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このコーナーでは、ジャンル問わずPITSのお薦めを紹介します。CD、レコードの他、映画、書籍なども取り上げていく予定です。

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R-0060 VICK ALLEN - BABY COME BACK HOME (WALDOXY)
1)Baby Come Back home 2)When You Pack Your Back 3)Since YOu Been Gone 4)Breaking Me Down 5)Now Way To Cheat 6)Good Love 7)The Same Thang

  2nd「Old School...New Flava」が日本でも話題になりました若手サザン・ソウル・シンガー、ヴィック・アレンの'07年作がリリースされました。
  アルバム・タイトルの一曲目がハイ・サウンドを模したミディアム、ヴィックの歌もアル・グリーンのようにファルセットを駆使して熱唱。そのほかにもサム・クック・マナー全開のB、こちらはジョニー・テイラー節か?と思わすC、オマー・カニンガム制作の壮快なディープ・モダンE、こちらもモダンな曲ながら奥に秘めたディープ魂を聴かせるF等、収録曲は少ないが出来のいい作品をぎゅっと凝縮して発表しました、という感じの力作。1st、2ndだけしかチェックされてない方に是非聴いていただきたい注目新作です。

CD thank you sold out

R-0059 MOPSY FLOPSY - DRAW A CIRCLE (MONA)
1)アカネグモーメント 2)ソラの和 3)鶫 4)ルベリエ 5)やがてゆく 6)たまご

  個性的なハイトーン・ヴォイスの白石ますみがフロントのJポップ・グループ、モプシー・フロプシーの2ndミニ・アルバム・前作「a beginners guide to mopsy flopsy」に続いて、この最新作もPITS大推薦盤。
  彼らの魅力は個性的なヴォーカルと、そのヴォーカルとぴったり、というよりも相乗効果で魅力がアップしていると思われる楽曲、そしてアコースティックなサウンド中心でしっかりとした色を持ったバンド・サウンド。この三つの創り出すグルーヴが心地よく耳に体に伝わってきます。mopsy flopsy / a beginners guide to mopsy flopsy (mona)CD \1890-
  前作同様、ジャズ、ボサノヴァ・テイストもありながらもしっかりと彼らの色に消化されており、グループとしての魅力が増しています。
  そして今回はKilling Time や坂本龍一の作品にも参加していた越川歩(vl.)によるストリングス、Yaasy & Koo (ブラック・ボトム・ブラス・バンド)の参加も楽曲の魅力をぐっと上げています。特に二人のホーンのアレンジが絶妙なEは、ラストナンバーにふさわしくモプシー・フロプシーというグループの可能性をより感じさせてくれます。
  きっと今後、多くのメディアにいろんなかたちで採り上げられることでしょう。まず音を聴いてみてください。

CD\1890-

R-0058 CHRIS JASPER - INVINCIBLE (GOLD CITY)
1)Invincible 2)Keep Reaching Higher 3)I Know That You Love Me 4)Without Love 5)Let God's Will Be Done 6)Thank You Lord 7)A New Life In Christ 8)He's The Judge 9)Do You Believe 10)Come On And Testify

  '80s半ばまでのアイズリー・ブラザーズのサウンド面を担ったクリス・ジャスパー。分裂後のアイズリー・ジャスパー・アイズリー〜ソロと地道に活動をし続けており、本作も'87年のソロ・デヴューから変わらぬレーベルGold City より6枚目のソロ作。
  上記のグループ、アイズリー・ジャスパー・アイズリーやソロ作と同様、ニュー・ソウル〜AOR的サウンド・アプローチは変わりませんが、特にソロ作に今まで見られたリリース当時の流行の音の二番煎じ的部分がなくなり、嫌味のない垢抜けたモダンなサウンド中心。
  そのセルフ・パフォーマンスのサウンドの上に乗っかるヴォーカルがこれまでになくソウルを感じさせます。今まではサウンドにあわせたようなさっぱりしたテナー・ヴォイスでしたが、円熟されてきたのか、その甘い歌声がときにディープに聞こえます。歌とサウンドの相乗効果でアルバム全体の印象がとてもよくなった傑作。今までのソロ作の中では一番の出来ではないでしょうか。Expansion、Dome 等、UKのモダン・ソウル・ファンにもお勧めできる内容です。

CD thank you sold out

R-0057 FRAGMENT
- FRAGMENT REMIX E.P. VOL.1 (術ノ穴)
A-1)大地に根ざせ 2)強者の詩 3)走ける男 B-1〜3 inst. (ジャケットは黒ジャケに上記の画像ステッカー仕様)

