午前8時に起床。軽く食事を摂ってから出発。8時45分になる。Y瀬さんに電話するも出ない。しかし、事前に9時半に空港に入ることで示し合わせていたので、通じなくても良かろう、と思う。9時に銀行到着。5万円下ろす。残高を見て一抹の不安を覚える。空港まで15分くらいの距離なので、しばしコンビニで立ち読み。そこへY瀬さんから電話。もうY瀬さんが最後で、チケットは僕の分も含めてもらってあると言う。急いで空港へ。
空港についたが、駐車場が空いていない。この空港は駐車料金が無料なので、近県からの利用者も多いのだ。知ってはいたものの、朝の便でここまでとは思わなかった。結局、係員の誘導に従って移動したのだが、枠が空いていず、やむを得ず通路を妨げないように枠の横に駐車。国際線搭乗口から500mほど離れた場所だ。
バッグを担いで待ち合わせ場所に。もっと軽装で来れば良かったと思う。最初は黒リュック1つで行くつもりだった。しかし、大量にプラモデルを買ったことなどを考えると、大きなバッグを持っていかざるを得ない。初めて訪れる国だから、手抜きが出来ない。ただ、重量はかなり軽いので助かる。
2階で待っている、ということだったので行ってみるも人影がない。しかも手荷物検査の係員がもう閉めますから、なんてことを言っている。あせってY瀬さんに電話。Y瀬さん発見。喫煙室にいたのだ。喫煙室にY瀬さん以外にもう1人。Y瀬さんの台湾旅行友達であるが、今回は参加せず、送ってきてもらっただけだそうだ。彼によると、台湾は今すごくいい季節だそうである。Y瀬さんが書類を書いていたので、僕もY瀬さんのを参考に記入。韓国と違うのは健康診断書を書かなければならないことだ。それはSARSのためである。僕はすっかり過去のこととして忘れてしまっていたが、台湾は当事国だったため、いまだに神経を尖らせているようだ。
僕もY瀬さんも到着してから時間を取られるのが嫌で、手荷物はすべて機内持込だ。手荷物検査は順調に通過。ニッパーが入っているのに通ってしまうとは、さすが地元空港…。
が、出国審査窓口が閉鎖されていた。係員が別のところに行ってしまっている。僕たちが遅かったためだ。出国させてもらえず、しばしソファで待つ。僕たちの後に3人入ってくる。そのまま5人で待つこと15分、やっと通してもらえた。Y瀬さんは通るなり免税店へ。「この間来たときは、もっと手ごろな価格で良い酒があったんだけどなー」と愚痴りつつ、ブランデーを買った。陳さんへのお土産だ。予定では台湾に到着したその日、Yさんは陳さんに会いに行くことになっている。次の日から僕と合流と言った按配。僕はそのままY瀬さんにくっついて陳さんに会いに行っても良いし、別行動しても良いことになっていた。陳さんに会いに行くのも楽しそうだが、何しろ3泊4日では僕の目標である模型店探索に時間が足りない。迷った末、街の様子を見て決めることにした。単独行動できそうならそうするし、出来そうにないならY瀬さんについて行くことにする。Y瀬さんは他に自分用のタバコを買った。
遅刻しただけあってあっという間に搭乗時間。今回利用する中華航空の飛行機は、韓国旅行初期に利用していたB737型だがエンジンが違う。エンジンカウルが、お結び型をしていないこの機体は「-(ダッシュ)800」だ。後期型と言っても737型機は乱気流に弱いので不安になる。Y瀬さんも旅客機が好きなので737型について話す。特にY瀬さんは筋金入りだ。今まで乗った飛行機のナンバーから、航路、時間にいたるまで詳しくメモを取っている。僕とY瀬さんの席は前から2番目で3列あるシートを2人で使う格好。ゆったりしている。
ほぼ定刻どおりに離陸。滑走路端まで行きUターンして停止。それから一気に加速して飛び立った。Y瀬さんは珍しいと言う。普通、中華航空のパイロットは空軍上がりが多いので荒っぽく、Uターンしたまま、その流れで加速に入って飛び立つのだとか。
韓国行きと違って、日本列島上空を通過して行くので珍しく見入ってしまう。 Y瀬さんの飛行機談義が止まらない。 一生懸命話しているのに悪いが、僕の心は台湾の勉強。 単語帳を手にガイドブックを読む。
「800」は、シート直上コンソールにモニタがついていて、 現在の高度、速度、気温、到着時間、現在地などが代わる代わる表示される。 台湾は国土がミジンコみたいな形をしているな、と思う。
中国と日本の間の海に「東海」と書かれていた。 東シナ海の略なのか、韓国式に日本海を東海と言っているのか。 この表示以外は離着陸時に機内設備や注意事項の表示と、 他の時間は映画が上映された。音声はシートからヘッドホンで得られる。
時差について説明。 台湾時間は、中国と同じく日本+1時間の時差があった。 時計を1時間戻す。 多分中国時間を採用しているのなら、サマータイムもあるのではないか? 日本と時差のない韓国と経度があまり変わらないだけに、 より「台湾=中国」を意識する。
機内でまた疾病に関するアンケートが配られる。 搭乗前にもらった黄色の紙と違って、今度は白色。 筆記用具は機内荷物スペース内のバッグに入っているので、 Y瀬さんに借りた。しかし、パスポートもバッグ内なので 全部記入できない。 仕方ない、降りてから書こう。ちょっと時間のロス。
台湾までの飛行時間は3時間。おつまみが配られ、ドリンクサービス。 アルコール類が苦手なのでソフトドリンクをもらう。 今回は前回の韓国旅行の反省を踏まえて、必要以上に写真を撮るつもり。 もちろん食事はすべて記録、の心構え。
しばらくして、機内食が配られる。なんと!地元の仕出し弁当だった。中華航空ならではの機内食を期待していただけにがっかり。でも撮影。
寝不足のためか軽く摂った朝食のためか、食が進まない。Y瀬さんはぺろり。食事が済んで、再度ドリンクサービス。もう窓の下は海ばかり。まだまだ時間はたっぷり。暇。
映画を見ながらうとうとしていると、催してきた。「爆撃」の気配。トイレは前方にある。ところがちょうど催した人が集中したらしく、なかなか空かない。やっと空いて僕が安心して爆撃に入った直後、ゆれが。気流の悪いところに差し掛かったらしい。爆撃、止まる。アナウンスで「シートにお戻りになり、ベルトをしっかりお締めください」とか言っているのであせる。トイレの中は震度4くらいだ。トイレにもシートベルをつければいいのに、と思った。Y瀬さんは席に戻った僕のトイレ体験を聞いて爆笑。 そろそろ着陸態勢に入る頃。窓の外は雲。台湾の天気は悪いのだろうか?と思う。急激に高度を下げていく。荒っぽい。Y瀬さんは空軍上がりだから、と笑ってる。
海ばかりの風景が陸地に変わる。溜め池のようなものがたくさん見える。Y瀬さんに尋ねたものの、彼も知らないようだった。上空から見たところでは、仁川空港周辺より田舎に見える。
午後1時、予定より10分くらい早く着陸。Y瀬さんは到着時間新記録だと言っている。空港はとても国際空港とは思えなかった。
ターミナルから離れたところで停止。後はバスでターミナルまで移動、なのだ。荷物を取り出し、待機。ドアが開く。韓国では開くなりにんにくの匂いがしたが、台湾の空気はどんな匂いだろう?
