韓国旅行その1
199510日〜
日付内容行き先
動機+1995.10.01マクドナルドで待つマクドナルド(笑)
1日目1995.10.02出発!明洞
2日目1995.10.03バーチャファイターとロッテ百貨店竜山、ロッテ百貨店
3日目1995.10.04市場と古書店、M上合流東大門市場、夜の南大門
4日目1995.10.05ロッテワールド、ニューデリー蚕室ロッテワールド
5日目1995.10.06霊は写っていません、熱イ!三豊百貨店、垢すりツアー、ソウルタワー
6日目1995.10.07うわっ、こんなところに!帰国

「10/3(火)」2日目

 朝食は食事券を使って、1階でバイキング、1日5食をノルマにしていたので前日から胃腸薬を過多に飲んでいたせいか、やたら空腹。洋食中心で、少し中華風のもあった。僕はトーストにスクランブルエッグ、カリカリの(すっごい好み。うまい。)ベーコン、後はオレンジジュース。フルーツやサラダも食べる。Y岸は最初僕と同じような物を食べていたが、そのうち「キムチご飯」なども取ってくるようになる。僕は昨日の辛さを想い出して「よく食べる気になるな」と思う。どうも朝からキムチは食べる気がしない。2人とも、競うように何度もおかわりに言った。腹一杯食べる。通常の1.5倍から2倍の量は食べたと思う。毎朝朝食を食べない僕にとっては驚異的なことだ。部屋にいったん戻ってから、トイレに行って出発。いや、出る出る。ちょっと中国を思い出す。
Y「痛くなかったけ?」
ぺ「ちょっと痛かった」
Y「赤くなかった?」
ペ「うん、赤かった」

 今日もいい天気だが、少し雲も見える。念のため傘を持って出る。
Y「ほな、いこか?」
 Y岸はロイヤルのドアを出ると、「よっ、はっ、たっ、うりゃ」とスキップしだした。ジージャンの袖をまくり上げてキング・オブ・ファイターズ'94の「シイ・ケンスウ」を気取っている。

 …………「パパ」か…。

 そのゲームに僕もはまっていたのでウケる。

地下鉄攻略

 目の前の大聖堂がきれいだ。鐘の音もすがすがしい。外は少し肌寒いくらいだが、地下道に入ると生ぬるく、ちょっと気持ち悪い。4号線明洞駅に向かう。どう乗っていくか調べていたのでさほど不安もない。切符を買うときにちょっととまどう。まず、お金が大きすぎて使えない。市内は350W。1万Wとかは入らないのだ。横に両替機らしい物を発見。無事、両替が完了。更に切符の販売機は、こちらではボタンを押してから、お金を入れるのだ。(ボタンを押して価格が表示。お金を入れるとその表示金額が減っていってゼロになると切符が出るのだ)それが解らず、「お金、何度入れても下から出てくるよ」「壊れてんのかな?」と言っていたのでした。これからも困ったときは、周りの人がどうやっているか見てみよう。

 僕の目的はプラモデルと(又か、又なのか〜〜っ)古本とニセファミコンなので、竜山に行けば買える可能性が高いのだ。安全を考え、(カメラを持っていて日本人だと解ると危ないと思っていたのです。)カメラを置いていったので竜山の写真は一枚もない。

竜山到着

 はたして、10時前に新竜山駅に到着、いや、かなり前に着いたので店がやっていない。とりあえず駅の周りをうろうろ…。Y岸、ゲームセンター発見!!入る。小さく、筐体も20台くらいしかなく、薄暗いところだ。客も3人くらいしかいない。小学生の頃、近所にあったゲームセンターを想い出す。(いくらお金を入れると遊べるのか解らず、少しとまどう。)「あぁっ、バーチャが!!」バーチャ・ファイター・2(以下、V.F.2)が置いてあった。何か昔の友達に会ったようで、懐かしく感じた。200W1ゲーム。韓国のファイターががんばっている。乱入。本場日本の意地を見せてやる!