  自主レーベル「術ノ穴」を立ち上げ独自のサウンドを創り出し、その結果Edwinショップの店内BGMに起用されるなどの実績もある埼玉のビートクリエイター・ユニット、Fragment が地元で活躍中のラッパー・プロデューサーのタイプライターの作品3曲をリミックスしアナログ・オンリーでリリース。
  ヒップ・ホップの枠を飛び越えた深みのある音響空間はダブやエレクトロニカ的解釈も取り入れながらも、よりヒップ・ホップの可能性を感じさせる。声ネタや音色の使い方はジャーマン・ニューウェーヴのホルガー・ヒラーやホルガー・チューカイのソロ作にも通じる空間を産み出している注目デュオ。
  これからも枠を飛び出した活躍が期待されます。

12" \1470-

R-0056 RIKO - WHAT'S ON A MAN'S MIND (?)
1)(Intro)Still Here 2)Pimp Scripture 3)Shorty 4)Shorty(Remix) 5)Freaky Fun 6)I Want You 7)All About You 8)Love Triangle 9)Day Dreamer 10)Sunshine 11)Summer Flossin' 12)Let's Married

  まずはジャケットの素晴らしさ!ポートレイトとフォントのセレクト、レイアウトのセンスが抜群。ラテン・アーティスト、ジョー・キハーノの'80sにリリースしたアルバムのジャケを思い起こさせます。
  しっかりしたメロディのあるR&Bスタイルのミディアム〜スロウ中心でファルセットも駆使した癖になるテナー・ヴォイスを聴かせるシンガー(レニー・ウィリアムス似かな)。メロウなラップもおそらく本人。'90s後半のインディ・ソウル・グループを思わせるグループ仕立てのバラード4)以降はマニアも満足の出来。Le Jit の1st を思わせる瞬間もあります。ソング・ライティング、バック・トラック制作にも大部分参加。完全自主制作盤ながら高水準の作品。
  ジャケ買いしても大丈夫、インディ・ソウル・ファンお薦めのニュー・カマー。サウス・カロライナ出身、本名 Stephen 'Riko' Rodoriquez Cason。Miki Bleu並みのシンガーになる予感あり。

CD thank you sold out

R-0055 LUTHER INGRAM - PITY FOR THE LONELY
THE KOKO SINGLES VOL.1 (KENT)
1)You've Got To Give Love To Get Love 2)I Can't Stop 3)Missing You 4)Since You Don't Want Me 5)Oh Baby, You Can Depend On Me 6)Looking For A New Love 7)Pity For The Lonely 8)Puttin' Game Down 9)Since You Don't Want Me(Ver.2) 10)My Honey And me 11)I Can't Stop(Ver.2) 12)Ain't That Lovin' You 13)Home Don't Seem Like Home 14)To The Other Man 15)I'll Just Call You Honey 16)Be Good To Me Baby 17)I'll Love You Until The End 18)Ghetto Train 19)My Honey And Me(Radio Promo)

  今年3月に惜しくも亡くなってしまった中尾彬似の'70sサザン・ソウルの代表的なシンガー、ルーサー・イングラム。後に多くのカバー・ヴァージョンを生んだ傑作「(If Loving You Is Wrong) I Don't Want To Be Right」の不倫ソングがWaldoxyやEcko等の現在のサザン・ソウルのレーベルにノヴェルティっぽいものも含めたいわゆるCheatin'ものを熱心にリリースしているなどの影響を与え続けています。そのルーサーの絶頂期ココに残した作品がコンピリートでCD化されていくようです。まずはシングル・コレクション第一弾'66〜'71年。
  オープニングはもちろんココ一(カレー屋じゃないよ)レアなシングル1)、2)。メンフィス録音でスタックス・タイプのグレイト・ジャンプ・ナンバー。上記のヒット曲のおかげでその後どうしてもディープ・バラードを得意としていましたが、若き'60sにはこんなゴキゲンなアップ〜ミディアムの名作を録音しています。それと4)などはサム・クックの影響もモロに窺えます。このハイテナー・ヴォイスは正にサム・クック・フォローワーですね。あとシングル・オンリーのナンバーの他、アルバム収録ナンバーでももちろんリアレンジされる前のシングル・ヴァージョン(これがまたアルバム・バージョンと雰囲気が違っていいんです)で収められています。
  このCDをリリースした英ケントはココとのライセンス契約を取ることができたようなので、シングル・オンリーのコンピやトミー・テイト等のリリース、期待しております。

CD\2190-

R-0054 RICHARD THOMPSON - SWEET WARRIOR(PROPER / P-VINE)
1)Needle And Thread 2)I'll Never Give It Up 3)Take Care The Road You Choose 4)Mr.Stupid 5)Dad's Gonna Kill Me 6)Poopy-REd 7)Bad Monkey 8)Francesca 9)Too Late To Come Fishing 10)Sneaky Boy 11)She Sang Angels To Rest 12)Johnny's Far Away 13)Guns Are The Tongues 14)Subset Song 15)Dust And Wine 16)Any Old Body

