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鎖場を過ぎたところで、ガサガサという音が聞こえたので上を見ると、上の方に小さなカモシカがいた。子供のようだ。
暫く進むと、やがて左の方に山の斜面が見えるようになってきた。
意外に斜面が大きいのに驚かされる。これが目指す富士見山なのか。
ここまでは全く雪がなかったが、斜面には雪が見える。せっかく冬の山に来たのだから、
この先 少しは雪が現れて欲しいものである。 |
雪が欲しいのに、
意に反して写真のような日だまりハイク状態が続く。
この頃になると、雲に隠れていた太陽も時々顔を出すようになり、先行きは明るいようだ。
落ち葉を蹴散らすようにして登っていく。 | |
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日だまりハイクが暫く続く。
やがて左前方、谷を挟んだ向こう側にガレ場が見えてきた。イヤ、こちら側もかなりガレている。
そういえば、ナナイタガレと呼ばれる大ガレを有する
七面山はここからそれほど遠くないことを思い出した。
この辺の地質には共通点があるのかもしれない。
大ガレの上方には稜線が見えるが、目指す富士見山はどれであろう。 |
9時丁度に約 1,550mと書かれた標識を通過。
その暫く先で振り返ると、何と今まで見えなかった
富士山が姿を現しているではないか。
思わず声を上げる。
富士見山に登って富士山を見ることができなかったら笑い話にもならない。とにかく良かった。
この場所では木の枝が邪魔をして富士山をあまり良く見ることができないが、高度を上げれば全体の姿が見えるはず。
それまで天候が変わらないことを祈るのみ。 | |
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9時8分、約 1,600mと書かれた標識に到着。稜線は近い。
周囲には雪が現れる。これも嬉しい。
1,600mの標識のところで左に折れ、すぐに稜線に到着。右手には真っ白な山が見える。
稜線に出れば南アルプスが見えると踏んでいたが、やはり思った通りであった。特に
悪沢岳と
その左後方に続く荒川中岳、前岳の荒川三山が素晴らしい。
写真の通り木が邪魔をして全貌が見えないのがもどかしい。早く展望の良い場所へ行きたくて足が自然に速まる。 |
そして9時18分、富士見山展望台に到着。
ここには 『念力大国神』 を祀った祠があり、信者の方が頻繁に訪れるらしく、祠の周りには結構木札が立てられていた。
ここからの展望は素晴らしいの一言。地元ではこの展望台を富士見山としているというのも肯ける。
展望、雰囲気等頂上の資格は十分である。
本当の富士見山の頂上はここからさらに 30分ほど進んだ所にあって、しかも展望は利かない状況。
やはりこちらを頂上としたい気がする。 | |