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9時45分に見晴台に到着する。今回も林道の方まで登ってみる。
案の定というか、この時間になるとガスがなくなって悪沢岳、
荒川中岳、前岳の稜線が良く見えるようになっており、
赤石岳もその姿がハッキリ見える。それらの山々の後方に青空は見えないものの、こうなると稜線歩きは楽しいことであろう。
結果的には、悪沢岳で引き返さずにそのまま進むべきだったのかも知れないが、
先に述べたように、今回は悪沢岳頂上が全てであり、
その後の行程でガスが無くなっても、ほとんど関係ない。
ということは、戻ったことは正解であり、今回浮いた山中 1泊分の費用は、どこか他の山に注ぎ込むことにしたいところである。
写真は千枚岳。 |
こちらは悪沢岳。
今朝ほどのガスが嘘のように稜線がハッキリと見えている。
この時間に悪沢岳頂上に着くには、千枚小屋を 7時頃に出発すれば良かったことになる。
しかし、それは結果路。その時間まで待つのは賭けでしかなく、早立ちが原則の小屋では とても無理である。 | |
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こちらは小赤石岳 (右) と
赤石岳 (中央奥) である。
まだ若干ガスは残っているものの、しっかりと稜線を確認できる。
千枚岳、悪沢岳も含め、
こうハッキリと稜線が見えていると、やはり悔しさが込み上げてくるが、タイミングの問題だけは如何ともしがたい。
少しベンチで休憩し、10時に再び下り始める。
蕨段を 10時6分に通過、その後も順調に下り、清水平 (標高 1,900m) は 10時半に通過。
『標高 1,700m』 の標識は 10時53分に通過したのだった。 |
11時2分に林道を横切る。
この前後から、今朝のバス (やはり臨時バスがでたらしい) にて椹島から登って来た人たちと擦れ違うようになる。
この後、11時13分に小石下の三角点に到着したところで地図を見て検討する。
地図上のコースタイムは椹島まで 1時間55分。ということは、13時発のバスに乗るのは無理と言うことになるが、
これまでかなり地図上のコースタイムを短縮して下ってきているので、13時発のバスにも乗れるという可能性が出てきたことになる。
少し頑張って下ることにする。 | |
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岩頭 (いわがしら) 見晴しには 11時43分に到着。
ここからは、昨日と同様に荒川三山方面が良く見える。完全に天候は回復したようである。
しかしそれにしても、この岩場登りはかなり苦しかった。
この頃になると天候もかなり回復し始め、日差しも強く射すようになって結構辛い。
少しバテバテになりながら 11時56分に鉄塔下に到着。
休憩しながら再度時間を検討する。地図では、この先にある鉄塔横から椹島まで 55分。どうやらギリギリとなるところまで漕ぎ着けてきたが、
一方で椹島でシャワーを浴びたいという気持ちも強くなり、少々迷いが出る。
5分程休憩した後 先へと進む。 |
12時16分に 『標高 1,300m』 の標識を通過。
バテバテになりながらも下り続け、12時34分に 『標高 1,100m』 の標識を通過し、さらに吊り橋を渡る。
吊り橋から 5分程進むと、前方に滝見橋が見えてきた。もうすぐである。
右上方の斜面から流れ落ちる滝の横を進む。ノドが渇いていたので、よっぽど滝の水を飲もうかと思ったのだが、
時間も押しているのでここは我慢する。
滝見橋たもとの登山口には 12時42分に到着。地図では、ここから椹島まで 15分ということになっていたので、
13時発のバスにギリギリ間に合いそうである。
林道を登るが、この林道の傾斜がキツい。 | |
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それでも最後の力を振り絞り、急いで林道を登り、途中から山道に入って椹島に下る。
椹島到着は 12時51分、どうにか間に合ったようだ。
しかし、後半かなり無理をしたためか、頭が回らない。バスの受付をされていた方に、どこから下りてきたのか聞かれても 一瞬言葉が出ない状態であった。
軽い熱中症にかかっていたのかも知れない。売店で購入したポカリスエットを飲んだら、漸く頭がスッキリしたのであった。
梅雨明けと聞いて満を持しての
悪沢岳挑戦であったが、
やや残念な結果に終わってしまった。
ただ、しっかり頂上は踏んだことであるし、今回浮いた 1泊分の宿泊料を使って、どこか他の山に挑戦したいものである。 |