  フェアポート・コンベンションでの活動から40年になるそうです、英シンガー・ソングライター/ギタリストのリチャード・トンプソン。'07年作が先日リリースされました。今回は旧知のダニー・トンプソンと西海岸のミュージシャンとのバンド・スタイルの作品。彼のバンド・スタイルの作品というと'80s後半のミッチェル・フルーム・プロデュース作の頃が日本でもよく紹介されていましたが、今回の作品はあの独特の音響効果の作品よりもう少し前、'83年の「Hand Of Kindness」あたりのアレンジを米西海岸で仕上げた感じです。バラエティなアレンジながらRT節の歌がズラリと並んでいます。プロデュースは長年彼と同行を共にしているツアー・マネージャー/PAエンジニアのサイモン・タサーノという人物。痒い処に手が届く仲、ですね。納得。近年の作品の中での傑作ではないでしょうか?
  録音の地から分かるように、彼はロス・アンジェルス在住。そのせいか歌詞の内容もメッセージ色が強いものが多く、歌詞・対訳完備の日本盤が役に立ちますね(ボーナス・トラックも2曲プラス)。

CD\2520-

R-0053 BALLADS - THE GIFT OF LOVE (P-VINE)
- CONFESSING THE FEELING (P-VINE)
1)God Bless Our Love 2)You're The One 3)Just A Little Understanding 4)I Love You, Yeah 5)Forever 6)Wish I Knew 7)The Gift Of Love 8)I'm Nothing Without Love 9)My Baby Know How To Love Her Man 10)Weakspot 11)Hey Diddle Diddle 12)Goonight My Love 13)I Can't See Your Love(Foe The Tears In My Eyes)part.1 14)part.2 15)Right Track part.1 16)part.2 17)God Bless Our Love part.1 18)part.2 19)I Love You, Yeah(previously unreleased take) 20)I Hope Never Fall In Love 21)Do It Now

1)Wait 2)Where We Go From Here 3)Baby, I'm For Real 4)Three Times 5)Your Love 6)Cofessing The Feeling 7)Loving You Isn't Enough 8)Butterfly 9)Don't Touch That Dial 10)Damaging 11)Treat Me Like YOur Woman 12)Dizzy World 13)What Will Be, Will Be 14)Will You Be Here 15)Sure Feel Like Love 16)Angel Baby

  日本のコーラス・グループ・ファンには特に思い入れのあるグループ、バラッズ。ようやくCD化されました!
  まずは'69年西海岸のヴェンチャー('70sのNYのレーベルとは別)からリリースされた「The Gift Of Love」。西海岸のレーベルながら元モータウンのスタッフが多く絡んでいるため、シカゴやデトロイト・ソウルの雰囲気を漂わせながら、コーラス・グループの伝統に則った正統派ソウル・アルバムに仕上がっています。@CKグループ名どおりバラードでの実力は超一品。アップ・テンポもノーザン・ソウル・シーンで人気のMNはじめモータウン・マナーなダンス・ナンバーでしっかりリード・ヴォーカル、コーラスを聴かせます。
  そして「Cofessing The Feeling」。'80に日本でのみリリースされたアルバム。日本のファンが特に待ち望んだCD化というのはそのわけです。「Gift OF Love」以降のシングルと'80当時の録音で構成されたアルバム。こちらもファルセット・リードの甘茶ナンバー、バリトン・リードとの絡みよるコーラス・グループ特有の醍醐味、'70sソウルの華麗なサウンドと相まってソウルの魅力を十二分に味わうことができます。かつての日本のみのレコードは海外のソウル・ファンからも問い合わせが定期的にあった貴重盤。
  そして今回のCD化では各盤共ボーナス・トラックも追加、紙ジャケット仕様でリリース。これはマニアの方だけでなく、ソウルのコーラス・グループを聴いてみたいと思われているビギナーの方にも自信を持ってお薦めできるCDです。テンプテーションズ、ドラマティックス、デルズ・ファンからウィスパーズ、マンハッタンズ好みの方にも聴いていただきたい。

CD各\2520-

R-0052 LOUDON WAINWRIGHT V - STRANGE WEIRDOS (CONCORD)
1)Grey In L.A. 2)You Can't Fail Me Now 3)Daughter 4)Ypsilanti 5)So Much Good 6)Valley Morning 7)X.Or Y. 8)Final Frontier 9)Feel So Good 10)Lullaby 11)Naomi 12)Doin' The Math 13)Strange Weirdos 14)Passion Play

