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喘ぎながら展望の利かない、やや湿り気の多い急斜面を登って行く。
五合目から 10分程登ると、右手樹林越しに妙高山方面が見えるようになる。
しかし、残念ながら山頂付近に雲が掛かり始めている。
こちらの上空には青空が広がっているものの、頂上がこれではガッカリである。この後の回復を願うばかりである。
途中、ロープの付けられた斜面を登るなどして (ロープは使う必要が無かった) 高度を上げていくと、
再び樹林越しに妙高山方面が見通せるようになったが、相変わらず頂上付近には雲がかかったままである。 |
やがて、
今度は東側が開けた場所に登り着く。
妙高高原に 広がる街並み、そしてその後方に斑尾山が見える。
斑尾山の後方にはほぼ同じ高さの稜線が続いているが、裏岩菅山、岩菅山、
そして横手山と続く山並みのようである。 | |
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この場所から暫く進むと、土が深く抉られた溝状の、しかも上部がササに覆われてトンネルのようになった道を登って行くことになる。
そして、そのトンネルを抜け出すと広場に飛び出すことになり、そこには小さな石祠が置かれていたのであった。
ここは六合目、天狗堂である (小生の持つ 2008年の山と高原地図 『妙高・戸隠・雨飾』 では天狗平と記載されている)。
時刻は 9時4分。
なお、ここは赤倉登山道との合流点にもなっている。
車を運転しつつ食事を取ってから既に 4時間近く経っていること、
そして本日は暑く、熱中症になる可能性もあると思われたので、ここで休憩することにする。 |
10分程休んで出発。
またまた現れたササのトンネルを抜け出すと、左手下方に雪渓が現れる。雪渓の形が丸く、池のようになっていたので、光善寺池は雪の下か と思いながら通過する。
その後、再び妙高山頂上が見通せるようになるが、
ありがたいことに山頂を覆っていた雲は流れ始めており、
後方に青空が広がっている。
やがて本当の光善寺池に到着して、先程 池と思ったのは勘違いだったことを知る。
池の中に白い卵らしきものが大量に見えていたが、サンショウウオの卵であろうか。
池の縁を周り、雪渓を進んで再び尾根道を登っていく。その雪渓に 2つのザックが置いてあり、その後 登山道を進もうとすると、
ガサガサ音がしてササヤブから人が急に現れた。恐らく山菜採りの方と思うが、先にザックを見ていなかったら、
熊と思って大声を出していたかも知れない。 | |
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溝状になった道、そしてササの中の道が続く。
やがて、風穴 (カザアナ) に到着。時刻は 9時38分。
風穴は、その名の通り、標識の後方にある斜面に 2つの穴が空いており、そこから冷たい風が吹き出してくる。
また、ここには八合目の標識も置かれている。てっきり、ここは七合目と思っていたのでちょっと得をした気分になったが、
七合目の方は見落としてしまったようである。
ササに囲まれた道を登って高度を上げていく。
左手に周辺の山が見えてくるが、山の上部は完全に雲に覆われていて山を同定することができない。
一方、登山道の周辺は、青い空に緑の葉が浮き立って美しい。 |
周囲のササの背丈は低くなり、
また木々も灌木へと変わり始める。
やがて足下に岩が現れ始めると、その先でロープが張られた岩場を登ることになる。ただ、岩に足場が切られているので、
ロープを使う必要はほとんど無い。
登り着いてから少し進めば、目の前に九合目の標識が現れ、今度は鎖場が始まる。
30m程の溶岩の急斜面を登ることになるのだが、鎖の他、足下には足場が作られているので難なく登って行くことができる。
垂直の鎖場が終わると、さらに左上方へと鎖が延びており、その先では カニの横ばいのように進む鎖場が現れる。
しかし、ここも安全に足場が確保できるような措置がとられているので、難なく通過することができる。 | |