|
左手にあるトイレを過ぎると、やがて百曲園地と呼ばれる展望が良い崖の縁に出る。
左には前回登った茶臼山、そして右方には 写真のように 二ツ山、鉢伏山 (写真 中央)、
前鉢伏山と続く山並みが見える。 |
こちらの写真は茶臼山方面。
この時は気づかなかったが、写真をよく見ると、茶臼山の左後方には
八ヶ岳の
権現岳、
そして阿弥陀岳がうっすらと見えている。
なお、足下には岩屑が多く、さらには、先へと続く道は草に囲まれて細く、
もう完全にこの辺は登山道である。
また、このコースは美ヶ原の南側の縁を進むようになっているので、
今までの牧場、草原中心の光景から、周囲の山々を見ながらの歩行となる。
従って、本来であれば、上述の茶臼山、鉢伏山の他に、コース名通り 北アルプスや 南アルプスの展望を楽しめるのであろうが、
残念ながら先程見えた槍ヶ岳も今は雲の中、
アルプスは全く見えない状況である。
道の脇にはハクサンフウロなどの花が咲いており、まさに登山道である。 | |
|
崖の縁を、小さなアップダウンを繰り返しながら進んで行く。
百曲園地から暫く進むと、再び王ヶ頭、王ヶ鼻が見通せるようになる。
王ヶ頭は先程までに比べてその高さが目立たなくなっており、王ヶ頭から王ヶ鼻へと続く稜線はほぼ平らに見える。
そして、その稜線の下方は崖となってずっと続いており、如何にも台地状になっていることを知らしめてくれる。
また、こちらのアルプス展望コースに来る人は少なく、先を見ても登山者が数人歩いているのみで、これも嬉しい限りである。 |
やがて、烏帽子岩に到着。
板状節理というのであろうか、この岩は薄く板状に剥がれる性質のようで、岩の上、そして周辺には板状の岩屑が散乱している。
この辺から見ると、美ヶ原の台地を支える斜面は、
切り立った崖であることが先程よりもさらに良く分かる。
先程 尾崎喜八氏の 『美ヶ原溶岩台地』 という詩を紹介したが、
厳密に言うと、この美ヶ原は、『かつては楯状火山とその溶岩台地と考えられてきたが、
現在は安山岩質の組成を持つ火山の浸食地形と解釈されるようになった』 らしい (ウィキペディア より)。 | |
|
写真は烏帽子岩を振り返ったところ。
遠目では分からないが、近くで見ると、板状の岩が何枚も重なって 1つの岩になっているのが分かる (板状節理)。
例えは的確では無いかも知れないが、丁度 ミルフィーユの断面を見ているようである。
なお、後方の山は、鉢伏山 (頂上はもっと右にあり、写っていない)。 |
さらに少し進んだ所で、再び烏帽子岩方面を振り返ると、
その下方はかなり崩壊しているのが見える。
この他にもかなり崩壊が進んでいる斜面がいくつかあり、 美しい光景もよくよく見ると、悩み多きことがよく分かる。
やがて、王ヶ頭の直下を通過。
少し進むと王ヶ頭に直登できる道 (左に下れば三城) が現れる。
ここまで頑張ってきた女房殿も、その直登はパスしたいとのことで、
さらに先にある林道との合流点へと進むことにする。 | |
|
うまくいけば林道の合流点から、さらに先にある王ヶ鼻まで進む気になってくれるかもしれない と期待したのだが、
王ヶ鼻まで林道が緩やかながらも登り坂になっているのを見た途端、却下となり、残念ながら王ヶ鼻は諦めることにする。
なお、王ヶ鼻は写真中央左手に見える 黒い岩地。
林道を右に折れて王ヶ頭方面へと戻り、
途中から再び山道に入って三角点を目指す。 |