やがて、周囲の樹林も少なくなってくると、 右手前方の崖の上に建物が見えてくる。一見すると高台に立つ別荘という感じであるが、夏沢峠にある山びこ荘である。 ようやく夏沢峠に到着 と思ったが、それからも山小屋の下をグルッと回り、 最後は急斜面を登らねばならず、山小屋を見て少し力が抜けた身体には、この僅かな距離が結構 辛く感じられたのだった。 | |
山びこ荘、ヒュッテ夏沢のある夏沢峠には 9時38分に到着。 ここで道はいくつかに分かれる。 驚いたことに、硫黄岳への道を見ると、すぐ先にある樹林帯は霧氷が付着して真っ白である。 風も強く、周囲はガスっていて展望も限られ、これからの稜線歩きが本当に不安になる。 しらびそ小屋以降休んでいなかったので、ここで休憩と思ったのだが、 管理人と思しき方が外で作業していたので、そのまま休まずに先へと進む。 | |
山びこ荘とヒュッテ夏沢の間を抜けると、 そこは土手のようになっていて開けている (写真)。晴天であれば かなりの展望を得られるものと想像されるが、 今はガスが漂い全く視界は無い。 と、ここで、根石岳方面からの下山者数人と擦れ違う。 | |
その土手のような場所を過ぎるとすぐに樹林帯に入ることとなり、 緩やかな登りが続くようになる。 最初、こちら側には霧氷は見られなかったものの、
登るに連れて霧氷が現れ始める。 | |
高度を上げていくと、周囲は完全に白い氷の世界となり、
足下も木から落ちてきた霧氷で雪が積もったようである。 キリの良いところで引き返すこともありかなと思いながら、登り続ける。 | |
やがて、霧氷が付着した木々が少なくなってきたかと思うと、 周囲を樹林に囲まれた小スペースに飛び出すことになる。時刻は 10時13分。 ここは丁字路になっており、左はオーレン小屋、夏沢鉱泉方面で、根石岳・
天狗岳は右である。 先にも述べたように、ここは周囲を樹林に囲まれていて吹く風も弱いことから、
ここで休憩する。 |