  コミカルな歌詞が特徴の米ベテラン・シンガー・ソング・ライター、若い方にはルーファス、マーサ・ウェンライトの父といったほうが分かりやすいでしょうか、ラウドン・ウェンライトVの'07年作がリリースされました。
  前作'05年作はビル・フリーゼルやジム・ケルトナーがバックの重心の低いサウンドでの傑作をリリースしていましたが、今回は若手で幅広い活動をしているシンガー・ソングライター、ジョー・ヘンリーがプロデュース。ラウドン節にきめ細かく立体感のあるアレンジを施し、イメージを壊すことなく今までより多くのリスナー層に聞かせる意欲が感じられます。
  今回珍しくカバーを演っており、Hはモーズ・アリソン、そしてびっくりBはピーター・ブレグヴァッド(元スラップ・ハッピー)のキュートな作品。原曲は未聴なのですがこちらはラウドン本人作と思わせる違和感の無いアレンジが決め手。なおこの曲含む3曲に以前のライブ盤で共演もあったヴァン・ダイク・パークス参加。まもなく新作到着が楽しみな、お馴染みリチャード・トンプソンも3曲参加。今年のベスト10候補アルバム。
  ラウドン本人はミュージシャンとしての活動の他、俳優としても活躍中でティム・バートンの映画「ビッグ・フィッシュ」や音楽ファンは見逃せないTVドラマ・シリーズ「アリーMYラブ」にも出演しており、このアルバムも映画「Knocked Up」のサントラ的扱い、その映画にも本人が出演しているそうです。こちらも楽しみですね。

CD thank you sold out

R-0051 JESSE DAYTON - SOUTH AUSTIN SESSIONS (STAG)
1)Loretta 2)Mexican Blackbird 3)Why Do I Love You 4)Sometimes 5)Roadworn & Weary 6)Cornbread, Peas and Black Molassas 7)Swan Song 8)Waymore's Blues 9)Coco Loco 10)Where The Beer Keeps Flowin'

  オルタナ・カントリー(ってジャンルがイマイチ分かっていないのです、実は)界の二枚目シンガー、ジェシ・デイトン。このCDは昨年春リリースでPITS店主2006年ベスト10入りの愛聴盤。久々に再入荷しましたので遅ればせながら紹介します。
  彼の'06年リリース作、実はそれまでリリースしたアルバム等のアウト・テイク集。かなりソウル〜R&B、テックス・メックス色が強いと思ったら他のオリジナル・アルバムには不釣合いな曲で収録されなかったものばかりが集められています。これがいい。例えればダグ・サームの「Juke Box Music」の演奏で、リード・ヴォーカルがジョン・ハイアットだったらこんな感じじゃないかな、と思わせる米南西部ルーツ・ミュージック。
  きっとプロモーション的によりカントリー色の強い作品が求められているのでしょうが、このCDに収められたリラックスしていながらも完成度の高い曲はアウトテイク集なんていうのはもったいない!定期的にこの路線での作品をリリースしていただきたい。

CD\2490-

R-0050 THE 5 ROYALES - CATCH THAT TEARDROP (ACE)
1)Show Me 2)Not Going To Cry 3)Catch That Teardrop 4)What's In The Heart 5)Take Me With You Baby 6)Please Please Please 7)If You Don't Need Me 8)Goof Ball 9)She Did Me Wrong 10)Much In Need 11)I Got To Know 12)They Don't Know 13)I'm Gonna Tell Them 14)I Want It Like That 15)Solid Rock 16)I'm A Cool Teenager(Undubbed Version) 17)Everybody Knows 18)Now Baby Don't Do It 19)Please, Please Be Mine 20)Rain Drops Keep A Fallin' 21)Jail Bird 22)Send Me Somebody 23)Here It 'Tis, Right Here 24)Come On Let's Have A Good Time 25)I'm A Cool Teenager 26)Mr.Moon Man Part.1&2 27)Time For Everything 28)It Won't Be Long(issued as Soul House)

  '50sからドゥー・ワップ/R&Bコーラス・グループとして活躍していたファイヴ・ロイヤルズの'60sメンフィスのHouse Of Blues で制作された音源集('60〜'64)にメンバーでありメインのソング・ライターでもあるEl Pauling と Royal Abbit のソロ音源(Federal作品)を収めたCD。
  House Of Bluesといえば後のロイヤル・スタジオ/ハイ・サウンドを設立するウィーリー・ミッチェルのバンドがハウス・バンド。もちろんこのファイブ・ロイヤルズの音源も彼らがバックを務めR&Bとソウルの過渡期「Birth of Soul」当時のサウンド、雰囲気がムンムンとしています。その影響か特にバラードではヴォーカル、コーラスもディープなスタイルも増えてきます。
  そして後のメンフィス・サウンドに多大な影響を与えたギタリストでもある El Pauling の作品もまとめての収録。スタックス・サウンド(特にステーヴ・クロッパー)のルーツを知るには重要な音源です。
  以前Pヴァイン・ファン・クラブからHouse Of Blues音源のみのCDが通販のみで出ていましたが、ソロ音源も加え、ブックレットの貴重な写真も嬉しいCD化です。

