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そして、左手には またまた霞沢岳の姿が見え始める。
また、霞沢岳に到達する前に越えていかねばならないK2、K1 は、最初は樹林越しにチラチラ見えるだけであったが、ついに間に何も遮るもの無く、
真正面に見通せるようになってきた。
K1 への登りは、写真の様にかなり厳しそうである。 |
右手に西穂、
奥穂、前穂を見ながら斜面を登る。
前穂、明神岳の右手には辛うじて大天井岳の姿が見え、尾根はそこから右に東天井岳、横通岳と続き、
ピラミダルな常念岳へと至っている。
常念岳の右には蝶槍の突起も見え、
さらに稜線はなだらかな山容の蝶ヶ岳へと続いている。
そして、先にも述べた様に、梓川の河原の白 (というかアイボリー色 ? )がこの光景にアクセントを加えている。 | |
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傾斜は徐々にきつくなってくる。
後で思い返せば、この K1への登りが一番厳しかった。
身体も疲れており、道は急。所々にトラロープもあり、滑りやすい所もある。
お花畑のような斜面もあるが、総じて厳しい登りである。
ただ、息は上がるものの、穂高連峰の眺めが疲れた身体にエネルギーをくれる。
穂高連峰の手前に見える山は六百山なのだろう。 |
景色に元気づけられながら登っていた急斜面も、
やがて 展望の利かない写真のような登りとなる。
時刻は 10時56分、歩き始めてから 4時間半以上経っており、疲れが出てきている中、この一直線の登りはキツイ。
しかし、先の方に空が見えるのを励みに、登り続ける。
やがて傾斜が緩んできたかと思うと、上の方から 人の声が聞こえてきた。
そして、回り込むようにして登り着いたピークは K1 であった。時刻は 11時丁度。
ここは展望が良いので、7人ほどが憩っていた。 | |
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あれ程登るのがきつかった K1 であるが、頂上に標識などなく、岩に無造作に K1と書かれているだけである。
しかし、ここからの展望は素晴らしく、何かもっと良い呼び名を付けてあげたいと思わせるような立派なピークであった。
まず目に入るのは、
本日 初めてのご対面となる焼岳。
先日の西穂高岳ではあまりその姿を拝めなかったのだが、
今日は 頂上から上がる噴気も見える。また、その荒れた山肌が活火山であることを誇示しているようである。 |
焼岳の右には
笠ヶ岳。
しかし、この日も笠ヶ岳頂上には雲がかかっており、その笠型の姿を確認できない。
笠ヶ岳の右、
つまり真北には穂高連峰の姿が大きい。
この K1 に至るまでにその姿を見続けてきたので、今更の感激はないが、それでもその堂々とした姿には魅入ってしまう。
先日登った西穂高岳の姿もよく見えるのが嬉しい。 | |
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北東には常念岳。
最早 大天井岳の頂上はギリギリで見えない状態。東天井岳、横通岳は見えるものの、常念岳から東に延びる前常念への尾根は雲の中である。
常念岳から南側、
蝶槍や蝶ヶ岳へと続く尾根の方はまだよく見えている。 |