Vol.001
「陶芸のこと」よってらっしゃい見てらっしゃい。ィヨウコソ!
こんな呼び込みではとても芸術品の製造販売所って感じはしませんが、マッ!そんな硬いことは言わずに
遊んでいってください。とんでもない先生に師事していただいたわりには何故か酒器ばかり作りおってに。
このページはNo.241〜247の作品を紹介しています
作品以外のこと
作品の一覧は
以前の作品の
"すべての作品を一覧で見る"
[No.248] 大皿・5 価格 ● '24. 4. 1 up
78 x 264 mm
いわゆる大皿・・と言うべき私の基準では現在の配合比で使っている粘土の性質上、翼の張り出しが10cm以上で直径はおおよそ30cmの轆轤成型を言います。。
粘土の性質には学童用粘土などのように翼が15cmくらい張り出しても強靭な粘性で翼が垂れ下がらないものもあります。
私は焼き上がり素地の風合いを求めるため粘性の低い粘土も混練りしているのです。ですから翼をそれより伸ばしてしまうと成形中に翼が垂れ下がってきてしまうのです。
そして先日まで友人たちの協力の元、成形するための基本的な轆轤に施す器具を完成させました。しかしこの後の工程における準備品はまだそろっていません。
次に必要な道具は高台削り・・のための補助具。それからもうひとつ重要なものは最後の釉薬掛けの道具、重い皿を片手で高台部だけをつまんで薬掛けは体力的にできません。
それやこれ、結局大皿を作るためにはまだ多くの工夫をしていかなければなりません。今はそんな補助道具の無いままに言葉に言い尽くせない努力によって何とかものにしているのです。
ところでこの製品の直径ですが成形した時には300mmで作っていますがご存じのように焼き締め収縮・・と言ってこの粘土では約85〜90%の縮小品となるのです。
次回の更新は 5月 1日となります
[No.247] 張り合わせによる器 価格 ● '24. 3. 1 up
70 x 95 mm
まだ私の中にはトラウマ的存在として頭の中にはしっかりと記憶されている失敗の連続。
そう、皆さんのなかにも覚えていらっしゃる方もあろうかと思います。まさしくこの形の数々です。
この器の作り方は薄く延ばした板状の粘土を型紙に合わせて切りそろえ粘土が半乾きしたころにそれぞれを組み立てて泥状の粘土を接着剤代わりに張り合わせます。
そうしていくつか作ってみたところ乾燥する段階で2個壊れ、素焼きの段階で2個壊れ、本焼きの段階で残り全てが壊れてしまった経緯があります。
また同じものに挑戦してみました。しかし今度は以前の物より1/ 3 程小さく作りました。
思った通り、これたった一つしか作りませんでしたが大きくなるに従って乾燥むらによる歪が原因だったことが分かりました。
次回の更新は 4月 1日となります
[No.246] 三点セット・・? 価格 ● '24. 2. 1 up
それぞれ約 φ 160 mm
最近陶芸に対する気持ちの方向性が私なりの進路として確定してきました。
ひところ陶芸・・・芸術・・・崇高なものに対する憧憬・・と言った気持が強かったような気がしました。
しかしこの陶芸というやつなかなかに面白い。しかも手短に私の身の回りを埋め尽くしてしかも生活を楽しくしてくれる。それでいいのだ!!。
何も両手にかざして敬いながら鑑賞しても、ちっともつまらない。むしろ・・あっ!!手が滑って落っことしてしまった・・。それが生活の一部なのです。
このところ各地でかなりの地震が発生します。例えば・・たとえばだよ、この3点、茶のみ茶碗、ご飯茶碗、ぐい呑み茶碗さえ持って逃げれば多少は気やすめになれないかな〜。
確かに紙の皿、発泡スチロールやアルミの器での食事の様子をテレビで見るにつけ暖かい飯の温かみがかなり違うと思う俺はせめてこの三点をもって避難所に行こう。
次回の更新は 3月 1日となります
No.245「 壺 」価格 ● 円 '24. 1. 1 up
( 210 X 270 mm)
新年明けましておめでとうございます
本年もよろしくお願いいたします。
本年もこの「陶芸のこと」宜しく御ひいきしていただけるようチャレンジする所存です。
昨年の目標は大皿を作る・・ということでそのための周辺の作業環境など整備しながら作陶してきました。
そして挑戦してきた大皿の制作も成形の段階で約7割の失敗・・、そして素焼きでの失敗が2割・・・本焼きでの失敗がさらに0、5割。20個作って残ったのが一つ・・・と言った塩梅です。
まあ、そんな失敗は克服していけば解決できることですしましてや成形段階の失敗はまだその素材もまた粘土に戻せる段階ですから全く問題ありません。場数を踏んでいくことで必ず日の目を見る境地にたどり着くはずです。
