空木岳 再登山( 空木岳:2,863.7m ) 2010.10.2 登山



【PHOTO & 記録 空木岳 再登山 2】

山間 (ヤマアイ) のために、まだ日が当たらず暗い樹林帯の中を進む。 さすがに登山道と言うだけあって、今までとは違いかなりの急登が所々に現れる。
最初は、下草もあまり生えておらず、少々ジメジメした道が続くが、やがてササの斜面の登りに変わる。周囲の木はブナであろうか、 抉れた地面に時折 木の根が飛び出していて煩い。
ササの斜面を離れると、足下は下草の少ない道に変わり、コケ類も目立ち始める。周囲の木もシラビソなどに変わってきている。
やがて、樹林の左側 奥の方に、白樺林が見え始め、急坂を 一登りすると、先程の水場で分かれた遊歩道と合流することになった。 時刻は 7時26分。この辺は 『 尻無 』 というらしい。

遊歩道の合流点からは、 尾根上の道になり、従って日差しも当たって明るい道が続く。
最初 なだらかだった道も、すぐにササ原の中の登りに変わる。
この辺はマセナギと呼ばれる所らしいが、ナギのある場所は今登っている斜面の向こう側にあるのだろう。こちら側は何の変哲もない樹林帯である。
やがて、ササ原も途切れ、道は写真の様な下草のあまりない、苔ばかりが目立つシラビソの中の登りに変わる。
この後、暫くは 斜面の左側を進むが、やがて登り詰めて斜面の反対側へと進むようになる。

高みに登り着くと、樹林越しに 宝剣岳が見えた。手前の檜尾尾根が大きく、宝剣岳の上部しか見えないが、その特徴ある姿を見た瞬間、 グッとテンションが上がったのだった。
宝剣岳の右には浄土乗越、そして伊那前岳と続く。
宝剣岳の左方に見えるピークはサギダルノ頭、そしてその左の平らな尾根は極楽平であろうか。そうなるとそのさらに左に見える高みは島田娘になるのかもしれない。

少し進むと、アルミ製の梯子が現れた。その次はワイヤーロープが鎖代わりに付けられている岩場の斜面となる。 そこを登り切ると、朽ちかけた標示板に 『 大地獄 』 の文字が見えた。いよいよ核心部の始まりである。

木の梯子、鎖場などが次々と現れるが、 いずれも 慎重に進めば怖れることはない。
かつては、大地獄、小地獄の名が付くとおり、この辺は難所だったようだが、今はしっかりとした安全対策がとられており、全く問題はない。 しかし、油断は禁物である。

アルミ梯子が現れた後、長い鎖場となった。溝状になった岩に 1本垂れ下がっている鎖を見ると、 石鎚山を思い出す。

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鎖場を過ぎると、再び展望が開け、宝剣岳を見ることができるようになった。 目では分からないが、写真を拡大すると、宝剣岳の右、浄土乗越の後方には中岳も見えているようだ。
また、手前に見える檜尾尾根を目で左に追っていくと、尾根上に白い建物が見える。檜尾避難小屋であろう。 こちらの尾根は、上部の方の紅葉が進んでいるようである。

道は宝剣岳の見える斜面とは反対側の斜面を進むようになる。 展望が無くなるかと思ったら、今度は樹林越しに南アルプスの山々が見えるようになった。

ただ、こちら側は下方に雲が多く、 また、下の方からガスが湧いてきており、なかなかハッキリと山並みを捉えることができない。
それでも、塩見岳、 本谷山、小河内岳、荒川三山赤石岳と続く山並みを見ることができたし、 さらに進むと、仙丈ヶ岳、大仙丈ヶ岳、 北岳の姿もガスの間に見ることができたのだった。
そして、さらに先では写真の様に、木々の僅かな隙間から 八ヶ岳の姿も見ることができたのであった。

しかし、上でも述べたように、こちら側は雲やガスが湧いてきており、 この池山尾根まで影響してこないか心配である。



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