常温核融合は本当だった! その16

日経新聞 『常温核融合 再評価が加速!』 >、< JCF16のProceedings >、< インド Amity大の常温核融合
いよいよICCF20 >、< ICCF1からICCF20まで >、< 20世紀最大の発見 ソマチッド
小島博士のCFRLニュース >、< 岩村博士の発表の様子 >、< 次回のICCF21開催国決定、Jed Rothwell氏論文
ネサーンへの弾圧 >、< 牛山博士のSIC >、< エタノールの生成と常温核融合の百合の花

STAP現象の再現実験続々と! >、< コンテの理論 >、< ICCF20北村・土屋レポート >、< ミラクルへの挑戦 >
ソクラテスとネサーン >、< バウの道中記 >、< 驚異のソマチッド(1) >、< 驚異のソマチッド(2) >
驚異のソマチッド(3) >、< ネサーンに会った医師 >、< 放射性セシウムが安定なバリウムに転換!
「STAP細胞はあった!」 >、< 驚異のソマチッド(4) >、< ロッシ、Elements誌に登場! >

驚異のソマチッド(5) >、< 驚異のソマチッド(6) >、< 勝手気ままに >、< 驚異のソマチッド(7) >
Dusty Plasmaによる元素転換 >、< 驚異のソマチッド(8) >、< 驚異のソマチッド(9) >
Brillouin Energy社がLENRデバイスを開発 >、< 驚異のソマチッド まとめ >
元素転換規則グラフ Gorge Oshawa Cycle >、< Gorge Oshawa Cycleとケルヴランのループ(1) >

Gorge Oshawa Cycleとケルヴランのループ(2) >、< JCF17は東京高専で >、< 加藤式がん治療法(1)
加藤式がん治療法(2) >、< 加藤式がん治療法(3) >、< STAP細胞、NHKスペシャルの人権侵害が確定
「大阪健康再生会事件再考」(1) >、< 「大阪健康再生会事件再考」(2)
「大阪健康再生会事件再考」(3) >、< JCF17プログラム公開 >、< 「大阪健康再生会事件再考」(4)

JCF17アブストラクト公開 >、< ガン治療法”粉ミルク療法” まとめ >、< 日産自動車がE-Cat反応を研究!
日産自動車がE-Cat Worldで! >、< 東風博士発見のガンの特効薬 >、< ロシアの元素転換
まだまだある画期的がん治療法 >、< 自動車メーカーの常温核融合研究 >、< 日本のリーダーシップは続く
地震 (1) >、< 地震 (2) >、< 地震学の「不都合な真実」 >、< ロシアのプラズマ電解

食べなきゃ治る!(1) >、< 食べなきゃ治る!(2) >、< JCF18 >、< 食べなきゃ治る!(3)
食べなきゃ治る!(4) >、< 「常温核融合2008」(1) >、< 食べなきゃ治る!(5)
「常温核融合2008」(2) >、< 食べなきゃ治る!(6) >、< 食べなきゃ治る!(7) >、< 食べなきゃ治る!(8)
食べなきゃ治る!(9) >、< ウナギ研究 塚本博士 >、< 食べなきゃ治る!(10) >、< まもなくJCF18

食べなきゃ治る! まとめ >、< JCF17のProceedings >、< 千島博士の断食論(その1) >
千島博士の断食論(その2) >、< 千島博士の断食論(その3) >、< 千島博士の断食論(その4) >
千島博士の断食論(その5) >、< 「常温核融合2008」(3) >、< 千島博士の断食論(その6) >
千島博士の断食論(その7) >、< 小島先生CFRLニュースNo.104 >、< 千島博士の断食論 まとめ

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2016/9/10          < 日経新聞 『常温核融合 再評価が加速!』 >


 昨日9/9の日経新聞のwebニュースに『米で特許 再現成功で「常温核融合」、再評価が加速』の記事が出たので紹介し
ます。岩村博士(東北大学特任教授)からの連絡でわかりました。

http://www.nikkei.com/article/DGXMZO06252800Z10C16A8000000/

 3頁にもわたって常温核融合(凝縮系核科学)の現状が詳しく紹介されている。非常に好意的に書かれている。岩村博士は
三菱重工時代から元素転換研究で有名であったが、2頁目を見ると「熱の発生」の研究もされているようである。

『岩村特任教授は、東北大学への移籍を機に、研究のターゲットを放射性廃棄物の無害化から、「熱の発生」に切り替えた。凝
縮集系核反応の応用分野には、発生した熱をエネルギー源に活用する方向性と、核変換によって放射性廃棄物の無害化や
希少元素の生成を目指す方向性がある。現在、クリーンプラネットなど多くの企業、ベンチャーは、実用化した場合の市場規模
が桁違いに大きい、エネルギー源の利用を優先して研究を進めている。』(上記サイトから引用)


 このように過剰熱生成実験に関し、岩村博士らは水野博士の開発した手法の再現実験に取り組まれているようだ。そして安
定的に過剰熱を生成する条件を見出されたようである。記事では、岩村博士らは過剰熱の研究に特化してしまったかのような
印象を受けるが、三菱重工との共同研究で元素転換研究も続けられているので注意されたい。


『「実験開始から1年足らずで、ここまで安定的に熱が出るとは、予想以上の成果。これまで三菱重工で蓄積してきた、再現性
の高い元素変換の知見を熱発生にも応用できる」。岩村特任教授の表情は明るい。』(上記サイトから引用)

 このように過剰熱もよい結果が出ていることがわかる。

記事では2016年10月2〜7日、仙台で開催される「第20回凝縮集系核科学国際会議(ICCF20)」にも触れている。

『2016年10月2〜7日、「第20回凝縮集系核科学国際会議(ICCF20)」が仙台市で開かれる。ホストは、新設した東北大学の凝
縮系核反応研究部門が担う。同会議は、1〜2年おきに開かれ、世界から凝縮集系核反応の研究者が200人以上集まり、最新
の成果を発表する。ここでも日本の2つのグループによる研究成果が大きな目玉になりそうだ。

 ICCF20の準備は着々と進んでおり、「欧米のほか、中国、ロシアなど、約30か国から研究者が参加する予定で、企業からの
参加者も増えそう」(東北大学の岩村特任教授)。ICCFは、2012年に開かれた第17回会議の頃から企業に所属する研究者の
参加が増え始め、2013年7月の第18回会議では、4割以上が凝縮集系核反応を利用した「熱出力装置」の開発を進める企業
などからの参加者だった。

 クリーンプラネットの吉野社長は、「凝縮集系核反応に取り組む企業は、表に出ているだけでも75社に達し、その中には、電
機や自動車の大手が含まれる。こうした企業の動きに押される形で、米国の政策当局は、凝縮集系核反応を産業政策上の重
要な技術として、明確に位置づけ始めた」と見ている。』(上記サイトから引用、色は杉岡が付けました)


 世界で75社もの企業が凝縮系核科学を研究しているとは驚きである!

 公表していない企業も含めると、何倍にも膨れ上がるのではなかろうか。ものすごい数の企業がCold Fusionを研究しはじめ
たのだ!
 もうこの勢いが止まることはないだろう。「トイレなきマンション」の原発や、いつまでたっても「あと30年」と言い続ける熱核融
合やなんの成果も出さない「もんじゅ」などに金を使うのではなく、最重要の凝縮系核科学に投資すべきである!


 ICCF20の公式サイトでプログラムが公開されている。次のものである。

http://iccf20.net/wp/wp-content/uploads/2016/09/Scientific-Program-160905.pdf

 これを見ると著名な研究者はほぼ全員参加しているように見えるが、これまで常温核融合にあまり縁のなかった大学からの
発表も増えてきている。
 
 京都大学から二人(2件)も発表がある。早稲田大や名古屋大も見える。アイスランドからも来ている。

 岩村博士らと一緒にやられている東北大学・笠木教授は、セシウムからプラセオジムへの元素転換を発表されるようである。
Observation of 141Pr by 40Ar scattering (RBS) on Cs implanted Pd/CaO multi-layer foil with D2 gas permeation (20) 
Jirohta Kasagi (Tohoku University, Japan)

ヴィソツキー博士の発表は、セシウム133の元素転換とセシウム137の放射能の無害化の研究のようである。
Biotransmutation of Cs133 and Biodeactivation of Cs137 by Aerobic Microorganisms of Methanogenic Sea Ooze (20)
Vladimir Vysotskii (Kiev National Shevchenko University, Ukraine)


 総合的に見て、常温核融合は一時期の偏見から完全に解放され、いまや科学の最先端かつ最重要テーマになった!
いえるだろう。さらなる飛躍を期待したい。

 最後に、本内容に関連して貴重な情報をお知らせいただいた岩村博士に深く感謝したい。




2016/9/16                < JCF16のProceedings >


 昨年12月に京都大学で行われたJCF16のProceedings がJCFサイトにアップされたのでお知らせしたい。
http://www.jcfrs.org/proc_jcf.html


水野博士らの研究”Confirmation of excess heat generation during metal-hydrogen reaction”は、訳すと「金属-水素反応に
おける過剰熱生成の確認」とでもなるのだろうか。その要約の出だし
We have developed a strict measurement and analysis method to confirm abnormal heat generation (AHG)induced by
hydrogen diffusion in a metal sample.
は「我々は金属サンプル中の水素拡散によって引き起こされる異常な熱生成を立証するための厳密な測定と分析手法を確立
した。」となるだろうか。わくわくする出だしではないか! 

 ニッケルというありふれた素材を使っている点がよい点である。ニッケルは安い!

 Cold Fusion研究は大きく分けて、「元素転換」と「熱生成」の二方向があるが、現在の水野先生の研究の中心は熱生成のよ
うである。


 実際のJCFの状況は浅学氏がアップされている。楽しんでください。
http://matome.naver.jp/odai/2145001765091296601




2016/9/17                < インド Amity大の常温核融合 >


 少し前にE-cat Worldに出た記事が気になったので紹介したい。

http://www.e-catworld.com/2016/09/10/lenr-in-electric-arc-plasma-strike-an-underwater-arc-and-cop-up-to-8/

 直接的には上記URL中にある次のインドAmity大学のMragank Sharmaらの論文である。

https://www.lenr-forum.com/forum/index.php/Attachment/522-ICIDRET2016016-pdf/

 タイトルは”Possibility of LENR Occurring in Electric Arc-Plasma: Preliminary Investigation of Anomalous Heat
Generation during Underwater Arcing using Carbon Electrodes ”であり、訳すと、
「電気アークプラズマにおけるLENR発生の可能性:カーボン電極を用いた水中アーク放電における巨大熱生成の予備
調査」となるだろうか。

 興味深い実験である。

 これは北大の大森唯義博士によって発見され研究がなされたプラズマ電気分解に近いものではなかろうか。電極がカーボン
である点が違っているかもしれない。
 大森博士がプラズマ電気分解を発見したときの生々しい様子はプラズマ電解の発見を参照ください。

 このインド実験では入力エネルギーの7倍〜8倍もの出力エネルギーが発生している。
素晴らしい結果である。

 論文最後で・・これまで行われた電気アーク実験(プラズマ電気分解)の結果はたしかに真である。炭素電極では非常によい
発熱を与える。電気アーク実験は、水加熱と蒸気生成によってシンプルでかつ革命的なパワー生成につながる・・という意味が
述べられている。

 2011年にインドでICCF16が開催されてから、インドは常温核融合に力を入れているのではなかろうか。


 プラズマ電解の発見をもう一度読み直すと、プラズマ電気分解を見た水野忠彦博士は次のように述べている。

後日、私はEDXでこの沈殿物を調べたが、やはり多くの元素が入っていることを見出している。このプラズマ電解は
後の重水中でのプラズマ電解による中性子放出や、過剰水素、過剰熱の発見につながっていく重要な研究だったの
だ。これもやはり大森の深い経験と考察力によるものであった。

 このようにプラズマ電解では過剰熱のみならず元素転換も起こっていることがわかる。

 今回のインド実験は熱に焦点を当てているが、実験後に電極や沈殿物を元素分析をすれば実験前には存在しなかった元素
が見つかるのかもしれない。





2016/9/18                < いよいよICCF20 >


 いよいよ常温核融合の第20回国際会議ICCF20が、10/2から日本の仙台で開催されます。
http://iccf20.net/contents/Program.html

  ICCF20は10/2(日)から10/7(金)で開催されるが、上記サイトの通り実質的には10/3(月)〜10/7(金)の4日間です。

 読者の中には個人で(企業で)参加してみたいと思っている人もおられるでしょう。

 そこで参加の方法がよくわからなかったので、先日岩村博士に問い、教えていただいたのでお知らせしておきます。

 登録の仕方は以下のサイトに入って手続きをしてください。
http://iccf20.net/contents/Registration.html

 費用は全日程(2日以上?)の参加は7万円のようです。1日だけの参加は3万円と安くなります(それでも高いが・・・

当日参加も可能です。クレジットカードでも現金でも支払い可能です。ただ、その際はバッジが手書きになってしまいますの
で、可能な方は事前登録をお勧めします。

 研究者ではない人の参加も、もちろん大歓迎とのことです。

 また、登録に関しわからないことがあれば、担当の
iccf20-gbm@or.knt.co.jp
にメールして頂ければ、いろいろ相談できる、とのことです。

簡単ですが、以上です。
 
 一般の人でも自由に参加できるので、興味ある人は思い切って参加してみてください。

 私は今回は無理かもしれません。読者で参加される方がおられたらぜひその状況をお知らせください。11年前の横浜ICCF12
に参加したときのICCF12(常温核融合国際会議)の参加申し込みの方法を見ると、1日参加は4万円となっていてそれに
比べると今回は安くなっています!(あのときそんな高かったかなあ・・)
 横浜のときより参加費が安くなったのは、スポンサーの日産トヨタ系のテクノバ、熱・エネルギー技術財団や、クリーン・プラ
ネットなどのスポンサーががんばってくれた結果でしょう。
http://iccf20.net/ (<-- 一番下のスポンサに日産とトヨタ系の2大企業が出ているのがすごいですね)

 発表は英語です(日本人の発表も英語です)。わかりにく面もあるかとは思いますが、雰囲気でおおよその内容はつかめま
す。横浜ICCF12に参加したときはやはり参加してよかった!と思ったものです(ICCF12に参加して)。


 これからの時代は凝縮系核科学です。
 ICCF20で最先端の雰囲気を味わい、その動向をキャッチしてください。
 
 個人参加がきびしい場合は、企業から参加してください。
 エネルギーや元素転換など革新的なテクノロジーに関心のある企業はぜひ参加してください。
 
 最後に、お忙しい中、丁寧に教えていただいた岩村博士に感謝いたします。




2016/9/18               < ICCF1からICCF20まで >


 ここでICCF20までの開催国をまとめておきたい。こうすると凝縮系核科学の情勢の流れの概要が把握できて便利である。

1990 ICCF1   アメリカ/ソルト・レーク・シティ
1991 ICCF2   イタリア/コモ湖
1992 ICCF3   日本/名古屋
1993 ICCF4   アメリカ/ハワイ
1995 ICCF5   モナコ/モンテカルロ
1996 ICCF6   日本/北海道・洞爺湖(とうやこ)
1998 ICCF7   カナダ/バンクーバー
2000 ICCF8   イタリア/レリチ
2002 ICCF9   中国/北京
2003 ICCF10  アメリカ/マサチューセッツ州ケンブリッジ
2004 ICCF11  フランス/マルセイユ
2005 ICCF12  日本/横浜
2007 ICCF13  ロシア/ソチ
2008 ICCF14  アメリカ・ワシントンD.C. 
2009 ICCF15  イタリア、ローマ
2011 ICCF16  インド、チェンナイ
2012 ICCF17  韓国
2013 ICCF18  アメリカ/ミズーリ大学
2014 ICCF19  イタリア パドヴァ
2016 ICCF20  日本/仙台 (サテライト開催 中国/アモイ)


 回数は、アメリカ5回、日本4回、イタリア4回となっている。2010年を過ぎた頃からインドや韓国が割って入ってきた形となっ
ている。

 これを見ると、日本がいかに常温核融合の世界において中心的な役割を果たしてきたかがわかろうというものである。
事実、果たしてきたわけだが、マスコミはその功績に対してまったく敬意を払わず、無視を決め込んでいる。これだけ世界中で
話題になっているにもかかわらずである。日経新聞だけが正当に報道しつづけている。しかし、ここまで話題になっているから
には、もう無視することなどできないのではなかろうか。


 ICCF20のサテライト開催国(中国)の情報は、浅学氏のサイトに掲載されている。参考にされたし。
http://amateur-lenr.blogspot.jp/2016/09/iccf20_18.html




2016/10/1               < 20世紀最大の発見 ソマチッド >


 当サイトでは、生物学・医学関連では千島学説を多く紹介してきた。その一方でガストン・ネサーンの発見した超微小生命体
ソマチッドのことも少し言及してきた。ソマチッドは千島学説をミクロな視点から証明するものである。
 
 私は8年前に、「ソマチッドと714Xの真実」(稲田芳弘著、Eco・クリエイティブ)という本を購入した。既に読んでいたのだ
が、ソマチッドを紹介するにあたりもう一度読み直した(忘れていることも多かった)。ソマチッドに関してこれほど信頼のおける
書はない。千島学説を信奉し、2008年と2009年にカナダに住むガストン・ネサーンに会いに行き、直接セミナーを受けた作家
(ジャーナリスト)の故・稲田芳弘氏が書いたものであるがゆえに信頼のおける内容となっている。その中から重要と思える内
容を少しずつ紹介していきたいと思う。ソマチッドに関しては誤った情報が氾濫しているので気を付けていただきたい。

 さて、ソマチッドとは何だろうか。

 それは、植物や動物(もちろん人間も)の体液、血液の中に非常に多く存在する超微小生命体である。そんなにうじゃうじゃと
いる生命体であるにもかかわらず、現代医学はその存在を積極的に?否定してきたし、いまでも否定している。血液中で動き
回る微小体が観察されても、それは”タンパク質のブラウン運動だ”としてきたのである。しかし、どうみてもそれは生命体の動
きであるように見え、実際になにか命あるものが動いているのでは?と考えた研究者は多い。酒向猛博士しかり、森下敬一博
士しかりである。しかしソマチッドは非常に小さいため、分解能の低い既存の光学顕微鏡ではどうもよくわからない。

 フランス人であるネサーンは若干20代にして150オングストロームという超高分解能を誇る光学顕微鏡を発明、開発した。
ソマトスコープと名付けられたその顕微鏡は、光学顕微鏡であるため(電子顕微鏡とちがって)対象を生きたまま観察すること
ができる。それだけでも巨大な発明だがさらにネサーンはソマトスコープを使って少数の研究者によりその存在が示唆されて
きた超微小生命体の存在を完全に証明したのである。ネサーン20代で成し遂げられた快挙であった。まさに天才の仕業!
それは20世紀最大の発見というにふさわしい。さらに研究をつづけたネサーンは、ソマチッドサイクルと呼ばれるソマチッド
の変形形態を発見(解明)し、それが免疫系と密接な関係を持つことを突き止める。さらにその研究をもとにして50%以上のが
んの治癒率を誇る製剤714Xを開発したのだ。そして多くのがん患者の命を救い続けた。ネサーンのもとに押し寄せた、現代医
学では手のつけようのない末期がんの患者を治していったのだった。
 
 で、それでネサーンは栄光の道を歩んだか?と言えば、そうではなかった。

待っていたのは、いばらの道。千島学説と同じく、医学界から徹底的な弾圧を受けたのだ。


 ソマチッドは免疫力と密接に関連した動きをし(形態を変形していく)、よってそれはがんをはじめとする病気の神秘を根本から
解明するものであった。ソマチッドの姿を見ればその人の健康状態がわかる。ソマチッドは現代医学の治療法を完全に否定す
るほどの破壊力をもったものであった。それによってがんの原因が明かされ、高い治癒率をもつ製剤までも開発されては医学
界が黙ってはいるはずがない。危機感を抱いたフランス医学界は、ネサーンをインチキ呼ばわりし徹底的に弾圧したのだ。命
からがらフランスを逃げ、カナダに移り住んだネサーンをまたしてもカナダ医学界は激しく弾圧した。

 その弾圧の凄まじさも、すこし後に上記本から抜き出し紹介したいと思っている。


 さて、稲田氏がネサーンを2回目に訪問したときに同行したのは、外科医の酒向(さこう)猛博士である。
酒向氏はソマトスコープで実際にソマチッドを観察している。そのときのことは「隠された造血の秘密」 その2 で紹介した
が再掲しよう。

「2009年6月、私は作家である稲田芳弘氏のグループとカナダのモントリオール郊外のシェルブルックにあるネサー
ンの研究室を訪れ、世界に一台しかないソマトスコープで生きた血液を観察するという、千載一遇の機会を得ることが
できた。
 ソマトスコープで採血直後の生きた血液を観察すると、美しい群青色の背景の中で無数のソマチッドが蠢いている様
子を生々しく観察することができる。現代の生物学はそのような存在は一切認めておらず、血液中でゴミがブラウン運
動をしているものであると結論している。しかし実際にソマトスコープで血液を観察した後に、ネサーンがソマチッドと呼
んだ存在をゴミであるなどと考える人間がいたら、その人の知能程度は幼稚園児レベルであると言いたい。小学生で
も、何かの生き物が動き回っていると答えるに決まっている。ソマトスコープを一度でも見れば、「現代の生物学がそ
の根底から間違っている」という現実が痛いほど実感できるのである。」



(注意)最初、”ネサーン”ではなく、”ネサン”と表記していた。しかし近年、ネサンよりネサーンの方が真実の発音に近いことが
指摘されはじめている。以前稲田氏のサイトでもそのことが書かれていた。今回Sさんの指摘もあってネサーンに変更した。



2016/10/1               < 小島博士のCFRLニュース >


 JCFの会員になっていると、時々Cold Fusion関連の情報がメールで送られてくる。小島先生が発刊されているCFRLニュース
もその一つであり、先日もそれがメールで送られてきた。「CFRLニュースNo. 100を発行し・・、」とあり、下記CFRLウェブサイトに
掲示されたとのこと。
http://www.geocities.jp/hjrfq930/News/news.html

 ”No.100”というのが気になった。早速上記サイトを見ると、たしかに100号が発刊されている。1999年からずっと発刊されて
きたもので、祝100号とでも言いたい気分である。正直なことをいうと私はまったくよい読者ではなかった。しかし、英語は飛ば
して日本語のところを読んでみると、やはり面白い。今回すべてのものに目を通したが興味を惹かれる内容が随所にある。
 長期間にわたり発刊され続けておられるので常温核融合研究の流れが非常によくわかる(何が流行り、何が廃れていった
か?) 常温核融合は、現在のみならず歴史や変遷を知ることも大事である。それは勘違いと誤解の歴史であったともいえ
る。

 私が「常温核融合は本当だった」をはじめたのは2004/10月である。その当時のCFRLニュースにはなにかが書かれているだ
ろうか。CFRL News No58 (2004.10.20)から引用してみることにする(色は杉岡が付けました)。

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2.常温核融合現象(CFP)とFleischmannの仮説

よく知られているように、常温核融合現象(Cold Fusion Phenomenon)の発見は、1989年に発表されたFleischmannとPonsの
論文によって、社会に報知されました。[1] Fleischmannが後に述べたところによると、Pdなどの「水素吸蔵合金の中で2個の
重水素の融合反応確率が高くなる可能性がある」という仮説が、この研究の動機だったということです。[2] 便宜上、この仮説
を「Fleischmannの仮説」と呼ぶことにします。

この15年余りのCFP研究の歴史は、良かれ悪しかれFleischmannの仮説に甚大な影響を受けてきたと言えるでしょう。この仮
説は、天然に豊富に存在する重水素を原料にして、膨大な施設を使わずに、多量のエネルギーを生産することを予想させま
す。したがって、CFP研究は新しいエネルギー生産技術に直結し、ビジネスとして有望な産業の核となる可能性があります。初
期の研究者が応用志向の高い行動パターンに振り回されたのは、この予想の直接の結果で、研究の方向性と質にも大きな影
響を与えました。

安易な応用志向が強すぎるときの通例ですが、公平な科学的判断が失われることがあり、科学としての進歩が歪められること
があります。現在に至るまで、CFPの研究には安易な応用可能性の期待と、その方向での社会へのアッピールが蔓延している
気配が感じられるというのは、筆者だけの感想ではないようです。蒸気機関の例が端的に示すように、原理がわからなくても、
実用化に向けた装置の開発が可能であることは事実ですから、その方向の努力は高く評価すべきです。一方、科学者として
は、科学の原理に基づいた理論的な説明を探求するのが使命であることも自明です。

これまでのCFP研究の成果を総括すると、現状は次のように表されるでしょう。

(1) 実験的には、(1-a)Fleischmannの仮定からは予想できない、種々の現象が見つかっています。その中でも「核変換」として
分類されている、原子番号の大きな元素が、試料表面で多種多量に生ずる現象は、CFPの本質が単純な重水素融合反応で
はないことを明確に示しています(1-b)当初から問題にされている現象の再現性は、複雑系で起こる現象には当然予想され
ることで、定性的再現性という概念を導入すると無理なく理解できることです。(1-c)実験系の構造と生成物の関係から、特定
の生成物(例えばHe)が生ずるのは特定の組成(Liを含む)の系に集中していることが分かります。この種の関係は、拙著の表
11.2と11.3に整理してあります。[3] (1-d)現象が起こるための必要条件と十分条件が決定は、未だになされていません。
(1-e)水素吸蔵遷移金属合金の物性とCFPの関係を丁寧に研究する必要があることは、最近の論文で指摘し、私なりの試みを
提示しました。[4] 次のような実験事実も、現象の本質に関係したことだと思われます。(1-f) Niでの軽水素、Pdでの重水素とい
う組み合わせが、高い確率で現象を引き起こすという基本的な事実があります。 (1-g) 核反応生成物、特に核変換生成物は、
試料表面の一部分に局在しています。

(2) 理論的には、(2-a) Leggett and Baym,[5] Ichimaru[6] などの批判をまともに取り扱うこと、(2-b)上に述べた実験事実を含
むCFPの全体像を把握できる理論的枠組みを構築することが必要です。(2-c)そうすることによって、他の分野の科学との間に
科学的交流が可能となり、健全な研究の発展がなされるでしょう。

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 上記から常温核融合の初期15年間ほどは、フライシュマンの仮説に皆が大きく影響を受けていたことがわかる。学者はそれ
に振り回され、思考が熱核融合との関係が深いD-D核融合に縛られていたのである。
 しかし実際はそんな単純なものではなく青字のように、核変換(元素転換)にその本質があることがわかってきた。そしてます
ます研究者の頭は混乱した・・というのが本当のところであろう。

 さらに、”複雑系”ということが述べられている。常温核融合は再現性に難がある。だから証明しにくいのはよく知られた事実
だが、その”再現性のなさ”は、Cold Fusion現象が複雑系のシステムに則った現象であるから当然なのだ!と小島先生は説
明されている。(冒頭の岩村博士の実験では再現性のある結果が出ているようだが)

 この複雑系の視点にたった説明をおこなっているのは、小島先生の他あまりおられないと思われる。私自身はよく理解でき
てはいないが、以前から気になっている指摘であり、ユニークでかつ重要な指摘であると思っている。




2016/10/6              < 岩村博士のICCF20発表の様子 >


 現在ICCF20が仙台で行われています。

 東北大学の岩村博士の発表の様子がYouTubeにアップされています。
https://www.youtube.com/watch?v=9iRQdY3OLT8&feature=youtu.be

 北村博士の発表が終わって、その後すぐに岩村博士の発表が始まります。

 ニッケル(Ni),ジルコニウム(Zr) 等を使ったD2(重水素)実験と、またH2(軽水素)実験の両方が行われています。どちらも過剰
熱の発生が確認されたようです。北村-高橋実験にも言及がなされています。

 最後の質問の時に会場の全体の様子が見え、広い会場にかなりの人数が入っていることがわかります。




2016/10/9          < 次回のICCF21の開催国決定、Jed Rothwell氏論文 >


 ICCF20が盛況のうちに無事終了したようです。浅学氏のサイトでも伝えられています。
http://amateur-lenr.blogspot.jp/2016/10/iccf2019150.html

 19カ国から150名の参加があったとのこと。多いですね。私が11年前のICCF12横浜に参加したときは参加者はもっと少なか
った。この10年で常温核融合の関心が高まったため参加者も増えたのだと思います。
ポスター発表も多かったようです。-->http://amateur-lenr.blogspot.jp/2016/10/iccf20_9.html

次のICCF21は、ここ数年ロッシのE-Cat関連で話題を振りまいてきた米国のIndustrial Heat社が主催
で行うとのことです!-->http://amateur-lenr.blogspot.jp/2016/10/iccf2120186raleith.html
Industrial Heat社主催、米国ノースカロライナ州Raleigh(ローリー)にて開催。

 これまでICCFは大学が主体となって行われてきたが、一企業がICCFを主催するというのは大変な変化です。常温核融合で
は、近年、企業が前面に出始めてきましたが、それを象徴するような出来事といえます。


 さて、今回のICCF20の開催で、東北大学の知名度が一挙に高まったといえるでしょう。岩村博士のおられる東北大学は、今
後日本のCold Fusionの中心的拠点になっていくような気がします。
 東北大学は元々笠木治郎太教授が独自の視点にたった常温核融合の研究を行っておられることで有名でした。かなり以前
に紹介した常温核融合−東北大学グループの成果に関係した研究をされていた。しかし笠木教授はJCFには所属され
ず、日本では孤立した形でしかし独特の画期的な成果を出されていたので、私自身は気になる存在でした。岩村博士が三菱
重工から東北大学に移られたのは、笠木教授が自分の後任として岩村博士を呼ばれたからではないかと推測されます。


 話は変わって、面白い論文を見つけました。
常温核融合のありとあらゆる論文を集め、ライブラリーとして公開されているJed Rothwell氏の論文です。
http://lenr-canr.org/acrobat/RothwellJlessonsfroa.pdf

 常温核融合の実験を成功に導くコツ!が書いてあるではありませんか。

 1990年代にトヨタ系列のアイシン精機がフランスに作った常温核融合の研究施設IMRA EUROPEで、フライシュマンとポンズ
が非常によい結果を出していた!? 日本の田中貴金属も常温核融合に貢献した??などなど。

私の知らなかった話が書かれています。一読をお勧めします。




2016/10/9                    < ネサーンへの弾圧 >


 20世紀最大の発見 ソマチッドでソマチッドとその発見者ガストン・ネサーンのことを大雑把に述べた。ソマチッドのこと
を少しづつ紹介したいと思っているが、そのとき予告したように、今回はネサーンが医学界から受けた激しい弾圧のことを記し
たいと思う。その弾圧は、千島学説や、最近ではSTAP細胞に向けられたものと同類のものである。また常温核融合に対して
行われた嫌がらせと同種のものといえるかもしれない。

 ネサーンへの弾圧の様子が「ソマチッドと714Xの真実」(稲田芳弘著、Eco・クリエイティブ)で語られている。引用して見て
みることにしよう。 なお、本では”ネサーン”ではなく、”ネサン”となっているので当然そのまま記す。なお長くなるので一部分
は略した(・・・・の箇所である)。

「ソマチッドと714Xの真実」 p.56〜p.64から引用。(色は杉岡がつけました。)
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ネサンはなぜカナダへ?
 フランス生まれのガストン・ネサンは、なぜ故国を離れてカナダに逃れなければならなかったのか。その理由を一言でいえ
ば、それはガストン・ネサンが、「フランス医師会当局の激しい怒りを買った」からであった。その経緯に関して、以下簡単に触
れてみたい。
 わずか20歳代で驚異的なソマトスコープを発明した天才科学者ネサンは、その後この顕微鏡を使ってソマチッドを発見し、さ
らにガンの新しい特効薬「GN-24」を開発した。GN-24はまずスイスの薬局で売られ、数多くのガン患者に優れた効果をもたら
した。またネサンの義弟の末期ガン(胃ガン)も、GN-24によって見事に完治した。そのことに意を強くしたネサンは、さらに血清
の開発に取り組んだ。
 ネサンの旺盛な意欲の果てに新しく開発された血清「アナブラスト」は、GN-24よりもはるかに広範でパワフルな治療効果を
誇っていた。例えば「余命1週間」と告げられたある末期ガン患者(乳ガン)の場合、半ば昏睡状態に陥りながらも、アナブラスト
が投与されたわずか4日後に意識がはっきりと戻り、激しい痛みもすっかり消えた。それはまさに「劇的な完治」という言葉にぴ
ったりの幸運だった。このような数々の治療実績がやがてフランス医師会当局の耳に届くようになり、その結果、ネサンは2度
にわたって法廷に召喚されることとなった。
 ネサンが問われた罪は、「違法な医療行為」そして「違法な調剤行為」だった。その結果多額の罰金をとられたばかりでなく、
研究室は閉ざされ、器具類もほとんど没収されてしまった。だが幸いにも顕微鏡だけは手元に残り、またコルシカ島の医師たち
が招待してくれたこともあって、ネサンはコルシカ島に移り住んで研究活動を開始した。ところがここでも思いがけないことが起
きる。ネサンのうわさを聞きつけた何百人もの患者たちが、世界各地からコルシカの彼の研究室に駆けつけてきたのである。
 このことが再びフランス医師会の怒りを誘い、コルシカ島でもネサンは裁判にかけられた。ネサンが動くとガン患者が追っか
け、ネサンに命を救われた患者が感謝の声を上げると、その声がフランス医師会の怒りを爆発させる。そして「その先は裁判
所」というパターンがフランスで繰り返されたのだった。そこでやむなくネサンはカナダに渡る。ネサン40歳のときだった。カナダ
ならフランスよりは寛容で、自由に研究できるにちがいないと考えたからだった。
 だが「寛容なはず」のカナダでも医師会に睨まれ、ネサンはたちまち巧妙なワナにはまっていく。最初のワナは、生死の境を
さまよっていた3歳児(白血病)の治療を懇願され、ネサン自身は患者に会うことさえなかったのに、その子が亡くなったとき、カ
ナダの新聞は大きくスキャンダラスに書き立てた。自由の大地だったはずのカナダも、ネサンの研究活動に最初からノーを突
きつけたのである。
 そんなわけで、ネサンはしばらく本名を伏せ、身を隠して生きざるをえなかった。そして異国で生きていくために、カナダで出
会った人に雇われ、電気部品の修理工として働いた。またコメディ劇団の巡業について回って、地方のキャバレーや劇場で音
響機器の修理工として黙々と汗を流したりもした。こうしてカナダで最初の数年間、ネサンはみじめで孤独な「潜伏的な暮らし」
を余儀なくされたのである。

シェルブルックへの道
 ネサンにとってモントリオールは、どこか忌まわしい記憶が渦巻いている街なのかもしれない。この街の空港に降り立ったとた
んスキャンダラスな報道の災難に遭い、そのため数年間、本名と身を隠して密かに生きざるをえなかったからである。だが、ネ
サンの熱くピュアな志に引き寄せられたのか、やがて研究を支援する者が現れ出る。モントリオールの名高い財団(マクドナル
ド=スチュアート財団)の、デーヴィッド・スチュアート会長だった。
 それは1971年、ネサン47歳のことだった。その出会いで、まだ若いネサンは研究活動の再開を熱望し、スチュアート会長は
それをサポートした。こうしてネサンは、モントリオールのオンタリオ通りに晴れて研究室を構えることができた。しかしカナダの
社会に再びその名と姿を表したガストン・ネサンに対し、医学界のガン治療の権威たちは、またもや激しく批判の声を浴びせか
けた。そのまま突き進んでいくならば、再び混乱と悲劇を繰り返すにちがいない。そう思ったネサンは、モントリオールから離れ
た地方で静かにひっそりと研究してみようと決意した。それはスチュアート会長の願いでもあった。
 そのことネサンは、やがて妻となるフランソワーズ・ボナンと交際していたこともあり、ボナン家が所有していたシェルブルック
郊外の別荘を借りて移り住む。二人が晴れて結婚したのは1976年のことだった。
 私たち一行が走ったモントリオールからシェルブルックへの道・・・。その道は30年以上前にネサンがたどった道でもあった。
故国フランスの医師会から追われ、その果てに辿り着いたモントリオールからもまた追われ、ネサンは田舎でひっそり研究を再
開しようとこの道を走った。その意味で、私たちがたどったシェルブルックへの道は、ネサンにとっての最後の逃避行の道だった
のである。
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

医学界のタブーに踏み込む
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 ネサンが何よりも熱く希求したのは「生命の謎」を解くことだった。それはまず独力で独創的なソマトスコープを開発することか
ら始まったが、そのハードルは見事にクリアすることができた。もしもその段階で留まっていたとしても、ネサンは「20世紀の顕
微鏡のガリレオ」、すなわち偉大な発明家として歴史に名を残したことだろう。しかし彼が求めたのは、その顕微鏡を使ってミク
ロの生命の世界を観察することであり、まもなくネサンは「ソマチッド」を発見した。そしてこれは、従来の生物学の定説を根本
から覆す驚異的な発見となった。
 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 顕微鏡は生命の営みの真実を客観的に明らかにする。だからいかに権威ある生物学者たちが感情的に非難しようとも、事実
が明らかになるのはもはや時間の問題だ。ソマチッドの存在は決して否定することができず、しかもそこから「新生物学」が離
陸する。その意味で、もしもネサンが「ソマチッドの発見」という地点で踏みとどまっていたとしても、彼は「生物学の独創的な研
究家」としてやがて歴史に名を残すことになったにちがいない。
 だがガストン・ネサンは、決してそこに踏み留まることはなかった。踏みとどまるどころかさらに意欲を燃やして研究を続行し
た。そしてソマチッドの生態を研究していくうちに、やがてガンや難病の効果的な治療法を発見してしまったのだ。
 ネサンが踏み込んだその世界は、従来の医学界にとってタブーの領域だった。ガンがどんどん治るなんてとんでもない。そん
なことは現代医学の常識ではありえない。そう考える現代医学の常識を尻目に、しかしネサンは独自のソマチッド理論に基づ
いて、多くのガン患者、難病患者を治癒に導いていったのである。
 ソマチッドを発見してその生態を研究したネサンは、まずガンの特効薬「GN-24」を作り出し、さらにパワフルな効果を持つ血
清「アナブラスト」を開発した。そしてついに「714X」を開発したのである。もしこれらが、毒にも薬にもならない程度のものだった
なら、さほど大きな問題にはならなかったであろう。ところがネサンの製剤は、ガン患者たちを次々と救っていった。だからこそ
医師会から激しく睨まれもしたのだった。
 ネサンが開発した714Xは、その分子構造がカナダ特許庁に正式に認められていて、「医療機関専用」の輸出用製剤として正
式に許可されていた。つまり714Xを使うのは主に医師であり、あるいは患者自身が自らの責任で自己注射するケースもあっ
た。その意味で、ネサンは決して違法なことをしたわけではない。にもかかわらず、714Xの効果のうわさが広がっていくにつ
れ、ネサンが進んでいく足元には、幾度もワナが仕掛けられた。
 このように、ガストン・ネサンの真の悲劇は、彼がガン治療で大きな成果をあげたところからはじまった。繰り返すようだが、も
し彼が「ソマトスコープの発明」で留まっていたなら、あるいは「ソマチッドの発見」で留まっていたとしたなら、法廷に引き出され
て裁判にかけられるようなことはなかったにちがいない。
 だが、ネサンは果敢にも、医学界のタブーの領域に足を踏み入れた。しかも多くのガン患者や難病患者を治癒に導いた。
れも現代医学が決して認めない「ソマチッド理論」に基づいた、抗ガン剤とは全く異質の「714X」を用いた結果の成果だった。
ストン・ネサンは現代医学のステージを大きくはみ出し、それとは異質の新しい医療ステージを作り出したのである。
 ここに至っては、医師会も黙っていられなかったのだろう。モントリオールで研究を再開したネサンを遠い田舎に追いやりはし
たものの、どうもそれだけで安心してはいられなかったらしい。その後ネサンは田舎にありながらも、医療機関専用の製剤
714Xを海外輸出することで、何百人ものガン患者の命を救っていったからである。
 もしもこの動きが社会に正当に認知されたなら、ガストン・ネサンの名は世界中に知れわたり、714Xはさらに大勢のガン患者
の命を救っていったことだろう。だがそれは、現代医学界や医師会にとって許し難きことだった。医学界の背後に君臨する製薬
業界という巨大産業も、ネサンは迷惑な存在として映ったにちがいない。

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 このあと「1989年5月、ついに逮捕」「有罪に追い込む当時の空気」などと続いていくが、この辺で止めておく。
もう十分であろう。

 ネサーンに対し医師会が行ったのは容赦ない徹底的な弾圧であった!ことがよくわかるであろう。

 50%以上の治療率を誇る714Xは、抗ガン剤とはまったく違うもので、ガンを攻撃するのではなく、身体の免疫力をアップする
ことでガンを治すものである。714Xは副作用の全くない製剤なのである。なおネサーンはソマチッドの観察からヒントを得て、
この製剤を開発したのであって、714X製剤にソマチッドが含まれているわけではないので、注意されたい。

 さて、なぜ医学界は、末期ガン患者を治癒に導く製剤に対しこれほどまでに反発するのか?それは引用最後にあるように、
現代医学は製薬業界と密に繋がっており、ガンが簡単に治っては困るからである(要するに、儲からない)。また714Xは抗ガン
剤とは正反対の思想、すなわち「身体の免疫力をアップする」という考えから作られている。医学者は「ガン細胞を攻撃しないで
ガンが治るはずがない!ガンはどんどんと増殖していくだけだ!」と頭から思い込んでいるから、714Xで治る事実が理解でき
ないのである(要するに、教科書バカ)。

注記:ここで「抗ガン剤でガンは治らないの?」というのんきな質問をする人がいたら、抗ガン剤の恐ろしさを暴露したジャーナリ
スト船瀬俊介氏や近藤誠医師らの著作を読むことをお勧めします。


 このようにしてネサーンは追い込まれていき、裁判にかけられ終身刑が確定しそうになる。ところがその裁判に世界中からネ
サーンに命を救ってもらった患者が押しよせ、弁護士の作戦も功を奏して、危機一髪のところで無罪を勝ち取ったのであった。
しかし、それでも医学界やマスコミはその後も執拗にネサーンへの攻撃を続けたのである。

 そのような厳しい状況下でスチュアート財団が援助の手を差し伸べ研究が再開できたことは救いである。

 ネサーンは、来る者を拒まずセミナー等で参加者にソマトスコープを通してソマチッドを見せ解説していった。新研究のために
ネサーンは一時期セミナーを中断していたようだが、萩原優医師ら日本のグループが積極的にネサーンにアプローチを行い
(山田バウ氏の呼びかけがきっかけ)、2008年に21世紀になってはじめてのセミナーが萩原医師、稲田氏らのグループに対し
て行われた。稲田氏は2008年セミナーに続いて、2009年のセミナーにも参加した。そうして出来上がったのが「ソマチッドと
714Xの真実」である。
 
 セミナーで稲田氏は、自分の血液中にいる多くのソマチッドをソマトスコープを通して見ている。
同書では驚異的なソマチッドの宇宙が描かれている。




2016/10/15                < 牛山博士のSIC >


 以前から気になっている人がいる。といっても、今回突然思い出した人物といったほうが適切である。それは、昭和の時代に
医学分野で活躍された故・牛山篤夫博士(1909〜1969)である。

 「ソマチッドと714Xの真実」(稲田芳弘著、Eco・クリエイティブ)には、稲田氏と一緒にネサーンを訪問された萩原優医師の手
記が本の最後に掲載されている。

 そこに、なんと牛山博士のことが書かれているのである。本を再読してその手記を読み、昔サイトに書いた牛山博士を突然思
い出した。萩原氏はSICという牛山博士が開発した薬剤と、ネサーンのソマチッドとはなんらかの関連があるのでは?と感じて
いるようである。SICとは昭和の一時期に多くのがん患者を治癒に導いた画期的な薬剤である。

 9年近く前に当サイトで牛山篤夫博士の研究、衆議院 科学技術振興対策特別委員会でとして牛山氏のことを取り上げ
た。私は、薬剤SICは千島学説やソマチッドと必ず関係があり、千島学説--SIC--ソマチッドは根底でつながっているはずと感
じていた。だから余計気になるのだが、萩原氏も同じように感じておられることがわかった。

 萩原手記は興味ある内容であり、引用して見てみることにしよう。

「ソマチッドと714Xの真実」 p.327〜p.329から引用。(色は杉岡がつけました。)
************************************************************
・・・・・・
 最後に日本にも、ネサン氏と同じくソマチッドを観察したのではないか、と思われる医師がいたことの概略だけ紹介しておきた
い。
 それは、牛山篤夫医学博士(1909〜1969年)である。牛山先生は茅野市立茅野町病院院長をされ、ご自分の目で見て、実
験をされ、薬剤を作り出した医師だった。
 以下は、1962年4月25日の国会の科学技術振興対策特別委員会の議事録での牛山博士の発言から抜粋してまとめてみた
ものである。
 人間の血液の中には特殊な菌が存在して、種々の疾患に対して抵抗力を持っていることを発見し、ガン患者にあってはその
血液中に同様の菌が存在し、特異的にガン細胞を破壊する。これを牛山博士は、ガン微小体と呼んだ。
 電子顕微鏡で7千倍に拡大すると、その大きさは濾過性のものは0.05ミクロン、大きなものは3.3ミクロンくらい。
 普通の光学顕微鏡では見えない。培養では、5、6日で点状の菌に発育し、さらに、5、6日すると球状菌になり、多少固有運
動を持つ。やがて桿菌になり、それから芽胞を形成する。
 ガン患者の静脈血を採取し、タンク培養し、その培養濾過から一種の薬剤を精製した。昭和34年5月にSICという低酸性無酸
性胃炎への薬効で登録許可になった。
 ガン患者に皮下注射をすることによって、ガン患者の血液中に減少あるいは弱力したこの有効な抵抗菌が賦活増殖されて、
ガン細胞及びガン組織を破壊して、ガンが治癒する。
 認可された慢性胃炎では97.7%、胃かいようは85.5%が治り、ガンの予防になる。ガン80例(15.7%)は治癒、軽快が107例
(21.2%)、不変の症状が80例(15%)、死亡が242例(47.4%)です。その後の1209人のガン患者の追試では、治癒13.2%、
軽快が17.1%で合わせて、有効率は30.3%と報告している。ただ、再発の重いガン患者を対象としていると述べている。
 臨床例では、本剤により治療したガン及び肉腫の患者は全部で2万例に達している。SICに共鳴してやっている、医師とかあ
るいはガン研究所は全国で150箇所くらい。
 毎日、一回、1ml。これを20回か30回やれば、おおむね治ってしまう。静脈注射は2mlくらいにしてもよい。腹膜や腫瘤に直
接注射をしてもよい。SICは構造式がわからない。何が有効成分なのかが分からない。
 
 この牛山博士の観察したガン微小体は、その大きさと培養途中で変化をする(この事が西洋医学の立場から牛山博士の観
察は間違っていると指摘された)点とその大きさがソマチッドと非常に似ているので、同じ物体を観察している可能性がある。ネ
サン氏と牛山医師は全く交流がなかったが、ほぼ同じ時期に日本でもこのような活動をされた医師がいたのだ。
 また、牛山博士は、その培養濾過液を乾燥させ、抗がん剤を作った。この点に於いても、考え方や作用機序は異なるもの
の、似かよった業績を残された。

************************************************************


 このような画期的なガン治療剤を開発した人が日本にいたのである!

 萩原氏がいうように牛山博士が培養した”特殊な菌”は誰が見てもソマチッドと似ている。形態を変えていくところなどそっくり
である。ただしネサーンの714X製剤にはソマチッドなど入っていない。したがって薬剤という観点ではSICと714Xは違っている
ようにも見えるが、どうだろうか。それでも牛山氏とネサーンの研究に関係があることは確実である。

1962年4月25日の国会の科学技術振興対策特別委員会の議事録とは次のものである(私の上記サイト中のものと同一)。
第040回国会 科学技術振興対策特別委員会 第22号
 
 これは一読の価値あり。非常に面白い。
委員の齋藤憲三氏や原茂氏は牛山博士の業績を高く評価している。彼らは、SICの効能に反対する、日本癌学会会長でガン
研究権威・田崎氏に堂々と反論している。国政でこんなまともな意見を言える人が当時はいたのだ・・と感動する。
 
 日本癌学会での牛山博士らの発表が直前になって田崎氏らにより阻止されたと、牛山氏が答弁の冒頭に述べている。
これには開いた口がふさがらない。

上記第22号から引用。
******************************
 一昨年の十二月十八、十九日両日の日本癌学会におきまして、私と、ここにいらっしゃいます慈恵医大の荻原正雄博士の、
私の発見した新ガン治療薬に関する基礎的研究の発表が、あらかじめ発表の許可を受けて会場に臨んでいたにもかかわら
ず、発表寸前に、時の日本癌学会会長田崎勇三氏の独断によりまして阻止されましたことは、ここにおられます衆議院科学技
術振興対策特別委員会の皆様方の熟知のことと存じます。・・・
******************************

 第22号を読むと、SICはガンなどに非常に有効に働いたことがわかる。上記赤字のように臨床例も多く、そして全国の病院で
使われていたこともわかる。

なぜSICがもっと普及しなかったのだろうか?
ネサーンや千島喜久男博士らに対して医学界が行ったのと同じ妨害行為があったのだろうか?

 当然あったであろう。田崎氏の答弁を見ると、そのガチガチの固定観念の強固さには参ってしまう!SICの現実の結果よりも
医学理論や定説を重視している。まさに噴飯ものの意見だ(笑)。

 SICの効果は素晴らしい。もしかしたらネサーンの714Xよりも強力なガン治療剤かもしれない。牛山博士を頼ってくるのは、
末期のガン患者ばかりのようで、おそらく他の病院では見放された状態の人たちのはずである。それで上記赤字の結果が出
ている。もしガン患者が普通に最初からSICの注射を受けていたら、もっともっと治癒率は高まると思う。

 参考人として呼ばれている荻原医師(”荻原参考人”)は、SICを動物実験などで非常に精密に検証し、その有効性を確認して
いる。難しい話は多いが精緻な研究がなされている。SICに関してはまだ多く研究される必要ありと説く。

 この製剤SICがもしこの1960年代から広く使われていれば、猛毒の抗ガン剤で何十万人(いや何百万人)の命が失われずに
済んだと思われる。医学界や製薬業界がなしたことは犯罪である。

 牛山博士らの答弁の中には千島学説を彷彿とさせる話が随所にある。SICは千島学説とも繋がっていると思う。

 千島学説---牛山博士のSIC---ネサーンのソマチッド


 これらは根底で繋がっているはずである。その関係性の解明は現代生物学の大テーマといってよい。




2016/10/25           < エタノール生成と常温核融合の百合の花 >


 Y.Kさんが「ご参考までに、すこし面白い記事がありましたので。」と、次のニュースを伝えてくださったので紹介します。
http://news.livedoor.com/article/detail/12167648/

上記サイトから引用(色は杉岡がつけました)。
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二酸化炭素からエタノールを極めて安価に常温で生成する方法を科学者らが偶然に発見
2016年10月19日 18時3分
BUZZAP!

二酸化炭素から簡単にエタノールを生成する方法が偶然に発見されました。地球温暖化対策の決め手になるでしょうか?詳細
は以下から。

アメリカ合衆国エネルギー省の管轄下でテネシー大学とバテル記念研究所が運営するオークリッジ国立研究所は二酸化炭素
からエタノールを簡単に生成する化学反応を発見しました。
研究者らは二酸化炭素を使い勝手のよい燃料に化学変化させる方法を発見しようとしていたところ、その最初のステップで二
酸化炭素がエタノールに変化することを偶然に発見しました。
この技術はシリコンの表面にナノサイズの粒子状になった銅と窒素を加味した炭素を触媒として設置するもの。ここに1.2ボルト
の電流を流したところ、触媒は水に溶解した二酸化炭素を63%という純度のエタノールへと変化させたのです。
この反応の優位な点は、銅と炭素という一般的で安価な物質を用いて二酸化炭素をエタノールという既に広く用いられている
燃料に化学変化させるということ。また、メタンやエチレン、一酸化炭素などの副生物が極めて少ないということ。さらに最も注
目すべき点はこの反応が常温で起こるということです。
これらの特色によって、この転換プロセスは産業レベルにまで大規模化することが可能とのこと。こうしてエタノールに転換され
た二酸化炭素を貯蔵することで、緊急時のエネルギー源として使用することができるようになります。
アメリカ合衆国では現時点で既にガソリンに10〜15%のエタノールが混ぜられており、二酸化炭素の排出を抑制するだけでな
く、二酸化炭素を積極的に燃料に変えてゆくことで、大気中の二酸化炭素濃度をコントロールできるようになるかもしれまん。
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 これは面白い発見&発明です。そしてY.Kさんは”常温”で起こる点にも着目されています。

 サイト中の動画も、簡単な装置で実験を行っています。使う物質も銅や炭素というありふれたものだし(二酸化炭素はタダ)、
装置は簡単だしで、よいことづくめではないでしょうか。

 さて、赤字の部分が気になりました。
この技術はシリコンの表面にナノサイズの粒子状になった銅と窒素を・・」のところです。これは超微小サイズの粒子状(凹凸)
をもった炭素触媒を使う場合にこの反応が起こることを示しています。逆に言えば、そのような触媒がないとこの反応は起こ
らないことを言っていることになります。当たり前といえば当たり前ですが、私はそれが常温核融合と似ている・・と思いました。
水野忠彦博士の名著「格変換」(水野忠彦著、工学社)で書かれていたあることとの関連を想ったのです。
あることとは?

 水野先生は、水の電気分解での常温核融合(元素転換)は、電極棒の表面に微細な特徴ある凹凸が出来る場合に起こるこ
とを指摘しています。そのことがずっとひっかかってきました。
 それは「格変換」の中で最も重要な箇所かもしれません。引用して見てみたいと思います。


「格変換」(水野忠彦著、工学社) p.208〜214 から引用(色は杉岡がつけました。最後のターフェルの式は略した)。
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3 金属の表面

 金電極の百合の花
 1995年の11月のことである。大森の金電極を走査電子顕微鏡で調べていた。
100倍程度の低倍率で表面を見ていると、ところどころに白く見える部分が点在している。
 この部分を拡大していって驚いた。2000倍にすると、百合(ゆり)の花のようなものがいくつも連なっており、それをさらに拡大
すると、全体が絹織物のような繊維質で出来ている。さらに中心にはカルデラ状の穴が深く開いており、その内部付近は六角
状の結晶が多数、折り重なっている。中心は金の内部に向かって丸い穴があいており、周囲がオーバーハング状に広く削られ
ている。
 この百合の花は特に強く加工した周囲にのみ発達し、それ以外の部分にはまったくなかった。

 写真略
 大森の金電極表面の電解後の生成物
  純金の板をNa2CO3(炭酸ナトリウム)中で強く電解すると出来る百合の花状の形状の析出物。
  直径が10μm、高さ15μmくらいあり、細い網目で出来ている。金だけでなく、白金、鉄、その他の元素が混在している
  
パラジウムでも
 これとまったく同じことが重水中で電解したパラジウムにも起こっていた。特に何度も電解を繰り返し行ったものに、百合の花
が多く形成されていた。パラジウムの太い棒はそれがあまりにも多量であったため、全体がただ黒くなって見えていたのであ
る。
 このように反応はパラジウム内部ではなく、明らかに表面付近で起きていた。それも全体ではなく、局部的な特定の部分で
のみ生ずるのである。
 このことは何を意味しているのであろうか?
 
ミクロで発生する巨大圧力
 今までの水素電極反応は表面全体のことについて話を進めており、場所による違いは考えには入れていなかった。また、先
に話した水素の過電圧についても、場所ごとに正確に測定することはできない。たとえば、表面のある部分で、再結合による過
電圧の値がいくらで、放電による過電圧の値がいくらだ、という測定はできていない。
 全体的に見て、ポテンシャルの変化から議論しているのである。平均的に放電と再結合部分の割合が測定されている。表面
が均一でない場合、これは実際上当たり前なのだが、金属表面はミクロで見ると一様ではない。そして、前に書いたように、
ろいろな結晶面や、欠陥・突起・不純物などがある。これに水素発生反応を行うと、当然、場所によって反応は違っている。
 たとえば突起の部分では電子が集中しやすく、反応が起こりやすいと考えられる。また、こういう部分では反応が通常の金属
表面とは違っていて、ある反応は進みやすいが、逆にそれ以外の反応は起こりにくいと考えられる。
 水素発生で考えると、そのような部分で、放電は起こりやすいが、再結合は遅れるとすると、当然、全過電圧に占める割合は
変わってくる。
 全過電圧が今の1平方センチあたり0.2アンペアの電流密度で1.2ボルトとする。このうち、通常の表面ならば、放電と再結合
による過電圧はそれぞれ1.5ボルトと0.15ボルトであるが、放電が起こりやすいために、それが0.7ボルトと0.5ボルトとなったと
仮定すると、得られる水素圧力は10^17気圧に達することになる。これは太陽中心の圧力10^11気圧をはるかに超えるものとな
る。
 このようにわずかに放電と再結合の過電圧の割合が変わるだけで、その圧力は大きく変化するのである。

中性子星の中心圧力にも
 さらにもし、再結合の過電圧が0.7ボルトと逆転すると10^23気圧にも達し、優に中性子星の中心圧力にもなることが計算でき
る。
 この過電圧は仮定の話ではなく、チタンの測定値では、トータルで実に1.2ボルトすなわちターフェル*の式によれば、10^10
気圧にも達する値が得られている。こうなると、陽子と電子は水素原子として存在するよりは中性子として存在した方が安定に
なる。このような中性子はそのエネルギーにもよるが、電極金属の構成原子核内に侵入する可能性をもつようになる。
 このとき、軽水の電気分解ならば1〜2個の中性子が入り、重水素の場合では2〜4個の中性子が入り込むことになる。このよ
うに実際に中性子が入り込むことになれば、後は核の安定性や、中性子エネルギーによって反応はどのように進行するか計
算できることになる。
 パラジウムより重い元素ができるばかりではない。逆に、中性子が入ることによって核が不安定になり、核分裂反応を起こす
ことも予想される。

*ターフェルの式(略)
************************************************************


 どうですか。常温核融合の秘密に迫る極めて重大な内容が述べられていると思いませんか。

 百合(ゆり)の花の写真をお見せできないのが残念ですが、拡大された鮮明な写真が本には載っています。それは、まさに
金属表面に咲いた百合の花です!あるいはラッパの口のようにも見えます。

 百合の花があると、その突起部分で電子が集中しやすく、常温核融合反応、すなわち元素転換反応が起きやすいと水野先
生は指摘します。

 「この百合の花は特に強く加工した周囲にのみ発達し、それ以外の部分にはまったくなかった。」「特に何度も電解を繰り返
し行ったものに、百合の花が多く形成されていた。」は重要な指摘といえるでしょう。

 その加工という点に関し、先日見たJed Rothwell氏の次の論文にあった、ある会社の電極棒を使ったときだけ特に常温核融
合反応が起こりやすいという事実にも関連があるような気がします。
http://lenr-canr.org/acrobat/RothwellJlessonsfroa.pdf


 「こうなると、陽子と電子は水素原子として存在するよりは中性子として存在した方が安定になる。このような中性子はそのエ
ネルギーにもよるが、電極金属の構成原子核内に侵入する可能性をもつようになる。」という指摘も、元素転換にはやはり中性
子が絡んでいることを示唆する重大な推論といえます。中性子が重い原子核内にころころと転んで入り、核を不安定化させ、
核分裂が起こり、様々な元素が出現するのではないでしょうか。

  最後に、文中の”大森”とは北大時代に常温核融合を水野先生と研究し、数々の画期的な発見をなされた大森唯義博士の
ことです。当サイトで何度も登場されたあの大森先生です。
世界で唯一の教科書でも大森先生のことを書いています。そこでは百合の花はクレーターとしています。
百合の花は、クレーターであり、火山の噴火口のようにも見えます。




2016/11/1               < STAP現象の再現実験続々と! >


 今年5月に、STAP現象の再現に独ハイデルベルク大が成功したことを伝える論文が発表されニュースになりました。ネットで
も話題になったので覚えておられる方も多いと思います。
独ハイデルベルク大が STAP現象の再現に成功!

