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あ れ こ れ 考 え る 42
 気にさわる客 琴線にふれる新東宝映画ポスター 『ベトナム観光公社』が28,000円? ネットじゃないと注文しにくい  それは定価の倍ですよ 入手困難というだけで読みたい ひまな日 関西からも注文が 『松風の記憶』

 気にさわる客 2003/1/31(金)

 今日は名古屋古書会館即売会の初日なのだけど仕事があるのでパス(;_;) かろうじて10時まで営業している新刊書店のマナハウスにだけは寄れた。購入したのは、
『街の灯』北村薫(2003年1月文藝春秋)
『徴候としての妄想的暴力 新世紀小説論』笠井潔(2003年1月平凡社)
『ドリーム・キャッチャー1』、『ドリーム・キャッチャー2』スティーヴン・キング(平15年2月新潮文庫)
 待ちに待った北村薫『街の灯』がようやく発売。雑誌掲載時には読んでいなかったのでどんな話かはわからないが、帯の解説文によると昭和7年を舞台にした、若い女性運転手が主人公の物語らしい。これは読むのが楽しみ。
 スティーヴン・キング『ドリーム・キャッチャー』は全4巻で、3・4巻は3月刊行予定らしい。すると便宜上4巻になっているだけで、実質的には、今回刊行された1・2巻が上巻、次期刊行予定の3・4巻が下巻にあたるといっても過言ではあるまい。4分冊にしたのはおそらく、1冊分の分量を減らそうとの意味合いなのだろう。

 そこにいたカップルの男性の方が、北村薫の『街の灯』をパラパラとめくり、
「僕は以前こういう本を読んだことがありますよ、ええ」などと言いながら本を戻し、さらに、「ああいうのはしょぼいですよね、ほんとに」と言いながら立ち去っていった。どういう意味?

 1階に降りて囲碁将棋本のコーナーで、
『カンキの双玉詰将棋傑作選(上)』神吉宏充(2002年12月毎日コミュニケーションズ)
『カンキの双玉詰将棋傑作選(下)』神吉宏充(2003年1月毎日コミュニケーションズ)
を購入。以前から、下巻が出たら上下巻まとめて買おうと思っていた本だ。詰将棋本は数々あれど、双玉、すなわち詰め側にも玉があり、うっかりすると自玉が取られてしまうという趣向の詰将棋は、せいぜい大道詰将棋の本に出て来る位で、本当に珍しいのだ。これだけ多くの双玉作品を作るとはえらいぞ>神吉

 ところがここになんと、先ほどのカップルが来ているではないか!
 先ほどの男性が、
「ほらこれが本因坊秀策さ。マンガでも有名だろ」などと得意そう。
 思わず、あなただってマンガで知ったんじゃないの、と口をはさみたくなる所をこらえる。
「将棋ではまわりに相手がいなくなってしまったよ。一応僕は初段だしね」
 初段なんて誰でも取れるぜ。私だってペーパー3段だ。
「僕とオセロをした人間は、みな度を失ってしまうんだよ。どうしてかって?それはね、僕が強すぎるからだよ」
 オセロぐらいで度を失う人はいないよ。悪いことは言わないからその男性とは別れなさい m(__)m


 琴線にふれる新東宝映画ポスター 2003/1/27(月)

 灯油会社のタンクローリーは何かしら音楽を流しながら走って行きますが、あれは物売りと同じ感覚なんでしょうね。私の職場周辺で流れて来るのは、「たきび」
 「お肌の、お肌の、まがりかど」 って、また替え歌かよ。
 とりあえず今日も1曲替え歌をアップ(^^;

 そろそろ北村薫が出ているかと思って新刊書店に寄ってみるが、名古屋ではまだ出ていないようだ。
 それより、ワイズ出版というところから出ている『日本映画ポスター集 新東宝総集篇』(2002年12月)に心が引かれる。宇津井健の「スーパージャイアンツ」や「世界の母」など琴線にふれるポスターが満載なのである。しかし値段が4700円もする〜!やむなく断念。
 結局、購入した本は、
『歌うダイアモンド』ヘレン・マクロイ(2003年1月晶文社)の1冊のみ。