…まったく匂いがしなかった。強いて挙げれば地元の海周辺の街の匂いに似ている。外国と言う感じがしない。上空から見たときは薄い雲がかかっているように見えたが、下から見るとほとんど快晴と言って良いほどの天気。ここがエロテロリスト(インリン・オブジョイトイ)の国かっ。 バスに乗るとすぐバッグからパスポートを取り出し、アンケートを完成させる。 Y瀬さんは車内を見渡し、乗客の少なさに驚いていた。
バスが動き出す。デジタルビデオでも撮り始めた。
ペ「何か、すごい速度だしてますよね。こんな速度のに乗るの、僕初めてです」 Y「だから言ったじゃない。これが普通なんですよ」
尋常ではない急ぎよう。韓国のバスみたい。 交通事情が心配になって来た。Y瀬さんは大丈夫、大丈夫なんて言っている。 ペ「高速道路ってただなんですね」 途中見えた標識。 Y「いや、有料だよ」
バスが停車してターミナル通路へ歩き出す。 やたら時間を気にしているY瀬さん。1番で外に出ないと気がすまない様子。
トイレの紙自販機。 ペ「駅のトイレみたいだなー。紙、別売りですって」 トイレに行きたくなってきた。たぶん機内で飲んだ烏龍茶のせい。 でももう少し我慢出来そうなので、入国審査を終えてからにしようと思う。
ペ「今日は1日25時間だー」 Y「でも帰りは23時間」
通路に置いてあった業務用電動カート。 注意書きに日本語がある、と言うことは、 日本人も座ってしまうのだろうか?
珍しい、入国審査前に免税店がある。これは韓国の金浦空港でも仁川空港にもなかったことだ。すごいな、到着してから免税店が利用できるとは。お土産の買い逃しなし、と言うわけだ。
免税店横の通路に進むと、SARSアンケートの回収コーナー。係員が用意するように叫んでいる。小さなゲートがあってそこにはたぶん温度センサを兼ねているであろうカメラが。時間がかかるのかな?と言う思いに反して、ほとんど2枚のアンケート用紙を受け取るだけ、と言った感じであっさり通過。いいのか?それで。
両替所があるが、Y瀬さんはもっと先で、と。ここで僕たちはツアーとは別行動になる。
入国審査前でショック。ものすごい行列が。特にY瀬さんは参った、と言う表情。結構ゲートがいくつも用意されているのだが、全部が使われていないのが原因と思う。韓国だったら、臨時にゲートを開いたり、上手く誘導してくれたりするのだが、ここはそういったサービスもない。待っている間、周りを見る。パスポートから判断するに、フィリピンやマレーシアの人が多いようだった。
最初に並んでいた列がなかなか前に進まないのに、業を煮やしたY瀬さんは列を移動。僕もY瀬さんに続く。多少進みが速くなったように思えるが、だんだん僕のトイレ限界が近づいてきた。僕の前はフィリピンから来たお婆さんと息子の、親子2人。列はじりじりと進む。
しかし、並んでいる間に家族が5人だったことが判明。お母さんが2人の子供を遊ばせに出ていたのだ。こっちは列から離れると戻ったときに「横入り」だと間違われてのトラブルを恐れて、トイレに行くのを我慢しているのに!なんと言うことか。Y瀬さんに、申し訳ないが、出ると同時にトイレに駆け込むので、僕の荷物を持って待っていて欲しいとお願い。
5人家族の審査は僕が思うより早くすんだ。僕は待っている間、ゲートを通った直後にトイレがないのを確認していた。後は階段を下りた場所すぐにあるのを祈るのみ。冷や汗。
ペ「僕、子供だったら地団太踏んだり、ツイスト踊ってますよ(笑)」
Y瀬さんは爆笑しているが、僕は真剣。審査がすむとY瀬さんに荷物を預けるのもままならず、一気に下の階へ走った。下は荷物が出てくるベルトコンベアのフロアになっていた。辺りを見まわす。聞いたほうが早いだろうか?とスタッフを見るが、「トイレ(北京語)」の発音を忘れる。と、100mほど先の壁際にトイレマークを発見。走って滑り込みセーフ。爆撃再開。やはり烏龍茶と乱気流による中断が利いたようだ。紙はちゃんと「水に溶けるティッシュ」を持ってきたので大丈夫。台湾は、僕が14年前に行った中国と同じく、トイレに紙を流してはいけない国だ。なので確実に溶ける紙しか流せない。ただし、空港のは設備が良く、ウォシュレットもついているし、用済みの紙を捨てるかごもない。
トイレから出るとY瀬さんを探す。待ち合わせ場所を告げる暇もなかった。幸い、格好と仕草ですぐに発見。Y瀬さんはやや遅れて僕に気づいた。2人そろって外へ出る。他の旅行者たちは僕たちより左側の出口に集中していた。
Y「なーんで、一ヶ所から出ようとするかなー。こっちに来りゃ、楽に出れるのに」 ペ「きっと代理店の人にそう指示されているんですよ(笑)」 せっかく10分前に着いたが、出れたのは予定より15分遅れになった。 出迎えの人々。雰囲気は金浦空港に似ている。
両替。金額を確認して受け取りのサインをするのが韓国と違う。 パスポートは必要だが、渡さなくて良く、見せるだけと言った感じ。
5万円を両替して15,115元(ニュー台湾ドル)になった。 レートは1元=3.027円だ。 手数料がかかっているので、実際に手元に来るお金からレート計算すると、 1元=3.4円と考えれば価値を過小評価せず安全。 帰りに再両替するために必要なので、この紙を保存する。
