韓国旅行その3
1998
1116日〜18
日付内容行き先
動機 行かなければならない。
1日目1998.11.16夜の攻略。(前編)新羅ホテル、明洞
夜の攻略。(後編)東大門、明洞
2日目1998.11.15確実なところで。(前編)南大門、?、明洞
確実なところで。(後編)?、東大門、明洞
3日目1998.11.16夢の終わり。キムチ屋、帰国

夜の東大門
横断歩道の向こうが「東門ショッピングセンター」
 東大門前に着いた。気温が低く、寒い。東大門はライトアップされていない。明洞に比べて街灯が少なく、薄暗い。撮影開始。
ペ「歩道があります。珍しいです。渡れるんでしょうか?この交通量の激しい中」韓国はたいてい地下道か、歩道橋である。資料にするため、ビデオには完全にナレーター口調で説明を入れている。
ペ「あれが唯一の目印、東門ショッピングセンター」ガイドブックでその位置にあることを知っているだけで、実際にそれかどうかは判らない。

 信号が青になり、横断歩道を渡り左へ。ここに交番(?)があるのを知っていた(何ででしょう?体が覚えていたのかもしれません。)のだ。警官が詰めている。外に立っていた警官に、覚えてきた単語「オディイムニカ?(どこですか?)」で道を聞くときがきた。果たして僕の韓国語は通じるのか?どきどきしてきた。コピーしてきた雑誌の記事を指差し、言ってみるも最初は通じず。今度は「ヨギ(ここ)」という単語も付け加えていってみた。そうするとちょっと待ってて、という感じで交番へ入っていった。僕が持ってきた記事には目的地入り口の「看板」の写真が載っていたのだ。場所は東大門だというだけで、詳細な行き方については全く触れられていない。恐らく僕が尋ねた警官も看板だけでは判断できず、仲間に聞きに行ったのだと思う。巡回も地区が違うと知らない場所もあって当然だ。僕とむらさきさんはどうなるか少し不安。しばらくして警官が出てきて方角などをジェスチャーで示してくれた。お礼を言って歩き出す。高架橋の下をくぐる歩道橋を渡っていかなければならないらしい。

 渡り終え、地下鉄の出口を発見する。目印になると思い、撮影。
ペ「地下鉄の24番の明洞駅から乗って、4号線で…えーとですね、21番の東大門運動場ってところで降りました。それでですね、ここ、1番出口、1番出口から行くと、行けるそうです。今から行ってみたいと思います。ちなみに東大門はこのような角度で見えます」

 
歩き出す。が、いくら行っても暗い通りは食堂や屋台ばかりで、看板らしきものには出くわさない。仕方なく、もう1度通りで見かけた警官に道を聞く。この人は僕たちが外国人だと判ると英語が出来るか?と聞いてきた。英語が苦手な僕は流暢な発音で早くしゃべられたらどうしょう?と思って「少し(英語)」と答えた。何とか理解。
ペ「おまわりさんに教えてもらって、道を引き返しているとこです。…間違えてましたぁ〜。大通り沿いだそうです」
 NG、NG。また最寄の地下鉄の入り口を見つけたので撮り直し。
ペ「えー、おまわりさんに聞いたところ、この道でいいそうなのでということは5番出口が1番近い事になります。…地下鉄は5番出口」

こんなものとか、む「あ、あれじゃねあん(ないの)?」
 僕には何か判らなかった。通りの屋台しか見えない。少し目を凝らして、やっと判った。雑誌に載っていた入り口の看板と同じ物が見つかったのだ。
こんなもの(大通りを行くバス)ペ「ついに発見しましたぁー。通りを真っ直ぐ来ると木の横ぐらいですね。ええー、周りにはこんなものとか、あとーはー…こんなもの」
 辺りをPANしながら要所を記録する。(今見ると「こんなもの」の1つは参考になりますが、他は全く当てになっていません。しかも看板がある場所が大通りに面しているというだけで、問屋街は最初の道からも行けたのです。笑)
む「ガイドブックは要らないね」
 
 しかし、通りを歩くが真っ暗だ。人通りも全くといって良いほど無い。雑誌に載っていた店と同じ場所も見つけた。しかしそこをはじめ、軒並み閉まっていたため、やむを得ず「コピョン・プレヤー」に向かう。ことごとく当てが外れ、むらさきさんに対し悪いなぁ、と思う。このままだとこの国を楽しんでもらえないのではなかろうか?市場自体は屋台のせいか昼間より賑わっている気がするのだが。むらさきさんは暗い路地を通りかかったとき、コンクリート建物の入り口前で、パイプ椅子に座っていたおばさんに言い寄られる。売春の斡旋か?