 でも、やっぱりほしいな>『日本映画ポスター集 新東宝総集篇』


 『ベトナム観光公社』が28,000円? 2003/1/26(日)

 名駅地下の三省堂に、先日私がネット経由で購入したばかりのコミックス版『刑事ぶたぶた2』が入荷していた。ちぇっ、送料分損した(;_;)
 さらに、コミックス版『十二国記』(講談社アニメKC)がすでに5巻まで出ていることに気付き購入。で、いま気が付いたんだけど、5巻までいってもまだ「月の影 影の海」の話が続いているんだね。こんなぺースじゃあ、コミックス版で『十二国記』読破という私の計画は挫折せざるを得ないか?(^^;
 他に、『ローレンス・ブロックのベストセラー作家入門』(2003年1月原書房)を購入。

 古本購入は、
『死体につく虫が犯人を告げる』マディソン・リー・ゴフ(2002年草思社)900円
 冴えないタイトルが琴線にふれて購入したのだが、内容は、死体につく昆虫から死亡時刻や死亡場所を割り出す法医昆虫学の解説書。訳者あとがきによると、『ネイチャー』にも本書の書評が載ったらしい。
 ちなみに、原題は"A fly FOR THE PROSECUTION"−『訴追のための蝿』。なんだ原題の方がかっこいいじゃん。

 地元デパートで開催される目録が届いたが、そこに載っているハヤカワSFシリーズの値段が半端じゃない。平井和正の『虎は目覚める』12,000円、『エスパーお蘭』15,000円、筒井康隆の『東海道戦争』が15,000円、『ベトナム観光公社』なんか28,000円だぜ。石原藤夫や眉村卓も軒並み4,000円、5,000円などという値を付けているんだからとても正気の沙汰とは思えません。それともいつのまにかこんなに相場が上がったんでしょうか? って、そんなわけないよね。私だったらこれより1桁安くても買わない(^_^)

 また、「どうでもいい話」に替え歌を追加。 


 ネットじゃないと注文しにくい 2003/1/24(金)

 いきつけの古本屋に行くと、「先ほどまで墨さんがいらしてたんですよ」と言われる。
 ちぇっ、この台詞よく聞くなあ。たまには逆の台詞も聞きたいものだとも思ったが、そりゃ無理だってば。私の後に墨さんが来たことを、店主がどうやって私に知らせたらいいのよ。

 「そろそろ、家のパソコンの貸与期間が切れるので買替を検討してるんですが、ところでペンティアムと○○○○(筆者注:ご主人が何と言われたのかもう忘れてしまいました)とでは、どこか違うんですかねえ」と尋ねられて窮する。
 「○○○○」もおそらく互換CPUなんだろうけれど、世代の違いとかもあるから同じものとはいえない。
 まあそれでも素人目にはたいした違いはなかろうと、「同じようなもんです」と適当に答えてしまったが、これでもし「○○○○」がCPUの名称でなかったら大嘘をついたことになってしまうな。そういうことは先に来た墨さんに聞いておいてよ(^^;

 ここでは、
『ファンタジー百科事典』デイヴィッド・プリングル編/井辻朱美日本語版監修(2002年東洋書林)7800円を購入。
 定価12000円の本。新刊で買う前に古本で買ってしまいました。すまんm(__)m


 紀伊国屋書店から、コミックス版の『刑事ぶたぶた2』安武わたる/原作矢崎存美(2002年1月宙出版)が届いていた。
 名駅の三省堂にいつまでたっても入荷しないので、しびれを切らせてネット注文した本だ。でもネット注文ができなかったら、こういう本はなかなか購入しにくいよなあ。書店で店員に直接注文するのは、ちょっと気が引けるもの(^^;
 そういえば職場でも、徳間ディアル文庫版の『刑事ぶたぶた』を買ってくれた方から、「どこにも『クリスマスのぶたぶた』が売ってない」という訴えを聞いていた。確かに徳間ディアル文庫版の3冊はみかけても、ハードカバー版しかない『クリスマスのぶたぶた』は最近みかけないね。『刑事ぶたぶた』を買ってくれたごほうびに特別に貸してあげたけど、文庫で出たら買ってちょうだいね。