 その後も、STAP現象の再現に成功している研究機関が続々と出てきているようです!

 米セントルイス・ワシントン大学メディカルスクールが成功しているようですし、韓国の研究機関は超音波やレーザー、熱処理
などの刺激を加えて多能性を有した細胞を誘起する特許を出願しています。
http://d.hatena.ne.jp/gyou/20160912/p1

http://blog.livedoor.jp/obokata_file-stap/archives/1060247545.html

http://blog.livedoor.jp/obokata_file-stap/archives/1060636425.html

韓国の研究機関の特許
https://patentscope2.wipo.int/search/en/detail.jsf?docId=WO2016089178&recNum=1&maxRec=&office=&prevFilter=&
sortOption=&queryString=&tab=PCT+Biblio
注記:この論文は韓国語でよくわからない表記ですが、Abstractの(EN)の英語をグーグル翻訳などで訳せば、確かにSTAP
現象と類似であることがわかります。

次は一番上のサイトから引用したものです。
************************************************************
ドイツのハイデルベルク大学によるSTAP細胞の追試報告に続き、英国のケンブリッジ大学や韓国でも、小保方氏の、生物学
の歴史を覆す世紀の発見である<STAP現象>を前提とした研究が進められている。

だが、日本では、「小保方論文=捏造」が既定事実かのようにみなされ、小保方さんを未だに犯罪者扱いしている。

困ったものだ。

あるいは、小保方氏の『あの日』が出版されてからというもの、小保方バッシングに参加した学者たちは、ダンマリを決め込んで
いる。タコツボにはまったサラリーマン学者たちは、じっと嵐が過ぎ去るのを待っているかのようだ。

なさけない。

<STAP現象>
動物の分化した体細胞に弱酸性溶液に浸すなどの外的刺激(ストレス)を与えると、細胞が初期化して再び分化する能力を獲
得するという現象。

今の状況について、重要ポイントをまとめると以下のような感じか。

●小保方氏による生物学上先駆的かつ画期的な発見について、小保方氏に敬意を表し、真摯に「STAP現象」を解明しようとす
る研究者が世界中にいるということ。(マスコミの小保方バッシング報道に洗脳された日本のタコツボ研究者やヒラメ研究者と
は大違いだ)

●生物学的な成果の追試実験には長年の熟練やコツ(マイケル・ポランニーの云う暗黙知)が必要であり、そう簡単には再現
できないということ。時間がかかる。これについては、クローン羊(ドリー)の事例や若山氏が自身のクローンマウスの再現に長
期間を要したことからも言えることである。なので、これからもSTAP現象の根本的な科学的解明のためには、地道な研究努力
が必要だということです。

以下、最近の報道を転載しておきます。

●STAP論文、海外有力大学が論文で引用…英研究者「小保方氏の研究は価値ある貢献」
ビジネスジャーナル 2016.09.10
http://biz-journal.jp/2016/09/post_16600.html

 また海外の研究機関で小保方晴子氏筆頭の論文が引用され、再生医療の研究に貢献していることが明らかになった。引用
されたのは日本では徹底的に否定された「STAP細胞論文」だ。

 STAP論文は「体細胞の分化状態の記憶を消去し初期化する原理を発見」として2014年1月29日に独立行政法人(当時)理
化学研究所(理研)が発表し、同30日に英科学誌「ネイチャー」に掲載された。しかし、すぐに画像の不備などが見つかり、同年
7月2日に取り下げられることを理研が発表した。この論文は、マウスから取り出した体細胞を酸性浴で培養すると、初期化され
多能性を持つようになった、とする論旨が示されていた。論文には酸性浴のほか、細胞を初期化するさまざまな刺激方法が書
かれており、発表された当時は「世紀の発見」として科学界のみならず、多くの衆目を集めた。

 今回、小保方氏のSTAP論文をリファレンス(参考文献)に上げたのは、米セントルイス・ワシントン大学メディカルスクールの
研究者グループで、「ネイチャー」の姉妹版ウェブ媒体「サイエンティフィック・リポーツ」に掲載された「酸性状態の培養でがん細
胞をOCT-4へ誘導する事を4つのがん細胞で認めた」という論文。今年6月15日に公開された。

 この論文には、このように実験結果が報告されている。

c Business Journal 提供

「OCT-4は、酸性環境などのストレスによって誘導される、細胞の脱分化の重要なマーカータンパク質である。我々はこの論
文において、固形腫瘍内のがん細胞が置かれている慢性的な酸性環境(酸性浴で培養したこと)ストレスが原因となって、こ
れらのがん細胞が、線維芽細胞および他の間質組織の細胞において、OCT-4を誘導することを、4つのがん細胞で認めたこと
を示しています」

 つまり、小保方氏が書いたSTAP細胞論文で示した「物理的ストレスによって体細胞が初期化した」と同じ効果が、がん細胞
のストレス実験で確認されたことが報告されている。がん細胞は酸性浴で正常な細胞に戻せることが確認されたのだ。今後
は、細胞ががんになるメカニズムの解明や、がん細胞の動きを抑制してほかの臓器へ転移することを防ぐ研究が目覚ましい発
展を遂げる可能性もある。

 研究の進歩によっては、がんは不治の病ではなくなり、高額のがん治療費は過去のものになるかもしれない。日本の科学界
で放逐されたSTAP細胞論文は、海外の研究者の間でがん細胞のように、しぶとく生き残っていた。これはひとえに、小保方氏
の研究のユニークさの賜物だ。

●「小保方氏の研究は価値ある貢献」

 この論文を速報したSTAP細胞論文問題を追及するブログ「白鳥は鳥にあらず」を運営する元・文部事務官で、社会科学と図
書館学の研究者でもある中村公政氏に話を聞いた。中村氏は「世界最大の人道危機」と呼ばれる「スーダン・ダルフール紛
争」の人権擁護活動なども行っていた。

――今年に入り、相次いでSTAP細胞論文が追試されたり、研究に引用されたりしています。

中村公政氏(以下、中村) 独ハイデルベルク大学のSTAP細胞の追試を報告した論文と、今回私が紹介したセントルイス・ワ
シントン大学の論文は、掲載誌への投稿日が同じで、研究の主題も「がん細胞を酸性浴で多能性を確認する」と同じでした。ハ
イデルベルク大は研究者の予想に反して多能性の確認まで至らず、結果が思わしくなかった。しかし、アクセプト(編注:学術誌
に投稿した論文が審査を受けて掲載されること)された論文内で、STAP論文共著者である笹井芳樹博士へ哀悼の意を表し、
この研究が笹井氏の遺志を継承するものであることを示しました。ハイデルベルク大はSTAP論文に書かれた方法でがん細胞
を使って実験し、その成果をオランダの学術誌に発表しました。

――ハイデルベルク大の論文では、「STAP論文のプロトコル(実験の手順)で試したが、予想に反して論文と同じ結果は出な
かった」と報告されました。一方、セントルイス・ワシントン大学は酸性浴でがん細胞を初期化させることに成功しています。内
容はSTAP細胞のプロトコルではありませんが、参考文献として引用されています。

中村 セントルイス・ワシントン大学の場合、投稿してから掲載されるまでの期間が大変長く、新実験が行われ論文の修正が
行われた可能性があり、そこで小保方さんが3月に立ち上げたサイト「STAP HOPE PAGE」を参照したのではないでしょうか。

――3月10日に公開されたハイデルベルク大の論文よりも、6月15日に公開されたセントルイス・ワシントン大学の論文のほう
が、がん細胞を酸性浴で多能性に導くことに成功しています。やはり「STAP HOPE PAGE」の公開が実験に良いヒントを与えた
可能性も大いにありますね。

中村 はい、そう思います。そして程度はともかく、OCT?4マーカーの実験に成功しました。

――細胞が多能性を示すと発現するOCT?4マーカーが、がん細胞から確認されたということは、がんが初期化されたことを意
味しますね。酸性浴で細胞のがんの記憶を消したということでしょうか。酸性ががんに及ぼす影響や、がんが治療薬にどう反応
するかなど、がんを治療する研究にSTAP細胞論文が引用され、実験成功へのヒントになっています。海外と日本とではまった
く対応が違います。

中村 小保方さんは「婦人公論」(中央公論新社/6月14日号)に掲載された作家・瀬戸内寂聴さんとの対談で、海外からのオ
ファーがあると堂々と話しました。セントルイス・ワシントン大メディカルスクール(日本の大学院相当)は、日本では無名ですが
現役ノーベル医学生理学賞学者を多数擁する名門です。もしも、そこから小保方さんにオファーがあったとしたら、STAP特許の
問題が解決するかもしれません。

――セントルイス・ワシントン大の医学部はアメリカでもっとも入学が難しいといわれていますが、再生医療に関係するベンチャ
ー企業とのつながりも深い。

中村 そうです。また、理研特別顧問の相澤慎一氏がSTAP細胞の検証結果を投稿したサイト「F1000Research」に、英ケンブ
リッジ大学のオースティン・スミス博士からレビューがあり「小保方氏の研究は科学コミュニティへの価値ある貢献だ」と感想を
述べています。そして、「小保方氏が共著者でないこの論文について、小保方氏の同意が得られることがなお重要にもかかわ
らず、小保方氏と連絡が取れないのは残念だ」と述べています。

●海外で引用され続けるSTAP論文

――このレビューからは、スミス博士が小保方氏の研究に多いに興味を持ったことがうかがえます。

中村 そうですね。この博士は幹細胞の専門家ですから、私は小保方さんがSTAP細胞を研究する道が途絶えたとは思えない
のです。海外では5月頃からSTAP細胞論文に関する研究論文発表と特許取得への動きが盛んでした。その頃日本では「婦人
公論」の寂聴さんとの対談に登場した小保方さんの姿に興味が集中していました。

――海外ではSTAP細胞論文が引用され、がん細胞治療の研究は進歩していますが、日本で話題になるのは「小保方さんの
ワンピースが白かった」などといったことばかりです。

中村 遺伝子の操作が不要なストレスの刺激という最先端とはいえない方法で、細胞が多能性を示すことを発見した小保方さ
んの研究は、それ自体とても重要です。キメラマウスができたかどうかではなく、基礎研究の発展に目を向けるべきなのです。

――ありがとうございました。

 海外では日本で吹き荒れた「噂の域」にすぎない研究者へのネガティブキャンペーンには興味を示さず、論文で報告された研
究の概念、発見の価値に科学的意義を求めている。小保方氏の提唱したSTAP細胞の学術的価値に目を向けて、論文を修正
する方向にならなかったのは日本の不幸といえる。日本は、自らの同調圧力で取り下げさせたSTAP論文が海外で引用され続
けるのを、指をくわえて黙って見ていることしかできないのだろうか。

(文=上田眞実/ジャーナリスト)
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 このように、英ケンブリッジ大学のオースティン・スミス博士が小保方さんの研究に並々ならぬ興味を抱いていると述べていま
す。米セントルイス・ワシントン大学は小保方さんのSTAP HOPE PAGEの内容を参考して実験した可能性があるとも書かれて
いる。面白いことです。

 さて、当サイトで何度も繰り返してきましたが、細胞の分化や逆分化(初期化)が自由自在に起きることは、60年以上も前に、
千島喜久男博士(1899-1978)によって発見されていました。日本が誇る千島学説です。体細胞はずっとその体細胞のままな
のではなく、赤血球に変化しその赤血球がまた別の体細胞に変わっていく。細胞は千変万化であることを千島博士は膨大な
観察実験で突き止めていた。森下敬一博士らの研究も加わり、千島学説は当時かなり話題になっていました。したがって細胞
が初期化できること(多能性を獲得すること)など、当の昔にわかっていた。ですから・・小保方さんの発見もそれなりには素晴
らしいものですが、巨視的に見ればSTAP現象は千島学説という大山脈の裾野に位置する末端的な現象にすぎないのです。
ネットなどでも千島学説を知る人たちは、小保方さんの研究は千島学説の範囲内のことと捉えています。まあそれでもiPS細胞
に比べたら、STAP現象はまだ本質に少し近いとはいえますが(笑)。

 幹細胞研究、万能細胞研究は千島学説がキーです。神秘の源は血液(赤血球)にあるのです。




2016/11/3                 < コンテの理論 >


 水野忠彦博士の名著「格変換」(水野忠彦著、工学社)には、ある常温核融合の理論が紹介されている。

 その理論は常温核融合の世界で提唱されてきた数多くの理論の中で有名なものとはいえないが(というよりほとんど知られ
ていない!)、私は気になってきたものである。「格変換」からその記述を引用して見てみたいと思う。

 理論を数式で概要説明した箇所は略した。()の所である。

「格変換」p..196〜p.203から引用(色は杉岡が付けました)。
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1 反応生成物とその機構

 コンテからのEメール
  会議が終わって、1996年も終わろうとしていた12月末に、Eメールが送られてきた。イタリアの物理学者、コンテからのもの
だった。私の反応生成物の結果を見て、それ以外の格生成物、たとえば中性子や荷電粒子について詳しいことが知りたいとい
う内容であった。
 彼の理論にもとづくと、常温核融合は説明がつくというのである。

  (この途中、量子力学を標準的に使ったコンテの理論の概要が5ページにわたり説明されている。)

 今までこの常温核融合についての機構や理論について多くの反応や説が提案されてきたが、いずれも十分ではなかった。
普通の「D-D反応」からはじまって、「クラック説」「ミューオン触媒核融合」「多体核融合」「中性子触媒核融合」などいろいろな
説が出されたが、いずれも定性的にでもすべての現象を説明するのは困難だった。
 ところが、彼の理論は今までのものと比べると、きわめて平易で、何ら特別なものではなく、あくまでも従来の量子力学にのっ
とったものだった。すなわち、「波動関数の一般化」とでもいうものである。

 有望なコンテの理論
 このコンテの理論によれば、「散発的な中性子発生」「桁数の多いトリチウム発生」「突然の熱の発生」「少ない放射線」「さら
に反応生成物の同位体異常」など、解決できることは多い。
 特に、電解中に生成される反応生成物については、この理論が最も有効である。
 水素電極反応によって中性子が生成され、それが金属電極の核中に入り、より重い原子核が作られる。これが不安定なもの
であればベータ崩壊し、より安定なものが作られることになる。
 また、中性子の入り方によっては、重い核ができるばかりではなく、核分裂反応を起こし、安定な核を形成すると考えられる
この場合、大きな質量欠損が起こると、多量の発熱が生じることになる。

************************************************************


 このように水野先生はコンテの理論を非常に高く評価していることがわかる。

 上で略したコンテの理論を眺めると、それはじつに自然な理論というべきものである。水野先生は「波動関数の一般化」などと
言っているが、そこまで大そうなものではなく、シュレーディンガー方程式にコンテが仮定したあるポテンシャルを加えただけの
ものである。したがって、それは標準的な量子論そのものである。

 気になる読者のために、コンテの理論の後半をすこし紹介しよう。

「格変換」p..201から引用(色は杉岡が付けました)。
******************************
 ・・・・・・・・・
コンテの理論
 コンテがここで考えたのは、このようにして無視した電子と陽子の間に働く項を正面から取り上げていることである。
 一般に、陽子の回りのポテンシャルは次のような関数で表される。
 V=-Ze^2/(4πε0 r)
 しかし、これ以外に非常に短距離で働く項を考えるのである。
 V´=-k exp(-ar)/[1-exp(-ar)]
 
すると、全体のポテンシャルとして電子と陽子の間には強い力が働くことになる。すなわち、全ポテンシャルはV+V´となる。

 このような相互作用があると、次のような反応が陽子と電子の間に起こるようになり、その結果として中性子が生ずるという
のである。
 p + e- ⇒n + ニュートリノ

 もし、これが陽子ではなく、重陽子であれば、
 
 d + e- ⇒2n + ニュートリノ

という反応になる。
 この反応は今まで多く提案されたものと比較して、格段に実験事実を説明するようである。

******************************


 このようにコンテの理論は量子論の波動方程式の中にポテンシャルV´を加えて計算するだけのものである。

 問題は、非常に短距離で働く項を加えるという箇所だが、これは仮説の域を出ないであろう。しかし、それで実験事実を非常
によく説明するならば、この理論を検討する価値は十分にある。
(ただし、物理理論の世界というのは冷酷無慈悲な世界であり、提唱された理論がいくら1000の実験を説明しても、たった一
つの実験結果を説明できない場合、すなわち、実験でその理論への反例が一つでもあると、その理論はその時点で葬り去ら
れる運命を迎える。)

 コンテの理論はCold Fusion界においてほとんど注目されたことはないと思われる。読者もはじめて知ったという方ばかりでは
なかろうか。
 しかし、それは無理のない自然な理論であり、しかも水野先生が着目する理論である。他の競合する理論と同じテーブルに
並べる価値は十分にあると思うのだが、いかがだろうか。




2016/11/3              < ICCF20北村・土屋レポート >


JCFからの連絡で、北村先生(テクノバ)と土屋先生(東京高専)によるICCF20報告がJCFウェブサイトに掲載されたとわかった
ので、お知らせします。
http://www.jcfrs.org/file/iccf20-report.pdf

ざっと見ると、Ni/H系の実験が近年は大流行のようである。これは荒田吉明先生(大阪大学名誉教授)の公開実験(2008年)
やA. RossiのE-Catが大きく影響を与えた結果と思う。

 その一方で、電気分解を見直す動きも出てきておりこれは非常に喜ばしい(あれほど電気分解実験で元素転換現象が確認
されていながら、なにも解明されていないのだから!)。例えば、次のものなど面白い結果である。

************************************************************
M. Srinivasan (BARC)は次の2件をまとめて代理発表した。一つはK. P. Rajeev (Indian Inst. of Technol. Kanpur) [7A66]の、
K2CO3/H2O電気分解システムにおける陰極NiのEDS分析とTOF-SIMS分析(飛行時間型二次イオン質量分析)である。前者
ではFe、Cu (〜20%)、Rh (〜10%)、Zr、Pb (〜1%)の電解前には見られなかった元素が、後者ではSi、Mg、Mn、Zn、Rhが検出さ
れ、天然同位体比68:26:3.6の58Ni:60Ni:62Ni同位体比が75:22:3.1に変化したと報じている。
************************************************************

 実験前にはどこにも存在していなかったFe、CuやSi、Mgなど様々な元素が忽然と出現したり、またNiの同位体比が変わった
りしている。全く面白い!過剰熱などよりよほど興味ある結果である。

 Vysotskii博士の微生物を用いた元素転換実験はますます磨きがかかっているようで、放射性137Cs等の元素転換に成功して
いる。

 これら以外にも多くの結果が紹介されている。詳しくは、レポートを読んでいただきたい。

 私の全体的な感想として、近年はH(軽水素)を使った実験がD(重水素)を使ったものよりよほど多くなってきたように感じる。
常温核融合フィーバーがあった1995年位まではD一色という感じだったが、Hでも元素転換や過剰熱が起こるとわかってから
は徐々にそちらにシフトしてきているようだ。DよりHのほうがよほどありふれており、その変化は当然である。植物や動物の体
内ではSi⇒Caなどの生体内元素転換が日常茶飯に行われている。そしてそれにはHしか関係していないはずであり(体内に
Dなどない!)、よってその観点から見ても、常温核融合(凝集系核科学)はHでの研究がなされるべきあり、その傾向は今後
強まっていくと予想する。


レポート最後に次が報告されている。
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(C) 次回ICCF21他
木曜日に行われたConference Banquetでは、最近ICCFの機会に発表・贈与されるのが恒例になったPreparata MedalがELPH
笠木教授に贈られた。そして次回ICCF21は、Industrial Heat LLCの支援の下、2018年6月に米国で開催予定であるとアナウン
スされた。

************************************************************

 東北大学の笠木教授にプレパラータメダルが贈られたとある。おめでたいことである。日本人では高橋、水野、岩村、荒田、
北村に続いて6人目の快挙である。(高橋博士はプレパラータメダルではないが、その創設前にそれに対応するトリュフ賞を受
賞されている) ⇒国際常温核融合学会賞




2016/11/5                 < ミラクルへの挑戦 >


 東北大学 名誉教授の笠木治郎太氏の「凝縮系核反応:常温核融合ミラクルへの挑戦」と題した講演がYouTubeにアップされ
ていたので紹介します。
https://www.youtube.com/watch?v=Dxr5x5otXWk

 2015年に東北大学 とクリーンプラネットの共同で東工大にて行われた講演会のようで、東北大に凝縮系核反応共同研究部
門が設置されるのを記念して開催されたようです。

 荒田実験やA. RossiのE-Catなど紹介しつつ、主にクーロン障壁の大問題をどう克服していくかに関し笠木氏らの研究で新た
に見えてきた理屈が述べられている。まだまだ難題は多いとして、これから挑戦すべき課題が列挙されている。




2016/11/6             < ソクラテスとネサーン >


 時は紀元前400年代。古代ギリシャでこんなことが起こっていた。

************************************************************
・・・・・
 この衆愚政治が、二〇〇〇年以上前の古代ギリシャの民主主義にも起こっていた。
 そして、そこへやってきたのが、プラトンの師匠ソクラテスである。ソクラテスは、そんなクチばっかりの煽動政治家たちに「ホ
ントウの正義とは何か?」「ホントウの幸福とは何か?」と議論を挑みかけ、彼らを徹底的に打ち負かしてしまう。
 もともと、プラトンは名家の出身で、政治家を目指していた前途有望な若者であったが、このソクラテスの議論を聞いて、大き
な衝撃を受ける。なぜなら、彼が目指していた政治家たちは、いつも「みんなの幸せのために!」とか「みんなの正義を守るた
めに!」とか言っているのに、ソクラテスから「じゃあ、ホントウの幸福って何?」「ホントウの正義って何?」と問われたら、何も
答えられなかったからだ。そして、またプラトンは、自分自身もその問いに答えられないことに気づいてしまう。そこでソクラテス
は、みんなに向けてこう言った。

「ほらね。我々は、ホントウのことを何も知らないじゃないか。だから、議論(対話)しようよ。ホントウの善とは何か、ホ
ントウの正義とは何か、一緒に考えようじゃないか!」

 ソクラテスは、世の中の煽動政治家たちのように、知ったかぶりを言わなかった。彼は、ただ素朴に「ホントウの何か」を追及
しようと、みんなに呼びかけたのである。そんなソクラテスの行動に、プラトンをはじめとする若者たちはガツンとやられてしまっ
た。そして、みんな彼に弟子入りすることを決意するのである。
 こうして、ソクラテスは若者たちのカリスマとなり、一躍偉大な哲学者としてもてはやされることになるのだが・・・、その言動は
既得権益を持っている政治家たちの怒りを買うことなる。そのため、ソクラテスは「若者たちを堕落させた罪」により逮捕され、裁
判で死刑判決を受けてしまうのであった・・・。
 これも民主主義の一つの結果である。すべては民衆が選んだ政治家たちがやったことなのだ。なぜ、あんな中身のない愚か
な政治家たちが国家の中枢を占めているのだろうか?なぜ、民衆は、彼らの本性を見抜けなかったのだろうか?いや、これが
民主主義の限界なのだろう。政治家の演説を聞いたところで、彼らの能力や人格を知ることなどできないからだ。だとすると、こ
れからも、ろくでもない人間が政治家として、国家を運営していくことになる・・・・。
・・・・・・・
************************************************************
「史上最強の哲学入門」(飲茶著、河出文庫)p.138〜p.139から引用(色は杉岡がつけました)



 こ、こ、これは・・・現代でもまったく同じ・・・だ。

 そ、そして民主主義/国家⇒医学界、政治家⇒医学者、幸福/正義⇒健康/治癒、 議論(対話)⇒実験(観察)  

と置き換えれば現代医学とまったく同じだ!!


現代にてネサーンに対し行われた弾圧とまったく同じだ!ネサーンへの弾圧




 2400年間、人類は進歩していない




タイトルは、<ソクラテスと千島喜久男>、<ソクラテスと牛山篤夫>、<ソクラテスと小保方さん>、<ソクラテスと常温核融合>
なんでもよかったんだけど。。




2016/11/12                 < バウの道中記 >


 ネット検索で気になるブログを見つけたので紹介します。ソマチッド関連でネサーンへの弾圧でも名前が出た山田バウ
氏の2009年のブログ記事です。
http://www.peace2001.org/2006/main/bow/20090618_bow_01.html

上記サイトか引用(色は杉岡がつけました)。
************************************************************
【バウの道中記】2009年6月18日  武蔵野  月笑庵

【セバスチャン氏との出会い】

先週の土日は、九州の熊本まで出かけて来ました。熊本で見つけた宝石の 原石のような日系3世のブラジル人医師のセバス
チャン宮崎氏に会うため です。<http://www.am096.net/member_miyazaki.php>

実は、彼は今年の『ガストン・ネサーン カナダセミナー』に九州から唯一 の医師の参加者としてカナダまで研修に行ってくれ
た人物なのです。

ただし、彼はブラジル国の医師の資格を持っているのですが、日本の医師 の資格は持ち合わせてはいません。熊本駅から彼
の診療所に向かう車の中 で、まずは彼にその辺りのことを聞いたのですが、その答えに私は感心さ せられました。

彼はブラジルのサンパウロ大学医学部を卒業して、ブラジル国の医師免許 を取得したのですが、その後熊本大学の医学部に
学びながら、主にガン治 療の研究をやり始め、その先の心理療法まで行き着いて医学博士号まで取 ったのですが、そこで行
われている、日本の一元的な西洋医学療法に疑問 を持ち、「これではダメだ」と気づき、日本の医師免許を取ることをやめ た
らしいのです。

そんな話しをしいている内に、彼が経営している『Vida メディカルサポー ト』に到着しました。

そこにあったのは、マンション風の建物でした。最初はこの建物のどこか 一室を診療所のようにして、代替医療やガン患者た
ちのコンサルタント業 務をやっているんだろうと思っていたのですが、その4階建てのマンショ ン風の建物全体を、40歳にして
建てたと聞いて驚きでした。

広い部屋に案内されて、奥様からお茶をすすめられて飲もうとしていたら セバスチャン氏の友人の60代の村上医師が来られ
て、そこからは奥さんを含めた4人で、ガストン・ネサーン氏が開発した714Xの処方に関する 法解釈や、これから1年間をどの
ように九州で広めて行くかなど、医師2 人の専門的な解釈を交えながら、話しを進めて行きました。

その結果、この日お会いした村上医師にもご協力を頂きながら、九州初の 714Xの処方ができる可能性が熊本市内で生まれ
ました。

まだ、少しばかり医師法、薬事法、通関法などの調整時間が必要なのです が、近日中に714Xの処方が開始されますので、
九州の方はセバスチャ ン氏のサイトを、時々チェックするようにしてください。
『Vida メディカルサポート』:<http://www.sebastyan.net/index.html>

嬉しいですね!私が九州を『ソマチッド基金』の話しをしながら歩き出し て早や3年が過ぎたのですが、やっとこれで九州が本
格稼働しそうです。

何よりも嬉しいのが、サバスチャン氏の人柄の良さです。これはお会いし ていろんな話しに踏み込んではじめて感じることがで
きるものかも知れま せん。

ですから、何か相談がある場合は、電話で話しをするより、メールでやり とりをするより、直接彼にお会いになって、彼の奥深
い思いやりにお触れ 下さることをおすすめ致します。

彼が、カナダに行った時の感想が書かれた文章を見つけましたので、長文 ですが参考にお読み下さると嬉しいです。

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2009年06月09日 Vidaメディカルサポート 通信から転載
http://sebastyan.sblo.jp/

ガストン・ネサーン氏に会った
私がガストン・ネサーンさんの名前を初めて耳にしたのが2006年だった と思います。それまで聞いたこともなかったソマチッド
の話からそれを見 るためのソマトスコープの話になり、そしてそれを開発したガストン・ネ サンさんの話になったのがきっかけ
でした。

その頃、私にソマチッドの話をしてくれた方はソマチッドが健康に良い、ソマチッドを取り入れることによって人は健康になると言
っておりました。

また、ソマチッドを活性化させる健康食品や水等も売っていました。当時の私はそれを信じていましたが、幸いに商品には手を
出さなかったし人にも勧めませんでした。

  それからソマチッド入り商品が次から次に発売されるようになりました。

中にはラベルをソマチッド入りと書き換えただけの商品も出回ったそうで す。しかも、結構売れたそうです。買った人は事実を
知らない方が幸せか もしれません。

それから3年経った2009年に稲田芳弘さん(「がん呪縛を解く」著者) の講演会が熊本であり、聞かせて頂きました。講演で
は千島学説の話とソ マチッドやガストン・ネサーンさんの話がありました。

千島学説に関しても殆ど知識が無かったため、非常に興味深い内容の講演 でした。

講演が進むにつれ、私が知っていたソマチッドと何か違う、そんな気がし てきました。しかし、知識があまりないため、何がどう
違うのかが分かり ませんでした。

しかし、千島学説の「がんは炎症である」という説には共感しました。
なぜならば、その内容は私の学位論文のための研究でも似たような結果が得られていたからです。

このこともあって、もっと知るべきだと感じて、稲田さんの本「がん呪縛 を解く」を購入し、一生懸命読みました。そうすると、今度
はソマチッドや714Xに興味を持ちました。

ソマチッドや714Xに関して、色々情報を求め、勉強しました。でも、どれもしっくりきませんでした。

そんな時、稲田さんから電話があり、カナダへガストン・ネサーンさんに会 いにいきませんか?会って、本人から色々教えても
らいませんか?と誘い がありました。一瞬悩みましたが、このチャンスを逃せば二度と無いかも しれないと思い、「行きます」と
答えてしまいました。

そして、6月2〜7日までの間、カナダへ行ってきました。一生会えない だろうと思っていたガストン・ネサーンさんに会えまし
た。とってもありが たく思うし、嬉しく思います。

それに、ガストン・ネサーンさんに疑問に思っていたことを沢山聞きました。

1.ソマチッドの健康食品等が日本で売られていますが意味ありますか?
ネサーンさん: 全く意味はないです。ソマチッドはカラダの中で造られる
       し、カラダの中で生まれたソマチッドだけがその人のため
       になります。

2.ソマチッドを活性化させれば、健康状態が良くなると言われていますが本当ですか?
ネサーンさん: ソマチッドは活性化できません。健康状態が悪くなればソ
       マチッドサイクルが始まる。そして、そのサイクルは止め
       られません。

3.ソマチッドは不死の生き物と言われていますが、本当ですか?
ネサーンさん: 培養環境の中で、環境を急激に悪化させた場合、ソマチッ
       ドはスポロフォームに変換します。この状態のソマチッド
       は放射線をかけても、火に入れても破壊されることは無い
       のですが、これはあくまでも培養環境の中での出来事です。
       血液内ではソマチッドはきちんと自然消滅していきます。

4.ソマチッドはDNAの前駆物と言われていますが、本当ですか?
ネサーンさん: 違います。ソマチッドは確かに、何らかの形で、その人の
       遺伝的情報を持っています。しかし、ソマチッドがDNAを
       造ることは無いと思います。

5.遺伝的情報?
ネサーンさん: ある実験をしました。白いウサギに、黒いウサギのソマチ
       ッドを注射したところ、白いウサギにグレイの毛が生えて
       きました。これは、ソマチッドが黒いウサギの遺伝子情報
       を持っているからだと考えました。

6.ソマチッドは治療に用いられる物でしょうか?
ネサーンさん: 今のところはそうは考えていません。大事なのは免疫力を
       高め、自然治癒力を高めることです。その為に714Xを
       使うことをお勧めします。

私は、714Xというものがソマチッドだと思っていましたが、ガストン ・ネサーンさんの講義を受けて、全く関係ない物ということ
が明らかになり ました。そして、ソマチッドは外から体内へ入れても無意味ということも 大発見でした。

今回、ガストン・ネサーン・ツアーを計画してくれたバウさん、稲田さんと 萩原先生、そして参加した皆さん、通訳をしてくれた松
山さんに感謝の気持ちで一杯です。

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 このようにセバスチャン宮崎という日系ブラジル人医師がガストン・ネサーンを訪問した様子が書かれています。

 ”セバスチャン宮崎氏”の名前はどこかで聞いたことがありました。稲田氏の本だったか・・あるいは船瀬氏の本だっかたか・・
忘れましたが、すこし気になる存在でありました。

 セバスチャン氏のネサーン訪問は、おそらく稲田氏2度目の訪問に当たります。その訪問では外科医の酒向猛博士が参加さ
れたことは知っていましたが、セバスチャン宮崎氏も参加されたとは知りませんでした。調べると、この2度目のネサーン訪問
(2度目のセミナー)では4人もの医師が参加されたようです。
 おそらく、このような機会を逃してはならない!とバウ氏や稲田氏らが、この人は!と思う医師に参加を呼び掛けたのだと思
います。

 上記記事でソマチッドの怪しい商品や誤った情報が氾濫している様子がまず書かれています。我々も気をつける必要があり
ます。後半、セバスチャン医師がソマチッドについてネサーンに質問した回答が記されています。

 その回答は稲田氏渾身の著作「ソマチッドと714Xの真実」(稲田芳弘著、Eco・クリエイティブ)とほぼ同じ内容です。この本
では稲田氏がネサーンによって直接講義を受けた内容が書かれており非常に信頼のおける内容となっています。日本人がソ
マチッドについてまず読むべき本は「ソマチッドと714Xの真実」なのです。そこではソマチッドは、強烈な放射線を浴びせても、
また200℃の高熱にも死なない不死身の生命体として紹介されています。しかし上記ブログ中青文字の箇所では「放射線をか
けても、火に入れても破壊されることは無いのですが、これはあくまでも外部での培養環境の中での出来事です。血液内では
ソマチッドはきちんと自然消滅していきます。 」とあります。その最後の「血液内ではソマチッドはきちんと自然消滅していきま
す。 」の部分は稲田本にはたしか書かれていなかった。上記のことが少しあいまいで書けなかったのか、あるいは単に書き忘
れただけかもしれないが書かれていない(同書は主に第1回セミナーの内容を中心に記されている)。ただし、稲田氏は同書
で、外部での培養中のソマチッドのふるまいと生体内でのふるまいが全く違っていることを強調しており、その点は非常に大事
である!と述べています。

 また、ブログ中赤文字の箇所もきわめて重要です。一般に遺伝情報はDNAに存在しているといわれている。

ところがソマチッドも遺伝情報をもっており、赤字のようなことが本当に起こっているのです!

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4.ソマチッドはDNAの前駆物と言われていますが、本当ですか?
ネサーンさん: 違います。ソマチッドは確かに、何らかの形で、その人の
       遺伝的情報を持っています。しかし、ソマチッドがDNAを
       造ることは無いと思います。

5.遺伝的情報?
ネサーンさん: ある実験をしました。白いウサギに、黒いウサギのソマチ
       ッドを注射したところ、白いウサギにグレイの毛が生えて
       きました。これは、ソマチッドが黒いウサギの遺伝子情報
       を持っているからだと考えました。
************************************************************

 これは革新的な発見です。
 遺伝情報はDNAの塩基配列に支配されているとする現代生物学の根本原理に対し、重大な疑問符を投げかけるものといえ
ます。そして、この辺のことは「ソマチッドと714Xの真実」にもっともっと詳しく書かれています。




2016/11/19                 < 驚異のソマチッド(1) >


 20世紀最大の発見 ソマチッドで予告したように、ソマチッドのことを詳しく見ていきたい。

 参考にするのはやはり「ソマチッドと714Xの真実」(稲田芳弘著、Eco・クリエイティブ)である。この本は390ページもある大部
のものだが、最重要の所はp.92〜p.131の範囲である。ネサーンセミナーで直接ネサーンから稲田氏が教わった内容が解説さ
れている。「成長し続ける肉片」など現代科学では説明のつかない驚異的な内容も含まれる。

上記範囲を何回かに分けて紹介したい。早速見ていこう。

「ソマチッドと714Xの真実」p.92〜p.96から引用(色は杉岡が付けました)
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 ソマチッドの生命の営み

ソマチッドの発見
 ソマトスコープを手にしたネサンは、この顕微鏡を通して、やがて細胞よりもはるかに小さな有機体を発見した。そしてそれを
「ソマチッド」と名付けた。ソマチッドが意味するものは「ソマタイド=小体」であり、それは文字どおり、小さな小さな生きた生命
体だった。
 ネサンはこの生きた有機体をまず植物の樹液の中に発見したのだったが、さらに動物や人間の血液の中にもソマチッドを発
見する。顕微鏡下に見える動く小さな物体は、それまではタンパク質(プロテイン)などのブラウン運動として片づけられていた。
実際ソマチッドとプロテインを見分けることは非常に難しいという。だがネサンはさまざまな実験を経ることによって、ソマチッドだ
けを取り出す方法を見つけ出した。
 その方法を簡単に言えば、観察物を高熱にさらすことだった。プロテインは45度程度で固まって死んでしまうが、ソマチッドは
200度以上の高温下でも平気で活動するからだ。その後ネサンは、人間の血液からソマチッドだけを取り出して培養することに
も成功した。それは研究に着手してから5、6年後のこと。天才的なネサンは若干20歳代にして、ソマトスコープの開発とソマチ
ッドの発見という二つの快挙を成し遂げたのであった。
 血液中からソマチッドを抽出して培養することに成功したネサンは、やがてソマチッドが一定のサイクルをもって変化していく
ことに気づいた。そう、培養基の中でソマチッドは勝手にどんどん変化していくのである。培養基中でのこのサイクルの発見は
1949〜51年の研究を通してだったから、ネサンはまだ二十歳代半ばの快挙だった。そしてこのソマチッドサイクルの研究論文
を、ネサンは1961年にパリの科学アカデミーに発表した。

ソマチッドサイクル
 ネサン夫人は私たちに一枚の絵(次ページ)を示しながら、説明を始めた。

 これがソマチッドサイクルです。最初は小さくうごめいていたソマチッドが、やがて胞子、二重胞子へと変化し、さらにバクテリ
ア形態、二重バクテリア形態、棒状形態へと次々と変化していきます。

@ソマチッド
A胞子
B二重胞子
Cバクテリア形態
D二重バクテリア形態
E棒状形態
F二重胞子を持つバクテリア形態
G粒上の二重胞子を持つバクテリア形態
H球状の菌糸形態A
I球状の菌糸形態B
J破裂
K酵母形態
L子嚢胞子形態
M子嚢形態
N菌糸体形態
O菌糸体(繊維状)

(ソマチッドサイクルの図は略)

 その変化のプロセスを順番に言いますと、棒状形態に続いて二重胞子を持つバクテリア形態、粒状の二重胞子を持つバクテ
リア形態、球状の細菌形態、それが破裂して酵母形態、子嚢胞子形態、菌糸体形態となり、次々と16のかたちに変わっていく
のです。そして変化の最後の菌糸体形態が壊れると、そこから再び小さなたくさんのソマチッドが生まれ出て、その後に菌糸状
のものが繊維状の葉状体に変化して残されます。

 以上が16段階のプロセスからなるソマチッドサイクルだが、面白いことに、このサイクルの途上で培養基に変化を加えると「レ
ジスタンス」が起きる。培養基に変化を加えるという意味は、例えば培養基の栄養素をなくしてしまうとか、酸のようなものを注
入したり水分を蒸発させてしまうなど、人為的に環境条件を悪化させることである。
 すると、ソマチッドは本来の変化のサイクルを中断してレジスタンスを起こす。レジスタンスとはソマチッドが動かずにクリスタ
ルのように変化して固く固まってしまった状態で、それは赤っぽいオレンジ色をした耐性菌糸体形態を示す。この状態をネサン
夫人は「石の中に閉じこもったナノバクテリアのようなもの」と説明する。
 ここで大切なことは、ソマチッドは変化の途上でバクテリアのような形態を示すものの、それは決してバクテリアになるというこ
とではなく、カタチがバクテリアに似たものに変化するということだ。要するにソマチッドは、バクテリアや棒状、細菌、酵母、子
嚢、菌糸体等々、次々とさまざまなカタチに変化成長していくが、それはあくまでも同じソマチッドから派生して変形したものにす
ぎないのだ。
 しかも、培養基の環境条件を悪化させると、ソマチッドはレジスタンスを起こして石のように固いものの中に閉じこもってしま
う。だが決して死んだわけではなく、培養基の環境条件が悪化し始めると、ソマチッドはその変化をたちまちキャッチして延命策
を講じるのだ。そして培養基の環境条件が再びよくなると、ソマチッドもまた元に戻って変化を続けていく。こうして変化し続けて
最後の16段階目(菌糸体形態)に至るや、そこからたくさんのソマチッドを生み出して最初のサイクルに戻っていくのである。

************************************************************


 このようにソマチッドが次々と形態を変えていくことをネサーンは発見したのである!

 こんなことは現代科学ではまったく知られていない。驚異の発見である。

 ただし、あくまでこれは外部環境での培養基中のソマチッドのふるまいである。培養基中でのソマチッドの形態変化の1サイ
クルは約90時間で完了する。しかし人体内では1年以上もの時間をかけて徐々に変化が起こるという(1サイクル回る時間が
非常に遅い!)。よって「培養中のソマチッドのふるいまい」と「生体内でのソマチッドのふるまい」はまるで違っているのであ
る。ここは大事な点なので押さえておいていただきたい。

 赤字の「培養基の栄養素をなくしてしまうとか、酸のようなものを注入したり」のところは、断食療法や小保方さんのSTAP現象
と関係しているのか?とも思った。だが、レジスタンスを起こすことを考えると関係がないのかもしれない。関係あるのかないの
か?よくわからない。

 また「培養基の環境条件を悪化させると、ソマチッドはレジスタンスを起こして石のように固いものの中に閉じこもって
しまう。だが決して死んだわけではなく、培養基の環境条件が悪化し始めると、ソマチッドはその変化をたちまちキャッ
チして延命策を講じるのだ。」とは、なんと面白い性質か。外部環境ではソマチッドは不死身である。

 気づいたのだが、「このサイクルの発見は1949〜51年の研究を通して・・」ということは、なんとこれは千島学説が誕生した時
期とほぼ重なるではないか。おおー!という感じだ。⇒千島学説誕生秘話
 地球の裏側で同時期に、千島学説をミクロの視点で裏付ける研究が行われていたことに感動を覚える。


 このようにスーパー顕微鏡ソマトスコープを使ってネサーンは次々と大発見をなしていったのである。


つづく



2016/11/26                 < 驚異のソマチッド(2) >


 <驚異のソマチッド(1)>の続きを見ていこう。

「ソマチッドと714Xの真実」p.96〜p.98から引用(色は杉岡が付けました)
************************************************************
不思議な不死身の生命体
 ネサンはこのソマチッドを見つけたとき、「殺してみよう!」と放射線を放射線を当ててみた。するとソマチッドは死ぬどころか、
かえって活性化してしまった。環境が悪化するとレジスタンスを起こして生き延び、放射線を当てて殺そうとしてもソマチッドは
死なない。ソマチッドはまさに不死身の不思議な生命体であった。

 ネサンがソマチッドを殺そうと実験したところによれば、ソマチッドは摂氏200度以上の高熱の中でも決して死なず、普通なら
間違いなくどんな生物も殺してしまう5万レムの放射線にも耐えて生き延びる。また、強烈な酸の影響も全く受けず、強力な遠
心分離機にかけても無事であり、通常「殺菌」に利用している紫外線を放射してもびくともしない。さらに、ソマチッドサイクル中
の菌糸体形態は環境も性質も菌類に似ているため、ひょっとしたら抗生物質で殺せるかもしれないと考え、大量の抗生物質を
投与してみたが全く何の影響も受けずに変化成長し続けた。とにかくどんな方法で殺そうと試みてもソマチッドは平気なのだ。
 ソマチッドはがいのちを持たない単なる物質なら、それも十分にありえよう。しかしソマチッドは培養基の中にあって次々と変
化する。あるときはバクテリア状のものに、あるときは細菌のようなものに、そしてあるときはウイルス状、菌糸体状のものに
と・・・。しかも環境が悪化するとレジスタンスを起こして延命策を講じ、環境が改善されると再び変化のサイクルに戻っていくの
だ。
 この事実は、ソマチッドが環境の状態を自らキャッチする能力を持っていることを示すものであり、そして環境変化に対する柔
軟な適応こそ生命体ならではの営みだ。ということから、ソマチッドが生命体であることは間違いない。なのに、ソマチッドは不
死身にして不滅性を有する不思議な生命体なのである。
 
 ネサンはソマチッドサイクルを発見したとき、学生時代に顕微鏡で観たものとどこか似ているな!と直感したそうです。そこで
知り合いの医師から血液のサンプルを送ってもらって、そのサンプルを観察してみたんですね。
 その後、ネサンは問い合わせました。「この血液は健康な人のものか、病気の人のものか」と。そしてこのことから「人体内で
のソマチッド」の不思議な変化を発見したのです。

************************************************************


 ソマチッドはなんという生命体か!

 強烈な放射線や強烈な酸や200℃以上の温にも耐える。大量の抗生物質にも平気とは!まさに不死身の生命体である。

 先日、テレビで、海洋掘削船「ちきゅう」を使って海中に眠る未知の生命体を探すという海洋開発研究機構によるプロジエクト
が放映された。海底には高温に耐える生物が潜んでいる可能性があってその生命限界を明らかにしようという研究である。現
在知られている、生物が生き延びられる限界温度は約120℃だという。「もっとそれ以上の高温に耐える生物がいるのではな
いか?」と海底の土を段階的に深く掘ってはサンプルを採取、分析するというきわめて難しい実験が行われている。それは世
界が注目する実験となっている。



 ソマチッドを見よ。

 ソマチッドは現在の温度限界120℃を楽々飛び越えているではないか!

 温度限界の更新は、天才ネサーンによってとっくの昔になされていたのである。


つづく




2016/11/27                 < 驚異のソマチッド(3) >


 <驚異のソマチッド(2)>の続きを見ていくことにしよう。
「ソマチッドと714Xの真実」(稲田芳弘著、Eco・クリエイティブ)からの引用を続ける。


「ソマチッドと714Xの真実」p.98〜p.104から引用(色は杉岡が付けました)
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人体内の血液中のソマチッド

 ソマチッドサイクルについて説明してきたネサン夫人は、ここから人体内の血液中のソマチッドに関して語り始めた。

  誤解がないように言っておきますが、これまでお話ししてきたソマチッドサイクルは、あくまでも培養基の中での変化のサイ
 クルであって、決して人体内でのソマチッドのことではありません。
  培養基中のソマチッドサイクルの中で、ソマチッドは次々と16のカタチに変化していきます。ただしこのサイクルが一巡りす
 るのに約90時間の時間を要します。ネサンは一回の観察に三日以上もの時間をかけ、根気よく何度もソマチッドサイクルを確
 かめたのです。
 
 培養基中でのソマチッドの変化が、そのまま人体内で起こるわけではありません。培養基中でのソマチッドは約90時間の時
間をかけ、ほとんど「自動的」に変化してサイクルをたどっていくが、人体内ではそんな変化は起こらない。
 医師から血液サンプルを送ってもらったネサンは、それらをソマトスコープで丹念に観察し、その結果、健康な人と病気の人の
ソマチッドには大きな違いがあることを発見した。ソマチッドは培養基内と人体内とでは全く違った行動をとっていたのである。
 健康な人と病気の人のソマチッドの違いに関して、『完全なる治癒』の中で著者のクリストファー・バードは、次のように簡潔
に綴っている。

病的状態では全く違った様相が・・・
  何年もの間、顕微鏡観察と実験を入念に続けた結果、ネサンは次の事実を突き止めた。動物や人間の免疫機構が弱まる、
 または不安定になると、ソマチッドサイクルの最初の正常な三段階は、さらに十三の段階を経て成長していく。つまりソマチッ
 ドサイクルは、全部で十六の異なる形態を持つのである。
  ネサンの顕微鏡で見えたこの十六の形態は、動画と静止画ではっきりと詳細に示されている。ネサンもベシャン(251ページ
 参照)と同様に、免疫機構の弱体化はトラウマ(衝撃的体験)が原因であると考えている。トラウマは、いろいろな形態の放射
 線や化学汚染、事故、ショック、憂鬱など多くのさまざまな原因で起こる。
  ネサンは、慢性関節リウマチや多発性硬化症、狼瘡、ガン、そして最新のものえはエイズなど、さまざまな変性疾患に苦しむ
 患者の血液中に見られるソマチッドのサイクルを観察した結果、これらの疾患と十六段階のソマチッドの形態変化には関連 
 があることを突き止めた。この新しい微生物学的現象を説明するビデオカセットが用意されている。

 培養基の中でのソマチッドはほぼ自動的に次々とカタチを変えながら変化成長していくが、人体内でのソマチッドは、健康状
態と病的状態とでは全く違った様相を呈するようになる。ちなみ健康な人の場合、ソマチッドサイクルの最初の3段階までの
姿、すなわちソマチッド、胞子、二重胞子しか見ることができず、これ以外のカタチを確認することはできない。
 ところが病気をもった患者の血液中には、さまざまなカタチに変形・成長したソマチッドを見ることができる。ソマチッドは病的
な環境を得て、突如バクテリア形態に変化し始め、その後も次々とソマチッドサイクルをたどっていくのである。
 ところでソマチッドは、なぜ突然バクテリア形態に変化するのだろうか。
 このことに関してネサンは、「免疫機構が弱まる、または不安定になったときに・・・」と説明している。つまりソマチッドは「免疫
機構が弱体化した結果」新たなサイクルに進んでいく。ソマチッドを変化・成長させていく原因は「免疫力の低下」にあるのだ。

異常化ソマチッドは病気の証人
 このことは、実は非常に重要な問題である。というのも、ネサンと同じように顕微鏡で「ソマチッドとその成長形態」を観察して
いながら、ネサンとは全く違った結論を下している医師や研究者が多々いるからだ。
 ちなみにカリフォルニアのサンディエゴでクリニックを開業していたウィーラー医師は、ソマチッドが変形したもの(微生物?)が
ガンを引き起こす原因だと考えた。またフロリダの病理学者マコンベ博士も、血液中の異常な微生物がガンなどの変性疾患の
原因であるとして、イギリスの一流医学雑誌『メディカル・ハイポセシス』の1990年1月号に論文を発表した。
 ガン患者の血液の中に、例外なく異常な微生物様のものが見えたとしたら、それがガンの原因であると考えてもおかしくはな
い。しかしネサンは、それは決してガンなどの病気の原因ではなく、免疫機構が弱体化した結果だとする。
 ネサンはなぜ、このようにはっきりと言い切ることができるのだろうか。

@ソマチッド
A胞子
B二重胞子
Cバクテリア形態
D二重バクテリア形態
E棒状形態
F二重胞子を持つバクテリア形態
G粒上の二重胞子を持つバクテリア形態
H球状の菌糸形態A
I球状の菌糸形態B
J破裂
K酵母形態
L子嚢胞子形態
M子嚢形態
N菌糸体形態
O菌糸体(繊維状)

健康状態でのソマチッド(@〜B) ⇒⇒ 病的状態でのソマチッド/プロテクションバリア崩壊(C〜O)

(ソマチッドサイクルにプロテクションバリアが描かれた図は略)
 
 それはネサンが、生体をそのまま観察できるソマトスコープを持っているからであり、かつソマチッドサイクルを発見し、人体内
でのソマチッドの生態を丹念に実験観察してきたからだ。健康体である限りソマチッドはサイクルの最初の3段階までしか姿を
見せず、免疫機構が壊れ出したときにソマチッドがバクテリア形態に変化する。因果律を調べれば両者の関係は明らかであ
り、免疫機構の状態がおかしくなったときにのみ、突如ソマチッドがバクテリア様のものに変化していくのだ、
 ネサン夫人は言う。

  ガンなどの病気の患者さんには異常なカタチに変形したソマチッドが必ずみられますが、それが病気の原因なのではなく、
 それは「病気の証人」です。つまり、免疫機構が弱体化した結果として、ソマチッドが異常に変化・成長していくのです。
  分かりやすく言うならば、例えば赤信号のときに歩道を渡って事故に遭ったとしますね。このときの赤信号は「危険だから渡
 らないで!」というサインであるわけですが、それを無視して渡ったとしたら事故に遭う確率が高くなります。だからといって、 
 「赤信号が事故の原因」とすることはできません。事故が起きるのは、危険だよと赤信号が教えてくれていたにもかかわら  
 ず、それを無視して渡ることにあるのです。
 
 ネサン夫人が言いたかったことは、事故や病気の原因は自分の内側にあるということだろう。交通事故の場合は、赤信号が
危険を知らせているにもかかわらず「大丈夫だろう」と判断して渡った結果、事故に遭ってしまう。この場合の判断は自分自身
が下したものであり、とかく判断力が鈍っているときに事故に遭いやすくなる。これと同じように、免疫力が鈍った(弱まった)と
きに病気やガンなどが発症する。その意味でソマチッドが変形していくのは「免疫力の低下」(判断力の鈍化)の結果であり、
大事なことは自らの免疫力がそういった状態にあることに気づくこと。このことをネサン夫人は「赤信号」を例にあげて語ったの
であった。
 ソマチッドの異常変形が免疫力の低下を教えてくれているとしたら、血液を観察してソマチッドの状態をチェックすることが病
気予防や病状判断に役立つことになる。ソマチッドに異変が見られなければ免疫力は正常であり、異変が観察されたならば
「要注意!」と判断できるからだ。

************************************************************
注意:強調の点が打ってあった個所は太文字に置き換えた。


 今回の引用範囲はきわめて重要である。

 簡単にいえば、@〜Oの十六段階さまざまな形のソマチッドが見えたら、その人は不健康(免疫力が弱っている)である。
一方@〜Bの三段階までの形態しか見られないならばその人は健康体(免疫力は十分!)といえるのだ。

すなわち、次のようにいえる。

 いろいろな形のソマチッドが血液中に見える⇒その人は不健康
 3種類の形のソマチッドしか見えない⇒その人は健康

 ガン患者などの血液にはさまざまな形態のソマチッドが見られるという。ソマチッドを観察することで、その人の健康状態がわ
かるのである。
 
 ネサーンはこの発見を独力で成し遂げたのだ。生物学史上に燦然と輝く発見である。

 略したが、ソマチッドサイクルにプロテクションバリアが描かれた図はわかりやすく、それを見ると「そうか・・免疫力が正常に働
いている状態では決してCには行かせないバリアが厳として存在しているのだ!強力な堤防があるのだ!」とわかる。
一方免疫力が低下したときはバリア(堤防)が壊れ、C〜Oのさまざまな形態のソマチッドが見られるようになるのである(人体
内では長い時間をかけてさまざまなソマチッドが出現してくる)。
注記:言わずもがなだが、バリアはたんなる比喩であり、ものとしてのバリアや堤防があるわけではない。


 免疫機構とソマチッドサイクルにはこんな関係があったのである。


つづく




2016/11/30                < ネサーンに会った医師 >


 「会って来ました、ガストン・ネサン」というタイトルでガストン・ネサーンに会ってきたことを色々と書いているブログを偶然
見つけた.。

 書いているのは、2009年に行われた2回目のネサーン・セミナーに参加した医師4人のうちの一人で、木の香治療院の光田
大輔氏とわかった。(参加した医師は、萩原優氏、セバスチャン宮崎氏、酒向猛氏、そして光田大輔氏の4人のようである)

5頁にわたってセミナーでの様子が綴られている。
http://konokaheal.exblog.jp/11315428/

 2/5頁(次のURL)に、なんとソマチッドサイクルの図が載っているではないか!一つ上の<驚異のソマチッド(3)>で略さ
ざるを得なかった図である。楕円形の茶色の図がソマチッドサイクルだ。ネサーンやネサーン夫人も写っている。
http://konokaheal.exblog.jp/11329867/

 ネサーン夫人が白板を前に講義している。その左に見えるのは酒向猛氏であろう。
 このブログには「ソマチッドと714Xの真実」(稲田芳弘著、Eco・クリエイティブ)では書かれていない内容も散見され、とても惹
かれる内容である。なお、稲田芳弘氏は1回目のセミナーに続いてこの2回目のセミナーにも参加している。


 こちらの3/5頁にはあのスーパー顕微鏡ソマトスコープの写真がある。
http://konokaheal.exblog.jp/11337861/

 「更にネサン氏は、次のビーカーを見せて下さいました。」と、ネサーンが手に持つ肉片の入ったガラス瓶が写っている。
 そこには次のようにある。
「マウスの肉片を取り出しビーカーに入れ、そのマウスのソマチッドを投与し、真空状態にします。それを1日数時間、
日光に当てるのです。するとその肉片は、腐敗することなく逆に成長し続けるのです。上の写真は、10年以上も前に
入れ成長し続けている肉片の姿です。」

 この肉片が「ソマチッドと714Xの真実」では「成長しつづける肉片」として紹介されているものだ。

 ソマチッドを投与した肉片を真空の瓶に封印する。それに日光を当てる。するとその肉片は成長し続けるのである。

 ええ?
 
 これは現代科学ではまったく説明不可能な現象である。




2016/12/3           < 放射性セシウムが安定なバリウムに転換! >


 E-Cat worldに、放射性セシウムCsが安定な(非放射性の)バリウムに転換した!ことを伝える驚異的な実験ビデオが掲載さ
れたので紹介します。
 Breakthrough Technologies社とモスクワ州立大学の研究者による実験です。話している言葉はロシア語ですが、下段に英
訳が出るのでなんとかわかります。

http://www.e-catworld.com/2016/11/21/video-demonstration-experiment-on-the-transformation-of-the-radioactive-
isotope-cesium-137-into-stable-barium/

 この実験はバイオ生体系を用いた元素転換実験であり、96時間で放射性Csが完全に消失し、安全なBaに変化したとい
う驚くべき結果を伝えています。

96 hours after the beginning of the experiment:
There is no Cs in the sample. Barium is discovered.
Here we should find peak Cesium level ? we do not find it. This peak belongs to Barium.


 この手法を用いることで放射性元素の半減期30年を250日に短縮させることが可能とのこと。
  半減期30年⇒半減期250日

 後半では、生物学系の元素転換で有名なヴィソツキー博士の研究が少し紹介されています。この実験はヴィソツキー博士の
研究と関係していることは間違いありません。最初の特許は1995年に取得したとか。

 一番最後にFukushimaへの言及がなされています。我々の研究がFukushimaに役立つというメッセージとなっています。




2016/12/4                < 「STAP細胞はあった!」 >


 「ソマチッドと714Xの真実」を著した故・稲田芳弘氏の奥様で、自身もジャーナリストとして活躍されている稲田陽子氏が、
Crative SpaceというHPでSTAP細胞に関して述べておられる記事が興味深いので紹介したい。
http://creative.co.jp/wp/index.php/archives/586

 上記サイトでは STAP現象は本当だった!で私が小保方さんの『あの日』について言及した個所とほとんど同じ所に着
目されていて、ちょっと驚いてしまった。二つを読み比べていただきたい。

 稲田陽子氏は、STAP細胞と千島学説との関連を非常に感じておられるのだ!