 …負ける。何でPKGなんだよぉっっ。(日本ではボタンが左から、ガード、パンチ、キックの順に並んでいるのですが、韓国のこの筐体はパンチ、キック、ガードの順に並んでいたのです。しかもボタンが全部違う形。)

 その後熱くなり、3回ほどV.F.2をやるが、1回しか勝てず。Y岸もやり始め、慣れてきたらしく「ジャッキー」で勝った後は対戦者が居なくなった。

 他に何軒か見つけてゲーム。いくらか判らなくて、合うコインが出てくるまで、いろいろなお金を入れたりした。Y岸がバーチャ・ファイターよりも鉄拳のほうが人気があるんじゃないか?と言う話をする。確かに鉄拳のほうが皆やってる。
Y「ああいう(バーチャ・ファイターの)P、K、Gよりも、(鉄拳の)右手、左手システムの方が判り易いんやろうなぁ」
 どのゲームセンターの筐体にも、操作法のインスト(インストラクション)が貼ってない様だ。僕は鉄拳を全くしたことが無かったので、ゲームに詳しいY岸の言うことだから、そうかもしれないと思った。後で聞いたら、Y岸は「動いてしまった」ので、20Wでずっとゲームをしていたらしい。ここは200Wの店だったのだ。

 ゲームに飽きて新竜山駅へ。駅の近くには店がほとんど無い。雑誌で見たのと違うなぁと思いつつ行くと、またY岸が韓国人のおばさんに道を聞かれる。コイツって韓国人顔なのか…?

 Y岸の提案で道なりに高架橋をくぐり国鉄竜山駅へ。すげぇっそこら中TVゲームと家電のビルが!!後でガイドブックを見ると20のビルに5,000の店が建ち並ぶとあったが、その通りだ。僕はファミコン、スーパーファミコンをY岸はメガドライブのソフトを求めて入っていった。

 ずらりとテレビゲーム屋さんが並ぶ通りを発見し、よく観察する。「おぉっ、100メガショックNEO-GEOだ!」韓国にもネオジオがあるのか。さらに驚く!「聖剣伝説2があるぅ」僕が最後に店で仕事をしてきたカセットがもうここに来ているのだ。最近では任天堂はROMの流出を防ぐためにエンターテインメントに入っている店でもサンプルROMは1週間前にしか来ないのだ。これは絶対おかしい。いったいどういうルートで入ってきているんだろう。こんな短期間でパッケージまで量産できるのか?Y岸としばらくこの話題について話をする。店で多いのはスーパーファミコンカセットやファミコンカセットだ。次にセガサターンや3DOのCDという感じだ。プレイステーションは出たばかりで全く無いといっていいだろう。雑誌に紹介してあったように見たこともないソフトも並んでいる。また、見たこともないハードも並んでいた。

ペ「なんだ!このレーシングカーの形をしたファミコンは」
 メガドライブも韓国製のがあった。(SAMSUNGと書いてあるので、OEMか?)興味は尽きない。ただどこの店にも値段が表示してなくていくらかわからない。

プラモデルとパワーメモリー発見

 アーケードのとある店のTVの上に1/60のV2ガンダムを発見する。プラモデルを韓国で見たのは初めてだ。「やはりこの近くにあるのかもしれない」そう思った。1番品ぞろえの豊富な店にSSのパワーメモリー発見。この店には少し日本語の話せる韓国人がいた。親切に僕たちの質問に答えてくれる。この店は中古買い取りもしているようだった。Y岸、迷ったがパワーメモリーを買うことにした。

 
Y岸ボラれる。中古のSSのパワーメモリーを新品より高く買わされる。しかも今、目の前で買い取った動作チェックもしてない(!)ものを渡されたのだ。以後、彼の口から「くそー」とか「奴ら」という韓国人差別(?)語がたくさん聞かれるようになる。高く買わされてしまったのについては、我々が値切りをしなかったせいであり、この後はこのようなことはなくなる。が、このために10月4日にヒドイことをしてしまうことになるのである。

 僕はここでFCの「プリンス・オブ・ペルシャ」「ストリートファイターの偽物、マスターファイター6’」「ワールド・ヒーローズ」「餓狼伝説3」を購入。

マスターファイター6’
60人と戦える、といっても
同じキャラクター多数。

ワールド・ヒーローズ
絵から想像できるように、
NEO-GEOと無関係。

餓狼伝説3
まだ2までしか出てないよっ。

 ペルシャは思い入れがあるので迷わず買った。15,000W(1,500円ぐらい)だったが「カッカジュセヨ」(負けてよ)といえばだいたい12,000〜10,000Wに負かるみたいだ。「負けさせよう」と思わせたエピソードがある。あまりに道に迷うので、方位磁針を買おうと値段を聞くと店の親父は20,000W(!?)と言い、「高いよ」と言ったその直後、8,000Wにまで下がったというのがあったからなのだ。結局、買いませんでしたが。笑)他に交渉に必要と思い電卓を買う。2,000W。この電卓がTRULYというメーカーのものなのだが、後でM上がキャノン製の全く同じ物を持ってきていて驚いた。後、メガドライブROMカセット版(!)のシャドウランも購入。大満足。Y岸はパワーメモリーの他には何も買わなかった。