 「どうでもいい話」に替え歌を追加。 って、またかい(^^;


 それは定価の倍ですよ 2003/1/22(水)

 古本屋で、女性客が店主と会話中。
 その女性が、「サイトに立ち寄る人の興味がありそうな本について書いてます」などと仰るので、HPを持ってらっしゃる方なのでしょうか。店主も感心して聞いています。
 しかしそちらの方をのぞいてみると、彼女が物色しているのはハーレクインロマンスでした。
 それじゃ、あんまり関係ないかな。
 この店では買うものがなかったので別の店へ。

 こちらの店にはダイソーミステリーが何冊か置いてあった。買う気はないが、1冊50円か3冊100円位かと確認してみたら、1冊200円もするがな!こんな本、定価の倍で売らないでよ。(^_^)

 ここでは、『日の出食堂の青春』はるき悦巳(日本文芸社 Custom Comics)200円を購入。『じゃりんこチエ』は大好きだけど、他のマンガも描いてたんだね>はるき悦巳

 今日買ったのはこれだけ。ちぇっ(-_-) で、また今日も替え歌をアップじゃ。
 って、しつこいオレ(^^;


 入手困難というだけで読みたい 2003/1/21(火)

 早朝に、また替え歌をアップ(^^;

 新刊購入は、
『きみの血を』シオドア・スタージョン(ハヤカワ文庫NV)
 1971年刊行のハヤカワポケットミステリ版の文庫化。別に探していたわけでもないが、入手困難本の復刊ということだけで購入。これって自然な気持ちだよね。

 戸板康二『グリーン車の子供』を読み始めてみたが、案の定、表題作の「グリーン車の子供」以外は読んだ覚えがない(^^; 結局、私が中村雅楽もので丸々1冊読んでいたのは『ラッキーシート』だけだったようだ。おそらくそれも比較的入手困難な本ということで読んでみたのだろう。しかもその本が私の好みに合っていなかったので、それ以上読むのをやめてしまったのだと思う。
 今回、せっかくまとめて読んでいるので、このまま雅楽譚だけは読破してしまいたい。
 ただし、立風書房『團十郎切腹事件』『奈落殺人事件』、及び文藝春秋『奈落殺人事件』はどこかのダンボール箱に入ったままなので、それを見つけるのが先決だけど......とほほ。


 ひまな日 2003/1/19(日)

 古本屋に、主婦らしき方が「本を売りたいんですけど」と言いながら入ってきた。
「どういう本ですか」との質問に
「日本文学全集です」とにこにこしながら答えておられたが、
「そのたぐいの本は買えません」と拒否されて、不満そう。
 うーん、でもそのあたりの本じゃ売れそうもないし、しかたないのかも。
 こちらも収穫がないので早々に退散。

 ひまなので、かおかおさんに反応していただいた『フレドリック・ブラウンは二度死ぬ』を読んでみましたが、かおかおさんと同様、「プラセット」はおもしろかった。

 まだひまなので久しぶりに替え歌を作ってみました(^^;


 関西からも注文が 2003/1/18(土)

 先週の古書市で大量放出した店で、結果を聞いてみる。
 それによると、私が当たった本は15倍位だったという。その他のめぼしい本も10〜15倍だったというので、私の4冊注文1冊当選というのも大体妥当な線なのだろう。
 「あの12000円とか15000円とかの本にも注文あったんですか?あのあたりはひょっとしたら売れ残るんじゃないかと思ってたんですが」
 「関西からもかなり注文が入りましたからねえ」
 やはり珍しい本は多少値段が高くても注文が入るということなのでしょうが、うーん、関西からまで注文が入っているとは!