 稲田氏サイトの一部を引用する。
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これは、小保方さんが既存の科学では説明のつかない重要な現象を発見していることを
意味している。この文は、さらにiPS細胞の作製過程との違いにつながり、STAP細胞は
iPS細胞とは異なり、細胞分裂を必要とせずに初期化している可能性があるという重要な
発見について以下のように報告している。
「ips細胞作製過程では、(略)体細胞の初期化のためには細胞分裂が必要だと
考えられている。しかし、ここで見られている現象は、細胞分裂を必要とせずに
細胞の初期化が起こっている可能性を示唆していた。ips細胞の作製過程で起こる
初期化とは全く異なるメカニズムによってOct4陽性の細胞ができてくる可能性を
示したこの実験結果から、ストレス処理後に起こる細胞の変化過程に対する私の
興味はさらに強まった」
************************************************************

 これは STAP現象は本当だった!でも引用した決定的なところだ。生体内での環境では細胞分裂はほとんど起こらな
い。体内では赤血球が細胞に分化(変化)し、またその逆も起こっている。これが千島学説(の一部)である。すなわち、体内で
は血液が細胞になり、また飢餓状態のときは細胞が血液に戻っていく。この驚愕の事実を千島喜久男博士は膨大な観察によ
り60年以上前に実証していた。⇒千島学説誕生秘話 > それは現代医学・生物学が基礎の基礎から完全に間違っている
ことを意味するものであった。


 結局・・・、小保方さんは60年遅れで千島学説のすぐそばまでやってきたのだった。

 これまで医学界は、千島学説を徹底的に弾圧してきた。小保方さんが発見したことが明るみに出れば、必然的に千島学説が
表に出てくることになる。なんとしても医学界はそれだけは阻止せねばならない。マスゴミの徹底的な小保方さんへの非難は
そういうことにつながっているのである。




2016/12/10                 < 驚異のソマチッド(4) >


 すこし間があいたが、驚異のソマチッド(3) >の続きを見ていくことにしよう。

「ソマチッドと714Xの真実」p.105〜p.110から引用(色は杉岡が付けました)
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ソマチッドは健康のバロメーター

 ネサン夫人は言う。

  血液を観察して、ソマチッドサイクルの4段階以降のカタチが見えたとしたら、それは免疫機構が弱っていることを物語ってく
 れています。健康な状態にあるならば、ソマチッドは最初の3段階の姿しか見せないからです。
  その意味で、ソマチッドは病気を知る指針のようなものであり、ソマチッドの状態を知ることは「病気を予防的に発見する検 
 診」に役立ちです。ただし、ソマチッドが異常化しているからといって「即、ガン」ということではありません。それは免疫力が下
 がってきてことを示しているサインにすぎないのです。

 ソマチッドは、免疫力の状態を知ることができる大切なバロメーター。いうのも、それは免疫機構の状態をそのまま正直に映し
出してくれる鏡のようなものだからだ。この事実を因果律で言えば、「因」は免疫力であり、そして「果」がソマチッド。だから、異
常化したソマチッド(微生物?)がガンの原因なのではなく、それは免疫機構の状態を示しているにすぎない。しかも免疫機構
は身体を健康に保つため、たえず絶妙に働いている。
 そして、そのことを明快に示しているのが、先に紹介した図(102ページ)である。
 この図で右斜め上に伸びた太い矢印は、ソマチッドがそこ以上に変化・成長していかないようしっかりとガードしている免疫機
構であり、この矢印をガストン・ネサンは「プロテクション・バリア」と名付けた。それは文字通り「人体の健康を保護・防衛するた
めのバリア」であり、ガンなどの病気になるのはこのバリアが壊れたり弱まったりするからと言う。それゆえ病気の治癒を図ろう
とするとならば、再びこのバリアを強化すればよいことになる。

 ネサン夫人は、続いてもう一枚の絵を示して説明を始めた。それは「ガンとは何か?」を、実に分かりやすく説明してくれるも
のだった。

  図の上の段は、いまの医学がガンについて説明するものです。ガンはまず身体の1点の局所から始まり(左端)、それが細
胞分裂を繰り返すことによってどんどん大きくなっていく。いまの医学ではそのように考えていますから、ガンの治療法としては
少しでも早くガンを見つけ出して、切り取ったり殺したりしてしまうことが必要になってくるわけです。
 これに対して下の図は、ネサンのソマチッド理論によるガンの説明です。
 ガンは細胞分裂を繰り返して局所からどんどん大きくなっていくのではありません。図のブルーの色の濃さは身体全体の免疫
力の状態を表していて、ブルーが濃くなる、つまり免疫機構の損傷が大きくなった結果として、ガンが発生するのだということで
す。
 ですから、ガン細胞を切り取ったり、抗ガン剤で殺したとしても、ガンが治ったとは言えません。身体の免疫力は全く何も改善
されていないからです。それどころか、ガン治療でさらに免疫力が低下します。免疫力が低いままなら再びガンが発症してきま
すし、他のところに現れ出る(転移する)かもしれません。ですから免疫力が低下した結果として現れ出たガンを殺すのではな
く、その原因になっている免疫機構を回復させることこそが、ガン治療の決め手になってくるわけです。

ガンは免疫機構が弱体化した結果

 「ガンとは何か?」に対する現代医学とネサンの見方は決定的に違っている。
 現代医学では、「局所にできたガン細胞が原因となって(異常増殖して)死がもたらされる」と考え、一方ネサンは、「ガンは免
疫機構が弱体化した結果」だとする。
 実際ネサンは、ある雑誌記者の質問に対して次のように答えている。 
 
  私の理論は、通常療法の理論と全く違うのです。
  通常療法では「ガンとは局所的な疾患が全身化するもの」だと考えていますが、私は「全身的な病気が局所在化するもの」
 だと考えています。

 またネサンは、ネサンの理論と治療をインチキと決めつける医師会長の痛烈な批判に対し、ラジオのインタビューで次のよう
に話している。

  この問題(ガン)の核心は、医学界と私の見解が全く正反対で、互いに意思の疎通ができないことにあるのです。これは次
 のような重要な事実が原因なのです。
  ガンの通常療法はどれも、ガンの腫瘍とガン化した細胞にのみ焦点を当てている。つまり主流派の見解は、医学的に言え 
 ば、ガンに侵された体のガン細胞を全部殺すために、細胞を破壊する方法をとらなければならないと考えています。
  それに対し私の治療法は、身体の全環境の観察に基づいています。私たちの体は毎日ある量のガン細胞を算出しています
 が、免疫機構がそれを排除しています。私の714Xは、機能が低下したり自由な活動を阻まれた免疫機構に十分な力を取り 
 戻させ、本来の機能を果たせることができるのです。
  もし医学の専門家が私の製剤を無価値だと言うとすれば、彼ら自身の見解からすると、ある程度は道理にかなっているかも
 しれない。なぜかというと、私の製剤に細胞を破壊する効き目があるかどうかを検査しても、何も見つからないからです。
  私の研究は生物学の全く新しい見解だと言いましたが、それを自慢だと受け取らないでいただきたい。私はデリケートな生
 物のメカニズムを調整する効果的な方法を見つけただけなのです。それ以上の自負は持っていません。
  私の研究室は、人々の役に立つようにいつも開放されています。

 このように両者はガンに対する考え方において正反対だ。だからこそその治療法もまた違ってくる。通常のガン治療は「腫瘍
(ガン細胞)の痕跡が身体からすべて消えて初めてガンが治った」と考えるが、ネサンは「身体の免疫力を強めて回復させ、腫
瘍を無害なものにさえすれば大丈夫」とするのである。

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注記:”図(102ページ)”は引用できないが、それはネサーンに会った医師 >で指摘した楕円の図と同じものですからそちらを参照ください。


 これを読むと、ガンへの考え方がネサーンと現代医学では180°違っていることがわかる。

 全く正反対だ。

 この考え方は、ガンだけでなく病気全般に対しても成り立つはずである。

 現代の医者は、熱が出たら解熱剤を出す。

 これっておかしくないだろうか?

 身体が熱を出すのは、その熱でもって病気を直そうと身体がもがいているからである。熱を出さないともっともっとひどいことに
なるから、なんとか必至にがんばって(必要があって)熱を出しているのだ。

 それをなぜ人工的にわざわざ熱を下げなければならないのか。逆効果であるのは子供でもわかる。

 ガンも同じだ。
 身体はガンというものを作らざるをえない状況に追い込まれたから作っているはず。ガン細胞がないともっともっとひどいこと
になるから、それを必至に食い止めようと(なんらかの理由があって)ガン細胞を作っているはずである。生命をなんとか維持し
ようとできたのがガンなのだと思う。必要あってのガンだ。必要ないのに身体が作るはずないではないか。私は昔からばくぜん
とそんなふうに考えてきた。ネサーンや千島喜久男博士はじめ、現代でも同様の考えを示す人が大勢出てきてうれしいことだ。
しかし、こんなことはちょっと考えれば常識でわかる。
 そんな必要あって出てきたガン細胞を切り取るとか抗ガン剤でやっつけるとかして、ガンがとれたらとれたで「やったー、ガン
がとれた。治った!ばんざーい」とやっているプロの医者(と患者)を見ていると、情けなく、私は子供のころから「医者はアホと
ちゃうやろか」と思ってきた。現代医療は根本を見ずに、表面で取り繕っているのである。

 そんな子供にも馬鹿にされる痴呆的手法を延々と続けて患者は抗ガン剤等で殺され続けているのである。これには言葉もな
いね。千島喜久男博士の40年以上前の予言の通りとなった。


 「身体の免疫力をまず回復させる」というしごくまっとうな考えから714Xは生まれた。

 714Xは痴呆的現代医学とは対極に位置する製剤であり、それによって多くのガン患者の命が救われたのである。
ネサーンへの弾圧

つづく



2016/12/10                < ロッシ、Elements誌に登場! >


 ロッシがイタリアの雑誌Elements誌に掲載されたとの情報が、E-Cat Worldに載ったのでお知らせします。

http://www.e-catworld.com/2016/12/05/rossi-interview-in-italian-elements-magazine/

 雑誌をぺらぺらとめくっていけるようになっており、68〜70頁でロッシが登場しています。70頁にE-Catの絵も見えます。
http://www.gse.it/it/salastampa/Magazine%20Elementi/Pages/default.aspx?item=38

 このElements誌は、さまざまなエネルギー関連の技術を紹介する雑誌のようです。
 文字が小さくまたイタリア語なのですが、E-Cat WorldのURLのほうにこの雑誌のロッシへのインタビューが英語で掲載されて
いるので、そっちを見てください。そのインタビューの中から引用して気になるものを二つ拾ってみます。
Google翻訳にかけ私が意訳も加え手直ししました。

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E: What are the characteristics of the E-Cat’s operation? [a better translation would be simply: "how does the E-Cat
work?”]

AR: It’s relatively simple. The reactions take place inside a chamber or cell, into which very minute quantities of nickel
powder and hydrogen are injected at a given pressure. In order to trigger the fusion reaction between the atoms of the
two elements one must heat up the reaction chamber, and supply energy from the outside. The machine transforms an
infinitesimal quantity of nickel into copper ? the latter being the product of the reaction, together with low-energy gamma
rays that heat up the water.

E:E-Catはどのように機能するのですか?

R:それは比較的シンプルです。この装置はチャンバーまたはセルをもっており、その中で極微量のニッケル粉末、そし
て水素が所定の圧力で注入されます。それら2元素の原子間での融合反応を引き起こすために、反応チャンバを加熱
し、外部からエネルギーを供給します。装置は微量のニッケルを銅に変換します。後者(銅)は反応生成物で、低エネ
ルギーのガンマ線と一緒に出てきます。これらの反応が水を加熱します。


E: May we envision a development of the project and its future commercialization?

AR: What makes the E-Cat revolutionary with respects to the other hitherto existing experimental devices that use
palladium and deuterium (like the Fleischmann and Pons model), is the ratio between thermal energy produced and
supplied. This ratio is actually 200 to 1, that is, for 1 kWh of supplied electrical power, 200 thermal kilowatt-hours, or
more ? which may be used for heating, industrial applications, or the production of electrical power ? are produced. This
envisions a commercial use for this invention.

E:プロジェクトの開発と今後の商業化に関してどのように考えていますか?

AR:パラジウムと重水素(Fleischmann and Ponsモデルのような)を使用する従来の他の実験装置と比較してE-Cat
が革命的なのは、生成される熱エネルギーと供給される熱エネルギーの比です。この比率は200対1です。すなわち供
給電力1kWhに対し、200kWh以上の熱エネルギーが得られます。E-Catは、熱的、工業的な利用、あるいは電力生成
への応用を可能とします。このような商業的使用を想定しています。

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 やはりE-Catでは、ニッケルから銅への元素転換が起こっているようです。そしてCOP値も非常に高いようです。

 ロッシは、その際に出る余剰エネルギーを用いて商業的使用を考えているとわかります。



 ニッケルから銅・・・
 ケルヴランのメタル・ループあたりヒントないかな?⇒< ケルヴランの四つのループ




2016/12/15                 < 驚異のソマチッド(5) >


 驚異のソマチッド(4) >の続きを見ていきたい。


「ソマチッドと714Xの真実」p.110〜p.116から引用(色は杉岡が付けました。一部略しました。)
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ファーブル博士の証言

 1989年の「ネサン裁判」でも、この「考え方の違い」が一つの争点となった。検事側が「ネサンの714Xにはガンを殺す効力が
全くない、だからそれは明らかにニセ薬だ!」と主張したのに対し、ネサン側の証人として法廷に立ったフランスの医学博士ミシ
ェル・ファーブルは、ネサンの考え方と治療法を非常に分かりやすい比喩をもって説明した。そしてそれが問題の核心にメスを
入れた。(以下の引用は『完全なる治癒』徳間書店より)

  体内のガン細胞の発生は、戸外の蚊の大群の発生にたとえられます。通常療法では、手術や放射線、化学療法によって 
 悪性の細胞を破壊しようとしますが、それは殺虫剤を撒いて蚊の大群を追い払おうとするようなもので、あまり効果は期待で
 きません。なぜなら、蚊が繁殖に適した湿地に発生するように、ガン細胞も発育に適した体内環境で発生するからです。
  これに対し、ネサンの治療法は、蚊(ガン細胞)を一つ一つ殺すのではなく、そもそも蚊を発生させる湿地環境そのものを撲
 滅しようとするものです。慢性疾患は体内の湿地と密接に結びついているからです。
  (略)・・・・・・・

 このように証言したファーブル博士は、この裁判でのネサンの危機に際して、フランスからはるばる大西洋を渡って法廷に駆
けつけたのだった。というのもファーブル博士は、絶望的な状態にあった黒色腫の患者がネサンの714Xによって一年足らずで
完治したことを知り、それ以来ネサンのソマチッド理論を熱心に学び、ネサンの偉業を高く評価していたからである。
  ファーブル博士はこの証言の他にも、自らが行った714Xによるガン完治の症例を法廷でいくつか証言した。それにしても
「蚊の大量発生と湿地」の比喩によって「ガンと体内環境(免疫機構)」の関係を分かりやすく説明したのは見事だった。
 しかもファーブル博士は「パスツール」のことに触れ、さらに「エーテル体」にまで触れた。これらは現代医学におけるタブーで
あるにもかかわらず、ネサンのソマチッド理論と治療法を正しく理解するためには、そこまで踏み込んで考えなければならない
と示唆するものだった。

プロテクション・バリア
 パスツールとエーテル体のことに関しては機会を改めて触れるとして、セミナーの話に戻ろう。とにかくここでしっかり頭に入れ
ていただきたいのは、「培養基中でのソマチッドサイクル」と、「人体内でのソマチッドの生態」のことである。
 この2つの絵を比べてみてぼくが興味を抱いたのは、人体内には「プロテクション・バリア」が厳然とあり、これが健全である限
りソマチッドはおとなしくサイクルの最初の3つの姿しか表さないが、このバリアが弱体化したり損傷したりいたときに、突如とし
て暴走的に変形・成長していくということだった。 
 しかもその変化のプロセスは、培養基で見たサイクル通りに進んでいく。そこには厳然と不可避の秩序(変形の順番)があ
る。そうした暴走的(自動的)な変形・成長を防止するために、プロテクション・バリアが大きな役割を果たしているのである。
 ネサンは人体内で健康を保とうとして働いているこの絶妙な生命の機能を「プロテクション・バリア」と名付けたが、それこそが
ずばり「免疫機構」の働きだ。つまり、人体内の免疫機構が弱体化したときにプロテクション・バリアが弱くなり、いざそれが壊れ
るやソマチッドがどんどん異常なものに変形していくのである。
 もっとも人体内でのソマチッドサイクル(変形・成長のステップ)は、年単位という非常に長い時間をかけて進むという。それだ
けに、もしもネサンが培養基での観察をせず、ただ単に人体内の血液だけを観ていたとしたら、バクテリア形態や細菌形態
等々の観察物がソマチッドの変形体であることに気づかなかったかもしれない。目の前で突然二重胞子状(3段階)のソマチッ
ドがバクテリア形態(4段階)に変形する場面になどなかなか出くわせないからである。
 だが幸いなことに、ネサンはまず人体内の血液からソマチッドだけを抽出することに六年をかけて成功し、それを培養基で培
養して観察した。すると小さな粒状のソマチッドがやがてバクテリア形態に変化して、さらに違った姿に変形していった。そのス
テップは全部で16段階。それが約90時間という比較的短い時間内で観察できたのだ。
 
赤血球の中からソマチッドが誕生
  このサイクルがいつも同じ順序で同じように繰り返させることを、ネサンは丹念に何度も何度も実験をして観察し、そして確 
 認したのです。培養基中の観察では、サイクルの最後の16段階目を迎えると、やがてその菌糸体が壊れて再びそこからソマ
 チッドが生み出されます。そしてまた同じサイクルをたどって変形していくのです。
  しかしこれは培養基中でのことであって、人体内ではそうではありません。人体内のソマチッドは、赤血球の中からどんど
 ん生まれてくるのです。ソマチッドは生命体そのものが自ら生み出しているのです。

 ネサン夫人が語るこの言葉は非常に重要だ。培養基中ではソマチッドサイクルの最終段階で、菌糸体がたくさんのソマチッド
を放出する(生み出す)が、人体内では赤血球からソマチッドが次々と生まれてくるという事実である。
 このことを証明する映像をネサンはビデオに収めている。そのビデオには、血液を洗浄して赤血球の外にあるソマチッドをす
べて取り除いた上で血液を熱すると、赤血球の中に液体の状態で潜んでいたソマチッドが具体的なカタチを帯びて姿を現し、そ
こから次々と16のサイクルをたどっていく様子が記録されているのである。
 これはもちろん人体内での現象ではない。そこには人工的な処置が施されている。そもそも血液を熱するということ自体が
「生体内の自然な状態」とは異なっている。だからこそソマチッドは次々と姿を変え、短い時間の中で16段階のサイクルをたど
っていくのだ。
 それにしても驚くべきことは、赤血球を熱するまでは全く姿が見えなかったのに、熱を加えるや、液状に溶けていたソマチッド
が具体的なカタチをもって現れ出るということだ。これは決して単なる物質の変化現象ではない。それはまぎれもなく命をもった
生体の営みであり、だからこそその後も16段階の姿に次々と変化していく。
 もしもこれが単なる論文での発表だったら、「そんなバカな!そんなことありえない」と笑われ一蹴されて終わりだろうが、ネ
サンはその映像をビデオに収録した。赤血球の中からソマチッドが現れ出て、それが胞子状、バクテリア状、棒状、細菌状、酵
母状、子嚢胞子状、子嚢状、菌糸体状へとどんどん変化していくさまを記録したのである。
 これはまさに驚くべきことだ。こうした現象はいまの生物学や現代医学ではとうてい説明することができない。従来の医学・生
物学では信じがたいことに違いないが、これはまぎれもない観察事実なのである(2回目の訪問では、ソマチッドの誕生瞬間映
像を見せていただいた)。

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注意:強調の点が打ってあった個所は太文字に置き換えた。


 人体内ではソマチッドは赤血球から生まれてくる!

 これはまさに千島学説との関連を想起させる。千島喜久男は、赤血球がどんどん細胞に分化(変化)していく事実を突き止め
た。また生命体が飢餓状態に陥ったとき、細胞が赤血球へと逆戻りする事実も発見した。そんな千島学説は赤血球を基軸にお
く学説だが、ネサンはソマチッドが赤血球から生み出されることを発見したのだ。

 詳細まではわからないが、赤血球のそんな動的な働きにソマチッドが関係していることは間違いない。「人体内でのソマチッ
ドサイクル(変形・成長のステップ)は、年単位という非常に長い時間をかけて進む」という事実も興味深く、重要な点だ。
人体外(培養基)と人体内ではソマチッドのふるまいはまるで違うのだ。人体内では人体外とは違ってソマチッドサイクル
(以下サイクル)の進行が極めてゆっくりであり(年単位という時間をかけて変化)、そしてよほどのことがない限りサイ
クルの4段階目以降には行かない。人体内では強固なプロテクション・バリアが働いていてソマチッドが異常な形態をとるこ
とを抑えている。そしてそれには体液(血液)が非常に重要な役割を果たしている。

 ネサーンのいうプロテクション・バリアは我々の免疫機構そのものである。免疫機構が正常に働いているか否かはソマチッド
の状態を見ることでわかる。免疫力が落ちソマチッドが異常な形態をとりはじめたときガンができてくる。ガンができてくるとサイ
クル4段階目以降のソマチッドが現れる(健康人ではソマチッドは1〜3段階の形態しかとらない)。


免疫機構が正常⇒ソマチッドはソマチッドサイクルの3段階目までしか行かない(それ以外の姿は見せない)
免疫機構が弱っている⇒ソマチッドはソマチッドサイクルの16段階のさまざまな変形体に変化していく


 このように「ガンになる」ことと「ソマチッドの状態」には密接な関係があるのである。

 免疫機構が異常---ソマチッドがサイクルの4段階以降の姿を見せる---ガンができる


 こんな関係が見えてきた。


つづく




2016/12/17                < 驚異のソマチッド(6) >


 続きを見ていこう。

「ソマチッドと714Xの真実」p.116〜p.120から引用(色は杉岡が付けました。一部略しました。)
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精子と卵子とソマチッド

 培養基を使っての人工的な環境の中で、ソマチッドは自動的にソマチッドサイクルをたどって次々と変化していく。
 このことは、そこに人体のようなプロテクション・バリアがないことを物語っている。人体内ではプロテクション・バリアがしっかり
と働き、よほどのことがない限りソマチッドの異常な変化が起こらないように機能しているが、人工的な培養基中ではその機能
が働かない。だからソマチッドは自動的にサイクルをたどって変化し続けていくのである。
 ただ、人為的に培養基を「ソマチッドにとって異常な危機状態」にしたときにはレジスタンスが起きる。すなわち水分を蒸発さ
せてしまったり、栄養素をなくしたり、強い酸を注いだりすると、ソマチッドは固い殻に閉じこもって緊急避難して生き延びようと
する。しかし人体内においてはソマチッドのレジスタンスは全く見られない。というより、生きている人体内ではソマチッドにとっ
ての危機的な環境などありえないのである。
 このことに関して、ネサン夫人は次のように言う。

  精子と卵子がくっついて新しい生命が生まれます。動物を使ってこのときの状態をソマトスコープで観察しますと、精子にも卵
 子にも非常にたくさんのソマチッドがあって、それがくっつくということは、そこにもっともっとたくさんのソマチッドがあふれてい
 るということです。すなわち、卵子に生命が宿るその瞬間はソマチッドがいっぱい!。
  こうして生まれた生命体は、その後もソマチッドに支えられて成長していきます。
  しかしどんな生命体にもやがて死が訪れます。生命体の一生をソマチッドの視点から見たとき、生命体はソマチッドの力に 
 よって誕生し成長し、そしてソマチッドを生み出す力が衰えたときに死が訪れると言えるのかもしれませんね。

 ということは、赤血球内からソマチッドが生まれ出にくくなり、体内のソマチッドが減少したときに死が訪れ、生命が消えた肉体
では当然のことながらプロテクション・バリアも免疫機構もその機能を失う。そしてそのときソマチッドは初めて危機を覚えるの
であろう。
 危機状況に直面したソマチッドはレジスタンスを起こし、石のように固い殻に閉じこもって生き延びようとする。こうすれば高熱
で焼かれても全く平気で、再び生存環境を得たときに目覚めて動き出すことができるからだ。

生命誕生の鍵を握るソマチッド

 『完全なる治癒』の著者クリストファー・バードも、次のように書いている。

  「ネサンの発見になるその新しい有機体(ソマチッド)は不滅であり、我々人間のような宿主が死んだ後、それは土に戻り、
 土の中で何千年、何万年と、もしかしたら何十億年も生きるのかもしれない」と・・・。

 またフランスの古生物学者ブロー教授は、「サハラ砂漠の真ん中から採取した30億年以上も前の岩石の薄片の中に含まれ
ていた小さな球状を、進化の鎖の一番最初のものと考えた」(『土・生命の母』)が、その本をクリストファー・バードがネサンに
見せたところ、ネサンは「ぜひ月の岩石のサンプルを手に入れて私の顕微鏡で調べたいものだ。その中にソマチッドが見つか
るかもしれない。地球上に存在するのと同じ原始的な生命の痕跡が・・」と言って目を輝かせたという。
 その言葉には、「ソマチッドが生命誕生のカギを握っているに違いない」というネサンの考えが如実に現れ出ている。それもネ
サンが、さまざまな実験や観察研究を通してソマチッドの不思議な働きを多々目にしてきたからであろう。
 さて、「卵子と精子がくっついて受精する瞬間、そこはソマチッドの海と化す」と語ったネサン夫人は、続いて受精卵がどのよう
にして一個の生命体をかたち作っていくかということについても説明してくれた。

   いまの生物学では、細胞の中に核があり、核の中の染色体が2つに分かれ、細胞分裂を次々と繰り返すことによって生命
 体が形成されていくと考えられています。つまり母細胞が娘細胞をどんどん生み出して(分裂)いくという解釈です。
  しかし実際は、核分裂や細胞分裂が繰り返されて大きくなっていくのではなく、ただ単に形態がどんどん変わっていくので 
 す。これは非常に重要なことであって、なぜそのようなことが起こるかというとソマチッドが作用するからで、ソマチッドはDNA
 よりももっと重要なものであり、ソマチッドは遺伝情報を有しているのです。

 生物学や医学はいまや「DNA絶対主義」「DNA還元主義」に陥ってしまっている感があるが、「ソマチッドは、DNAよりももっと
重要なもの」とネサン夫人は言う。
 実際、遺伝子の配列を明らかにしたゲノム研究だけでは生命活動の神秘がほとんど解明できず、ヒトゲノム解析が終わった
あとには「ポストゲノム」として、糖鎖研究、脂質研究、・・・・・(略)・・・・・
しかしそれでも出口が見えず・・・・(略)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
電子顕微鏡ではナノバイオ(極微生命体)を生きたまま観察することができず、それゆえソマチッドが変化するサイクルの観察
などとうてい不可能だからである。

************************************************************


 ソマチッドがレジスタンスを起こす!?なんと面白い性質だろう。

 水分を蒸発させたり、栄養素をなくしたり、強い酸を注いだりすると、ソマチッドは固い殻に閉じこもって緊急避難して生き延び
ようとする!まさに不死身の生命体である。しかし、これは人体外での話であって、人体内ではそんなことは起こらない。

「ソマチッドと714Xの真実」には詳しく書かれていないが、人体内ではソマチッドは自然に消滅していくことを稲田氏らとセミナー
に参加した木の香治療院の光田大輔氏がネサーンから次のように聞き出している。⇒ネサーンに会った医師 >

3.ソマチッドは不死の生き物と言われていますが、本当ですか?
ネサーンさん: 培養環境の中で、環境を急激に悪化させた場合、ソマチッ
       ドはスポロフォームに変換します。この状態のソマチッド
       は放射線をかけても、火に入れても破壊されることは無い
       のですが、これはあくまでも培養環境の中での出来事です。
       血液内ではソマチッドはきちんと自然消滅していきます。



 さて、ネサーン夫人の次の言葉も重要だ。

「しかし実際は、核分裂や細胞分裂が繰り返されて大きくなっていくのではなく、ただ単に形態がどんどん変わっていくので  
す。これは非常に重要なことであって、なぜそのようなことが起こるかというとソマチッドが作用するからで、ソマチッドはDNA 
よりももっと重要なものであり、ソマチッドは遺伝情報を有しているのです。」

 これは千島学説を想わざるを得ない。千島喜久男によると、生体内では細胞分裂はほとんど起きない。赤血球が白血球を介
して細胞へと分化していく。ネサーン夫人の言葉から、千島学説の周辺にソマチッドが関係していることは間違いない。ソマチッ
ドは赤血球から生み出されてくるのだから!
 
 ソマチッドは生命の根幹にかかわっている

 もし千島博士がネサーンの研究を知ったら、どれほど驚いたであろうか。しかしそれを知ることはなかった。地球の裏側で同
時進行的に行われ、しかも現代医学から非難され表に出ることを拒まれた研究が千島に伝えられることなどなかったのであ
る。

 そして、ネサーン夫人がいう”ソマチッドは遺伝情報を有する”という事実も決定的に重要だ。現代生物学では、遺伝情報を
もつのはDNAだけと信じられているがそうではなかったのである。この衝撃的な事実は、本で次に述べられることになる。

つづく




2016/12/21                < 勝手気ままに >


 今日は私がふだん思っていてなかなか言えなかったことを思い切って書きたい。それを見て、トンデモとか言いたい人は勝手
に思え!という感じで書いていきたい(笑)。

 さて、人間や動物、植物もふくめて生体内で元素転換が起こっているのは当然中の当然である。例えば土が好物というとん
でもない人間が存在することや、また妊婦が土を食べたくなったり動物が妊娠すると土を食べる性質があるのは、Si→Caの元
素転換を考えるとわかることである。⇒土を食う人々
 このようなことは教科書を聖書のように大事に思う学者先生には到底信じられないことだが、ケルヴラン、フォーゲルやバラン
ジェ他の大勢の人たちの過去の研究を総合的に眺めれば当然のごとく理解できる。常温核融合でも、元素転換は常識的に起
こっている。

 で、その元素転換である。それは人間のエネルギー源の一つとなっているのではないか。

 人間は食物からエネルギーを得ている。当たり前である。しかしそれだけなのか?世の中には極端に小食の人もいるし、飲
まず食わずの激しい修行を長期間続ける(千日回峰行など)人もいて、どう見ても食物だけで足りるものではない。エネルギー
収支が合わない。

 いや小食どころではない。じつは不食の人も大勢いる。日本では山田鷹夫氏が有名だがもっとたくさんいる。

 自然医学で有名な森下敬一博士によれば、世界で10万人も不食の人がいるそうだ。とてつもない数ではないか!

 10万人でも1万人でもどちらでもよく、実際にそのような人が存在するということ自体がたいへんなことだ。現代の栄養学が
いかにうすっぺらで嘘に満ちたものか、それだけでわかろうというものである。

 我々は「三食食べることが重要だ!」と小さい頃から聞かされて成長するので、みな「三食きちんとたべなきゃ!」と固定観念
で思っているが、本当なのか?(私はときどき朝食を抜くが快適に感じることが多い)

 実際は元素転換という核反応エネルギーを得て、我々は生きているのではないか。

 このことは医学関連で活躍されているジャーナリストの船瀬俊介氏が著書で主張している。氏は生体内での元素転換で発生
する核エネルギーを動物は利用しているはずと語っている。氏は渡り鳥が何千キロも食べないで飛び続ける不思議さから最初
このような考えをもたれたようである。それもそうだが、超小食の人がいる事実からも化学反応エネルギーだけでは理屈に合
わない。生体内元素転換を知ったらそのエネルギーを利用しているにちがいないと誰でも思う。じつは私も生体内元素転換を
知ったときからそう思っていたし、それを知っている人は誰だってそう思うにちがいない。

 さて、糖尿病は食べ過ぎが原因である。またガンも食べ過ぎが遠因としてあるとも言われている。

 現代人は食べ過ぎなのである。

 断食が病気に非常に効果的であることも知られている。私が昔から気になっているものに粉ミルク療法がある。
これなどはやさしいプチ断食と言えるが、実際に多くのガン患者を救ってきた。
http://hokkdika.seesaa.net/article/267630265.html

 が、しかし案の定というべきか、ネサーンと同様、そんなに簡単にガンが治ってもらっては困る人たちの怒りにふれ?粉ミルク
療法も詐欺あつかいされ大弾圧を受けた。⇒大阪粉ミルク事件 @http://omote.sandoo.jp/14726068476178

 これはまさにネサーンへの弾圧と同じではないか!ネサーンへの弾圧

 牛山博士のSIC製剤への不当な扱いと同じだ 牛山博士のSIC


 粉ミルク療法はまさに千島学説の正しさの証明である。上記@のサイト中にもあるが、断食をすると細胞が赤血球へと逆戻り
していくという現象が生じる。

 なぜ粉ミルク療法でガンが治るのか?

 それは、悪いガン細胞が溶け出すように血液に変わっていったからに他ならない。粉ミルクが直接ガンに作用したのではな
い。細胞⇒赤血球への逆分化(変化)によってガン細胞が無くなっていったのである。

 これは千島学説を知っている者からすると、すぐにわかることだ。


 現代医学の迷走&暴走を止めるのは千島学説の復活しかない!




2016/12/23                < 驚異のソマチッド(7) >


 (6)の続きを見ていこう。

「ソマチッドと714Xの真実」p.120〜p.123から引用(色は杉岡が付けました。一部略しました。)
************************************************************
ソマチッドはDNAの前駆的なもの

 ところで、「ソマチッドはDNAよりももっと重要なもの」というのは、いったい何を意味しているのだろうか。それは「ソマチッドは
DNAの前駆的なもの」という意味であり、つまり「ソマチッド自体が遺伝情報を持っている」ということだ。ガストン・ネサンがそ
の事実を発見したのは1969年のこと。いまから40年も前のことだった。

  まず白い毛のウサギの血液からソマチッドを採取して、そのソマチッドを含む溶液を黒いウサギの大動脈に注射します。一
 日に一ccずつ、二週間くらい毎日投与し続けるのです。すると、一ヶ月足らずで黒いウサギの毛の半分が白い毛に変わり始
 め、黒かったウサギが灰色に変化し出します。それとは逆に、黒いウサギのソマチッドを白いウサギに注射し続けると、同じよ
 うに白いウサギの毛が、45日くらいですっかり灰色に変わってしまうのです。
 
 ネサン夫人が語るこの実験は、何度やっても同じ結果を得たという。つまりは、白いウサギのソマチッドが、黒いウサギに遺
伝情報を与えて毛の色を変化させてしまうのだ。この事実は「ソマチッドが遺伝子的なものを運んでいく」ことを物語っている。
マチッドにDNAはないものの、ソマチッドの交換だけで変化が起こってしまうのだ。

 さらに実験を続けた結果、「白い毛の皮膚の断片を切り取り、黒いウサギからも同じサイズの断片を切り取って、白いウサギ
の皮膚の断片をその場所に移植すると、その移植組織は、ソマチッドの移動がないときに通常起こる拒絶反応の兆候をいっさ
い示さない」ということが分かった。移植手術では一般に「拒絶反応症候群」に悩まされるものだが、そこにソマチッド移動を含
めると、拒絶反応が全くなくなってしまう。これは遺伝子工学分野での、まさに革新的な発見である。

ソマチッドの承認は時間の問題
 「ソマチッドはDNAの前駆的なものであり、ソマチッドは遺伝情報を持っている」というネサンのこの発見は、いまからほぼ40
年前の数々の実験を通して得られたものだった。ネサンがこの驚くべき発見をした1969年といえば、フリードリッヒ・ミーシェル
が細胞核の中にDNAを発見し、このDNAが遺伝で何らかの働きをしているはずと考えた1869年から、まさにちょうど100年後の
ことだった。その記念すべき年に、ネサンはウサギを使った実験で「ソマチッドが遺伝情報を有している」であることを発見した
のである。
 余談になるが、ミーシェルのこの「DNAの発見」は1952年まで医学界で認められなかった。1944年にエイヴァリがDNAと遺伝
の関係を実証したにもかかわらず、ミーシェルの画期的な見解は83年間にもわかって異端視され続けてきたのである。このよ
うに、とかく天才科学者は不遇な運命をたどらざるをえないようだ。

 『完全なる治癒』の刊行に寄せて、ローエン医師は「ガストン・ネサンの研究に基づいて、医学書は書き換えられなければな
らない」とし、ギャノング医師は「ソマチッドが生命の起源を謎を解明する鍵の一つであることは間違いない」と述べ、またシルド
ゥエヒター医博は「ガストン・ネサンの発見は医学における全く新しい次元を提示した。生命の基本単位であるソマチッドの発見
や、そのサイクルが観察できる顕微鏡の発明は、革命以外のなにものでもない。人体の健康状態や治療に対する人体の反応
を即座に正確に検知する彼の治療法は、これまでにない最高のものである。」と絶賛した。さらにランクロット医博は、「ネサン
のソマチッドは今世紀最大の発見である。」と評価し、シャルタン医師(ホメオパシー医)も「ネサンは、ワトソンとクリックが発見
した二重らせんよりも重要な基礎的事実を明らかにし、ホメオパシーを科学的に説明した」等々、ネサンの快挙に対して多くの
医師や医学者が最大級の賛辞を贈っている。
 その意味で、ガストン・ネサンの研究は、どれ一つをとってもノーベル賞級の快挙である。ミーシェルの「DNAの発見」が認め
られるまでには83年間もの時間がかかってしまったが、ネサンの快挙もまだ認められていないとはいえ、それはもはや時間の
問題であろう。

************************************************************


 なんとネサーンは、ソマチッドが遺伝情報を持っていることを発見したのだ!

 DNAのみが遺伝情報をもつとする現代生物学の土台を揺るがす発見である。

 稲田氏はソマチッドをDNAの”前駆的なもの”と表現していることに注意したい。よくソマチッドはDNAの前駆体と言われDNA
がソマチッドから造られるかのような印象を受けるが、そうではない。バウの道中記 >でセバスチャン宮崎氏がネサーン
に質問してネサーンが否定していることからもわかる。

4.ソマチッドはDNAの前駆物と言われていますが、本当ですか?
ネサーンさん: 違います。ソマチッドは確かに、何らかの形で、その人の
       遺伝的情報を持っています。しかし、ソマチッドがDNAを
       造ることは無いと思います。

 DNAはソマチッドから造られるのではない。稲田氏はその辺を意識して”前駆的なもの”と微妙な書き方をしているのだと思
う。

 さらに驚くべきことが書いてある。
 黒いウサギに白いウサギのソマチッドを注入し、また白いウサギに黒いウサギのソマチッドを注入したソマチッド移動ともいう
べき実験である。その結果・・・

ソマチッド移動を行ったウサギ同士の皮膚移植では、拒絶反応がまったく起きないことがわかったのだ!

 この実験は大変なことを示唆しているように見える。この事実は、ソマチッドが「個体とはなにか?」「自分とはなにか?」とい
う根源の問いに関係することを示しているように思うがいかがだろうか。

 ネサーンは時代を超越した天才である。がゆえに(稲田氏も述べるように)、不遇な運命をたどることになった。いつの時代で
も超絶的な天才は理解が得られず不遇となる。本当ならネサーンはノーベル賞1000個もらってもおかしくない。そう思うと、い
ま騒いでいるiPSなどちゃちなものだ・・


 ネーサンのソマチッドは今世紀最大の発見である   ランクロット医博


つづく





2016/12/25             < Dusty Plasmaによる元素転換 >


 一風変わった、しかし大変気になる元素転換研究を見つけた。

ECat-Worldに最近載った記事で紹介されたもので、ハンガリーの科学者Egely氏の研究である。
MFMP Features Video with Gyorgy Egely on Transmutation and Cold Fusion in Dusty Plasma

 ビデオと論文が掲載されている。ビデオでインタビューアーはEgelyを”イーグリー”と言っているようだ。

 論文は直接的には次のものである。
Transmutation by Dust Fusion ⇒http://www.infinite-energy.com/iemagazine/issue130/EgelyIE130.pdf

アブストラクトは次の通り。
************************************************************
Test results will be shown for transmutation experiments. The simplest is the so-called Oshawa chain when only carbon
and air are the initial materials. However, the heavier isotopes also take part in the reaction chain. The heaviest end
products, as Fe, Cu, Zn, are not found in all test results, but Si, Ca, Al are abundant.
When zeolites were tested no new materials were observed, but their ratio changed significantly.
The radioactivity of uranium salts was also influenced. The gamma radiation decreased, but beta radiation increased during
the tests.
************************************************************

訳すと、次のようになろうか。
************************************************************
試験結果は核変換によって説明される。 最も簡単なものは、いわゆるオオサワ鎖であり、炭素と空気のみが初期材料である。
しかし、より重い同位体もまた反応連鎖に参加する。 Fe、Cu、Znの最も重い最終生成物は全ての試験結果にはおいて見られ
ないが、Si、Ca、Alは豊富にある。
ゼオライトが試験されたとき、新しい物質は観察されなかったが、物質の比率が大きく変化した。ウラン塩の放射能もまた影響
を受けた。 試験を通じて、ガンマ線は減少したが、ベータ線は増加した。
************************************************************

次のような元素転換の式が並ぶ。

12C + 12C → 24Mg

16O + 16O → 32S

12C + 16O → 28Si

なお先頭の番号は質量数である。

 これらがDusty PlasmaとかDust Fusionとかいう反応で生じるらしい。

 じつはまだこの研究の全容はよく理解できていないのだが、重要であることは直感でわかる。Dusty Plasmaとはなんなのだ
ろうか。

 このDusty Plasmaによる研究はEgely氏が最初ではなく、なんとニコラ・テスラにまでさかのぼることができるという。過去に何
度も再発見されてきたものらしい。

 論文とビデオで驚いたのは、この反応の基礎を占めているものにオーサワ鎖(オーサワ反応)というものを置いていることで
ある。ビデオ中で”ジョージ・オーサワ”と言っている。

 ジョージ・オーサワは故・桜沢如一氏(さくらざわ ゆきかず, 1893-1966)のことである。氏は海外ではジョージ・オーサワの名で
呼ばれた。

 ビデオ中の5分〜6分位で”Gorge Oshawa Cycle”が出てくる。これは桜沢如一氏が考案した元素転換の規則グラフのよう
だ。C, N, Oの元素から出発して他の元素に転換していく仕組みを表したグラフのようである。

 ジョージ・オーサワの名前が海外の研究者から飛び出したことに非常に驚いている。

 桜沢氏は戦前から戦後にかけて食養やマクロビオティックを広めた人物として国際的に有名であり、じつは私は氏のことが最
近気になりだした所であった。桜沢は日本よりもおそらく海外での方がよく知られているのである。
http://go-library.net/about/

http://go-library.net/profile/

 そんな桜沢は食文化運動だけでなく元素転換にも興味を示し、たしか自身でも元素転換を成し遂げている。
千島喜久男博士がケルヴランとパリで会ったときも桜沢が関係しているはずである(千島博士の著書でそれが示唆されてい
る)。桜沢はケルヴランの元素転換にも非常に興味を示しさかんにそれを喧伝し、自分でも研究を行っていたのである。

 脱線してしまったが、この論文とビデオはさらに深く見る必要がある。

 時間がなく、まだよく読めていない。先に紹介だけした。さらに時間をかけて見ていかなければならない。

ビデオの後半、ミトコンドリアという言葉が出てくる。この研究は生体内元素転換にも関係しているかもしれない。





2016/12/29                < 驚異のソマチッド(8) >


 (7)の続きを見ていきたい。ここでは摩訶不思議としかいいようがない現象が紹介されています。

「ソマチッドと714Xの真実」p.123〜p.126から引用(色は杉岡が付けました)。
************************************************************
成長し続ける肉の切片

 「もうひとつ、とても興味深い実験をご紹介しましょう」
 ネサン夫人はそう語り、笑みを浮かべながらある驚異的な実験について語り始めた。

  新鮮なラットの肉を、シシカカブ用の肉と同じように一センチ立方の大きさに切り取って、その肉に、試験管内で培養したソマ
 チッドを注入しました。そしてそれを密封した真空状態の容器に入れ、肉を腐敗させる可能性のある空気中の物質や微生物 
 からしっかり守りながら、その容器を日の当たる窓辺に置いてみたのです。 
  その結果、いったい何が起こったでしょうか。それについてもあとで研究室で実際に見ていただくことにしますね。

 一センチ立方に切り取った小さな肉片に、ソマチッドを注入したらどうなるのか。このことは、実は『完全なる治癒』でも紹介さ
れている。ネサン夫人は「午後お見せします」とややもったいぶりながらも、その肉が「どんどん大きく成長した」ことを話してくれ
た。

  肉を長時間放置しておいたら、腐ってしまうか乾燥して粉々になってしまうのが普通です。ところがソマチッドを注入したその
 肉は、いつまで経っても腐ることはありませんでした。腐るどころか肉片はいつまでも健康色を保ち、最初の新鮮さをその後も
 ずっと保ち続けたばかりではなく、不思議なことにしだいに大きくなっていきました。それはまるで生きた生き物のようにどんど
 ん成長し続けたのです。
  このことをハンバーガーのマクドナルドに教えてあげたら、きっと大喜びするでしょう(笑)。この実験から分かることは、ソマ
 チッドには外部からエネルギーを取り入れる働きがあるということです。

 ソマチッドを注入された肉片が成長し続ける。本当にそんなことがありうるのだろうか。『完全なる治癒』にも書かれていたそ
のことに対し、ぼくは正直、「本当かなあ?」と半信半疑の気持ちを抱いていた。しかしネサン夫人は、セミナーでその事実を強
調した。そして午後からその実験結果を見せてくれるという。
 わずか一センチ立方の肉片に、ただソマチッドを注入しただけで窓辺に置く。その容器は真空状態に密閉されているのだか
ら、新しく酸素が入ることはない。生命体の成長には栄養素も不可欠だが、それも容器の中にはない。生命に必要な酸素も栄
養素もなしで、なぜ小さな肉片が成長できるのだろうか。
 容器に密閉されて窓辺に置かれたその肉片には、しかし太陽光が注がれていた。窓辺に置いただけだから、太陽光が当た
るのは日中に限ってである。ということは、ソマチッドは太陽光をエネルギー源としてラットの肉の細胞に成長作用を及ぼしてい
るのだろうか。
 また、「肉片に電気的な刺激を与えるとどんどん成長していく」というから、ソマチッドは電磁気や磁気に敏感に反応するもの
なのかもしれない。
************************************************************


 密閉&真空状態におかれた肉片が勝手にどんどん成長する!!

 まさに驚異の現象である。ソマチッドの働きは摩訶不思議としか言いようがない。

 いったいどういうことなんだろうか?

 ソマチッドを注入した肉片を日光が当たる場所に置くというのがポイントで、逆に言えば、日光が当たらなければ成長しない
と考えられる。(上の最後に電気的な刺激を与えても成長するとも書かれているが。。)

 ということは、ネサン夫人もいうように、ソマチッドは外部から(真空から?)エネルギーを取り入れる働きがあるということを意
味しているのではなかろうか。そして、それは人間でも当然起こり得ることで、そんなソマチッドの働きから、もしかしたら不食の
人が生きていられるのかもしれない。⇒勝手気ままに >

 人間が知覚できる範囲は限られており、人間はその知覚をもってしか判断できないため、その外側の世界のことは原理的に
わからない。人間がわかることは少ないと言わざるをえないのである。

 「ソマチッドと714Xの真実」には大きくなった瓶内の肉片の写真が出ている。一センチ立方から始まったことを考えるとかなり
大きくなっており(ざっと30倍位か?)、それは新鮮な肉片そのものである。小さな肉片がそんなに大きくなった原因は現代科
学ではわからない。

 そんな現代科学をあざ笑うかのように肉片はいまも成長し続けているのである。




2017/1/3               < 驚異のソマチッド(9) >

 (8)の続きを見ていこう。

「ソマチッドと714Xの真実」p.126〜p.131から引用(色は杉岡が付けました)。
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ミッシング・リンクを埋める
 それにしてもこの実験は驚きである。従来の生物学ではとても説明することができない。だからこそガストン・ネサンはソマチ
ッドの発見以来「新生物学」を提唱しているわけであるが、まさに生命の発生や成長の謎を解くにはソマチッドの研究が不可欠
となろう。
 ネサンはソマチッドを発見し、その成長サイクルなどの生態を丹念に研究しながらも、まだ決して解明しつくしたわけではな
い。ネサン自身もあるジャーナリストの質問に対して、次のように答えている。

  私は血液中の小体のライフ・サイクルを立証しました。そのことは「生命の基礎についての全く新しい見解」を打ち出したこと
 を意味します。
  この「新しい生物学」はまだ理論的に完全ではありませんが、この見解に基づいて、病気で苦しむ人々に恩恵をもたらす方 
 法が発見できたのです。
  ソマチッドはDNAの前駆的なものだと言えます。つまり、これまで生命活動の基本単位と考えられてきたDNAを理解する上
 で欠落していた「ミッシング・リンク」(失われた環=生物の進化において未発見の仮想上の生物)を、ソマチッドが提供でき 
 るということです。

 生命はどこから発生してきたのか。生命のいちばん最初のカタチとは何か。現代の分子生物学はDNAをその出発点に置く
が、ではDNAはどのように誕生したのか。生命と物質の間には相変わらずミッシング・リンクがあってつながらない。しかしネ
サ ンは、ソマチッドこそがそのミッシング・リンクを埋めるものだという。

ソマチッドはエネルギーの具現
 クリストファー・バードは『完全なる治癒』の中で、ネサンの前妻フランソワーズの言葉を、次のように紹介している。

  私たちは、ソマチッドは「エネルギーの具現」であるという結論に到達しました。
  ソマチッドは生命が最初に分化した具体的な形態であり、動植物の生きた生体に伝達できる遺伝的特質を持っています。
  この結論に達したのは、ソマチッドの最初の正常な三段階がないと、細胞分裂が起きないというこを発見したからです。

 ソマチッドは「エネルギーの具現」にして「生命が最初に分化した具体的な形態」、さらに「史上最少の生きたエネルギ ーのコ
ンデンサー」なのだと言う。これらはネサンが数々の実験から導き出したソマチッドの定義の一例であるが、ソマチッドはこの他
にもさまざまな実に奇妙なパワーを持っている。
 例えばネサンが1965年に開発したケレクトミンは、外科手術をせずに手足が簡単に切断できる製剤だった。すなわち、ネズミ
など哺乳動物の四肢のある部位にケレクトミンを注射すると、その部位から先の部分が痛みもなく腐りもせず、三日以内でポロ
リと簡単に切断できてしまうのだ。
 メスを使わず、痛みもなく、四肢が簡単に切断できるとしたなら、これは19世紀に開発された麻酔にも匹敵するものといえる
だろう。まさに信じがたい話だが、1970年代の後半に、クリストファー・バード自身がネズミの実験でその事実を確かめた。また
バードは友人の生化学者、リビンスキ博士にそのことを伝え、リビンスキが実際にボストンの病院の研究室でやってみたとこ
ろ、2匹のネズミの後脚が三日以内に体からポロリと分離した。しかも痛みは全くなかったらしく、ネズミは自分の脚が切断され
ていくというのに、いつものように食べたり飲んだり動き回ったり、さらに平気で交尾までしていたという。
 ネサンが発見したソマチッドを研究し実験していくと、とにかく従来の医学、生物学ではとても信じられないようなことがいろい
ろ起こる。ソマチッドにはそれくらい不思議なパワーが宿っている。それだけに、もしも医学がソマチッドを認めてそのパワーを
医療に活用したとしたら、医学や医療に目覚ましい進歩が起こり得ることは疑いえない。ただ、やみくもにソマチッドを利用する
ことは危険性もあり、だからこそまだまだソマチッド研究が必要なのだ。

 ネサン夫人は、その危険性を示す実験の一例を話してくれた。

   ウサギからソマチッドを採取してそれをネズミに入れたら、そのネズミからモンスターのような子供が生まれてきたんです。
  逆のケースでもそれは同じで、ネズミのソマチッドをウサギに入れたら大変です。なぜなら、そのウサギから生まれた子供に
  ネズミの足がついていたりなど、とにかく奇怪で異常な子供が次々と生まれてくるからです。
   それもたぶん、ソマチッドが遺伝情報を運び込んでいるからだろうと思います。
   このことから言えることは、動物などからとったソマチッドを人間の体内に直接入れるのは、非常に危険であるということで
  す。

 「私がなぜこんなことをお話ししたかと言いますと・・・」と、ネサン夫人はさらに続けた。

  それは、ソマチッドをよく理解しないまま、いい加減に使うと危険性があるからです。ソマチッドには遺伝子的なものを運ぶ力
があることが分かっています。だからこそ、慎重に慎重に扱っていかなければならないのです。

 ネサン夫人からそんな話を聞き、狂牛病の原因の一つと言われる「肉骨粉」や「とも食い」でも、そこに他の動物のソマチッド
が作用しているのかもしれないと思った。また千島学説やホメオパシー医学では、輸血や血液製剤やワクチンの危険性を強
調 しているが、その場合も他の生体のソマチッドが悪い影響を与えるのかもしれない。とにかくソマチッドにはさまざまな働きが
ある。ソマチッドは素晴らしいパワーも秘めていれば、他方、扱い方を間違うと危険性もあるのである。

 そんなソマチッド研究に基づいて、ガストン・ネサンは714Xを開発した。これはガン細胞をやっつけたり殺したりするものでは
なく、あくまで人体の免疫機構を強化するものだ。その場合、はたして714Xを注射しさえすれば免疫力が高まり、ガンや病気の
治癒が起こるのか。セミナーでは、ソマチッド理論に続いて、二日目にはこの問題にも触れられることになった(第4章にて詳
述)。
************************************************************


 ここでは、
ソマチッドは生命発生のカギを握る!そしてソマチッドは注意して使わないと危険だ!
ということが述べられている。

 まずネサーンが1965年に開発したケレクトミンである。これをネズミの切断したい手足の部位に注射すると、三日以内に その
部位がポロリと痛みもなく、取れてしまうという!こんな不思議なことがあるのだろうか。ケレクトミンとソマチッドの関係はよくわ
からないが、ケレクトミンが医学に応用されたら、手足の切断という局面で外科手術が不要になるかもしれない。しかも痛みが
ないのだからなおさらよい。

 次に、冒頭に書かれているように、ソマチッドは生物と無生物の間のミッシング・リンクを埋める存在なのかもしれない。生命
はいかに誕生してきたのか?それは生命科学の永遠のテーマだが、そこにソマチッドが中心的にかかわっていることはほぼ
間違いない。ソマチッドは生命体のようで生命体でない。いや、やはり生命体である!なぜなら、ソマチッドは周囲の環境に合
わせて16段階の形態変化を遂げていくからだ。ソマトスコープを覗いた稲田氏も酒向猛博士も、それはまさしく生きた生命体で
ある!と述べている。

 しかし、ソマチッドには危険な面もあるという。
 ウサギのソマチッドをネズミに”注入したら”、モンスターが誕生したという。恐ろしい話ではないか。ソマチッドは慎重にも慎重
の上扱わねばならないとわかる。(そんなことは軍などはとっくにを知っていて、生物兵器などに用いているのかもしれない)
ここで「注入したら」の意味は、注射で血管に注入するという意味のはずである。注射で他生物のソマチッドを血管に注入する
と、種類の違うソマチッド同士がけんかする状態となってまずいことになるのだろう。ソマチッドは生物個体を識別する遺伝情報
をもっているがゆえに、遺伝情報が混乱し非常に悪い状態が出てしまうのだと思う。

いやそれは種の異なる動物間の話にとどまらないのかもしれない。ソマチッドは個体個体(個人個人)の特定の遺伝情報をも
つのだから、人間同士の”ソマチッド移動”ともいうべき輸血でも悪い影響が出るはずである。「千島学説やホメオパシー医学で
は、輸血や血液製剤やワクチンの危険性を強調しているが、その場合も他の生体のソマチッドが悪い影響を与えるのかもしれ
ない。」との稲田氏の指摘はそれを暗示する。

 半年前、船瀬・内海両氏の著作から衝撃を受け、輸血の危険性を書いた。
「血液の闇」 >、< 「血液の闇」 その2

 千島喜久男博士が輸血の危険性を半世紀前から主張していたことも記した。⇒千島喜久男博士の輸血への見解

 「輸血がどうして危険なのか?」がネサーンの研究でわかった気がする。血液中に個人個人の遺伝情報をもつソマチッドがた
くさんいるのだから”ソマチッド移動”たる輸血が危険なのは当たり前と思う。
 
 自分の体内に”注射で”他人のソマチッド(または血液)を注入するのは非常にまずいが、”食べて”入れるのはそれほど悪影
響はないはずである。それは我々のふだんの食生活でもわかることであるし、かつてのエスキモーがアザラシの生肉を食べて
健康であったことなどからもわかる。

 ところで、ソマチッドがたくさんいるはずの生肉を食べて大丈夫なのはどうしてなのか。あることが分かっても別の疑問(問題)
が浮き上がってくる・・





2017/1/7            < Brillouin Energy社がLENRデバイスを開発 >


 米カリフォルニアのBrillouin Energy社がLENRパワーデバイスを開発したというニュースが出たので紹介します。

E-Cat Worldでのニュース記事はこちら

同じだが上でリンクされたこちらが元記事
http://www.prweb.com/releases/2017/01/prweb13961529.htm

この装置は、ニッケルと水素を原料として使用し熱(heat)とヘリウム(helium)を生成するようです。
SRI(Stanford Research International )が検証に協力しています。 5台の装置に対し長期間にわたって再現性など精密な検
証を行っています。なお、このSRIも米カリフォルニアにある研究機関です。
 ニッケル水素系の装置ということはロッシのE-Catと原料は同じといえるでしょう。ただし、生成物が熱とヘリウムということで、
ヘリウムというのがすこし異様な感じがします。ヘリウムは、ヘリウム3なのかヘリウム4なのか知りたいところです。質量数が3
か4かは結構大きな問題ですから。


 ところでSRIは常温核融合の騒動が起こった初期のころからCold fusionに非常に深くかかわってきた研究機関として有名で
す。常温核融合を調べていると、とにかく”SRI”はよく目にします。SRIではMcKubre(”マックーブリ”と読むようです)が有名で
す。氏は米国の常温核融合をリードしてきた中心人物の一人といえるかと思います。たしか電気分解を中心にやってきた人
で、北大の水野忠彦博士らもMcKubreの研究室を訪れたりしています。

 そのMcKubreがローマで行われた凝集系核科学国際会議ICCF15で発表した内容が日本語訳として公開されている資料を
見つけたので紹介します。
http://lenr-canr.org/acrobat/McKubreMCHcoldfusionc.pdf

 この論文は、電気分解を中心にCold fusioの状況全体を説明したものになっています。常温核融合はまだ分からない点も多
いが、現象発現の必要条件など明確になったことも多いことが書かれています。電気分解の常温核融合で出るエネルギーは
化学反応ではないことを明確に述べ、それはHe(4)発生の核反応に伴うものである可能性が非常に高いとしています。入力エ
ネルギーに対し27.5倍の出力エネルギーが得られたエネルジェテク社の驚異的な実験も紹介しています。電極材料への考察
など重要な指摘もあります。ただしこの論文は電気分解に特化しすぎていて、常温核融合で最も重要な現象の一つ元素転換
(格変換)についてほとんど述べられていないのは残念です(わずかなコメントがあるのみ)。

 前半に「豊田稔に助けられた」とありますが、これはアイシン精機会長であった故・豊田稔氏のことを指したものです。常温核
融合に対し世界的な偏見と批判があった中で、豊田氏がCold fusionを資金面から全面的にバックアップしたことは有名な話で
す。アイシンはテクノバ、TEETを通して間接的に常温核融合(今では凝集系核科学)を現在も支援しつづけています。




2017/1/8             < 驚異のソマチッド まとめ >


 <驚異のソマチッド>は(1)から(9)まで書いたので、これで終了である。
(1)で述べたように「ソマチッドと714Xの真実」(稲田芳弘著、Eco・クリエイティブ)で最重要はp.92〜p.131の範囲である。それ
を書き終えたのでシリーズとして一旦終了とする。断片で書きちらしてきたので、ここでまとめておこう。読者にしても、連続させ
て読むほうがソマチッドの全貌をとらえやすいかと思う。

驚異のソマチッド(1) >
驚異のソマチッド(2) >
驚異のソマチッド(3) >
驚異のソマチッド(4) >
驚異のソマチッド(5) >
驚異のソマチッド(6) >
驚異のソマチッド(7) >
驚異のソマチッド(8) >
驚異のソマチッド(9) >


 20世紀最大の発見ソマチッドをとくと味わっていただきたい。

 なぜ現代医学はネサーンやソマチッドを弾圧するのか?(弾圧しなければならないのか?)を考えていただきたい。

 そして、千島学説との関連を想っていただきたい。

 ソマチッドや千島学説に比べたら、iPS細胞など本当につまらない・・・と、つくづく思う。



2017/1/12          < 元素転換規則グラフ Gorge Oshawa Cycle >


 先日からどうも気になって仕方がない研究がある。Dusty Plasmaによる元素転換 >で見たハンガリーのEgely氏の元素
転換の研究である。

”Transmutation by Dust Fusion”と題した次の論文は、極めて面白い。
http://www.infinite-energy.com/iemagazine/issue130/EgelyIE130.pdf

EgelyはGorge Oshawa Cycle(ジョージ・オーサワ・サイクル)という軽元素における元素転換の規則グラフ(論文中Figure 2)と
もいうべきものを実験で証明しているようだ。これは凄いことだ。Gorge Oshawa Cycleは次のものである。

