|
尾根から下ると、すぐにキレット小屋からの道と合流する。
そこからツルネに向かっての登りが始まる。キツイかなと思った登りも意外と楽に登れ、やがて樹林帯を抜けて岩がゴロゴロした場所に到着。
再び、ハイマツの中の登りとなる。
やがて、ピークらしきところに到着したが、頭を赤く塗られた石柱があるのみで標識等は見えない。ここがツルネであろうか。
また少し先にはケルンも積まれていたが、どうもツルネではないような気もする。
道は一旦下って樹林帯に入り、すぐに樹林帯を抜けると写真のような砂礫のピークに向かっていく。こちらがツルネなのかもしれない。 |
この砂礫のピークにも写真真ん中下のような石柱が埋められていたが、
標識等は全く見られない。
ただ、縦走路とは別に、樹林の中を下るように誘う目印があったので、ここがツルネであり、目印は ツルネ東稜を下るための道標だったのかもしれない。
ただ、ここよりも間違いなく先程のピークの方が、高いようであるが・・・。
強い風が吹き抜ける中、
赤岳方面を振り返る。
ここからは、赤岳、中岳、阿弥陀岳が揃って見える。
惜しむらくは、まだガスっていて、少々ハッキリしないところ。しかし、今朝ほどの状況に比べれば、大変改善されており、
あまり贅沢を言っても切りがない。 | |
|
また、この砂礫の斜面にはコマクサの群落が見られる。数はかなり少ないが、久々に見たコマクサに感激。
強い風が吹く中、何とか写真に納めようとしたが、なかなかピントが合わない。少々 ピンぼけ気味だが、このコンディションでは良しとしたい。
前を向けば、これから登る旭岳が立ちはだかる。かなり手強そうだが、
一歩一歩登っていくしかない。現時点でそれ程 疲れは出てきていない。 |
一直線の登りかと思ったら、そうではなく、
途中にピークがあって、一旦少し下り、また登るという状況。これならば疲れない。
高度を上げて振り返れば、赤岳と中岳の間の美しい曲線の向こうに、
ゴツゴツした山が見えるようになってきた。横岳であろうか。
右手を見れば、立場岳と思われるピークの右側に綺麗な逆三角形の形に崩れた箇所が見える。青ナギというらしい。
ツルネから 30分程登ってきただろうか、前を見ると、
左手に見えるピークに標柱のようなものが見える。あれが 旭岳に違いない。そして旭岳から右に延びる尾根の向こうには、
黒い大仏のようなものがチョコっと覗いている。
あれは権現岳の頂上であろう。 | |
|
道をそのまま辿っていると、左手 上にあるはずの旭岳のピークを巻いていることに気がついた。慌てて途中から左手の岩場に取り付き、
旭岳頂上を目指す。
そして、12時33分、旭岳頂上に到着。頂上には金属製の標柱が立てられていた。待てよ、この標柱は今 歩いてきた縦走路中にもあったはず。
その時はどなたかの慰霊碑かと思ったのだが、もしかしたらツルネ等の頂上を示していたのかもしれない。
ここからは、赤岳、中岳、
阿弥陀岳は無論のこと、
その稜線の後方に硫黄岳、横岳、大同心も見ることができる。
そして、前を向けば、権現岳に至るための長い鉄梯子
(源治梯子) も見ることができる。 |
旭岳から下り、縦走路に合流。
ここから目の前に見える壁のような尾根を目指す。尾根からの斜面はかなりの角度で下まで切れ落ちており、
鉄の梯子はその斜面の途中にある狭いスペースから上まで取り付けられている。
先程出会った若者が、ガスで何も見えない上に、強い風が吹き、素手で握った梯子は冷たく、本当に怖かったと興奮気味に話をしていたが、
確かに 何も見えない底に下りていくのは怖かったことであろう。こちらは登り。しかも周囲が見えているので、全く恐怖感はない。
しかし、梯子段の数は 61もあるそうで (数えながら登ったら 64だった気がする。疲れていたためか ?)、
連続して登ると息が切れる。途中で 1回休んで登り切ったのだった。 | |