韓国旅行その3
1998
1116日〜18
日付内容行き先
動機 行かなければならない。
1日目1998.11.16夜の攻略。(前編)新羅ホテル、明洞
夜の攻略。(後編)東大門、明洞
2日目1998.11.15確実なところで。(前編)南大門、?、明洞
確実なところで。(後編)?、東大門、明洞
3日目1998.11.16夢の終わり。キムチ屋、帰国

交渉

 高速(?)のような場所を降りた辺りで、タクシーの運転手に帰りもどうですか?と聞かれる。この人は日本語が割と話せたのだ。以前に大阪で働いていたこともあり、この間も日本の社長さんら3人を乗せて案内したそうだ。今の目的地へ行った後、どこに行くのか尋ねられたので、東大門と言うとそこまでぜひ使ってくださいと申し出てきた。ちょっと面倒な展開になってきたぞ、帰りに地下鉄を実際に使わないと勉強できない、と思う。しばらく(ホンの一瞬だったかもしれないが)考えて、
ペ「じゃあ、東大門までお願いしますから(模型店で買い物を)待っている間の時間は
サービスにしてくださいね。(笑)」
 と言うと運転手も少し考えてから、OK、OKと要求を飲んでくれた。交渉成立である。その後少し雑談。「釜山観光もやっているのでどうですか?」「え!?タクシーで?(笑)」「貸し切りで行ける」「安い(何Wか忘れました。)なぁ。何時間くらいかかるの?」「5時間くらい」「へえ、2泊3日じゃムリ、時間が無いよ」「また今度に。(笑)」とか。運転手は名刺をくれた。ソウルに来たときはいつでも呼んでください、と言う。タクシーの中は和気あいあいとした空気になる。

到着

む「タイタニックあった」 街路樹が立ち並ぶ通りに入る。ここは広い。タクシーのスピードが落ちる。そろそろ着く様子。辺りを観察。模型…らしきものが!目的地はあそこでは無い様だが。
ペ「プラモデルが売ってる」
む「タイタニックあった」
 
視力はむらさきさんの方がいい。どうやら、僕が前回買ったタイタニックと同じ物が飾ってあったらしい。運転手は、あれと違う?と僕達に聞くが、Kさんからもらった地図によると、大通りから少し中に入っている。運転手はタクシーを路肩へ寄せ、周囲の人に聞き込み。曲がるべき道を少し通り越していたので、バック。曲がった先は狭くて、駐車車両がちらほら。だが、歩いている人が少なくて閑散としている。ゆっくりと進むうち、目的の建物を発見する。僕とむらさきさんは同時に「あれだ!」と言ってしまう。ここまでのタクシー料金をビデオに記録。16,000Wだった。タクシーを降りる。

 この建物は、ちょっとしたビルになっている。地図の目的地は2階となっているが、1階の店も模型店だ。入り口のガラス越しに覗く。一見してラジコン専門だと判る。目的地のラジコン部門(同じ模型というカテゴリーになりますが、方向性が違うので、日本でも別々の店として独立できるのです。)なのだろう、と思いつつ一応中に入ってみる。やっぱりラジコン関係ばかりで僕達の狙っている商品は無かった。では、と急いで2階への階段を探す。1階の店の入り口横に発見。駆け上る。2階上がりたてにバンダイのポスターと、プラモデルメーカーのマークが入ったダンボールが置いてあった。ガラス扉を押し開くと、今まで韓国で目にしなかった大きな「模型専門店」の姿があった。

時を忘れる

 軽く挨拶をして店内へ。バッグをレジ脇に置かせてもらい、観察に入る。この店は、スケールモデルの割合が高いが、アニメモデルも含めて満遍なく置いてある。残念ながらコルベットは無い。しかし、1番僕の目を引いたのは店の壁面だ。隠し撮り開始。スチール棚にいっぱいのお宝が。僕が棚に向かって右側でビデオカメラを構えると、すでにむらさきさんが左の方で品定めをしていた。僕と違ってスケールキットに興味が無いらしい。

「ついに来ましたぁっ!」小声で解説を入れる。
む「おっ、ジュノーンあった…」絞り出すような声。
ペ「すげぇあります」
 棚をアップ。
綾波がいっぱい。
ペ「あやなみぃ〜。また綾波なのか。(笑)」

 左へビデオカメラを振る。
ぺ「すんげぇある」
 こんな感想しか出てこないくらい、商品が並んでいる。日本でもこれほど置いてあるのは、少ないのでは?
ペ「おっと、こんなことをしている場合ではない。早く、早く買わねば」

 目を疑う。イベント限定品のものまであった。後、韓国の模型誌の広告にあったものまで!100%欲しいものがあったわけではないものの、80%くらい欲しい、と思ったものは候補に入れる。今度は僕もトゥームレイダーのキットを買うことにした。2種類あって、1つは「ヌードレイダー」と書いてある。それは原型が同じで、水着を着ていないのだ。むらさきさんは両方買っていたが、僕は普通の方だけを買うことにした。他にS店で見た骸骨のキットも。一通り商品を決めた後、撮影再開。調べているうちに発見した、クラブMの「1/72YF-21」をアップ。
ペ「じゅんしぃ君(当HPメンバー)、すまん。YF-19が無い。…値段は安いけど、もし欲しかったら今度、3月に来たときに買うよ。半額…半額だね。大体半額だ。キャスト品だからね、これ。…それでだ。君にはちょっと、ファイブスター系で何か買っていくよ。♪〜ど・れ・に・し・よ・う・か・なっ。フィギュアの方がいいかな?」と、下の棚にビデオカメラを向ける。
DANCERの箱が並ぶ。
ペ「この…ダンサーなんかどうかな?」
全くファイブスターとは関係無い。