The 5 Royales / It's Hard But It's Fair (Ace)
  ちなみに左のCDは今回ご紹介のHouse Of Blues 以前、King/Federal 録音の作品を収めたCD。彼らの'50sドゥー・ワップ/R&B・コーラスがたっぷり聞くことができます。彼らの代表ナンバー「Dedicated To The One」やジェームス・ブラウンのカバー・ヴァージョンでも有名な「Think」等全26曲収録。

5royales

CD\2190-

R-0049 ELGINS - MOTOWN ANTHOLOGY (UNIVERSAL)
Dics1 1)Daring Baby 2)In The Midnight Hour 3)Heaven Must Have Sent You 4)I Understand My Man 5)Good Lovin' 6)It's Gonna Be Hard Times 7)Put Yourself In My Arms 8)634-5789 9)No Times for tears 10)How Sweet it Is (To Be Loved By You) 11)Stay In My Lonely Arms 12)When A Man Loves A Woman 13)It's A Man's Man's Man's World (But It Wouldn't Be Without A Woman) 14)For Your Precious Love 15)I Still Love You 15)I Still Love You 16)That's The Night The Love Died 17)Love (Is The Answer) 18)It's Been A Long Long Time(A Long Time) 19)All For Just Lovin' You 20)My 2 Arms - You =Tears 21)Thank You Love 22)Let's Give Love Another Chance 23)Another Hurt Like This 24)WhenYou Are Available 25)Life Can Be Beautiful When You're In Love 27)Love Where Are You Hiding Disc2 1)Request Of A Fool 2)Don't You Know I Love You Baby 3)Your Baby's Back 4)All I Got 5)Boo Hoo(You Got Me Cryin' Over You) 6)First Try At Love 7)Party Time 8)Until I Lost you 9)Camel Walk 10)It's Gonna Be Hard Times 11)Lonely Boy 12)I Feel So Fine 13)I Want To Be With You 14)Let The Groove Roll On 15)You Say You Love Me 16)They Say You Don't Care 17)Do You Know What I'm Talking About 18)Put Yourself In My Place 19)Darling Baby 20)Heaven Must Have Sent You 21)Stay In My Lonley Arms 22)I UnderStand My Man 23)It's Been A Long Long Time (A Long Time)

  英ユニヴァーサルのモータウン・リイシュー・シリーズ、今回は女性シンガー、サンドラ・マレット(エドワーズ)がフロントのエルジンズ、モータウン傘下V.I.P.からの唯一のアルバム(Disc 1@〜K)に未発表、全身グループ、ダウンビーツ、サンドラのソロ名義の音源等をぎっしり2枚組50曲収めた現在でのモータウン・コンプリート集。
  タイトルナンバー「Darling Baby」や'70s英でのリヴァイヴァルヒット「Heaven Must Have Sent You」収録の今回正規初CD化の上記アルバム「Darling Baby」はH-D-H中心の楽曲で'60モータウン・サウンドがたっぷり楽しめます。アップ・テンポではいかにもモータウン・フィーメイル・シンガーっぽく、ミディアム・バラードではグラディス・ナイトやキム・ウェストンに負けない深みのある個性を生かした歌唱。未発表ではこれぞフランク・ウィルソン・アレンジな1-Pが聴きもの。そしてジャケットをはじめとする収録ポートレイトの美しいこと!
  復活後の英モーターシティ盤(アルバム2枚でしたか)に手を出す前に、既にそれから手を出してしまった方にも、こちらを聴いていただきたいですね。

2CD\3490-

R-0048 FLO & EDDIE
- ROCKSTEADY WITH FLO & EDDIE (EPIPHANY)
1)Prisner of Love 2)Swing And Dine 3)Stop 4)Moving Away 5)Pearl 6)Dancing Mood 7)Party Time 8)Sitting In The Park 9)Rock With Me 10)Those Guys 11)Just Like A River 12)Happy Together

