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そして、その富士山が見えた場所から 4分程登ると、
金掘山の頂上であった。時刻は 10時11分。
頂上には標識など無いかのように思えたのだが、よく見ると、手製の標識が木の下に落ちている。
木の上方を見ると、割れた標識の一部が針金で括りつけられたまま残っている。
せっかくなので、針金を外し、その針金を使って落ちていた標識を木に括りつけて写真を撮る。
ただ、その標識の表記は 『 金堀山 』 となっているのが残念。
10時16分、金掘山の頂上を後にして先へと進む。 |
前方樹林越しに、
目指す節刀ヶ岳の姿が見えてくる。
しかし、かなり遠く、そして高く見え、少々驚かされる。
雪の斜面を下る。
少し下って小さく登り、また下るという状況が続く。
右手の南アルプスは、相変わらず木の枝に邪魔をされて見通すことができない状態が続いているが、
辛うじて木の枝の間に見えた
塩見岳
をカメラに納めることができたのだった。 | |
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やがて、大きくガレた場所の縁を通過する。
ここからは河口湖方面が見えるものの、残念ながら霞み気味であり、周囲の山々はその多くが雲に隠れてしまっている。
この辺から雪の上の踏み跡が見えにくくなる。雨で流されたのか、
強く吹く風で消えてしまったのであろう。
従って、ここからは目印となるテープを探しながら進むことになる。
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と、
ここで左手に持つストックがやけに沈むことに気が付いた。
よく見ると、ストックの先に着いていたスノーバスケットが無くなっているではないか。
深い雪に苦戦した場所があったので、そこでとれてしまったらしい。帰りも同じルートを戻るので、見つかることを願って先へと進む。
それにしても、スノーバスケットは小さいながらも、有るのと無いのとでは大違い。
雪にスーッと沈んでしまうストックは全く役に立たない。
気持ちの良い、ほぼ平らな道が暫く続く。
展望はほとんどないものの、スノーシュー歩きは大変楽しい。
見上げれば、前方の節刀ヶ岳が大きくなってきている。 | |
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やがて、少し下った後、かなりの急斜面が目の前に現れる。その斜面には、かつての踏み跡が雪の上に盛り上がった状態で残っている。
この斜面に対応すべく、スノーシューのヒールリフトバーを上げようとしたところ、左手の方に赤テープが見えた。
ありがたいことに正規のルートは目の前の高みを巻くようである。
左側斜面を横切るように進み、2つほどの高みを迂回した後、
右上に回り込むようにして斜面を登っていくことになる (つまり、迂回した 2つの高みの先へと登り着くようになる)。
気が付けば、周囲にシラビソが目立つようになっている。
この辺の雪の量は多く、しかも結構フカフカしていて進みが鈍る。
しかも、片方のストックのスノーバスケットがないため、登る効率がますます落ちる。 |
喘ぎながら斜面を登り切り、
小さな鞍部に登り着くと、道はさらに左手へと登っていくことになる。
カラマツ、シラビソの生える斜面を登り、やがて傾斜が緩やかになると、前方に 『 ← 大石峠 金山 → 』 の標識が現れた。
ようやく、十二ヶ岳からの道に合流したのである。
時刻は 11時27分。
道を右にとって、節刀ヶ岳へと向かう。
シラビソの樹林を進む。 | |