Gorge Oshawa Cycle(Egely氏論文”Transmutation by Dust Fusion”から引用)


 
 Gorge Oshawa CycleはN, C, Oから次々により重い元素が作られていくさまを示すわかりやすいグラフである。そしてこの規
則が正しいことをEgely氏は実験で証明したようである(一部検出されなかった元素もあるようだ)。これはGorge Oshawa Cycle
が元素転換において基本形となっている可能性を示唆するものともいえる。

C12 + O16 = Si28
C12 + C12 = Mg24
Mg24 + O16 = Ca40
O16 + O16 = S32
・・・・・・
などが成り立つことが上記サイクルから分かる。(数値は質量数)

 これは常温核融合における軽元素(周期表前半)の元素転換規則といえるかもしれない。ジョージ・オーサワこと桜沢如一は
ケルヴランの生体内元素転換にも傾倒していたので、その筋で発見された可能性もある。ということは、生体内元素転換とも関
係があるのだろうか。
 全くわからないが、Gorge Oshawa Cycleは”元素転換”という現代の錬金術の秘密をとく鍵を握っているのかもしれない。
桜沢はどういう経緯でこのサイクルにたどり着いたのか?興味が尽きない。

 生体内元素転換に関しては、ケルヴランが提唱した元素転換の規則が知られている。それは過去に紹介してきた次の四つ
のループである。⇒ケルヴランの四つのループ

 Gorge Oshawa Cycleとケルヴランのループはどのような関連があるのだろうか。どこが似ていてどこが違うのか。それらを調
べていくことは大事なことと思う。




2017/1/14         < Gorge Oshawa Cycleとケルヴランのループ (1) >


 では、Gorge Oshawa Cycleとケルヴランの各ループの比較を行っていきたい。こんなことはこれまで行われたことがないと思
われ、私が直感で重要だと勝手に思って行うことだから考察のミスも出るかもしれない。が、そんなことは気にせずやってみた
い。二人の巨匠が提唱した元素転換規則を比較し融合する作業を通じて、元素転換という未知なるもののなにかがわかるやも
しれない。(以下、Gorge Oshawa Cycleは”Oshawa Cycle”と記していく)

 ケルヴランのループは重要だがあまり世に知られていない。しかしそれが重要であることは疑い得ない。一方Oshawa Cycle
も興味深いものだ。が、こちらに至ってはほとんど全く知られていない。歴史に埋もれた宝物に見える。(Egely氏はどのような
経緯でOshawa Cycleを見つけてきたのか?) これを掘り起こしたい。

 さて、ケルヴランのループは四つある。
 アルカリ・ループ、ジオ・ループ、バイオ・ループ、メタル・ループの四ループ である。これらを一度に見るのはたいへんなので
今回はアルカリ・ループとジオ・ループに着目し、それとOshawa Cycleの共通点や違いを見てみよう。まずそれらを示す。

Gorge Oshawa CycleEgely論文”Transmutation by Dust Fusion”から引用)







 まず共通点を見てみよう。(元素記号後ろの数値は質量数)

 アルカリ・ループとジオ・ループの「Mg + O = Ca 」 ⇒ Oshawa Cycleの「Mg24 + O16 = Ca40」に対応。
ジオ・ループの「C + O = Si」 ⇒ Oshawa Cycleの「C12 + O16 = Si28」または「C12 + O18 = Si30」に対応。
ジオ・ループの「C + C = Mg」 ⇒ Oshawa Cycleの「C12 + C12 = Mg24」に対応。

 これらが共通している。
 ただし「C + O = Si」ではジオ・ループでは「C12 + O16 = Si28」の方を意味していると考えられる。

 次に相違点を見よう。
 細かい点より全体を眺めてすぐ気づくのはH(水素)がOshawa Cycleにはないということである。これは単純にOshawa Cycle
では水(H2O)を使っていないためと考えられる。ケルヴランのループは生体内の元素転換に関係することだから水が豊富にあ
る。Hがふんだんにあるおかげで、ケルヴランのループはOshawa Cycleよりバラエティに富んでいるように見える。(Egely氏の
実験でも空気中の水分もわずかにあるのかもしれないが、あっても量が極めてすくないので寄与がほとんどないのであろう)

 ジオ・ループにはSi + C = Ca」があるが、Oshawa Cycleには出ていない。なぜなのか?これは土を食う人々でも述
べたことにも関係し、生体にとって重要なはずの反応なのである。

 アルカリ・ループにある「Na + O = K」という大事な反応が、Oshawa Cycleにはない。そもそもOshawa CycleはNaが出てこ
ない。その代わりに「Mg24 + N15=K39」がある。しかしN15は存在率が低いN同位体だから、この反応は生体内では起こり
にくいだろう。

 ジョージ・オーサワこと桜沢如一(1893-1966)のOshawa CycleはC(炭素)とO(酸素)とN(窒素)を出発点におくものである。それ
は上のCycle図の中でCとOとNのみ文字サイズが大きいことからわかるし、Egely実験からもその意味がわかる(空気と炭素が
初期物質である)。桜沢は自身でこれらの初期物質から元素転換を確認したのではないか。桜沢の弟子の久司道夫氏の著書
「原子転換というヒント」にもたしか炭素を主体にした元素転換実験が紹介されていた。この本は以前読みそれなりに面白かっ
た。内容は多く忘れているが、サイトの過去のページを繰ってみると12年前原子転換というヒントに書いている。桜沢は金
(Gold)を作る実験にも成功しているようである。氏のプロフィールhttp://go-library.net/profile/の1964年でそれを示す記述が
ある。桜沢は最晩年に様々な元素転換実験を自身で行っていたことがわかる。久司氏もそれを引き継ぎ発展させたようだ。桜
沢如一氏も久司道夫氏も海外での方がよほど知られている。

 さらにOshawa Cycleで気づくのは、同位体の反応を多く取りあげていることである。例えば、CはC12, C13を、SiはSi28, Si30
を、NはN14, N15を、OではO16, O18を、TiではTi46, Ti48を取りあげている。そしてEgely論文でもそれら同位体の元素転換式
が書かれている。一方のケルヴランのループの方では同位体はほとんど考えられていない。すなわち、最も多量にあるものし
か考えていない(例えば、OならばO16のみ)。よって同位体という観点からはOshawa Cycleの方がより緻密に考察されている
といえるだろう。ケルヴランの方はその辺は単純に済まされている。

以上。

 共通点と相違点を思いつくままに書いた。
 Oshawa Cycleはケルヴランのループに比べて初期物質(出発点)が限られているので、出現元素の多彩さという面からはケ
ルヴランのそれに劣るのかもしれない。しかし、Oshawa CycleでもC,O,Nのみからこれほど多様な元素が生み出されていくのは
驚くべきことである。
 
 繰り返すが、Egely論文本当に重要である。元素がプラズマ状態になったときに、元素転換が起こりやすいことを示している
と思う。プラズマといえば、常温核融合において有名な水のプラズマ電気分解(略してプラズマ電解)を思い出す。プラズマ電解
は、北大の大森唯義博士によって見出されたものであり、これまで当サイトで幾度も紹介してきた。その発見時の様子は
プラズマ電解の発見で書いた。そこで、水野忠彦博士は「後日、私はEDXでこの沈殿物を調べたが、やはり多くの元素
が入っていることを見出している」と語っている。プラズマ電解でも元素転換現象が頻繁に起こっている。プラズマ電解は水の電
解実験であり、よって豊富にHがあるから(重水ならばD)、出現元素の種類も多くなるだろう。
 プラズマ現象は元素転換を起こすキーの一つなのだと思う。

 ハンガリーの科学者Egely(イーグリー)の名前は、これまでCold fusionの世界ではあまり出てこなかった。しかしその筋では
知られた人物なのかもしれない。You Tubeにいくつも氏の実験が出ている。例えば次のビデオでは、その音響とともにDusty
Plasmaの激しさがよくわかる。
https://www.youtube.com/watch?v=fbDcPDhp-9U

https://www.youtube.com/watch?v=AkIE0ixu8Z8


 なお、ケルヴランのアルカリ・ループとジオ・ループは過去に原子転換アルカリ・ループ、ケルヴランと千島喜久男博士>、
ジオ・ループに詳しく書いたので参照していただきたい。

 次回は、バイオ・ループとメタル・ループとの比較を行ってみたい。




2017/1/14         < Gorge Oshawa Cycleとケルヴランのループ (2) >


 一つ上の継続で、次にバイオ・ループ、メタル・ループとOshawa Cycleの比較を行ってみたい。

Gorge Oshawa CycleEgely論文”Transmutation by Dust Fusion”から引用)







 まず共通点を見てみよう。(元素記号後ろの数値は質量数)

 バイオ・ループの「O + O = S 」 ⇒ Oshawa Cycleの「O16 + O16 = S32」に対応。
 バイオ・ループの「N + O = P 」 ⇒ Oshawa Cycleの「N15 + O16 = P31」に対応。
 これらが共通している。

 メタル・ループとOshawa Cycleの関係性は難しい。Cu, Zn, Feなど共通の元素はあっても生成過程がまるで違っている。共通
部分があるのかないのか、現時点ではよくわからない。

 次に相違点を見よう。

 まずバイオ・ループの「F + C = P 」という反応がOshawa Cycleにはない。

 さらに(1)でも述べたが、ケルヴランの方はHがあるので、HのないOshawa Cycleとは色々と違ってきている。メタル・ループ
ではα粒子(陽子2個と中性子2個のヘリウム原子核に相当)をも考えているが、Oshawa Cycleにそんなものはない。

 Feは、常温核融合の元素転換でもよく出現する元素だ。Egely論文p.20にはOshawa CycleのAl27 + Al27 = Fe54」--@と
いう反応があるが、これなどは常温核融合ではあまり出てこない経路かと思う。
 
 Feに関してEgely論文では、2(C12 + O16) = Fe56(-2陽子崩壊?)という驚くべき反応式がp.20に載っている。これは
Oshawa Cycleにはないが、E.EskoとA.Jackという科学者が提唱する式のようだ。
 私はこれまで「動物の体内ではどうやってFe(鉄)を生成しているのだろう?」と思ってきた。赤血球ヘモグロビンの中心
にFeがあり、そのFeの補給は食物からの鉄分だけでは不十分だからだが(⇒T.S.さんとのやりとり、元素転換)、もし鉄Fe
が炭素Cと酸素Oから上記の反応で作られるなら、どんな食物からでもFeが生成できることになって疑問が解消する。E.Eskoと
A.Jackが提唱する式はその問題解決のヒントを与えるものなのだろうか?
(注意:Oshawa Cycleの「N15 + C12 = Al27」または「N14 + C13 = Al27」を経由し上記@式を経てFe生成という反応経路は、
N15とC13という同位体の存在率から起こりにくいはずである。)

 ケルヴランの四つのループにチタンTiは出てこない。Oshawa CycleにはTiが出てくる。Tiに関してもOshawa Cycle式に依るで
あろうことをEgely氏は示している(Ti46,48を検出、Egely論文p.20)。

 Egely論文p.20には、様々な検出元素におけるOshawa Cycleの反応式が掲載されているので、読者のみなさんは必ず目を通
してください。

 まだまだ気づいてないところも多いと思うが、こんなところでいったん終わりたい。

 なお、バイオ・ループ、メタル・ループの詳細は過去記事のバイオ・ループ >、<メタル・ループを参照していただきた
い。




2017/1/23             < JCF17は東京高専で >


 昨日、JCFから第17回目となるCF研究会年会の日時と場所が決まったと案内があったので、連絡します。
JCFの次サイトに案内が出ています。
http://jcfrs.org/NEW.HTML

詳しい内容は(上記URL内からも行けますが)、次となります。
http://jcfrs.org/jcf17.pdf

 3月19日(日)〜3月20日(月・祝)と休みと重なっていますし、東京・八王子ですので、関東圏の人は足を運ばれてはいかがで
しょうか。

 JCFとはなんぞや?という方のために・・。
 JCFとは、日本での常温核融合の研究者の集まりの研究会(ミニ学会)です。JCF17は今回で17回目を迎える研究発表会
のことです(JCFの会員ではなくても、研究者でなくてもだれでも参加できます。当日に飛び込んで受付で5千円払えばOKで
す)。

************************************************************
日時
平成29年3月19日(日)〜3月20日(月・祝)

会場
東京工業高等専門学校 マルチメディア教室 (8棟(専攻科棟)1階)

詳しい情報は、こちらをご覧ください

JCF17 会場責任者:
東京工業高等専門学校
土屋賢一
************************************************************


 JCF17が東京高専になったのはちょっと意外でした。私は周辺の動きから、てっきりNorman.D.Cook氏のいる関西大とばかり
思っていたので、関西にいる私としてはうれしくない決定です(笑)。。





2017/1/23               < 加藤式がん治療法(1) >

 
 がんの有効な治療法であった粉ミルク療法が気になっている。それは勝手気ままに >で紹介したものであり、警察・マ
スコミから弾圧をうけ闇に消された療法である。

 ”気になっている”というのは、この療法ををもっとよく知りたいという欲求である。粉ミルク療法を創った加藤清氏はどんな人
なのか?どのような経緯からこの画期的ながん治療法にたどりついたのか?ということをもっと知りたかったのだが、ネット検
索しても同じような情報ばかりでぱっとしたものはなかった。
 勝手気ままに >でも見たこちらのサイト中に”忰山”という文字が見えるのが気になった。忰山(かせやま)ってあの忰山
氏だろうか。きっとそうでは?

 先日書類を整理していたら2009年の10月の10日、11日に行われた千島学説研究会に参加したときにもらった資料が数冊出
てきた。それを見て驚いた。知りたかった粉ミルク療法が書かれているのである。そのプログラム冊子に、研究会代表の忰山
紀一(かせやま・きいち)氏が 「千島学説と加藤式がん治療法」と題して粉ミルク療法のことを詳しく書いているではないか(や
はり忰山氏はかかわっていたのだ・・)。さらにはもう一冊の別小冊子に仁志天映氏がこちらも詳細に弾圧事件の様子や粉ミ
ルク療法のことを書いている。
 これらは歴史に残すべき資料と言える。

 これらから引用として紹介したい。まず忰山氏の方から。長いので数回に分けて紹介したい。


『千島学説メール(No.45) 21世紀プロジェクト・文章塾発行 発行者/忰山紀一』から引用。(色は杉岡がつけました)
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              千島学説と加藤式がん治療法
                                             忰山紀一

  1、加藤清先生の名誉回復
 がんの自然治癒に、もっとも有効な食事療法は、加藤清先生が開発された粉ミルク判断食療法に勝るものはないと存じま
す。お金をいくらでも出すというのであれば、粉ミルクよりもすぐれたサプリメントも存在しますが、即効性(生活満足度を得る)の
点において、お金を出しただけの価値のあるものは、経験上少ないように思います。
 末期がん患者において、その余命をのばすことは何をおいてもやらなければならないことですが、もっと大事なことは、この療
法を続ければ、がん患者に生きのびることが出来るのではないかという希望をもたせることが一番だと考えます。なのに大阪
府警は、加藤清先生の粉ミルク療法を踏みにじりおおくのがん患者の希望を消したのです。マスコミは、その悪徳ぶりを発揮し
ました。警察の調査をうのみにして、加藤清先生を悪徳者に仕立てあげ、ついに先生を自殺におい込んだのです。
 その加藤先生を救った食養家は誰一人いない。治療家もいない。加藤先生をかろうじて救ったのは、先生の治療を受けたが
ん患者とその家族です。そして、小説家の三浦綾子さんと千島学説です。インチキ療法ではなかったが、経営の方法論がわる
かったと、好意的なコメントを述べた医者もいらっしゃいました。その医者の先生で、粉ミルクを試されたドクターは、私の知る限
り一人もいらっしゃいません。まして、がん患者に対応されたドクターは、いままで一人もいらっしゃいません。
 加藤清先生ほど正義感の強かった人は、私はそう多く見ていません。正義感だとか、世のため人のためだとかいう治療家を
多く見て来ましたが、いざ火の粉が飛んで来そうになると、たいていの人は腰が引けて逃げ出していましたね。
 正しいか正しくないか、その判断にしても同じです。信念を持って判断する人は、きわめて少ない。ほとんどの人が世間態を
気にして、とくにマスコミの報道を信じて、自分の判断基準にしています。粉ミルク療法事件のとき、加藤清先生の一味だとし
て、私も新聞で叩かれました。私の住む村は、保守的で狭い村です。身内の一部を含め、近所の人から白い眼で見られたもの
です。マスコミは良識をもっていつも判断するかというと、そうではありません。ときに暴走します。
 松本サリン事件は何んだったのでしょうか。粉ミルク療法事件にしても、マスコミの報道合戦の餌食になったといえなくもない
ですね。
 私の書いた「よみがえる千島学説」(当時は徳間本)は、警察の押収品の中にありました。そのなかに、千島喜久男が発見し
た新説を13項目ほどならべました。私の担当刑事がその新説に対する見解を、警察医学のトップに求めたのです。その見解
を、私は調査室で読みましたが、実に立派な内容でした。コピーを求めたのですが、それは出来ないということで、私の記憶を
たどると「血液は生命に直接かかわる問題であるが、諸説紛々で、定説が必ずしも正しいという状況に至っていない。定説とい
えども仮説であって、一概に千島学説を間違いであるという断定はできない」というものでした。
 「がん革命」(地湧社)は、私がゴーストライター(影の作家)として書いた本で、いまだに売れています。末期がん患者が社会
復帰している様子を100人も報告すれば、がん革命はおきるだろうとの企画で、私は沖縄まで取材に行き書きました。加藤清
先生のがん治療は、すでに全国区になっていましたから、地方の有名中核病院の紹介状を持って大阪にやってくる末期がん
患者は、たくさんおられました。たいていの場合、主治医のカルテ(所見)を持ってこられ、がん部位の図解入りもありました。
 そこで私は、読者の目を引くであろうと思うカルテを、「がん革命」に4例選んで載せました。ある日、私の担当刑事が血相を変
えて、「がん革命」のカルテのページを見せ「このカルテはなんだ。どこにある」と、言葉をあらげて言いました。病院名は墨でマ
スクしている。患者名も墨で匿しています。担当刑事はニセ物と思ったのでしょうね。
 「どこにあるって何を言っているのですか。あんたらがすべて押収したのと違いますか。4通どころか、50通、60通、探したら出
て来ると違いますか」と、私は応酬した。この件にしても、千島学説の一件も、マスコミは一行も報道していない。新聞社もテレ
ビ局もいい加減な報道をしているとしか思いませんでしたね。
 加藤清先生は、満80歳のわずか一日前の夜に没せられました。一日前の夜ですよ。誰が死に追いやったのですか。私は許
せませんね。千島喜久男先生は、学問の権威者につぶされたのです。加藤清先生はマスコミを信じる市民につぶされたので
す。加藤清先生の名誉を回復しないかぎり、新しい医療など、どこからも来ないというのが、私のこだわりというか信念ですね。

************************************************************


 粉ミルク療法事件は、深奥の闇へと消された大事件であったことがわかる。
  
 加藤清氏の粉ミルク療法は、末期がん患者の最後の希望であり、全国から現代医学に見放された人たちが氏のもとに押し
寄せていた。そして、実際に粉ミルク療法は絶大な効力を発揮し、年に2千人余りのがん患者が治癒していたのである(後に紹
介する予定の「大阪健康再生会事件再考」より)。また忰山も、非常に深く粉ミルク療法に関わっておられ、加藤清氏を尊敬さ
れていたことがよくわかる。

 ショックなのは、この事件で加藤清氏が自殺されたことだ。粉ミルク療法を弾圧することで、マスコミや警察や医師会は、加藤
氏を死に追いやっただけでなく、末期がん患者の完治への希望を完全に打ち砕いた。

 この事件は、医学史における巨大な冤罪であり、徹底的に再検証されなければならない。

 で、その後、日本の医学はどうなっていったか?粉ミルク療法以上の成果をあげたか?といえば、(説明するまでもなく)医療
の暴走はやむことなく、はてしなく迷走を続け、がんによる死亡者は増加の一途をたどるばかりとなったのである。やれやれ。
(ばかにつけるくすりなし)

 ここでも、あのことと重なりあう。ネサーンへの弾圧と全く同じことが日本においてもなされたのである。
ネサーンへの弾圧

 STAP細胞事件も同じであるが。。この粉ミルク療法にしてもSTAP細胞にしても、それらのすぐ後ろ側に千島学説が隠れてい
る。

 はっきり言ってしまうと、現代医学界は千島学説の復活を恐れているのである。その復権が怖くて怖くてしかたがないのだ。
だから千島につながりそうなものは片っ端から攻撃していくことになる。

加藤清先生の名誉を回復しないかぎり、新しい医療など、どこからも来ない」という忰山氏の言葉が痛切にひびく。


つづく




2017/1/28               < 加藤式がん治療法(2) >

 
 では、加藤式がん治療法(1)の続きを書きたい。


『千島学説メール(No.45) 21世紀プロジェクト・文章塾発行 発行者/忰山紀一』から引用。(色は杉岡がつけました)
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  2、粉ミルク療法について
 がんにもっとも有効な自然療法は、昔から断食だといわれています。この断食療法は、千島学説とぴったり一致しますが、こ
こではその解説を省きます。しかし、病院で過酷な治療を受けた末期がん患者には、精神的も体力的にも無理があります。し
たがって、断食道場でも、本断食(水だけ飲んで、一切なにもたべない)は、2〜3日だけで、がん患者には、もっぱら半断食を
やっています。私が調査した範囲ですと、青汁断食が主流のようです。それと、玄米スープです。
 加藤清先生は、もともと青森八戸で断食道場を開設されていた。ところが、お金のない人には無料にしたため、お金のある人
も支払わなくなり、断食道場はもとより、本業まで破産して、大阪に流れて来られたのです。
 加藤清先生が寝袋一つのキャンプ生活をされた大阪城西の丸跡に、先生と二人でたずねたことがあります。私はそこで拾っ
てきた石片をいまも書棚に飾ってありますが、それはさておき、大阪で再起された加藤先生は、がん療法に玄米スープをはじめ
は採用されていました。粉ミルクは動物食だからいけない。玄米スープだったらよかったのに。事件の後、何人もの食養家から
そういう意見を頂きました。食養家は、何人のがん患者と対応されたかは知りませんが、加藤先生の10,000人を超える経験
は遠く及ばないと思います。
 玄米スープ断食では、時間が掛って仕方がないのです。青汁断食も同様です。その点、粉ミルク断食は、即効性があります。
末期の末期がん患者ともなると、粉ミルク断食でないと間に合わないのでないかと思われます。その理論的な解説は難しいの
ですが、試して見られればすぐに実感できます。粉ミルク療法を批判する医師、治療家、食養家のなかで、粉ミルク断食を試し
た人は、私の知り限り一人もいません。正義感に欠けるというか、自身がモルモットになる勇気がないというか、職業に誇りを
感じない生き方には、私は失望しますね。

  3、飲めて食べてこそ食事療法
 がんの呪縛を受けていない人は、一人もありません。俺は受けていないと豪語される人もいらっしゃいますが、そういう人こそ
がん宣告されると真っ先にあわてられますね。私は、がんと宣告された人と出会うと「コングラッチレーション」ということにしてい
ます。生とは何か。死とは何か。自分の人生とは何か。そういうことを考える巌頭に立つ立場をようやく得たのですから、言葉と
しては「おめでとう」しかないのです。
 しかし、当人はがん呪縛にかかっていて、死に脅えているのですから、コングラッチレイションではないのです。それで私の場
合は、粉ミルク療法を進めます。末期患者に生き続ける希望を与える食事療法で、てっとり早い方法は、粉ミルク療法しかない
と私は思うからです。
 粉ミルク療法よりすぐれた食事療法は、算え切れないほどあります。しかし、いくらすぐれた食事療法であれ、がん患者が生き
る希望を持つ前に死んでしまったら、何にもならないわけです。東城百合子という著名な食養家がいらっしゃいます。根菜でが
んを自然治癒を指導されているらしい。その指導を受けているがん患者から電話相談を受けました。
 私は自分の思想と違う療法とはいえ、、むやみに批判しないし、東城百合子先生とは面識もあり、意見を交換した仲ですか
ら、その根菜療法を認識しております。それで相談して来た人に「すばらしい療法です。続けたらどうですか」と、言った。すると
その人は、「その根菜が喉を通らないのです」と。
 喉を通らない食事療法は、いかにすばらしい理論があっても、すばらしい療法とはいえないわけです。粉ミルクが喉を通らな
いという人は、聴いたことがありませんが、飲むのが厭だという人はたまにいます。治療家や食養家は、それをがん患者のわが
ままだと言いますが、一概にそうとはいえません。私はそばアレルギーで、そばは食べられない。無理したら食べられます。し
かし、死ぬほどの腹痛を起こします。何事においても、個人差があります。厭なものは厭なのです。喉を通らないものは通らな
いのです。

************************************************************


 これを読むと、加藤清氏も最初から粉ミルク療法を行っていたわけでなく、玄米スープを試したりと様々な試行錯誤を繰り返
し、粉ミルク断食に到達したことがわかる。

 忰山氏によれば、「玄米スープ断食では、時間が掛って仕方がないのです。青汁断食も同様です。その点、粉ミルク断食は、
即効性があります。」という。
 断食でも様々な断食が開発されていることが文章からわかるが、即効性という点においては粉ミルク断食が一番のようであ
る。末期のがん患者となればもたもたしていたら手遅れになるため、即効性がある粉ミルク断食が最良ということなのだろう。

 がんにもっとも有効な自然療法は、昔から断食だといわれています。
という冒頭の言葉は重い。
 現代ではジャーナリストの船瀬俊介氏がまったく同じことを主張している。がんをはじめ様々な病気にファスティングが非常に
有効であるという。

 ロシアには絶食を行って病気を治す(絶食療法)機関があり、YouTubeの動画にあったのを見たことがある。断食や絶食を行
うことで健康を取り戻すことが昔から行われてきたといえる。現代人は高額な治療薬などについ目を向けがちだが、お金のか
からない簡便な方法を忘れてしまっているのではなかろうか。「この断食療法は、千島学説とぴったり一致します」と忰山氏が
述べたことをもう一度かみしめる必要がある。 




2017/2/5               < 加藤式がん治療法(3) >

 
 加藤式がん治療法(2)の続きを書きたい。

『千島学説メール(No.45) 21世紀プロジェクト・文章塾発行 発行者/忰山紀一』から引用(色は杉岡が付けました)。
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  4。新・粉ミルク健康法
 粉ミルク療法は、末期がん患者の食事療法として、加藤清先生が考案されたものです。赤ちゃんの飲む粉ミルクが主体です
が、この粉ミルクは、大人には飲めません。試されたらすぐ解ります。まずくて飲めない。そこで五健草を加えることにしたので
す。赤ちゃんの粉ミルクには、食物繊維がまったくありません。(乳糖が食物繊維の役目をするという説あり) ところが、五健草
は食物繊維たっぷりで、ビタミン、ミネラルもたっぷりで、血球に変わるといわれている葉緑素も、また、たっぷりと含まれていま
す。そして、当時、酵素はがんに効くといわれていましたので、バイエム酵素を加えて調合ミルク(下記の作り方を参照ください)
なるものが出来上がったのです。
 加藤清先生の健康再生会館では、研修期間は20日間ですが、がん患者の人たちは、入った日から出るまでの20日間、調合
ミルク半断食を続けていました。家に帰える最後の日だけ、玄米がゆの作り方を習い、それを食べて帰宅されていました。
 この粉ミルク療法を、健康な人、がんの予防として応用したのが粉ミルク健康法です。粉ミルク療法は、朝、昼、夕の三食を抜
き、調合ミルクを食事替わりにするというものです。粉ミルク健康法は朝食がわりに調合ミルクを飲み、昼、夕は普通食(菜食・
小食を原則とする)を摂るというものです。
 粉ミルク健康法の最大の欠点は、快便を得られますが、胃腸がとくに弱い人は、下痢便が続き、何度もトイレに駆け込まなけ
ればならないことです。ところがエスピラル酵素(10粒ほど)を、調合ミルクと併用しますと、下痢便が解消され、そのほか生活
満足度が得られます。私はエスピラル酵素との併用を新・粉ミルク健康法と呼んでいます。
 がんの不安を消すためのサプリメントは、100を超すほどあり、選択に迷います。初心者の人は、まずこの新・粉ミルク健康法
を試めされて、これを基準にされて、お金のある人は、それから高価なサプリメントを求められてもけっして遅くはないと考えま
す。

  5、調合ミルクの作り方
 赤ちゃんの粉ミルクは、お近くの薬局でお求め下さい。必ず新生児用粉ミルクをお求め下さい。銘柄はどこでもよろしいが、私
は森永を使用しています。五健草、バイエムコーソ、エスピラル酵素は、下記の注文票で、FAX(072-643-8579)下さい。 
 1) 調合ミルク一杯分を作る場合、360cc(2合)前後のカップを用意します。
 2) ぬるま湯をカップの半分くらいまで注ぎます。(お好みによりお湯の量を増減させます)
 3) カップに新生児用粉ミルクを、カレースプーン山盛りにして、4〜6杯(60〜100g)いれます。
 4) つぎに五健草をコーヒースプーンに軽く2杯(約5g)入れます。
 5) バイエムコーソをコーヒースプーンに軽く半分入れます。
 6) 全体をよく攪拌して溶かします。(夏期などは、氷塊を入れて冷たくしてもかまいません)
 7) 調合ミルクに、エスピラル酵素を併用される場合は、粒状は10粒、液状はパック1本を目安にお飲み下さい。

  6、エスピラル酵素について
 新鮮な穀物と野菜を食している場合、酵素不足になることはありません。しかし、不自然な食生活であったり、ストレスがある
と、大量の酵素を消費します。飲酒、喫煙は、ストレスの解消になりますが、これも酵素を消費します。
 サプリメントに依存する日常生活は、けっして賛成はできませんが、酵素食品だけは、サプリメントに依存しなければ、現代人
は健康を維持できないと、私なりに考えています。なぜなら、がん細胞を自然消滅させるには、かなりの酵素を必要とするから
です。
 エスピラル酵素は、別名、久司酵素とも呼ばれて、世界的なマクロビオテックの権威、久司道夫先生が開発されたものです。
その特徴は、すでにご案内いたしました通りですが、超一流のサプリメントです。
 したがって、単品でも引き続きご愛用頂きたいのですが、契約満期となり、商品デザイン、同人価額等に変更があります。注
文箱数によっても、配慮いたしたく存じますので、ご注文のときには、(072-643-8579)に電話(FAX共通)下さい。ご希望にそ
えるようにいたしたく存じます。                                                (合掌)

=============================================================
     新・粉ミルク健康法 サプリメント ご注文票
氏名                             電話・FAX

住所(郵便番号)

       品名              定価                同人価額
(A) (五健草) (200g)       3,500円(税別)           2,800円(税込)
(B)バイエムコーソ (280g)     3,000円(税別)           2,400円(税込)
(C)ビフィズス30億 (30パック)   1,500円(税別)           1,200円(税込)
(D)エスピラル酵素 (300粒)    8,000円(税別)           3,800円(税込)

お支払方法  A郵便振替  B代引  (どちらかに丸を入れて下さい)
=============================================================
※マークご注文はFAX(072-643-8579)でお願いします。運送料はご負担いただきますが、
まとめてご注文の場合は、考慮いたします。

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 上記注文票の箇所は枠で囲ってあったが、描きづらく、枠は略したのでご了承願いたい。
 この引用資料は、私が2009年10月に千島学説研究会に参加したときに配布された資料でありやや古く、現在まだ上記FAX
(電話共通)が通じ注文が可能か心配になったので、電話して千島学説研究会に確認した。そして可能であるとの返事をいた
だいた(このFAX番号と文章の引用に関しても了解をいたただいた)。ただし値段は変わっている可能性があり、また商品も入
手できないものがあるかもしれないと言われたので、もし読者が興味を持たれ発注される場合は電話でまず確認してください。

 上記引用文は粉ミルク療法の調合ミルクの作り方が書いてあり、貴重な資料となっている。

 こんなにも簡便でそれほど費用もかからず、がんが治る療法があったのである。

 粉ミルク療法という素晴らしい療法が、闇に埋もたままであるのは社会にとってあまりにも大きな損失だ。
(粉ミルク療法を弾圧し抹殺した医学界やマスコミは絶対に復活してほしくないに違いないが・・)

 現代医療から見放され、最後の希望として加藤清を頼って全国から末期がん患者が氏の健康再生会館に押し寄せていた。
そして粉ミルク療法は絶大な効力を発揮し、多くの末期がん患者を完治させていったのだった。ところがどういうわけか、医学
界、マスコミ、警察によって医師法に違反するとして告発され、インチキ扱いされ、加藤清氏が逮捕されるという大事件に発展
し、粉ミルク療法は歴史から抹殺されたのだった。

 何度でもいう。

 これはネサーンに対して行われた弾圧とまったく同じではないかネサーンへの弾圧
 阿呆につける薬はない!


 オブジーボという画期的な?新薬が話題になっている。その価格はなんと100mg 73万円!?
 半額にするとかで国会などでもめているが超高額であることには変わりないし、効く人と効かない人に分かれるようで、それ
を調べるのがまた困難という非常におかしな薬である。
こんな薬のどこが画期的なのか。粉ミルク療法の方がはるかに安全で安価である。

 世間はいったいなにを騒いでいるのか。

 粉ミルク療法という超簡便で誰にも効果がある療法を抹殺しておいて、なにがオブジーボか。

 冗談も休み休みいってもらいたい。

 粉ミルク療法よ、復活せよ。
 
 そして、粉ミルク療法の根拠を与える千島学説の復権をいまこそ成し遂げるときだ。

 蘇れ 粉ミルク療法! 甦れ 千島学説!!



 次回は、粉ミルク療法の弾圧の様子や効能を、忰山氏とは別視点で伝えた仁志天映氏の「大阪健康再生会事件再考」を見
ていきたい。それは上記忰山氏文章が収められたものとは違う別の「螺旋 7号」という小雑誌に掲載されたものである。




2017/2/11         < STAP細胞、NHKスペシャルの人権侵害が確定 >


 放送倫理・番組向上機構(BPO)がNHKの偏向報道に対し、小保方さんの名誉を傷つけたとして人権侵害を認定した!とネ
ットのニュースで出た。

http://www.sankei.com/west/news/170210/wst1702100083-n1.html

http://www.huffingtonpost.jp/2017/02/10/obokata-haruko-bpo_n_14671548.html

http://www.jiji.com/jc/article?k=2017021000789&g=soc


上から3番目の記事から引用。
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 放送倫理・番組向上機構(BPO)放送人権委員会(坂井真委員長)は10日、2014年7月放送のNHKスペシャル「調査報
告 STAP細胞 不正の深層」が、万能細胞のSTAP細胞を作成したとの論文を書いた小保方晴子氏の名誉を傷つけたとし
て、人権侵害を認め、再発防止を勧告する決定を公表した。BPOがNHK番組の人権侵害を認定したのは初めて。


〔写真特集〕STAP細胞〜小保方晴子さん〜

 番組は英科学誌「ネイチャー」に掲載されたSTAP細胞論文の不正疑惑を調査報道した。小保方氏は「胚性幹細胞(ES細
胞)を盗んで実験を行ったとする断定的なイメージで番組が作られた」と同委に申し立てていた。NHKは「客観的な事実を積み
上げ、表現にも配慮しながら制作した」と反論していた。
 番組は小保方氏の研究室から見つかったES細胞の疑惑を追及したが、同細胞を不正行為で入手したとの指摘は真実性、
真実と信じるに足る相当性とも認められないと結論付けた。また、小保方氏をしつこく追い掛けた取材方法には放送倫理上の
問題があったと指摘した。(2017/02/10-18:44)

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 BPOがNHK番組の人権侵害を認定したのは初めてという。

 まさにバンザイ!である。画期的な認定と思うが、テレビなどでは流れないのではないか。NHKが大罪を犯したのは事実だ
が、他のマスゴミもよってたかって小保方さんを攻撃したのも事実でありNHKと同罪だからである。

 STAP細胞事件は全くひどい話であった。小保方さんという研究者の人生を狂わせただけでなく、この番組の1週間後、笹井
氏が命を絶つという事態にまで発展し、STAP現象は完全なウソという印象をまきちらして幕を閉じたのであった。
小保方さんもミスは犯しておりそれは当然いけないことであるが、あそこまで糾弾されるものでもなかった。というのは、山中博
士や理研の複数の研究者も同様のミスを犯していることが、次々に暴露されたからだ。それらの研究者に対しても小保方さん
同様のバッシングがなされたか?そんなことはなかったのである。

 STAP現象が実際に存在することは過去記してきたし、「STAP細胞の正体」(花伝社、船瀬俊介著)などでも明らかにされてい
るが、世界中の機関で再現実験が成功してきているのがなによりの証拠である。
独ハイデルベルク大が STAP現象の再現に成功!

 なぜSTAP現象はあそこまで執拗に徹底的に弾劾される必要があったのだろうか?

 ある特定の人たちにとっては叩く必要があった。

 なぜならSTAP現象が千島学説につながっているからである。
 
 STAP現象を認めれば千島学説が必然的に表に出ることになる。医学界としてはそんなことは許さない。千島学説が出れば、
現代医療に絡んだ超巨大な利権がふっとんでしまう!そんなパワーをもった千島学説の復権はどんな手段を用いても阻止
しなければならない。じつはそういう背景があると思う。

 医学界は昨今見直し機運が著しい千島学説の復活を極端に恐れている。彼らはびくびくしているのだ。




2017/2/12               < 「大阪健康再生会事件再考」(1) >


 予告していたように、粉ミルク療法を忰山氏とは別視点から説明した資料があるので、それを紹介していきたい。2009年千島
学説研究会に参加した折にもらった「螺旋 7号」(千島学説研究会文章塾・発行)という雑誌に掲載された仁志天映(にし・て
んえい)氏の論文である。なお、「螺旋」は故・忰山紀一氏が発行されていたものである。

 仁志論文はまさに私の知りたかったことが書いてある。雲の向こうに隠れていた加藤清氏の粉ミルク療法の全容が把握でき
る。ガンを治し続けた粉ミルク療法の詳細、マスコミや警察による弾圧や加藤氏逮捕の様子が詳細に記されている。
  長いので、「螺旋 7号」から何回かに分けて引用したい。


「螺旋 7号」(千島学説研究会文章塾・発行)から引用(色は杉岡が付けました)。
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             大阪健康再生会事件再考
                                                        仁志天映

  1 事件の概要

 昭和六十三年二月十七日の夕方、日本のテレビ、ラジオは大阪にある健康再生会の粉ミルク断食道場に対して、大阪府警
による摘発で幹部を逮捕、拘禁した事件を大々的に報じた。また、翌日の全国の新聞各紙の朝刊も、第一面のトップ記事とし
て取り扱った
 この事件は、苦しみ悩むガン患者が、医師でもない一介の指圧師の著書『がんは助かる』などを読み、大阪の彼のもとに足を
運び、宿泊しながら、この指圧師の調合した粉ミルクを飲み、断食し、指圧を受けてガンを治していた。このことが医師法違反に
問われたのである。
 
 現代医学から見れば、たかが一介の指圧師の療法など、非科学的であり、難病のガンが治癒するはずがない。紛い物療法
にしか映らなかったのであろう。しかし、実際には年に二千人余のガン患者が治癒していた。だからこそ、医師たちは、驚異と、
うさん臭さを感じつつ、告発的態度を取ったのであった。
 この健康再生会「指圧師二十名」に足を運んだガン患者の多くは、現代医療が誇るガン三大治療法のガン腫切除、抗がん剤
投与、放射線治療法等により、心身ともにズタズタにされ、それでも何とか生きんがため、藁をもすがる思いでこの療法に頼っ
たのであった。はるばる海外の遠路からも治療に見え、平均の治療日数は二十日。長い人で五十日も滞在し、治療費は一日
二回の指圧と三食、そして宿泊費を含めて一日二万円。患者各人それなりの費用を費やしてもである。

 すでに物故されているが、この治療家の名前は加藤清という。加藤式粉ミルク療法として全国的に知れ渡り、着実に治療効
果を上げていた。だが、懇意にしていた医師から次のような好意的な忠告を受けた。「加藤さん。あなたのガン治療のことが、
医師会で問題になっている。注意した方がよい。それには、十人ほどでもよいからカルテを作りなさい。カルテがあればどこから
つつかれても大丈夫だから」。
 以来、加藤氏はカルテを作るようになり、四年間でカルテは八千枚を超した。彼(か)の医師は「もし、加藤式療法が問題にな
るのであれば、この八千枚のカルテを見せることができる。さらに、この健康再生会のほかに、加藤式整体治療所や研修セン
ター時代で、ガンやそのほかの難病も、病院で治らなかった延べ三万人の患者を治療して、社会に復帰させた実績もある。
要があれば、実際にその患者の人たちにも会って調べてもらうこともできる。」とアドバイスしていたのであるが、悲しいかな、
医師会の現代医学療法の権威を妨害するという厳しい眼は、素直に加藤式療法の存続を許さなかった。

   2 加藤式療法は断食経験から始まった

 では、ガンや他の難病に顕著な効果を示す加藤式療法とはいかなるものなのであろうか。その前に、氏の断食経験に触れ
る。氏は十七歳の時に、結核性痔瘻(じろう)に罹った。この病気は肛門の周辺が腐っていくという難病であり、手術により患部
を切除したが、術後の経過は思わしくなかった。
 当時も結核性の病気は栄養をつけなければ治らないと言われていたので、動物性タンパク質を懸命に摂っていたにもかかわ
らず、なかなか完治しなかった。氏と同じ病室に、日清戦争で衛生兵をしていたという五十歳ぐらいの患者がいた。その患者が
言うには「そんなことをしていては駄目だ。断食をしなさい。」そう言って断食の本を貸してくれた。
 その本には、断食は血液を浄化し、傷口は食べているときよりも早く癒えると書いてあった。加藤氏はさっそく二十日間の断
食を実行した。水しか飲まない本断食であった。
 水しか飲まない本格的な断食であるから、身体はどんどん痩せるが、しかし、不思議なことに肛門の周辺の傷口だけは、新し
い肉が内側から盛り上がってきた。そして、断食の終わる頃には痔瘻(じろう)は完全に治療していた。
 断食が如何に病気治癒に効果を示すものであるかは、後に記すが、千島先生の言う血液の逆分化によって、はじめて理解
できる。要するに身体内の無駄な脂肪や老廃物を除去し、生きて行くための最小限の体構造にしたために、身体は生存のた
めの免疫力を最大限に発揮できた結果である。
 後年、加藤氏は整体指圧師として著名になり、また、がん療法の治療家として大成するが、この断食経験がガン治療法確立
の原点となった。

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 粉ミルク療法は本当に凄い療法だったのだ!

 ガンに対し絶大な効果を上げていたことがわかる。年間二千人余りものガン患者が治癒していたとは!それも現代医療の三
大療法でズタズタにされた危機的状況の人たちが多く加藤氏を頼ってきていたこともわかる。当然亡くなった人もいただろう
が、多くの人が加藤氏の粉ミルク療法で助かったのである。

 にもかかわらず、この素晴らしい療法の存続を医師会は許さず、マスコミと医師会は加藤氏らを徹底的に弾圧したのだ。
開いた口がふさがらない、呆れてものも言えない、とはこのことだ。

 粉ミルク療法の原点は、加藤氏の痔瘻(じろう)を治した断食経験にあったことがわかる。忰山氏も加藤式がん治療法
(2)で述べるように断食は様々な病気に対し顕著な効果を発揮するようである。

 最後に、これを書いた仁志天映氏は千島学説研究会の重鎮のようである。私は2009年大阪茨木市で行われた千島学説研
究会で氏の講演を聴いた。その内容は忘れてしまっている。仁志氏は東洋医学的・千島学説的観点から健康法を実践されて
いる方のように見えた。


つづく





2017/2/18               < 「大阪健康再生会事件再考」(2) >


 「大阪健康再生会事件再考」(1)の続きを書きたい。 


「螺旋 7号」(千島学説研究会文章塾・発行)から引用(色は杉岡が付けました)。
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  3 加藤式療法とは
 
 加藤式療法とは、氏が独自に研究開発した調合粉ミルクと整体指圧療法(とくに按腹)により、本来すべての人間に備わって
いる自然治癒力を引き出し、命を蘇がえらす療法である。
 東洋医学では、万病一元、血液の汚れであるとしている。いかなる病気といえども、血液の汚れこそが、すべての病気の原
因である。
 ガンも同様。だとすれば、血液の浄化によってのみ、ガンも治癒でき得るというのが加藤式療法の考え方である。氏は、難病
患者を前にして悩み苦しむ中で、遂に本格的なガン治療法を確立した。加藤氏が、この療法が理論的に正しいものと確信し得
たのは、千島学説との出会いがあって、始めて可能となった。
 ガンは、全身の血液が汚れたため、身体の生命維持機能が働き、全身の血液の汚れを、身体の一箇所に集めて、そこから
体外へ排毒しようとする病気である。千島博士は、ガンは慢性的な炎症にすぎないと言った。加藤氏は、ガンは鬱血だと言う。
ガン患者の生体全体は貧血状態であるが、ガンの部分は鬱血しているという。どちらの見解も結論は同じである。

 ガンは、肉などの動物性タンパク質や食品添加物(化学物質)を含んだ加工食品、砂糖類など、血液が酸化し、汚れる食品を
過剰に摂取したために起こる病気である。血液が汚れているということは、当然、造血器官である腸も汚れている。また、癌と
いう字は、やまいだれへんに品物の山という字が示すように、ガン患者は、過食・大食である。
 まずは、この腸の汚れの改善こそが必須である。腸壁にこびりついた古便・宿便を排泄しなければならない。腸をきれいにす
るには、断食が最良であるが、しかし、極度の貧血状態に陥っている末期ガン患者には断食は無理である。そこで、氏が、ま
ず最初に考えついたのが玄米断食であった。玄米食は栄養的には完全食に近い。だが、消化機能の劣ったガン患者には不
適で、かつ危険である。
 したがって、玄米粉を湯に溶いて食事の代用にすれば、比較的容易に体内に吸収できるし、水だけの本断食に比すれば、治
癒のスピードは遅くはなるが、患者への負担はあまりかからない。
 氏は、この玄米断食でガン患者を治癒させ、治療効果も上げ、ガン治療家としてかなり知られる存在となった。

 ある日、氏のところに脳腫瘍の女性の重症患者が運び込まれてきた。患者は、昼夜繰り返す痛みのため、顔が曲がってしま
い、水すら飲めず、睡眠も取れない状態であった。本来なら治療を断るところであった。しかし、紹介者は大阪大学の現役教授
であった。現代医学によるガン治療をしているが、手の施しようがない。しかし、患者の依頼により東洋医学で治療を試みてほ
しいというのである。加藤氏は断りきれなかった。この患者は、水も飲めず、まして粉玄米の湯溶きスープも飲めなかった。
 この緊急事態の中で、加藤氏の頭に閃いたのが、赤ちゃんの飲む粉ミルクであった。ひょっとすると、赤ちゃんの飲む粉ミル
クなら飲めるかもしれないと思って飲ませてみた。意外であった。この女性は苦もなく飲むことができた。何も食べることができ
ず、水すら飲めなかったのに粉ミルクは飲めたのだ。
 そこで、彼女に粉ミルクを飲ませ続けると同時に、整体指圧による治療を三か月施した。果たして、女性の脳腫瘍が完全に治
癒したかどうかは疑問が残るが、あれほど辛かった痛みは消え、穏やかな顔に戻り、見かけの上では治療は成功した。優れた
治療効果を示したのである。ガンの末期は、形相が変わるほどの激しい痛みに襲われる。惨(むご)いものである。
 たとえ、ガンによって、命が絶たれたとしても、痛みもなく、安らかな死を迎えられたらと思うのは、ガン患者に限らず、すべて
の人の願いである。この加藤式粉ミルク療法は、痛みを和らげて回復させるという快挙を見事に成し遂げた。

  4 加藤式粉ミルク断食療法とは

 加藤氏の粉ミルクとは、赤ちゃんの飲む粉ミルクに、五健草、バイエム酵素という健康食品を調合したものである。単なる粉ミ
ルクではない。五健草とは、ハトムギ、ハブ茶、葛の葉、玄米、柿の葉、大豆、それに蜂蜜と卵殻からミネラルやビタミンを抽出
した食品で薬草と薬食を組み合わせたものである。
 バイエム酵素とは、ヤマイモ、アケビ、サワビワなど自然果実から抽出した酵素に、微生物農法によって栽培した果実、野菜
の酵素を加えた食品で、これによって生体に必要な酵素は、まず補(おぎな)える。
 この療法は、すべての食事を断って、調合された粉ミルクだけを飲むのであるから、粉ミルク断食療法ともいえる。
 この療法を始めると、初めは下痢状態になる。この状態は三日から一週間ほど続くが、この下痢状態によって、万病の根源
である腐食臭のある古便、宿便が排泄される。古便、宿便は腸壁に付着しており、これが血液・体液を汚す最大の原因であ
る。この排泄困難な古便、宿便を排泄させるためには、断食か、粉ミルク断食が最良の療法であるといえる。これ以外に古便、
宿便を排泄させる療法は見当たらない。
 それまでの血液を汚していた原因が排除され、そして調合粉ミルクによって新しく血液が造血されるのであるから、そこが従
来の水だけを飲む断食療法と異なり、粉ミルク療法の利点が伺える。

 万病は腸に宿るというが、あらゆる難病といえども腸の汚れを取り除き、造血能力を高め、質のよい赤血球が体内を循環する
ようになれば、赤血球が白血球・リンパ球、細胞となるのであるから、いかなる難病も消えて行く。これが千島博士の腸造血説
であり、赤血球の細胞への転換という赤血球分化説である。
 また、断食に入ると、ガン細胞が赤血球に変わるという逆分化が促進される。ガン細胞といえども元々は血球から生じたもの
である。断食中は新たな血球はできないのであるから、身体は生命維持の必要から、細胞は元々の血球に逆戻りする。このと
き正常細胞よりもガン細胞の方が、より早く溶けて血球に逆分化する。そして、断食中に血球に戻れなかったガン細胞が正常
細胞から剥離し、腐敗肉様の便となって出てくる。このガン細胞が血球への逆分化する過程で、体内の病的な細胞や汚血が
便や小水となり、呼気(吐く息)、あるいは舌苔、目ヤニ、また皮膚などからも臭気となって排泄される。ガンや難病患者の断食
者の身体から異様な、凄まじいほどの臭気が漂うのはこのためである。これが排毒現象であり、いわゆる好転反応である。排
毒が進めば進むほど、ガンの治癒は早い。この細胞から血球への逆戻りが、千島のいう細胞から赤血球への逆分化説であ
る。

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 ここは非常に重要なことが書いてある。

 血液の汚れが万病の元であるという。
 人間の身体は細胞からできている。その細胞は、血液からできるというのが千島学説である。千島学説が正しいことは60年
以上前に千島喜久男博士によって立証済みである。
ということは、血液がどれほど生物にとって大事なものか!ということである。単なる酸素の運搬役ではない。細胞を作る元々
の材料が血液である。その血液が汚れたものであれば、細胞も不良のものになることは当たり前である。

 その血液は腸で作られている。それが千島学説における腸造血説である。これも千島博士や森下敬一博士らによって立証
済みである。現代医学の”骨髄造血”は大間違いの代物である。
 ということは、腸がいかに大事かということである。

 腸で血液を作っているのであるから、健康であるには腸をきれいにしなければならないのは理の当然である。造血器官に古
便、宿便がたまっていれば正常な血液も生成されない。粉ミルク断食を行えば古便、宿便が取り除かれる。すると、きれいな血
液が生成され、細胞も正常に生成されていく。

 それだけではない。
 断食状態(飢餓状態)では血液のもととなる材料が極端に不足した状態になる。生命維持には血液が必要だ。すると、どうな
るか?

 体細胞が血液に逆戻りする逆分化現象が生じるのだ。

 これが千島学説の血球逆分化説である。
 ガン細胞をはじめ様々な体細胞が生命を維持するため(血液を補給する目的で)どんどんと赤血球へと逆戻りを開始するの
だ。それはガン細胞が血液へと溶け出していくことを意味する。それが腸で便など変わり体外へと排泄され、ガンは自然に消滅
していく。

 なんという生命の神秘だろうか! 
人体は不良細胞を消滅へと導くこんな巧妙な仕組みを元々備えていたのだ。

 こうしてみると、粉ミルク療法がガンに非常な効果を発揮し末期ガン患者を救っていったのも頷ける。

 オブジーボなんて必要ないのだ。現代医学は間違った理論の上に無駄を重ねているのである。


つづく





2017/2/26              < 「大阪健康再生会事件再考」(3) >


 (2)の続きを書きたい。 

「螺旋 7号」(千島学説研究会文章塾・発行)から引用(色は杉岡が付けました)。
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  5 加藤式整体指圧について
 
  では、粉ミルク断食療法と平行して行われる加藤式整体指圧は、いかなる効果があるのだろうか。この整体指圧は、経絡、
いわゆるツボを押す指圧。血液の循環を施すマッサージ。関節や背骨を矯正する整体から成り立っている。なかでもガン治療
は腹部の指圧がポイントになる。
 がんをはじめ、さまざまな病気の患部は、必ずといってよいほど血行も悪く、血液も滞っている。血管も縮んでいて、しこりにな
っている。血行をよくするには、固くなっている患部や縮んだ血管を柔らかくし、しこりも取らなければならない。
 ガン治療とて同じである。毎日指圧を続けていくと、はじめは石のように固かったガン細胞も、やがて溶けていく。
 また、頚椎、胸椎、腰椎からなる脊椎と内臓疾患の因果関係はよく知られているように、整体で脊椎を矯正することにより、神
経系の伝達が正常化し、内臓機能も高進するために体力もつき、身体の自然治癒力が蘇り、完癒へと導く効果がある。
 粉ミルク断食療法でよい血液を造り、整体指圧で血行もよくするという、この二つの療法で加藤式療法は成り立っていた。さ
らに重要なことは、桜沢如一先生の食養を学び、その影響を受けていたので、食事にも注意を払っていたことである。
 加藤氏は、この療法で末期ガンや多くのガン患者を治癒させ、社会復帰させた。およそ現代医学を学んだ立場の医師からす
れば、加藤式療法など、理解しがたく嫌悪感すら抱かざるを得ないものであろう。だが、現実にガン患者は治癒している。
 加藤式療法は、近代医学の立場からは信じがたい代物であっても、千島喜久男教授の研究の集大成である千島学説をもっ
てすれば、容易に理解できる。
 
 6 健康再生会館は閉鎖を余儀なくされた

 一九八八年一月十三日午前九時。悩み苦しむガン患者の駆け込み寺ともいえる健康再生会館に、大阪府警生活経済課の
刑事たちが家宅捜査に入り、患者のカルテ7千枚をはじめ、記録や書籍を持ち去っていった。その時、加藤氏はガン患者の治
療を行っていたが、捜査に抗議したため、検挙され大阪府警本部に連行された。
 その日の午後に釈放されたが、事情聴取は翌日から始まった。そして、新聞・ラジオの記者の取材が始まった。合同記者会
見には驚くほどの記者が集まっていた。氏は、粉ミルク療法の実際を実演しながら、インタビューに応じた。氏の療法を支持す
る元患者さんやその家族の人達が、次から次へと記者会見場に駆けつけた。そして患者さんたちは涙ながらに、氏の療法の
有効性を証言した。実に感動的な場面であったが、そのことを強く出して報道してくれた新聞およびテレビは皆無であった。
 一か月後の、二月二十七日の午後、氏は、突然逮捕された。氏は収監されている間、食事を拒否して水断食を行った。そし
て、四十八時間後の午後、釈放された。
 保釈後、氏は新聞を読んで唖然とした。第一面の大見出しで、氏は極悪非道の人間として報じられていた。また、氏は、自分
の療法を受け大腸ガンが治癒した作家の三浦綾子さんをはじめ、多くの支援者が、氏の逮捕は不当であるとの抗議の手紙や
電話を府警に対し行ったことを知り、心強く感じた。保釈後、
「医師法には違反したかもしれないが、粉ミルク療法は効果があると確信している。」との氏の談話が新聞各紙に載った。これ
は、氏の偽らざる心境であった。
 三月初旬には健康再生会館は閉鎖を余儀なくされた。そして氏は、同月末に書類送検され、九月に略式起訴で罰金に処せ
られた。
 罰金を払うことはない。裁判で争えとの識者の意見もあったが、当時の加藤氏は弁護士の費用どころか、罰金の十万円にも
不自由していた。結局は、弁護士の意見を聞き入れ、罰金十万円を支払った。
 十月二十四日、触診、視診、問診をしたという理由で医師法に抵触し、深江雄郎医師などの協力も得ていたが、無届けで診
療所を開設したと見なされ、医師法違反、医療法違反が確定した。氏が、病院で救われることなく、苦しみ悩む患者を再生会館
で治癒させたとしても、法律上では負けざるを得なかった。こうして、ガン患者が急増する中で、患者に希望を持たせ、救う癒し
の場が閉ざされてしまった。

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 たんたんと書かれているがゆえに余計に悲しく胸に迫る。そしてあらためて医師会、マスコミ、警察が行った暴挙に怒りが込
み上げてくる。

 仁志天映氏がこのように記録として残してくれたおかげで、マスコミ報道からは隠されていた事実が明らかになった。

 これは日本医学史における汚点であり、医学界の恥部である。

 医師会がなした暴挙により、多くのガン患者を救い続けた粉ミルク療法が途絶えた。ガン患者たちの最後の希望、最後の駆
け込み寺であった健康再生会館が閉鎖に追い込まれたのだ。これを犯罪といわずになんといおう。

 この事件を見ると、この世は正邪が逆転していることがよくわかる。

 マスコミ報道がいかに偏向され、曲げられたものであることか。この事件は約30年前のものだが、これを読んでいるあなた
は、現在のマスコミはまともな報道をしていると思っているだろうか。もしそう思っているなら世の深層がなにもわかっていない
と断言しておこう。
 
 真実である千島学説やソマチッドがインチキ扱いされ、ウィルヒョウ理論や骨髄造血など誤った理論が正当な医学として優秀
な?医学生に教え込まれている(そして洗脳され世に送り出されている)。まさに狂っているとしかいいようがない。

 私たちは、真実を知らされず、正邪逆転の世界に生きているのだ。

 ついで物理の世界を覗いてみると・・、大嘘の相対性理論がもてはやされ、勘違いで祭り上げられたアインシュタインがいまだ
にヒーロー扱いされているという現実がある。現代物理の世界もまさに医学界と瓜二つ。
 これにはふき出さずにおれない!