  先日のランキン・タクシー「ナッティ・ジャマイカ」(FM802 金曜.26:00〜28:00)で流れていて、思い出したかのようにPITS店内でへヴィ・ローテーションの一枚。アメリカン・ポップス・グループのタートルズの初期及びリユニオン後現在の主要メンバーで、フランク・ザッパのマザー・オヴ・インヴェイションに参加していたことでも知られるデュオ・ヴォーカル・グループ、フロー&エディーの'81年にリリースされたロックステディ・アルバム。
  二人がジャマイカはキングストンのタフ・コング・スタジオに出向いての録音。オーガスタス・パブロ(org.,piano)、アストン・バレット(b.)、カールトン・デイヴィス(dr.)らをバックにロックステディの名曲をカバー(というよりR&B、ソウルのロックステディ・カバーをカバー、、、ややこし)。当時の本場ジャマイカン・サウンドながら二人のコーラスが乗っかると怪しさが薄れるのは、パトワ訛りがないからか、などと思いましたが、上手すぎるんだよね、本家より。発売された当時はそこが少し物足りなく感じましたが(なんてディープ・ファンクな意見)、後に聞き返すとさすが一流、リピートで聴き続けてしまうほどはまります。ラストはタートルズ時代の大ヒット「Happy Tgether」のもちろんロックステディヴァージョン。
  W(ダブルU)も将来こんな内容、ジャケのアルバムで復活するような気がする今日この頃。

CD thank you sold out

R-0047 カルトGSコレクション日活編A東京ア・ゴーゴー!(Solid)
1)青春ア・ゴー・ゴーのテーマ 2)ジュディ・オング&ヤング&フレッシュ - 青春ア・ゴー・ゴー 3)山内賢・和泉雅子 - 二人の銀座 4)山内賢・和泉雅子 - 東京ナイト 5)ジュディ・オング - セイ・ママ 6)ジュディ・オング - リトル・ロビー 7)奥村チヨ - 北国の青い空 8)ヤング&フレッシュ - 涙くんさよなら 9)和泉雅子 - 踊りたいわ 10)バニーガールズ - 甘えてみたい 11)志摩ちなみ - 夜といっしょに 12)太陽が泣いている 13)尾藤イサオ - 愛の苦しみ 14)尾藤イサオ - ちぎれた涙 15)ジョニー・ティロットソン - バラが咲いた 16)ジョニー・ティロットソン - 涙くんさよなら 17)ヤング&フレッシュ - 二人の銀座 18)ヤング&フレッシュ - きっと何処かに 19)トニーズ - 夕陽はるかに 20)ヤング&フレッシュ - 初恋の人 21)山内賢 - 建のロック 22)高木たかし - 東京ア・ゴー・ゴー

  このコンピレーションは日活映画「青春ア・ゴー・ゴー」('66)「二人の銀座」('67)「東京ナイト」('67)「紅の流れ星」('67)「涙くんさよなら」('66)「夕陽が泣いている」('67)から映画用に製作されたマスター音源を最新リマスタリングで収録。未レコード化の音源、または正式にリリースされた音源とは別ヴァージョンで、より臨場感のあるヴァージョンが多く、以前からファンに評価されてきたものが多く収録されています。
  スパイダーズをバックに彼らの曲を歌うジュディ・オングのE、奥村チヨのヒット曲F(もちろんヴァージョン違い)、「二人の銀座」に出演の3人娘が歌うI、米ブリル・ビルディング期の大ヒット・シンガー、ジョニー・ティロットソンが「涙くんさよなら」出演時のみの邦楽カバー曲NO等、貴重かつ聞き応えのあるナンバーが収録されています。個人的には正式リリース音源すらきっちりとした形でリイシューされない尾藤イサオLMが嬉しい収録。
  そして監修は御馴染み、黒沢進氏。先日亡くなってしまいました。黒沢氏が邦楽の再評価・再発CDリリースに残した功績は今まで監修したCDの数以上のものではないでしょうか?GSを中心に昭和中期以降の邦楽を伝説としてではなく、具体的に後世の人に残していく努力をし続けてきた方でしょう。このCDは彼の残した偉業を体で楽しむことのできる一枚です。

CD\2625-

R-0046 V.A. - MACON SOUL SOUP (GRAPEVINE)
1)Matt Brown - Thank You Baby 2)Nancy Butts - I Can't Love But One Man At A Time 3)Jimmy Braswell - This Time It's Got To Be For Real 4)Jimmy Lee Bryant - I Want To Hold You 5)Matt Brown - Sweet Thing 6)Nancy Butts - Only One Love 7)Ronnie Miller - I Owe You Love 8)Nancy Butts - Too Many Yesterdays 9)Matt Brown - Every Day (I Love You Just A Little Bit More) 10)Jimmy Le Bryant - My Little Girl 11)Jimmy Braswell - Time Waits For No Man 12)Nancy Butts - Letter Full Of Tears 13)Ronnie Miller - Listen To The Music 14)Matt Brown - Baby I'm A Want you 15)Nancy Butts - I've Been Blind Too Long 16)Nancy Butts - I've Been Blind Too Long (Instrumental) 17)Alice Rozier & Little Joe - I Love You 18)Alice & Little Joe - I'm Gonna Hold On To You 19)The Flintstones - Ruby 20)The Flintstones - Flintstones 21)Thomas Bailey & The Flintstones Band - I Need You (Most Of All) 22)Thomas Bailey & The Flintstone Band - The Flintstone Shuffle