 写真はコピーした記事にあるが、これも全く場所が判らない。写真の他はこの辺りで1番高い建物、というヒントくらいだ。最初僕はまた交番まで引き返して警官に道を聞こうと思ったのだが、むらさきさんはそんなに高い建物なら見えるだろう、という意見。そんなわけで高架橋の下をくぐる歩道橋の上から探すことにした。…どれか判らず。しかしむらさきさんはある建物を指し、上のほうに少し見える建物の形が似ていないか、と言い出す。確かにあれである。すごい。その方角へ歩き出す。大通りに完全に面しているわけでなく、ちょっと奥まっている(大通りのビルの後ろ辺り)らしい。建物入り口を探して歩く。この通りを歩いているのは僕とむらさきさんだけだ。途中、この道でいいのかな、という気持ちになる。手前のビルの厚みを考え、この辺りで曲がると行けるのでは、とむらさきさんが言うので行ってみる。その道の奥に2、3人が歩いている。やっぱりここだよ、きっと目的地は同じだ、と気分が明るくなる。

トイランドって

 着いた。ビル全体は閉店しているが、エレベーターのところは開いていた。案内板におもちゃ屋らしい店が英語で書いてある。間違い無い、「コピョン・プレヤー」なのだ。雑誌の記事によると、閉店していてもテナントで入っているおもちゃ屋だけは日本人旅行者が入って買い物が出来るという。それを信じてエレベーターに乗る。階に着くとシーンとしていた。店の作りはトイザラスに似ている。1フロアのほとんどがおもちゃ屋で、ガラスで仕切られた店内にはゲートをくぐって入るのだ。店に入ろうとすると警備員(?)に呼び止められる。やはりここも閉店しているのか、と思ったが日本人だと判れば入れるかも、と説明してみる。しかし、呼び止められたのは閉店していたためではなく、僕たちが持っていたバッグのためだったのだ。この店は「万引き防止」のため、入り口付近にあるコインロッカーに預けてから入場しなければならないのだ。僕の知っているある店では同じ事をしている。納得。しかし隠し撮りをするため、ビデオカメラだけは持っていくことにして預けなかった。Tシャツの肩から下げ、革ジャンを羽織る。僕の革ジャンはゆったりしているので外から全く判らない。

 入場してすぐに外から見えた、奥のおもちゃロボットが置いてある壁面へ。僕達の他にお客さんは3、4人だ。韓国の人だと思う。棚には日本の合体物のおもちゃのコピー品が数多く見られる。
上の棚にZOIDSが。ペ「I川くーん
(韓国その2で登場。)、写っているかな?ゾイドだよゾイド。……僕は今、非常に危険なことをやっています」
 隠し撮りのことである。ジッパーを下ろし、懐からレンズだけを覗かせるようにファインダーを全く見ずに棚を狙っている。

 前の旅行で見かけた韓国オリジナルの可変ロボットを見つけた。シリーズで3種類出ているが、1番かっこいい赤いやつに決めた。他の2種類はありきたりの可変に見えるし。むらさきさんがカートを持って後ろからやってきた。
ペ「とりあえず1個買っていくことにしました」
む「どれ?」
ペ「これ」
む「…くっ!?こんなでけぇもん(大きいもの)?(笑)」
ペ「ドラゴンが変形してロボットになるっていう」
む「くぁ〜」
ペ「いくらかな〜♪多分安いやろ。何Wかなー?」
 
むらさきさんは安いだろうという僕の予想にうん、と相槌。
ペ「32,300W。えー、3,230円です」

 ほう、と関心するむらさきさん。

 前にロッテデパートで見た飛影のおもちゃが平積みにされて特価で販売している。今回買ってもいいな、と思っていたが、いざ実物を前にすると躊躇する。というのも大きいのだ。韓国は大きいおもちゃが人気あるようで、どれも片手で持てない。まるでアメリカのおもちゃみたいである。中を覗く。日本で発売されていた合金物の拡大版で、全てABS(強化プラスチック)で成型されている。今買うと決めた韓国オリジナルの可変トイに比べ、作りが荒く大雑把に感じ、買う気が失せてきた。
ペ「…うん、でも飛影はなぁ。でも飛影はもうだめなんかな?こういうとこで叩き売りされてるってことは」
む「飛影ってなんか聞いたことあんのぅ(あるなぁ)
ペ「ええ、…ロボット忍者なんですよ」
むらさきさんはふぅん?といった感じ。

