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りゅー君のお母さんは、子どもの頃私の患者さんの一人でした。
大きくなって一生懸命勉強をしました。そしてアメリカの大学に留学したのです。
その大学でりゅー君のお父さんと知り合ったのでした。
りゅー君はこの4月から10月まで宮古のおばあちゃんの家にやってきています。
もうしっかりした4才です。幼稚園ではたくさん友達ができました。
日本語も又宮古弁もどんどん覚えます。
クリニックには、軽い喘息があるので、時々やってきます。
とても鋭い観察と発言に、はっとする事がたびたびあります。 |
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ハグ
診察が終わったらおばあちゃんが言いました。「先生にありがとうの挨拶をして。」
するとりゅー君はしっかりハグをしてくれました。あったかくて、やわらかくて、まるで
りゅー君のお母さんになったような気持ちでした。思いがけない事でとても幸せで
した。 これはとっても素敵な習慣ですね。 |
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どうして「ちゃん」と「くん」があるの?
おばあちゃんが教えました。女の子には「ちゃん」、男の子には「くん」をつけるのよ。
するとりゅー君は言うのでした「だっておじちゃん、っておとなでしょ。変でしょ。」
アメリカでは子供どうしの遊びでは「ちゃん」や「くん」の相当する言葉は無いのです
ものね。 |
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日本にはおじいちゃんとおばあちゃんしか居ないの?
りゅー君はバスに乗ってやってきます。途中宮古病院のバス停に停まります。
ある日、宮古病院から数人の乗客があって、全員がおじいちゃんとおばあちゃん
だったそうです。りゅー君が大きな声で叫んだそうです。
「日本にはおじいちゃんとおばあちゃんしか居ないの?」おばあちゃんはびっくりして
あわててりゅー君の口を塞ごうとしました。でも誰にも聞こえていないようだったので、
ホッとしたそうです。でもこの言葉は痛いですねー。日本の将来を言い当てている
ようです。 |
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