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黒百合ヒュッテには行かず、スリバチ池への分岐の所で少し休んでノドを潤す。
目の前には雪の斜面がある。前回は全く踏み跡がなかったので、キックステップをしながら直登したのだったが、
今回は斜面を斜めに横切った踏み跡が見える。 |
黒百合ヒュッテをちらりと見てすぐに出発。
ところが、沢を渡った後、雪の斜面に取り付く手前に、雪解け水が溜まった場所ができている。
越える際に下手をすれば足を濡らしてしまう心配がある。
何とか木に捉まりつつ濡れずに越えることができたが、ヒュッテのそばなので何とかしてもらいたいと思った次第。
斜面に付けられた踏み跡を辿っていく。 | |
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踏み跡は以前からのものだが、その上に新しい雪が積もっているように見える。
前日まで降っていた雨が、ここでは雪だったというのは頷けるが、周囲の雪が埃で黒くなっていて新雪に覆われた気配が全く無いので、
不思議である。
踏み跡を覆う新雪の上に新しい足跡が付いている。本日のものと思うが、唐沢鉱泉や渋ノ湯、
あるいは黒百合ヒュッテに前日泊まった人のものであろうか。 |
8時45分、岩場に到着。
ここがガマ岩なのかもしれない。
岩の間から下を覗くと、黒百合ヒュッテが見える。屋根にソーラーシステムを取り付けており、環境への配慮がうかがえる。
この場所なら日当たり抜群、日が当たっている時間はかなりのものであろう。
ただ、太陽光発電のための蓄電池は寿命が短いと聞く。設備投資も大変だったであろうが、維持するのも大変であろう。
その姿勢に敬意を表す次第。 | |
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岩場から少し登ると、ついに東天狗 (左) と西天狗が見えてきた。素晴らしい。
この時期の雪によるまだら模様がなかなか良い。
周囲に積もっている雪は新雪のように真っ白なものに変わる。
やはり昨日か一昨日は雪だったようだ。
木々の周りの吹きだまりでは足がズブズブと入り込むほどでかなり積もっている。
と、ここで足跡を見失う。まあ、ここまで来れば何の問題もない。
雪にあった足跡は登山者のものではなく、
天狗岳の様子を見に来た、
黒百合ヒュッテの方のものだったのかもしれない。 |
少々申し訳なかったが、
木々をかき分けてスリバチ池の前に出た。前回もそうだったが、正規の道が雪だと分かりにくい。
岩場には雪は全くない。池の周りを回って進む。
目の前に見える東天狗、西天狗とスリバチ池の作り出す風景は、8年前と全く変わっていない。
この周辺を『 天狗の奥庭 』 と呼ぶようだが、ここでいう天狗は
天狗岳の前にあるからではなく、
自然の作り出す美しい光景、不思議な光景を見て、昔の人はこれは天狗の仕業と信じたことからきているに違いない。
火打山の
『 天狗の庭 』、皇海山
に向かう途中の 『 天狗の投げ石 』 なども然り。 | |