空木岳 再登山( 空木岳:2,863.7m ) 2010.10.2 登山



【PHOTO & 記録 空木岳 再登山 3】

難所と言われる大地獄、小地獄を越えてしまえば、後は快適な道が続く。
シラビソの樹林帯を登っていくとやがて再び宝剣岳側の景観を見ることができるようになった。 この辺に来ると、宝剣岳 直下の千畳敷もかなり見えるようになってきている。この後、ロープウェイが目に入らぬことを祈るばかりである。
暫く進むと、宝剣岳から空木岳へと続く尾根が、 かなり見渡せるようになった。写真 一番右が、宝剣岳。その左に檜尾岳。その右下の高みの上に檜尾避難小屋が見える。 檜尾岳の左は恐らく大滝山で、さらに左が熊沢岳。
紅葉の方は始まっており、山の上から下へと色が変わりつつあるのがよく分かる。

もうこの辺になると、道は緩やかになり、 快適である。
周囲の木々も変化しつつあり、シラビソに混じってナナカマドなども見られる様になり、それが高度を上げるに連れて色づいてくるのが面白い。

再び宝剣岳方面を見れば、少しではあるがガスが上がり始めている。 先程の南アルプス方面といい、今後 こちら側にもガスが上がってくることが心配である。
時刻は 9時を過ぎたばかりであり、まだ大丈夫とは思うが・・・。

大分 周囲の木が色づき始めてきており、また 灌木も多く見られる様になって森林限界が近いのでは と感じさせてくれる。

宝剣岳方面にガスが見え始めたものの、こちらの方はまだ青空が広がっている。
木々を見れば、シラビソはいつの間にかダケカンバに変わり、その葉が少し黄色く色づいている。周囲には完全に紅葉が始まった木々も見られ、 今 紅葉前線の丁度境目にいるような気分である。
周囲にハイマツも見られるようになった所で、小さな梯子を登る。次の展開が楽しみである。

梯子を登って少し進むと、 写真の様な道標が現れた。尾根道と空木平を行く道との分岐点である。
本日の目的の一つは前回 通り損なった尾根道を進むことであり、当然 右の尾根通しの道を進む。
その道標には 『 空木岳 2km 』 の文字。
ここまでほとんど休憩無しで登ってきたので、 空木岳の登りにかかる前に一服したいところである。
この上に 休憩に適した場所があることを期待しつつ、灌木帯に入っていく。

左右とも灌木に挟まれ、最初は 展望が利かないが、すぐに宝剣岳方面が見えるようになった。
浄土乗越がよく見えるが、垂直に近い岩壁が立ちはだかっているように見え、とても千畳敷から稜線に登れるようには見えない。
個人的な拘りで、極力 ロープウェイなどを使って山に登るのは避けているのだが、千畳敷には一度立ってみたいし、そこから稜線に登ってみたいものである。
ロープウェイを使わないとなると、宝剣岳を避ける形で一旦 千畳敷に下り、また稜線に登り返すのも手かもしれない。 その場合でも、山中 1泊が良かろう。いつかの楽しみにしたい。

肝心の空木岳はまだ見えないと思っていたら、 ハイマツの斜面を有した伸びやかな高みが見えてきた。一瞬、空木岳と思ったが、 方角的に言って空木平の向こう側にある丸山のようである。
その後、小さな高みに登り着くと、展望が一気に開け、駒石を有した高み、そしてその後方には空木岳の姿が飛び込んできたのであった。
空木岳は青い空をバックに、ユッタリとした姿を見せている。 山腹に点在する白い花崗岩、足下も白い砂地、そしてハイマツの緑、紅葉した灌木群、思わず 唸ってしまう程の素晴らしい光景である。
前回、この景色を見ずして下山したのはやはり失敗であり、本日 晴天の元でこの光景を見ることができたことに感謝である。 胸の支えがようやく下りた上に、さらにおつりが来たという感じである。



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