 文中「桜沢如一先生の食養を学び、その影響を受けていた」とある。当ページ上方でも桜沢如一氏のことを書いたが、加藤氏
は桜沢の食養論を学んでいたという。氏が桜沢如一、千島喜久男という二大巨星の理論を学んでいたというのは興味深くそし
て面白いことである。ちなみに千島博士の『血液と健康の知恵』(地湧社)にも桜沢如一にふれている箇所がある。

 桜沢如一という巨人は本流の歴史からは忘れ去られた人である。それは権威にとっては煙たい存在であったからに違いな
い。であるがゆえに気になる人物なのである。


つづく




2017/3/4                < JCF17プログラム公開 >


 JCF17は東京高専でで紹介した第17回CF研究会年回(JCF17)のプログラムが公開されたのでお知らせします。
http://jcfrs.org/JCF17/jcf17-program.pdf

 アブストラクト集も近日中に公開予定とのことなので、楽しみに待つことにしましょう。

 3月19日、20日に行われるJCF17は八王子の東京高専が会場ですので、関東方面の方は思い切って参加されたらどうでし
ょうか。
 「研究者じゃなくても参加できるの?」と思われるかもしれませんが誰でも参加できます。
JCF会員でなくても受付で5千円を払えば聴講できます。またICCFと違って日本語です!(笑)。ぜひ参加してください。

 プログラムを見ると水野先生は参加されないようです。しかし岩村先生(東北大)、北村先生(テクノバ)、成田先生(岩手大)、
小島先生(静岡大名誉教授)の発表があります。

 Anthropocene Instituteという機関からの発表も気になります。
JCF17_03
F .H. Ling et al. (Anthropocene Institute)
Global Assessment of Investment in LENR: Challenges and Outlook

Anthropocene Instituteは、先日E-Cat worldのこちらで出ているのを見つけ、新しく常温核融合に参入してきた研究機関なの
か?と気になっていたので目につきました。日本でも発表しようというのは力が入っている証拠かと思います。今後に期待しま
しょう。

 さてさて、プログラムでなんと言っても目を引くのは日産自動車の発表でしょう!2件もあります。

 16:30-17:00
JCF17_07
M. Uchimura et al. .(Nissan Motor Co., Ltd)
Materials structure clarification for novel exothermic reaction between metal and hydroge

11:00-11:30
JCF17_10
M. Nakamura (Nissan Motor Co., Ltd)
Expectations on the new heat-generation-reaction between metal and hydrogen


 日産がNEDOなどでCold fusionを研究しているのは以前に紹介したとおりですが、公式に発表を行うのは今回がはじめてで
はないでしょうか。
 Google翻訳にかけると、上二つはそれぞれ次のようになりました。

金属と水素の新規な発熱反応のための材料構造解明

金属と水素の間の新しい発熱反応への期待

 これを見ると、過剰熱の研究といえるのかもしれません。

 これまでJCFでは、ホンダ、豊田中央研究所(つまりトヨタ)の参加や発表がありました。そして今回日産自動車が出てきた。
技術ジャーナリストの故・山本寛氏に聞いた所によると、ホンダは初期の頃JCFに参加していたそうで、発表があったかどうか
わかりませんが参加(聴講)していたのはたしかです。豊田中研は何度も発表を行っています。豊田中研が発表を行わなくなっ
たと思ったら今度は日産が出てきた。
 なぜ自動車メーカーがこんなに常温核融合に興味を示すのか?そこには必然の理由があるのではないでしょうか。

 常温核融合は過剰熱元素転換が2大テーマとしてあります。
 自動車メーカーが本当に狙っているのは元素転換の方ではないか。

 自動車にとってレアメタルの確保は極めて重大です。そして常温核融合で元素転換が頻繁に起きているのはよく知られた話
です。レアメタルが外国に握られているという現状を考えると、元素転換技術でレアメタルを自由自在に生成できれば巨大なア
ドバンテージを手にできるのですから、その研究に走るのは当然中の当然!といえます。その究極の目標の中で各メーカーは
様々な戦略をたて波風を立てないように気をつけながら(笑)、究極の目標はさとられないように動いているのが現状なのかも
しれません。これはかつてNさんからのメール&レアメタル生成? で述べたことにも関連してくることです。

 元素転換の重要性、革命性は過剰熱の比ではない、ということ。


 表面的には過剰熱研究のポーズをとりつつ、本当は元素転換をねらっているのではないでしょうか。そう思えてならないので
す。




2017/3/4           < 「大阪健康再生会事件再考」(4) >


 (3)の続きを書きたい。 

「螺旋 7号」(千島学説研究会文章塾・発行)から引用(色は杉岡が付けました)。
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  7 加藤式療法の更なる理論的・実践的検討を
 
 加藤式療法は、決して非科学的療法でも、まやかしの療法でもない。正当な千島学説に基ずく療法である。千島学説は東洋
の医学思想と現実直視の学説である。
 私たちは、血は肉となり、骨となる。ということを教えられてきた。これは、千島喜久男博士の[赤血球分化説]である。また[虫
が湧く、ウジが湧く、ボウフラが湧く]ということも知っている。これは生命の自然発生説である。バイ菌、ウイルスも、一定の条
件の中では自然発生する。下腹のことを臍下丹田・気海丹田と呼び、神道では霊元という。霊は波動のことであり、生命エネル
ギーのことであるが、血は霊に通ずるのである。霊元は、血の源とも解釈されている。千島のいう[腸造血説]である。 
 現代医学は、病気が何たるかが理解出来ていない。薬剤投与、手術、放射線療法などで、患部、病巣を叩く、えぐり取ること
のみを正統化して、他を顧みない。総体的に見ると現代医学は、一時凌ぎの対処療法でしかなく、根本療法にはほど遠いもの
である。だから、現代医学はガンという病気を治せない。
 加藤式療法は、現代医学とは逆で、血液の浄化を重視し、病気の原因を断つ根本療法であったからこそ、患者の痛みや苦し
みを取り除き、多くの患者を治癒させることができた。
 事件当時は、千島学説に注目する医師や治療家は皆無に等しかったが、今日、自らの療法の思想的・理論的基盤を千島学
説に据えている医師・治療家・食養家は着実に増えている。
 
  8 最後に

 筆者(仁志)自身、幼少の頃結核に罹り、また、青年期に頑迷な痔疾、椎間板ヘルニア、夜も寝られないほどの座骨神経痛に
苦しみ、腰も曲がり、一年間は歩けずに四十日ほど病院のベッドに寝たっきりの状態にあった。現代医療を含め、ありとあらゆ
る療法に縋ったが完治することはなかった。それが一週間の本断食(水断食)により、この痛み苦しみから解放された経験を持
っている。その後も、不摂生から、胃弱に始まり、不眠症、肝臓、腎臓、糖尿病などを患ったが、現代医療に頼ることなく、断
食、食養、宗教(神道、真言密教)の『行』、ヨーガ、気功、太極拳、呼吸法、心身統一道、手技療法(気圧療法)を学ぶ中で、自
らの健康を回復することができた。
 現在は、ガンを始めとする数多くの難病者と相対する中で、千島先生の気(心、精神)、血(食)、動(新陳代謝)を、具体的に
は、陰陽の原理に基ずく食養法、発酵食品(酵素)と、気功・呼吸法・内臓(特に胃と腸)の鍛練法、心の在りよう(感謝の心と
言葉、積善を積む、隠徳を積む)が治癒へと導いてくれると確信するに至っている。
 私自身の療法の、何よりの思想的・理論的な支えの基礎は、桜沢如一先生の無双原理(二つとない原理、陰陽の原理)と千
島喜久男先生の心身一如の生命哲学・八大原理である。
 ガンなどの難病は、この療法、この健康食品だけで、希に治癒することがあっても、万人が治ることは有り得ない。多くの健康
指導者も、患者もこの陥穽(かんせい)に陥ってしまっている。あくまでも、『気、血、動』の調和を図り、自らの自然治癒力を高
める以外に病気は治癒しない。

 今日、現代医療は、長足の進歩を遂げているという。また、様々な療法も現れ、健康補助食品も溢れている。だが、平成十四
年のガン患者の死亡者数は三十一万人を超えた。一向に減ることもない。難病者も増え続けている。
 今こそ、加藤式療法の理論的、実践的手だての再検討の必要性に迫られているのではないだろうか。

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 上記の中で「平成十四年のガン患者・・」とあるので、この文章が書かれたのは、およそ15年ほど前だと推測される。
 そのころはまだガンの死亡者が年々うなぎのぼりに増えていっていた時期と思われる。医学が長足の進歩を遂げているのに
ガンの死亡者が増えているというのは何かがおかしいのである。

 「ガンの撲滅は間近だ!」と40年以上前から言われ続けている。にもかかわらずガンによる死亡者は一向に減らない。

 ということは、現代医学が間違っている、ということになる。シンプルに考えれるのがよい。

 ガン治療が有効ならば、ガン死は減る。
 ガン死が減らないということは、ガン治療が有効なものではないということ。単純なことである。

 なぜこんな単純なことに気づかないのか。なぜ私たち庶民はせっせと医者のいうことに従うのだろうか。

 現代医学は断食など認めていないだろう。しかし仁志天映氏は本断食を中心とした治療法で頑迷な病気を克服してしまった。
事実に勝る証拠はない。科学において事実に勝る証拠はないのである。

 現代の医者がいくら「そんなの医学の理論にない。インチキ療法だ!」と叫んでも、事実の前にはなんの力もない。

 再度いう。科学において事実より力の強いものはない。事実の前にあっては理論など簡単に吹っ飛んでしまう。
これが科学の絶対の掟(おきて)である。
にもかかわらず、これがわからない、掟を守らない学者がいかに多いことか。呆れてしまう。

 ところで、仁志氏は「バイ菌、ウイルスも、一定の条件の中では自然発生する。」と書いている。
 これは千島学説における第3原理「バクテリアやウイルスの自然発生説」である。私は、千島先生には悪いが、長いこと千島
学説の中でこれだけは間違っているのではなかろうか?と思ってきた。
 
 しかし、ネサーンのソマチッドを知ってから完全に考えが変わった。やはり千島喜久男は偉大であった。自然発生説も正しい
と確信するようになった。

 千島は、血液を無菌状態にしてそれを放置すると、いつのまにかバクテリアが自然発生することを実験で確認している。すな
わち、血液を中心にして自然発生説を唱えているわけで、なにも無機物からできるということを主張しているわけではない。

 ガストン・ネサーンは、光学顕微鏡では見えない超微小生命体ソマチッドが血液の中にうじゃうじゃといることをソマトスコープ
(ネサーンの発明した超高分解顕微鏡)で発見し、さらにそれがソマチッドサイクルによって、ソマチッドが形態をどんどんと変え
ていくことを発見した。⇒< 驚異のソマチッド(3) >

 それが千島が見たものと非常に似ているのだ。

 千島は著書『血液と健康の知恵』の中でその様子を記している。少しだけ引用しよう。

『血液と健康の知恵』(地湧社、千島喜久男著) p.164〜165から引用。
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 (3) 私の実験結果と生命の自然発生説

 @血球の腐敗による細菌の自然発生
 カエルの心臓から消毒した注射針で一滴の血液を取り、これをカバー、スライド法によって、縁をパラフィンとワゼリンを等量に
混ぜたもので密封し無菌的に、血液湿潤(シツジュン)標本を造り、これを夏季なら室温で顕微鏡下におき、細菌が一匹もいな
いことを確かめておいて、連続して観察する。すると4-5日で赤血球の内部に多数の液胞が出現する。それを連続観察をつづ
けると始め球菌状、後にそれが伸びて桿菌状となり血球は数十個の桿菌の束のようになる。
 そして血球の膜はこわれ外縁のものから細菌は遊離して血漿中に浮ぶ、この際、数個の菌体が塊まったまま分離することも
しばしばある。このような細菌塊も時と共に個々の細菌に分離する。このように細菌塊から分離する様子を見て従来桿菌が縦
分裂する状態を観察したという人があるが、これは恐らくこのような分離する様子を見たものであろう。
 分離した桿菌は最初、垂直にゆるやかに運動しているが、段々斜になり、遂には水平となって活発に遊泳するようになる。
(図40、41、42、43)

図40 カエルの赤血球の腐敗により最部赤血球内(7)に液胞状顆粒が出現し、それが次第に球菌→桿菌→(8-9)に変わり、最
後に細胞核(10〜11)も桿菌に変わり次第に分離する。1-6は血液中にある細胞破片から桿菌が自然発生する有様を示す。
(千島原図)


図41 赤血球の腐敗によるバクテリアの自然発生(顕微鏡写真)
 Aは腐敗に傾いた赤血球(カエル)の内部顆粒状の液胞が、現れ、時の経過と共にその数を増し、図Bでは赤血球の腐敗に
よって多数のバクテリアが、自然発生したもの(ギムザ染色体)、(千島原図)


図42
 カエル赤血球の腐敗に傾き細胞質中に液胞(または顆粒)を生じたもの。(千島原図)


図43
 ニワトリ赤血球中でヒトのインフルエンザウイルスBが増殖したもの(11分子培養)(Heinmets’48)
これはウイルスが自然発生したもの。

************************************************************

 図は略し説明だけ書いた。まだまだ重要な記述が続くが、とりあえずここまでとした。


 これを読んで、まさに千島博士はソマチッドの挙動を観察していたのだ!と思わずにはおれない。千島の用いる顕微鏡の分
解能ではもちろんソマチッドを直接見ることはできなかったが、それでもマクロ的にソマチッドの変態の様子を見ていたのだと
わかる。上記と驚異のソマチッド(3) >を読み比べていただきたい。

 であるから、千島喜久男の自然発生説は、現代ではソマチッドの変態の挙動を観察したものと読み替えねばならないと気づく
のである。

 千島学説とネサーンのソマチッドは地下水脈でつながっているのだ


 学者にはこのテーマを重点的に研究してもらいたい。つまらないiPSなど研究している場合ではない。




2017/3/8                < JCF17アブストラクト公開 >


 プログラムに続いて、JCF17のアブストラクト集が公開されました。
http://jcfrs.org/JCF17/jcf17-abstracts.pdf

 JCFからの連絡では、会場にアブストラクト集は用意しないそうなので、参加される場合は各自印刷するなどして持参してくだ
さい。

 さて、日産自動車は単独の発表は2件であるが、よく見ると、他の研究(発表)にもいろいろと絡んでいる。

 日産は、テクノバ、東北大学、九州大学、名古屋大学、神戸大学、クリーンプラネットと研究を行っていることがわかる。

 Heat evolution from silica-supported nano-composite samples under exposure to hydrogen isotope gas

 北村先生のこの発表では”silica(シリカ)”が気になった。ナノ粒子-過剰熱研究は大きくは荒田-Rossiの方向だと思うが、シ
リカが出てくるのは珍しい気がする。どのような結果が出ているのか?まだよく読めていないが気になるところである。(シリカ
は生体内元素転換においてSi⇒Caで大事な元素だから気になるのである)


 小島先生は元素転換をテーマに選ばれたようだ。論文の共著者に"Tadayoshi Ohmori"の名がある。常温核融合の元素転
換に巨大な足跡を残されたあの大森唯義博士である。大森博士の実験結果を小島博士のTNCFモデルで説明しようとされて
いるようである。

 皆さんもじっくり読んでみてください。




2017/3/9               < ガン治療法”粉ミルク療法”まとめ >

 
 加藤清氏の粉ミルク療法をすべて紹介し終えたので、ここで一連のものをまとめておこう。

加藤式がん治療法(1)
加藤式がん治療法(2)
加藤式がん治療法(3)

「大阪健康再生会事件再考」(1)
「大阪健康再生会事件再考」(2)
「大阪健康再生会事件再考」(3)
「大阪健康再生会事件再考」(4)


 私の中で闇の中にあった、2か月前ははっきりしていなかった画期的がん治療法”粉ミルク療法”の全容が明らかになった。
弾圧され、世間から抹殺されたかに見える粉ミルク療法であるが、忰山紀一氏がそのレシピを加藤式がん治療法(3)
書いてくれたおかげで今後も残っていくのではなかろうか。

 千島学説研究会でもらった小雑誌からの引用であったが、この小さな冊子に書かれた内容はあまりに重たいものであった。
粉ミルク療法の復活を祈りたい。




2017/3/11             < 日産自動車がE-Cat反応を研究! >


 JCF17での日産自動車の発表論文の一つをGoogle翻訳の助けも借りて訳したので紹介したい。日産自動車は二つ発表する
が、そのうちの一つである。

http://jcfrs.org/JCF17/jcf17-abstracts.pdf

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Expectations on the new heat-generation-reaction between metal and hydrogen

金属と水素の間の新しい発熱反応への期待

 地球環境にやさしい技術の開発は、今日の自動車産業にとって大事なテーマである。とくにCO2排出量を削減し、排出ガスを
よりクリーンにする技術が近年電気自動車(EV)において求められている。EV車の販売台数は、過去5年間で約6倍になった。
100%-EV車にはモーター以外の電源はない。日産は2010年にLEAFと名付けたEV車を発売し、売上高は250,000台を超えた。
しかし、一部の顧客から1回の電気チャージで約200kmしか走らないことに不満が出ている。ヒーターを使用する関係から、とく
に冬季の走行距離が半減することがある。これは解決されるべき問題である。

 2010年、A. RossiはE cat、Energy Catalyzerを報告した。この装置はNiとH2反応から熱エネルギーを発生させることができ
る。その生成されたエネルギーは入力エネルギーを上回る。この現象はParkhomovによって再現されている。しかし反応メカニ
ズムは明らかにされていない[1-2]。この熱はEVへのヒーター代用としての熱エネルギーとして使うことができ、そしてそれは現
在のヒーター使用による走行距離問題は解決するだろう。この熱生成機を搭載したEV車は、頻繁に充電する必要があるという
従来からの不満を解消するであろう。

 本レポートでは二つのことを報告する。一つ目は、示差走査熱量測定(STA-PT1600、Linseis Inc.)を使って、実験的条件が
開示されているParkhomov実験を再現したことである。そしてDSC測定器によって生成された熱エネルギーを許容誤差2%以内
で検証した。二つ目として、この反応に対する自動車への潜在的な期待を述べる。
[1] A.G. Parkhomov; International Journal of Unconventional Science issue 7(3), pp. 68-72, 2015
[2] A.G. Parkhomov; International Journal of Unconventional Science issue 8(3), pp. 34-38, 2015

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 なんと日産自動車は、E-Cat反応をEV車へ利用しようとしているのだ!

 日産は、E-Catの発熱エネルギーを利用してEV車の熱不足問題を解消し、走行距離を伸ばすことを目論んでいるのである。

 マスゴミによって常温核融合は公にできない技術として封印されているが(なんでなの?)、水面下では着々とエネルギー革
命が進行している。JCF17プログラム公開でも述べたが、Cold fusionでは元素転換という”現代の錬金術”たる現象が夥
しい数確認されている。E-Catではニッケルから銅への元素転換が起こっているようである。⇒< LENR総論、田中栄一氏

 すなわち、E-Catでは、
 Ni + H⇒ Cu + 過剰熱エネルギー  ---- @

という反応を利用している。過剰熱生成とともにNiからCuへの元素転換が起こっている。
NiとCuの同位体とその存在比を示す。例えば”58Ni (68.3%)”は58が質量数、68.3%が存在比。

 58Ni (68.3%)
 60Ni (26.1%)
 61Ni (1.13%)
 62Ni (3.59%)
 64Ni (0.91%)

 63Cu (69.2%)
 65Ni (30.8%)

 この同位体分類から、@式は
 62Ni + 1H ⇒ 63Cu + 過剰熱エネルギー
となるのかもしれない。 

 過剰熱も大事であるが、自動車メーカーは元素転換の方も狙っていると考えられる。

 メーカーにとってCold fusionは一石二鳥のうまみの多いものなのである。




2017/3/20             < 日産自動車がE-Cat Worldで! >


 日産自動車がJCF17で発表する研究が、E-Cat Worldでも取り上げられました。

http://www.e-catworld.com/2017/03/15/nissan-researchers-to-present-experimental-results-in-heat-generation-
reaction-between-metal-and-hydrogen-at-japan-meeting/


 「日産が!」と一つ上でびっくりしていたら海外でも同じように「日産が!」とびっくりしています。そこで取り上げたのとまったく
同じ論文を引用していて、それにびっくりです(笑)。

最後に次のように述べています。Google翻訳を援用しつつ訳しました。

E-Cat Worldから引用。
************************************************************
日産のような大企業が電気自動車の開発手段としてLENRに積極的に関心を持ち、Alexander Parkhomov氏の仕事を再現し、
実験結果を発表することは非常に興味深い。 彼らの発見に関するより詳細な情報が得られることを願っています。日産のよう
な会社は、多くの独立した研究者が買うことのできない広範なテストを行うための潤沢な資金、施設、設備を持っているにちが
いない。
************************************************************

この記事への関心は高いようで、上記サイト下部で多くの人から寄せられたコメントを見ることができます。

日産のような巨大企業が研究しているということでみな興味津々のようです。


 3/18-19で行われたJCF17も無事終わったことでしょう。さてどんな発表がなされたのでしょうか。




2017/3/26               < 東風博士発見のガンの特効薬 >


 すごい本を読んだ。
 「がんの特効薬は発見済みだ!」(岡崎公彦著、たま出版)という本である。

 図書館でたまたま手に取った本で、ひきこまれた。薄い本だ。55ページしかない。しかも大き目の字で書かれていて読みやす
い。あっという間に読める。2011年発行で、2012年で7刷にもなっている。売れているのだ。
 
 この本は岡崎公彦(おかざき・きみひこ)博士が医師として老齢にさしかかり、東風睦之(こち・むつゆき)博士が発見したガン
の特効薬の素晴らしさを公表せずに死ぬわけにいかぬ!という想いから書かれた本である。
 驚愕の内容だ。

 なんと、とっくの昔に東風睦之博士によって強力なガンの特効薬は発見されていて、それがガンに対し素晴らしい効果を発揮
するというのだ。
 医師として活躍されている岡崎博士が、東風博士の病院でその効能を確かめ、自身の病院でその効果を確かめてきた経験
のもとに公表された。しかし、なぜかこの特効薬が医学界からは無視されつづけ、憤懣やるかたない想いにかられ、執筆にい
たった経緯が綴られている。

 とても面白い内容である。

『がんの特効薬は発見済みだ!』(岡崎公彦著、たま出版) p.18〜19から引用。(色は杉岡が付けました)。
************************************************************
 2.「がん特効薬」の発見者

 さて、肝心の特効薬の発見者について----。
 私は、一九八七年頃、元・毎日新聞の経済記者・小泉貞彦作になる「第三の制がん剤・ベンズアルデヒド」(かや書房)という
書籍を読み、そこで初めて東風睦之(こちむつゆき)博士の業績を知りました。
 東風博士は、一九八五年五月、米国国立スローンケタリングがん研究所の機関誌に、制がん剤に関する論文を発表されまし
た。その論文の骨子は、次のとおりです。

 東風博士は、イチジク抽出液から腹水がんの移植阻害に有効な成分を分離し、これをベンズアルデヒドと同定しました。この
物質は、揮発性の有機溶媒なので、ブドウ糖と化合させて水溶性としたのち、末期がん患者六十五名を対象として、がん治療
効果を調べました。
 その結果、五五パーセントという高い有効率を得たのです。副作用も皆無でした。
 これは明らかに、画期的な世紀の「大発見」です。有効率が五五パーセントというのは、特効薬としては低すぎると思う方もお
られるかもしれませんが、対象が末期がん患者であることを考慮すれば、五五パーセントといえども、素晴らしい成果とみなせ
るのです。
 
 このように、がん治療学上の大発見が、米国国立スローンケタリングがん研究所の機関誌という、国際的に権威ある学術誌
に掲載されたのですから、数多くの追治験が実施され、報告されるのが当然です。
 ところが、なぜか皆無なのです。
 実は、この事実の裏には、複雑な医学界の「事情」が潜んでいたのです。
 私自身も、肺がん完治の一例を、「がん特効薬候補者・パラヒドロキシベンズアルデヒド」と題した英論文にまとめ、フィラデル
フィアのペンシルベニア大学医学部教授が編集長を務める学術誌に投稿したのですが、そのとき、明確な理由も示されずに、
「受理できない」という決定が送られてきました。メールで苦情を述べると、編集長から質問が一つだけあるとのこと。そこで、そ
の質問に丁寧に応答しましたが、それ以後、何一つ連絡がありませんでした。
 要するに、この「特効薬」の追治験論文は、受理されないのです。
 その後、現在に至るまで、追治験の報告は国内的にも国際的にも一切ないと断言できます。
 
 このような次第で、東風博士の貴重な論文が、国内外で評価されないばかりか、それを発展させて治療に役立てる努力もな
されなかったのです。何らかの事情で封印された、といっても過言ではありません。
 私は、この論文の整合性と価値を見抜き、東風博士が経営される一条会病院へ、二カ月の短期間でしたが、勤務医として参
加し、その治療の成果を自分の目で確かめました。・・・・

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 ベンズアルデヒドというかなりありきたりの物質ががんに効くというのだ!

 末期がん患者に55%というは凄い。そんなありきたりでシンプルな特効薬が封印された?!

 どうして医学界がこの特効薬を認めようとしないのか。

 その理由が、抗がん剤で潤っている製薬会社と結託した医学界の黒い内情にあるというのだ。

 岡崎博士は次のように述べる。・・・のは略した所。

「・・・・ひと言でいうならば、そこには人間の卑しい”欲”が絡んでいるのです。
 もしそれを認めたらどうなるでしょうか。世界中のがんセンター、かん研究所の研究目標が消滅してしまいます。だからこそ、
画期的な発見がなされてはいけないのです。
 彼らは、寝る間も惜しんで「がん治療法」を日夜、研究しているはずですが、そんな彼らにとって、そんなに簡単に「がん特効
薬」などが発見され、普及しては困るのです。
 画期的な治療法が発見されないように願いながら、治療法を研究しているというのですから、常人には到底理解できません。
自己矛盾もいいところです。
・・・・・
 しかし、現代の社会を支配している「見えざるマインド」は、正義に基づいた純粋で崇高なものではありません。そういった意
味で、現代社会は、極端に”病んで”いるのです。
 権力を持った人々ほど、お金や利権や名声を求めてうごめいています。一度得た利権、あるいは快適な境遇を確保すること
以上に価値あるものは、彼らには存在しないのでしょう。真理も正義も及ばないのです。
 この「冷厳な事実」を認めない限り、あたなの命も安全ではありません。本来なら助かる命が、いつなんどき奪われたり、短く
させられてしまったりするかもしれない危険に晒されるのです。
 
 人命を助けるべき「医学」の名のもとに、それを施す医師の多くは、悪意からではなく、与えられた知識と経験に基づき、真面
目に処置、処方しています。酷い真相を知らないからです。そして、患者の多くは、「がんに罹ったら、切除手術か抗がん剤しか
方法がない。」と信じ切っています。
 ・・・・
 製薬会社は、抗がん剤で潤っています。
 ・・・・・
 最近になって、ようやく、抗がん剤投与に疑問を示す患者も増えつつありますが、一時は、製薬会社にとって抗がん剤はドル
箱でした。
・・・・・
 自分が救われたいばかりに、医者の治療を信じ込み、命を捨てる----このような現状を、医学界の内側から見てきた私が、
このまま黙って「あの世」へ旅立ていない理由がおわかりいただけたでしょうか。・・・・・・ 」


 このように、この書を執筆した理由が書かれている。

 現役の医者が医学界の内情を暴露しているのだがら凄い。

 「がん学界の権威と言われる人で、私の知人でもある某氏は、ベンズアルデヒドのことをよく知り、本音としてはその効能も認
めていることを私は知っています。
 ところが、彼だけでなく、すべてのがん学界の重鎮が、ベンズアルデヒドを「がん特効薬」として認めたくても認められない理由
があるのです。」
とも書かれている。

 このまま黙って「あの世」へ旅立ていない・・というのは痛いほどわかる。悲痛な叫びだ。

 その後、発がんのメカニズムの説明があり、どうしてベンズアルデヒドががんに効くのか。とくにパラヒドロキシベンズアルデヒ
ドが最もがんに効くようだが、その理由が書かれている。

 ベンズアルデヒドは、ビオトーワやビオタミンという薬剤でも売られているようで、それらの服用ががんに効く。そして岡崎博士
の自分の病院での治療体験者のカルテものっていて、このベンズアルデヒドを用いた治療の有効性が示されている。

 ベンズアルデヒドは生アーモンドなどのナッツ類に含まれているようだ。よってアーモンドもがんに有効だという。
 エドガー・ケイシーはそれを70年も前にリーディング治療の中で、繰り返し、がんにはアーモンドが効くことを述べていたことも
最後に綴られている。

 東風睦之博士の発見は医学界から無視された。その有効性を示した岡崎博士の論文も受理されなかった。

 やはり、そうなんだ・・・

 ガストン・ネサーン、ルネ・カントン、千島喜久男博士、牛山篤夫博士、加藤清氏・・・みなそうだった。

 現代医学が弾圧し、無視するのはそれが本物だから・・。お金がかからず簡単に治るものはご法度なのである。

 社会は100mgが73万円するオブジーボがお好きなようで(笑)。


 現代社会は、極端に”病んで”いるのです  岡崎公彦
 




2017/4/15                < ロシアの元素転換 >


 サイトを検索していたら、面白いニュースを見つけたので紹介したい。それはロシアの科学者Karabanov氏らの元素転換技術
に関するものである。

【歴史的偉業】ロシアの科学者が「錬金術」の実在を証明! 核廃棄物も黄金に変える“元素変換”のメソッドとは!?
http://tocana.jp/2017/03/post_12691_entry_2.html

http://tocana.jp/2017/03/post_12691.html


 サイトからの引用(色は杉岡がつけました)。
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 古代エジプト文明からその存在が囁かれ、現代では魔法映画『ハリー・ポッター』でも描かれた超有名オカルト事象「錬金
術」。卑金属を金に変え、人間を不老不死にする究極の物質「賢者の石」は、かのアイザック・ニュートン卿も探し求めていたと
言われるが、現代化学ではその存在は完膚なきまでに否定され、単なるファンタジーとして語られるに過ぎない。ところが、こ
の度、錬金術に比すべき「元素変換」の実在が証明されたかもしれないというのだ!

■錬金術は実在した!?

 プレスリリース配信社「PR Newswire」などによると、ロシアの科学者Vladislav Karabanov氏、Tamara Sahno氏、Victor
Kurashov氏らが、2016年6月21日スイス・ジェノヴァで大々的なプレスリリースを行い、これまでオカルトとされてきた錬金術、す
なわち「元素変換」が可能であると発表した。

「お集まりの皆さま、本日このジェノヴァで、歴史的大発見を公表したいと思います。この発見の本質は、化学元素を全く別の元
素と同位体に変換できる点です。いかなる原子炉も重水も使わずに、元素を変換することができるのです。我々の手法は元素
の生化学的変換です。(中略)この発見は技術界の新しいチャプターを開く本当の革命です」(Karabanov氏)

「我々の研究は90年代初頭に遡ります。最初の成果は1998年にあり、2013年までには2000回以上の実験に成功し、全ての
成果をまとめることができました。特許取得まで公表を差し控えてきましたが、2015年8月25日に無事取得することができまし
」(Kurashov氏)

 教授らが発見した技術には3つの物質が必要だという――1放射性廃棄物、2鉄・ニッケル・銅・バナジウム・クロム・コバルト・
マンガンといった変原子価を持つ金属、3(バクテリアの一種)硫黄細菌。

 手順はいたって簡単だ。これら3つを密閉された容器に入れるとすぐに元素変換が始まり、2〜3週間もすれば、ポロニウム、ラ
ドン、水銀、金、プラチナといった元素に完全に変換されてしまうというのだ。金が練成されるとは、まさに本物の錬金術ではな
いか! 本格的に実用化されれば、エネルギー、製薬、宇宙開発などあらゆる分野への応用も可能とのこと。ついでに核廃棄
物問題も解決してくれる優れものだ。
・・・・・・

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 このように簡単に元素転換が実現されるというのだ!そしてなんと、記者会見が行われている。

 鉄や銅やニッケルというありふれた金属が、ポロニウムや水銀、金やプラチナなどに変換されるというから驚きだ。

 変原子価とは同位体のある元素ということであろう。

 特許を取得できたので公表に踏み切ったようだ。動画にある記者会見の様子は興味深いものである。

 この技術の特徴は、バクテリアの一種である硫黄細菌を使っている所といえるかもしれない。やはりバクテリアや細菌は元素
転換を起こすのだ。

 生物学的元素転換ではロシアのヴィソツキー博士が有名だが、ロシアでは生物学的方面から研究する研究者が多いのだと
思う。

 「原子炉も重水も使わずに」とある点に着目したい。いまだにCold fusionの世界では重水を使うことに注意が向けられている
ふしがあるのだが、重水など関係なしに普通の水の存在下で、常温核融合や元素転換は起こるということを言っていると思わ
れる。 近年、軽水素(H)でも常温核融合が起こることが多く示されてきているので、重水素(D)にこだわる研究者は今後確実
に減っていくはずである。

 この記事の続きには、ケルヴランにまで言及されている。読まれたし。




2017/4/16               < まだまだある画期的がん治療法 >


 当サイトではこれまで数々の画期的ながん治療法を紹介してきた。ネサーンの714Xしかり、カントンの海水療法しかり、また
加藤清氏の粉ミルク療法しかり。東風博士発見のベンズアルデヒドもがんに有効に効くことがわかっている。

 にもかかわらず、というか、そうであるがゆえに?簡単にがんが治ることを許さんとする医学界やマスゴミによって弾圧されて
きたことをお伝えした。

 じつはこれらの他にも、画期的ながん治療法がまだまだたくさん存在することを次の書ではじめて知った。

「底なしの闇の[癌ビジネス]」(ケイ・ミズモリ著、ヒカルランド)

 副題に”ガンの原因も治療法もとっくに解明済みだった!隠蔽されてきた「超不都合な医学的真実」”とある。

 タイトルよりも、副題の方がこの本の内容をよく表している。

 多くの療法が紹介されており、重要なものばかりだが、メモ程度に書くだけにする。

●チャチョーワ博士の誘導寛解療法(IRT)
●ニューハム博士のホウ素療法
●ハンブル氏のMMS療法
●デオール氏のセシウム療法
●シモンチーニ博士の炭酸水素ナトリウム療法
●食事療法のブレウス療法、グレープ療法、ゲルソン療法
などなど。

 これらは簡単な方法でがんに効くものばかりである。であるがゆえに、やはり、これらもマスゴミと医学界の弾圧を受けて表に
は出にくくなっているのだ!

 読者もほとんど知らないのではないだろうか。(ゲルソン療法くらいはご存知かもしれないが)

 ネサーンのソマチッドや、カントンの海水療法も書かれているが、当サイトで紹介したので書かなかった(海水療法はこちら
こちら)。ブレウス療法、グレーブ療法は判断食と食事療法を交えたもので、よって粉ミルク療法にも通じる。

 私もはじめて知ったものばかりだが実際にがんに対して非常な効果を上げているものばかりである。中でもチャチョーワ博士
の誘導寛解療法(IRT)はきわめて治癒率が高い革命的な療法である。
そのために、案の定というべきか・・、チャチョーワ博士は、オーストラリア医学協会から詐欺扱いされ、裁判所から1000万ドル
の支払いを要求されるというまったく理不尽な扱いを受けたのだ!そんな弾圧を受け、さらに3度も暗殺されかかった。過度な
ストレスから博士は長らく体調を崩していたようだが、2005年あたりから回復され、治療法もさらに進化を遂げているようだ。

 この弾圧は、ネサーンや加藤清氏に対してなされたものと全く同じだ。

 ほんと、現代医学の実態には呆れてものもいえない!


 上記本は図書館で借りたものですぐ返さねばならず、詳細に説明するというわけにはいかない。

 ここでは療法名の羅列にとどめるが、あとはインターネットなどを駆使して読者自ら調べていただきたい。

 名前だけでも知っているか知らないかでは天と地の差がある。

 知らないということは、存在しないのと同じ と、ある作家はいった。

 私はこの言葉が好きで、新事実を知るたびにいつもこの言葉を味わっている。(ほんとそのとおりだよなあ・・)

 知らないのは、この世の中に存在しないのと同じなのだ。

 われわれは自ら掘り起し、知らなければならない。マスコミが信用できないがゆえに。




2017/5/1              < 自動車メーカーの常温核融合研究 >


 技術ジャーナリストの故・山本寛氏は、常温核融合が知られていない頃からその世界に飛び込み、Cold fusionを世に知らし
めた功労者である。
 氏は多くの本をものされたが、私も3冊ほど購入して常温核融合についていろいろと勉強させてもらった。それらの本では常
温核融合だけでなく、エネルギー事情全般を扱っており、大きな視点からCold fusionを位置づけている点に特徴がある。革新
的な新技術であるミルズのブラック・ライトプロセスを日本にはじめて紹介したのも山本氏であった。これから世間がどう動いて
いくのか、その動向を早くから予見して、その方向性(また原発などではその危険性も)を世間に示した点は特筆に値する。

 そんな氏の著書の一つに『水素プラズマエネルギー革命』(工学社、山本寛著)がある。過去にも紹介したものだが、それ
を読み返していて、「ひそかに進む自動車メーカーの常温核融合研究」という項があったので紹介したい。

 この本の発売は平成17年(2005年)であるから、いまから12年も前の本である。


『水素プラズマエネルギー革命』(工学社、山本寛著) p.88〜89から引用。(色は杉岡が付けました)。
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 ひそかに進む自動車メーカーの常温核融合研究

 旧通産省は、アメリカ政府が常温核融合を公式に否定したあとも、資源小国日本の置かれている環境を考えて、”新水素エ
ネルギー実証技術開発プロジェクト”を1993年に立ち上げ、5年間で23億年を投入じて研究を継続してきた。
 しかし1997年、わずかな異常発熱現象は認められるが、実用的なエネルギー取り出しは不可能との見解をもって幕を閉じ
た。
 これにより一時日本での常温核融合研究は落ち込んだが、1999年、熱心な研究者により「固体内核反応研究会」が組織さ
、毎年秋に常温核融合の研究発表会が持たれるようになった。主な研究機関は大阪大学、北海道大学、横浜国立大学、岩
手大学である。

 図6-3に常温核融合の国別推定研究者数を示す。(図は略)

 この推定は2003年8月アメリカで開催された第10回常温核融合国際会議で発表された論文をベースにNew Energy Timesの
S.クリビッツがまとめたものであり、彼はこの数値は控えめなものだとしている。
 この表で注目されるのが、アメリカの研究者の多さであり、特に軍事関係の研究者の多さである。
 このアメリカの常温核融合への関心の高さは、2004年11月にフランスで開催された第11回常温核融合国際会議への参加者
が、開催国フランスの28人を抜いて、39人と参加者の約25%を占めていることからも、アメリカの常温核融合への関心の高さが
読み取れる。

 日本の特徴は、大学での研究者が他の国を大幅に上回るものの、大学の研究室の片隅で乏しい予算で研究が続けられて
いるのが実態である。
 唯一の期待は、後述するように三菱重工業が精力的に研究を進めていること、常温核融合の研究発表会にトヨタやホンダの
研究者も毎年参加しており、これらの自動車メーカーの研究室の奥深くで秘密の研究が行われていることを窺わせることであ
る。
 この二つの自動車メーカーから研究論文は出されていないが、ある日ホンダから二足歩行のロボットが発表されたように、突
然常温核融合が発表されても不思議でないと感じている。
 特にトヨタは、その系列会社のアイシン精機が一時期非常に熱心に常温核融合の研究を進めた実績がある。私企業では技
術の可能性が高まれば高まるほどその開発情報を秘密にする傾向があることを考えると、この二つの自動車メーカーの動向
が注目される。

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 いかがだろうか。12年前の内容だが、現在につながるヒントがいくつも示されている。

 「固体内核反応研究会」は、常温核融合の日本の中心学会であるJCFである。たしか岩手大の山田先生らの熱心な努力も
あって発足した。(私も会員だが、会員でよいのはメールで逐一情報が送られてくることである。)

 略した図には様々な国の常温核融合研究者の数が記されている。
 主な国だけ記すと、アメリカ56人、イタリア31人、日本 30人、ロシア22人、中国14人、イスラエル12人である。
これはまさに常温核融合の世界の構図を示している。(注記:この数は、いまはずっと増えているはずだ)
アメリカ、イタリア、日本が多いのは当然だが、ロシアも多い。ロシアは古くから独自にCold fusionを研究してきており、表に出
にくくなっていただけである。そのことは水野先生の『核変換』(工学社)にも記されておりロシアの底知れぬ奥の深さを感じさせ
る。

 横浜国立大学はかつて太田先生がやっておられたが、いまは休止状態といえる。

 その代わりに東北大学、九州大学、名古屋大学、京都大学などが常温核融合で出てきている。東北大は、なんといっても、
三菱重工業の岩村氏が特任教授として移られたので、今後は日本の中心的な役割を担うであろう。
九州大は日産自動車との共同研究が注目される。名古屋大はJCFで発表しており、今後が期待される。京都大学は田辺先生
がJCFで発表され、こちらも期待される。

 さて、自動車メーカーである。

 山本氏がおられた時はホンダとトヨタがJCFに参加していたが、いまでは日産自動車が公式にNEDOなどのプロジェクトで常
温核融合を研究している。JCFでも発表論文を出していて前に出てきている。

 ホンダ、トヨタ、日産という日本の三大自動車メーカーが常温核融合を研究しているというのは、
偶然の一致にしては出来すぎている。何かを感じないだろうか。

 なぜ自動車メーカーばかり常温核融合に興味を示すのか。

 それは、繰り返しになるが、やはり元素転換の技術をものにしたいからであろう。

 熱の研究は表向きであり、本当にほしいのは元素転換技術のはずである。

 レアメタルは自動車に使われ、しかもその資源は日本にはほとんどなく、中国やロシアや南アなどの海外に依存しなければな
らない状況である。その点が日本の自動車産業の弱点といえる。
(⇒こちらでも書いたように、自動車には、ネオジム(Nd)、ジスプロシウム(Dy)、テルビウム(Tb)、白金(Pt)、ロジウム(Rh)、タンタ
ル(Ta)、チタン(Ti)などのレアメタルが使われていて、これらがないと車は作れない!)

 その弱点さえ克服できれば日本の車は最強になるだろう。レアメタルを普通の元素から元素転換で作り出したいのである。
Cold fusionでは夥しい数の元素転換現象が見出されており、それに着目するのは当然である。

 その最強を目指して、こそこそと?努力を重ねているのが、いまの自動車メーカーの姿なのだと思う。





2017/5/13             < 日本のリーダーシップは続く >


 常温核融合の情報を発信しているNew Energy Timesサイトに「LENRsにおける日本のリーダーシップは続く」と題した記
事が出ていたので紹介したい。2015年11月の記事である。
 なお、New Energy Timesは、日本のJCFとも関係が深いSteven B. Krivit氏が運用している。

http://news.newenergytimes.net/2015/11/24/japans-leadership-in-lenrs-continues/

このページをグーグル翻訳を援用して訳したものが次である。

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LENRsにおける日本のリーダーシップは続く
2015年11月24日 - Steven B. Krivit著 -

 さらにもう1つの日本の自動車会社、日産が低エネルギー核反応(LENR)を研究していることがわかった。

 LENRの研究者である高橋亮人が他のLENR研究者に送った電子メールからこの情報を知った。高橋は元大学教授であり、
現在はトヨタグループの一つであるテクノバに所属している。

 高橋の電子メールから、LENR研究に資金を提供する日本政府の取り組みが20年ぶりに前進したことがわかる。 LENRの研
究は、日本の研究開発機関である新エネルギー・産業技術開発機構(NEDO)を通じて行われている。New Energy Timesで
は、2015年8月24日に初めてNEDOの計画を発表した。

 「ナノ金属水素エネルギープロジェクト(NEDO-MHE)は、エコ・エネルギーの主要革新プロジェクトの1つとしてNEDOによって
条件付きで採択された。 NEDO-MHEプロジェクトは正式に2015年10月26日に開始された。

 共同研究チーム(Nano-METS)は6つの機関、すなわちテクノバと日産の2社、東北、九州、名古屋、神戸の4大学から成る。

 高橋によれば実験プログラムには4つの分野が含まれている。a)Technovaの支援を受けて東北大学で新しい熱量測定シス
テムを開発する。 b)神戸大学および他の研究所での気体負荷実験によるナノ金属複合体試料を用いた過剰熱分析のための
共同実験。 c)名古屋大学と九州大学における材料科学研究。 d)Technovaと日産の評価調査。

 グループのリーダーは高橋である。他にも、岩村康弘(サブリーダー)、笠木治郎太(東北大学)、高橋亮人(テクノバ)、中村
マサノリ(日産)、岸田マサヒロ(九州大学)、日置辰己(名古屋大学)、北村晃(テクノバ、神戸大学) )、および他の研究者。

 過去10年間に日本の6大学はLENRの研究に積極的に取り組んできた。 LENRの研究を行っている日本の企業としては三菱
重工業とトヨタがある。

 LENRは新しいクリーンエネルギーの可能性を示す強力な科学的現象である。米国では、巨大産業の実験室でLENRプロジェ
クトが活発に行われているという例はまだないと思われる。米国の大学のLENR研究機関としては、退職した教授ジョージ・マイ
ーが率いるイリノイ大学と、Graham K. Hubler率いるミズーリ大学がある。

 ”LENR”は、もとは一部の研究者によって「コールドフュージョン」と考えられたことに由来する。悪い科学の印象は、依然とし
て米国内には残っている。
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 このようにKrivit氏は日本の常温核融合の進展を評価している。そしてこのNEDOプロジェクトのリーダーは、日本の常温核融
合を引っ張ってきたエース高橋亮人(たかはし・あきと)博士(大阪大学名誉教授)であることもわかる。

 この記事は「さらにもう1つの日本の・・」ではじまっているが、これはおそらく過去記事でトヨタのことを書いてきたため、このよ
うな出だしになったと考えられる。

 青字の所でわかるように、このプロジェクトは4つの仕事を分担する形で行われている。
「a)Technovaの支援を受けて東北大学で新しい熱量測定システムを開発する。 」とあるが、このことから、東北大学の岩村博
士の所で、(水野方式の)過剰熱発生実験が主に行われることになったとはじめてわかった。
すなわち、そのためこちらで見たように、東北大では元素転換ではなく過剰熱生成に重きを置いた実験が始められたのだとわ
かる。(なるほど、そうだったんだ・・)

 Krivit氏は初期の頃からCold fusionの情報を世界に発信してきたキーマンであるが、最後にあるように日本では自動車産業
という巨大業界が、LENR研究を行っていることに羨望を覚え、そして応援するために
LENRsにおける日本のリーダーシップは続く”
としたに違いない。


 思うに、1990年代に4年間の国家プロジェクト(こちらでも見たNHE新水素エネルギープロジェクト)を起ち上げ、常温核融合を
支援した日本は、20年の歳月を経て、ふたたび支援を公式にはじめたといえるのだ。





2017/5/20                   < 地震 (1) >


 技術ジャーナリストの故・山本寛氏は、地震の原因についても新しい視点を提示している。

 それらは「【仮説】巨大地震は水素核融合で起きる!」(工学社、山本寛著)という本で詳しく述べられている。私はそこで展
開される仮説よりも、山本氏が指摘した奇妙な事実に惹かれる。それは現代の地震論に対し、一石を投じるものになることは
間違いない。上記本から引用して紹介したい。なお、この本は2007年に出版されている。


「【仮説】巨大地震は水素核融合で起きる!」p.46〜47から引用。(色は杉岡が付けました)。
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 水を地下に注水すれば、地震が起きる

 地震を引き起こすことは比較的簡単である。
 人為的な行為が地震を引き起こした事例としては、「大きなダムの建設」や「地下への水の注入」などがある。

 特に1962年、アメリカ軍がコロラド州デンバー郊外で3671メートルの深井戸を掘り、兵器庫の廃水を注入したことによって引
き起こされた群発地震が知られている。この事例では、注水を中断すると群発地震の回数は減り、再開すると回数は増え、注
水と群発地震の数の増減に見事な相関関係が報告されている。[3]
また、この群発地震では、多くの住民が非常に大きな爆発音を聞いている。爆発音に近い衝撃音は、日本でも直下型地震の
際に体感されている。
 これ以後、地下への水の注水は地震を引き起こすことが広く知られることになり、日本においても、「松代群発地震」「兵庫南
部地震」などの震源地で、注水実験が行われており、注水による地震発生が確認されている。
 「注水」と「地震」はどのような因果関係があるのだろうか。
 地震学者は、「注水によって地殻が滑りやすくなったため」と説明しているが、ちょっとピンと外れのように思われる。
 地球物理学においては、地殻の沈み込みによって水が地中深く送り込まれ、そこで、たちえば鉄などの金属に触れると、次
の反応によって、≪原子状の水素≫が発生することが知られている。
 
 3Fe + 4H2O → 8H(原子状の水素) + Fe3O4 + 熱

 この鉄と水の反応は、暖房用「ホッカイロ」の発熱の原理そのものである。
 また、「アルミニウム」や「マグネシウム」などの金属が「水」に触れると、「水素ガス」を発生し、場合によってはその「水素」が
爆発する。

 当然、このようにして発生した「水素」は、近くに「炭素」があれば、「炭素」と結合して「メタン」となり、さらに複雑な反応を経て
「石油」に変わることができる。しかし、次々と生成される「水素」に反応する物質がなければ、「原子状の水素ガス」が蓄積され
ることになる。
 ・・・・・・・・・・・・・・・・
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 そして、さらに別ページでは次の事実が書かれる。


上記本p.194〜198から引用。(色は杉岡が付けました)。
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 「地震」を恐れて建設が中止された、オーバーン・ダム(米)

 「ダム」が地震を誘発することは、アメリカのネバダ州とアリゾナ州の境界を流れるコロラド川に建設された「フーバーダム」
(1936年に竣工)が地震を誘発したことで広く知られるようになった。

 「ダム」が引き起こした地震の例としては、図1のようなものがある。

 国       ダム名        高さ    地震の大きさ
アメリカ    フーバーダム      142m      M5.0
ギリシャ   クレマスタダム     147m      M6.2
インド     コイナダム       103m      M6.4
フランス   モンティナールダム  130m      M4.9
ローデシア  カリバダム       125m      M6.1

    図1 ダムが引き起こした地震の例
      出典:力武常次著「地震を探る」

 「ダム」が地震を誘発するとなると、世界最大の、中国、「三峡ダム」(高さ1754メートル)がどの程度の地震を引き起こすか注
目される。
 
 「三峡ダム」は2003年には一部貯水と発電を開始し、2009年に発電所などを含めた全プロジェクトが完成する予定である。
 今のところ被害を伴うような地震は報告されていないが、2006年10月27日に、隋州市付近でマグニチュード4.2の地震が発
生し、それ以後群発地震が始まったとのことである。

 これらの結果を見れば、「ダムの高さ」と「誘発した地震の大きさ」は必ずしも比例しない。これは、地震の大きさは、
・地下への「水」の浸透度合
・地下の「金属」量
・「原子状の水素ガス」を貯蔵するのに適した地盤

によって決まると考えれば、当然と言える。

 逆に言えば、早い段階で「群発地震」を発生させるような「ダム」は、大きな地震は誘発しないと言える。

 アメリカ、カリフォルニア州サクラメントの洪水対策と水資源確保のために、1975年、シエラネバダ山脈から流れ出るアメリカン
リバーに「オーバーン・ダム」を作る計画が持ち上がった。しかし、それより上流に建設された「オロビー・ダム」が誘発したM6.5
の地震を契機に安全性への懸念が高まり、「アーチ式ダム」から「重力式ダム」に設計変更された。しかし、その後の検討でも
やはり不安が残るとして、ダム建設自体が断念されている。

 その後もダムを作りたいという声も強く、連邦政府はアメリカ地質調査所(USGS)に見解を求めた。USGSは専門家チームを
編成し、1996年に報告書を作っている。[1]

 その結論の一つは次のように述べている。

・貯水による誘発地震を考慮する必要がある。
・その地殻で自然に起きる最大の地震より大きな地震を誘発することはないだろう。
・しかし、その地域で自然に起きる最大規模の地震発生の可能性が高くなるかもしれない。
・もし、オーバーン・ダムを建設するのであれば、着工前に高い密度で地震計を配置し、基礎データを集める必要がある。

 この報告書は、さらなる調査が必要であるとして明確な結論を先送りしているが、想定している地震は次のようなものであ
る。
・地震の大きさ・・・・M6.5
・垂直方向の加速度・・・・0.39g
・水平方向の加速度・・・・0.64g
・ダムサイトにおける断層による変位・・・・9インチ(約23センチ)

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 面白い内容である。

 なんと、地下に水を注入すると、地震が起きるというのだ!

 この本を読むまで、こんなことはまったく知らなかった。地震は断層のズレやプレートのはね返りによって起こると思っていた
ので、びっくりである。マスコミはこんな事実はほとんど報道していない。

 ダムの多い日本では利権や様々な事情が重なって報道されないのだろうが、このような事実があるということは、地震の原
因も断層のズレやプレートのはね返りだけでないことになる。山本氏は、地震は断層のズレで起こるとする現代の主流の考え
に、地震波などの点から疑問符を突き付けている。そして地震は地下での爆発が原因だと主張する。

 日本は地震の非常に多い国である。一方、アメリカなどはもともと地震が少ない。少ないが故に「ダム有り(地下への水の注
入)の場合」と「ダム無しの場合」を、統計的に精密に比較できる。アメリカの研究により「地下への水の注入」が地震を引き起
こすことが証明された。そして実際、地震を心配してオーバーン・ダムの建設が中止されたのである。

 さらに山本氏は、地下で発生した原子状の水素が、ブラック・ライトプロセス(R.ミルズらの)を経由することで水素核融合を起
こし、その核融合爆発が地震の原因であると主張している。私にはこの核融合説の真偽まではわからない。それよりも氏が示
す数々の事実に惹かれるし、また地震を”爆発現象”としてとらえた点に興味を覚える。

 地震時に爆発音、衝撃音が聞かれることがあること、地上で閃光が見えることがあること、ヘリウムが地下から出てくることが
あること・・・などなど。

 そして、なんと、山本寛氏よりはるか昔に「地震の原因=地下での爆発」説を主張した研究者がいたのである。

上書p.39に次のようにある。
「古くから、地震は地下における爆発またはそれに類する現象によって引き起こされるのではないかと考えてきた。その代表
例は、初代東大地震研究所所長であった石本巳四雄(いしもとみしお)である。彼は、地震は、マグマが岩盤の中に激しく陥入す
ることによって発生すると考えた。しかし、この説は、プレートテクトニクス理論の台頭とともに、忘れさられてしまった。その理由
は、地下で巨大な爆発現象を起こすメカニズムを、提示することができなかったためである。」


 「地震の原因=地下での爆発」説は再考されなければならないのではなかろうか。




2017/5/27                 < 地震 (2) >


 山本氏は日本の地震についても、ダムとの関連で重大な指摘をしている。一つ上での続きを見てみよう。


「【仮説】巨大地震は水素核融合で起きる!」(工学社、山本寛著)p.198〜204から引用。(色は杉岡が付けました)。
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 「御母衣ダム」、「九頭竜ダム」が誘発したM7の地震

 著者は岐阜県生まれであり、渓流の釣り、鮎の友釣りをこよなく愛し、学生時代から長良川および分水嶺を超えて日本海に
そそぐ庄川にまで足を延ばして釣りを楽しんできた。そのため、この地方のダム建設に詳しい。

 今回この本を執筆するにあたり、岐阜県北部に建設されたダムと地震の関係を調査したところ、驚くべき因果関係を発見し
た。

 「御母衣ダム」は1961年に竣工したロックフィル・ダムとしては日本一のダムであるが、竣工工事直後に図2に示すようにダム
の南西約10キロメートルを震源とするM7.0の「北美濃地震」が発生し、死者8人の被害を出している。
 
 M7.0は記憶に新しい「新潟県中越地震」の6.8を超えるものである。
 また、「九頭竜ダム」(ダム自体は石川県)が完成した翌年の1969年には、ダムの東約30キロメートルを震源とするM7.0の
「美濃中部地震」が発生している。
 ダムと震源地が約30キロメートル離れているが、これは図3に示したように、まず15キロメートルほど離れたところに前駆地震
が発生し、さらに水が浸水して1年半後に地震が発生したと考えると、大変合理的に説明がつく。
 「九頭竜ダム」は盆踊りで有名な群上八幡(ぐんじょうはちまん)側から急峻な油坂峠を越えたところにある。「九頭竜ダム」を背
に油坂峠に立ち、「美濃中部地震」の震源地を眺望すると、「九頭竜ダム」の水が群上八幡の地下を通って震源地に流れてい
った様子が容易に想像できる。
 
 このような中で、日本では貯水量日本一を誇る「徳山ダム」が完成し、2006年9月末から湛水が始まった。

 「徳山ダム誘発地震」で「名古屋経済圏」壊滅か!?

 木曽三川の一つ揖斐川(いびがわ)の上流に、「揖斐の防人、濃尾の水瓶」をキャッチフレーズに、日本一のロックフィル・ダ
ム、「徳山ダム」が完成し、2006年9月から貯水を開始した。総貯水量6.6億トンであり、満水になるのは2008年3月が予定され
ている。

 この「徳山ダム」は図2に示したように、「御母衣(みぼろ)ダム」と「九頭竜(くずりゅう)ダム」の南西への延長線上にあり、地震の
発生メカニズムがどうであれ、地震誘発を予感させる位置関係にある。
 一方、この地方を襲った地震としては、1891年に発生した「濃尾地震」(M8.0)が知られているが、「徳山ダム」はその地震を
引き起こしたことで有名な「根尾谷断層」の近くであり、図4に示すように断層がダム湖面の真下を通っている。
 地震予知は難しいといわれている。しかし、先に紹介した「御母衣ダム」や「九頭竜ダム」の竣工とその後に起こった地震を考
えれば、「徳山ダム」が地震を引き起こしそうであることは経験則から容易に推定できる。しかし、地震学者は学術的な裏付け
のない経験則から地震を予言することはできない。そのような背景もあり、「徳山ダム」が誘発すると予想される地震について
は議論が行なわれなかった。

 はたしてどの程度の地震が起きるのであろうか。

 先に紹介したUSGSの調査報告によれば、その地方で過去に起きた最大規模の地震を誘発する可能性が高まるとある。とい
うことになると、「濃尾地震」と同じレベルのM8.0を念頭におく必要がある。
 M8.0は地震のエネルギーで比較すると、M7の32倍になり、「内陸型地震」としては最大級のものである。
 「濃尾地震」は震源地こそ岐阜県であるが、「濃尾」の「濃」は美濃(みの)、「尾」は尾州(びしゅう)、つまり尾張(現在の名古屋
地方)を指しており、この地震で名古屋は大きな被害を受けた。
 「濃尾地震」から名古屋の中心部への距離は約60キロメートル、もし「平成濃尾地震」ともいうべき「徳山ダム誘発地震」が発
生したら、名古屋は壊滅すると予想される。
 「揖斐の防人」変じて「中京経済圏破壊人」になる日が近いのではなかろうか?

