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小屋の手前には水場が 2つある。手前の水は口に含むと鉱泉のような鉄さびのような味がしたが、
赤倉温泉源湯と彫られた石碑のある方の水は美味しい水であった。
小屋の前には休憩に適した屋根付きのベンチ、腰掛けが設置されていたものの、
水を飲んだだけで休まずに先へと進む。
なお、帰宅後調べると、この小屋から河原の方へと少し下りると、
露天風呂浴槽があるらしい。お湯は抜かれており、脇にあるホースから河原へとお湯が流されているので、自分で湯を張らねばならないようであるが、
流れる湯量は少ないので、湯を満たすのにかなりの時間を要するとか・・・。
今現在も使用できるのであろうか。 |
小屋を過ぎると先の方に光明滝が見えるようになり、
光明滝の右上方には称明滝も見えている。
道の方は少々傾斜がきつくなるとともに、コンクリート道の下方に石を階段状に積んだ道も作られていて、
それが光明滝のビューポイントまで平行して続いている。
光明滝の上部へと進み、やがて称明滝との分岐へと到着する。
ここで称明滝を見るためにチョット寄り道をしてみる。称明滝は落差が 5〜60m程あり、赤茶けた岩肌に白い水が流れ落ちている。
滝の上部には青空が広がり、滝の周辺には草木の緑が広がって、明るい日差しの下、素晴らしい景観である。
(光明滝・称明滝
称明滝)
なお、水が白く濁っているのは温泉成分が含まれているためらしく、
従って赤茶けた岩肌もその温泉成分が付着したことによるものらしい。 | |
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称明滝の分岐へと戻り、登山道を進む。
この分岐の手前でコンクリート道は終わりとなっており、ここからは土の道となる。途中、ザレた場所や急登もあって、ようやく登山道らしくなる。
ジグザグに登って高度を上げていくに連れ展望が開け、
右手の神奈山 (写真) もよく見えるようになる。
また、道の傍らには、少々盛りを過ぎてしまってはいるが、タニウツギの花が咲いていた。 |
やがて道が石畳になったかと思うと、称明滝の上部、
北地獄谷の河原へと飛び出すことになる。まずは小さな流れを越えて対岸に渡る (写真)。
先の称明滝と同様、岩が赤茶けているため、ヌルヌルしているように思えたので慎重に渡る。渡る場所のすぐ先で、流れは滝へと続くべく段階的に下へと落ち込んでいるので、
滑ったら大事であろう。
流れに沿って暫く進んでいくと麻平への分岐が現れ、
その先で再び流れを渡り返すことになる。
やがて、岩に取り付けられた 『湯道分岐』 の標示板が現れ、そこには標高 1,590mと書かれている。
燕温泉が 1,150mなので、ここまで 440m高度を上げたことになるが、
平坦な道が続いたためか、それ程高度を上げてきた実感はない。 | |
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さらに少し進むと、灌木や草の向こうに雪渓が見えてくる。
ササに囲まれた道を抜け、岩がゴロゴロしている上に、木々が少々煩い道を進んで行くと雪渓に辿り着く。
雪渓、岩場の道を繰り返しながら進んでいくのだが、要所にはしっかりテープが付けられ、岩にも印が書かれているので迷うことはない。
右手の川は雪に覆われてしまっていて雪渓が続いているだけのように見える。
しかし、よく見ると、所々に空いた穴から水の流れが見えている。
雪渓も終わりとなり、『ここは 1,800m 胸突き八丁』
と書かれた金属板が岩に取り付けられた場所を過ぎると、
道は河原を離れて左手の斜面をジグザグに登って行くようになる。 |
足下には岩がゴロゴロしており、
周囲はササに囲まれていて、傾斜もかなりある。
暫く登って行くと小広いスペースに飛び出るが、何となく周囲は硫黄の臭いが漂い、足下の岩屑も白っぽい。
ここから先も周囲をササに囲まれた、岩の多い道を登っていくのだが、
相変わらず傾斜はキツイ。
重い身体に鞭を入れ、 息を切らせつつ登って行くと、やがて写真のような五合目の標識が現れる。
その標識の隣には、『天狗堂まで 30分、300m』 と書かれた標識も立っており、
まだまだキツイ登りが続くことを示している。
まさに胸突き八丁である。時刻は 8時40分。 | |