランクス2

ムナティウス・プランクス・ビュルサ。ポンペイウス派。52年キケローに告発されるがポンペイウスに擁護される。カトーが原因で,有罪。

プリスクス

ヘルウィディウス・プリスクス。後70年プラエトル。中部イタリアの人。トラセアの娘婿。義父の死後ローマを追放され,後帰還。後75年ドミティアヌスを攻撃して殺される。

プルケル

クロディウスを参照。

プロ

ティトゥス・プロ。カエサルの百人隊長。のちポンペイウスにつく。ガイウス・アントニウスを降伏させる。

プロキルス

ガイウス・ウァレリウス・プロキルス。ガリア人。属州出身のローマ市民。カブルスの子。ローマ的教養の持ち主。属州の有力者で,カエサルの友人。58年アリオウィストゥスとの交渉で派遣され,拘禁される。会戦後,三重の鎖につながれて引っ立てられる所を,カエサルと騎兵隊に救われる。くじ運の良さで火あぶりされずにすむ。

プロクシムス

proximus.隣人,同胞。

プロティウス

マルクス・プロティウス。カエサルの上級将校。

プロティウス2

マルクス・クラッススを,ウェスタ巫女を辱めたと告発する。

プロティウス3

ローマの氏族名

プロブス

ローマ帝国皇帝。位後276〜282年。

プロンシー

ケルト人のアシア移動に加わった。ガラタイ人の一部となる。

ヘリオガバルス

別名エラガバルス。ローマ帝国皇帝。位後212〜222年。

ヘルウィーナ

ケレス女神の別称。「淡黄色の」の意。

ヘルウィウス

ローマの氏族名。

ヘルウィディウス

ローマの氏族名。

ヘルモゲネス

ティゲリウス・ヘルモゲネス。

ヘルモドロス

サラミスの人。建築家。120頃ローマで活躍した。

ヘレンニウス

百人隊長。43年キケローを殺す。

ヘレンニウス2

ローマの逃亡者。セルトーリウスの部下。バレンシアでポンペイウスに敗れる。

ヘレンニウス3

ローマの氏族名。

ヘレンニウス4

マルクス・ヘレンニウス。93年コンスル。

ヘレンニウス5

正式名「ヘレンニウス修辞論」。修辞学の教科書。86〜82年頃成立。キケロに仮託したものだが本当の作者は不明。

ヘロデス

ヘロデス・アッティクス。ソフィステース,弁論家。パウサニアス5の師。

ベスティア

ルキウス・カルプルニウス・ベスティア。62年護民官。キケローと対立。56年キケローに弁護される。

ベリサマ

ケルトの知恵神。ギリシアのアテナ,ローマのミネルバに

ベルギオス

またはボルガオス。マケドニアを襲ったケルトの族長。

ベロウェスス

アンビガトゥスの甥。南ドイツに入る。

ペッカトル

犯罪者,罪人。

ペティリウス

ローマの氏族名。

ペディウス

クィントゥス・ペディウス。カエサルの甥で副将。54年アエデイリス。48年プラエトル。43年コンスル。43年死去。42年のカエサルの遺言書ではカエサルの遺産の8分の1の贈与者になっていた。57年よりカエサルのレガトゥス。57年13,14軍団を率いてプロウィンキアに入る。ベルガエ人との戦争。ガリア人騎兵隊を率いてベルガエ人退却を追跡。

