| 集合住宅についての考え* | |
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4−3.うさぎ小屋からの脱却 戦後のニュータウン計画でつくられた団地は、当時、時代の先端を行く住 まいとしてもてはやされました。DK+n(個室)の型式は、その後の公 営住宅や民間分譲集合住宅にも影響を与え、“LDK+n”という表現は 今日もなお、生き続けています。しかしながら当時から、日本を訪れる外 国人の目から見れば、「うさぎ小屋」「鳥の巣箱」と揶揄され、各住戸の 狭さや、プランの構成ばかりではなく、その単調な住棟配置についても、 批判の対象となりました。とにかく量産を急がれた当時の状況の中では、 コストを含めてやむを得ない一面もあったと言えますが、残念な事は、建 築関係者ばかりではなく、一般の方も含めて、集合住宅に対するイメージ の原点となってしまったことです。 これからの新しい集合住宅を発想するためには、設計者ばかりでなく、多 くの人がこの“LDK+n”という型から脱却し、自分なりの自由な住ま い方をイメージすることから集合住宅が変わってくると考えられます。 | |
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「私が選ぶ 2001建築家カタログ」 (学芸出版社 (社)日本建築家協会近畿支部 編著) | |
| より 筆者抜粋 |