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このササ原には富士山とともに、
もう一つのハイライトが待っていた。暫く進むと、右手の木々の上方に白い山が姿を現したのである。
鳳凰三山の薬師岳である。
ササ原の向こうに 2つのピークを白く輝かせ、思わずハッとしてしまう気高さを見せている。
最近登ったばかりの山だというのに、こちらから見た薬師岳は全くイメージが違っており、些か面食らってしまった。
恐らく小生はあの 2つのピークの間に立ったのだと思われるのだが、こちらからは
谷川岳のような双耳峰に見える。
雪化粧しているだけに尚更印象が違うのかもしれない。 |
さらに進むと、観音岳、
そして地蔵岳も見えてきた。
地蔵岳の方はやはりオベリスクが一際目立つ。3つの山とも皆素晴らしいが、本日はやはり薬師岳であろう。
見違える程の素晴らしい姿である。これを見ただけで、
本日の山行目的地変更はプラスに転じたと言えよう。 | |
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ササ原の台地の端から再び登りが始まった。
ぬかるんで滑りやすい道を慎重に進み高度を上げる。
山腹で周囲を見渡せば、先の
鳳凰三山の他、
八ヶ岳、
金峰山を中心とした奥秩父の山々が見渡せる。
下方を見れば、気持ちの良いササ原の広がりとともに、色変わりしたカラマツなどの木々が美しく茶色に染まっているのが見え、
飽きさせない。 |
ジグザグに斜面を登り切り、
暫くカラマツ林を緩やかに進んでいくと、千頭星山の頂上が現れた (9時45分着)。
周囲はカラマツなどに囲まれており、展望は利かない。
帰宅後にガイドブックを見たら、展望は利かないが静かで落ち着いた山頂なので ゆっくり休憩しようなどと書かれていたが、
先ほどの素晴らしい景色を見た後では、この山頂での休憩では満足できない。
展望の良い場所を求めて先に進む。 | |
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展望 (特に鳳凰三山)
を求めて暫く進んだものの、一向に展望は開けない。
途中、右側が開けてズングリした山が見えた (写真)。これは
櫛形山ではなかろうか。
いくら進んでも展望が開けそうもないので、あきらめて引き返すことにしたが、
それにしても、千頭星山から一旦下り、登り返したピークの方が千頭星山より高い気がしたのであるが、気のせいであろうか。 |