  ノーザン〜モダン・ソウルからファンク、サザン・ソウルまで熱心な発掘でコンピレーションをリリースし続ける英グレープヴァインからサザン・ソウルの新編コンピがリリースされました。ジョージア州メイコンでHemp Swain なる人物が興した'60s中期から'70s中期のインディ・ソウル・レーベル、Jar-Val、Stone のコンピ。
  やはり今回の目玉はケントからリリースされたKing/Federalのディープ・ソウル・コンピでも収録されたあのカルト・ディープ・ソウル・シンガー、トーマス・ベイリーでしょう。21)はディープ・ソウル・ファン必聴の極上バラード。そして続く22)はディープ・ファンク・ファンも飛びつくボトムのブッ太いミディアム・ファンク。その他ジミー・ブラッズウェル、マット・ブラウン、ロニー・ミラーの熱唱、ナンシー・バッツの素晴らしいフィーメイル・ディープ・ナンバーがごっそり収録。
  そんな中にキー・オヴ・Zなジミー・リー・ブライアントも収録されてしまっていますが、「なんやねん、これ」などと目くじらを立てずに、脂っこい満漢全席の中のゲテモノ料理の一品と思ってニヤニヤして聴いてみませんか?ほとんどは極上サザン・ソウルですんで。

CD thank you sold out

R-0045 GRAHAM PARKER - DON'T TELL COLUMBUS
(BLOODSHOT)
1)Discovered America 2)England's Latest Clown 3)Ambiguous 4)The Other Side Of The Reservior 5)Suspension Bridge 6)Love Or Delusion 7)Total Eclipse Of The Moon 8)Stick To The Plan 9)Somebody Saved Me 10)Hard Side Of The Rain 11)Bullet Of Redemption 12)All Being Well

  パブロック・シーンからブリンズレー・シュワルツ率いるルーモアと共にレコード・デヴューし、コンスタントに作品をリリースしながら活動を続けるシンガー、グラハム・パーカー。最近はR&R/ガレージ・スタイル、フォーク・ロック・スタイル、ソロでの弾き語り(主にライブ録音)スタイルの3パターンでの作品が発表されていますが、この'07年作は二番目のフォーク・ロック・スタイル。近年の活躍を支えるバック・ミュージシャンとのバンド・スタイルのサウンドはアーシーなシンガー・ソングライターものとして聴き応えいっぱいです。ますますディラン化していく@、GやGP節たっぷりのD等(ボーナストラックにカバーナンバーが収録されていなくても)ファンは大満足の充実作。シンガー・ソングライターものが好きな方にも是非聴いていただきたい。

CD\2390-

R-0044 サイプレス上野とロベルト吉野 - ドリーム (ZZ Pro.)
1)イントロT 2)イントロU 3)Bay Dream〜from課外授業〜 4)LET'S GO 遊ぼうZE 5)P.E.A.C.E〜憤慨リポート〜 6)バウンス祭り feat.BIGROBOSKI a.k.a.ロボ宙 7)魔太郎が来る! 8)音楽遊び feat.SHINGO☆西成 9)アツメノお湯ソレハ熱湯 10)契り pt.2 11)ナオヒロック ON THE MIC 12)ロメロSP(吊り天井) 13)徘徊ブルース feat.MIC大将 14)LOVE SONG feat.TARO SOUL 15)おかしな話 16)横浜 x 藤沢 酒飲みRAP feat.DEEP SAWER 17)ハズレモン 18)貸借(PAY BACK)'07 feat.POCHOMUKIN a.k.a.FREAKY随喜

  現在PITSへヴィー・ローテーションCD。横浜ドリームランドの幻想を見るようなユーモアのあるとっぽさを聞かせてくれるMCのサイプレス上野とDJのロベルト吉野の2人組ヒップ・ホップ・デュオ。地に足の着いたライムはコアなヒップ・ホップ・リスナーでなくても楽しめ、かつネタの使い方は原曲の内容を生かした「分かってる」セレクト。憎い!
  ヒップ・ホップが出てきた時のD.I.Y.なドキドキな感じと現在のJヒップ・ホップの独自の発展の両方を高水準の楽曲で聞かせてくれる注目ユニット。あっという間にブレイクしそうな予感です。今、聞き逃し厳禁!これも「ドリームランド入り口ぃ!」な音楽。
  Yahoo動画での「平成元祖天才バカボン」を観ながら聴くのにぴったり。ちなみに我が週末のテーマ曲はO(ほんまに週末だけか〜)。
  カクバリズムからの反則7インチ「GET MONE\」も使える一枚!