市内中心部へはバスを利用。 緑でおなじみのエヴァエアーのを選択。 ここは日本人と見ると、対応が日本語になった。 韓国のバスではありえないことだ。
Y瀬さんがなにやらバスの運行で説明を受けている。 今回のホテルはY瀬さんに一任してあったので、 僕は地図上の場所を知っていても、どこを通っていくのかも、 どこでバスが止まるも知らない。 ただついていくのみである。
ターミナルの外へ出た。前はバス停。非常に蒸し暑い。地元で言うところの9月くらいの気候だ。Y瀬さんが匂いについて聞いてくるが、排気ガスの匂いしかしない。
バスに乗る。Y瀬さんの指示に従い1番前の席に。相変わらず、すばやく降りられるように手荷物は預けていない。切符を手に撮影再開。運賃は135元(約495円)。
ペ「片方が領収書と言うことですか?」 Y「今、回収にきますから」
Y瀬さんに切符を買ったときのことを尋ねると運行表を手に説明してくれた。本来の道が工事中で、バスが地下鉄駅の傍で止まるはずが、少し離れた場所で止まるらしい。少し歩くことになる。僕は街の風景を見るのが好きなのでむしろうれしい。韓国と違い、バス乗り場は日本語が平気で驚いたことを話すと、「観光地だから。だから言ったでしょ、ところかまわず日本語が出てくるから、こっちのほうが面食らう」と、Y瀬さん。
韓国を良く思ってないY瀬さんだが、「ヨン様(ペ・ヨンジュン)」には詳しい。僕のハンディカムの話から韓国芸能界の話に。長く話をして気づいたが、Y瀬さんは「だから言ったでしょう?」、「言ったじゃない」、「俺っちに言わせりゃ」が口癖のようだ。
バスの走行を見ていると、速度は出ているものの、さほど危ない感じはしない。他車からのクラクションも聞こえず。韓国の運転は加減速が激しいのだと思う。ただ、台湾の運転は車線変更が激しい。
風景は韓国より田舎に見える。高い建物がまるでないのだ。地震が多いせいだろうか?街に入れば急に都会になるのかもしれないな、と思う。廃ビルが見える。台湾の景気の話から新幹線の話、そして世界1高いビルの話に。地震大国なのに世界1高いビル(台北101)が台北にある。熊谷組が施工したものだ。見ることが出来るかもしれない。
20分くらい走って、ようやく大きい建物が見えてきた。
高速を降りるときの料金所で若い女の子がハンカチマスク姿で清算処理している。 排気ガス対策のためだと思うが、まるで強盗のようだ。 バスはまだまだ走る。
最初の停留所に止まる。7-11がある。 地元にはないコンビニだ。 台北の地図を見ると韓国以上に同業種、同フランチャイズが同じブロックにひしめきあっている。 大丈夫なのだろうか?
モスバーガー発見。 | モスバーガーのある交差点でバスは左折。すごい、老人がゆっくり渡っているのに、車でガーって。(笑)
Y瀬さんによるとこうだ。日本人は歩行者がいると車が止まるが、台湾はよけるのだと。日本人は、車が止まってくれても早く車を通そうと早歩きになったり、立ち止まったりするが、台湾のドライバーは歩行者の動きを予測してよけて行くので、むしろ歩く速度を変えると危険なのだそうだ。韓国の「横断中も常に注意(ドライバーの動きが読めない)」に比べると、慣れれば楽そうだが。
スクーターの群れに「族」を連想。台湾の走り屋について聞くが、Y瀬さんによると存在しないそうだ。 |
ぼんやりと世界一高いビルが見える。
到着。バスを降りた。排気ガスの臭いがひどい。ソウルと同じくらいだ。僕のすんでいる辺りではこれほどの臭いに遭遇しないので、気持ち悪くなってきた。きっと住み続けると鼻毛が通常の5倍で伸びるであろう。漁港のクサヤ職人の鼻毛が「筆」みたいになっているのを連想した。
Y瀬さんに続いて歩く。プロトレックで早速方位を測ると、北へ向かっている。それから歩道橋を渡り、東へ進む。
交差点では信号が青になったのか、一斉にスクーター軍団が横切る。
ペ「アーっ、族だ、族」 Y「ああいうのは族って言わないの(笑)」
ここのスクーターの乗り方はすごい。2人乗りは当たり前で、4人乗っているのも見た。まず父親がシートに座る。次にその股間にしがみつくように(つまり、進行方向に対し後ろ向きに)子供が。父親の後ろにもう1人子供を挟んで母親が座り、走るのだ。事故ったら、一家4人死傷、と言うことになってしまうぞ。そんなことを言っているとY瀬さん、「まだペットが入ってないだけましってなもんで(笑)」と。実際ペットを挟んでいる人も見かけた。僕は「はじめ人間ギャートルズ」の子供をたくさん背負ったゴンの母親を思い出した。
歩道橋を渡る。通路に行商人が。この辺は韓国と共通するものがある、と思う。歩道橋上でY瀬さんは立ち止まり、泊まるホテルを指差した。が、僕にはどの建物か判らない。ビデオカメラのズームでやっと判明。 ズーム。
「春風」の看板手前の茶色い建物が、サンルートホテル。
サンルートホテルは北側だが、 Y瀬さんは僕に北と南、どちらのほうを歩くか、と聞いてきた。 Y瀬さんは暑さと店の多さから、日陰の南側をお勧めしたのでそれに従った。
