11月3日、私の住む横浜からはあまりに遠い場所にあることから、
気にはなっていたものの行くことを躊躇っていた山、鳥甲山に行ってきた。
何しろアプローチが大変で、横浜からは
苗場山とほぼ等距離に位置しているものの、
登山基地の秋山郷に行くためには、さらに北にある津南町の方からグルリと回り込まねばならない。
しかも、山自体も結構大変で、途中にいくつかの難所があり、また、ピストン登山をしない限り、下山してから駐車場に戻るのにかなり歩かなくてはならないという環境にある。
そういう状況であるから、車で行くにしても前日泊が必要と思い、なかなか行く決心がつかなかったのだが、
年々体力は落ちていくであろうことを考えると、登るのは体力にまだ自信がある今しかないと思い、思い切って行くことにした次第である。
そして、実際アプローチが大変であった。
朝の 4時過ぎに横浜の自宅を出たというのに、登山口である貉平 (ムジナダイラ) に着いたのは 8時を回っており、
4時間もかかったことになる。
この状況は先般の吾妻山も似たようなものであるが、
ほとんどが高速道路と観光道路であった吾妻山に比べ、生活道路を走り、また狭い道路のため運転に神経を使う必要がある鳥甲山は、
本当に遠くに来たものだと実感する場所であった。平家の落人伝説があるのも肯ける。
塩沢石打ICで関越道を降りてから、まずは国道353号線をJR飯山線 越後田沢の方へと向かう。
越後田沢からは国道117号線とぶつかったところで左折し、津南町を目指す。津南町からは町役場を過ぎたところで左折して国道405号線に入り、
秋山郷を目指す。
この国道405号線は、以前
白砂山に行った時に、
六合村側から白砂山登山基地の野反湖までを走った道路で、野反湖から先は車道が消えていた道路である。
山を越え、再び切明温泉、秋山郷から車道が復活し、津南町、そして上越市へと繋がっているというなかなかユニークな道路なのである。
しかし、国道と言うが道幅は狭い。所々ですれ違いに苦労する箇所があり、しかもそこをバスが通っているのだから驚きである。
慎重に車を進める。周囲は秋の紅葉真っ盛りといったところである。
かつて苗場山から小赤沢に下った際に、津南町行きのバスに乗った停留所を懐かしい思いで通過し、
ますます狭くなる道を進む。
やがて、右側には鳥甲山と思われる岩壁の連なりが見えるようになり、そこに当たる朝日が素晴らしい光景を創り出しているのに驚かされる。
屋敷への分岐にて国道405号線と分かれ、一旦下った後登り返して秋山林道に入る。この林道の方が国道405号線より道が良い。
後はひたすら進んで、貉平駐車場を目指すのみである。