ペディウス2

クィントゥス・ペディウス。カエサルの姉ユリアを娶る。息子のクィントゥス・ペディウスはカエサルの腹心として終生尽力。

ペディウス3

ローマの氏族名。

ペトラエウス

カエサル派。

ペトルス

または聖ペテロ。初代ローマ教皇。

ペトレイウス

マルクス・ペトレイウス。ポンペイウスの子分。ポンペイウス軍将軍。49年ヒスパニアでカエサルと対決し敗れる。

ペトレイウス2

ローマの氏族名。

ペトロ

グラニウス・ペトロ。カエサルのクァエストル。アフリカでスキピオの捕虜となるも,屈辱を感じて自決。

ペトロシディウス

ルキウス・ペトロシディウス。軍団の旗持ち。

ペトロニウス

マルクス・ペトロニウス。百人隊長。

ペトロニウス2

ペトロニウス・マクシムス。ローマ帝国皇帝。位後455年。

ペトロニウス3

ローマの氏族名。

ペトロニウス4

ガイウス・ペトロニウス。?〜65年。ネロ帝に仕える。讒言をうけ自殺を命じられた。著作に「サテュリコン」がある。

ペド

ローマの家族名。

ペルクィティエヌス

ローマの氏族名。

ペルシウス

ローマの氏族名。

ペルシウス2

バッススの友。後1世紀頃。

ペルセウス

マケドニア王。ローマと戦うがピュドナでアエミリウス・パウルスに敗れる。

ペルティナクス

プブリウス・ヘルウィウス・ペルティナクス。ローマ帝国皇帝。位後193年。在位日数80日。

ペルティナクス2

固持,堅忍不抜

ペルペルナ

ローマの逃亡者。セルトーリウスの部下。バレンシアでポンペイウスに敗れる。72年セルトーリウスを暗殺。

ペルペルナ2

マルクス・ペルペルナ。92年コンスル。86年ケンソル。

ホスティリウス

ローマの氏族名。

ホスティリウス2

トゥリウス・ホスティリウス。王政期ローマの三代目の王。

ホスピティウム

すなわち「賓客待遇」。個人同士で対等の関係を持ち,一方が訪れたときは自分の家とも思えるように待遇し合う。

ホノリウス

ローマ帝国皇帝。位後395〜423年。

ホラティウス

マルクス・ホラティウス。共和制初期のコンスル。ブルートゥス4とともにカルタゴとの条約に調印する。

ホラティウス2

クイントゥス・ホラティウス・フラックス。65〜8年。有名な著述家。シルスと文法上の問題から断絶する。

ホラティウス3

ローマの氏族名。

ホラティウス4

ホラティウス・コクレス。ポルセンナとの戦争で戦死した高名な勇士。コクレスは「一つ目」の意。

ホルテンシウス

クィントゥス・ホルテンシウス・ホルタルス。114〜51年6月(または50年11月)。有名な弁護人。伊達男。アウグル(卜占官)。最初に孔雀を食卓に供した人として知られる。通りがかりにぶつかってトガにしわを作った同僚に罰金を支払わせた。

ホルテンシウス2

ローマ平民出身の氏族名。ホルタルス家がある。

ホルテンシウス3

クィントゥス・ホルテンシウス・ホルタルス。ホルテンシウス1の息子。49年以後カエサルに使える。アリミヌムを占領する。44年マケドニア総督。ブルートゥスを迎え入れる。ピリッピの戦いで敗れ,アントニウスに殺される。

ボールティ

ゲール語で「歌人」。別名バード。

ボイー

ボイー族。何度も移住を繰り返し,欧州各地に足跡を残したケルト人。ボヘミア,ボローニャ等に住み,ライン川上流とリゲル川上流にも住み着いた。

ボイオリクス

マリウスに滅ぼされたキンブリー族の王。「ボイーの王」の意。

ボエルジ

ゲール語。口伝と歌の継承者。

ボドゥオグナトゥス

ガリア人。ネルウィー族の指導者。ローマ軍奇襲の総指揮官。

ボニファティウス

ボニファティウス1世。42代ローマ教皇。位後418〜422

ボノヌム

現在のボローニャ。ボイー族が建設した都市。

ボミルカル

Bomilcar.第二次ポエニ戦争に参加したカルタゴの軍人。

ポッパエデイウス

ローマの氏族名。

ポエティリウス

平民出身

ポストゥミア

ポストゥミウスまたはポストゥムスの娘。セルウィウス・スルピキウスの妻。カエサルに誘惑される。

ポストゥミウス

ローマの氏族名。

ポストゥミウス2

スプリウス・ポストゥミウス。ルキウスの子。186年コンスル。バッコス密儀の禁止令を布告する。

ポストゥミウス3

スプリウス・ポストゥミウス・アルビヌス。321年コンスル。321年カウディウムでサムニテース人に大敗を喫し降伏。ローマ帰還後,勝手に和約を結んだとして告発された。

ポストゥムス

フルウィウス・ポストゥムス。カエサルの上級将校。

ポピリウス

上級将校。父親殺しの嫌疑で告発され,キケローに弁護される。キケローを追跡する。

ポピリウス2

ローマの氏族名。

ポリア

シルスの娘。

ポリオ

アシニウス・ポリオ。雄弁家。カエサル派。アレクシス2の主人。孫馬鹿。ルビコン渡河に立ち会う。パルサロスの戦いでカエサルの側につく。ローマにリベルタスの広場を造る。オクタウィアヌス主催のトロイア競技で孫アエセルニヌスの足を折られる。元老院でトロイア競技を批判,廃止に追い込む。48年ドラベラの法案に反対。46年のアフリカ戦役で,囮にかかったカエサル軍を奮戦して立て直す。