通りかかった地下鉄(MRT)駅。 ここからホテルまでは200mほど。
マクドナルド。奥には吉野屋がある。 ここの吉野屋はまだ牛丼があるらしい。
段差。歩道のいたるところで見られる。Y瀬さんによると 「自分の店のところだけかさ上げするもんだから、ガタガタになっている」 そうである。少々の段差でなく、危ない。 実際、僕も油断して何度か転びそうになった。
郵便ポスト発見。日本と同じく赤色だ。
この通りを歩いていて、身体障害者を見かけた。 思わず目をそむける容姿。 Y瀬さんは気づいたのかどうか知らないが、無言で通り過ぎる。 僕は話題にしようかどうか迷った末、触れないことにした。
文房具店を発見。 韓国だとこう言うところに古いプラモデルが腐っていたり、とY瀬さんに話すが、 台湾では置いてないよ、と返される。実際、影も形もなかった。
本を置いている店を発見。隣の店も本を置いている。 どちらも日本の雑誌ばかりだ。
ボーイズ・ラヴな本を発見。 需要があるのか。
ホテル根元に到着。交差点を渡ればすぐだ。 時間は午後3時(日本時間午後4時)。 ■地図■
交差点角にはスターバックス・コーヒーが。 信号が青に変わる。スクーター軍団が横を通り過ぎる。 初めて道路横断を体験したが、Y瀬さんの言うとおり 右折してくるスクーターや車は止まらずによける。 早歩きになりそうな心をぐっとこらえ、恐怖と戦う。
チェックイン。このホテルのフロントは完璧に日本語が判るスタッフだった。 Y瀬さんは定宿にしているので、顔も覚えられている。 当初の予定では、僕とY瀬さんは相部屋にして旅費を浮かそう、と言う話だった。 しかし、結局別々の部屋になっていた。 僕が405号室でY瀬さんが407号室。
鍵を渡され、エレベータに。 このホテルは各部屋に担当が付かない。ビジネスホテル風だ。
部屋に入り荷物を置くと、すぐに撮影。広い、と言うほどではないが、トイレ・風呂・TV・クローゼット・冷蔵庫はおろか、ポットも装備。
部屋の電話からY瀬さんの407に電話。予定についてだ。Y瀬さんはすぐには陳さんのところに行かないという。行っても夜からと言うことだったので、ちょっと僕につきあってもらうことにした。街の雰囲気からすると、単独行動できそうだが、まだ地下鉄の乗り方も判らないので、コーチしてもらおう。僕の作戦はこうだ。まずホテルから400m離れた場所にある「北市警察局」へ行き、地図に模型店の場所を全部記入してもらった上で、行動に移る、と言うもの。しかし、この作戦は意思が通じるかどうか判らない警察局に行くよりも、日本語の完璧なフロントで同じことをしてもらえばいいや、とあっさり変更に。
黒リュックに地図、単語帳を放り込み、ウエストポーチにティッシュと換えのDVテープを入れてデジタルビデオ/カメラを持って部屋を出た。フロントでは2名の女性スタッフがいた。模型店のことを聞くが意味を理解してもらえていないようなので、あらかじめ書いてきた紙「模型店を探しています(北京語)」を見せる。
すると、「意味は判りますが、文法が間違っていますね(笑)」とかわいく言われる。Y瀬さんも笑ってる。間違っているそうだ。そうでしょうね、エキサイト翻訳使いましたから。(笑)意味が判っても場所を知らない、と言われたので、電話帳で調べてもらうことにした。しばらくして「萬年大楼」にある、と報告が。やはりそうか。そこは知っていた。場所は「西門町」にある。台北の模型店で検索するとここしか出てこなかったのだ。情報によると「中野ブロードウェイ」のような中身らしい。僕は中野ブロードウェイに1度だけ行ったことがあるので、雰囲気は想像できる。別の場所を調べないと意味がないじゃないか。
しかし、僕には今までの韓国旅行の経験から「まずは確実なところへ行って安心せよ!」と言う鉄則があったので、とりあえず萬年大楼に行くことにした。Y瀬さんも知ってはいたが入ったことがないと言っている。他の店は別の手段で探すことにしよう。MRT駅へGO!だ。■地図■
スターバックスの交差点は地下道もある。1度も通っていないので、見学の意味で突入。何の変哲もないただの通路で、韓国の地下商店街の話をすると、Y瀬さんは台北駅地下だったら、と説明。地下道から出るとY瀬さんは周囲をきょろきょろ。えーと、と自分の位置を考えているようなので、向きと建物の位置と歩く方向を教える。僕はホテルまでずっと撮影していたので、道を覚えてしまったのだ。
MRT駅到着。この駅の名前は「民権西路」である。Y瀬さんに切符の買い方の見本を見せてもらう。台湾のMRTは距離制だ。まず目的地までの料金をパネルで確認。西門町までは20元(約68円)である。切符の自販機は、料金のスイッチを押してからお金を投入→金額表示額が減る→切符が出る、という方式。これは韓国の古いほう(1〜4号線)の地下鉄切符自販機とまったく同じだ。使い慣れていたのであっさり習得。もう距離制に変わった韓国の地下鉄(2004年7月1日より)の料金について考えた。僕が利用していた定額制の頃と比べて、どのくらいの料金になったのだろう?
