「麒麟がくる」明智光秀の娘、細川ガラシャの人生

2020年のNHK大河ドラマ「麒麟がくる」の主人公は明智光秀です。天下の武将織田信長に謀反を起こし、信長を殺害した事件は「本能寺の変」と呼ばれました。しかし、その13日後には豊臣秀吉に敗れ、光秀は死んでしまいます。この光秀には玉という娘がいて、細川忠興(ただおき)に嫁いでいました。「謀反人の娘となった彼女は、夫の忠興によって味土野(みどの)という丹後半島の辺境の町(現在の京丹後市)に幽閉させられたのでした。「本能寺の変」を境に、大変な苦難の中に落とされた彼女がキリスト教に触れるきっかけを作ったのは、キリシタン大名・高山右近でした。右近の語る教えに心ひかれた彼女は、幽閉生活中にキリシタンの侍女・清原マリアを通してイエス・キリストの教えを学びます。そして玉は密かにキリシタンとなり、ガラシャという洗礼名を受けました。ガラシャとは「神の恩寵」という意味です。聖書の教えの中でも、この「恩寵」という言葉は、とても大切な意味を持っています。人間の側からの修行によって悟りの境地に達するという教えとは異なり、あくまでも、神の恩寵によって人は救われる、というのがキリストの教えです。人の側に求められるのは、神がキリストを通して用意された救いの恩寵を、ただ、信じ受け取るということであり、信仰によって人は神に受け入れられるのです。
 まもなく教会ではイエス・キリストの復活を記念するイースターをお祝いします。イエス・キリストは私たちを心から愛し、私たちの罪の身代わりとして十字架にかかって死なれました。そして墓に葬られ、三日目によみがえったのです。このことを信じて、イエス・キリストを救い主と受け入れる人には、永遠のいのちと神の子どもとされる平安と喜びがあたえられ、天国に入ることが出来るのです。細川ガラシャが人生の苦難の中で得た心からの安らぎを、教会に来てくださり是非知っていただきたいと思います。

「神はそのひとり子を賜わったほどに、この世を愛して下さった。それは御子を信じる者がひとりも滅びないで、永遠の命を得るためである。」 (聖書ヨハネによる福音書3章16節)

2020年04月27日