ポリオ2

ウェディウス・ポリオ。富豪。オクタウィアヌスを招待した宴席で,水晶の器を割った奴隷を,ウツボの養殖池に放り込もうとする。オクタウィアヌスに厳しく咎められた。

ポルキウス

ローマの氏族名。カトー家で有名。他にラトロ家,ラエカ家など。

ポンティアヌス

18代ローマ教皇。位後230〜235

ポンペイア

クィントゥス・ポンペイウスの娘。スラの孫にあたる。カエサルに嫁いだが,クロディウスの事件を理由に離縁された。

ポンペイア2

ウァティニウスの二番目の妻。詳細は不明。

ポンペイウス

グナエウス・ポンペイウス・マグヌス。106年9月〜48年。グナエウス・ポンペイウス・ストラボーの息子。ローマのカリスマ。幼名アレクサンドロス。父の死後告発されるが,確固とした態度で乗り切り,惚れ込んだプラエトル,アンティスティウスの娘を娶る(最初の妻)。次にアエミリアと結婚し,死別。次にムキアを娶ったがカエサル相手の不倫を理由に離婚。カエサルを恨む。曰く「アイギストスの奴め。」カエサルの娘ユリアと59年に結ばれ54年に死別。最後にクラッススの未亡人であるコルネリアと婚姻した。ポンペイウス・1続き」コルネリウス・キンナ殺害の端緒となる。シキリアを収めドミティウスを殺し,アフリカを征服。時に24歳。帰国してスラに「マグヌス」の渾名を与えられる。78(79?)年スッラの意に反してコンスル選挙にレピドゥスを支援。しかし77年レピドゥスの反乱を討伐。降将ブルートゥスを暗殺。74から71年セルトーリウス戦役。71年コンスル。ペルペルナを討伐。71年剣奴の反乱鎮圧を援護。クラッススの戦功をかすめ取る。ルクルスを「トガをまとったクセルクセス(クセルクセス・トガトゥス)」と呼ぶ。70年トランスパダナ(ポンペイウス一族の勢力圏)への優遇的な市民権配分を行う。66年マニリウス法案により東方を統治。66年ルクルスと会談し,喧嘩別れ。56年クロディウスと閥族派に謀られ窮地に。キサルピナからクリエンテスを呼び出し身辺を守らせた。56年コンスルに立候補。対立候補のドミティウスを襲撃,ウティカのカトーを負傷させる。55年コンスル。52年単独コンスル。48年パルサロスの戦いで右翼。アントニウスと対峙。48年9月アレキサンドリアで暗殺される。遺体は首をカエサルに献上され,体はピリッポスに荼毘に付される。遺灰は妻コルネリアに渡されアルバの別荘に埋葬。指輪には剣を持った獅子を刻む。

ポンペイウス10

クィントゥス・ポンペイウス。ポンペイウス家の始祖とされる。141年コンスル。出世のために手段を選ばず,小スキピオに疎まれた。

ポンペイウス2

グナエウス・ポンペイウス。ポンペイウス・マグヌスとムキアの長子。49年クレオパトラの愛人。48年のポンペイウス死後もヒスパニアで内戦を続行。45年ムンダの戦いで戦死。

ポンペイウス3

グナエウス・ポンペイウス・ストラボー。ポンペイウス・マグヌスの父。89年のコンスル。トランスパダナの住民にラテン都市民権を与えた。悪評高い好戦家。

ポンペイウス4

グナエウス・ポンペイウス。通訳。

ポンペイウス5

ポンペイウス・マケル。オクタウィアヌスにより公文書図書館の管理運営を任される。

ポンペイウス6

セクストゥス・ポンペイウス。ポンペイウス・マグヌスとムキアの次子。ヒュプサエウスの婿。48年のポンペイウス死後も内戦を続行。ポセイドンとタラッサ(海の女神)が実の親であると信じ,彼らにしか供儀を行わなかったという。シキリアを占領して海賊活動。39年ミセヌムにて三頭官と和解。

ポンペイウス7

クィントゥス・ポンペイウス・ルーフス。88年コンスル。同僚コンスルであるスラ(キンナ?)の娘コルネリアを娶る。カエサルの2人目の妻ポンペイアの父。執政任期中,スラの留守を預かってローマにあったが,暴動に遭って殺害された。

ポンペイウス8

ローマの氏族名。大ポンペイウスで有名。マケル家,ルフス家がある。

ポンペイウス9

ポンペイウス・トログス。後1世紀。歴史家。著作に「フィリッピカ」

ポンポニア

アッティクスの妹。クィントゥス・キケローに嫁ぐ。勝ち気。キケロー一族(すなわちマルクス・キケローと夫クィントゥス,子クィントゥス)の殺害後,裏切り者フィロログスを引き取り,拷問の末殺害する。

ポンポニウス

マルクス・ポンポニウス。はじめポンペイウスの副将。のちカエサルの副将。

ポンポニウス2

ローマの氏族名。

ポンポニウス3

ポンポニウス・メラ。後1世紀。著述家。著作「地誌」は,コロンブスの冒険航海の一因となった。


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