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(注記)図は略しました。


 このように日本でも実際にダム建設があった直後に「北美濃地震」や「美濃中部地震」などの大地震が発生していたのであ
る。これまでこんな指摘はほとんどなされてこなかったはずであり、その点で、ダム建設と地震の関連が指摘されたことは意義
深い。

 もちろん、それらの地震がダム建設が原因であると断定するのはむずかしいだろう。しかし一つ上の(1)で見たアメリカの研
究や世界の事例をみても、ダム建設にともなう地下への水の浸透が地震と関連しているのはほぼ間違いないと思う。

 幸いにも、引用最後で指摘される「徳山ダム」起因の大地震はまだ起こっていないが、現時点で起こっていないだけかもしれ
ず、あるいは「徳山ダム」周辺の地下はもしかしたら水が浸透しにくい構造になっているからかもしれない。

 山本氏は学者がまったく考えもしない視点を地震学に提示した。このような視点から過去の地震を見直してみると、さらにダ
ム建設が原因した地震というのが出てくるかもしれない。人間という動物は、自分のもっている知識の範囲内でしかものを見る
ことができない。山本寛氏の新視点を加えれば一挙に視野が広がる。


 マグマと水が接触するような事態になれば、様々な大量のガスが発生することになる。そして地下で巨大なガス爆発が生じ
ることは簡単に想像できる。山本氏はとくにマグマを強調していない。水がマントル(固体)中の珪素や鉄やアルミニウムと接触
すれば原子状の水素が発生し、それがどんどんと高温・高圧に蓄積されていきブラック・ライトプロセスを経て水素核融合爆発
に至るという説を展開している。山本説は、水素分子ではなく原子状の水素に焦点を当てている点が特徴的である。

 マグマの存在をもっと前面に出した説もある。「水がマグマと接触⇒水素、酸素ガス発生⇒爆発⇒地震」となるという石田理
論である。元・名工大教授の石田昭氏が提唱されている。

 石田理論と山本説の違いはまだ詳しく調べられていない。
石田昭氏は、山本説に影響を受けて爆発現象を中心とした独自理論を展開されたはずであり、その意味で、山本説が果たした
役割は大きい。

 現代の主流説の活断層のズレなどは、それが原因ではなく、地震後にずれてできた結果であるという説もある。それは自然
なものにみえる。断層が原因とすると、「ではその断層をずらした力学的エネルギーは何か?」という問題が持ち上がるからで
ある。

 石田理論にしても山本説にしても、大きくは似ており、地震=爆発現象ととらえている点で同類といえる。

 水が地下深くにしみこんで、それがマグマと接触し大量ののガスが発生してそれが超高圧化し、限界を超えて爆発に至ると
いう考えはだれでも容易に想像がつく。

 地震=地中での爆発現象というとらえ方は自然なものである。


 日本はもともと雨の多い国であり、ダムを考えなくても地下水は豊富にあるのであって(おまけに海に囲まれている!)、その
点から見ても、日本は海外に比べ余計に地震が発生しやすい国なのかもしれない。




2017/6/3               < 地震学の「不都合な真実」 >


 山本寛氏は、さらに「【仮説】巨大地震は水素核融合で起きる!」(工学社)で、地震学における”不都合な真実”を書いてい
る。

 そこでは、島村英紀元北海道大学教授が、現代の地震学の本当のことを語ってしまったがゆえに元教授にふりかかった災難
について語られている。それは「どの学問世界も人間のアホさ加減は同じ」ことを示す好例となっている。

 これまで、当サイトで物理学・化学、生物学・医学でのウソをいやというほど示してきたが、地震学の分野でもそれは同じとい
える(やっぱり・・)。では早速、同書から引いて島村元教授が明かした不都合な真実を見てみよう。


「【仮説】巨大地震は水素核融合で起きる!」(工学社、山本寛著)p.225〜227から引用。(色は杉岡が付けました)。
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  不都合な真実

 2007年1月12日、島村英紀元北海道大学教授に対し、海底地震の共同研究をしていたノルウェーの大学教授に国有の海底
地震計を売ると持ちかけ、その代金を個人口座に振り込ませた罪により、懲役3年・執行猶予4年の有罪判決が下された。

 島村被告は北海道大学・地震火山観測センター長、國際人工地震学会会長を歴任した、地震学の権威である。それと同時
に、文筆にも優れ、現代の寺田寅彦とでも表現するのがふさわしいと著者は評している。
 島村被告は無罪を主張していた。その根拠の一つは、海外からの送金の場合、「個人口座に送金させる」というのが北海道
大学の通例になっていたからである。これは一般の読者には理解しにくいことであるが、海外との金銭のやり取りを行ったこと
のある人には十分説得力がある。

 では、なぜこのような些細なことで島村先生は被告人になってしまったのであろうか。
 その理由は、彼の著作にあると筆者は推測する。

 彼は彼の才知をもってしても地震のメカニズムの解明が進んでいないことを正直に認識した上で、国が進める地震に対する
原子炉安全宣言の根拠の無さを文筆活動を通して啓発したからと推測する。
 その例を、「地震学がよくわかる」(彰国社、2002年)から引用すると、
==========================================================
『しかし、いずれにせよ、阪神・淡路大震災では地震予知ができなくて、大きな被害を出した。
 (途中略)
 この反応を見た官僚の反応は素早かった。政府の地震調査研究推進本部は国の地震研究の方針を転換したのである。そ
れまでは地震予知を声高に謳っていたのだが、地震予知という看板をあっという間に下して、震災予測と活断層調査を大きな
柱に据えたのである。 
 地震調査研究本部の看板のひとつは、「きめ細かい震度予測」である。
 (途中略)
 しかし、実際には「きめ細かい震度予測」は政府が思うほど簡単ではないのではないかと思っている地震学者も多い。
 まず第一の問題は、それぞれの地域に想定させる大地震というものに定説がないことだ。活断層のないところでは内陸では
マグニチュード6.5を超える地震はないという、現在の地震学では間違った想定のもとに原子力発電所がつくられるなど、将来
の大地震の想定には、まだまだいろいろな問題がある。p.225-226』
==========================================================
と、活断層調査の無駄を指摘した返す刀で、
==========================================================
『しかし、たとえば、静岡県にある浜岡原子力発電所の1、2号機は最大450ガルの加速度までしか想定されていないし、あとか
らできた3,4号機でも最も重要な機器で600ガル、非常用炉心冷却装置などは450ガルまでしか想定していないという。原子
力発電所は岩盤の上に設置してあるから、地震の揺れも小さく、どんな地震の揺れにも耐えられるという政府の説明は、最近
のデータからは否定されつつある。
 (途中略)
 阪神・淡路大震災前は大地震に十分に耐えられるといわれていた新幹線の高架橋や高速道路と同じで、次の大地震が来る
まで、彼らが実際に正しいかどうかわからない。だとしたら、今度は今までの震災よりもモルモットの数が圧倒的に多い「実験」
をやっていることになる
==========================================================
地震学の主流派、行政当局に「不都合な真実」を突きつけている。
出る杭は打たれる日本の社会では、このような場合どのような事態が起きるかは自明である。

 モルモットの一匹になりたくなければ、自分で声を上げなければならない!
 そうはいっても失うものを多く持つ人はなかなか危険を犯せない。著者のように「失うものは何もない」人間が頑張らねばと思
う今日このごろである。

************************************************************


 どうであろうか。

 なんと、島村元教授は、原発事故を予見するようなことを書いていたのだ!

 これはまさに、行政当局にとっては不都合な真実といえる。だから、些細なことにかこつけられて逮捕されてしまったのだと思
う。

 この本を読んではじめて島村英紀元教授の存在を知った。こんな英知あふれる人がいたのだ!と思った。そして氏のサイトを
読み始めたのを覚えている。山本氏のいうように、島村氏はまさに現代の寺田寅彦と表現するのがふさわしい人である。

 上記文中にあるように島村氏は「地震学がよくわかる」(彰国社、2002年)などの著作で、国にとっては触れられたくない事実
を指摘していたことがわかる。”現代の地震学は信用がおけない、原発が危ない”と警笛を鳴らし続けていたのだ。そしてその
警告もむなしく、2011年に”今までの震災よりもモルモットの数が圧倒的に多い「実験」”が現実のものとなってしまった。
島村元教授は、逮捕どころか、「原発事故を予見した功績」で表彰されてしかるべき人物といえる。

 ま、そうはいっても、マスゴミもグルになってしまっている現代日本では、そんな警告が表に出ることは決してない。

 現代社会がいかに狂っているかがわかろうというものである。

 人間がやることはどの学問分野でも同じなのだが、山本氏も述べるように、あきらめずにちょっとの勇気を出して声を出してい
くことが大事である。




2017/6/11               < ロシアのプラズマ電解 >


 E-Cat Worldのこのページに、「プラズマ電解システムにおける「大過剰の熱」(COP3)」と題したレポートが出たので報告しま
す。
 グーグル翻訳を使用して訳すと、次のようになります。修正する時間なく、そのままですが。。

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Bazhutov et al   プラズマ電解システムにおける「大過剰の熱」(COP3)

2017年6月6日にFrank Aclandによって投稿されました?13コメント


約1年前、Yuri N. Bazhutovが率いるロシアのLENR研究チームのビデオを取り上げました。この研究では、NaOH(水酸化ナトリ
ウム)電解質とタングステンを含むプラズマ電解システムで2.78のCOPを達成すると主張した実験が行われました電極。それ以
来、このチームの最新情報は聞いていませんでしたが、イタリアのアスティで開催されているLENRカンファレンスでポスター発
表が予定されていました。

プレゼンテーションのタイトルは、「エコロジープラズマ電気分解における大過剰熱の実証」です。ここに要約があります:

我々は、公共の会場でのプラズマ電気分解の生態学的実証のために、Fakel-D2STシリーズ(Demonstration 2 Small
Thermostat)のインストールの変形を提示する。蒸発熱量測定を使用した大過剰の熱の実証は、同等の出力での設備Fakel-
D2STおよび標準的な恒温器(TEH)の水蒸発を比較することによって実施した。原子力制御のために、「Sosna」β線量計、中
性子およびβ線量計が用いられた。 Fakel-D2STの設置では、約3倍の発熱があります。

残念ながら、スライドプレゼンテーションはワークショッププログラムには掲載されていませんが、おそらく後で利用できるように
なります。過熱を主張する多くの公表された報告書はCOPの1をはるかに上回っていないことが多く、LENR効果を確認すること
が困難になる可能性があるため、約3のCOPを一貫して示すシステムは非常に印象的です。私はこの実験についてのより多く
の情報が利用可能になることを願っています。
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 出ているYou Tubeビデオを見ると、このBazhutov氏らの実験は大きな音と共にパルス的にプラズマを起こしている様子がわ
かる。そのビデオは1年前のE-Cat Worldの次の記事の下方にある。ロシア語の話の全英訳も出ていてわかりやすい。
http://www.e-catworld.com/2016/04/29/yuri-n-bazhutov-plasma-electrolysis-system-video-in-russian/


 ビデオ最後でセルを取り出して液を見ているので、これは溶液のプラズマ電気分解(プラズマ電解)なのだと思う。NaOH(水
酸化ナトリウム)電解質とタングステンを用いて実験を行っている。

 ビデオの英訳を見ると、過剰熱だけでなく、元素転換も起こっているようだ。

 なんと、Cold Transmutation of Nuclei. 冷たい核変換と呼んでいるではないか。

 ビデオ英訳には、フッ素の転換
 F-19 + Enion -> F-20
が書かれている。Enionとは?
 ビデオ中に見える黒板には、C13→C12の転換式が書かれている。

 プラズマ電解は、北大の大森唯義博士、水野忠彦博士らの実験も有名である。
インド Amity大の常温核融合プラズマ電解の発見

 プラズマや放電現象において、元素転換が起こりやすいと思われる。

 今回のロシアのプラズマ電解実験は、大森博士のプラズマ電解とどこか共通している点はあるのだろうか。また違いは?
 Bazhutov氏のものはパルス的にプラズマ発光が起こっているが、大森先生のそれは連続的に起こっているはずであり、その
点は違っているように思う。

 さらにはこのBazhutov実験は、Dusty Plasmaによる元素転換 >で見たハンガリーのEgely(イーグリー)氏の研究となに
か関係している点はないだろうか。
 Egely実験は、たしか固体(紛体?)でのプラズマを利用したもので元素転換を実証した興味深いものであった。それは国際的
に活躍した日本人ジョージ・オーサワこと故・桜沢如一氏(さくらざわ ゆきかず, 1893-1966)のGorge Oshawa Cycleと呼ばれる
元素転換規則が正しいことを示す画期的なものである。元素転換規則グラフ Gorge Oshawa Cycle >

 そのGorge Oshawa Cycleは本当にすべてが正しいのだろうか。
 ケルヴランの元素転換規則との関係はどうなのだろうか。
Gorge Oshawa Cycleとケルヴランのループ(1) >、< Gorge Oshawa Cycleとケルヴランのループ(2) >


 Bazhutov氏の実験は3年前から行われているようだ。ビデオ英訳には失敗談もあり、細胞がどうのとも言っている。数々の失
敗の後に安定したシステムを構築できたのだろう。「約3のCOPを一貫して示すシステムは非常に印象的です。」とあるように、
再現性がよいようである。

 ロシアは奥が深い。我々の知らないところで独特の研究が行われている。




2017/6/18               < 食べなきゃ治る!(1) >


 これまで医学関連では様々な本を紹介してきたが、ジャーナリストの船瀬俊介氏の著作を紹介することが多かった。船瀬氏
は様々な人が現代医学の欺瞞を指摘した良書を発表しているが、私は、氏の本がもっとも本質に迫る内容をもっていると思っ
ている。そして信用できる。

 どんな本でも人間の書くものであるから、多少のミスがあるのは当然である。要は、大筋が本質からはずれていないという点
が大事である。そして、本質的にもっとも突っ込んだ内容を書かれているのが船瀬氏であると思う。

 さて、今回紹介したいのは、船瀬氏の
「3日食べなきゃ、7割治る!」(船瀬俊介著、三五館)
という本である。

 この本はファスティング(断食)の驚異的な効果を語った本である。
 断食を行うことで、ほとんどの病気が治っていくのである。断食の効果については、ガンの画期的治療法”粉ミルク療法”でも
その驚くべき効能を見た。
 「3日食べなきゃ、7割治る!」ではファスティング(断食)がもつさらなる一般的、万能的な効果が語られる。ファスティング
を行うことでほとんどの病気が劇的に治っていくのだ。それが多くの実例と証拠をあげて、これでもか!という位に紹介されてい
る。

 空腹感こそが、生命力の源であり、病気撃退の根本療法であり、そして長生きの秘訣なのであった!

 この本は、2014年に出版されてなんと、2016年に16刷まで増刷となっている。無茶苦茶に売れているのだ。
では、いくつかの部分を引用して紹介していきたい。

「3日食べなきゃ、7割治る!」(船瀬俊介著、三五館)p.13〜20から引用。(色は杉岡が付けました)。
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  第1章 食うな、動くな、寝てろ
---「空腹」こそが、最高のクスリである----

 半分食べれば、2倍長生きする!

「腹六分で老いを忘れる」を証明
 「カロリー6割に制限したネズミは2倍生きた!」
 1935年、米コーネル大、C・M・マッケイ教授の論文です。
 逆に言えば、食べたいだけ食べた「飽食」ネズミは命を半分に縮めたことになります。
 ---カロリーを半減すると、寿命は倍増する----
 数多くの実験が、それを立証しています。
 つまり、現代人もまた必要量の2倍食べているため、大自然が与えてくれた寿命を半減させていることになります。
「腹八分に医者いらず」「腹六分で老いを忘れる」
 これは1万年以上もの歴史を誇るヨガの教えです。ヨガは世界最古から伝わる心身科学です。コーネル大の実験は、奇しくも
ヨガの教えと同じ真実を伝えているのです。
 「食べる工夫ではなく、食べない工夫をしろ」「空腹を楽しめ」
 このヨガの教訓が、現代の病める人類を救うのです。

「腹四分で神に近づき」悟りを開く
 ヨガの教訓は、さらに「腹四分で神に近づく」と続きます。
 ヨガとは古代サンスクリット語で「つなぐ」という意味です。何と何を「つなぐ」のでしょう?それは「宇宙」と「生命」を「つなぐ」の
です。
 人類にとっては「宇宙」と「人間」を「つなぐ」思想です。言い換えると「神」と「人」。ヒトはみずから・・・「宇宙」の一部である・・と
感得したとき「悟り」を開くとされています。つまり、ヨガの理想は宇宙の真理にしたがって生きるということです。
 カロリー制限をすることで、宇宙の実在(神仏)に近づくというのです。それは、もっとも心身の調和のとれた理想の状態です。
 わたしたちは「人並に食べられる」ことが幸せだと思ってきました。
 「食べる」ことこそ「幸せ」の原点だと信じてきました。「腹一杯食べられる」それこそ憧れの生活だったのです。
 ところが、生命の神秘は、そうではなさそうなのです。
 「飽くほど食らうことなかれ」
 これは、イエス・キリスト山上の垂訓として伝えられています。やはり、同じ真理を聖人は人々に伝えています。さらに、こう諭
しています。「貧しきものは幸いかな」
 わたしたちは、これら先人の箴言(しんげん)を、もう一度、現代人を救う叡智として受け止めるべきではないでしょうか?

 ファスティングこそ万病を治す妙法である

野生動物は何も食べず自ら癒す
 「断食は、万病を治す妙法である」
 これはヨガの教えの根本です。
 野生の動物たちも病気になったり、ケガをしたりします。そのとき、彼らは何も食べずに、巣穴のなかに身を横たえ、静かに回
復を待ちます。野生動物たちは本能によって、それが病気とケガを治す最善の方法であることを知っているのです。
 本能とは、別の言い方をすれば”自然のメカニズム”です。それは宇宙の理(ことわり)です。”神の意志”ともいえます。ここで
大切なのは「何も食べない」ということです。食物の消化・吸収は、想像以上にエネルギーを消費します。三食キチンと食べる
と、それを消化・吸収するための消費エネルギーはフルマラソンを走りぬくことに匹敵するともいわれています。
 だから野生動物は病気やケガのとき、まず食を断つのです。

空腹感が生命力にスイッチオン
 このファスティング(断食)で、消化エネルギーは治癒・免疫・排毒エネルギーに転嫁、集中させることができます。
 また空腹感は、生命力にスイッチを入れます。空腹感(飢餓感)は、身体にとっては一種の危機状態です。そこで、アラームが
鳴り、身体の生命維持システムが一斉に作動するのです。免疫力や自然治癒力、排毒力にスイッチが入り、白血球など免疫
細胞が増えていきます。それは、全身の細胞レベルでも起こります。細胞内から排毒が促進され、全身の新陳代謝が加速され
るのです。こうして全身が細胞レベルでクリーンアップされ、全身の生命機能はみずみずしくよみがえるのです。

「食うな」「動くな」「寝てろ」
 だから、病気やケガでつらいときは、まず「食うな」「動くな」「寝てろ」。これが鉄則です。すると、内在の自然治癒力が活性化
し、みるみる回復していくのです。 ところが現代人は、これとまったく真逆のことをやっています。やらされています。
 まず、栄養士も医者も、こう言って患者をしかります。 
 「しっかり食べないと治りませんよ!」
 わたしには正気とは思えません。しかし、彼らは正気なのです。栄養学や西洋医学でそう学んだから、そう信じこんでいるの
です。まさに”洗脳”、マインドコントロールの恐ろしさです。 
 医学界は「三食きちんと食べよ」と患者に命じます。それは、三食きちんと食べて病気になってもらわないと、困るからです。
病人がいなくなることは、医者にとっては悪夢です。政府(厚労省)も「三食きちんと食べるよう」指導しています。それは早く老
化して、病気になって、死んでもらわないと、困るからです。
 だから一日30品目をしっかり食べて、必死に実行している人が多い。
 彼らにとっては一食抜くことすら、正気の沙汰とは思えないのです。
 わたしは、一日ほぼ一食です。そして、快適に過ごしています。すると、周囲から驚きの目でみられてしまうのです。

豊かな食事とは”最悪”の食事
 「一日一食」と言うと戸惑う方がほとんどでしょう。
 「腹一杯、美味しい物を食べて、何が悪い!」
 憤慨した顔が目に浮かびます。豊かな食生活。満たされた食事・・・。それこそ、幸せの象徴でありました。まさに、現代社会
ほど食べ物に満たされた時代はありません。
 すでに、身の回りには種々さまざまな食べ物であふれています。
 ところが----。
 一方で、現代人はかつてないほどの不健康に苦しんでいます。
 最悪はアメリカ人です。先進17カ国中最低。そして、医療費は最高なのです。超肥満、心臓病、糖尿病、脳卒中、ガン、アレ
ルギー、さらにはうつ病、自殺、発達障害・・・まさに”病める超大国”の無残な姿がそこにあります。
 そして、文化的にも”占領”されてしまったわれら日本人の健康状態も、そのアメリカを追いかけています。とりわけガン、心臓
病、糖尿病など生活習慣病は年々悪化の一途です。その悪しき生活習慣病の第一が飽食なのです。第二が洋食です。
 耳を疑う人がほとんどでしょう。
 肉やシチューやパン、バター・・・多彩な欧米食を、たっぷり賞味する。それこそ、日本人の憧れの究極の食事だったからで
す。
 「いいかげんなことを言うな!」
 その憧れの”豊かな”食生活を否定されれば、だれもが怒るでしょう。
 しかし、それは決定的な”食べ間違い”だったのです。

三食食べると老ける!
 わたしは今、63歳。しかし、髪は黒々つやつや。身体は逆三角形で筋肉隆々。気分は肉体年齢30代くらいのつもりです。だ
から、とても自分が還暦過ぎの実感がありません。
 しかし、故郷九州の高校の同窓会に行って驚きました。10人席テーブル。わたし以外は全員、髪が真っ白。中にはその髪すら
なくなりかけている旧友も。彼らは、わたしの頭を見て、「よお染まっちょるのお!?」と感心しました。「これは自毛(じげ)たい」
と答えると、「エッエー」とびっくり。このようにまわりを見回しても同年輩でめっきり老けた友や知人が多いのです。「白髪は老化
のバロメーター」といいます。
 40代、50代の後輩ですら、髪が真っ白になっていることに驚くことがあります。当然、老化には個人差があるでしょう。その差
を考え、ハタと思い当たったのが「三食食べたから!」という結論です。57歳なのに37歳に見える、「一日一食」で有名な南雲
吉則医師は今やマスコミの寵児です。なるほど、髪は黒々、見かけも実に若い。中高年で急激に老けた人は、「三食食べたか
ら老けた」のです。 
 「食えば食うほど死が近くなる、老化が進む。当たり前のことです」「不食を継続すれば、時間が逆行して、細胞は若返る」
(『不食実践ノート』山田鷹夫、三五館)

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 本の出だしでもあるのでやや抽象的な表現も多いが、この後から、なぜ減食が病気を治し、また寿命を延ばすことに効果が
あるのか、その科学的な証明や実例が多く示されていく。

 食を減じることで、病気が治るだけでなく、寿命が延びることが証明されているのだ!

 ではなぜこんな決定的なことが、現代医学では語られないのか。なぜ「三食きちんと食べないと治りませんよ!」というウソが
主張されつづけるのか。
 それは食品産業や医療産業らの思惑が反映されているからであり、さらに、ドイツ人フォイト氏が確立した誤った近代栄養学
が今も延々と医学生に教えられ続けているからだ。

 本では、このフォイト栄養学が根底から間違っていたことが、事実とともに明かされていく。

つづく




2017/6/25               < 食べなきゃ治る!(2) >


 (1) の続きである。現代栄養学の基礎フォイト栄養学が根本的に間違っていることが指摘されている。

「3日食べなきゃ、7割治る!」(船瀬俊介著、三五館)p.21〜27から引用。(色は杉岡が付けました)。
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  ”食べ間違い”の元凶、フォイト栄養学の大罪

「2.5倍肉を食え!」狂気の栄養学
 いつから人類は、誤った食事の道を選んでしまったのでしょう?
 これら”食べ間違い”の最大原因は、近代栄養学にあります。そのルーツは、ドイツのフォイト栄養学にたどりつきます。ミュン
ヘン大学(生理学)に45年も君臨したV・フォイト博士。彼は成人一日当たり必要タンパク量は48グラムと知っていながら、2.5倍
も膨らまして「118グラム摂れ!」とドイツ国民に命じたのです。

 フォイトの栄養学”理論”は、今からみると驚天動地の内容です。彼はこう公言しています。「もっとも優れた栄養学は、タンパ
ク質である。炭水化物は栄養価が乏しいので摂るべきではない。」さらに仰天は「タンパク質でもっとも優れているのは動物タ
ンパクの”肉”である。植物タンパクは劣等である。つまり「肉こそ最高の栄養源である」と肉食を礼賛したのです。彼の唱えた
「タンパク質を摂れ!」とは「肉を食え!」と同義だったのです。それも必要量の2.5倍も食え!とドイツ国民に勧告しました。
 彼は平然とこう言い放っています。「良い物は、摂り過ぎるということはない」。
 これが同栄養学の骨子です。
 呆れて天を仰ぎます。その”栄養学の父”は「過ぎたるは及ばざるがごとし」という警句すら無知だったのです。

背後に食肉産業と軍隊との癒着
 当時のドイツは医学、生理学、栄養学では欧州の中心にありました。その中枢に位置していたのがミュンヘン大学だったので
す。つまりフォイト栄養学はヨーロッパ全体の栄養学として確立していきました。フォイト教授の”鶴の一声”は欧州全土の栄養
政策をも左右したのです。そこで教授は必要量の2.5倍も「肉を食え!」と叫び煽った。
 その背後に欧州の強大な食肉産業が控えていたことは間違いありません。この”栄養学の父”の一声で、食肉の売り上げは
確実に2.5倍になるからです。つまりは食肉産業が、この”栄養学の首領(ドン)”を操ったのです。癒着は、それだけではありま
せん。この軍部にとっても”肉食礼賛”の栄養学は都合がよかったのです。

 肉食と菜食を比較する。すると動物実験でも、以下のことが確認されています。
@成長促進:肉食は身体を大きくします。大きな体躯は兵士として有利です。
@攻撃性:肉食は菜食に比べて体質を酸性化(アシドーシス)させます。するとイライラして攻撃的になります。凶暴で残忍にな
る。それは兵士としては”理想的”です。
@瞬発性:攻撃的になるとは、すなわち瞬発力が高まるということです。これも兵士には必須条件です。
 よって、ドイツ軍部はフォイト教授を栄養学の顧問として重用したのです。そして、明治政府は、この”栄養学の父”を日本に招
聘して、その指導を仰いでいるのです。
 だから、明治以降の日本の栄養学も”フォイト栄養学”一色に染まってしまいました。 つまりは肉食、動物食礼賛、さらに炭水
化物の卑下です。

カロリー理論の致命的間違い
 フォイト栄養学にも、もう一つ大きな誤りがあります。それが、カロリー理論です。
 フォイトは人間のエネルギー源は、カロリーである、と考えました。そして、それが酸化して発生する熱エネルギーこそが、生
命エネルギーの源だと信じたのです。つまりは、窯(ボイラー)で石炭を燃やすのと、まったく同じ発想です。
 つまり、食べた物が体内で、”燃えた”とき発生するエネルギーをカロリーとして算出して必要熱量としたのです。いまだに栄養
学ではカロリー、カロリーとうるさくいいます。このカロリー至上主義は、肉食礼賛と並ぶフォイト栄養学の二大失敗といえます
 カロリー主義は、とっくの昔に破綻しています。

 わたしの知人の森美智代さんは17年間、一日青汁一杯で生きていることで有名です。
 その一日の摂取カロリーは約50キロカロリーです。フォイトは最低限の一日必要摂取カロリーを約1200キロカロリーとしていま
す。寝ていてもこれだけカロリーを摂らないと、最後は餓死してしまう、と断言したのです。しかし、森さんはその24分の1で20年
近くも健康で生きています。ガリガリにやせているわけでもない。お顔はふっくらとして笑顔が素敵です。
 森さんのように小食で、元気に生きている人は、数え切れないほどいます。
 最近ファスティング(断食)が見直されています。20日どころか40日間以上のファスティングでも、逆に心身壮健になる人も多
い。フォイトのカロリー理論ではとっくに、”餓死”しているはずです。それが、逆にピンピン健康になっているのです。
 人類は、少なくとも4段階のエネルギー供給システムが備わっていると考えられています。
 @1段階:酸化エネルギー系(カロリー理論の根拠)
 A2段階:解糖エネルギー系(酸素不要、糖分解による)
 B3段階:核エネルギー系(元素転換、たとえばカリウム40がカルシウムに)
 C4段階:太陽エネルギー系(生命小体ソマチッド経路で増殖)

 Cは自然医学界の重鎮、森下敬一博士が提唱されています。世界各地で、まったく食べずに長寿を保っている人の記録・報
告があります。その謎を解くのが、この第四の「生命の法則」なのです。ヨガのは「宇宙の気(プラーナ)が生命の源である」と喝
破しています。それが真理であることが立証されるのも時間の問題でしょう。

栄養学も医学もコッケイな”狂育”
 エセ栄養学者フォイトには、忠実な弟子たちがいました。
 その一人、アトウォーターはアメリカに渡り、師の教えを伝導したのです。彼はアメリカ農務省に働きかけ、国立栄養問題研究
所を設立させ、みずから初代の所長に就任しています。そして「アメリカ人は一日126グラム、タンパク質(肉)を摂取せよ」とご
託宣を下しているのです。師匠の教えより、さらに”増量”しています。これらが近代栄養学として学生たちの頭に叩き込まれ、
アメリカ人の”常識”と化していったのです。それらは欧米の植民地政策に乗って、全世界に広まり、ついには現代人の”常識”
となってしまったのです。日本人でも肉など動物タンパクは優良タンパク質だと信じきっている人は、じつに多い。それも無理は
ありません。世界中の人類が、こうして”洗脳”されたわけですから・・・。

 後世の学者はフォイト栄養学を痛烈にこう批判しています。
 「フォイト栄養学は、科学的、医学的、統計的な検証を一切、経ていない。強いて言うなら、それはフォイトの空想にすぎない」
 別の言い方をすれば、それは”妄想”です。一学者の”妄想”が、近代を経て”現代栄養学”の中枢にいまだ居座っているので
す。現代ですら、大学の栄養学で教えるのは、なんと根本的に誤っている”フォイト栄養学”なのです。これは、もはや教育では
なく”狂育”です。医学と同じく、栄養学もまた悪魔的にコッケイな”狂育”に支配されているのです。
 近年、フォイト栄養学は、根底から覆されています。
 「動物タンパクこそが史上最悪の発ガン物質である」・・・という驚愕事実も証明されています。(「チャイナ・スタディ」コリン・キ
ャンベル他、第4章で詳述)。
 さらに、長寿遺伝子(第4章で詳述)が発見され、それは「カロリー制限によって発現する」という新事実も立証されています。
こうして現代栄養学は、現代医学同様に、音を立てて大崩壊しているのです。
 最新の科学が、ついには---最古の智慧---ヨガの教訓を証明したのです。

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 どうだろうか。注目すべきは、カロリー理論がとっくに破綻しているという事実である。

 森美智代さんは17年間、一日青汁一杯で生きており、その一日の摂取カロリーは約50キロカロリーという。

 一日最低1200キロカロリー必要!と叫ぶフォイト栄養学は完全に破綻している。

 科学では反例が一つあれば、その理論はお陀仏となる。葬り去られるのだ。それが科学の絶対律だ。

(その基本中の基本がわからない学者はごまんといる)

 森さん以外にもそのような超小食の食生活を送っている人は多くいる。そんなフォイト栄養学を否定する事実は山ほどある。
勝手気ままに >

 我々は次の四つの反応系から生命エネルギーを得ているという船瀬氏の意見に賛同する。

 @1段階:酸化エネルギー系(カロリー理論の根拠)
 A2段階:解糖エネルギー系(酸素不要、糖分解による)
 B3段階:核エネルギー系(元素転換、たとえばカリウム40がカルシウムに)
 C4段階:太陽エネルギー系(生命小体ソマチッド経路で増殖)

 これらを船瀬氏は他の著作でも言及していて私はその慧眼に感心している。動物はこららの反応で生きて行くためのエネル
ギーを得ているはずだ。フォイト栄養学では@のみとしているがそれだけではなかったのだ。Aは故・安保先生あたりがさかん
に言われていたと思う。

 Bの核エネルギー系、つまり元素転換は、これまで当サイトでも何度も紹介してきた生体内元素転換であり、そのエネルギー
を動物が使っていることは間違いないと思う。⇒勝手気ままに >

 Cの太陽エネルギー系(生命小体ソマチッド経路で増殖)をあげているのも、さすが船瀬氏である!
 これは、ソマチッドを注入した肉片を真空の瓶に入れそれを太陽光にさらすと肉片が勝手に成長し続けるというネサーンの
驚異の実験に関係している。⇒驚異のソマチッド(8) > 森下博士も類似の発見をしている。こららネサーンらの実験は、
現代科学では説明不可能である。⇒ネサーンに会った医師 >

(ここで、人間の知識などいかに浅いかが見えていない、教科書の範囲でしか理解の及ばない学者は、エセ科学だ!叫ぶのだ。)

 さて、栄養学も医学もコッケイな”狂育”とあるが、こういうのを見ていると、私は、いつもだぶって見えてしまうものがある
のである。

 そう、物理学における”あれ”である。 あれ=相対性理論だ。

 アインシュタインのインチキ相対性理論と、フォイト栄養学がそっくりなのだ!

「フォイト栄養学は、科学的、医学的、統計的な検証を一切、経ていない。強いて言うなら、それがフォイトの空想にすぎない」
 別の言い方をすれば、それは”妄想”です。一学者の”妄想”が、近代を経て”現代栄養学”の中枢にいまだ居座っているの
で す。現代ですら、大学の栄養学で教えるのは、なんと根本的に誤っている”フォイト栄養学”なのです。これは、もはや教育
ではなく”狂育”です。医学と同じく、栄養学もまた悪魔的にコッケイな”狂育”に支配されているのです。


 これは相対性理論でもそっくり言えて、次のようになる。

「アインシュタイン相対性理論は、科学的、物理学的、統計的な検証を一切、経ていない。強いて言うなら、それはアイ
ンシュタインの空想にすぎない」
 別の言い方をすれば、それは”妄想”です。一学者の”妄想”が、近代を経て”現代物理学”の中枢にいまだ居座って
いるので す。現代ですら、大学の物理学で教えるのは、なんと根本的に誤っている”アインシュタイン相対性理論”な
のです。これは、もはや教育ではなく”狂育”です。医学と同じく、物理学もまた悪魔的にコッケイな”狂育”に支配され
ているのです。



 これは、もう50年後の落語のネタになっていると思う。


つづく



2017/7/1                  < JCF18 >


 JCFから第18回日本常温核融合研究会年会(JCF18)の知らせが届いたので、連絡します。

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http://jcfrs.org/NEW.HTML

日時  平成29年11月24日(金)〜11月25日(土)

会場  東北大学 電子光理学研究センター 三神峯ホール

JCF18 会場責任者: 東北大学 岩村康弘
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 今回は、東北大学が会場である。よく考えると、東北大でJCFが開催されるのははじめてかもしれない。昨年、常温核融合の
第20回国際会議ICCF20が東北大で開催されたから、うっかり忘れていたが、たぶんはじめてである。責任者はもちろん岩村
康弘博士である。

 東北地方の方は参加されてはいかがだろうか。受付で5千円払えばだれでも参加できる。

 上記のURLの案内には申込書があるが、そんな面倒なことはしなくても、当日飛び込みで大丈夫である。
ICCF20は一日だけの参加で3万円というべらぼうなものだったが、それに比べたら5千円は安いし、なんといっても日本語での
発表であるからうれしい。私は関西であり無理だが、東北地方の人はチャンスである。




2017/7/1               < 食べなきゃ治る!(3) >


 (2) の続きである。ファスティングの驚異的な効能が語られる。

「3日食べなきゃ、7割治る!」(船瀬俊介著、三五館)p.27〜36から引用。(色は杉岡が付けました)。
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  医者も知らなかった!ファスティングの10大効能

現代医学がまったく知らない真理
 「ファスティング(断食)をする気になる---それは、生物として本能にめざめたことを意味する」(アプトン・シンクレア)
 断食博士として高名な甲田光雄医師は、ファスティング「10の効能」をあげています。
 それは---
@体質を変える
A快感をもたらす
Bエネルギー利用法が変わる
C宿便を排泄する
D環境毒素を排泄する
E「自己融解」を起こす
F遺伝子を活性化する
Gスタミナをつける
H免疫力をあげる
I活性酵素を減らす
(『奇跡が起こる半日断食』マキノ出版)

 これらの驚異的効能は、ほとんどのお医者さんも知りません。現代医学教育では、断食(ファスティング)の効用など、いっさい
教えないからです。「小食」「節食」などの効用すら黙殺しています。それどころか「断食などは栄養失調になるので絶対やって
はいけない」など、完全否定の立場です。さらに「栄養を十分にとらないと病気は治らない」と盲信しています。つまり、完璧に間
違っていた近代栄養学(フォイト栄養学)に”洗脳”されているのです。

 甲田医師の掲げるファスティング「10大効能」をみてみましょう。
 ここに「3日食べなきゃ、7割治る」の根拠があります。

 @体質を変える:体の大掃除で自己治癒力を呼び覚ます

汚れ(体毒)を追い出す体の大掃除
 ファスティングの最大目的はなんでしょう?
 食べ過ぎでたまっている体内の余分な物を取り除くことです。
 それは脂肪や毒素として体中に蓄積しています。それを”体毒”といいます。ファスティングは、その毒素を取り除く。いわば、
体の大掃除です。体中にこびりついた”汚れ”をきれいにする。すると、生命力は元気に復活してきます。クリーンアップしたエン
ジンは快調にまわり始めます。

 それと同じことです。こうしてファスティングは人間が本来持つ能力を最大限に引き出すのです。
 日頃、のんべんだらりと満腹になるまで食べ続ける生活を続けているとどうなるでしょうか?体質までのんべんだらりとなりま
す。生命力とは思考力、瞬発力、さらには治癒力などといった”内なる力”です。それが、飽食の暮らしでは鈍ってくるのです。
身体全体が甘えきった状態になっています。体中に汚れ(体毒)がたまっていきます。

断食で体の中をクリーンアップ
 断食は体内の大掃除。内臓にもめざましい回復力があります。肝臓は毒素を分解し、腎臓は毒素をろ過しています。三食きち
んと食べていると、食べたもののうち、消化、吸収、代謝しきれないものが過剰な体毒となってしまいます。病気で体力が弱る
と、次から次に押し寄せる体毒を肝臓も分解しきれず、腎臓のろ過フィルターに目詰まりします。しかし、臓器は回復力があるの
で、まず断食で入るものをストップさせると、肝臓も分解が進み、腎臓のフィルター目詰まりも自然に浄化されていくというわけ
です。この自己浄化は体中のあらゆる組織、器官、臓器で進みます。こうしてクリーンアップされた身体は、活力を取り戻すので
す。

飢餓ストレスへの反発力が起きる
 ファスティングで食を断つ---それは甘えきった身体にとっても非常事態です。身体中の器官、組織、細胞までが目を覚まし
ます。すると・・・・、
「飢餓状態というストレスに対する反発力が、体のしくみを大きく変動させます。この変動させる力、体質を変換する過程が、さ
まざまな病気・症状を治す力(治癒力)として現れるのです」(甲田医師)
「断食をするとストレスに強くなる」という事実も科学的に証明されています。断食をするとホルモンの司令器官である「脳下垂
体から、ストレスに強く対抗する物質が出る」のです。
 さらに自然治癒力が高まることも数多く報告されています。

 A快感をもたらす:朝食抜きこそよい!

NHK「ためしてガッテン」のウソ
 「朝食抜きは体によくない」は悪意のあるウソです。
 政府(厚労省)も医学界も一日三食を強く勧めています。そしてマスコミまで「朝食を抜く学生は成績が悪い」などと宣伝してい
ます。

 たとえばNHKの「ためしてガッテン」は悪質です。内容は一見科学的に見えます。朝食を抜いた学生と食べた学生をペーパ
ーテストさせて比較しています。そして朝食抜き学生の出来が悪かったことを引き合いに「朝食抜きは頭によくない」と結論づけ
ています。
 しかし、なんと朝食抜き学生だけには前夜バター入りラーメンを夜食に食べさせていた事実が発覚。学生たちは、そのこって
り脂の消化にエネルギーをとられて成績が上がらなかったのでしょう。つまり作為のある実験だったわけです。
 そもそも、ふだん一日三食の人が突然、朝ご飯を抜けば空腹感で調子が出ないのも当然です。客観的に比較実験するなら、
ふだんから二食を実践している人と三食の人を比較すべきです。NHKの実験は設定から間違っています。つまり、初めから
「朝食は抜いてはいけない」という結論を出すための作為的実験だったのです。

・・・・・(中略)・・・・・・

三食きちんと食べてキチンと病気に
 政府や医学界が「三食キチンと食べろ」とうるさく言うのは「キチン」と食べて、しっかり病気になって、しっかり稼がせてくださ
い---という”ホンネ”が裏にあるのです。
 ドイツには古くから次の諺があります。
 ---  一日三食のうち二食は自分のため、一食は医者のため ---

「朝食を抜くと脳の機能が低下する、という説は机上の空論にすぎない」
甲田医師は断言します。
「満腹と空腹のとき、仕事や勉強の能率はどちらが上がるか?それは空腹のときです」
 お昼ご飯を食べた後、デスクワークをしようとする。しかし、頭がボーッとしてよく働かなかったり、眠くなるという経験はだれも
があるはずです。

「実際に半日断食を続けて行い、慣れてくるとだれでも実感することですが、ふらふらなんかしません」(甲田医師)
 脳の働きが低下するどころではない。空腹のときほど、かえって頭はすっきりする。冴えわたる。

 ---腹が減るほどに真に調子が出る。それが真の健康体である。(沖正弘ヨガ導師)
 わたしは、ほとんど一日一食です。ホテルなどで朝食を無理して食べると、かえって具合が悪い。体調まで悪くなる。そんなと
きは朝食だけでなく、昼食、夕食も抜く。つまり、一日断食する。すると、体調はみるまに回復し、体も軽くなる。頭もスッキリしま
す。何時間もぶっとおしで原稿を書き続けても、まったく疲れなくなるのです!

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 「三食きちんと食べる」ことを絶対と信じている現代人は、朝食抜きこそ大事という話に耳を疑うかもしれない。

 そう思うのは誤ったフォイト栄養学に洗脳されているからだ。カロリー理論しか知らず、(2) で見たB、Cの生体エネルギー
の存在を知らないからそう思ってしまうのである。

「ファスティングで食を断つ---それは甘えきった身体にとっても非常事態です。身体中の器官、組織、細胞までが目
を覚まします。」
 
 断食という危機を感じてはじめて動物は生命力を発揮しはじめる。

 この本ではファスティングをするだけで上記@〜Iの驚異的な効能が発揮され、ほとんどの病気が治ることが多くの実験証
拠とともに示されていく。
 それだけではない。断食をすることで、長寿遺伝子が発動し長生きできること、さらに生殖能力も大幅にアップすることが示さ
れる。

 まさに、小食、粗食ということが健康の基本なのであった!

 にもかかわらず、現代医学は正反対のことをしている。
「断食などは栄養失調になるので絶対やってはいけない」など、完全否定の立場です。さらに「栄養を十分にとらない
と病気は治らない」と盲信しています。つまり、完璧に間違っていた近代栄養学(フォイト栄養学)に”洗脳”されている
のです。

人間に強力な粘着力でまとわりついた「三食きちんと!」という固定観念をはがすのは容易でない。長期にわたって学んだ概
念というものが、いかに人間の思考を狭くすることか。


 紹介された「ためしてガッテン」の実験は、まったく科学的ではない。
 船瀬氏がいうように、この種の実験をする場合は、いつも三食食べている学生でその日だ朝食抜きにするというのは全くダメ
である。いつも朝食抜きの学生を連れてきて実験しないといけない。当たり前である。この番組の実験は、「三食食べることが
大事!」へもっていくために意図的に誘導された実験であることは明白である。
 
 マスコミのいうことは信用できないとつくづく思う。
 しかし日本人はいとも簡単にだまされているように見える。そう見えてしかたがない。

 なぜ日本人はこうもテレビで報道されることを信用してしまうのだろう?いや日本人だけではないのか。。

 ある哲学者は「すべてを疑え」といったが、読者にはいつもこれを想っていてほしい。


      すべてを疑え


つづく




2017/7/9               < 食べなきゃ治る!(4) >


 (3) の続きである。断食が、体内でのエネルギー利用を変え、また万病の原因である宿便の排泄を促すことが書かれる。


「3日食べなきゃ、7割治る!」(船瀬俊介著、三五館)p.36〜40から引用。(色は杉岡が付けました)。
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  Bエネルギー利用法が変わる:断食で頭が冴える理由

脳エネルギー源はブドウ糖からケトン体へ移行
 三食キチンと食べている人に、朝食抜きをすすめる。すると、「ムリムリ・・・・!お腹すいてめまいがしちゃう!」と手をふりま
す。「頭なんか、働かないわよ。」
 それは、ふつうに食事をとっている人は、脳がブドウ糖だけをエネルギーにしているからです。
 ところが、食事を抜くと脳は別のエネルギー源に「シフトする」のです。
 ファスティング中に脳は何をエネルギー源に使うのか?カナダのオーエンス博士が興味深い研究を行っています。その結果
は意外なものでした。

 断食中の脳は、ブドウ糖はたった30%しか消費していませんでした。脳のエネルギー源の50%は「ケトン体」(β-ヒドロキシ酪酸
にシフトしていました。残りは10%「α-アミノ酸」、10%「アセト酢酸」でした。
 断食批判論者は「脳はブドウ糖しかエネルギー源にしない。断食は血中ブドウ糖を低下させる。だから脳機能が低下する」と
主張してきました。彼らは、断食中の脳は「ブドウ糖以外を栄養源とする」事実に、まったく無知だったのです。

α波と快感ホルモンで至福感に至る
 断食中の脳の栄養源50%はケトン体です。これは、脂肪が分解されてできる物質です。つまり、ファスティングをすると体内の
ブドウ糖が減少します。すると脳は体内に蓄えた脂肪を分解してエネルギー源として使うようになるのです。 
 「ケトン体をエネルギー源とした脳は、脳波の一つであるα波を増やし、脳下垂体からはβ-エンドルフィンという物質の分泌
量が増えることもわかってきました」(甲田医師)
 α波は心身がもっともリラックスした状態で出てくる脳波です。座禅している僧侶などの脳波にハッキリと現れます。さらにβ-
エンドルフィンは、別名”快感ホルモン”と呼ばれます。つまり、ファスティングは心身を平穏に保ち、至福感をもたらすのです。
 「宗教では心身の浄化のために断食を行ないますが、それはこうしたしくみを経験的に知り尽くしているからなのです。」(甲田
医師)

半日断食でもダイエットに最適
 ファスティング中は脳だけでなく体も脂肪をケトン体に換えてエネルギー源とします。よく「断食は脂肪を”燃やす”」といいま
す。それは、このようなしくみなのです。それは、朝食を抜くというもっとも簡単な半日断食を行っても起ります。つまり、朝食を
抜くだけで体脂肪がしだいに減っていきます。まさにダイエットには最適です。
 「体質が変わり、体内のエネルギー利用の方法が変わってくることによっても、体脂肪が減ってくるのです」(甲田医師)

  C宿便を排泄する:万病の原因”血液の汚れ”を浄化


食べ過ぎは血液をドロドロに汚す
 「生命はINとOUTだ!」
 日本でもっとも高名なヨガ指導者の沖正弘先生の教えをはっきり覚えています。
 「入れたら出せ」「出したら入れろ」
 これは「食べたら、出せ」という意味でもあります。甲田先生も同じ教えです。
 「まず出すことを考えるのが順序です。電車でも出てから入ります。まだ降りる人がいるのに乗ったら、混乱が起きます。」
 なるほど・・・。
 「それと同じで、体も老廃物が残っているのに栄養を入れてしまうと混乱が生じます。濁った血液が循環してしまう混乱で、こ
れがさまざまな病気の元になっているのです。」
 「自然医学」の大家・森下敬一博士も、こう断言しています。
 「万病の原因は血液の汚れである」
 つまり「ドロドロの血液が万病を引き起こす」のです。それは、老廃物が完全に排泄されていないのに、食べてしまうから、血
液が汚れるのです。
 つまり@「血液を浄化すれば万病は治る」→A「血液浄化のベスト方法は断食である」→B「よって、断食は万病を治
す妙法である」。この三段論法が成立します。


最悪老廃物「宿便」が万病の元凶
 ファスティングは老廃物を排泄します。その最大の働きが「宿便」の排泄です。
 「宿便」は最悪の老廃物です。それは、食べ過ぎで腸内にたまります。すると、腸マヒが起こります。いわゆる便秘です。その
毒素が腸壁から体内に吸収され、さまざまな症状を引き起こすのです。
 「そして、宿便はついには、心筋梗塞や脳梗塞、ガン、膠原病、アトピー性皮膚炎など、いろいろな病気を引き起こす原因にな
ります。」(甲田医師)
 「宿便」の毒素が、全身をめぐって万病を引き起こす。まさに、過食・飽食のツケです。
 まさに過食こそ、万病の元凶であることがわかります。そして、その元凶「宿便」をためない、あるいは取り除く方法はファステ
ィング以外にないのです。 
 「長時間、お腹のなかに何も入れないことによって、腸は活発に働き、みずからの排泄する能力を高めるのです」(甲田医師)

************************************************************


  なんと、断食をすると、エネルギーの利用がブドウ糖からケトン体へと変わるという。

 これも、ブドウ糖しか眼中になくそのエネルギーだけを強調する現代栄養学がいかに狂っているかをよく物語っている。

 宿便が万病のもとであることも自然医学でよく言われるが、ここでもそれが強調されている。断食がそれを取り除いてくれる
のである。さらに断食によって快感ホルモンが増え、至福感と関係するというから驚きだ。

 日本では、故・加藤清氏の粉ミルク療法がガン患者を完治させ続けたという事実がある。これも断食が基本になっている。

 加藤式がん治療法(2)で忰山紀一氏が「がんにもっとも有効な自然療法は、昔から断食だといわれています。」という
ように古来から断食の効用は知られていたのである。にもかかわらず、画期的ガン治療法である粉ミルク療法が、マスコミと医
師会に抹殺されたのは言葉にならない悲しい出来事であった。日本医学界がなしたことは万死に値する大罪である。

 さらに加藤式がん治療法(2)でロシアで行われている絶食療法についても言及した。食を断つ、小食にするということ
が、どれほど病気治癒に役立つかがロシアでも認識されていて実践されているのである。

 断食の効用は古来から知られていたのだ。

 
 さてさて、しかし、このような本当のことは、現代の医学&栄養学では決して言われることはない。

 なぜなら、それらは巨大な製薬&食品産業とあまりに深く結びついているから。「クスリも医者も食も不要!!」という超簡
単かつお金がかからない方法で健康になられては彼らは困ってしまうからだ。
 とはいうものの、船瀬俊介氏や近藤誠氏らの大活躍もあって現代医学の大嘘が明かされ始めた。ファスティングは最近かな
り広まってきているようで、それが「3日食べなきゃ、7割治る!」(船瀬俊介著、三五館)の”あとがき”に書かれている。プロ野
球選手や芸能人など身体が資本の人達に広く普及しはじめているという。

 これはまさに「食べないと駄目だ」から、「食べるから駄目なのだ」への大転換といえる。

 コペルニクス的転回!


 船瀬氏は「広がるファスティングの輪」と題して”あとがき”に書いている。
************************************************************
・・・
 「この1、2年、なぜか急に患者さんが増えてきました」
 世田谷区で薬を使わない自然療法を実践する「池尻クリニック」院長の高野弘之医師は首をかしげます。つまり”病院で殺さ
れる”衝撃事実に気づき、目覚めた患者さんたちが、安全な自然療法クリニックに殺到し始めているのです。

 これは、まさに現代医療の大崩壊という瑞兆(ずいちょう)です。このナダレ現象は、これからさらに加速されることでしょう。そ
れは詐欺と殺戮の巨大医療利権の崩壊にほかならなず、「食べなきゃ治る」気づきです。
・・・
************************************************************


 ネットでは、ファスティング、小食の効用の記事が増えてきた。みなさんも自身で情報を集めてください。

 知らないということは、「存在しないこと」と同じ。知ることが大事です。


つづく




2017/7/15               < 「常温核融合2008」(1) >


 高橋亮人博士(テクノバ、大阪大学名誉教授)は日本の常温核融合研究を引っ張ってきたリーダーである。当サイトで何度
も”高橋亮人博士”と連呼してきたので、先生のCold fusionへの貢献度の大きさは皆様もよくわかっておられると思う。

 さて、先生の著書に「常温核融合2008」(高橋亮人著、工学社)がある。この本の後半では、1989年のフライシュマン=ポンズ
実験で世界中が大騒ぎになり、その後日本でもCold fusion研究が盛んに行われるようになったその経緯が描かれている。

  面白い内容が書かれているので、その一部(後半部分)のJCF(日本常温核融合研究会)が設立されるあたりから(省略し
つつ)紹介してみたい。

「常温核融合2008」(高橋亮人著、工学社)p.226〜229から引用。(色は杉岡が付けました)。
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  <F2.13> チェラーニ

 お喋りキャロルはリタイヤしたが、代わりに毎日のように電話してくる男がいた。フランセスコ・チェラーニ(F.Celani)である。
 ローマ南郊のローマ帝国以来の別荘地フラスカチの国立核物理研究所の常温核融合研究者である。彼は、ミラノ大学の教
授でユタの常温核融合研究所に2年滞在し、コモのICCF2を主催したプレパラータ(G.Preparata)がローマ大学の教授だったとき
の学生である。
プレパラータは、イタリアの常温核融合研究のリーダーで、日本のNHEプロジェクト終了後にフラスカチの代換エネルギー研究
所(ENEA)にイタリア政府の常温核融合プロジェクトを立ち上げた中心人物だった。このプロジェクトは、セルン時代にノーベル
物理学賞をとったカルロ・ルビアがENEA所長となって、強力にサポートしている。
 プレパラータは、残念ながら2000年に病没した。「ISCMNS」(国際凝集系核科学会)では、彼を記念して、Guiliano Preparata
Medalを創設した。岩村、水野、北村、荒田が、今までに日本人としては、GPMを受章している。
・・・・・・・・・
 チェラーニが中心となって、イタリアでも常温核融合研究のミニ学会が2002年発足した。日本のミニ学会JCFは、1999年発足
したが、後で述べる。チェラーニは、JCFの会員でもある。

 イタリアは、現在、常温核融合研究が最も盛んなヨーロッパの国である。

・・・・・・・・・・・

  <F2.14> 熱電気エネルギー技術財団

 豊田系のアイシン精機会長だった豊田稔氏は、常温核融合研究の後押しに熱心で、イムラ日本、イムラ-ヨーロッパ、テクノ
バ、NHEプロジェクトなどの活動に影響を与えた人だった。
 名古屋のICCF3国際会議の時も大きな援助をいただいた。「常温核融合のような研究ほど、日本が取り組むべき課題だ」とい
う信念をもっていたと聞く。名古屋の会議のあとしばらくして、残念ながら亡くなった。

 豊田稔氏の志を継いで、設立された「熱電気エネルギー技術財団」(TEET)は、「常温核融合」「水素エネルギー」「熱電変換」
などの先進的分野での学究を援助することを、目的に掲げている。研究調査活動とともに、研究者を公募しての研究助成金の
賞与を毎年行っている。
 NHEプロジェクトが解散して以来、常温核融合研究助成を明文化している唯一の財団でもある。私も、永年評議員を務めてい
る。
 毎年約10件の助成金対象者が選ばれる。過去10年で、年平均二件ほどの常温核融合研究への助成がなされた。有り難くも
貴重な存在である。

  <F2.15> JCF設立

 「私(高橋亮人・阪大)」「沼田博雄(東工大)」「山田弘(岩手大)」「岩村康弘(三菱重工)」「大森唯義(北大)」「水野忠彦(北
大)」「秋本正(北大)」が、共著書「固体内核反応研究No.1」を工学社から1999年12月に発刊した。10年間の常温核融合研究
の日本の成果を纏めた、学術書である。
 この執筆活動の途中で、NHEプロジェクト終了で下火になった日本の常温核融合研究をどうするか、議論が進行した。NHEは
終わったが、凝集体内核現象の異常を報告する論文・データは、むしろ増加しつつあったからである。
 ハッキリした国の予算が望めない状況でできることは、ボランタリーな研究会・学会を組織して、情報交換して活動することだ
という結論となっていた。
 池上英雄先生は、NHE終了とともに常温核融合から手を引いた。東北大に転出して、そこで常温核融合研究の芽をこれから
出そうとした岡本真実先生も、病に倒れて、亡くなってしまった。私(阪大・高橋)がリーダーとなってやるしか道がない。皆の意
見だった。そして、とうとう先頭に立って代表する役目を果たすことになった。

 長老の先生方にも色々とご指摘いただいた。仲間とのインターネット討論・意見集約も行った。
 結果として、規模を小ぶりとしたミニ学会をスタートさせることとなった。
 1999年3月、阪大コンベンションセンターに約50人が集まって設立総会を披いた。続いて、第一回の研究会JCF1を2日間開
催した。
 そこでは、20件の論文発表があった。一人30分の持ち時間をつくり、普通の学会より十分な討論ができるようにした。
 細部にわたる議論が可能となって、評判は良かった。その後、JCF8(2007年、京都、同志社大)まで、行われ、毎回20数件
の発表がある。

 JCF2は、2000年、北大がホストとなって、北大学術交流センターで開催された。このJCF2から、アブストラクト集を英語で発
刊して、JCFのインターネットホームページに公開することとした。
 JCF3は2001年、横浜国大のホストで同大学会館で行なわれた。
 JCF4は2002年、岩手大学工学部同窓会館で開催された。JCF4から、会議論文集(プロシーディングス)が発刊されるように
なった。
 JCF5は、2003年神戸大で行なわれた。ゆっくりではあるが、次第に上り調子ではある。
 その後、JCFは、いくつかの大学をめぐって、JCF7(鹿児島大)のあと、JCF8が2007年11月末に京都で行なわれ、盛会であっ
た。私は、代表の役目を終了し、新代表に北村晃(神戸大)、副代表に山田弘(岩手大)が選ばれた。

 北京で行なわれた常温核融合国際会議ICCF9で感じたことは、日本からの報告の質の高さと量の多さである。米国、イタリ
ア、ロシアを凌いでいるようである。
 NHE終了により、日本の研究活動は死に絶えるかと心配された。しかし、ミニ学会は意外と効き目があったと感じている。
乏でも、情報交換と協力・結束はそれなりの力になる。そのうえに、資金があれば言うことなしであろう。

 その努力は、これからである。「人は、パンのみにて生きるにあらず」だろうか。一面の真理であるが、充分ではない。

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 このように1999年のJCF設立あたりから2008年位までの状況が書いてある。

 チェラーニが、プレパラータの弟子だったとは知らなかった。プレパラータは、イタリアの著名な常温核融合研究者であり、その
名を冠したプレパラータメダルがあるほどである。
 「彼を記念して、Guiliano Preparata Medalを創設した。岩村、水野、北村、荒田が、今までに日本人としては、GPMを受章して
いる。」とあるが、じつは高橋先生先生はプレパラータメダルの前身のトリュフ賞を受章されている。

 よって、高橋亮人博士が日本人で最も早く国際的な賞を受章した研究者なのである。

 「チェラーニは、JCFの会員でもある。」とあるように、チェラーニは日本の研究者とのつながりが深い著名な常温核融合研究
者である。私がはじめて参加したJCF6(2005年,JCF6に参加)にも氏は参加していた。

 チェラーニは精力的にCold fusionを推し進めており、プレパラータ⇒チェラーニあたりの流れから、イタリアでは常温核融合が
盛んなのであろう。
 さらに驚くべきは、
このプロジェクトは、セルン時代にノーベル物理学賞をとったカルロ・ルビアがENEA所長となって、強力にサポートしている。
と書いてあるではないか。

 な、な、なんと、イタリアではノーベル賞受賞者が常温核融合を推進しているのだ!

 なんという偏見のなさであろうか。
 我が国のようなマスゴミによる偏向報道まみれの自由を許さない空気とは大違いである。

 1999年に出た「固体内核反応研究No.1」は常温核融合でのはじめての教科書といえる。私も持っていて、これに関しては、
たとえば、この辺で書いた(他にも書いているが)。
常温核融合界の現況--T氏より-->、<世界で唯一の教科書
ガスグロー放電法による元素生成 -- 岩手大学・山田弘氏 --

 さて、
「JCF8が2007年11月末に京都で行なわれ、盛会であった。私は、代表の役目を終了し、新代表に北村晃(神戸大)、副代表に
山田弘(岩手大)が選ばれた。」---@
とある。
 私も一応JCF会員で、JCFには何度か参加しているが、同志社大で行われたこのJCF8が最も印象に残っている。
なぜなら荒田吉明先生が発表したからだ。

その発表は凄かった。荒田氏の存在感とその圧倒されるような発表内容で皆が度肝を抜かれた。高橋先生が「盛会であった」
と書くのはそのためである。⇒JCF8の報告>、故・山本寛氏撮影の写真がよいですね。

 この発表のとき、荒田先生は「来年2008年の春(4月?)に公開実験を予定している」と予告された。

 実際はすこし遅れて5月になったが、それが、まさしく世界に衝撃を与えたあの公開実験なのであった。
荒田吉明・阪大名誉教授が常温核融合の公開実験に成功されました!