切符はちょうどテレフォンカードくらいのプラスチック製で、それを自動改札に入れ、通る。定期の人はセンサに押し当てている感じ。定期はクレジットカードに組み込まれている韓国と比べてどうなのであろうか? エスカレータを降りてホームへ。
このMRTは南北に走る「淡水線」。西門町に行くには、南方面に乗り、台北車駅(以下、台北駅)で「板南線」に乗り換えることになる。表示が漢字なので、僕たち漢字文化圏の人は非常に判りやすいと思う。反面、そうでない文化圏の人にとっては、判りづらいと思う。外国人が訪れる頻度の高い首都の地下鉄としては、韓国の「番号中心」の表示のほうが判りやすいのではないか?
ホームに引いてあるラインに沿って待つ。台湾は日本、韓国同様にきちんと並ぶ習慣のようだ。異常にエアコンが効いている。寒いくらいだ。Y瀬さんに感想を言うと、「大きいことを良し、とするので夏なんかもこんなに効かすかって言うくらいで」と説明。電気代が心配になる。近くにいた女子中〜高校生のグループの会話に耳を傾けてみるが、北京語ではない様子。これが台湾語か、と思う。
MRTが到着。乗り込んだ車内は、シートが少なくて主に立って乗ることを前提としたレイアウトのようだ。それでもちゃんとシルバーシートはある。
シルバーシートについて。Y瀬さんの台湾旅行友達(今朝いた人)は、わざと足の悪い振りをして座っていたそうだ。ひどいなー、と思う。僕とY瀬さんは立って乗っているのだが、立って乗ることを前提としている割にはつかまる所が少なく、加減速でよろめく。
台湾の女の人が化粧をしていないことに気づく。年少者はともかく、少しはしたほうがいいのではないか?と思う。1ランクアップするのにもったいない。
台北駅到着。Y瀬さんに続いて歩く。乗り換えは色分けされた表示で判りやすい。これも番号が入っていればもっといいのに、と思う。
Y「結構歩きますよ」と、板南線のホームまでの距離を説明。
僕は周囲を観察。首都の中心駅としてはあっさりしている。食べ物の匂いもしないので飲食店は設置されていないのか、と韓国ソウル駅と比べる。
僕とY瀬さんが話していると、併走する形で歩いている女子高生2人組がこちらをちらちらと見ながら、楽しそうに話している。好奇心あふれる身振りだったので、手を振ってみると「こんにちはーっ」と笑顔で話しかけてきた。「こんばんわでしょ(笑)」とY瀬さん、正しい日本語を指導。(このときは地下だったので気づかなかったが、時間はまだ4時になっていないので、Y瀬さんのほうが間違っている。笑)日本語ができるの?とY瀬さんが聞くと、かわいくジェスチャーを入れながら少し、と返答。その後、いろいろ話しかけてくれたが、聞き取れないので「ごめんなさい。聞いて判りません(北京語)」と言うと少し残念そうな表情。僕とY瀬さんは少し急いでいたので、バイバイ、と言って別れる。うーん、人懐っこさにびっくりだ。
板南線のホームへ下りるとさすがに少し人が多い。西門町は繁華街と言うことなので、人も多いのではないか?MRTを待つ列の短いところを探している間に、先ほどの女子高生の内1人を発見。そちらに並んで会話再開。名前を聞きあったところでMRTが到着してしまったので車内へ。彼女の連れが別の車両に乗り込んだらしく、ここでお別れになった。彼女らも西門町へ行くのだろうか? 西門町駅に到着。 1番出口の西門市場方向へ行くのかと思いきや、 6番出口の西門徒歩區へ。 日本で言うところの歩行者天国らしい。
エスカレータの乗り方。 大陸や半島は知らないが、と前置きして Y瀬さんは台湾人の礼儀正しさについて語る。 僕は韓国と中国の体験を説明。 台湾は右端がそのまま乗る人で、左端は急いでいる人という風にして使っている。 左右が違うだけで韓国と同じだ。 それに比べて中国はひどかった。乗り物の乗り方、待ち方は特に。 北京でも上海でもバス、地下鉄ともにまったく並びはしないし 順番も守らなかった。
ここが噂に聞く西門町か。
地下からのエスカレータを上がるなり周囲を撮影。 時刻は午後3時56分(日本時間午後4時56分)。 正面のビル上方の看板に新型PS2を発見。 つい最近日本で発売になったもの(SCPH-70000。2004年11月3日発売)だ。 それがもう台湾に入ってきている。I川君に聞いた話だと、 Xboxの頃まではなかなかハードが入ってこなかったということなので、 流通が変わったのだな、と思う。 5,888元(約20,019.2円)なら、日本よりやや高い。
ガイドブックには「若者の街」とある。その名のとおり、若い人ばかり目に付く。
ペ「Y瀬さんすごいですね、地図なしでどこでも」と、どんどん先へ進むY瀬さんに感心。するとここに何度も献血に訪れている、と説明。西門町は韓国で言うと明洞に当たるところだと思う。しかし車、スクーターが入ってくるものの、道路が広くて電柱電線が少なく、建物は新しいので、明洞よりきれいな感じだ。反面、食べ物の匂いや呼び込みの声が少なくさっぱりしていて、明洞より活気がなく感じる。明洞と言うよりは狎鴎亭の辺りに近いかもしれない。 プライズ製品専門店風の店で、 ガシャポンの機械発見。 中身と金額が気になって観察。 ところが中身はバンダイとユージンそのままで、オリジナルがない。 やはり独自の文化がないのか? 商品は大体リアルタイムで入ってきている様子。 金額は30元(約102円。10元硬貨を3枚入れる)だった。
うおっ、韓国整形発見! こんなに綺麗になるか?(笑) Y瀬さんによると日本の1年前くらいに 台湾は韓国映画・ドラマブームになったそうだ。 整形まで輸入するとは、日本のブームよりすごい加熱振りである。 その韓国ブームも今は下火らしいが、 この店は一緒に輸入した「文化の名残」ではなかろうか?
