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やがて鉄製の鳥居が現れ、その下を潜る。
雪が多く積もっていて登山道がかなり嵩上げされているので、腰をかがめる必要がある。
鳥居に付けられていたしめ縄と紙垂 (しで) は結構新しかったので、
新年を迎えるにあたって付け替えられたのであろう。
鳥居を潜って暫く登ると建物が現れる。瀧尾神社の社務所である。
ただ、肝心の神社の方は雪に埋もれてしまっているようである。
ここは八合目。時刻は 10時47分。
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この瀧尾神社を過ぎると、再び展望が得られるようになり、
皇海山の姿も見ることができるようになる。
暫く急斜面を登っていくと、やがて道は緩斜面の登りに変わり、
ある程度楽な道が続くようになる。
周囲の雪はかなり多くなるが、良く踏まれた部分は固まっており、問題なく進んでいける。
ただ、少しでも踏み跡を外すと、ズボッと潜ってしまうことが多く、油断大敵である。
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写真のような道が続く。傾斜があまりないので、本来なら足が進むはずであるが、疲れが出始めて逆に足が進まないようになる。
ここではピッケルは完全にお荷物、ストックが一番適しているが今更代えるのも面倒。
また、久々の登山でもあり、まともに斜面を登り続けるのは昨年 11月の麦草岳以来となり、
さらには間に正月を挟み、身体の方は相当鈍ってしまっているようで身体が重い。
九合目がなかなか現れないので、もう通り過ぎてしまったに違いないと思っていたら、
暫く先で九合目の石碑を見る。こういうのは精神的に応える。時刻は 11時17分。 |
かなり疲れているので休みたいが、一面雪の世界であり、道をはずすと雪に潜ってしまうので、仕方なくそのまま進むことにする。
本日はかなり気温が高いようで、身体の方はかなり汗ばんでいる。水分補給が必要と分かっているが、なかなかチャンスがない。
九合目の少し先で後から来た若者 2人に抜かれるが、今は頑張る気力が全く湧かない。
バテバテになりながら進んでいくと、左の樹林が途切れて、
錫ヶ岳の姿が見えてきた。
もうすぐ森林限界に違いない。ここは我慢。 | |
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長かった道もようやく森林限界を越えるようになり、周囲は火山独特の赤茶けた岩場の道となる。
この辺は風も強いのであろう、緩やかな斜面であるにも拘わらず足下に雪はあまりない。
その代わり展望の方はグッと開け、奥白根山、
錫ヶ岳、
皇海山、
さらには浅間山
もうっすらではあるが見えるようになる。
写真は皇海山方面。
皇海山の右手後方に、うっすらとではあるが、
浅間山が見えている。
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こちらは奥白根山、
錫ヶ岳方面。
あまり風は強くないものの、この場所は吹き曝しであること、
そしてもうすぐ頂上と分かっていることから、そのまま休まずに進んでいく。
途中、下山者と擦れ違ったので少し話をする。
晴れとは言えない状況ではあるが、展望は良く、
富士山も見えたとのこと。
ただ、この時点では見えるはずの方向に富士山の姿を確認することは出来ない。 | |