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また、その方の話では、
燧ヶ岳や
会津駒ヶ岳も見えるとのことだったので、
早く頂上を目指そうとしたところ、何と突然 右の太腿の外側が攣ってしまったのである。
こういう状況は 1990年にえびの高原から霧島山系を縦走した後、
最後に高千穂河原から高千穂峰に登ろうとした際に起こって以来のこと。
足が攣って前に進めない。
少しストレッチをした後、右足をまっすぐ前には出さずに 右の方から回すようにして前に出すと何とか歩けるようになる。
目の前の斜面は、普段なら何と言うこともないのだが、
このアクシデントでスピードは激減、痛みもあって辛い思いをしながら、休み休み登る。
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そうこうしているうちに、
四合目で追い抜いた 2人組も追いついてきた。何とか抜かれないようにと頑張って登る。
斜面に雪はあまりないのがありがたいが、緩いながらも傾斜がついているのが辛い。
少し登っては立ち止まる という状態が続く。展望はかなり開けてきているが、楽しんでいる余裕は無い。
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休み休み登り続ける。
まさに牛歩であるが、それでも登り続けていくと、先の方に二荒山大神の御神像が見えてきた。頂上はもう少しである。
そして、やっとのことで緑色の鳥居まで辿り着き、
頂上の祠の前に到着したのであった。時刻は 11時59分。
最後は本当に苦行であった。禁を犯して登ったことで罰があたったのかもしれない。 |
頂上に到着して傾斜がなくなると、何とか足の攣り・痛みも収まったので、天を突くように立つ御神剣、そして三角点のある場所へと向かう。
朝は快晴状態であったものの、今は薄曇り状態。快晴であれば新たに設置され直した御神剣が、太陽の光を反射する様を見ることができたのであろうが、
今の状態ではそれは叶わない。
御神剣にタッチし、その裏手にある三角点のある場所へと進む。
頂上の積雪は少ないため、何とか三角点が見えている。というよりは、ここの三角点は三角点の標石の上に正四角錐の石が載っているのだが、
その正三角錐が雪の上に顔を出しているという状況である。 | |
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ここからは、今まで見えなかった男体山
北側の山々が見えるようになり、気分が晴れる。
女峰山、
大真名子山、小真名子山、
太郎山、
奥白根山といった日光の山々の他、
少し周囲の空に紛れ気味ながらも至仏山、
燧ヶ岳、
会津駒ヶ岳を確認することができたのであった。
写真 真ん中右手の山が女峰山。そこから左に続く尾根の先のピークが帝釈山である。
女峰山、帝釈山の左に見えるのは、大真名子山、小真名子山である。 |
そして、
こちらは奥白根山。
奥白根山の右に続くピークは前白根山であり、その右手には五色山が続く。そして、五色山の右後方には、
うっすらとではあるが真っ白な至仏山が見えている。
奥白根山の左に見えるピークは白根隠山、そしてその左に白桧岳が続く。 | |
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こちらは燧ヶ岳。
雪の頂と空の色とが混ざり合って少々分かりにくいが、何とか双耳峰であることが確認できる。
燧ヶ岳からさらに右の方に目を向ければ、
会津駒ヶ岳も確認できるのだが、こちらはさらに空との境が分かりにくい。
頂上の社務所に戻り建物の陰で食事とする。
テルモスに入れてきた紅茶がうまい。水分不足から太腿が攣ってしまったのであろうか、無性に水分が欲しくなり、
結局テルモスに入ったお茶を全部飲み干してしまう。 |