通りを歩いていて気づいたが、台湾の若者は日本や韓国みたいに 四六時中携帯電話をいじっているわけではないようだ。 きっと日本人や韓国人は携帯を取り上げると死んでしまうに違いない。
Y瀬さん、道に迷う。 献血車を目印にしていたためだ。 いくらいつも停まっていたからと言って、 動産を目印にするのはどうかと思う。(笑) 聞いたほうが良いのではないか?と意見具申してみるも、 しばらくそのまま歩くことになる。
おもちゃを置いているところを発見。
ラジコンかと思われるが、見たことも聞いたこともないメーカー。 B-29がアメリカ空軍アクロバットチーム「サンダーバーズ」カラーに塗られている。 どんな豪快な空中演技なのだか。 アメリカや日本のチープ・トイ中心の様子。
街の雰囲気は小奇麗でさっぱり。
パト・スクーター発見。 スクーターの取り締まりは、やはりスクーターが1番なのだろうか?
あまりにも萬年大楼が見つからないのにじれて、道を尋ねる。 「萬年大楼はどこにありますか?(北京語。漢字の間違いあり。笑)」と紙に書いて 部活帰りと見られる高校生グループに差し出すと、 丁寧に説明してくれたが、聞いて判らない。 しかしY瀬さんは身振りで判った様なので、お礼を言って道を戻る。 曲がるべきところを通り過ぎていたのだ。
午後4時8分(日本時間午後5時8分)に到着。萬年大楼は正式には「萬年商業大楼」と言う。ちょっと古めの建物で、中はテナントでいろんなお店が入っている形式。韓国で言えばプレアタウンか?1階は腕時計中心だが、化粧品・ネクタイ・ドラえもんグッズのお店もあった。エスカレータで移動。1階あがるごとに見ていくのは効率が悪いので、最上階まで上がって、下りながら見て行くことにした。
目的のおもちゃ、模型はエスカレータの終わる4階にあった。1、2軒くらいかな、と思っていたらフロアほとんどで圧倒される。一部の店はTVゲームも取り扱っていた。他はぬいぐるみ・プライズグッズショップがある。
完全に安心した。この後の探索が失敗しても、ここにさえくれば何かしら買って帰れる。萬年大楼を満喫した感じである。あっという間に1時間余が過ぎてしまった。
さて、1階に下りて気づいたが、萬年大楼は台湾ならではのファーストフード店が併設されている。少し小腹が空いていたが、移動先の光華商場で何か食べる、と言うことになった。ただ、Y瀬さんによると、光華商場の食事はあまり期待できないらしい。
光華商場へはMRTで向かう。西門駅から板南線を東へ。「忠孝新生駅」で降りれば、後は北に向かって少し歩くだけで行ける。■地図■
忠孝新生駅に到着するなり方位を測る。北へ向かう通路から外へ出た。午後5時35分(日本時間午後6時35分)、すっかり暗くなっている。明るい地下から出たので夜目が利かない。
光華商場は、高架道路のガード下にあるらしい。Y瀬さんの指示に従って大きなホテルがある交差点を左折。道路中央にスロープが見えた。あからさまに高架道路である。と、ガクンと体が落ちた。危ない。例の歩道の段差が夜だと見えづらく、転ぶところだった。 明るいところが見える。近づいて見るとお店。
店先のワゴンにゲームが売っている。 VCDもあったので、店内に突入。
VCDコーナー。仮面ライダーブラックを発見。トップガンもある。なぜこんな訳になるのだろうか?(笑)文字が判らない。マジンカイザーとかあるが、絶対にコピー物だ。カラオケ物もある。ああっ!DVDでブラザーフッドを発見。最近日本でも発売され、僕は購入している。340元(約1,150円)。えー、こんなに安いの?これはいい。ちょっと候補に入った。パッケージは缶ケースで豪華。ノーマルパッケージもある。この店のDVDはアメリカの映画が多い。日本のドラマとかアニメは予想に反して少ない。ボックスではXファイル、ERが置いてあった。
Y「当然です(笑)」
僕的にはもっとこう…。今ひとつ好みとずれていて不満。景色を楽しむソフトに目が留まる。これだったら言語に関係なく見れるのではないだろうか?
急にエロコーナーが。日本と違って、仕切られていない。たまたまこの店の品揃えがそうなのかもしれないが、エロが激しい。 日本のばかり。
惜しい。ドラゴンボールのボックスとかあったが、食指が動かない。 電卓片手に次、行ってみよー。
大分賑わってきたが、Y瀬さんに聞くと目的地はもう少し先のようだ。しかし、この辺りは屋台もあって細い通りも楽しそう。歩道は店からの明かりと音楽であふれている。PCパーツと生メディアを扱っているところが多い。台湾ではDVD-Rが日本より安いらしい。
進行方向左側に伸びる道は屋台が出ていた。 | PCケースが並ぶ。 |
見えた。交差点から写真を撮る。あー、青になっているのに、青になっているのにお前ら。(笑)歩行者用の信号が青になっているのに車が止まらない。
午後5時48分(日本時間午後6時48分)、到着。光華商場は、少し高くなっている1階と、半地下からなる。まずは情報に従って地下へ。地下にDVDショップと古本屋があるらしいのだ。ここは萬年大楼を超える雑多さ。またもやお腹いっぱいな気分になった。新光華商場も含め、一応全部を見れて満足。ここでハンディカムのバッテリーが切れる。予想より早かったので驚いた。満充電していたはずだが。換えのバッテリーはホテルに置いてある。
光華商場前。午後8時35分(日本時間午後9時35分)になった。涼しく、過ごし易い気温。空いた小腹を慰めようと辺りを見回すが、食堂らしきものはない。Y瀬さんの言う通り、ちゃんとした食事は期待出来ないようだ。食べ物屋台が3つ並んでいる。Y瀬さんはその内の1つで買い物。ニラの入った薄いお好み焼き風の食べ物だ。見た目は韓国のパジョンに似ている。ピリッときてなかなか美味しいらしい。
僕は排気ガスで弱っていたので、脂っこい物を避けたかった。するとY瀬さん、あれはどう?と隣の屋台を指差す。うわっ、あれは勘弁。「猪血」という漢字。韓国にもある、豚の血を固めた串だ。レバーも食べられないのに、ダメダメ。レバーは小学校の給食に出てからというもの、何度か克服しようとしてがんばったが、血の匂いがして今に至るまで食べることが出来ないのである。錆び臭くていけない。今の気分は甘い物。 北京語で豚は猪と書く。 なので干支の猪年は中国、韓国では豚年になる。
帰り道、少し周辺部を散歩することにした。交差点を渡った先に「今川焼き」の屋台があった。作っているところを見ると、カスタードクリームとあんこの2種類があるようだ。1つ10元(約34円)と手ごろだし、歩きながら食べるにもちょうど良い。台湾は食べ歩きが大丈夫である。カスタードクリームが食べたいなぁ。購入。 さて、肝心のお味は。 一口目。 野菜炒め━━━━━━っ。
当たりなの?(笑)
具は2種類でなく、3種類だったのだ。
意図と外れたが、胡椒が利いていてなかなか美味しい。 ボリュームも結構あるので、 3つも食べるとお腹いっぱいになるのではなかろうか?
