赤岳_権現岳( 権現岳:2,715m  縦走路中の最高峰は 赤岳 2,899.2m ) 2010.7.10 登山



【PHOTO & 記録 赤岳_権現岳 7】

樹林帯の中をジグザグに下る。やがて、明るい尾根道の下りとなる。 暫く下ると、下方の展望が開け、緑の斜面の向こうに赤茶色の土が剥き出しになった斜面がかなり広い範囲で見られるようになってきた。 これはどういう現象なのであろう。これも不思議だ。
この登山道には親切心なのであろう、100m毎に 海抜○○米 と彫られた石柱が立てられている。現状が分かってありがたいのだが、 天女山は確か 1,500m強。疲れた身体にはまだまだというネガティブな発想しか生まれず、却って 気持ちが萎えてしまう。
それでも、何とか頑張って下り続け、前三ツ頭から 40分程で道が平らに変わるところまで下ってきたのであった。 しかし、ここからもまだまだ長かった。

そういえば、途中の下り斜面で、 道を直している方に出会った。ボランティアの方であろうか、斜面の土を削って滑らないようにしておられた。頭が下がる。

道が平らになっても、時々ある アップダウンも含め、天女山までの道程は長い。 節目が来たら休もう と思っているうちにズルズルと歩き続けてしまい、ようやく天の河原 (1,620m) に到着して大休憩。 時刻は 15時17分であった (写真)
この天の河原で 10分休み、また斜面を下る。少し進むと駐車場が現れ、その先が 天女山であった。時刻は 15時37分。

天女山からは美し森方面と書かれた表示板に従って、樹林の斜面を下る。その後、車道を横切り、再び樹林帯に入る。
グッと下って沢を渡り、登り返すと、やがて広い牧草地の縁に飛び出した。ここが今朝ほど賽ノ河原付近から下を眺めて、 ゴルフ場と勘違いした八ヶ岳牧場である。
このまま牧草地の縁を歩くのかと思ったら、鉄条網に囲われた道を通り、牧草地を突っ切って行く。これはなかなか気持ちが良い。
牧草地の左側を見れば、登ってきた赤岳、 そして牛首山がシルエットになって見える。
そして、右手には牧草地にて草を食む牛たち。のどかではあるが、小生はもうかなりくたびれている。

牧草地が終わると、天の河原で地図を見て、 気づき、恐れていたことが現実になった。徐々に登りになっていくのである。分かってはいたが、 もう登山が終わった気になっている身にとってはこの緩やかな登りが結構苦しい。
ヘトヘトになりながら、16時9分に展望台に到着。
ここからは甲斐駒ヶ岳がシルエットになって見える。 展望台のベンチにて 10分間の休憩をとる。甘いものを食べ、何とか元気を取り戻す。
道は緩やかながらまだまだ登る。マウンテンバイクのコースにもなっているらしい山道を登り続け、再び牧草地に出る。

牧草地の中を進む。左右 鉄条網で囲われた細い道を行く。足下に気をつけねば、左右どちらかによろめいた時、鉄条網で腕などが傷ついてしまう。 無論、普通なら全く問題なく歩けるのだが、疲れてヨロヨロした身体では何が起こるか分からない。
牧草地の左を見れば、牛首山、赤岳に加え、 権現岳の姿も見ることができた。
牧草地を抜け、再び樹林の中に入る。
やがて川俣東沢。ここを渡り、水が流れている道を登っていく。16時55分、林道らしきところに飛び出る。 しかし、たかね荘に戻るにはこの林道を横切り、再び山を登って一旦 羽衣池に行かねばならない。 緩やかなれど樹林の中の登りが続き少々苦しい。

写真のような道を喘ぎつつ登り続け、 少し下り始めたと思ったら、ようやく羽衣池であった。時刻は 17時12分。朝にここを通過したのが、6時28分であったから、 約 11時間ぶりの再会である。
ここからは下りが続く。今朝登ってきた丸太の階段を下る。
そして、17時20分、たかね荘の駐車場に到着。今朝ほど 駐まっていた 2台の車はもう既にない。まあ、当然であろう。
本日は天候もまあまあ、久々に権現岳に登り、 山登りとしては満足したのだったが、天女山から美し森たかね荘までの八ヶ岳横断自然歩道は長く辛かった。
登山が終わった気になった身にとっては、緩やかな山登りとは言え大変きつい。一度 緊張感がなくなったら、 どんなに簡単な登りでも、もう 苦痛でしかないということが 身に染みたのであった。


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