|
この第三岩峰からの展望は抜群で、富士山も先程は手前の紅葉台にその姿が半分以上隠れていたが、
ここではしっかり左右の裾が見える。
また、前ページの写真の様に、国師ヶ岳とそこから北へと連なる尾根がよく見える。
南東には大菩薩嶺、
小金沢連嶺なども見え、
その右後方には御正体山らしき山も見える。
18分程休憩して、11時32分、
鶏冠山の本当の頂上に向け出発する。 |
迂回路への分岐まで戻り、
そのまま迂回路を右に過ごしてまっすぐ進む。
ここからの道は今までと違ってグッと荒れ気味になる。
足下の雪も多くなるが、凍っていないのは有り難い。当然、雪の上に足跡は無く、あるのは小動物の足跡のみである。
まずはツガの林を登る。下方にはシャクナゲが群生しており、その中をかき分けるようにして進む。
倒木も多くなり、シャクナゲも歩行を妨げ、手入れが為されていないルートであることが良く分かる。 | |
| 登るに連れ、
シャクナゲの群生箇所が多くなり、歩行を邪魔する。シャクナゲは顔や手足に頻繁に当たり、時には背中のザックに絡んで歩みを止めようとする。
挙げ句の果てには、このシャクナゲの攻撃により、眼鏡に付けていたクリップ式のサングラスを飛ばしてしまったのだった。
しかも、恥ずかしいことに その時はそのことに気づかず、明るい場所に出てサングラスが無いことに気がついた という体たらくであった。
シャクナゲの林を抜けると、急登が始まる。足下は雪だが、普通に歩いて行くことができる。 |
高度を上げ、尾根を歩くようになると、
やがて右前方、樹林越しに木賊山、そして甲武信ヶ岳がチラチラと見えてきた。
さらに進むと、樹林が切れ、甲武信ヶ岳が見通せるようになる。なかなか美しい形だが、斜面のそこかしこに見られる崩壊地が少々痛々しい。 | |
| そして、
2つ目だったか、3つ目だったかのピークに登り着くと、縦走路の左上に見覚えのある岩が見えてきた。
ここが本当の鶏冠山頂上のはずである。
標高は 2,115m。
縦走路を外れて高みに登ると、前 回はなかった鶏冠山と書かれた、
小さな標識が木に括り付けられていた。奇特な方がおられるものだ。前回 ここが頂上と思ってはいたものの、全く標識などがなかったので、
少々不安もあったのだが、これで一安心である。
ここからも甲武信ヶ岳、
木賊山がよく見える。前回はガスで全く展望がなかっただけに、この点でもスッキリしたのであった。 |
無論、
ここからは北奥千丈岳、国師ヶ岳もよく見える。
しかも、高度が上がっただけあって、国師ヶ岳の右後方には朝日岳も見えている。
やはり、晴天の下で山に登らねば、その山の魅力は良く分からないものである。
前回はガスのため、山頂からこのような景色が見えるとは思いもしなかったのだった。 | |
| そして、
南側には 本日登る予定だった黒金山も見えており、
さらにその左方には、先程の第三岩峰の時よりもさらによく姿が見える様になった富士山がデンと構えている。
富士山の左斜面が終わる所に見える山は、三ツ峠山、
そして富士山の下方、富士山の懐に並ぶ山々は河口湖の北にある御坂山塊で、
一番高く見えるのは恐らく黒岳であろう。 |