 この公開実験成功の報を書くや、web上でたちまち話題になって広まっていった。日本だけでなく、この公開実験は世界にも
驚きをもって伝えられた。
 この公開実験が常温核融合の躍進のきっかけになったことは間違いない。そのあとに出てきたA.RossiのE-Catが話題をまき
散らしたことも手伝って、常温核融合が広く認知されていったといえる。

 豊田稔氏のことが書かれている。
 アイシン精機会長だった豊田稔氏が常温核融合に果たした役割は計り知れない。フランスにイムラ-ヨローッパを作り、当時
苦しい立場に立たされていたフライシュマンとポンズに研究の場を与えたのは特筆すべき出来事であった。
 フライシュマンらのいるそのイムラ-ヨーロッパに、日本からは山口栄一博士(当時NTT, 現・京大教授)が参加し、成果を出し
ていった。⇒山口栄一博士の業績 その2


 さて、上の@にあるようにJCF8では新代表を選ぶ選挙が行われた。私もその場にいた。その代表選挙で高橋先生は代表の
役目を終えられ、北村晃教授にバトンを渡された。
 「お疲れ様」といいたい所であるが、それでも日本のCold fusion研究を先生はいまでも実質的に引っ張っておられるような気
がする。


つづく




2017/7/29               < 食べなきゃ治る!(5) >


 (4) の続きである。断食は、体内に蓄積された環境毒物を排泄し、さらに自己融解作用で病気を治癒する効果をもつことが
記される。

 このような断食の効能を現代の医学・栄養学は無視している。


「3日食べなきゃ、7割治る!」(船瀬俊介著、三五館)p.40〜46から引用。(色は杉岡が付けました)。
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  D環境毒を排泄する:最強のデトックス効果があります

身のまわりは危ない毒物だらけ
 ここでも「INとOUT」の法則が働きます。
 生命体は体内に入った異物を体外に排泄する働きがあります。それは一つ一つの細胞も同じです。侵入してきたものが毒物
だったらなおさらです。ファスティングは生命体の「排毒作用」を加速するのです。体内から毒素を追い出す。そのためにはま
ず、入ってくる食べ物をいったんストップする必要があります。電車の乗り降りと一緒です。乗客をいったん降ろしてしまわないと
車内の清掃はできません。 
 現在、わたしたちの身のまわりは、さまざまな毒物であふれています。まずは医薬品。「クスリは毒だ!」という真理を忘れて
はいけません。さらに、農薬や食品添加物などの有毒な合成化学物質、その他、水や空気などの汚染物質・・・。盲点は住宅
です。大手ハウスメーカーの住宅は化学建材まみれです。そこから有毒なVOC(揮発性有機化学物質)が揮発して室内にたち
こめています。

 さらに盲点は合成洗剤や化粧品、シャンプー、整髪料などの類です。これらはすべて「経皮毒」です。皮膚を通じて体内に侵
入してきます。
 市販の合成シャンプーをネズミの背中に塗布する実験があります。すると脱毛して皮膚はただれ、3分の1のネズミが血を吐い
て死亡してしまいます(三重大学医学部、坂下博士実験)。
 シャンプーやヘアケア商品の正体は、抜け毛やただれを促進する恐るべき皮膚毒物なのです。抜け毛、枝毛、ハゲ、白髪が
増えるのもあたりまえです。それでも、ムードたっぷりのテレビや雑誌の詐欺CMにだまされ、消費者は使い続けています。
 これら身のまわりにあふれる毒物を、環境毒といいます。ファスティングは体内にたまった環境毒素を排毒してくれるのです。
いわゆるデトックス作用です。

断食で尿中に大量の農薬が排泄れた
 甲田医師は、断食による農薬「排毒効果」を実験で証明しています。
 高度経済成長期には、全国で有機塩素系農薬が使われていました。その代表が劇薬(殺虫剤)BHCです。それは体内に入
ると脂肪に蓄積されました。
 「脂肪にいったん沈着したら、何年も出てきません。その時代に生きた多くの日本人に毒物であるBHCが、まだ体内に蓄積さ
れていることでしょう」(甲田医師)
 1973年、甲田医師は神戸大学医学部の喜多村教授(公衆衛生学)と共同研究で、断食によるBHC排毒効果を実験していま
す。その結果「断食をすると、尿中に大量のBHCが排泄されることがわかったのです(甲田医師)
 ファスティングにより体脂肪がケトン体に分解され、内部に潜んでいたBHCが排毒されたのです。
 その他、環境毒として環境ホルモンのダイオキシンやビスフェノールA(プラスチック添加物)などが体内に侵入してきていま
す。
 「胃腸の働きが弱い人はもちろん、食べ過ぎて『宿便』をためこんでいる人では、体内に侵入した環境ホルモンを排泄する力
は低下しています」(甲田医師)
 それは、やはり脂肪に入ると容易には排泄されません。しかし、甲田医師はBHC同様にファスティングで排毒できる、と考え
ています。脂肪を”燃焼”させれば、沈着していた毒素は尿や便によって体外に排毒されるのです。
 すでに「生野菜やクロレラなどたくさん食べるとダイオキシンが排泄される」ことが証明されています(九州大学等の研究報
告)。いわゆる食物繊維による排毒効果です。
 断食の排毒効果に食物繊維はさらにプラスになりそうです。

  E自己融解を起こす:体の悪いところが分解、排泄される

断食で「肉」「骨」が「血」に戻る
 「断食が体にもたらす変化の中でも特筆すべきことが、自己融解です。」(甲田医師)
 「自己融解」とは少しわかりにくい言葉です。
 はやくいえば---体の細胞が血液に戻る---という現象です。
 「食」は「血」となり「肉」となる、といわれます。断食で一種の飢餓状態になる。すると、この逆の現象が起きるのです。「肉」や
「骨」など体細胞は、赤血球が変化したものです。しかし、断食で「食」が供給されないと「肉」や「骨」など体細胞が「血」(赤血
球)に戻っていきます。
 「断食でいっさいの栄養分が断たれると、体はどこからか栄養分になるものを探し始めます。さしあたって、生命維持に絶対必
要なもの以外の組織から栄養分をとり入れて、エネルギーに換えます。これを『自己融解』といいます」(甲田医師)

詰まった動脈硬化も一発できれいに
 甲田医師は「いちばんわかりやすい例」として血管をあげます。血管が若返るのです。
 動脈硬化症の患者さんがファスティングをすると、どういう現象が起きるでしょう。
 動脈硬化の多くは、血管内にドロドロ状のものが沈着しています。コエステロールが付着したもので「アテロール」と呼ばれま
す。ゴムホース内部に糊がべっとりくっついたようなものです。これでは血流が悪くなって当然です。それが、断食をすると・・・。
 「体は、血管内のアテロームをエネルギー源として利用します。断食中、アテロームはどんどん使われていき、しまいにはきれ
いになってしまいます。(甲田医師)
 すばらしい!の一言です。
 万病も老化も、血管から始まる・・・といわれます。血管が詰まれば、血流が悪くなる。すると栄養素や酸素の運搬、老廃物の
代謝などがいうまくいかなくなります。そこに、ガンなどのさまざまな病巣が育っていくのです。

血管が若返り、身体も若返る!
 動脈硬化症の患者さんの特徴は冷えです。両脚の血行が悪くて冷えで困っている人が、ファスティングをする。すると急に両
脚が温かくなることを実感します。この現象が血管内で自己融解が起きている証しです。このように血流が改善されれば、万病
は治っていきます。そして血管が若返れば、身体も若返ります。
 断食が万病治しの妙法であると同時に、若返りの妙法であることが、ご理解いただけるでしょう。
 このファスティングによる身体組織の自己融解は、もちろん血管内だけに起きる現象ではありません。体全体で起きます。
の自己融解の典型は、脂肪組織です。断食で体がひき締まっていくのは、脂肪の自己融解が起きているからです。
 断食をすると腸の癒着がはがれたり、イボなどの腫瘍が消失することなども、よくみられます。さらにガンも縮小します。これら
も自己融解の一種です。
 つまり、断食療法はガン治療にも大きな効果を発揮するのです。

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 断食の排毒効果や自己融解作用が語られている。

 中でも注目すべきは、自己融解作用である。自己融解は「体の細胞が血液に戻る」ことを指すが、これはまさしく千島学説
ほかならない。千島学説の中の「細胞から赤血球への逆分化説」に当たる。

 断食を基礎においた療法に故・加藤清氏の粉ミルク療法がある。その療法で何万人ものガン患者が治癒していったことは本
ページで紹介してきたとおりである。

 粉ミルク療法は、ガン細胞が赤血球への逆分化によって溶け出していく現象を基礎におく。すなわち、理論的には千島学説
を基礎においた治療法でなのある。断食を行うことで、ガンのみならず、ほとんどの病気が治っていく。

 こんな素晴らしい療法ならば、人類の健康を切に願う医学界はそれを積極的に推し進めてくれるだろう。

 (いやいや。そんな療法はぜったいだめ!!)

 素晴らしい療法であるがゆえに、医学者・栄養学者は決して断食や小食を認めることはない。どうして?それは彼らが医療・
製薬・食品という超巨大利権と強固に結びついているから。

 「小食・断食が健康への最短経路だった」ということになれば、彼らは明日から食べていけない。

 そんなのぜったいにいや!断食など断じて許さない。ありとあらゆる手段を用いてつぶさなければならない。というわけで、
千島学説は弾圧され、粉ミルク療法はつぶされたのであった。⇒ガン治療法”粉ミルク療法” まとめ >


 滑稽と思わないだろうか?

 人々の健康を願う現代医療が画期的な療法をつぎつぎとつぶしていく。⇒まだまだある画期的がん治療法
これを滑稽といわずになんというのか。

 < 東風博士発見のガンの特効薬でみた岡崎医師の「画期的な治療法が発見されないように願いながら、治療法を
研究しているというのですから、常人には到底理解できません。 自己矛盾もいいところです。」という言葉を思い出す。


         自己矛盾もいいところです    岡崎公彦医師


つづく




2017/8/5               < 「常温核融合2008」(2) >


  「常温核融合2008」(1) >の続きである。


「常温核融合2008」(高橋亮人著、工学社)p.231〜233から引用。(色は杉岡が付けました)。
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  <F2.16> 荒田先生

 2002年12月のある朝、毎日新聞と大阪読売新聞に、「阪大の荒田グループが新しい核融合に成功」というニュース記事が出
た。
 直径5ナノメートルの「パラジウム」微粒子を作って「重水素」を吸収させてから、超音波やレーザーを照射すると、「過剰熱」と
大量の「ヘリウム4」が発生した。 
 翌日、阪大で開催された高温学会で、荒田先生の特別講演があった。それを聞いて、私は、実験は本当らしいと思った。 
 荒田先生は、10年数年前に阪大溶接研究所を定年退官した名誉教授である。学士院賞を受賞され、学士院会員でもある。
阪大超高温理工学研究施設の開設理由となった、国内初の熱核融合実験に成功した前歴がある。
 しかし、なんといっても先生は阪大溶接研の永年のボスである。その業績を記念して、三角屋根の荒田記念館が建ってい
る。先生は、退官後もずっと記念館の中に自室を維持している。退官後も同じ大学で実質的に研究を続けた、日本では珍しい
例である。文化功労者にも選ばれている。また、2007年秋には、文化勲章を受章された。先生のあとの望みは、ノーベル賞だ
けかもしれない。功成り名を遂げた人なのである。

 この荒田先生が、1989年以来常温核融合研究に参入した。パラジウム粉末を入れた2重構造陰極(DSカソード)を提案して、
過剰熱とヘリウムの発生を明確に示すデータを得た。
 SRIのマックーブルなどが追試した。かなり再現したという。 
 もう一人の学士院賞受賞者の藤田広志名誉教授と組んで、阪大先端科学技術センターで、実験をすすめられた。
 教授になって、50歳にでもなったら研究はやめて、東京で政治活動に没頭したり、授業だけこなすことでの毎日をむさぼる・・
これが、我が日本の標準的研究者の姿だ。だから、荒田先生のような存在は、余りにもまぶしい。

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 いよいよ荒田先生の登場である。

 荒田氏は半世紀以上前に国内初の熱核融合実験に成功し、そして2008年5月には常温核融合の公開実験に成功した。まさ
に偉大な功績というしかない。

 当初、Cold fusion実験は、水の電気分解が中心であった。フライシュマン&ポンズの実験がそうであったから、1990年代は水
(重水)の電気分解ばかりがなされたのである。

 そんな中にあって荒田氏はパラジウム粉末に重水素を吸収させて、レーザーや超音波を照射することで過剰熱やヘリウム4
を発生させるという独自の画期的な実験を行なった。
その実験に関しては技術ジャーナリストの故・山本寛氏が書いた記事を以前紹介した。2005年に紹介したものであるから、もう
12年も前のことである。山本寛氏/燃料電池と常温核融合
その後、レーザーや超音波すらも用いない方向へ行かれたと思われ、事実、後年の公開実験のときの実験はそうであった。

 この荒田実験がきっかけになり、固体系の常温核融合実験への流行につながったと思われる。それほど大きなインパクトを
荒田先生は与えたのである。

 しかし理屈の面においては、「ヘリウム4が発生する」ということが事態をややこしくしている。

 物理の標準的な核融合の理屈(d-d反応)では、ヘリウム4ではなく、ヘリウム3が出るはずなのである。
 ヘリウム4というのは学者が首をかしげるものであり、現在もかしげつづけている。そういえば、1990年代に行なわれた山口
栄一博士(現・京大教授)の画期的な実験でもヘリウム4が出た。そして、この山口実験は後の三菱重工の岩村博士(現・東北
大学教授)の元素転換実験につながっていったと考えられる。
⇒<山口栄一博士の業績>、<山口栄一博士の業績 その2



 ・・なんといっても先生は阪大溶接研の永年のボスである。その業績を記念して、三角屋根の荒田記念館が建っている。

 その三角屋根の荒田記念館に2008年5月23日の朝、私は入った。

 一人の老人が、壁にかけられた記念館建造に貢献した企業名のはいったプレートの前におられた。

 あ、荒田先生?

 近づいてきて、なにやら話されるではないか。


 このあと、世界を震撼させたあの公開実験が行われた。
荒田吉明・阪大名誉教授が常温核融合の公開実験に成功されました!


つづく




2017/8/11               < 食べなきゃ治る!(6) >


(5) の続きである。断食をすることで、長寿遺伝子が活性化し、若返りの効果があります。さらにスタミナもつくことがわかって
います。我々の知っている常識とは反対のことが分かってきています。


「3日食べなきゃ、7割治る!」(船瀬俊介著、三五館)p.46〜49から引用。(色は杉岡が付けました)。
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  F遺伝子を活性化する:老化を防ぎ、難病を劇的に治す

若返り遺伝子19個がオンになった
 「豊かな食生活は死期を早める。老化を促進する」(『人は食べなくても生きられる』山田鷹夫著、三五館)
 断食は遺伝子を活性化する。その典型が長寿遺伝子(サチューイン)です。カロリー制限で発現し、老化を防止する。その存
在の発見は、古代から続くヨガの教えを裏づけるものでした。
 さらに小食でその他の遺伝子も若返ることも証明されています。米カリフォルニア大学のS・スピンドラー教授によるマウスの
実験で19個の遺伝子が「若返る」ことを証明しています。

 人間でいえば約90歳に相当する老齢マウスに対して、それまで一匹あたり1週間で95キロカロリーのエサを与えていたもの
を、2週間は80キロカロリー(84%)に減量。続く2週間はさらに53キロカロリー(56%)に減量したのです。この4週間の小食実
験で、マウスの19個の遺伝子が若返ったのです。これら遺伝子は、すべて老化現象を防ぐ遺伝子ばかり。だから、広い意味
で”長寿遺伝子”の仲間といえます。
 
断食は眠っている遺伝子を起こす
 断食は眠っているその他多くの遺伝子を呼び起こすこともできるのです。
 たとえば1996年、英国エジンバラのロスリン研究所で、世界初のクローン羊”ドリー”が誕生しました。それは体細胞クローン
と呼ばれ、他の羊の乳腺細胞を分化させ、培養して、代理母の子宮で成長させたものです。これは体細胞があたかも最初の”
受精卵”に戻ったのと同じ現象が起きたからです。それを「初期化」といいます。その操作で使われたのが”断食”です。乳腺細
胞を培養する数週間のうち1週間だけ培養液の養分濃度を20分の1に激減させ、細胞に”断食”させたのです。すると、なんと
飢餓ショックで、それまでオフになっていた遺伝子が起こされてオンになり、体細胞の形成、増殖が始まり、最後は一頭の羊へ
と成長したのです。断食とは、それほど生命に劇的変化をもたらすのです。

 われわれが断食をする場合にも、オフになっている遺伝子をオンにしている可能性があります。断食をすると体質がガラリと
変わったり、難病の病気が治ったりするのは、遺伝子治療と同じようなことが行われている、とわたしは考えます。
 難病が劇的に変化することなどから、オフになっていた遺伝子を切り換えてオンにする可能性があるということです。

 Gスタミナをつける:腹が減るほど元気になるぞ!
 
◎一日食べずにリングに上がった力道山
 「断食をしたら腹が減ってフラフラになるだろう?」
 だれでも、そう思います。しかし、甲田医師は面白いエピソードを明かします。
 「戦後の国民的スターだったプロレスの力道山が、世界選手権のとき、前の晩から断食していたのをわたしは知っています。
(試合)当日は朝食も昼食も、そして夕食も何も食べずにリングに上がりました。理由を聞かれた力道山いわく、『食べたら力が
出ない』でした。
 短期間のスタミナも、断食のほうが出るのです。そういえばボクシングの選手も、体重を削るため試合直前まで、ほとんど断
食状態で激しいトレーニングをこなします。そうして10ラウンド以上の死闘を繰り広げるのです。その驚異的なスタミナも、ファス
ティングによるものでしょう。
 
◎稲刈り競争で半日断食に軍配が上がる
 朝食抜きの甲田医師は、若い頃、朝食を食べた兄と稲刈り競争をしています。ところが専業農家の兄のほうが、先にバテてし
まった。甲田医師は楽々と稲刈りを進めている。

 「これには兄も驚き、ついには白旗を揚げ、わたしに謝った後は、半日断食の実践者になりました」
 「腹が減るほど元気になるのが真の健康体」と沖先生も言っていました。それが証明された形です。
 「太って赤ら顔の人は血色がよく見えますが、顔がほてっているだけで、内臓の周りや血管の内側はドロドロとした脂肪がい
っぱいくっついています。こういう人は、スタミナはまったくなく、マラソンどころか、人生を走り抜くこともむずかしいでしょう。」
(甲田医師)

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 なんと、断食することで、長寿遺伝子が発現し、若返るというのだから驚きだ。

 実際、様々な動物実験によって寿命が2倍にも延びることが証明されている。

 こんなことは現代医学で言われることはない。

 それほどの劇的な効果が断食や小食にあることをこの本はつぎつぎと明かしていく。

 動物から昆虫にいたるまで、カロリーを半分にした食事を与えると、ことごとく1.5倍〜2倍寿命が延びることがわかっている。
本の第4章では、20世紀になされたそんな興味深い実験が紹介されていく。

 どうやら、腹一杯食べては真の生命力は発現しないようである。

 それは、大自然に隠された神秘の一端であるといえそうだ。


つづく





2017/8/16               < 食べなきゃ治る!(7) >


 (6) の続きである。断食をすることで、免疫力が上がり、老化の原因の活性酸素が減るというのだから驚きです。

 現代医学は、断食のこんな効能を無視しています。


「3日食べなきゃ、7割治る!」(船瀬俊介著、三五館)p.50〜53から引用。(色は杉岡が付けました)。
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  H免疫力を上げる:白血球や胸腺・副腎の重量が増大する

食べないほど自然治癒力は強まる
 断食は免疫力を上げます。これは、自己治癒力の一つです。
 野生動物は本能で断食が治癒力を高めることを知っているのです。だから、ケガをしたり病気のときに巣穴で何も食べずに、
身を横たえ、じっと回復を待つのです。
 それは、じつは人類も古来、体験的に知っていました。日本でも病気のときは、一日、何も食べなかったり、重湯だけにして、
休んで回復を待ったのです。医者もそのような養生をすすめました。
 「病人は栄養のあるものを与えないと治らない」 

 そんなとんでもない発想は明治維新以降のことです。”文明開化”で、西洋医学と栄養学が入って来てから「栄養をとらないと
病気は治らない」という”常識”が社会に広まっていきました。そのルーツはドイツ、ミュンヘン大学のV・フォイト博士(生理学)に
行き着きます。フォイトは”近代栄養学の父”とされています。しかし、その「カロリー重視」「肉食礼賛」のフォイト栄養学は徹頭
徹尾、誤りだったことは前述したとおりです。
 じつは「食べるから治らない」「肉を食べるほど病気になる」のです。

@リンパ球活性、A白血球増加、B胸腺等の増大
 ファスティングを実行すると免疫力が上がる。それは、断食をするとケガや病気の回復が格段に早まることからも十二分に理
解できます。
 この事実を九州大学の久保知春教授が証明しています。
 わずか3日間のプチ断食でも以下の3点を確認しているのです。
 @リンパ球の免疫活性が高まる。
 A免疫細胞の白血球が多くなる。
 B胸腺や副腎の重量が大きくなり、免疫力が強化される。

風邪を引かない76%、花粉症が完治85%
 甲田医師も「小食が免疫力を高める」ことを臨床的に証明しています。
 まず、甲田医院に来院する患者には、すべて「腹七分」の「小食健康法」を指導しています。そのうち3年以上、実践している
患者さん300人へのアンケート調査で247人から回答を得ています。
 それによると、回答者76%が「風邪を引く度合いが目に見えて減った」と答えています。腹七分の小食で身体の抵抗力(免疫
力)が明らかに強くなったことの証明といえるでしょう。その他、「手や足にケガをして傷ができても化膿しないで早く治る」という
回答も多い。これも免疫力が強くなったことの証しです。
 その他、着目すべきは「アトピー性皮膚炎」「気管支炎」「アレルギー性鼻炎」「花粉症」の患者は85%が完治したと回答してい
ます。
 「これは獲得免疫が正常化したことを示します」(甲田医師)

  I活性酸素を減らす:万病と老化の元凶”酸化毒”を防ぐ

プチ断食でも活性酸素は13%減る
 活性酸素とは非常に酸化力の強い酸素です。
 人体の酸素消費量の約2%から発生するといわれています。鉄が錆びたり、物が燃えるのも酸化現象です。活性酸素は、わ
たしたちの臓器や組織などを”酸化”させ、障害を与えます。それを”酸化毒”といい、病気のなんと9割以上は活性酸素が原因
で発生するといわれています。さらに、老化現象も活性酸素による酸化現象なのです。ガンや動脈硬化、さらに老人性認知症
なども、活性酸素が引き金なのです。

 呼吸で取り入れる酸素の約2%が活性酸素ということは、激しいスポーツや労働は、過剰に呼吸で空気を取り入れるため、そ
れだけ早く身体を酸化させ、病気になったり、老化させることになります。プロスポーツ選手の寿命は一般人より1割ほど短いと
いわれます。それは、活性酸素を多く取り込み過ぎたせいなのです。
 ところが、逆にファスティングをすると体内への酸素取り込み量は減るのです。
 もっとも簡単な朝食抜きのプチ断食(ただし夜食はしない)では、酸素消費量が13%も減るという実験結果があります。
 それだけ発ガンや、その他の疾患、さらには老化も防げるわけです。

 このようにファスティング(断食)の10の効能は病気を治すためだけでなく、生命力・精神力すら高めてくれます。そして、老化
を防ぎ、若さを保ち、みずみずしい生命を謳歌させてくれるのです。

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 断食をすることで、免疫力がアップするというから驚きである。

 断食がガンに非常な効果を発揮するというのは、故・加藤清氏の粉ミルク療法で証明されている。

 以前粉ミルク療法を紹介した折、断食で飢餓状態になることによって、細胞⇒血球への変化が起こり、ガン細胞が血液へと
溶け出すことでガンが治ると千島学説的観点から説明した。おそらくそれがこの療法がガンに効く第一の理由と考えられるし、
事実、加藤清氏も理論面からは千島学説に傾倒されていたこともあって、それははほぼ間違いない。

 しかし「3日食べなきゃ、7割治る!」によると、ガンが治ったのはそれだけではないのかもしれない。粉ミルク療法でのプチ断
食が、免疫力をアップさせ、ガン細胞を消滅へと導いたことが十分に考えられるのである。

 よって、粉ミルク療法によって多くのガン患者が完治したのは、次の二つが要因と考えられる。

●飢餓状態に陥ることで、細胞⇒血球への変化が起こり、ガン細胞が血球へと溶け出した。
●免疫力が上がり、ガン細胞を攻撃する白血球が増大し、ガンが消滅していった。


 加藤清氏は粉ミルク療法で毎年2千人余りものガン患者を治し続けた。この凄い実績をもつ粉ミルク療法を参考にして30年
前から医学を発展させていれば、とっくの昔にガンは克服できていたはずである。抗がん剤という猛毒でしかないもので、何万
人という命が失われずに済んだはずなのである。
 にもかかわらず、医師会とマスコミは粉ミルク療法をインチキ呼ばわりし弾圧して潰した上に、加藤清氏までも葬ったのであ
る。

 何度でもいう。いったいなぜマスコミと医師会はこんな愚かなことをしたのか。

 あいた口がふさがらないとはこのことである!

 素晴らしい実績を残し続けた療法が消滅させられる理由などあるはずないではないか。
⇒< ガン治療法”粉ミルク療法” まとめ >

 こういうことが30年前に起こったという事実をしっかりと認識し、われわれは新たな医学を構築していく必要がある。船瀬俊介
氏の本にはそのためのヒントが満載されている。

 本でしか本当の情報は得られない。テレビではホントウのことは隠されている。”知る”ということが最も大事である。


つづく





2017/9/16               < 食べなきゃ治る!(8) >


 「3日食べなきゃ、7割治る!」(船瀬俊介著、三五館)は、本当に凄い本だ。

 小食がいかに身体にとって大切か、そして断食(ファスティング)が病気撃退への最短経路であることをいやというほど知らし
めてくれる。

 それだけではない。小食にすることで生物の寿命が延びるのだ!

 小食や断食は、生物にとって最重要かつ根源的なものであることがわかる。(近代栄養学は大嘘!)

 小食にすることで寿命が約2倍に延びることが、過去に幾多の実験で証明されている。それらの実験が上記本で紹介されて
いる。見ていくことにしよう。

「3日食べなきゃ、7割治る!」(船瀬俊介著、三五館)p.103〜108から引用。(色は杉岡がつけました)
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  第4章 食費は半分!寿命は2倍!
  -----長寿遺伝子が証明した衝撃の真理----

 80年前に発表された「寿命倍増説」の衝撃

◎腹六分ネズミは2倍生きた(マッケイ論文)

 半分食べれば、2倍生きる。
 こういえば、せせら笑う人がほとんどでしょう。
 「冗談じゃないよ。根拠があるの?」
 ところが科学的にも、医学的にも、根拠があるのです。それは、今や数多くの実験で証明されています。
 そのさきがけの実験データは冒頭に紹介した米コーネル大学、栄養学者クライブ・M・マッケイ博士の研究論文(「マウスの栄
養と寿命に関する研究」)です。
 発表されたのは1935年。「The Journal of Nutrition」(栄養ジャーナル)に掲載されたものですから、もう80年も前に解明され
た事実なのです。

 まずマッケイ博士は、実験用マウスを2群に分類しています。食べたいだけ食べたB群と、カロリーを60%に減らしたエサを与え
たA群を比較したのです。するとカロリー制限マウス(A群)の平均寿命が約2倍近く延びたと発表しています。
 「A群の中には、1400日以上も生存したネズミもいた」(マッケイ論文)
 つまりカロリーを半分にすれば寿命は約2倍になる!

◎近代栄養学を根底から否定する実験
 これは当時の研究者にとっても仰天の事実でした。なぜなら、当時、すでに全世界はフォイト栄養学(前出)に支配されていま
した。”栄養は多いほど身体にいい”という理論が栄養学の常識となっていたからです。
 「栄養分に摂り過ぎということはない」と、フォイトは自信満々に語っています。
 それが、マッケイ論文によって真っ向から否定されたのです。当時の迷妄な栄養学者たちにとって、とうてい受け入れがたい
結果だったでしょう。マッケイ論文は、世界を支配していた近代栄養学の”常識”を根底から覆したのですから・・・。
 しかし、この80年も昔の実験は世間の話題になることはほとんどありませんでした。マッケイ論文は学会から黙殺どころか、握
りつぶされ、歴史の闇に封印されてしまったのです。なぜか?それはマッケイ博士が、人類が知ってはいけない”真実”に到達
したからです。

 いわば、”パンドラの箱”です。この時点で、すでに世界の医療は巨大資本に支配されていました。はやくいえばロックフェラー
財閥等による医療独占体制です。彼らのことをアッサリ言ってしまえば国際医療マフィアです。製薬や医療の巨大利権を独占し
ています。”彼ら”にとってマッケイ論文は、じつに都合が悪かった。
 なぜなら、「人類はカロリーを半減するだけで寿命が2倍近くのびる可能性がある」。
 それは、カロリー制限で病気は激減し寿命は倍増することを意味します。
 これは人類にとっては福音です。しかし、医療マフィアにとっては悪夢です。病人の激減は、”彼ら”にとって利益の激減を意
味するからです。
 さらに、もう一つ困ったことがあります。彼ら国際巨大資本は、世界の食糧利権もほぼ掌握しています。いわば、食糧マフィア
です。
 人類が食べる量を半減する。それは、食品市場の半減を意味します。つまり消費は半減する。確実に、食糧価格は暴落する
でしょう。これもまた、食糧マフィアにとって許しがたい悪夢です。
 だから、マッケイ博士が開いた”パンドラの箱”は、彼ら闇の力によって、大急ぎで閉じられ、鍵をかけられ、歴史の闇に埋葬
された・・というわけです。
 地球を支配する闇の勢力は、当時からすでに世界のマスメディアを掌握していました。だから、世界中のどこにもマッケイ報
告を報道するメディアは皆無だったのです。
 このように学問が巨大利権により封殺、隠蔽されることは現代でも日常茶飯事です。その現実をわれわれは理解し直視すべ
きなのです。
 
 サルの実験でも証明された寿命2倍効果

◎原生動物からミジンコ、昆虫、哺乳類まで
 しかし---。研究者たちの探究心は、これら不当な圧力に屈したわけではありません。とくに「抗齢学」(アンチ・エイジング)の
学者たちは、カロリー制限と寿命との関連に着目してきました。好奇心の旺盛な学者たちは寿命の神秘に胸を躍らせ、挑戦し
続けてきたのです。
 1980年代後半になるとカロリー制限と寿命の研究が続々と行われるようになりました。そして「ファスティングや小食により寿
命が長くなる」ことが動物実験で続々と証明されています。すでに、世界で数十例ものカロリー制限実験が実施されています。
 驚くべきことが次々に判明してきました。カロリー制限による寿命延命効果は、酵母やゾウリムシなどの原生動物から、線虫
など微生物、さらにはミジンコなどの甲殻類、昆虫、さらにはマウス、サルなどの哺乳類にまで、共通して観察されたのです。

◎腹七分サルは2倍生きた(米国立衛生研)
 霊長類であるサルの実験でも以下のように寿命が約2倍にのびることが確認されているのです。
 その典型例をあげてみます。
 ▼サル(アカゲザルとリスザル):腹七分サルは2倍生きた(米国立衛生研、報告)
 60頭を30頭ずつ(A)(B)2群に分け、(B)群サルには、食べたいだけ、腹一杯食べさせた。(A)群は、カロリーを70%に制限し
た。こうして15年間、観察を続けました。
 その結果、(A)群の死亡率は(B)群の2分の1だった。つまり、カロリー制限した”腹七分”のサルは2倍生きたのです(米国立
衛生研、M・レーン、D・イングラム、G・ロスら)。

 この実験では、興味深い事実も判明しています。小食派(A)群のサルたちの特徴は、@低体温、A血中インスリン値が低
い、B男性ホルモン(DHEAS)が減らない!
 この特殊な男性ホルモンの一種は副腎皮質で生成され、別名”若返りホルモン”と呼ばれています。小食健康法の権威、甲
田医師(前出)は、こう解説しています。 
 「このホルモンは、加齢にしたがって減ってくるのがふつうです。しかし、この小食ザルたちは減ってこない。このホルモンは、
若返りとともに免疫力も増強する作用があるのです。」つまり、腹七分の小食は「強精力に加え、抗齢力と免疫力を強くする」
ことが立証されたのです。これは精力減退に悩む男性たちにとっても朗報と言えるでしょう。

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 どうであろうか。
 小食が寿命を倍に伸ばす効果があることが幾多の実験により証明されているのだ。

 マッケイ論文は82年も前のものである。
 なぜこのマッケイの発見が封印されてしまったのか?それは船瀬俊介氏もいうように製薬&食品という超巨大利権と医学界
が深く結びついているからである。さらに超巨大利権がスポンサーになっているマスコミもそれを指摘することはない。だから
現代にいたっても、利権に都合のいい近代栄養学(フォイト栄養学)が真実のごとく教え込まれているのだ。

 さて、小食の効果は驚異的であって、寿命を延ばしたり、病気を治すだけではない。
 最後に書かれているように、小食は精力もアップしてくれる。じつは本の後半では、断食をすることで、生殖能力がアップし、
子宝に恵まれることが記されている。小食というのは生命発生の根源にも関係しているのである。

 今回書いた事実も、ほとんどの人が知らないはずである。
 わたしたちは医者のいうことを信じ、処方される高額のクスリを有り難く飲んで、超巨大利権に貢献しつづけているのである。
愚かとしかいいようがないが、それが我々の姿である。


 小食の神秘を発見したマッケイ論文は、抹殺され、歴史の闇に封印された。

 細胞と血液の関係の大発見をした千島喜久男の学説(千島学説)は、インチキ扱いされ、封印された。
千島学説誕生秘話

 毎年2千人もの末期ガン患者を完治させ続けた加藤清氏の”粉ミルク療法”は、弾圧され、抹殺された。
ガン治療法”粉ミルク療法” まとめ >

 東風睦之(こち・むつゆき)博士が発見したガンの特効薬も、ガンによく効くので医学界から無視されている。
東風博士発見のガンの特効薬

 革命的ながん治療法を開発したチャチョーワ博士は、詐欺扱いされ、弾圧された。
まだまだある画期的がん治療法
 

 他にも無数にあるが、むなしくなるだけである。
 このように真実が封印され、偽物がはびこる世の中に私たちは生きている。このことをしっかりと認識する必要がある。テレビ
の情報は嘘が多い。

 何度でもいう。
 知ることが大事だ。知らないということは、存在しないことと同じである。





2017/10/1               < 食べなきゃ治る!(9) >


 小食や断食の効能というのは、我々人間の想像をはるかに超えたところにあるようだ。

 なんと、断食をすることで精力がアップし、子宝に恵まれるというのだ。不妊治療で何百万も費やすのは、無駄以外のなにも
のでもない。

 貧乏人の子だくさんは、真実だった!?

 阿呆な人間にはわからないが、動物は上記のことを本能でわかっており、生殖時に断食の効能を最大限に発揮できるように
している。これまで私の中で思ってきたある疑問が、この書で解消した。
 当サイトで紹介してきたケルヴランの生体内元素転換まで言及されているではないか!
早速、見ていこう。

「3日食べなきゃ、7割治る!」(船瀬俊介著、三五館)p.141〜148から引用。(色は杉岡がつけました)
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  第5章 食べなきゃ、不妊もEDもふ飛ぶ
     ---精力アップで、子どもゴロゴロ

 夫婦で断食したらすぐに子宝に!

◎高価な不妊治療より断食治療を
 ---「不食を始めた方が、朝勃ちが甦ったと喜んで『不食はやっぱりすごいよ』と言ってくれます。不食は生命エネルギー、つま
り性愛エネルギーを高めます」(山田鷹夫氏)
 専門医や断食指導者は、口をそろえて断言します。「不妊やEDは(不能)は断食で一発に治ります!」
「飽食が不妊の原因ですね。食べ過ぎで生理機能は逆に弱くなるのです」

 熱海断食道場代表の平川郁氏(前出)は「食べ過ぎは、あらゆる生理機能を弱める」といいます。「とくに生殖や子どもを残す
能力が真っ先に弱くなります」。
 若者に精子が少ないなど不妊症が急増しています。一方、カップルで断食道場に入所したら、すぐに子どもが産まれたという
話もよく聞きます。断食道場には、感謝感激の手紙が数多く寄せられているとか・・・。

「夫婦で断食すれば、子宝に恵まれます。これから道場も不妊症の改善に向けて指導していきたい。100万円、200万円もかか
る不妊治療を受けるぐらいなら、ぜひ断食(ファスティング)をしてもらいたいですね。劇的に子どもは産まれます。」(平川氏)
 断食で不妊も治る。こういうとビックリする人がほとんどでしょう。
 ところが「食べない人」ほど子どもが産まれる。「食べない人」ほど精力が強い。EDとはまったく無縁です。どうしてでしょう?

◎「貧乏人の子だくさん」の謎が解けた
 「貧乏人の子だくさん」。このたとえは有名です。どうして、貧乏なのに子どもがボロボロ産まれるのでしょう。何もスルことがな
いから・・・・?
 これは、苦笑混じりでノー!的外れな答えです。
 「貧乏な人は、粗食でロクなものを食べていない。なのにどうして子どもがたくさん産まれるの?」
 それは「ロクなものを食べていない」から産まれるのです。
 畑の作物でも同じです。肥料をやりすぎると作物の図体は大きくなるけれど、実が入らない。これはお百姓さんなら、体験的
に知っています。

 肥料をたっぷり与えると茎や葉は見事に大きくなる。しかし、肝心の実入りが悪い。
 逆に、肥料や水をしぼると実が多くなります。それは作物が危機感を感じて、子種を残そうとするからです。それは、作物に一
種の”断食”をさせたことになります。断食は、生命にとっては一種の”危機”です。その危機感が生理的な生存能力にスイッチ
を入れるのです。人間なら免疫力、排毒力などの生命力がアップします。さらに、長寿遺伝子がオンになって2倍近くも寿命が
のびるというわけです。
 同じことが生殖能力にも起こります。
 空腹感などの生理ストレスは、身体にアラーム(警告)として感知されます。すると生存本能とともに、子孫を残そうとする保存
本能が働き、スイッチが入るのです。反対に、栄養過多では、なかなか子種ができません。それは、植物も動物も同じです。

◎妊婦断食で強く賢い子が産まれる
 だから粗食、小食、断食が、子づくりの秘訣なのです。ここでも、医学、栄養学の”常識”は180度ひっくり返ります。
 さらに平川氏は、妊娠中の断食をすすめます。産婦人科では、妊娠すると「たっぷり栄養をつけなさい」と指導します。これもま
た、真逆だったのです。
 「妊娠中に断食するのがすごくいい。妊婦さんに初期の4カ月くらいの間に1回、断食をしてもらいます。すると、強い赤ちゃん
が産まれます。本当に断食をされた後の赤ちゃんは、ものすごく丈夫で、賢いですよ。お腹の中ですでに赤ちゃんは、サバイバ
ルが始まっているのですね」

 平川氏は、妊娠中の断食は、お母さんの体内の”毒素”を浄化するため、という。
 「断食すると体の中で化学物質の元素転換が行われます。普通なら外に出さなきゃいけない悪いものでも波動転換する。ケ
ルブランの生体内元素転換ですね。有毒な物も良い元素に換るのです」
 生体内の元素転換理論とは、フランスの生理学者ケルブランが発見した現象。
 たとえばニワトリに青菜を与えると卵が生まれる。青菜に含まれるカルシウムを1とすると卵の殻にはカルシウムが10倍含ま
れる。この増えた分のカルシウムは青菜の成分のカリウムが、ニワトリの体内でカルシウムに元素転換したとみられています。
この生体内の元素転換は、現代科学もようやく認めつつあります。

◎ニワトリを断食させると卵ボロボロ
 現代人は必要以上に食べ過ぎています。だから、必要な繁殖能力が発揮されないのです。だから、食べない工夫が、子づく
りの工夫となります。
 それは、老化防止と同じ。あっけないほど、単純な真理に気づいてください。
 断食が繁殖能力を爆発させる。それを知っているのが養鶏農家です。
 養鶏業界では卵を多く産ませる秘訣があります。それは雌鳥に与えるエサをを一定期間絶つのです。文字通りニワトリに”断
食”させます。徹底的にエサを絶つので数%は餓死してしまうほど。そうして、頃合を見計らってエサをやると、ボロボロ卵が産
まれるといいます。
 栄養を断つことで、ニワトリに生殖能力、繁殖能力が加速されたのです。同じ現象が人間界にも起こるのです。
 「食べ過ぎが不妊症や性的不能の原因である」
 この真実を、産婦人科医は真摯に受け止めるべきです。なるほど、にわかには受け入れがたいでしょう。彼らは大学の医学
部教育で、まったくそのようなことを学んでいないからです。そして、乏しい栄養学の知識は、まさにフォイト偽栄養学を刷り込ま
れたものです。それは「食べなければ治らない」という狂気の栄養学なのです。マインドコントロールされた、そんな医者や栄養
士にかかった患者は悲劇です。
 だから、わたしは病院にいってはいけない、病院で産んではいけない、と警鐘を鳴らしているのです。

 断食で精力がよみがえる

◎断食は最上絶妙の回春法である
 「精力がよみがえった!」「子宝を授かった」
 各地の断食道場での多く聞かれるエピソードです。
 「断食が性能力の回復にも役立つ」と断言するのは断食道場「生駒静養院」の所長、寺井崇雄氏です。
 寺井氏は、絶食とセックスとの間に自然界の深い神秘を見ています。

 「断食が、若返り法でありうるのは当然の理(ことわり)なのですが、『断食とセックス』の関係には、たんなる生命力の回復と
いうこと以上の、自然界の深い神秘がひそんでいるようです」「サカリのついたオス犬は、何日ものあいだ、食物には見むきもし
ないでメスを追いかけまわします」「『発情期と断食』には何か必然的な関係があるらしいのです。サケ(鮭)はふだんは大海に
いますが、交尾期に入ると河川を上り、その上流で産卵します。ナイル河のような大河では数カ月もかかって産卵地に達し、30
〜40%もの体重を失った体で卵を産み付ける。オットセイにしてもそうで、交尾期のオス同士は月余にわたって絶食のまま戦
い、勝者がやせ衰えた体でメスをひきつれてハーレムをつくる。つまり、動物においては、固体保存の本能である食欲と種族保
存本能である性欲とは、同時に発動しないという関係があるらしい・・・」(『断食のすすめ』柏樹社)
 なかなかの洞察というべきでしょう。
 動物たちは、本能で生殖力を発揮するには”食べてはいけない”ことを知っているのです。ちょうどケガや病気を回復させるた
め食べず、体を休ませるのと同じです。自然治癒力を発揮させるためにも”食べてはいけない”ことを本能で知っているのです。
「食べないと治らない」と患者に強要する現代医学が、いかに間違った浅い知恵であるかを痛感します。
 さらに、断食中は、頭が冴え、五感が鋭くなり、神経も安定しますので、一つのテーマを徹底して考えたいときや、人生上の判
断に迷うときなどには良き力になってくれるはずです。

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 どうであろうか。

 ふだん私たちがテレビなどで見聞きする情報とは正反対のことばかりで驚かれたと思う。

 生殖力と絶食との間にこんなに深い真理が隠されていたとは驚き以外のなにものでもない。

 とくに、私が注目してしまったのは、最後の寺井氏の考察である。

 これには唸ってしまった。

 私は子供のころから、サケが河川を上りきったところで、身体がボロボロになるような状態で産卵し受精を行うのをふしぎに
思っていた。(冒頭で述べた「ある疑問」とはこのこと。)

 動物たちは知っているのだ。

 絶食の状態が、受精に最も有利であることを!

動物においては、固体保存の本能である食欲と種族保存本能である性欲とは、同時に発動しない」という寺井氏の指摘は
生命の根源につながっていると感じる。


 絶食と生殖力との関係性の研究は、今後の生命科学の大テーマである。





2017/10/1             < ウナギ研究 塚本博士 >


 一つ上の食べなきゃ治る!(9)で、絶食と生殖力の深い関係を見た。絶食状態になると生殖力がアップするというもの
である。
 それは人間の思考が及びもしない領域に関するものと思われ、生命の根源にふれるものと思われる。

 もう一度、船瀬俊介氏が紹介した寺井氏の言葉を見てみよう。

************************************************************
 「断食が性能力の回復にも役立つ」と断言するのは断食道場「生駒静養院」の所長、寺井崇雄氏です。
 寺井氏は、絶食とセックスとの間に自然界の深い神秘を見ています。
 「断食が、若返り法でありうるのは当然の理(ことわり)なのですが、『断食とセックス』の関係には、たんなる生命力
の回復ということ以上の、自然界の深い神秘がひそんでいるようです」「サカリのついたオス犬は、何日ものあいだ、
食物には見むきもしないでメスを追いかけまわします」「『発情期と断食』には何か必然的な関係があるらしいのです。
サケ(鮭)はふだんは大海にいますが、交尾期に入ると河川を上り、その上流で産卵します。ナイル河のような大河で
は数カ月もかかって産卵地に達し、30〜40%もの体重を失った体で卵を産み付ける。オットセイにしてもそうで、交尾
期のオス同士は月余にわたって絶食のまま戦い、勝者がやせ衰えた体でメスをひきつれてハーレムをつくる。つまり、
動物においては、固体保存の本能である食欲と種族保存本能である性欲とは、同時に発動しないという関係があるら
しい・・・」(『断食のすすめ』柏樹社)

************************************************************


 オス犬やオットセイやサケの行動を考えると、たしかにそうだと思わざるをえない。

 その視点から見れば、そのような事例はいくつも見ることができる。

 渡り鳥が何千キロという距離を飲まず食わずで繁殖地へと向かうのも、そうしたことに関係しているに違いない。

 動物たちは、絶食状態が生殖に最高に有利(受精の確率が飛躍的にアップする)であることを本能でわかっているのだと思
う。

 さて、昨夜9/30、NHKのETV特集「ウナギを追い続けた男」という番組を見た。

 ウナギ研究の第一人者・塚本勝巳博士(日本大学教授)らが人類がまだ知らないウナギの産卵現場を実際に見るという未踏
のテーマに挑んだ様子を紹介したもので、それは面白いものであった。

 塚本博士は、幾多の失敗にもめげず、世界初となる数々の成果をあげてきた。

 最近では、グアム島沖でウナギの卵の採取に成功。世界をあっと言わせた。そして環境DNAなどの最新の技術を使ってほぼ
産卵場所を特定することに成功。

 あとは、ウナギの産卵現場を自分の目で確かめたい。それが先生の夢だ。

 海洋研究開発機構(JAMSTEC)の船で多くの研究者とともに大海へと乗り出す。産卵に近い日、潜水艦・しんかい6500に乗り
込む。結局、ウナギの姿を見ることはできなかった。しかし高感度カメラにウナギらしき姿が写っており、後で興奮を味わうこと
に・・。
 「ウナギを追い続けた男」は10/5(木)午前0時00分に再放送される。お見逃しなく。
https://www.nhk.or.jp/docudocu/program/20/2259597/index.html

 その番組で、あることに私は目が釘付けになった。

 博士らが日本から産卵場所へと旅立つウナギを熊本・天草の海で採取して探知機をとりつける場面のこと。ナレーターが、
産卵場へと向かうウナギは一切食べることをしなくなる。よってエサで釣り上げることができない。」と語った。だから、
釣るのではなく、先生らは船から玉網をおろして、それですくい上げてウナギをとっていた。

 やはり、そうなのだ!
 
 ウナギも絶食状態で、産卵へと向かっているのだ。

 動物たちは、受精能力を最高に高めるのが絶食状態であることを知っているのだ。


 知らないのはニンゲンという動物だけであるようだ。





2017/10/8               < 食べなきゃ治る!(10) >

 「食べなきゃ治る!」シリーズでは、断食や小食が健康を導くということを見てきた。さらに小食は生殖力さえもアップしてくれ
るという驚くべき効能も見た。

 断食や小食であらゆる病気が劇的に治るのだから、これをやらない手はない。お金がかからずに健康になるのだから、こん
なによいものはない。高額なクスリに頼ることなどばかばかしいことに思える。

 では、なぜこれがテレビや新聞で大々的に報道されないのか?

 その理由は明白である。マスコミが、スポンサーである製薬業界や医学界に不利な情報を流すはずがないからだ。

 マスコミの構造を知っている者からすればそれは当然である。スポンサーの意向に逆らうような情報を流すはずがない。
 しかし能天気な日本人は、そんなことはつゆ知らず、医者がすすめるがままに高額のクスリを飲んではせっせと自分で不健康
にしているのである。船瀬氏は「騙す方も悪いが、騙される方も悪い」といっている。同感である。

 さて、「3日食べなきゃ、7割治る!」(船瀬俊介著、三五館)は、断食や小食以外にも、”笑い”が健康に非常に効くことが取り
上げられている。

 人は笑うことで免疫力がアップし、病気になりにくくなる。これなども、お金のかからない超安上がりな健康法といえる。
早速、見ていこう。


「3日食べなきゃ、7割治る!」(船瀬俊介著、三五館)p.161〜171から引用。(色は杉岡がつけました)
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  第6章 「笑い」は特効薬、「感謝」は万能薬
     ---笑うとNK細胞が6倍に増えた!

 「断食」と「笑い」は万病を治す2大療法

◎笑いの免疫力でガンは消える
 わたしは、かつて『抗ガン剤で殺される』(花伝社)という本を書きました。すると、読者から多くの反響がありました。
 「抗ガン剤が猛毒で、ガン患者が”毒殺”されていることはよくわかりました。それでは、どうしたらいいんですか?」
 まさに代替案としての”ガン治療”を求められたわけです。
 そこでまとめた本が『笑いの免疫学』(花伝社)です。この一冊は、ガンだけでなく万病を癒す手引書として世に問うたもので、
笑いの「治療革命」の最前線リポートなのです。

 「笑い」が免疫力をアップすることはさまざまな実験で証明されています。たとえば米ウェスタン・ニューイングランド大の実験が
あります。喜劇ビデオを見せて大笑いした学生グループは免疫グロブリンAの増加が確認されたのです。この免疫物質は細菌
やウィルスの人体への侵入を防ぐ働きがあります。つまり「笑い」は人体の防御機能と治癒機能を高めることの証明です。
 ここまで読んで、思い当たりませんか?
 そう、断食(ファスティング)の効能と、瓜二つだということです。まさに「断食」と「笑い」こそ人類の万病を癒す2大治療法だっ
たのです。

 万病を癒す妙法として「断食」をすすめるヨガは、一方で「笑い」も大いにすすめています。最近、「笑いヨガ」が盛んです。早朝
に広場に集まった人々は、一通りヨガのポーズを終えると、今度は、いっせいに「ワーハッハ・・・」と笑いだすのです。わたしも
公園での「笑いヨガ」グループに参加していたことがあります。はじめは照れくさいのですが、そのうち本当におかしくなって、腹
の底からいっしょに笑ってしまうのです。これはまさに「笑いの療法」そのものです。

◎毎日5000個ガン細胞が生まれている
 あなたは、医者がガン告知をするとき、なんと言うか知っていますか?
 「体内からガン細胞が検出されました
 あなたはショックで凍りつくでしょう。全身の血の気が引き、膝が震えるでしょう。
 絶望感が全身をつらぬく、恐怖と不安が足下から襲ってくる。

 ところが、もしわたしが医者から、こう告げられたら開口一番、こう言うでしょう。
 「ふざけるナ、このやろう!人間の身体に一日どれくらいガン細胞が生まれているか知っているか?」
 医者はうつむくはずです。
 「赤ん坊から年寄りまで、一日平均5000個のガン細胞が生まれているんだ。大人だったら、体の中に数百万どころか数億の
ガン細胞があるのが”正常”なんだよ。顕微鏡で探せば、見つかるのが当然だろう?」

 だから、身体の中にガン細胞が存在しない人など、一人もいません。人間の身体にはガン細胞があってあたりまえなのです。
では、毎日、5000個も生まれていて、どうしてほとんどの人はガンにもならず、健康に生きているのでしょう?
 それは、前線”兵士”のNK細胞をはじめ免疫細胞がガン細胞を発見し、瞬殺し、排除しているからです。ガン細胞は人体の免
疫系にとっては健康を損なう”異物”です。NK細胞は、それを認知し、攻撃するのです。まさに舌を巻く免疫ネットワークです。


◎3時間笑いでNK活性が6倍に
 だから、感染症を治すのと同様に、ガンを治すには一にも二にも免疫力をあげることです。それは、ガンと戦う”兵士”NK細胞
を増やすことに他なりません。わかりやすくいえばNK細胞の戦闘力こそが、ガンと戦う自然治癒力そのものなのです。
 そのNK細胞は1975年に発見されています。この”兵士”たちには興味深いクセがあります。その攻撃力は主人である人間の
感情や気分に、おおいに作用されるのです。主人は落ち込むと、兵士たちも落ち込む。主人がやる気になると、兵士たちもやる
気になる。なんともナイーブで忠実な兵隊たちです。
 このNK細胞が、笑うことによって激増することが証明されています。

 実験をおこなったのが「生きがい療法」で有名な伊丹医師です。彼はガン細胞の患者さん19人を引き連れて関西の笑いのメ
ッカ「なんばグランド花月」を訪れます。そこで、漫才や吉本新喜劇などを観て腹の底から笑ってもらいました。
 その後、患者さんたちの血液中のNK細胞の活性を測定しました。NK活性とは、ガン細胞に対する攻撃力です。すると19人中
13人(68%)のNK活性が増加していたのです。中でもOさんは6倍も激増していました。
 つまり、腹の底から笑うと、ガンと戦う力が6倍にもなるのです。
 そのようなクスリは、地球上にも宇宙にも存在しません。まさに、笑いの持つ驚異の免疫力なのです。

◎NK細胞の強い患者は2倍生きる
 米テキサス大のシャッツ博士は、NK細胞が強いガン患者ほど長生きすることを証明しています。患者(喉頭ガン)のキラー細
胞の「強さ」を治療前に測定し、「強い」「普通」「弱い」の3グループに分類しました。そして治療後の”生存率”を比較してみたと
ころ、「強い」83%、「普通」62%、「弱い」40%と、はっきり大差が出たのです。NK活性が「強い」患者は、「弱い」患者の2倍以上生
きるのです。
 だから、ガン治療の根幹は、まずNK細胞を「強くする」つまり「NK活性」をあげることにつきます。
 「ところが、日本のガン医療の現場では、NK細胞を強くすることを目的とした治療は、まったく行われていないのが現状なの
です。」と伊丹医師は衝撃事実を告発しています。(『笑いの健康学』三省堂)

 これには、あきれ果てて、天を仰ぎます。伊丹医師の嘆きと告発は続きます。
 「それどころか、患者さんのNK細胞の活性(強いか弱いか)の測定さえも、ほとんど行なわれていないのです」。その理由に
は耳を疑います。「それは、NK細胞の働きを計算に入れた治療法について厚労省が認可していないからです」(同書)
 つまり、厚労省のホンネは、本当は「ガンが治ってもらっては困る」。なぜなら、厚労省こそが、日本を牛耳るガン・マフィア巨
大利権の中央指令本部だからです。

◎”ガン治療”の正体は大量殺戮
 現在、病院で行われているガン治療は、NK細胞の存在を無視しているだけではありません。それどころか、NK細胞を”殺す”
治療法を推進している。あなたが”ガン”と告知されると、自動的に病院に送り込まれます。そこでは、自動的に3つの療法が施
されます。抗ガン剤、放射線、手術です。これらは”3大療法”と呼ばれます。これらの療法は、すべてNK細胞を殺ぐ”働き”があ
ります。その典型が抗ガン剤です。

 抗ガン剤は、肝心のガン細胞を、ほとんど殺すことはできません。ところが抗ガン剤をガン患者に投与すると比較的小さなNK
細胞は、抗ガン剤の猛毒性で次々に倒れていきます。こうして、体内に約50億個も存在していた兵士たちは、殲滅(せんめつ)
されていく・・・。いちばん喜ぶのはガン細胞です。自分たちを攻撃する兵隊たちがバタバタ死んでいく。
「もっとやれ!」「もっと殺せ!・・」まさに、手を叩いて大喜びします。

◎毎年28万人のガン患者を虐殺
 わたしは、その光景を想像すると、空しさと怒りが込み上げてくるのです。
 抗ガン剤治療とは、ガンを攻撃する味方の兵士たちを殺戮する愚行にすぎない。いわば、火事を消すのに、ガソリンをぶっか
けるようなもの。そして、「火が消えません!」「激しくなる一方です」と叫んでいる。もはや悲劇というより喜劇です。
 放射線療法も、同様に免疫細胞のNK細胞を殲滅します。手術も免疫力を低下させます。

 つまり、現代、病院で行われている”ガン治療”の正体は、ガン患者の大量殺戮でしかありません。
 ある大学医学部で死亡したガン患者を精査したら80%がガンではなく、”治療”で殺されていたのです。こうして、毎年28万人
ものガン患者が虐殺されています。しかし、日本人のだれも、その戦慄の地獄に気づきません。一片のニュースにすらも流され
ない。なぜなら医学もマスコミもとっくに闇の巨大医療マフィア・・・つまり”死のビジネス”に支配されているからです。

 ガン治しの秘訣、「笑う」「食の改善」「体を温める」

◎ヨガより1万年遅れた西洋医学
 「笑い」とNK活性の関連を証明した伊丹医師は、まさに”笑いの医療”の伝道師といえます。その画期的な実験は、内外で注
目を集め、笑いとNK細胞との関連の追試が、各地で実行されました。そして、どの実験も「笑い」がNK細胞を増加、活性化させ
ることを立証しているのです。
 それは「心」の状態が「体」に影響を与える---という事実の証明でもあります。
 約5000年以上の歴史を誇る東洋医学では「心身一如」として知られています。それはあたりまえの生命の基本原理でした。

 しかし、西洋医学にとって、それは近年に認められるようになった”新事実”なのです。
 その背景には「心」と「体」を別ものととらえる「心身二元論」がありました。唯心論、唯物論の2つの概念の存在こそ、その証
明です。近年、ようやく西洋医学は「心と体は相関している」ことを認めています。いわゆる「サイコソマティクス」(心身相関論)
です。西洋医学は東洋医学より5000年は遅れています。ヨガ理論は1万年前から心身相関に基づいて築かれています。だか
ら、西洋医学はヨガから1万年も遅れているといえます。

◎「笑い」こそ最強のガン治療法
 精神状態が身体に影響する。その典型が「笑いの免疫学」です。
 免疫力とは自然治癒力の一種です。それは”生命力”の現れです。「笑う」ことは心がリラックスすることです。恐怖や緊張か
ら解放された状態です。すると、NK細胞が増えて活性が高まるのです。
 笑うと脳から快感ホルモン(エンドルフィン)が分泌されます。身体は心地よさに満たされます。するとNK細胞が増え、活性化
するのです。

 免疫学者として高名な安保徹教授(新潟大、当時)は「快適に生きるとガンも治っちゃうんだよ」と笑っておっしゃっていまし
た。
 まさに名言だと思います。いつも笑っている人はNK細胞が増え、活性が高まっています。お笑い舞台を見て3時間、ゲラゲラ
爆笑しただけで、NK細胞は6倍に増えているのです。

◎快感ホルモンはNK細胞のエサ
 ある研究者は、こう言っています。「NK細胞は、笑うと分泌される快感ホルモン、βエンドルフィンをエサにして増えるのです
よ」。じつに、わかりやすい説明です。
 「笑い」こそ、最強のガン治療法なのです。

 だから、ガンだ・・・と、医者から言われた人は、腹の底から笑いとばすことです。
 安保教授もこう明言しています。「ガンを治す方法は3つあります」。
 それは「笑うこと」「食事を改める」「体を温める」---なんと簡単なことでしょう!
 とくに、「笑うこと」は、どこでもできます。お金もかからない。副作用もない。そのうえ、この宇宙、最強のガン治療法なので
す。実行しない手はありません。

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 ガンだ・・・と、医者から言われた人は、腹の底から笑いとばすことです。

 船瀬氏の名言である。

 ガンになっても心配いらない。断食&小食が最強のガン治療法であることが証明されているからだ。さらに「笑い」がこれまた
強力なガン治療法であることも判明しているからだ。ガンだ!と宣告されても、腹の底から笑い飛ばせばよい。

 事実、断食によってガンがどんどんど完治していくことは、(何度も紹介したが)加藤清氏の粉ミルク療法によって30年以上前
に立証されている。それにより何万人ものガン患者が完治した。⇒ガン治療法”粉ミルク療法” まとめ >

 現代では、鶴見隆史氏(鶴見クリニック院長)が独自の断食療法によってガン患者をどんどんと治していることが「3日食べな
きゃ、7割治る!」の3章で大きく取り上げられている。詳細は略す。


 NK細胞の活性化こそガン克服のカギなのに、その測定がまったく現場で行われていないという伊丹医師の告発は衝撃的
だ。
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 「それどころか、患者さんのNK細胞の活性(強いか弱いか)の測定さえも、ほとんど行なわれていないのです」。その
理由には耳を疑います。「それは、NK細胞の働きを計算に入れた治療法について厚労省が認可していないからです」
(同書)
 つまり、厚労省のホンネは、本当は「ガンが治ってもらっては困る」。なぜなら、厚労省こそが、日本を牛耳るガン・マ
フィア巨大利権の中央指令本部だからです。
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 これが現代医療の実態である。あきれてものも言えないとはこのことだ!
「それは、NK細胞の働きを計算に入れた治療法について厚労省が認可していないからです」というから、厚労省の態度にはあ
きれ果てる。

 それで、医者はなにをやっているか?というと、猛毒でしかない抗ガン剤を与えているのだ。毎年28万人ものガン患者がガン
ではなく、抗ガン剤によって殺されているのである。「◎毎年28万人のガン患者を虐殺」としているが、これはまさに虐殺であ
る。ヒトラーよりひどい。


 はるか昔、2300年前、中国にて。孟子は、梁(りょう)国の恵(けい)王に問うた。

孟子「王は戦争がお好きなようで・・・・、五十歩逃げた兵士が、百歩逃げた兵士をこう嘲笑いました。『俺は五十歩だ 
   けだが、お前は百歩も逃げた。おまえは卑怯者だ!』と。さあ、王よ、この話をどう思われる?

