経ヶ岳( 経ヶ岳:2,296.3m ) 2009.6.20 登山



【PHOTO & 記録 経ヶ岳 4】

また、中央アルプスのずっと下には、先程まで居た八合目の高みが見える。
まずいことに、ガスは八合目にも漂ってきており、この先、経ヶ岳もどうなるか心配である。
さて、話は逸れるが、ここで少し面白いことに気がついた。
相変わらず虫は顔の周りを飛び回って五月蠅いが、それは進行方向を向いている時だけ。 後ろを振り向くと (例えば、振り向いて中央アルプスを写そうとすると)、虫はあまり邪魔をしない。 不思議なことがあるものだ。単なる偶然かもしれないが、何回もそういう状況に出会うと、 虫の習性が何か関係しているのではと思いたくなる。

1995年のガイドブックでは、 八合目を過ぎて少し先からササが五月蠅くなって、道が分かりにくいというようなことが書いてあったが、 それは 14年も前の話。道はしっかり整備されていて、何の問題もない。
周囲に細い白樺 (と思う) の林が現れ、一旦緩やかになった傾斜は、 やがてシラビソ (と思う) の林に入ると、再びキツくなる。
少々疲れてきたかと思う頃、登り着いた所が九合目であった。時間は 9時53分。
ここには写真のような石仏の他、割れてしまった石碑がいくつか置かれている。 昔は、ここに奥の院があったとか。

ところで、私のガイドブックでは、黒沢山への分岐を九合目としていて、そこには小さな地蔵が置かれている と書かれている。
そして、そこから少し登ったところが大泉山と書かれている。
しかし、ネット上で経ヶ岳の登山記録を調べると、九合目 = 大泉山と書かれているものが多い。 また、南箕輪村観光情報に載っている経ヶ岳の地図でも、黒沢山への分岐は九合目手前にあり、 九合目は分岐の先、つまりガイドブックにある大泉山の位置ということになる。
どうも分からないが、地形的に見ても九合目 = 大泉山というのが正しいようだ。
九合目を過ぎると尾根は左に曲がり、緩やかな登りが続く。

やがて、樹林越しにピラミダルな山容が見えてきた。
あれが経ヶ岳に違いない。
ここで八合目から見えた高みは九合目であり、経ヶ岳はその左、樹林に隠れ気味の山だったことに気がついた。

今のところ経ヶ岳はハッキリ見えているが、左側からガスが少し湧いてきており、少々焦る。
しかし、遠いようだが、それほど時間はかからない気がする。 少々足を速める。

足元のササが少々五月蠅くなってきたが、しっかり道は見えている。
更に進むと、左手に再び中央アルプスが見えた。
木曽駒ヶ岳、 馬の背、そして伊那前岳である。
また、もう少し左には九合目と八合目の高みが見える。ガスはかなり上がってきているようだ。

経ヶ岳への最後の登りと思われる斜面を登る。
いつの間にか、足元のササは無くなり、コバイケイソウに変わっている。
そのコバイケイソウも、いつの間にか名も知らぬ雑草に変わる。
先を見れば、緑の木々に混じって倒木や枯れ木が見え、その先にやや薄いベールを被ったような空が見えている。頂上が近い予感。
そして、10時18分、経ヶ岳頂上に到着。山頂には誰もおらず、石仏、石碑が迎えてくれた。
二等三角点を踏む。高さは 2,296.3m。先般の 天狗岳に比べて、低い山であるが、 麓からの距離は結構あって、登り甲斐のある山であった。



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