烏帽子ヶ岳 (木曽)( 烏帽子ヶ岳:2,194.5m ) 2011.11.26 登山



【PHOTO & 記録 烏帽子ヶ岳 (木曽)3】

やがて、道は明るい南側の斜面から、やや暗い北側の斜面を巻くようになる。道の雪も多くなるが、歩行に支障はない。
ここでは、樹林越しに中央アルプスの山々がチラチラと見え始める。
ハッキリ見通すことができないので、山の名がなかなか判明しないが、1つだけ目立つ山がある。拳骨を突き上げたような形をした田切岳である。 この山は、この春に空木岳に登った時、 その特異な形ゆえに強く印象に残り、名前を覚えたものである。
そうなると、田切岳の右奥の山は空木岳、左奥の山は赤椰岳、 さらに左は南駒ヶ岳ということになるがどうであろう。

やがて、目の前に大きな岩が現れ、 道は岩の左を巻いて上部へと進んでいく。その岩からすぐの所で 8/10の表示を確認する。時間は 10時32分。
1/10を消化するのに凡そ 20分前後を要しているので、9/10は 10時50分頃、頂上到着は 11時15分頃と目星を付ける。
ただ、周囲は完全に雪の斜面となり、凍ってはいないものの、滑って結構歩きにくくなってきている。この分だと、 もう少し時間が掛かるかもしれない と思いながら進む。

しかしである、10時50分を過ぎ、さらには 11時になっても一向に 9/10が現れない。
歩き始めてから 3時間を経過しているため、かなり疲れてきており、身体が水・食料を欲している。そのため、9/10を確認し、 休むかそのまま頂上まで一気に進むか 確認したかったところである。
そうこうしているうちに、周囲には大きな岩が頻繁に現れるようになる。
そしてやや開けた場所にでると、先の方に岩峰が見えてきた。あれは頂上かもしれない と思い、少し元気が出る。 休まずにそのまま進む。

急遽決めた山のため、 手前に烏帽子岩なる岩峰があるなどとはつゆ知らず、突然、烏帽子岩を直登して頂上に達するルートと、烏帽子岩を巻くルートの分岐が現れたので、 少々ビックリする。
先程見えた岩峰は頂上ではなくこの烏帽子岩だったようだ。少しガッカリしたが、それでも頂上は近そうなので、疲れてはいたものの、 ここは迷うこと無く烏帽子岩を直登するルートを選ぶ。
なお、手元の地図を見ても、烏帽子岩の記述は無い。
烏帽子岩はなかなか高さのある岩場であるが、鎖もあるし、何よりも足場となる部分、ホールドする箇所が沢山あるので、 楽しみながら登ることができる。ルートも 1つではなく、色々な登り方ができるようである。

さして苦労すること無く、また危険を感じることも無く、烏帽子岩の上に立つ。時刻は 11時17分。
ここからの展望は抜群で、南アルプスを隅々まで眺めることができる。ただ、ここからの写真は割愛し、南アルプスの様子は烏帽子ヶ岳の頂上からのものに譲りたい。
また、下方を見やれば、伊那谷の他、小八郎岳、そして登り来たりし尾根、さらには片桐ダムも見ることができる。
また、烏帽子ヶ岳の方を見れば、写真のような高みが目の前に見えるが、どうやらそこが頂上のようである。
烏帽子岩にて 5分程展望を楽しんだ後、頂上を目指す。

烏帽子岩を慎重に下り、 巻き道と合流。そこから樹林の中を一登りすると、烏帽子ヶ岳頂上であった。時刻は 11時22分。やはり、少し時間がかかってしまった。
頂上には数人のパーティがいたが、丁度下山する時であり、後から 1人登ってくるまで、凡そ 20分程頂上を独占することができたのだった。
頂上はそれ程広くなく、標柱の他、三角点があるだけである。
ここからの展望は抜群で、まずは 白く冠雪した中央アルプスがドーンと目に飛び込んでくる。
写真では、左から仙涯嶺、南駒ヶ岳、 赤椰岳と続き、田切岳のドーム型の後方に空木岳 が少し顔を見せている。



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