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小さなピークを越えながら進む楽しいプロムナードもやがて終わりとなり、一旦 大きく下ってからミヨシノ頭への登りとなる。
この登りが結構急で苦しい。
ただ、有り難いことに、展望が見えなくなるのは 20分程。登り返しの急坂を登っていくと、またまた展望が開け、
鳳凰三山方面が見えてアドレナリンが増し、
元気が出る。
その後、また樹林帯を少し登って行くと 今度は前方にアサヨ峰、仙丈ヶ岳が見えてきた。
目指すアサヨ峰の斜面を見ると、展望の良い、気持ちの良さそうな登りのようなので、少し楽しみになる。 |
最後はハイマツの中を登って行くと、
大きな岩のあるミヨシノ頭に到着したのであった。時刻は 10時26分。
振り返れば、ここまで辿って来た尾根、高嶺、
鳳凰三山、
そして富士山が見える。
嬉しいことに、この頃になると、雲が消え、暑い日差しが照りつけるようになる。夏山はこう出なくてはと思う。
頂上で暫し休憩。
時間的にかなり余裕が生まれ、北沢峠のバスに乗るのは楽勝になったので、時刻表を見て最終バスの 1つ前のバスを確認する。
すると、何と 15時30分の最終バスの前は 13時5分なのである。何と中途半端なダイヤであろう。
これでは 先程までとは逆に、時間を潰しながら進むしかない。 | |
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頂上にある岩に登って周囲を見渡す。
やはり、目の前の甲斐駒ヶ岳に一番に目が行く。
甲斐駒ヶ岳の右には八ヶ岳連峰が見える。
蓼科山から始まり、赤岳、
そして三ツ頭までの山容がよく見える。その手前に見えるのは小淵沢の町であろうか。
八ヶ岳連峰の右には金峰山、
国師ヶ岳を中心とした奥秩父の山が見え、
さらに右の方には大菩薩嶺の姿も見ることができる。 |
奥秩父の右手には、
鳳凰三山が見える。
地蔵岳のオベリスクがよく目立つし、こちらが高度を上げたお陰で、地蔵岳の右には観音岳、薬師岳も見ることができるようになった。
そして観音岳と薬師岳の間には高嶺が見え、
そこからこちらまで尾根が続いている。
そして薬師岳の右には富士山も見える。
南を見やれば、
北岳が大きく、
その右に下る尾根の向こうには烏帽子岳と思われる山も見える。 | |
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そして、これから向かうアサヨ峰方面を見る。
アサヨ峰というのは 浅夜峰 (あるいは朝与峰) と書き、山名の由来は 「朝早くから日が当たる山」 ということから来ているらしいが、
周囲にはもっと高い山があるので、この名の由来は解せない。
もう少し調べると、野呂川の谷から見て最初に日が当たるのでアサ日岳と言われていたのが、日の一画が抜けてアサヨになったという説もあるようだ。
『 日 』 の字から 縦棒が 1本抜けて 『 ヨ 』 というのも>俄に信じ難いが・・・。
しかし、なかなか立派な山容であり、ある場所から見て日が一番に当たるというのは本当なのであろう。 |
10時50分、
ミヨシノ頭を後にする。
目の前には小さなピークがあるが、道はその南側を巻いていく。
少し進んで北岳方面を見ると、
今まで北岳に隠れていた塩見岳が姿を見せてくれている。
少しガレた場所を進み、大きな岩の手前で本日このコースで初めて人と擦れ違う。
その岩の先からアサヨ峰の登りに入る。
高度を上げて再び北岳の方を見ると、今度は北岳から右に下る尾根の向こうに
間ノ岳、
三峰岳の姿も見える様になってきた。
甲斐駒ヶ岳からだと、
さらに悪沢岳も見える様だが、
この尾根からはどうであろうか。 | |