む「恐竜が。…でかいです」店内を物色中、その言い方にウケる。
 エアガンのコーナーを見つける。
ペ「銃です!あっ、プラモちょっと見つけました。テルビッツとニュージャージー。…ビスマルク」
む「大和?…あ、違った」
ペ「大和は無いでしょ?日本のだもん。…日本一応、敵ですから。……わぁ、プラモこっだけ
(これだけ)しかねーあんだ。…色すらも置いてないとは」
トイザラスと比べてもプラモデル関係が少ない。僕の期待は裏切られた。
む「うん?」
ペ「色すらも置いてないとは?」
む「プラモは無いんだねぇ」
ペ「しかも、ミニ四駆ーのコースが売っているのに、ミニ四駆(車体)が売ってないってどういうことだ?」

む「作りもんでーあるんだけど。…あ、じゃ、フィギュアとかも無いもん」
ぺ「フィギュアは、さっきさ、のる(「さっき、向こうの」の言い間違いだと思います。)コーナーじゃないんですか?」
む「あれだけ?(笑)」
ペ「あれだけ。(笑)」

む「頼むよぅ、オイ。…ここまで来てそれは無いよ。(笑)」
 静かな店内に僕たちの押すカートの音が響く。
ペ「とりあえず俺今ー、満足度10%」
む「0(ゼロ)。…ゼロ」意気消沈。

ペ「レゴにめちゃめちゃ力入ってますね」
む「そうなん?」
ペ「変だなー、ここ知育玩具だな、多分。知育で、女児玩になるんだ」

 自分の職場と比べて右、左と棚割の分析をする。
ペ「リリカ!リリカSOSが!!」
 日本ではタカラからリカちゃん人形系のおもちゃで発売しているが、ここのは韓国独自のものだ。版権を取っているのか?でもあんまりかわいくない。

ペ「ドラゴンボールのジグソーパズルなら見つけましたけどね」
 むらさきさんの興味があるものが無く、何か探さないと、という気になる。
ペ「これはジグソーか、教育玩具でしょう。ビデオか?」

 
未練がましくまたプラモデル・エアガンコーナーに戻ってきた。
ぺ「うっ、レイラの銃?」

む「どれけ?」
ぺ「ダブルイーグル(このときはゲーム画面の形から、この銃だと思っていました。実際はブローニング・ハイパワーです。)…通常の銃」
む「これけ?なら、これ買ってくかな?」

 すぐ近くに赤ん坊を連れたお母さん。赤ん坊がダーダー、と言ってる。
む「こんなもんなんか」
ぺ「中見て、ショック受ける内容だったり。(笑)じゃ、いっそのことM16A2を。(爆)…M16いくらかなー♪……M16、1,540円です」
む「ええっ!?」
ぺ「へへっ、だって…ほら♪」
む「うぅわぁー、どうしてそんな安い?」

 僕はその驚き様に爆笑。
む「これなんか分解して持って行けんかね?」
ぺ「こっち、こっちなんかー、もう完璧レイラ銃でしょう?」
む「レイラ銃?」
ペ「M16(初期型のM16のこと。TR2で最も射程の長い武器として登場しました。)でしょう?」
む「M16…あ、ほんとだ。……ほんとだわ、これ。分解できんかな、これ?」
ペ「分解は無理でしょうけど、このまま持って帰ればいいんじゃないすか?」
む「どうやって?」

ペ「え!?箱ごと。(笑)…箱ごと税関通るんすよ」
 ハイハイ、とむらさきさんは納得。むらさきさんの盛んに「分解して運ぶ」という意見は、まるで実銃の密輸を画策しているかのようでウケてしまった。しかもこっそり感が面白い。
ぺ「これちょっと高いですねぇ。1,750円です」
む「そっでも(それでも)1,750円か」
ペ「日本で買ったら8,800円とかするのに」
む「そうそうそうそう。…やっぱ買(こう)てくかな?」
ペ「へへへ(笑)、おんもれぇ(面白い)
む「カバン中、入るやろう。入らんだら、中身だけ入れてくわ」
ペ「あやしー。(笑)」
む「ヤバイね。(笑)」
ペ「申告するものありませんか?…銃を1丁」

