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思った通り、やがて八ヶ岳も見えるようになってきた。
一番右の小さな突起が西岳、
その左に編笠山。
さらに左には権現岳、
旭岳が続き、少し間を空けて阿弥陀岳、
赤岳が 2本のツノのように見えている。
赤岳の左には、ギザギザな山容の横岳、そして硫黄岳が続く。
そして、硫黄岳の左に見えるのは、
西天狗、東天狗であろうか。 |
山本小屋ふるさと館にてソフトクリームを食べた後、
嫌がる女房殿を説得して再び牛伏山に登り返す。
女房殿が嫌がったのは再び登り斜面になるからだが、存外簡単に登れ、さらには牛伏山頂上を今朝よりも更にショートカットするコースがあったため、
すぐに下りの木道歩きに変わったのにビックリしていたようであった。
今朝ほど、牛伏山から山本小屋ふるさと館に下った際、小生としては、帰りにこの斜面を登り返すのは そう苦ではないと踏んでいたのだが、
山慣れしていない人にとっては登り斜面と聞いただけで億劫に思えるらしい。
車道を歩くとか、小生が車まで戻って迎えに来る という案も出たのだが、
車道歩きはアップダウンもあり、遠回りなので、地獄だったことだろう。 | |
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小生の方は、折角なので牛伏山の頂上を踏むべく、途中で女房殿と別れて先へと進み、牛伏山を目指す。
牛伏山頂上は、登山道から少し離れた所にあり、そこには方位盤の他、その周辺にいくつものケルンが積まれていた。
残念ながら北アルプスは雲の中であったものの、
八ヶ岳は良く見えている。
しかし何よりも、目の前に見える美ヶ原の広がりが素晴らしい。 |
こちらは牛伏山頂上から見た
八ヶ岳方面。
蓼科山から
西岳まで、シルエット状になって良く見えている。
また、天候が良ければ、
西岳の右に富士山も見えるらしい。
なお、蓼科山の手前にケルンが見えているが、その向こう側に登山道がある。
美ヶ原美術館駐車場へは、左側のケルンの左後方から始まる木道を下ることになる。 | |
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暫し景観を楽しんだ後、牛伏山を後にして、木道を進む。
見納めとなる王ヶ頭を振り返れば、周囲にトンボが飛び、何となく秋の気配である。 |
八ヶ岳を正面に見ながら木道を下る。
途中、東西に分かれている美ヶ原高原美術館野外展示場を結ぶ陸橋の下を潜るのであるが、
そこからは 2つの彫刻作品を見る (見上げる) ことができる。
帰宅後調べたところ、橋の上に設置されている、両手をひざに置いて腰をおとし、遠くを見つめている裸婦像 (下の写真) は、
清水多嘉示氏の 『のぞみ』、橋の右側に見える 剣をハンマーで叩いて曲げている男性の裸像は、
エヴァゲーニー・ビクトロビッチ・ブチェーチッチ氏 (ロシア) の
『剣を鋤にやきなおそう』 という作品であることが分かったのだった。 | |
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その陸橋を潜った所で女房殿に追い付き、後は美ヶ原高原美術館道の駅にて買い物をし、 そのまま帰宅する。
今回、前日のテレビ番組に刺激され、
急遽 美ヶ原の散策を行ってみたところ、
最後まで天候が崩れること無く、尾崎喜八氏の詩の世界に少し近づくことができたので大変気分が良い。
今回は登山とは言えないかも知れないが、前回は天候に恵まれなかっただけに、ようやく溜飲を下げた気分である。
女房殿と一緒だったので、美しの塔 止まりかも知れないと踏んでいた美ヶ原であったが、
あまり普段歩かない女房殿が歩いてくれ、王ヶ頭の三角点も踏めたのはこれまた嬉しい限りである。
何か得をした気分になる 1日であった。 |