CD\2625-

R-0043 SHARON TANDY
- YOU GOTTA BELIEVE IT'S...SARON TANDY (BIG BEAT)
1)You've Gotta Believe It 2)Hold On 3)I Can't Get Over 4)Our Day Will Come 5)Perhaps Not Forever 6)One Way Street 7)Hurry Hurry Choo Choo 8)Daughter Of The Sun 9)Toe Hold 10)Love Is Not A Simple Affair 11)Look And Find 12)I Wanna Be Your Baby 13)The Way She Looks At You 14)Hurtin' Me 15)For A Little While 16)Stay With Me 17)I've Found Love 18)Move A Little Closer 19)Gotta Get Enough Time 20)Border Town 21)Things Get Better 22)World 23)He'll Hurt Me 24)Now That You've Gone 25)Somebody Speaks Your Name 26)Two Can Make It Together

  英'60後半のいわゆるスィンギン・ロンドン時代のフィーメイル・シンガー、シャロン・タンディのコレクション。モッズ・アンセム「Hold On」2)や多くの作品に参加しているゴードン・ハスケル(後のキング・クリムゾン)らの'60sロンドン・サイケなサウンドにぴったりの歌声。映画「茂みの中の欲望」のムードです。ジュリー・ドリスコールよりもポップな印象かな。
  そしてなんと未発表曲を含む数曲がスタックス録音があるのです。'67のStax/Volt 欧ツアーの前座に参加したこと(と彼女の所属レーベルが当時英でのStax配給会社のPolygram UKだった)がきっかけでトム・ダウド・プロデュースの元、ブッカー・T&MG'sやアイザック・ヘイズがバックで3),6),9),12),15),18),21)(当時リリースは3),9)のシングル一枚のみ〜当初米Staxからもリリース予定だったのがキャンセルされたとのこと)を録音。これがアーシーなスタックス・サウンドにガール・ヴォーカル特有のダブル・トラックのヴォーカルが乗るなんとも独特な雰囲気。
  '60sブリティッシュ〜モッズ・ファンもガール・ヴォーカル・ファンもソウル・ファンも気になるCDです。あ、「Get Happy!」の頃のエルヴィス・コステロにも通じる英ブルー・アイド・ソウル・CD。

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R-0042 SOLMON BURKE - PROUD MARY (REV-OLA)
1)Proud Mary 2)These Arms of Mine 3)I'll Be Doggone 4)How Big A Fool(Can A Fool Be) 5)Don't Wait Too Long 6)That Lucky Old Sun 7)Uptight Good Woman 8)I Can't Stop 9)Please Send Me Someone To Love 10)What Am I Living For

  映画「ライトニング・イン・ア・ボトル」での大フィーチャーやメジャー配給での近作など、現在も活躍中のベテラン・ディープ・ソウル・シンガー、ソロモン・バーク。有名なのは'60sアトランティック・アトコでの作品ですが、その後のベルに移籍、'69年にリリースされた隠れた名盤がオリジナル・ジャケットでリマスターCD化。以前米サンデイズドからこの作品を含むベル時代の録音集が出ていましたが、個人的には思い入れの深いオリジナル・ジャケットでのCD化が嬉しい限り。マッスル・ショールズ録音、ダン・ペン=スプーナー・オールダムも楽曲提供されたサザン・ソウル・テイストいっぱいの作品。スワンプ・ロック・ファンの方にもお薦めです。タイトル・ナンバーはもちろんC.C.R.の大ヒット・ナンバー。彼の歌唱もバックのサウンドとのコンビネーションが抜群のディープ・スタイル。アトランティック以外の録音を聴きたい方は是非体験していただきたい、です。

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R-0041 吾妻光良 - ブルース飲むバカ 歌うバカ 増補改訂版
(ブルース・インターアクションズ)

  日本の一流ジャイヴ・ブルース・ビッグ・バンドを率いて活動を続けるギター/ヴォーカリストの吾妻光良氏が音楽誌を中心に発表した文章を集めた名著(初版は'93年)が遂に復刻されました。
  B.B.キング、アルバート・コリンズからスリム・ゲイラード、スヌーク・イーグリンまでの冷や汗、または和気藹々のインタヴューからブルース交遊録、遊行録など、ブルースに絡めた事柄をときに濃く、時に薄く取り上げ、著者の人柄の出た文章で綴っています。ブルースに詳しくなくても楽しく読むことのできる、知っていればより面白い、そしてブルースの入門にもなる一冊。
  あるいは「吾妻光良的こころ」。小沢昭一のストリッパーやトルコ嬢がブルース・ギタリストやホンカーになっていると思えば、より分かりにくい?
  今回改訂版ということで装丁、価格も変更。より多くの方に読んでもらえそうです。さて、この次は「プレイヤー」誌に連載されていた「ブルースギター講座」を新書で出版、を強く望みます。

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