恵王「それはおかしい。百歩は行かずとも、五十歩だって逃げたことには変わりないだろ」

孟子「そうです!王よ、それがわかっているなら、そんなことでお悩みなさるな!・・・・・ 
    それどころか、民が飢えて死んでも自分のせいではなく、その年の気候のせいだと開き直るしまつ。これは人を
    殺しておいて、『オレがやったんじゃない、刃物がやったんだ』と言うのとまったく変わりありません。・・・・・・
    ところで、王よ、棒によって人を殺すのと、刀によって人を殺すのと、何か違いはありますか?」

恵王「いや、何も違いはない」

孟子「では、刀によって人を殺すのと、政治によって人を殺すのと、何か違いはありますか?」

恵王「・・何も違いはない」

孟子「では、政治によって人を殺すと、抗ガン剤によって人を殺すのと、何か違いはありますか?」

恵王「うっ、・・・・・・・・何も違いはない」







 「五十歩百歩」という言葉の語源となった話である。 孟子にも現代医学は馬鹿にされている。






                              参考:「史上最強の哲学入門 東洋の哲人たち」(飲茶著、河出文庫)」を参考に創作しました



2017/10/29               < まもなくJCF18 >

 JCFからの連絡で思い出した。

 まもなく第18回日本固体核融合研究会(JCF18)が開催される。東北や関東圏の人は、お見逃しなく!!
JCF18を再掲しておく。

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http://jcfrs.org/NEW.HTML

日時  平成29年11月24日(金)〜11月25日(土)

会場  東北大学 電子光理学研究センター 三神峯ホール

JCF18 会場責任者: 東北大学 岩村康弘
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 今回は、東北大学が会場である。よく考えると、東北大でJCFが開催されるのははじめてかもしれない。昨年、常温核融合の
第20回国際会議ICCF20が東北大で開催されたから、うっかり忘れていたが、たぶんはじめてである。責任者はもちろん岩村
康弘博士である。

 東北地方の方は参加されてはいかがだろうか。受付で5千円払えばだれでも参加できる。

 上記のURLの案内には申込書があるが、そんな面倒なことはしなくても、当日飛び込みで大丈夫である。
ICCF20は一日だけの参加で3万円というべらぼうなものだったが、それに比べたら5千円は安いし、なんといっても日本語での
発表であるからうれしい。私は関西であり無理だが、東北地方の人はチャンスである。




2017/10/29             < 食べなきゃ治る! まとめ >


 「3日食べなきゃ、7割治る!」(船瀬俊介著、三五館)の内容を10回にわたり紹介してきた。

 この書により、病気と健康について、あまりにも重大な事実を知ることができた。小食にするだけで、一挙に生命力、免疫力
がアップし、ほとんどの病気が治っていくことがわかった。

 ここでまとめておきたい。10回分を通して読むことで全体の流れを把握しやすくなる。

食べなきゃ治る!(1)
食べなきゃ治る!(2)
食べなきゃ治る!(3)
食べなきゃ治る!(4)
食べなきゃ治る!(5)
食べなきゃ治る!(6)
食べなきゃ治る!(7)
食べなきゃ治る!(8)
食べなきゃ治る!(9)
ウナギ研究 塚本博士
食べなきゃ治る!(10)

 (9)とつながっているので、 ウナギ研究 塚本博士も追加させてもらった。

 ぜひ何度でも読み返してほしい。





2017/11/4             < JCF17のProceedings >


 JCFからJCF17のProceedings(論文集)が完成したとの連絡が入ったので、お知らせします。

http://www.jcfrs.org/proc_jcf.html


 常温核融合では、やはり元素転換が大事である。私の独断と偏見に満ちた意見になるが、過剰熱研究に比べ、元素転換研
究は何倍も大事である。これこそ科学の革命だから。

 革命といっても、生体内で元素が自在に転換していることはフォーゲルやバランジャ、ケルヴランその他大勢の研究者により
示されてきた。そして生体内元素転換とはまったく独立に発展した常温核融合(Cold fusion)でも、夥しい数の元素転換現象が
報告されてきている。

 だから、常温核融合で注目すべきは元素転換なのである。
(現在の状況では、元素転換よりは過剰熱の方が多く研究されているように見受けられるが)

 さて、Proceedingsには元素転換で重要な結果を示された大森唯義博士の研究が多く紹介されている。それは次のp.89の論
文で示されていて、小島英夫先生が大森先生の結果を自身のTNCFモデルで説明する内容となっている。

Nuclear Transmutations in Critical and Supra-critical Electrolysis with Graphite, Pd, W, Re, Pt and Au
Cathodes Analyzed by the TNCF Model
H. Kozima, T. Ohmori, M. Ohta

 p.103では、なんと、元素転換発現のポイントとなる”謎のクレーター”あるいは”ユリの花”の写真が掲載されているではない
か!!
 そのユリの花はエタノールの生成と常温核融合の百合の花でも指摘したので参考にされたい。


 オオマサガスに関するMiura氏の論文もある。これはオオマサガスの中で元素転換が起こっていることの理論的考察に関す
るもののようである。





2017/11/25             < 千島博士の断食論(その1) >


 食べなきゃ治る!シリーズでは、小食や断食の驚異的な効能を見た。

 動物は、食を少なくするだけで病気が治り、さらには生殖力もアップする。反対に、食べ過ぎると免疫力が低下し病気になり、
生殖力も低下する。

 こんな単純で重要な事実が我々一般人にはほとんど知らされていない(現代医学、栄養学は伝えようとしない)。そんな事実
を船瀬氏の「3日食べなきゃ、7割治る!」(船瀬俊介著、三五館)で知ったのであった。

 ふと、千島学説の千島博士も断食について書いていたように思ったので、「血液と健康の知恵」(千島喜久男著、地湧社)を
見直した。やはり、あった! 断食の効能について多く書かれている。

 40年前に千島博士はこんな重大な指摘をしていたのだ!全部紹介しきれないので大事と思う所を順番は考えずに紹介した
い。


「血液と健康の知恵」(千島喜久男著、地湧社)p.151〜153から引用。(色は杉岡がつけました)
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  (10) ガンの予防治療と断食、半断食(減食)

 肥満者はガンによる死亡率が高い

 肥満は美食大食も原因となるが、運動不足や体質も大きな原因であるが、ここでは、主として肥満とガンの関係について述
べる。45才以上のアメリカ人をHofman('37)が192,000人を調べたところ平均体重より5-14%重い人のガンによる死亡率は平均
体重のものに比べて9%多く、また体重が15-24%重い人のガンによる死亡率は、平均体重の人に比べて24%高く、体重が25%
以上重い人の死亡率は29%も高いことが解った。たしかによく肥った人がガンになり、死亡率が高いことはこれでも実証されて
いる。これに反し、体重が平均より15-50%低い人は平均体重のものより、ガン死亡率は15%少ないことが解った(Dublin. &
Marks '58:Hunter '39)。このことから、断食、減食によって肥満を避けることがガンの予防、治療によいことが解る。

 ガンと戦時下の食糧不足
 第1次世界大戦下で(1905-1930年)食糧不足の際、ドイツでは30-59才までの人は男女共に1905年から1914年までは徐々
に高まっており(図39-b)60-69才の人では一層急激にガンに死亡者数は増加しているが、1915から1918にはいずれもガン死
亡率が低下している(図39-b、c)。この年はドイツでは戦時下で食糧不足だった。その後1920年以後再び1933年に向かって
死亡率が高まっている(Keys '50)。オーストリアのガン統計もドイツと大体一致している(Burkars '40)。
  その他の国でも戦時下食糧不足の時にはガンの死亡率が低くなっている。日本では学者の統計によれば第2次世界大戦
中ガン発生率は低下していないと云う統計を示しているが前述諸外国の統計や、動物実験の結果(後述)から考えても、減
食、節食によってガン発生率、死亡率は低下したものと推定できる。この場合、戦時中、日本人の精神的ストレスが減食によ
るガン発生低下率を妨げたことも考えられる。

 動物実験によるガン発生と栄養
 マウスを使って飼料の量を減じ、体重が減少したものは充分多量に食餌を与えたものよりガン発生率が低いことを証明した(
Moreshi '09)。また長期にわたり減食したガン発生系統のマウスの乳ガンは全個体16%しか発生しなかったが、充分多量の飼
料を与えた対象区のものは88%が乳ガンにかかった(Hasfing '38)。また発ガン系統のマウスで飼料を普通の1/3に減らして与
えたものは生後17ヶ月まで一頭もガンにかからなかったが普通の飼料を与えたものは67%の個体が発ガンした(Visscher '
42)。このように動物実験では食餌の量を減少すれば発ガン率が少なくなることはたしかであるが、減食の量が軽度であった
り、中等度では効き目が少ない事実も報告されている。即ち動物の正常な発育を妨げるほど減食しないと発ガン率の低下は
望めない。長期にわたって正常の飼料を2/3減らさねば充分効果が上がらない(Bishoff & Long '38)。このほか減食したマ
ウスは発ガン動物質を与えても発ガンする率が低いことや、半断食し飼料を半減又は1/3に減じたものはガンの再発や死亡率
が低く長生きするという実験もある。(Tannenbaum '42その他)
 手術前一定期間減食したマウスの乳ガンは普通食を与えたものより再発することが少ない(Rous '14) また28頭の乳腺腫瘍
を外科的に切除した後、普通の飼料を充分に与えたものは18頭(64%)は再発しその後新たに発生したもの10頭だった。だが、
37頭中、手術後飼料を2/3減じたもので再発したものは6頭(16%)だけで、新たに発生したものは6頭(16%)だった。(Sugiura
& Benedict '26)

 断食・減食がガン発生率、死亡率を低くするわけ
 要するに断食、減食がガンの発生や死亡率を低下し、再発を防ぐのに役立つことはたしかである。その理由がこれまでよく解
っていなかったためか、その後ガン研究が盛んに行われているにもかかわらず、これらの研究が忘れられている現状である。
私の赤血球分化説や断食節食による血液浄化と私の第2原理即ち逆分化説を充分理解してこれを応用すれば人間に於ても
ガンの発生は著しく予防できるはずである。
 現代ガン研究者がこのような先駆的研究のあることを知らないか、または軽視しているのは、その有効なわけが解らないか
ら、ただ特効薬探しに夢中になっているのだろう。


(図39-b) ドイツに於ける1905年-1930年の30-59才のガンによる死亡者(Stupering '37)

(図39-c) ドイツに於ける1905年-1930年の60-69才のガンによる死亡者(Stupering '37)
杉岡注記:図そのものは略。
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 半世紀近く前に千島喜久男はこんな重大な指摘をしていたのだ!

 「3日食べなきゃ、7割治る!」(船瀬俊介著、三五館)とも概ね一致した内容となっている。千島氏も、断食の効能を確かめる
実験が過去多く行われてきたことを指摘していたのだ。

 最後のところは、千島博士の嘆きであり、現代医学への警告といえる。飢餓状態になるとガン細胞は血液へと変貌をとげ消
滅していく。(千島学説:赤血球逆分化説)

 千島学説という大山脈の頂上から眺めればすべてが見える。医学研究者はいったい何をやっているのか。iPS細胞やSTAP
現象は千島学説という幹に対する枝葉的な現象にすぎない。

 医学界が千島喜久男(1899-1978)の警告に耳を傾けていれば、ガン治療においてその後何十年にもわたって猛毒の抗がん
剤をガン患者に与え続けるという愚行(究極の愚行!)をせずに済んだはずである。

 ガン消滅が千島学説に関係していることは間違いない。しかし減食によって免疫力がアップし、ガン細胞を攻撃する白血球が
増大するという効果もあるはずである。食べなきゃ治る!(7) この辺は千島博士が亡くなられてからわかってきたこと
とも関係すると思う。




2017/12/2             < 千島博士の断食論(その2) >


 (その1)の続きだが、「血液と健康の知恵」(千島喜久男著、地湧社)の少し先の頁に戻る形となる。

  そこには、なぜ小食にすれば若返るのか、健康になるのかの理由が書いてある。「3日食べなきゃ、7割治る!」(船瀬俊介
著、三五館)の本質部分は、すでに千島喜久男によって半世紀近く前に指摘されていたことがわかる。
(「血液と健康の知恵」が出たのは1977年その翌年に千島博士は亡くなっている。)

「血液と健康の知恵」(千島喜久男著、地湧社)p.137〜140から引用。(色は杉岡がつけました)
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  [U] 第2原理 赤血球と組織との可逆的分化説 (図14-6、 28-39)

 (1)断食(半断食)による組織から血球への逆戻り

 第1原理で述べたように健康で、栄養のよいときは、赤血球から凡ての体細胞や生殖細胞へ分化して体は肥るが、栄養不
断食病気のとき、大量の失血のあとなどには体は痩せる。従来、これは脂肪や筋肉が溶けて消耗するからだと考えら
れていたが、私の研究結果によれば次のような逆戻りの関係が成立する。

赤血球の分化・・・・・・・・ 赤血球→凡ての体細胞や生殖細胞・・・・・第1原理
                 (健康で栄養の良い時)

赤血球への逆分化・・・・ 赤血球←凡ての体細胞や生殖細胞・・・・・第2原理
                 (節食や半断食、断食、大量の失血後、病気の時、胚子発生の時。)

 この逆分化の説は、これまで世界中で誰も唱えたことのない新説である。しかし、この説には確かな証拠がある。これまで、
断食や節食、小食によって体質が変わり若返る事実はよく知られていたが、その原理がよく解っていなかった。
 だから多くの医師や医学者は断食や小食が病気治療、体質改善や健康、長寿に大変役立っているにもかかわらず、一部の
理解ある医師を除いて大多数の医師は、断食は食欲をもつ人間の本性に反したこととして、反対しつづけて来た。これは、現
代の栄養学がプラスの栄養学即ち栄養分をとるほど健康になるというプラスの栄養学の面だけを考えて、その半面のマイナス
の栄養学(断食、減食の効果)のあることを知らないからである。
 私の云う赤血球の可逆的分化説は、このマイナスの栄養学に基礎を与え立証するものである。よく、”押してもダメなら引い
てみな”と云う言葉があるが、戦後食糧事情が好転するにつれて病人が益々増加してきている。これは一つには栄養過剰、
食物の摂りすぎが一つの大きな原因となっている。
 その証拠に戦時中食糧が不足していた頃は、病人の数は減って、病院は閑散としていたが今はどこの病院も押すな押すな
の繁盛ぶりである。凡てに表と裏がある。進めば、後退がある、行けば戻る。生長があれば逆生長(若返り)がある。春夏秋冬
の四季も毎年逆戻りして、螺旋的にくり返しているように、自然はリズミカルに、周期的な変化をくり返している。


図28 絶食による卵黄から赤血球への逆分化
  5週間絶食させたカエルの卵巣内の1個の卵細胞の左上方の一隅を拡大して卵黄球(a)(図の中央から右方へかけて赤色
の卵黄球とその周囲にメラニン顆粒が現れ)から左方にかけて、ボンヤリとした細胞核(b)にそれらが変化し、次第に左方へは
っきりした血球の核(c)へ変化し、遂には左方から上方にかけて赤色の細胞質と稍細長い核をもった典型的な赤血球(d)へ逆分
化している様相が明瞭に示されている。
◎図28,33は巻頭カラー写真13〜18と比較参照

図29 絶食による卵黄球から赤血球への逆分化(5週間絶食させたカエルの卵巣表面の一部)
 図中央に1個の逆分化中の卵細胞がある。その中央の卵黄球(a・・・赤色)がその周囲のものからだんだんメラニン色素顆粒
(b・・・黒色)を生じ、次で、それらは細胞を新生し、丸い暗褐色の細胞核と赤い細胞質をもつ赤血球と稍淡赤色の細胞質をもつ
若い赤血球(c)を新たに生じ、それらは血管によって運び去られ(d)、卵細胞や卵巣は次第に萎縮する。この卵細胞の周囲に6
個の卵細胞が散在しているがこれらも順次に血球にへ逆分化する。(新しくできた卵細胞からまず逆分化を始める)。

図30 骨髄脂肪(黄色骨髄)が断食によって血球へ逆分化(12日間絶食したネコの股骨骨髄)
 大きな脂肪球(a)の中に多数の丸い細胞核をもった血球母細胞(赤芽球)のかたまり(b)が現われ、正染赤芽球となり、それが
更に胞子形成様過程で、多数の無核赤血球となり、連続して血管(c)となり、運び去られる。

図31 絶食によって脳細胞が赤血球へ逆分化する様相(5週間絶食したカエルの脳の一部)
 明るい細胞質(これはリポイドの多いことを示す)と濃染する丸い核をもった脳細胞(a)が、永い絶食によって赤染する細胞質
をもった赤血球へ逆分化する。各種の移行段階(b, c)が見える。

図32 脊髄も絶食によって血球へ逆分化(5週間絶食させたカエルの脊髄組織)
 中央から稍右で、右上方から左下方へ向って赤色の毛細血管(a)が逆分化によって現われ始めている。その内部には2個の
赤血球がはっきり現われている。この左右には多数の神経センイが縦走しているが、その中にも赤血球が、現れかけた移行
段階が見える(b)。

図33 絶食によって骨組織から血球へ逆分化(9日間絶食させたニワトリヒナの股骨骨髄)
 栄養の良いときは血球及び血液から軟骨組織→硬骨組織へと変わるが、絶食すると、その逆に分化する。硬骨中のハーベ
ル氏管(a)(これは始めの間は血液の通路)が絶食によって著しく拡大し、骨組織は軟骨組織(b)に変り、更に骨髄組織(c)に変
わり、更に血球へ逆分化する。骨髄は薄い骨稜(d)によって囲まれ、骨は多孔性となり、脆くなる。

杉岡注記:図(写真)そのものは略。
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 ここでは千島学説の根幹部分が書いてある。

 赤血球の分化、逆分化説である。この第1原理、第2原理あたりは千島学説で重要というより、生命科学において最重要であ
る。

 減食したり絶食したりすると、体のありとあらゆる細胞が赤血球へ逆戻りするというのだ!

 細胞は細胞のまま、血液は血球のまま!という生命科学の中心原理を完全に否定するものであり、コペルニクス的転回とい
える。最近になって山中さんや小保方さんらの発見で、細胞を初期化することで別細胞にもなり得るということがわかったきた
が、そんなことは千島博士によって半世紀以上前に発見されていたのである。

 その発見はiPS細胞などよりもっともっと重要である。それは、なんら特別な操作なしで、動物の体内では自由自在に細胞⇔
赤血球の変換が起こっていることを証明した点で革命的である。(上記の図28〜33では、体の各種細胞が絶食状態で血球へ
と変わる過程をとらえた貴重な写真が掲載されている。)

 しかし、その発見は生命科学の教科書に完全に反するものであったため、案の定というべきか、いくら膨大な観察実験の証
拠をつきつけても、学界からは黙殺され、嘲笑されたのであった。

 千島博士が”断食や小食が病気治療、体質改善や健康、長寿に大変役立っている”というように、古来から断食の効用は知
られていた。そういう事実があるにもかかわらず、なぜそうなるかの理屈がわからない学者は、食欲をもつ人間の本性に反し
ているという理由で、断食に反対しつづけてきたのだから呆れる。これは、事実よりその時代の教科書(定説)を大事にすると
いう人間の愚かさをよく示している例といえよう。

 事実こそ絶対である。
 科学では、事実の前に人間の考えた理屈(理論)など軽いのである。あっけなく吹き飛ばせ!である。(科学者でそれを貫徹できる
人はほとんどいない)

 最近になってようやく断食がファスティングと名前を変えて見直されてきた。もし医学者が、千島喜久男の次の言葉に素直に
従っておれば、半世紀後日本が病気大国になることもなかったろう。


 これは、現代の栄養学がプラスの栄養学即ち栄養分をとるほど健康になるというプラスの栄養学の
面だけを考えて、その半面のマイナスの栄養学(断食、減食の効果)のあることを知らないからである。


(つづく)



2017/12/17             < 千島博士の断食論(その3) >


 (その2)の続き。「血液と健康の知恵」の頁順では、(その1)に続くものである。

 昔から小食の重要性はくり返しくり返し指摘され、警告されてきたことがわかる。アホな人間は何度も同じ過ちをくり返す。


「血液と健康の知恵」(千島喜久男著、地湧社)p.153〜154から引用。(色は杉岡がつけました)
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 (11) 過剰栄養からくる肥満、心臓病、高血圧、短命その他

 プラスの栄養学偏重の欧米先進国では、最近、過剰栄養による肥満や各種の病気、短命が問題になってきている。日本で
も、その傾向が強い。戦後食糧事情の好転と共に肥満児が急に増加し、小学生、中学生に相撲取りのような少年がにわかに
増えてきている。
 これは栄養の摂りすぎが主なる原因であること、特に幼児、人工哺乳で粉ミルクをとりすぎて、脂肪が蓄積しすぎ、それが元
で、その後肥満児になることは一部の学者によって指摘されている。
 肥満者は心臓病にかかることが多い。アメリカの生命保険会社でも肥満者の加入には厳重な制限を加えている。死亡率が
高いからである。動物実験でも飽食したネズミと食餌を制限したものとを比べると飽食したのは生長は早いが、減食したものに
比べて寿命が半分ほど短命であることも実証されている。それのみではなく栄養分のバランスのとれた食餌を2/3に減じて飼
ったネズミは飽食したものに比較して、肺、心臓、腎や血管系の病気やガンにかかる率が低いことが多くの研究者によって報
告されている。人間も同様に過剰栄養を摂った人の寿命が短いことも実証されている。(Rene’ Dubos’ 65)
 殊に脂肪分の過剰摂取は心臓冠状動脈の障害を招く。澱粉質の代りに、脂肪やタン白質や砂糖をとりすぎると一層その害が
著明に現われてくる。最近の研究によれば砂糖(蔗糖)の摂取量と心臓の冠状動脈不全とは密接な相関関係のあることも解っ
てきている。過剰栄養は物質的繁栄の豊な時代の特徴であることを警告してデュボス(Dubos’ 65)は『昔ルクレチウスはその
著”DeReterum Natura”の中で”食糧が無くなれば足は弱くなり死の川へと導かれる。これに反し、今日は物質が豊富すぎる
ために、われわれの生命を蝕ませる。”と云っているが歴史はくり返す。2,000年前ローマは繁栄し、豊かなローマ市民や現代
の豊かに繁栄している西洋人の世界は過剰栄養によって自らの墓穴を掘っている。』と警告している。西洋人だけでなく、多く
の日本人もこの例にもれない。

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 これを読むと、ずっと以前から飽食の害は研究され、報告されてきたことがわかる。

 しかしそんな警告をまったく無視して経済重視で邁進してきた結果、病人を大量生産する結果となった。そして我が国では医
療費が国家予算を圧迫し、大問題となっている。

 デュボス(Dubos’ 65)がいうように、これは”自らの墓穴を掘っている”としかいいようがない。ローマの失敗と同じことを現
代でもやっている。(なぜ人間はこうも馬鹿なのか

 千島喜久男博士の著書を読んでいると、現代のベストセラー「3日食べなきゃ、7割治る!」(船瀬俊介著、三五館)と本質的
に同じことが書かれていて驚いてしまう。

 断食や小食という安上がりで超簡単な方法でありとあらゆる病気が治っていくことが、もし庶民に知れわたったら、製薬、食品
メーカーは大打撃である。だからあらゆる手を尽くして、その真実は封印されてきたのである。いまこそその封印を解くときであ
る。

 ウナギでさえ絶食の重要性はわかっているのだ。⇒ ウナギ研究 塚本博士

 本能を忘れた人間は、生命におけるもっとも大事なことを知っていない。動物の方が人間よりもずっと賢いといえそうだ。人間
は動物以下・・


 それにしても・・・人間はなぜここまでアホなのだろうか。今後は人間のアホさをさぐる研究が重要となろう。冗談でいうのでは
ない!





     いや・・・、アホな人間が人間のアホさを研究しても意味ないか。。。原理的に無理?


(つづく)



2017/12/30             < 千島博士の断食論(その4) >


 (その3)の続き。「血液と健康の知恵」において、(その3)よりまた前の頁に戻る。


「血液と健康の知恵」(千島喜久男著、地湧社)p.143〜146から引用。(色は杉岡がつけました)
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  (6)断食の歴史

  断食の古い起源をたづねてみると、何んと云っても古代宗教的な行や精神修養に始まっている。Fastingと云う言葉には断
食のほか精神の意味も含まれていることからも解る。
 難行苦行の一形式として一定期間、食を断つことは欲望を断つことになり、宗教的には心身を浄化し、神仏との霊的交流も行
われやすくかつ、神仏の加護も得られると信じられている。断食の起りは、主として東洋に興った仏教、キリスト教、回教、イン
ドのヨガや中国の道教などいずれも断食を重要な行事としてきたことでも解る。
 釈迦やキリストも断食したことが記載され、またユダヤ人は断食によって懺悔し、戒律を守ったことが旧約聖書にも記されてい
る。しかし、西洋で断食療法が始まったのは1821年頃からだといわれている。

  (7)断食の研究及び断食療法

  日本の断食もインドや、中国の仏教、道教、儒教などの思想の影響を受け、古くから宗教的色彩の濃いものだったが、江戸
時代、明治時代から断食を病気治療、体質改善、健康、長寿などのために行われるようになってきた。
 日本で断食療法の始めは鹿塚談のなかに『断食して服薬のこと、釈迦如来の病を治す方法なり、7日断食して薬を飲み、8日
目に1日休薬して又服薬するのがよい。断食して服薬する方が万病に最上の薬なり、疫病、食傷、虫症、腹痛、嘔吐の類には
特に効験多し・・・・・それなのに俗人は喰いさえすれば全快するものと心得て、不食の病人に強いてすすめる。わけても婦人
は無理無体に飯せしむ。これを介抱と思う。はなはだしき考えちがいである』と云い、医家では当時恵美三伯(天明元年没)が
有名な著書の中で、その説に『百病の原因は殆ど停食である。故に吐剤を用うべし。また仏書を見るに四百四病は宿食をもっ
て根本とする。よって病を治すには断食法を行うべし』とある。また書籍では和田東郭(亨和3年没)の減食論がある。(ものしり
事典日置昌一氏(S.29)より)
 日本における断食研究家としては、村井弦斉、高比良英雄、西勝造、塚越哲哉等、近くは今村基雄、吉田修、樫尾太郎、
田光雄、中川雅嗣、加藤清、小島八郎、黒瀬敬輔、及び千島その他によって研究され発表されている。一般に断食の適応症と
しては消化器病、心臓病、糖尿病、喘息、神経病、肝臓病、結核、肋膜円その他多くの慢性疾患があげられている。
 殊にガンに対して断食がよいという人は内外の研究者15人を調べた結果、その中5人だけよいと云う人があったが、他はそ
れにふれていないかまたは反対している。これがガンの原因について血液との関係がよく解っていないためだろう。外国では
アメリカのケイス(Keys' 50)らはかなり断食や節食(半断食)の効果を認めて、2冊の大著(Keys Aet al. the Biology of Human
Starvation 1950)を著している。
 私は岐阜大学時代約10年あまり動物を使って断食を研究し、組織から血球への逆分化、若返りに関する実験をした。その報
告は拙著全集第3. 4. 7. 8. 10.巻に詳しくまとめられている。その要点を述べる。

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 このように、千島博士だけでなく、古来から断食は多くの人によって研究されてきたことがわかる。

 断食は、最初は宗教の行と関係して行われていたようだが、次第にそれとは離れて、病気治療や健康のために行われてき
たことがわかる。

 多くの断食研究家の名前が挙がっている。驚くべきは、甲田光雄、加藤清の名がある!

 甲田光雄氏の名前は、船瀬俊介氏の本を読んでいると本当によく出てくる。甲田氏は断食の効果があらゆる慢性病に効くこ
とを示されていている。読者も、氏の名前はこのサイトで何度も目にしたはずだ。
例えば・・・⇒食べなきゃ治る!(3)

 加藤清氏のことはすぐピンときたのではなかろうか。当サイトでしつこいくらいに紹介してきたあの革命的粉ミルク療法の開発
者であり、実践家である。
  しかし残念なことに、毎年2千名ものガン患者を治していった加藤氏は、”ガンが簡単に安く治ってもらっては困る”医学界に
睨まれ(マスゴミの応援?も加わり)、徹底的に弾圧され抹殺されたのである。医学界がやった所業は、ヒトラーやスターリン以
上の極悪非道の犯罪である。⇒ガン治療法”粉ミルク療法” まとめ >

 甲田氏、加藤氏以外にも多くの人の名前があがっている。ほとんど知らない人ばかりだが、西勝造氏の名は何度か見たこと
がある。どんな研究をした人なのだろう。

 仏教書には、『・・よって病を治すには断食法を行うべし』とある。古来から病を治す近道は断食であることが
知られていたことがわかる。

  千島自身も断食の研究を深く行なっている。その研究は、上記によれば千島全集第3. 4. 7. 8. 10.巻に詳しくまとめられてい
るとのことだが、「血液と健康の知恵」にも多くの頁で断食の効果が記されている。

 「一般に断食の適応症としては消化器病、心臓病、糖尿病、喘息、神経病、肝臓病、結核、肋膜円その他多くの慢性疾患が
あげられている。」とあるように、断食はあらゆる慢性病に非常によく効く。一方、西洋医学は慢性病にはまったく無力である。
 なぜ西洋医学が無力なのか?
 それは根本療法ではなく、近視眼的な対症療法でしかないからだ。熱が出るのはその熱で免疫力を上げよう体がもがいてい
る証拠。それを無理やり解熱剤で下げるのが現代西洋医学。それがどれほど愚かなことか誰でもわかる。西洋医学の欠陥
は、紹介してきた船瀬俊介氏の著作によって、これでもかという位に語られている。

 しかし、西洋医学も悪い点ばかりではない。船瀬氏もいうように救急救命医療だけは役立っている。

 私たちは、断食が古来より深く研究され、その効能が認めれてきたことを改めて認識する必要がある。先人たちの知恵に学
ぶべきである。しかしそんな貴重な研究が行われてきたことを我々は知らない。
 なぜ知らないのか。それは知らされていないからだ。「それを庶民に知らせるわけにはいかない」勢力によって封印させられ
ているからである。私たちは悲しいことに重要な情報ほど知らされないのである。それで、しょーもない情報ばかり知らされて
(それにふりまわされて)、「糖尿病は治らない、ガンも治らない・・」と洗脳され続けている。で、高額の薬を飲んでは逆に命を
縮めている。まさに愚かとしかいいようがないが、それらは簡単に治るという事実を知ることが大事である。

 知らないことにはなにもはじまらない。


(つづく)



2018/1/6             < 千島博士の断食論(その5) >


 (その4)の続きを見ていきたい。


「血液と健康の知恵」(千島喜久男著、地湧社)p.146〜148から引用。(色は杉岡がつけました)
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  (8)断食による肉体的変化 (私の研究を中心として)

 断食は食物を完全に断ち、ただ水分丈をとる場合をいう。しかし、広い意味に解すれば半断食し食物の量を或る程度減少し、
普通の1/2〜1/5に減ずることを云い、外国では半断食(Semi-starvation)といい両者を含ませる場合もある。

 体重の変化
 冬眠動物は体重の20-25%を失う。特に脂肪は99.3%も減少する。イヌでは93日間の絶食によって体重の65%を失って死亡し
た例がある。
 私は岐阜大学時代実験したところによればネコでは絶食12-3日、オスの成鶏では絶食21日で死亡した(体重減少率は測定
しなかった)。しかし、トノサマガエルでは水さえあれば、49日以上絶食に堪えた例もある。
 人間の餓死者は、1887年マドラスの餓死の時、餓死者は体重の28.4%を失っていた(Martin 28)。1877インドの餓死者は平
均体重男子で42.8キロ、女子は35.2キロだったというが正常時の体重が記載されていない(Digby 1879)。第一次世界大戦
中、食糧不足で体重の減少した率は男子が女子より、また老人が壮年者より、多かった。そして戦前に比べて平均20.9%の体
重減だったという。戦争中、子供の体重は25-40%時には50%減ったという。これらの中には餓死者もあるが生き残ったものもあ
る(Keysら’50)。ともかく断食や飢餓によって体重が30%近く減少すれば生命の危険があるといえよう。

 温、脈搏、呼吸
 アメリカの大学生10名に食物を半減(1日1,400-1,500カロリー)したとき体温が下り、呼吸の回数は変わらず、脈搏数は3週
間の半断食で1分間29-30に減少した(実験前は48-56だった)。

 血液 その他
 約6ヶ月間半断食をさせた学生は赤血球数1mm3 450万。ザリー色素係数76%となり赤血球に異常型のものが現れ、軽い貧
血症状を呈した。白血球数は1mm3 中9,500で正常よりやや増加、白血球の中、リンパ球は3,400(36%)で少し増加、多型核中
性白血球はやや減少して全白血球の56%に低下した。その他、握力は軽く低下、指の運動速度もにぶってきたが眼の運動速
度は却って9.3%も敏活になり、歩行の力や活力も低下した。水分とタン白質の減少。
飢餓によって全身に浮腫が起ることは、よく知られているが、これと反対に飢餓の末期には下痢のため組織の脱水現象も起
る。
 ウサギの実験では絶食によって筋肉中の水分量が増加することが認められている。同様なことは魚類、鳥類、哺乳類でも認
められている。内臓のタン白質(特に肝)は減少するが、睾丸や副腎などではタン白質量は減少しないという(Keys’50)。

 断食による脂肪や筋肉の減少
 断食や飢餓では体は痩せてくる。これは主として筋肉や脂肪がエネルギー源として燃焼して消失するためだと考えられてき
た。しかし、私はが動物の断食実験をして組織学的に調べた結果、断食や飢餓の際まず、脂肪細胞(むしろ脂肪組織と云った
方がよい)の中に多数の血球の元(一種の白血球の丸い細胞核)が現れ、これが血球細胞に戻り、遂いにはそれが分散して
多数の赤血球になる状態があることを見出した。これは脂肪組織の代表的な骨髄でそれを確かめた。これを骨髄脂肪と赤血
球との可逆的分化と私はよんでいる。というのは栄養のよいときは赤血球は凡ての組織や細胞に分化することは第一原理で
述べた通りであるが、断食や減食によって栄養が不足するとおそらく血液成分が変化して、凡ての組織、中でも赤血球の融合
によって出来た脂肪球が、こんどは赤血球へ逆戻りするのである。これは断食のために腸で食物から赤血球を造ることが出来
ないから、止む得ず、脂肪を始め筋肉や内臓の組織や細胞が血球へ逆戻りして生命を維持しようとするからである。このことに
ついては私(’54)は「骨髄造血学説の再検討−血球の可逆的分化説−」と題する著書で詳く述べている。これは拙著全集第
4巻に再録している。(図30、35参照) 筋肉も正常栄養の時は赤血球から分化して生ずるが断食絶食の時は逆に筋肉組織中
にリンパ球状の細胞粒が出現してそれが血球へ逆戻りする状態がよく示されている。

 断食と脳や脊髄と心臓
 従来、脳と心臓は生命を維持するための重要な機関だから断食によっても殆んど目方が減ることがないと云われてきた。し
かし、私が断食したカエルの脳について調べた結果、脳細胞も絶食によっていくつかの血球へ逆戻りするものであることを確か
めた。(図37-38)
 心臓も骨髄も筋肉と同様に血球へ逆分化する。このようにして脳も心臓も断食絶食によって血球へ逆戻りするから脳や心臓
も断食によって目方は減少することはたしかである。但し、どれ丈減少するかは同一個体で測定できないから明確な数値を示
すことはできない。(図28〜39−a)


図37 1ヵ月間絶食させたカエルの大脳
   脳細胞(b)が移行過程(c,d)を経て数個の血球母細胞(a)に逆分化している (千島原図)

図38 図上の脳細胞(a)が数個の赤血球母細胞(b, c)に逆分化中 (千島原図)

図39 図上絶食カエルの脳細胞(矢印)が数個の血球母細胞に逆分化 (千島原図)


 断食と卵巣、睾丸
 断食や飢餓によって卵巣は著しい変化を起す、まず卵子の外例から内部に向って逆分化が進行する。卵黄中にメラニン色素
が現われ→赤血球母細胞の核が出現→赤血球を形成→血管によって運び去られる。(図-28・29)
 睾丸は始めの間は却って精子形成は盛んに行われるが、睾丸の組織(間質や血管)は血球母細胞へ逆分化する。しばしば
間質部や血管内に精子形成の初期に似た像が見られる。断食では性欲がなくなる。

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注記:図(写真)自体は略した


 このように千島喜久男博士は自身でも断食、絶食について深く研究を行っている。
注目すべきは色をつけた部分である。

 絶食状態では、細胞が赤血球へと変化(逆分化)していくというのだ!
 
 こんなことは「細胞は細胞のまま!」とする現代医学では信じがたいことである。山中さんらの研究で人工的に遺伝子を注入
すれば細胞を初期化できることがわかったが、じつはそんな人工的な操作なしで、生体内では自然に(自在に)細胞⇒赤血球
への変化(または赤血球⇒細胞)が起きているのである。

 本文中の青字の個所について、千島博士は「これは脂肪組織の代表的な骨髄でそれを確かめた」と述べているが、現代医
学の骨髄造血の勘違いもここから来ている。
 血液は骨髄で作られるのでない。血液は腸で作られる。

 この事実は千島喜久男博士や森下敬一博士らによって完全に実証されている(腸造血)。だから、千島学説を知っている者
からすれば腸造血などは当たり前である。いまだに現代医学が骨髄造血を叫んでいるのが信じられない。それは滑稽を通り越
して冗談とか思えない。

 なぜ骨髄造血というとんでも説が唱えられたかというと、絶食のニワトリの骨髄を観察すると血液が見えたことから「血液は骨
髄で造られる」と唱えた学者がいて、それが信じられ教科書に書かれいつしか定説となって今に至っているのである。どれほど
医学者は教科書を聖書のように守ってきたかわかろうというものである。

 森下博士らが実際の映像まで撮影して実証して見せても、事実より教科書(=聖書)が大事な学者先生らは、腸造血など信
じられず馬鹿にするしかなかったわけである。そしていまだに馬鹿にし続けている。あきれてものも言えない。

 だから現代の医学者、生命学者は、科学者ではない。聖書が好きな神学者である。

 科学者は事実を最優先する。真の科学者はごく少数と言わざるをえない。


 千島喜久男がなぜ絶食や断食に多くの時間をさき、研究してきたかがだんだん見えてきた。

 それは、細胞⇒赤血球への逆分化の過程をつぶさに観察できるのが絶食状態だからである。


(つづく)





2018/1/8               < 「常温核融合2008」(3) >


  「常温核融合2008」(1)「常温核融合2008」(2)の続きを見ていきたい。


「常温核融合2008」(高橋亮人著、工学社)p.233〜234から引用。(色は杉岡が付けました)。
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  <F2.17> 非熱核融合

 荒田先生に負けていない人が、もう一人いた。
 阪大核物理センター長を勤めて、15年ほど前に退官した、池上栄胤(ひでつぐ)名誉教授である。

 現在、スウェーデンのウプラサ大学の客員教授で、非熱核融合の研究をしている。
 リチウムを液体にして、10keVくらいの「重陽子」を照射すると、普通のランダム核反応理論の予測を数桁こして増大した反応
が起こったという。「Li-d」核融合でエネルギーをとる非熱核融合が可能である、と主張されている。スウェーデン・エネルギー庁
から、約1億円の予算が出て、実験を続けているという。
 
 2002年10月岩手大学でJCF4の研究会をしているときに、東京の高良和武先生(東大、KEK名誉教授)から私の携帯電話
に、電話がかかってきた。
 池上先生の研究をどう思うかと聞かれ、とにかく文献を送ってもらうことにした。
 実は、学術振興会の高良先生が前委員長だった分科会の現委員長が、阪大精密工学専攻の梅野教授(現福井工大教授)
だった。梅野先生が、応物で後輩の後藤誠一阪大超高温研究施設教授(故人)に連絡、後藤が同級生の私と阪大理学部物
理の南園教授に依頼というルートでも、 池上先生の評価依頼がきた。とにかく、一度講演を聴いてみようということになった。

 2003年1月31日、四谷の講演会場には、「伏見康治」「有馬朗人」「山崎敏光」「河合光路」などの大物を始め、超満員の聴衆
が集まった。
 伏見は、日本の原子力・核融合の父とも言える存在で、そのとき93歳の高齢でだった。頭がシャンとしていることで尊敬され、
恐れられている。
 有馬は、前文部科学大臣で、東大総長を務めた核物理の理論の大御所である。「常温核融合が本当なら、坊主になる」とい
う明言はあまりに有名である。
 山崎は、東大核物理研の元所長、九大名誉教授の河合は、原子核反応理論の大家である。
  池上栄胤先生の80分の話は、さすが面白いものだった。
 しかし、アレニウスの化学反応の統計熱力学の式が核反応増加に適用できるとする理論の正当性は、皆理解できなかった
ようである。
 しかし、実験結果は、追試確認すべしという常識的判断であった。
  池上先生に続いて、私が「凝集体内核融合の物理」と題して、40分喋った。皆、しんとして聞いてくれた。
 神戸大の北村教授と東北大の笠木教授が、重陽子ビーム・インプラント実験での、「DD」核融合異常増加について講演した。
 非熱核融合も、常温核融合も原理は共通だろうとする見解を私は披露した。久しぶりに、熱を帯びた講演・討論の半日であっ
た。

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 「常温核融合が本当なら、坊主になる」という有馬氏の有名な発言が見える。

 この発言は、常温核融合に対する物理学者の反応をよく示している。当時はほとんどの物理学者が常温核融合など信じられ
ずエセ科学と決めつけていたから、それで思わず出た発言と思われる。そんな中で、ウプラサ大学の池上栄胤氏が突如常温
核融合に類似した現象を発表したから、皆が驚き、そして日本の核物理の大御所が興味を示し上の講演に至ったことがわか
る。

 この池上研究は最後にある笠木・東北大教授の研究とも関連する。私も常温核融合に興味をもって間もない頃、笠木先生の
研究に興味を覚え、論文を読んだことがある。⇒常温核融合−東北大学グループの成果
 その研究に池上先生の研究が紹介されている。

 この池上氏の講演は、この「常温核融合は本当だった」シリーズをはじめた最初期の記事で取り上げた高橋亮人博士(阪大
名誉教授)の論文でも書かれており、当時としてはホットな話題であったことがわかる。常温核融合の真実

 それにしても常温核融合の真実を書いてからもう14年もたつのですね、早いものです。その間にどれほどの研究がなさ
れ、Cold fusionを取り巻く世界の状況が変わったことか!
 「世界を驚かせた荒田先生の公開実験」あり、「世界を混乱の渦に巻き込んだロッシのE-Cat」あり、「多くの企業の参画」あ
り、「元素転換への認識の深化」あり、「米・伊・日以外の国の参入」あり・・などなど、挙げればきりがないほど状況が変わって
きた。状況は変わっても理論面の進展はほとんどないようにみえるのだが、いかがだろうか。

 当サイトに限ってみれば、元素転換に関するGorge Oshawaサイクルの発見が大きなものとしてある。
元素転換規則グラフ Gorge Oshawa Cycle >、< Gorge Oshawa Cycleとケルヴランのループ(1) >
Gorge Oshawa Cycleとケルヴランのループ(2) >

 ジョージ・オオサワ(Gorge Oshawa)は桜沢如一氏(さくらざわ ゆきかず, 1893-1966)のことだが、桜沢は日本より海外での方
がよく知られていたようだ。Gorge Oshawaサイクルは完全に歴史の中に埋もれてしまっているが、重大なものをふくんでいるに
違いなく気になり続けている。

  池上氏の研究に対して
「スウェーデン・エネルギー庁から、約1億円の予算が出て、実験を続けている」
とある。これには驚いた
 スウェーデンという国のなんという偏見のなさ! 日本もスウェーデンを見習ってほしいものである。

 最後に「非熱核融合も、常温核融合も原理は共通だろうとする見解を私は披露した。」とあるが、私もそう思う。それは自然な
見解である。それに加えて私は当初から、物理の分野だけではこの複雑怪奇な常温核融合という現象を解明するには難があ
るような気がしてきた。ケルヴランらの生体内元素転換を知ってからは、そちらの知見も取り入れることで、Cold fusionという現
象の解明がより進むのではないかと考えてきたし、いまでもそう思っている。

 常温核融合では放射線がほとんど出ない、ということが一つの特異的な特徴として知られている。
 生体内元素転換でも放射線などは出ずに、我々の生体内で自然に”元素転換”が行われている。

 これらのことを考えても、この二つを結びつけるのは意味があると思う。


 一方を見るだけでは見えないことが、両方を比べることで見えてくるのではなかろうか。




2018/1/8             < 千島博士の断食論(その6) >


 (その5)の続きを見ていきたい。

「血液と健康の知恵」(千島喜久男著、地湧社)p.148〜149から引用。(色は杉岡がつけました)
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  断食、飢餓と消化器

 胃腸の変化
 飢餓によって下痢、腹痛、鼓腸症(腸にガスが充満)、下腹部の凹凸(戦災孤児によく見られた)などが一般的な症状とされ
ている。しかし、これらは凡て絶食によるものとは考えられない。私はむしろ、飢餓に付随して起る環境条件の悪化やそれにつ
れて精神的ストレスによるものもあると推定している。
 私たち(千島、松井、村田、酒井、万部、伊東、鵜飼ら(’52−’62)カエル、マウスその他を材料として研究した結果によれ
ば、腸粘膜の絨毛は退行し、腸壁の筋肉層(輪状、筋縦走筋)は共に退化して薄くなっていた。特に注意すべきは腸内の寄生
虫やバクテリアは殆んど消失しキレイになっており体の組織も浄化されているのを見た。肝、膵、など消化器の附属器官も血液
への逆分化を示していた。殊に膵では分泌腺が逆分化によってランゲルハーン氏島に逆行しているのが見られた。これによっ
て糖尿病や膵の腫瘍などや肝炎、肝硬変などに断食が有効であることがよく説明できる。ところが現代医学の医師の中には
断食中は、血液や尿検査の結果、肝機能低下の兆が見えるというので断食に反対する人もある。しかし、これは理論的にも実
験的にも誤解であると思う。それは断食すると肝に蓄積されていた老廃物、有害物質が肝細胞から血球へ逆分化する際に遊
離して、血液中に入り、尿中に排泄されるために、一時肝臓の機能が低下したかのように見えるだけであろう。実際、断食、又
は節食をつづけて守れば、結局は肝の障害はなくなり恢復するものである。(図74、 75)

 胃潰瘍と断食
 胃潰瘍には断食は禁忌だとされている。大体胃潰瘍の原因は私見によれば第一に精神的ストレスからくる自律神経系の失
調(交感神経緊張)が原因である。それによって睡眠不足からくる胃腸の機能の低下、第2に過食、機械的刺激、幾分は胃液
のための自家消化も作用するだろう。
 このことは、第2次世界大戦中フランスやベルギーでは胃潰瘍が驚くほど増加したという。これは戦時中はタン白質、脂肪、ビ
タミン、無機塩などの欠乏が原因にもなっているが戦時中の緊張感、精神的ストレスが重要な原因であると報告された
Moutier '47ほか)
 これは確かに注目に値する意見であり、私見も亦精神的緊張説を重視する一人である。一方胃潰瘍に断食は禁忌だと云わ
れているのは一つには精神的緊張も作用するかも知れないが、完全に断食すると胃液による胃粘膜の自家消化も考えられる
から、胃潰瘍に対しては半断食をすすめたい。この場合、加藤清氏(大阪)のやっているミルク断食を試して見るのもよいだろ
う。

 その他の臓器と断食
 断食と肺、腎、乳腺、甲状腺、脾、脳下垂体、骨軟化症、皮膚、毛などや精神の変化などについては拙著全集、第3間pp.333
-433を参照。

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 ここでは消化器における断食の効果を論じている。

 なかなか難しい内容だが、要するに、断食によって余計な細胞が逆分化することでなくなり、体内が浄化されきれになると説
いている。
 千島博士は、断食の効果によって体内の老廃物が出てくる現象に対し、医者は「症状が悪化した」と勘違いすることがあるこ
とを指摘する。同様の指摘は船瀬俊介氏の著作「3日食べなきゃ、7割治る!」(三五館)にもある。老廃物が出るのは好転反
応なのだが、現代医学者はそれがわからず余計な治療をはじめてしまう!と指摘し、現代医学の愚かさを鶴見医師とともに嘆
いている(同書p.90)。
 このようなところも、40年以上前にズバリ正解を見抜く点は、さすが千島喜久男!というところか。

 糖尿病や膵臓の腫瘍や肝炎、肝硬変には断食が有効と説く。概略的には千島博士の指摘は「3日食べなきゃ、7割治る!」
が述べる内容と一致している。

 そして、なんと、後半で加藤清氏のミルク断食をすすめているではないか。千島は、当時成果をあげていた加藤氏の療法に
注目していたにちがいない。その画期的な療法が、とんでもないでっち上げの理由によって医師会とマスコミによって抹殺され
たのは残念至極というほかない。ガン治療法”粉ミルク療法” まとめ >


(つづく)




2018/1/14             < 千島博士の断食論(その7) >


 (その6)から連続している箇所を見ていきたい。

「血液と健康の知恵」(千島喜久男著、地湧社)p.150〜151から引用。(色は杉岡がつけました)
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  (9)  各種の炎症と断食、玄米食、減食

 炎症と云うのは血液の循環が妨げられて、体の一定部位に血液が集中してウッ滞して起こるものである。肺炎、肋膜炎、腹
膜炎などはそれぞれ肺、肋膜、腹膜に血液が集中し、その部で赤血球が血管外に出て、白血球に変り更に炎症の部分にある
凡ての細胞に分化して紅く腫れ、熱をもち痛む(急性炎症の場合)、そしてその機能が正常な働きができなくなることを云う。炎
症に対する手当には種々あるが、根本は断食、減食、玄米食など励行することである。というのは炎症は赤血球や白血球が
集中、ウッ滞して起こるのだから、それらの血球の量を少なくすることが炎症を消退させる第一の条件である。断食、減食すれ
ば腸で赤血球の造血が中止または減少するので組織から血球へ逆分化が始まり、特に炎症の部分の組織や細胞が血球へ
逆戻りするから炎症は次第に消えて正常に戻るわけである。
 殊に化膿性の疾患では余分な血球が病的になり、死んで膿球になるのだから、血液、血球の補給を断てば炎症部は紅、
腫、熱、痛の症状が去り、軽快するのである。この私の原理を実際に応用して各種炎症の快復を早めた実績をもつ医家、治療
師も多い。これは減食、玄米食によって血液の浄化と血球の減少による。現に私たち日常経験していることに、化膿は餅を食
べたり、美食大食によって一層増悪するが、これを止めれば化膿は進行しないことは、たしかである。これは私の第1及び第2
原理の応用である。

 多くの消化器病、高血圧症、糖尿病、喘息、肝臓病、神経病や化膿性炎症などに断食が有効であることは私の血球の
逆分化説によって良く理解できる。即ち、栄養過多、美食大食は消化器(これが造血の場所)を過労させ、腸内腐敗を起し腐敗
菌毒素を生じ、血液を病的に汚染するから健康を阻害して多くの病気の原因となっているのである。そのほか最近は農薬や化
学的物質で汚染した食物をとることによって体内で、それが蓄積し殊に肝臓に蓄積したり、PCBのように脂肪の中に蓄積、濃
縮されたり、神経系に蓄積したりして発病する場合が多い。
 このような場合、化学的薬品で老廃物や有害物質を解毒したり、中和することは困難であり、時にその副作用で病状を一層
悪化させるおそれもある。カネミ油中毒事件の際も断食が一番有効で解毒作用のあることが解っている。その理由は従来、よ
く解ってないが、私の逆分化説でそれはよく説明できる。
 即ち、血液、特に赤血球中にPCBが結合していてそれが脂肪変性して体に蓄積しているが断食すればまず、脂肪が血球へ
逆戻りするから古い赤血球から崩壊して、腎臓から排泄されて中毒から救われる。このほか筋肉や各種内臓の細胞も断食に
よって血液へ逆分化するから、組織はキレイに大掃除され、若返る。

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 ここは千島博士の断食論の総まとめ的な感じもあるが、船瀬俊介氏の「3日食べなきゃ、7割治る!」(三五館)とほとんど同
じような内容で、驚いてしまう。

 千島喜久男は、40年以上も前に現代のベストセラーと同じことを書いていたのだ!

 どれほど断食がありとあらゆる病気を治していくかがわかろうというものである。

 最後の部分、PCBが脂肪とかたく結合していても、断食で血液の生産が無くなれば、脂肪が血液へと逆分化する(千島学
説:第2原理)からその結合がとけ脂肪が自然に溶け出していき排泄にいたる、という説明はまったく合理的で納得のいくもの
である。

 「多くの消化器病、高血圧症、糖尿病、喘息、肝臓病、神経病や化膿性炎症」などは、結局、体の細胞の状態が悪くなった結
果生じるのだから、一旦体を飢餓状態にして、細胞を血液に戻すことで体はリセットされ、健康をとり戻すということである。これ
が千島博士が最後に書く 「筋肉や各種内臓の細胞も断食によって血液へ逆分化するから、組織はキレイに大掃除され、若返
る。」ということに他ならない。

 そして実際に体が若返ることは、「3日食べなきゃ、7割治る!」でも述べられている。





2018/1/20             < 小島先生CFRLニュースNo.104 >


 JCF経由で、小島英夫・静岡大学名誉教授のCFRLサイトのニュースが更新されたとの連絡が入ったのでお伝えします。

 小島先生は常温核融合のミニ学会JCFの重鎮の一人であり、常温核融合の独自の理論(捕獲中性子触媒(TNCF)モデル)で
その名が世界に知られます。
  CFRLニュースで、No.104が発行されました。⇒http://www.geocities.jp/hjrfq930/News/news.html

JapaneseでNo.104を読むと、次回JCF開催の大学が記されているではありませんか。

 次回のJCFは岩手大学に決まったようです。今年(2018年)の10月か11月に盛岡市で開催されるとのこと。

 岩手大学については当サイトでそれほど書いてこなかったので、あまりご存知ないかもしれませんが、これまで日本の常温
核融合研究を引っ張ってきた大学の一つです。
 山田先生と弟子の成田先生が中心に研究されていましたが、いまは成田先生が主にされていると思われます。
 関東以北での常温核融合研究では、岩村先生の東北大、成田先生の岩手大、そして水野先生らの北大が三大拠点といえ
るでしょう。

 山田先生に関してはかつて次の記事で紹介しましたが、ちょっと他の研究者が思いつかないようなユニークな発想で研究さ
れる方という印象をもっています。
 ⇒<ガスグロー放電法による元素生成 -- 岩手大学・山田弘氏 --

 上記記事は2005年に書いたもので私もかなり忘れていますが、読み直すとやはり面白い。ガスグロー放電法で元素転換を
実現しているではありませんか!

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 内容をごく簡単に述べれば、ガスグロー放電法では細長いPd電極針に重水素を吸蔵した後、それに電流をながし、
高気圧重水素ガス中で、空間的に離れた別電極との間でグロー放電を起こす。するとPd電極から実験中に大量の
中性子放出があったり、実験後にPd電極から核変換によると思われる鉄Feなど出所不明な様々な元素が検出され
るという。山田氏は、Pd針に出所不明の多量の炭素を検出している。

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 このように、鉄Feや炭素Cが出現しているようです。

 このガスグロー放電法はいまでは行っている研究者は少ないと思われますが、元素転換研究には有力な手法と思います。
流行の方法があると、研究者はみなそちらに移っていくのですが、ガスグロー放電法もまだまだ未解明のことが多く残されてい
ると感じます。

 ガスグロー放電法は、上記にあるように「細長いPd電極針に重水素を吸蔵した後、それに電流をながし、高気圧重水素ガス
中で、空間的に離れた別電極との間でグロー放電を起こす。」という方法です。

 ”放電”という言葉がひっかかります・・・

 ちなみに、上記実験で重水素を使っているのは、かつては常温核融合を起すには重水素が必要とかたく思われていた時期
のなごりかもしれません。いまでは重水素Dを使わなくても元素転換が起こることがわかっているので、研究視点の改良&拡
大もできると思います。

 元素転換は、放電とかプラズマとかの電気的な作用が物質に加わったときに起こりやすいような気がします。電気分解もその
一種になるのかもしれませんが。

 そういえば、ハンガリーのEgely(イーグリー)氏の実験もプラズマが関係したものでした。

 < Dusty Plasmaによる元素転換 >、< 元素転換規則グラフ Gorge Oshawa Cycle >





2018/1/28             < 千島博士の断食論 まとめ >


 千島博士の断食論を、ここでまとめておきたい。「血液と健康の知恵」(千島喜久男著、地湧社)ではまだまだ断食関係の記
述がつづくが一旦ここで終了としたい。

千島博士の断食論(その1) >
千島博士の断食論(その2) >
千島博士の断食論(その3) >
千島博士の断食論(その4) >
千島博士の断食論(その5) >
千島博士の断食論(その6) >
千島博士の断食論(その7) >


 これらを読むことで、千島喜久男がいかに時代に先んじていたかがわかろうというものである。氏の警告を無視してきたツケ
が現代医療の混迷を招いたといえる。

 そして、これらを読むことで、はるか古来から(千島の生きた時代よりもずっと前から)断食の効果は深く研究がなされてきた
ことがわかる。産業と結びついた日本では医学関係者が断食の効能を声高に叫ぶことはない。しかし断食をすることでほとんど
すべての病気が劇的に治ってしまうことは(薬など不要!)、現代のベストセラー「3日食べなきゃ、7割治る!」(船瀬俊介著、
三五館)でも繰り返し言われていることである。⇒食べなきゃ治る! まとめ >

 最近になってファスティングと名を変えて断食が流行しているが、その効能ははるか昔からわかっていたのだ。


 最後に、紹介した以外の頁(断食関連の中)で、千島博士が原子転換(元素転換)に関連したことも書いているので紹介して
おこう。

「血液と健康の知恵」(千島喜久男著、地湧社)p.158から引用する。

 「・・・これに反し、世界中には食物に少しも食塩を混えて食べない人種がある。アフリカの一部族では食塩の代りに
カリウムの多い木の灰を用いている。これは私見によれば、生理的に、また腸内共生菌などによって原子転換が行わ
れているかも知れない。これは、ケルブランがアフリカでの労働者で調べた結果によく似ている。たしかに人間はその
生存のために生理的物質代謝がその食物の種類にも亦、量的には大食にも減食にも適応する性質をもっている。たし
かに生体は弾力性をもっていてそれぞれの環境条件によく適応して、生命を維持できるようになっている。ただその適
応性にも限度があり、極端な欠乏や過剰は病気の原因となることはたしかである。」


 千島喜久男が、桜沢如一の仲介(と考えられる)で、パリでケルヴランにあったということは以前紹介したが、千島はケルヴラ
ンの研究にも注目していたことがこれでわかる。ジョージ・オーサワこと桜沢如一が創始したマクロビオティックは、世界中に広
まっている。そして桜沢は自身でも元素転換(原子転換)の研究を行い、それはジョージ・オーサワ・サイクルに結実している。
元素転換規則グラフ Gorge Oshawa Cycle >
 
 歴史の糸は、いろいろと絡み合っているのだ。






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