さて、そう思うと今年の目標はいわゆる「ふくろ物・・」ともいうべき代物。下部はふっくらとしていて上部は鶴の首・・とでも申しましょうか、形状は様々で貧乏徳利をはじめとして昔から容器として盛んに使われてきたしろものです。
職人としての陶工はいともたやすくそんなものをあれよあれよ‥と言う間に成形してしまいます。昭和の初期、どんな貧しい家庭でもそんな容器の一つや二つは転がっていた時代がありました。
詰りそれだけ優れた陶工がごろごろいて作っていた証なのです。オレもそんな仲間にいつかは入れたらいいな。
次回の更新は 2月 1日となります
[No.244] はしおきの皿 価格 ● '23. 12. 1 up
それぞれ約 φ 160 mm
今までインターネットなるものに無縁であったSNSの世界もスマートフォンの普及によってその楽しさと便利さで瞬く間に庶民の生活の道具にとって代わりました。
そんな友人から情報が来ました「今テレビを見ていて『ぶらり途中下車の旅』を見ていたら面白いお皿を見つけたからあなたの制作のヒントになれば・・」
早速作ってみましたがなんともまあ遊び心から使う‥と言う手はありそうですが今回の作品は注文も受けませんし今後作る気になれません。
箸置き兼用のお皿をネットで画像検索するとかなりの種類が登場します。まあ、箸置きのみの美しさから言えば中途半端な不自然さが先走りがちです。
自分で使ってみるに・・・う〜ん、だらしのない酒呑みの面倒くさがりやに打ってつけの印象です。(笑)
次回の更新は 1月 1日となります
[No.243] コーヒーカップ3 価格 各 500円 '23. 11. 1 up
それぞれ約 70 mm X 40 mm
猛暑の夏が終わって7か月ぶりに窯に火を入れました。ときにこの窯での火入れは58回目になります。
まあ私は本職の陶芸家ではないのもあるせいでしょうかち密な計算によってそれぞれの工程をこなしているのではないのでいつの回にも予想外のこんなはずではなかった‥と言うことが出ます。
それでも出来上がった器には多少の計算違いによって生まれたとしても窯のふたを開けたときには「ようこそ・・いらっしゃい」と言わずにはいられません。
そう、今日も少し釉薬が溶けすぎたしもう少し薄着でもよかったかな…と思いながらもこの頃の気候の変化を見れば、うんちょうどこれくらいが暖かく感じられてこれでいいのだ。
こうして写真撮影をしてみるとオヤ・・、後ろに映り込むハゼの木の葉も色づいていますね。
次回の更新は 12月 1日となります
[No.242] 杯三点 価格 各 500円 '23. 10. 1 up
それぞれ約 70 mm X 40 mm
やっと10月の声を聞いて暑さも収まってきた感じでした。とにかく今年は9月になっても暑さは衰えずとうとう東京の真夏日は90日を超えてしまったといいます。
そんな折の酒税法の改定ですがどうやら税率変更で私たち日本酒党にはうれしい減税処置!!となるようです。だからたくさん呑めるという発想には至りません。
やはりおいしく飲める季節は気候に左右されそうな気がします。そんな意味でもこの人肌恋しい季節・・哺乳類の人類として嬉しい日本酒のシーズンが巡ってきた感じがします。
若い人の中にはいきなり喉ごしの・・・お酒の味を好む傾向もあります。しかし清酒はやはりその醸造における香り、そして含んだときの豊潤さ、そして呑み込んだときから伝わる五臓六腑のたおやかな刺激に尽きるでしょう。
昔からある酒器・・盃はそう言った楽しみを味わうのにうってつけの形態をしているのです。是非お酒を盃で呑んでみてください。
次回の更新は 11月 1日となります
[No.241] 茶碗 価格 1000円 '23. 9. 1 up
100 mm X 60 mm
この一年、陶芸に関する反省として大皿に挑戦してきたことにかなりの労力と時間を要してきました。
それはそれで挑戦することにより多くの技量不足も判りましたし数撃てば当たることも感じました。改めて綿々と作陶し続けてきた陶工たちの質の高さに頭の下がる思いをしてきました。
気が付けばフッと秋を感じられる季節がまた巡ってきました。陶芸の原点はなんといってもお茶碗ではないでしょうか。
両手のひらに包み込んでお茶をいただくとき改めて無であった土に形を与えて火にかざして水の漏れない器になっていることに愛おしさを感じます。
そして温もりのある釉薬に控えめな彩色が高貴な香りをもたらしてくれます。陶芸をやってきてホントに良かったと思える瞬間です。
次回の更新は 10月 1日となります
以前の作品の