 レジへ向かう途中、大失敗に気づく。地面撮りしていたのだ!「地面撮り防止装置」を使っていたのが仇となったのである。つまり、この設定は録画ボタンをすぐに押しても撮影が始まらずに、2秒ほどボタンを押し続けてようやくスタートする。最初におもちゃを撮った以外は、撮影しなくて良いところを撮り続けて、撮影したと思ったところが全く写っていなかったのだ。撮影表示ランプを消していたので尚更である。あの要所要所で解説をしていた僕って…。(泣)

 午後8時を過ぎたので、来たときと同じように地下鉄で帰る。東大門はガイドさんが言っていたより、ぜんぜん危ない感じはなかった。運が良かっただけかもしれないが。明洞駅に着き、ホームにあった販売機で紙コップジュースを飲んでホテルへ。

遅い夕食

 ロイヤルホテル2011号室。荷物を置くと、すぐPさんに電話。今度はつながった。だが、その内容は、要領を得ないものだった。「今から、と急に言われても困る」「明日なら大丈夫かもしれない」「明日9時ごろ、もう1度電話をして。でもだめかもしれないよ」と言われる。旅行の前に電話で話をしているじゃないか!話が違うよぅ。何しにここへ来たのだ、という気分になり、落ち込む。でも、明日なら大丈夫かも、という言葉に賭けるしかない。不安な時間が引き延ばされた。むらさきさんにそのことを話す。まだ可能性が無くなった訳じゃない、と慰められて少し気が楽になった。1番気が気で無いのは、僕に付き合っているむらさきさんなのに。今日はもう完全に予定が無くなったので、本格の食事に出かけることにした。その前に撮影。
 
ペ「今日の収穫ー!」
 むらさきさんが僕の買ったおもちゃをビニール袋から出し、持ってポーズ。

ペ「…こんなんかよぉ。(笑)」

 むらさきさん、苦笑。次に自分の買った品物を持ち、ポーズ。

ダダダダダダダダ。いかがです?奥さん。

ペ「あのね、東大門、うろうろしたんだけど、全部お店閉まってて、あの〜、×××(記事が載っていたフィギュア雑誌の名前です。)に書いてあった、トイランドしか行ってねーんだよなぁ。あそこプラモデル売ってねーんだよぅ。2度と行かないでおこう(しかし、この後の旅行でも訪れます。笑)。…ちゅーことで今から焼肉食いに行くよぉ」
む「はぁ」タメイキ。

 僕は前の旅行(韓国その2のことです。)で行けなかった、初めて韓国にきた時に利用していた店に行こうと思っていた。場所は毎回利用していたので、鮮明に覚えている。しかし、その場所に店は無かった。道を間違えたかな?と少し辺りをうろうろするが、やはりここだ。つぶれたのか、ビヤホール(居酒屋?)になっていた。もう9時だ。仕方が無いので前にPさんにつれていってもらい、石焼ビビンバと海鮮鍋を食べた店を目指す。が、記憶したはずなのによく判らない。「この辺のはずだけど」と迷う。半年しか経ってないのに、情けない。むらさきさんは僕の困った顔を見て「気にしられんな、元気だされよ」と言ってくれた。

 ふと、見覚えがある通りを発見。ここだ!向かいにジュースやお菓子を売っている店がある。間違い無い。安心する。時間のせいか前と違って、僕達の他にお客さんは2人くらい。韓国の人だ。店の中央のテーブルにつくと、早速注文。カルビとプルコギ、御飯を2人前ずつ、後はむらさきさんがビールを注文。数は指で、ビールは韓国語でなんて言うか判らなかったので、前に覚えた「OB」と言って頼む。だが、むらさきさんが「ビール」と言ったのもそのまま通じたようだ。また勉強になった。僕は酒類がだめなので水で済ませた。

 まずキムチ類が運ばれる。むらさきさんは辛いものが好きなようで、美味い美味いと言いながら食べている。その後のカルビはいつもの味だったが、次のプルコギが絶品だった。味付けが本当に美味いのである。一口食べるだけで御飯が進む。タレだけでもおかずになるのじゃないか?悔しいことに僕は夏ごろ、左奥歯のかぶせものが外れてしまった。それを痛みが無いのをいいことに、不精して今まで放置しているものだから、しっかり噛めない。この旅行が終わったら歯医者に行かなければ。

 石(鉄板代わりの)に物がなくなると店の人は盛んにどうですか?と言う感じで勧めてくる。残念ながらもう食べられない。今度は巧く断る言葉を覚えなければならないだろう。お腹もいっぱいになり、大満足。体も暖まった。