 この店で、慶応義塾大学推理小説同好会『推理小説論叢』に並んで、ミステリー研究会編『京極夏彦』という本があるのを発見。前者はちくさ正文館でも売っていたが、後者を見るのは初めてだ。京極夏彦が直木賞をとっていたら今頃新刊書店にも並んでいたかもしれないなあと思いながら購入。
 『京極夏彦』ミステリー研究会編(2001年鼎書房)
 ミステリー研究会の京極夏彦論45編を収録、定価1500円。同研究会の主宰は志村有弘氏。最近では『夢枕獏と安倍晴明』や、べんせいライブラリーの『罠の怪』『黒の怪』『魔の怪』の編集もしているが、それ以外に『怪奇・伝奇時代小説選集』や『捕物時代小説選集』の編集など著作も多い。
 その他には、『B級ビデオ発掘カタログ』伊藤勝男(青弓社)900円も購入。


 新刊購入は、
『レッド・ドラゴン シナリオ・ブック』トマス・ハリス原作/テッド・タリー脚色(平15年1月新潮文庫)
『ミステリーは誘う』春日直樹(2003年1月講談社現代新書)
『五郎治殿御始末』浅田次郎(中央公論新社、サイン本)
『フレドリック・ブラウンは二度死ぬ』坂田靖子/橋本多佳子/波津彬子(2002年講談社漫画文庫)

 浅田次郎『五郎治殿御始末』はサイン本。最近よくある、ビニール袋に包まれていて、「サイン本」と書いた赤い小紙が中に挟まっている、あれです。
 10冊ぐらい平積みになっているのに、ビニールがかかっているのは上の2冊だけ。おかしいなと確認してみると、サイン本はその2冊だけじゃないの。
 そういえば以前この店で、乙一『GOTH』のサイン本を買ってその翌日にのぞいたら、前日平積になっていたサイン本がなくなっていたけど、さてはそのときもサイン本はもともと2、3冊しかなかったんだな(^_^) もっとも書店の格によってこういうサイン本の配本数が少ないのもやむをえないのだろうけど。

 『フレドリック・ブラウンは二度死ぬ』は、ブラウンのショート・ショートのアニメ化。坂田靖子、橋本多佳子、波津彬子各2編と、3人合作1編の、計7編を収録。1983年「DUO」誌上で漫画化し、単行本化されたものを、今回、漫画文庫としてまとめたもので、このために講談社はブラウンの版権まで取得するというまでの力の入れようだ。講談社の担当者は偉い!


 『松風の記憶』 2003/1/16(木)

 一昨日の日記で、猫又さんの使っているソフトは「桐」とだけ報告して、何の注釈もしなかったので補足。
 「桐」はMS-DOS時代の代表的なデータベースソフトで、ワープロソフトの「松」とセットで利用している方が多かった。当時はワープロは「松」か「一太郎」、表計算ソフトは「ロータス123」が定番だった。で、私はその頃はデータベースソフトなど使っていませんでした(^^;
 ちなみにその頃のパソコンにはフロッピーディスクドライブが2つあって、1つにパソコンソフトのフロッピー、もうひとつにデータ用のフロッピーを入れて使っていた。これを懐かしいと思った人は年寄りだぜ(^_^)
 ただし猫又さんの「桐」はちゃんとwindows XP上で動いていたので念のため。


 今日も寒い日だったが、その寒さをおして行った古本屋でも何も買うものがない。ますます寒さの増す日となった。ちぇっ(;_;)


『松風の記憶』戸板康二(昭58年講談社文庫)読了
 中村雅楽ものの長編。初出は半年間の新聞掲載(「東京新聞」夕刊 昭34年12月〜35年5月)ということだが、戸板康二ミステリーの宿命的な性格が顕著に表れている作品。冒頭、老優の浅尾当次の死の場面で、すでに結末が運命付けられているのだから。冒頭から結末まで、幾重にも絡まった人間関係が各方向から収束に向かって進んでいく姿が美しい。
 この作品でも雅楽が推理を行いはするが、多視点描写で、読者には雅楽の知らないことまで全て先に知らされてしまうため、誰が誰に殺意を抱いているのかも明確で、本格ものというよりはサスペンスものというべきだろう。
 登場人物たちが魅力的に描かれ、好印象を与えるため、つい、事件など起きなくていいから幸せになってほしいと思わせられる。そのため全編にぴんと張り詰めた緊迫感のある名作だ。

   → かくれた名作「中村雅楽探偵譚」

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