今川焼きの屋台。
PCパーツを見ながら歩いていると、歩道で黒犬が横になっている。寝ている、というより倒れていると言った方が良い姿勢。Y瀬さんは死んでいるんじゃないか?といっていたが、変な姿勢で横になっているだけでは。目をかっ開いているけど。(笑)もし店先で犬が死んでいるのに放置しているような国民性なら、怖くて付き合えない。MRTでホテルに戻る。
ホテルのフロントスタッフがシフト交代したのか、男2人になっていた。僕は良い考えが浮かんだ。とりあえず、荷物を置いてから近くで食事を摂る予定だったので、後で行動に移ろう。
ハンディカムのバッテリーを交換。最初に装着していたものより大容量なので重い。このペースで後2日間持つのかな?
Y瀬さんの案内でホテルの裏(北側)へ。少し歩くとアーケードがあった。残念ながら時間が遅いせいかシャッターが下りている。在来市場らしい。前回の韓国旅行で在来市場の面白さに目覚めていたので、興味をそそられた。
アーケードを抜けた先は明るく、賑わっていた。時間は午後9時35分(日本時間午後10時35分)、屋台がたくさん。 I川君に聞いた話だと、台湾は屋台が発達していて、価格も安いため、 自炊しない人が多いと言う。冷蔵庫がない家もあるとか。(笑)
屋台は、韓国のような24時間営業では無いらしい。 想像していたよりも衛生的。 呼び込みが激しくないのでゆっくり選べる。
牛肉麺の屋台に目が留まる。 ここで食事に決定。台湾料理屋台初挑戦。 注文はすごく簡単だ。 メニューの文字を指差して「これください(北京語)」で良い。
3種類の麺から選ぶ。 僕は1番太い(と言っても平打ちなのでインスタントうどんみたいな)のを選んだ。 Y瀬さんは細麺を頼もうとして注文に失敗し、普通の麺になる。
先に肉を湯に通してやわらかくするみたいだ。
完成。これで70元(約238円)。 器とレンゲは発泡スチロール。 牛肉は薄くスライスしてあって、 スープは濃い醤油色。
割り箸で食べる。日本みたいだ。割り箸は1人分ずつビニール袋に入っているので衛生的。
器の直径は20cmくらい。台湾の麺の食べ方は日本のようにすすってはいけない、とガイドブックにあった。僕が気になったのは器を持って食べる文化なのかどうか。韓国は器を持たない文化。台湾はどうか?僕は器が汚くて持とうにも持てない、と思った。汚れは盛り付けのときに生じる。出来上がったらざっと器に移してしまうので、周りに飛び散るのだ。日本の場合は拭き取ってから出されるが、ここは無頓着なようだ。
赤い容器に入った調味料。好みでかけて食べる。ガイドブックでは辛くするためとあった。Y瀬さんはどぼどぼと注ぐ。それを見て僕はラー油くらいの感覚だろうか?と、少し入れてみた。
では一口、と言うところでつん、と気になる匂いがした。どこかでかいだことのある、僕にとって嫌な匂い。思い出した。中国旅行したときに食べた料理と共通の匂いだ。たぶん原因は油。中華料理独特の油がこの匂いの元だと思う。
しかし食べ始めると匂いは気にならなくなる。麺は腰が無い。スープは色の割りにあっさり。油はちょっときつめ。美味い!と言うほどではないが、まあまあの味。ガイドブックの写真ではもっと美味しそうだったのだが、こんなものなのだろうか?麺は長く、途中途中で噛み切らないといけない。あーっ。辛いッ!!先ほど入れた調味料の溜まりに差し掛かったのだ。かき混ぜてみる。ぐはぁっ。まったく辛味が薄まる様子が無い。むしろ全体が辛く。(泣)こんな辛いのは初めて韓国に行ったときに食べた「唐辛子キムチ」くらいだ。熱いのでなおさら辛く感じ、脳がしびれる。Y瀬さんを見たらつるつると平気な顔。よく食べられるなぁ。
台湾の屋台で水は出ない。堪えきれずにジュースを買ってくることにした。斜め後ろのジュース屋台へ。メニューの漢字を見て、かろうじて判る範囲で選択。光華商場の自販機で覚えた「ミルクティー」を注文。20元(約68円)払って、大杯をもらう。大杯は500ccくらいの大きさ。氷入り。ミルクティーは予想通りすごく甘い。これで攻略可能か?