 この店が気に入ったので、営業時間を聞いてみることにする。もちろんそんな韓国語は知らないので、ガイドブックを取り出す。
「ヨボセヨ(すいません)」と声をかけ、書いてある通りに言ってみたが通じない。変だな?僕が一生懸命に「応用で使える基本表現」を読みながら言おうとしているので、店員のおばさんが本を覗きこみながら横に座った。他の店員さんも興味が沸いたみたいだ。「デパートは何時に閉まりますか?」の「デパート」部分を指で隠して、「ヨギ」と言ったら判ってくれた。韓国語だったが、少し英語を入れてくれたので僕も理解できた。夜は決まっていないらしい。お客さんがいる限り何時でもやっているそうだ。遅くなっても大丈夫かも?それでは、と開店時間も聞いてみる。朝食で利用できるかもしれない。同じように「銀行は何時に開店しますか?」の「銀行」部分を指で隠して「ヨギ」。開店は9時からと言うことが判った。これで何となく店の人と親しくなる。そのせいか、会計の時に店員さんがヤクルト(?)をくれた。うれしい。帰りに向かいの店で部屋で飲むジュース類を買う。

 ホテル前の通りに入ると、ポン引きに僕に声をかけられる。せっかく気分が良いところだったのに!

韓国テイスト

 部屋ですることもなく、スチルカメラやビデオカメラで遊ぶ。スチルカメラはともかく、ビデオカメラでやっていることは、ヒッチコックの「裏窓」だ。
そして

ぺ「ジャーン、今回買った、ドラゴンに変形するロボットです」

(「ペルシャたろーの部屋」の「韓国アイテムに弱い」にも掲載しています。)

ペ「…出来はかなりいいんですが、箱がでかすぎるので、ここで捨てていくことにしました。もう、これとシールしか持って帰りません。記念に撮っときます。何かもう、アニメで入ってるらしいです、これが。ドラゴンに変形するやつで。これが、FRONT VIEW。SIDE VIEW。ああ、やばいやばい。両足で固定。…ほら、こんな感じでアニメで。うわー、どんな話何やろ。よっく判らーん」

FRONT VIEWSIDE VIEWほら、こんな感じでアニメで。
ビデオカメラで撮影しながら箱を持っていたが、落としそうになる。慌てて両足で固定。

怖い女の子
ペ「あっ、めっちゃ怖い女の子だし」


ペ「これがREAR VIEW。何かガウォークっぽいドラゴンですね。…ガウォーク」
その写真をアップ。

1番左端の女の子が、FSSのアマテラスっぽい。

ペ「この、さっきから気になっとるんやけど、このアマテラスっぽい女の子(1番左端)、何なんやろ。敵かなァ〜?味方かなァ〜?…ああ、暗くていまいちピントが合わない」

部屋の照明が暗いので、ナイトショット(赤外線モード)で撮影。
テーブルの上に、左からコーラ、コーヒー、ヤクルト(?)。

ペ「あのー、これが好奇心いっぱいで買ってみたジュース。ちょっと、むらさきさんにテイスティングしていただきましょう」
 
五輪のマークが入っている、一見スポーツドリンクのようだが…。
パワーレイド
む「パワーレイド、と呼ぶのでしょーか?」
 
缶の英語の綴りを読みながら開封にかかる。
ペ「僕の勘ではアクエリアス。(笑)」
 
ぱきっ!
む「開けます」
一口。
ペ「いかがでしょう?」
む「むー、甘い。(笑)」
ペ「えっ!?甘い?(笑)敢えて言うなら日本の飲み物で何が近いですか?」
 
もう一口、噛み締めるように。
む「…甘い」

ペ「え!?甘いしか出てこん?(笑)」
む「(笑)そうだねぇ、駄菓子屋で飲んだ、ブルー…ハワイアンブルー味かな?(笑)」
ペ「ええ!?めっちゃ着色料の味じゃないすか?(笑)」
む「そうそうそう。だからものすごく淡い、青い」
 
僕ははぁーん、となんとなくイメージ。
む「要するに、こんなちっちゃい小瓶なんかで売ってる○○○
(僕の勤務先の名前です。)にもあるような」
ペ「はぁーん。あ、ニッケ水てやつですか?」
む「そうそうそうそう、ニッケ水。おっ、そのニッケ水。そんな感じ」
ペ「そういえばさっき駅で飲んだオレンジジュースもオレンジっていうよりは、ポンカン飴の味しとったしなぁ。(笑)」
 