 このアーケードの傍には、車の入って来られる所もあり、2〜3台停まっていた。良く見ると商用(営業)車ではなく、一般の車の様。
Y「解った。あそこでカー・ステレオを付けとるんや」
 ウインドー越しにたくさんのスピーカー・ユニットが見えた。なるほど、両側に並ぶ店は、どれもカー・ステレオ屋の様で、「これは、店を選ぶのも大変だろうなぁ」と思った。コンデンサーやLSIのチップを置いている店は通りかかったが、オーディオ専門の店はまだ見かけていない。また、「韓国でスピーカー自作の趣味を持っている人はいないだろうな」と言う考えが頭をよぎる。

 雨が降ってきた。僕は傘をさし、Y岸は服に付いているフードでしのぐ。腹が減ってきたので、食堂を探すが見あたらない。Y岸曰く「ここはほとんど出前なんやろな」仕方なく竜山駅へ向かう。駅ならあるだろうと思ったわけだ。1階にはカップメンを食べさせる店があったが、これは避けたい。結局迷ったあげく、地下の店に入る。このときもY岸が決断。頼りになる。「うっ!」入ったはいいが、メニューがやはり全く読めない。単語帳を繰るがどうにもだめ、店員さんも困り顔だ。何人かのお客さんの食べているものを見て、ジェスチャーで「同じもの」を注文することに成功する。ここでY岸は石焼ビビンバをたのむ。やはり一緒にキムチ類が小皿に乗ってきた。僕はヤバいと思いながらも、どう見てもトウガラシのキムチを食べて死ぬ。今まで生きてきて、こんなカライ思いをしたのは初めてだ。Y岸はうまいうまいといってジュージューいい音のするビビンバをがつがつと食べている。僕はレーメンを頼めたのだが、汁気が全然なく思うようにすすれない。Y岸が「一緒に付いてきたスープを入れたらいいんじゃないか。みんな入れとるみたいだぞ」と勧めたので、入れてみたがあまりうまくない。Y岸は僕のレーメンをビビンバと交換してくれたのだが、熱くてたまらず食べられない。唐辛子で死んだ舌にはもはや拷問だった。ほとんど食べられず、はっきりいって味が解らなかったのだ僕は。唐辛子恐るべし!!

 録再できるポータブルMDが欲しくて、大きな電気屋さんにも入った。店内にはたくさんのスチルカメラとビデオカメラがあった。それを見て安心する。中国と違ってそんなに珍しくなく、ここにカメラを持ってきてもよかったのだ。例えば中国でウォークマンは、本場のSONYよりもAIWAの方が知名度が高く、人気があったのだがここはそんなことはないようだ。値段を見ると、日本よりも少し高い。買うのはあきらめだ。ここまでで気になったことがある。それは携帯電話だ。商売人は必ずといっていいほど持っている。日本より普及してるんじゃないか?少なくとも僕とY岸は、これに驚いたのだった。

 さて意外なことにこの街には本屋も、おもちゃ屋もなかった。ポクのうそつき!!以後、ポクさんを呼び捨てに。(失礼な話である。このときはただ知らないだけだったのです。)様々な店を見るにつけ、Y岸が「どこの店も結局売ってるものと同じじゃない?」という意見で、我々はここを去ることにした。すごい街でした竜山。雨はあがる。

ロッテ百貨店に突入

 ホテルへ戻った後、昨日休みだったロッテデパートに行くことにした。もちろん僕の提案。ごめんなY岸。思ったより大きなおもちゃ屋さんがあった。そこでポピーの超合金ダンクーガーのコピー発見!我が目を疑う。日本では、もうプレミアが付いていて簡単には買えなくなっている商品だ。しかし、こんなに小さかったとは。昔見たものだから、大きく感じただけなのかな?安いなぁ、韓国に来て良かった。他にライジンオーを買う。本当は、合体するものが欲しかったのだが、ここには見当たらず、「プラデラ(合金を使っていない廉価版)」で我慢する。でも、大感激!おもちゃに夢中ですっかり存在を忘れていたが、Y岸はTVゲーム売り場などを見ていた様で、「あかん、無かったわ」といいながらやってきた。竜山と同じようなものしかなく、品数も少なくやや高かった様だ。両手に玩具を抱えているところを見られる。無事、購入。Y岸にバカにされる。ここにプラモデルは3つ程しかなかった。