牛肉麺屋台に復帰。牛肉麺とミルクティーを交互に口に入れていたがどうにもだめで、食べ終わったY瀬さんの器にスープを捨てさせてもらい、麺と牛肉だけになってようやく食べきることが出来た。それでも辛くてミルクティーは空に近くなる。危ない危ない。調味料のせいで牛肉麺台無し。調味料さえ入れなかったら日本人に受け入れられる味だと思う。
食べている間に、オルゴールのような音色で「エリーゼのために」が聞こえてきた。ゴミ収集車が来ていると言う知らせなのだ。
Y「何でエリーゼのためになのかは判んないんだけどさ(笑)」
夜に収集するとは珍しい。
Y「あれ、24時間営業だって」
目の前のお店はお粥屋だった。具を選んで食べるらしい。万が一屋台の営業時間が終わっていても安心。朝飯はこれでもいいな、と思う。 食後の運動を兼ねてY瀬さん行きつけのDVDを扱っているお店に向かう。ここから歩いていける場所。
ううっ。この臭いは!屋台に「臭豆腐」の文字。台湾名物、発酵させた豆腐料理だ。とんでもなく臭い。例えるなら、牛乳を沁み込ませた雑巾を暖めた感じ、であろうか?食べると美味しいらしいが、食べる勇気は無い。何度も台湾に来ているY瀬さんでも食べたことが無い。
Y「陳さんもそれだけは勧めないもの(爆)」
甘辛で無茶苦茶になった口の中を洗浄したいと思い、レモンジュース屋台に立ち寄る。Y瀬さんもどうですか?と勧めると、量が多いので飲めないと言う。ここも大杯、氷入り。
ああ、何と言うことか。天然果汁搾りだというのに、甘い。甘すぎる。すっぱさのかけらも無い。まるでカキ氷のシロップを飲んでいるみたいだ。砂糖入れすぎ、どうかと思うよ。 屋台で注文するのが楽しくなって、 屋台買い食い王になることを決意する。
公園を横切る。台湾の公園には公衆トイレが無いそうだ。実際、この公園にも無い。Y瀬さんによると、公園どころか街中で公衆トイレを目にすること自体珍しいらしい。僕のような歩く旅行が好きな者にとって困った環境だ。道を歩いていてトイレに行きたくなったら、百貨店かMRT駅を探さなければならないだろう。
午後10時20分(日本時間午後11時20分)、Y瀬さん行きつけのお店へ到着。だが、レモンジュースがなくならない。飲み物を手に店内を物色する、と言うのは迷惑だろう、困った。急速に飲むことも出来るが、それをするとお腹がゆるくなってしまうこと必定。仕方なく、店の前でゆっくりと時間をかけて飲み干すことに。飲み終えたとき、すっかり体が冷えてしまった。寒い。お腹が心配になる。
この店はなぜか入り口の機械が「いらっしゃいませ」とか「ありがとうございます」とか、日本語でしゃべる。
Y瀬さんは「刑事スタスキー&ハッチ」のDVDを見つけて、ご満悦。購入決定である。なかなか見つからないアイテムだそうだ。少し長居。ここは比較的CDが多く、高音質CDコーナーも用意されている。僕のマニア心をがっちりキャッチ。しかし価格が平均して1枚4,000円くらいだったので、あきらめる。日本で買うといくらくらいなのだろう? オーディオ雑誌発見。 ほとんどが日本雑誌のローカライズ。
DVDで大長今発見。上下巻に分かれている。 1つが1,590元(約5,406円)。ううっ、もっと両替して置くべきだった。 明日からの予定を考えると、むげにお金を使うわけには行かない。
ここはホテルの裏だから、日本に帰る間際でも 来ることが出来る位置。 今あわてて買わなくとも良いだろう、ということで保留する。
ホテルに戻る前にコンビニへ寄る。 主に飲み物の調達。 冷蔵室を見て唖然とする。
飲み物すべてに砂糖が入っていた。 それは烏龍茶も例外ではない。 甘党、ここに極まれり。
僕は「レモンティー」と「プリンジュース」、 それにロッテの「シティー(ポッキーそっくりなお菓子)」を購入。 何と言うか…シティーとポッキーが一緒に並んでいる図は、 壮観だ。
野良猫発見。スクーターには「たれパンダ」の絵が。(笑) ホテル向かい側のビルの看板。 パチンコ・パチスロ攻略で有名な「梁山泊」。 台湾にもパチンコ・パチスロがあるのだろうか?
で、この後どうしましょう?と聞いた僕の質問にY瀬さんはびっくり。 朝から移動の連続。疲れも出ている。 今日はもう解散でしょう、と言うことで部屋に戻ることになった。
僕はこのままの流れで「夜市」に繰り出したかったのだが、 確かに足に疲れを感じる。癒さねば。 明日は行ってみたい。
夜市は台北市のあちこちに点在する夜店のことで、 夕方から午前2時ごろまで開いている。 MRTは午後11時頃までの運行なので、 帰りはタクシーを使わざるを得なくなるであろう。
こういう歩き詰めの疲れは風呂、風呂に限る。 湯船にお湯をためてゆっくりと浸かる。 体が楽になる。
それからフロントへ。 僕の考えを実行に移す。
それは、男のスタッフなら模型店を知っているだろう、と言うことだ。 案の定、萬年大楼以外の場所が1軒だけ出てきた。 残念ながら大まかな住所だけで、店名判らず。 たいした問題ではない。現地で聞きこみ捜査すればいいだけの事である。 明日の楽しみが増えた。
そのまま外に散歩。 屋台があったホテル裏側とは反対の、 道路をはさんだ向かい側のブロックを見たくなったのだ。
ひと気が少なく、明かりも乏しい。 一部のカラオケ屋と飲み屋が営業している以外は閉店している。
夜の一人歩きを心配していた。 街の雰囲気から察するに、治安はかなりいい方だと思う。まったく危なげない。 外国である、ということは忘れてはいけないが、 多分僕の地元のJR駅前付近よりもいいくらいだと思う。
部屋に帰って午前1時(日本時間午前2時)頃、就寝。 部屋は冷房が効いていて少し肌寒い。 |