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単調な杉林の中の登りも、やがて右手樹林越しに岩がゴロゴロしている斜面が見えてくる。単調な登り、そして展望のない状況だっただけに、
こういう光景はこの先の変化を期待させてくれてありがたい。
石柱の方は 『 四十八丁目 』 となり、
頂上が近づいてきている。
やがて、登山道脇に祠のようなものが現れるが、中を覗くと塩ビパイプがある。水場のようであったが、パイプから流れ出る水は凍っている。
『 四十九丁目 』 を過ぎ、上方を見上げれば、
杉林の先に稜線と青空が見える。もうすぐ頂上 と思ったら、『 五十丁目 』 の石柱が現れた。
どうやら、『五十丁目』 で終わりではないようだ。
七面山が
『 五十丁目 』 で敬慎院に到着するので、ここもそうだと決めつけていたのだった。
少しガッカリするが、頂上が近いことは間違いない。 |
『 五十一丁目 』 の石柱が現れた所で、
シラジクボとの分岐に到着。
ここを右に曲がって少し進めば、御嶽神社の木の鳥居が見えてきたのであった。
神社到着は 10時52分。その鳥居の後方に 『 五十二丁目 』 の石柱が置かれていた。
鳥居を潜った後、第一展望所へと進む前に、
手水舎の奥にある武甲山の説明標示板の方に立ち寄る。
標示板には、武甲山が平安時代からの歴史ある信仰の山であることが書かれているものの、山が削られ、形を変え、
山頂までもが低くなってしまったことについての記述はない。 | |
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その後、神社の裏手を登り、第一展望所には 10時58分に到着する。
ここでまたまた先程の若者と会う。
ここは小さな広場になっていて、標柱の他、方位盤も置かれており、周囲は柵に囲まれている。
また、標柱の横には三角点のような石柱も置かれていたが、三角点ではないようだ。 |
ここからの展望は抜群と言いたいところであるが、
本日は気温が高いこともあって (第一展望所に備え付けの温度計は 8℃を示していた)、
周囲の山は春霞がかかったようにほとんど見えない状態である。
しかし、眼下に広がる秩父盆地の眺めはなかなかのものであった。
写真は、直下に見えている、今朝ほど歩いてきた道筋。
写真左端 中央付近に見えるのが、三菱マテリアルの工場。その手前を西武秩父線が走っている。
道は途中まで西武秩父線と平行し、途中から右に大きく曲がって、国道299号線からの道と合流し、
手前へと進んできている (写真 中央を通っている道)。 | |
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さて、肝心な周囲の山の状況であるが、辛うじて
両神山が確認できたくらいで、
浅間山は白くボーッと滲んだ感じであるし、
見えるはずの谷川連峰、
赤城山、日光連山は全く見えない。
近くにある、堂平山、笠山、大霧山はよく見えるものの、これらの山々はほとんど馴染みのない山である。
写真は、両神山。
なお、展望所直下では、石灰を掘り出す重機が忙しそうに動いており、
音もかなり煩い。
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11時12分、第一展望所を後にして、
御嶽神社まで戻り、手水舎に腰掛けて食事とする。一応、休憩舎まで行ったのだが、中は日が当たらず寒いので、
日当たりの良い手水舎まで戻った次第。
しかし、事前に下調べをしていなかったのは大失敗。
休憩の後、そのまま小持山を目指してしまったのだが、帰宅後調べると、この武甲山には三角点 (1,295.4m) や、
第二展望所もあって、さらには 1,304mの最高点もあることが判明したのである。
第一展望所の右上に もっと高い所があるのは分かっていたのだが、柵に仕切られていたため、立入禁止だと勝手に思ってしまったのである。
三角点に触れず、最高点に立てなかったのは大変心残りである。この時はそんなこととはつゆ知らず、11時32分、小持山に向かって出発する。
まるで仁和寺の法師である (その後、最高点の場所も立入禁止と知る)。 | |