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岩稜帯を緩やかに登って行くと、やがて岩場の登りへと変わる。
岩に付けられた赤ペンキに従って岩場を登って行くのだが、それ程難しい場所ではないので、手は使わず立ったまま登ることができる。
途中、直登 × のペンキ印とともに 左に進めとの矢印があったが、
そちらを見ると雪渓の斜面となり、斜面上に足跡は一切見られない。
しかも、その雪渓はかなりの斜度があるので、ここは雪渓に入ることは止め、× 印を無視してそのまま直登することにする。
この時期、これが正解であった。 |
やがて、傾斜が緩くなり、
ササ原の斜面へと変わると、すぐに駒ノ小屋前に飛び出したのであった。時刻は 11時29分。
小屋で今度こそ休もうと思っていたのだったが、
越後駒ヶ岳の方を見ると、
雪の斜面が待っている。
加えて、もう少しで頂上だと思うと元気も出て来るようになり、小屋横の水場でノドを潤しただけで、
休まずにそのまま頂上を目指すことにする。
小屋横を通り、雪渓の斜面を右に見ながら、雪の無い尾根を暫く登る。
斜面には雪解け水が流れている。
高度を上げて振り返れば、奥只見湖も見えている。 | |
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やがて、道は雪渓に入ることになり、結構 急な斜面を登ることになる。
アイゼンは不要であるが、油断をすると滑落する危険性もあるので、慎重に登っていく。
僅か 5分程の登りであったが、やはり気温が高くなっているためなのであろう、
足を置くと雪ごと滑り、少々緊張させられたことが数回あった。
ここを下る際には、もっと注意が必要であろう と思いつつ登っていく。
雪渓の先に青空が広がっているのが嬉しい。 |
雪の斜面を登り切ると、
右手に越後駒ヶ岳山頂が見えるようになり、
その直下まで緩やかな雪渓が続いている。
尾根上に夏道が見えるが、ここは雪渓の上を進むことにする。
ただ、あまり斜面の縁を通ると危険なので、なるべく尾根側を進む。
雪渓を暫く進んだ後、頂上直下にて左側のササ原を突っ切って夏道に入る。
そして、そこから一登りすれば越後駒ヶ岳頂上であった。
時刻は 11時50分。
なお、頂上に着く寸前、目の前を小さな蛇が横切ってササ原に逃げ込んだので、
少々ビックリさせられる。 | |
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越後駒ヶ岳山頂には、
山頂標識、三角点、猿田彦の像、剣などが置かれており、これは 13年前の記憶通りである。
当時と違っているのは、新潟県・環境省の立てた頂上標識が加わったこと、そして頂上にベンチが 4基程置かれていたことである。
頂上には 8人程の先客がいたものの、そのうち 5人程のパーティはすぐに下山したので、
ありがたいことに頂上にあるベンチを 1人 1基ずつ使用することができるようになる。 |
ここからの展望は素晴らしい。
まず、西側を見ればズングリとした入道岳 (写真 中央)、
そして右に大日岳、薬師岳と続く八海山が見える。
本日初対面である。
入道岳から左奥に派生する尾根上には阿寺山も見えている。
2000年の秋に八海山に登った際には、芝原から登り、地蔵岳、不動岳 〜 大日岳、そして入道岳と縦走した後、五竜岳を経て阿寺山へと進み、
秋の山を楽しんだのであった。
こちらから見る八海山は立派な山容をしており、もう一度登りたいという気にさせられる。 | |