ペ「相変わらず俺、コブラは押さえとるからね」
 
今回、僕の選んだのはフィギュア関係が多い。このイベント限定品(恐らくアマチュアディーラーの)キットは価格が安かったので、すぐに候補に入れた。

 他の棚に移る。Eというメーカーは割とボークスのコピーが多い。僕は趣味だということもあるが、模型雑誌を広告まで読んでいるので、それがどこのメーカーでいくらくらいが相場か、すぐに見分けられるのだ。Sというメーカーは硬派なイメージ。ミリタリー系が多い。でも一方で、ファンタジー系フィギュアもいっぱい出している。
ペ「I野君、
ガガガ(ガオガイガー)なんて、どこにもねぇよ」

 うーん、とむらさきさんの苦悶のため息。
む「ああっ、ペルシャさん!」
ペ「何か発見しましたか?」

む「上の2つ無くなった」
 
僕の取り置き分を指す。
ペ「嘘ばっかり。(笑)」
む「俺の手に、なぜか。(笑)」
ペ「もぅ〜、未練がましいなぁ。(笑)」
む「チキショ〜〜。(泣)」
 
心からの声。
ペ「駄目ですよ。そういうのはいち早く発見しないと。(笑)」
む「チキショ〜。(号泣)」

ペ「僕は厳しいですからねぇ」
 
むらさきさんはS店に続いて僕より先に商品を見ていながら、ここでも僕に出し抜かれてしまったのだ。

む「ナイト・オブ・ゴールドあるよ。…しつこいねぇ。(笑)」
ペ「ナイト・オブ・ゴールド・ATの方でしょ、あるのは」
む「うん」

海洋堂マジンガー。の、コピー。ペ「これは海洋堂マジンガー。の、コピー。750円ぐらいです。日本で買うと1,980円。今、値上げして2,500円かな?」
 
次の棚へ。
ジュノーンodkペ「このジュノーン、これはねぇ、N西君がこの間買っていったのと同じやつ」

 
右上のほうへレンズを向ける。
ペ「何かエイリアンも充実していますねぇ」
 
ウォーリアー、ドッグバスターとか、クイーンとかが並んでいる。その横にはプレデターが。最初I川君のお土産にしようと思っていたものだ。でも「こんなのもらっても塗れないよ」と言われると困るので別のにしたのだ。

ペ「何か封魔ハンターレイムだっけ?違うわ。あのー、何とかハンター妖子とかいうのが結構あるよね」
カメラ目線で。この悔しそうな口元。(笑) と、撮影中の僕の前をむらさきさんが横切る。棚の箱を1列引き抜いて奥を覗いては戻す、を繰り返している。
ペ「うわー、むらさきさんが。むらさきさん、もぅ〜(笑)、未練がましいです。むらさきさん、
クラウドスカッツ探してます。きっとそうです。(笑)…駄目でしょう、いち早く手に入れないと。(笑)でも…あれも僕、人にあげちゃいますからね」
未練がましい、むらさきさん。 
1/220のクラウドスカッツは、お土産用に選んだのだ。

 こんなことをしているうち、タクシーの運転手が店内に入ってきた。あまりに僕達が遅いので心配になったらしい。この人もこんな趣味があった事に驚いている。商品をレジに積んで、僕、むらさきさんの順に会計。すごい量になった。ここでも値切り交渉が上手くいく。僕は、むらさきさんが値切り交渉している間、別の店員さんにKさんにもらった地図を見せ、次回に生かすために「チハチョルヨグ、オディイムニカ?(地下鉄駅、どこですか?)」と聞いて記入してもらった。行き方が難しいのか、店員さんは少し考え込んでから書き入れてくれた。ハングルで何が書いてあるか今は読めないが、これで自力で帰ることもできる。店員さんに御礼を言って、建物を後にした。タクシーのトランクに荷物を詰め、出発。表通りにあった模型店も気になるが、時間が無い。この状態で更に待って、とは言えなかった。3月にじっくり調べるとしよう。

再挑戦、東大門

 撮影再開。
ペ「ただいま、漢江の上でーす。……いやー、金、使っちゃったよぅ」
 
すっかり語調が脱力している。
ペ「残りねぇ、3万Wくらいしかねぇんだ。日本円で言うと3,000円ぐらい。…ヤバイよ。(笑)」

 ホテルからあの模型店までで1,600円だったのだ。東大門までだと絶対に危ない。幸いなことにタクシー代はむらさきさんが立て替えを申し出てくれたので助かった。でも東大門に着いても何も買えないかも。苦笑するしかない。
ペ「キッケン、キッケン
(危険、危険)。ホテル戻らないと、円無いしね。…もっと両替しておけばよかったぁっ。今のとこでねぇ、28,000円ぐらい使っちゃったよ。(笑)もうちょっとでA2(革ジャン)、買えるね」

 
高架橋が見える。見慣れた東大門市場。歩道橋の近くでタクシーが止まり、トランクから荷物を下ろす。御礼を言って運転手と別れた。昼間はすごい人通りである。僕達の手荷物が邪魔に感じる。しかし昨日来た道なので迷わない。スムーズに「看板」の場所に到着。
ペ「帰ってきました。もう一度、トライです」

つづく。


前編へ次の日へ
TOPページへ