 夕食をこのロッテ百貨店で食べてみようと、レストラン街に行ってみる。ショーケース内に見本が飾ってある。ここは観光客がたくさん来るせいか、韓国食以外にも何ヶ国かの店があった。僕達はやはり「焼肉」が食べたかったので、迷わず韓国食の店の前に。しかし見本に付いている価格を見ると、僕達が昨日利用した店に比べて2倍くらい高い。肉が2倍美味しいとは思えない。量もさほど変わらない感じなので、デパートは店の造りや立地のせいで価格が高いのでは、と思う。ここで食べるのは止めて、昨日の店で食べようと言う事になった。何よりあの店は店員さんが親切で、親しみが持てたのである。

 いったんホテルに戻り、早速商品の中身をチェック。道中、「超合金にしてはえらく軽いなー」と思っていたら、なんと!オリジナルの超合金をそのまま縮小してプラスチックにしたものだったのだ。初めはがっくりきたが、これはこれで貴重だし、それほど良いプロポーションでは無い超合金。プラスチックのほうが、改造しやすいのでこちらのほうが良いと思ってきた。機構もそのままなので合体も楽しめる様だ。部品が無くなると困るのでそのまま箱を閉じた。一方、ライジンオーはそのままで、あまり面白くない。

 すっかり夜になった。昨日の店に出かけ、カルビを食べる。これも当たり。うまい、こんないい物ばっか食っていいのかなぁ〜僕達。ご飯がどうしても食べたくなったが言葉が通じない。メモ用紙に一生懸命茶わんに入ったご飯を書いて注文したら「ライス?」だって。苦労して書いたのに英語わかるんだもんなぁーっ。帰るときY岸、売春のポン引きに遭う。
ペ「買ってもいいかもしんない」
Y「ペルシャ君は買いました。全店FAX」
ペ「ひっでぇ〜」
Y「じゃあこうする。僕は買ってないです」
 あの色の違うポカリスエットがどうしても気になったので、コンビニによって普通の色のと一緒に買った。ホテルへ戻ってポカリスエットを飲んでみる。味は特に変らなかった。中国の時みたいに味が違うと面白かったのに。残念。シャワーを浴びる。Y岸、僕の順番だ。

ペ「あっ、何かガチャガチャ音がするっ、バカにしとったくせに買った俺より先に合体遊びしとんな〜〜!!」

 夜食で明洞駅近くのコンビニ「セブンイレブン」で、サンドイッチとミルクを買う。Y岸はホットドックをレンジで温める。韓国のレンジは「チン」ではなく、「キンコンカンコン」と鳴る。発見!そしてホテル1階のレストラン横にある洋菓子屋さんで、ケーキを買って部屋に戻る。このとき初めてルームサービスを頼み、紅茶をいれる。サンドイッチははずれでした。ケーキはこれもはずれ。生クリームだと思っていたが思いっきりのパタークリームで胃がもたれてしまってたくさん食べられないのでした。また、Y岸は今後の雨に備えてコンビニで傘を買うが、以後全く使われなかった。


ペ「腹、ポンポン叩くのやめろ〜」Y岸は、ペットに横になったまま自分のおなかを叩いている。
Y「いやぁ、食ったなぁ。腹、ポン、ポンや」
ペ「お前、けっこう太っているんだな。生腹かくせよ」肉が下の方に寄っている。
Y「だら(こちらの方言で、バカの意)〜、赤ちゃんみたいなお腹って言え〜。お前も太れ〜っ」
 どういうわけか、僕はいくら食べても太らないのだ。
Y「俺と同じだけ食べとるのに、栄養、どこいっとるんて」
ペ「燃費が悪いんやな。なぜか、太らんよな」
Y「旅行終わって、何キロ増えとるか楽しみやな」
 あいつは、僕がたくさん食べたり、体重が増えると、うれしそうなのだ。

この日の名言

Y「僕は買ってないです」
〜別にペルシャたろーが買った訳ではないのだが、彼の全店における高い信用度を利用したもので、否定しながら肯定に変えてしまうY岸ならではの高等な技である。〜




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