むらさきさんはまたグビリ。
む「甘い」
ペ「(韓国の人は)甘いの好きなんかなぁ」
む「スポーツした後、これはキツイやろう…」しみじみと感想が漏れる。
赤色が消える。ペ「(笑)え、じゃさっき飲んだコーヒーも甘い?」

む「コーヒーも甘い。チョコレー…チョコレート、…コーヒーチョコレートをそのまんま…」
ペ「…ジュースにしてみました?」
む「そうそうそう、そんな感じ」
ペ「わっ、面しれぇ、ナイトショットにしたら、この…何だろ?ヤクルトっぽいやつの文字、全部消える」
む「ふん?」
ぺ「すげぇすげぇ。…ほら」と本体付属の、液晶パネルをむらさきさんの方に向けて、画面を見せる。
む「あ、ほんとだ」
ぺ「すげぇー、赤色だから、赤外線に写んないんだ」
む「ふむぅー」
ペ「へー、面しれぇなぁ」
 
はっ!と2人同時に思いつく。コーラは?
ペ「…コーラも、文字の輪郭しか残ってないですよ。面しれぇー。さすがだ。ナイトショット、オフ」
 
暗くなったが、赤色が見えるようになった。
ペ「や、だめです。ナイトショットオフにしたら、暗くてよく判らないです。…どうしてロイヤルホテルって(部屋が)こんなに暗いんだろ?いつもいつも、夜不自由するよなぁ」

 
僕は買ったばかりのビデオカメラで、失敗ばかりしていたので、説明書を読んで覚えることにした。それをむらさきさんが撮影する。
む「何の説明でしょう?」
ペ「えーと、ですね…。LP(長時間録画)モードと、SP(標準録画)はどのくらい、何が違うのか?…だめだなぁ。ぜんぜん読んでないから、今日も失敗しまくり。地面撮ってたし」むらさきさん、ウケる。
む「ありがちなことだよ」
ペ「でも明日は。明日こそ、本番。ええ〜?(笑)明日どこに行くんだろ?Pさんに、お任せっ。でも明日電話かけて、やっぱりだめだったよって言われたら、俺はもうそこで最後。
 
むらさきさんはずっと撮り続けている。
ペ「ああ、
円広志みたいに、蝶になって飛びてぇ。(円広志が蝶になったわけでなく、彼のヒット曲「夢想花」の歌詞のことです。)

む「逆光補正ってどういうこと?」
ペ「あのー」
む「光がある場合だろ」
ペ「光というか、要するに逆光の時に手前の建物とか真っ黒になるじゃないですか」
 
むらさきさんはうんうん、とうなずいて聞いている。
ペ「それを手前の建物を明るくして、で、光があるほうを更に明るくなってしまうっていう」

む「じゃー、あれは?暗いところを写す場合」
ペ「暗いところ?暗いところを写す場合は、自動的に合うでしょう。多分」
む「ふーん、そだっけ?」
ペ「ええ、そこの画面内に明るいところもある場合は、その逆光補正をかけないとだめですけど」
む「ふーん、なるほどねぇ」
 
むらさきさんは僕を撮り続けるのにあきたのか、左へPANして、ベッド脇に置いてある、僕の買ったおもちゃを写している。
ペ「もしくは、ナイトショット。でもナイトショットを使うとモノクロになちゃうしなぁ」
 
ふーむ、といいながら突然窓をガチャリと開けて、外を撮影し始める。
む「おおー、いいねぇ。……ふむ、うぅわぁーったけぇ
(高い)ーっ!…んんーん、旋回するとしたら、こんな感じ?」
 
下を見て「高い」と、僕と全く同じ事を言ったのと、飛行機野郎の気分で撮影しているのでウケる。

 TVを少し見る。ニュースで「しし座流星群」のことをやっていた。まるで映画のような隕石の大げさな大気圏突入CGに、笑ってしまう。そんなのが降って来たら死んじゃうって。(笑)そういえば流星群は帰る日の早朝なのだ。天気が良ければ見れるかもしれない。

 明日はPさんに電話するためもあって、8時半に起きることにした。部屋の電話にモーニングコールを仕掛けておく。それだけでは不安なので、むらさきさんが持ってきた携帯電話のアラームも利用することにした。東大門で歩きすぎた疲れの為か、予定も立てぬまま午前1時頃就寝。


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