根石岳 (天狗岳敗退) ( 根石岳:2,603m ) 2015.10.13 登山



【PHOTO & 記録 根石岳 (天狗岳敗退) 4 】

やがて、周囲の樹林も少なくなってくると、 右手前方の崖の上に建物が見えてくる。一見すると高台に立つ別荘という感じであるが、夏沢峠にある山びこ荘である。

ようやく夏沢峠に到着 と思ったが、それからも山小屋の下をグルッと回り、 最後は急斜面を登らねばならず、山小屋を見て少し力が抜けた身体には、この僅かな距離が結構 辛く感じられたのだった。

山びこ荘、ヒュッテ夏沢のある夏沢峠には 9時38分に到着。

ここで道はいくつかに分かれる。
大雑把に言えば、山びこ荘とヒュッテ夏沢の間を通って右 (北) に向かえば、目指す根石岳、 天狗岳方面。 左 (南) に進めば硫黄岳に至り、真っ直ぐはオーレン小屋、夏沢鉱泉への下山路である。

驚いたことに、硫黄岳への道を見ると、すぐ先にある樹林帯は霧氷が付着して真っ白である。 風も強く、周囲はガスっていて展望も限られ、これからの稜線歩きが本当に不安になる。

しらびそ小屋以降休んでいなかったので、ここで休憩と思ったのだが、 管理人と思しき方が外で作業していたので、そのまま休まずに先へと進む。

山びこ荘とヒュッテ夏沢の間を抜けると、 そこは土手のようになっていて開けている (写真)。晴天であれば かなりの展望を得られるものと想像されるが、 今はガスが漂い全く視界は無い。

と、ここで、根石岳方面からの下山者数人と擦れ違う。
その中の単独登山の方を見ると、着ているウエアは濡れており、ザックにはエビのシッポが付着しているではないか !
ビックリして、思わず稜線の様子を尋ねると、風が強く身体が振られるような状況であり、また寒い上に視界も利かないとのことであった。
ますます気持ちが萎える。

その土手のような場所を過ぎるとすぐに樹林帯に入ることとなり、 緩やかな登りが続くようになる。

最初、こちら側には霧氷は見られなかったものの、 登るに連れて霧氷が現れ始める。
シラビソなどの木々は真っ白、そして強い風に木々が揺られ、木に付着した霧氷がバラバラと落ちてくる。

高度を上げていくと、周囲は完全に白い氷の世界となり、 足下も木から落ちてきた霧氷で雪が積もったようである。
ここはまだ樹林帯であるから良いものの、吹く風は強く、稜線上に立った時のことを思うと気が滅入る。

キリの良いところで引き返すこともありかなと思いながら、登り続ける。

やがて、霧氷が付着した木々が少なくなってきたかと思うと、 周囲を樹林に囲まれた小スペースに飛び出すことになる。時刻は 10時13分。

ここは丁字路になっており、左はオーレン小屋、夏沢鉱泉方面で、根石岳・ 天狗岳は右である。
そして、そこにある標識には箕冠山 (みかぶりやま) とある。 実際の頂上とは少し場所がズレているようだが、頂上までの道はないようなので、ここを頂上としても良いと思われる。

先にも述べたように、ここは周囲を樹林に囲まれていて吹く風も弱いことから、 ここで休憩する。
立ちながら食事をしていると、夏沢峠方面から若者がやって来て、 そのまま根石岳の方へと進んで行ったのだった。



根石岳 1、   根石岳 2、   根石岳 3、   根石岳 4、   根石岳 5、   根石岳 6  もご覧下さい。

百名山以外の山のページに戻る   ホームページに戻る