黒斑山( 黒斑山:2,405m ) 2009.04.19 登山



【PHOTO & 記録 黒斑山 6】

トーミの頭から下を見ると、かなり下にある高みの上にカモシカが 2匹おり、その様子をトイ面にある高みの上から写真を撮っている人が確認できた。 三脚を構え、レンズも相当良いものを使っているようだったので、セミプロないしプロの写真家であろうか。
残念ながら小生の居るトーミの頭からでは小さすぎてカモシカを撮ることができない。

浅間山 の全容を見ることができるのはこれで最後となるであろうと、浅間山の写真に撮って下山開始。
時刻は 12時31分。

ガレ場の縁を慎重に下り、 中コースの分岐をそのまま通過。帰りは表コースを通るつもりなので、赤ゾレの頭に向かって登り始める。
少し高度を上げて振り返れば、もう見ることができないと思っていた 浅間山の全容がトーミの頭の横に見える。
中コースはほとんど展望がなかったが、こちらのコースは結構展望が良いようだ。
やはり往路は表コースを登るんだったと反省したが、考えれば朝方は浅間山が逆光の位置になると思われるので、 まあ何とも言えないというところか。

右後方を見れば、黒斑山と思われる高みが緑の木々に覆われているのが見える。
今まで見てきた光景とは大きく違う、緑色の優しそうな山腹に少々驚かされる。こちらも本来は外輪山として、 草木も生えない岩稜地帯だったのであろうが、火山灰などが降り積もり、それがやがて土となりそこに木々が生えてきたのであろう。
自然の力に敬意を表したい。

12時45分、赤ゾレの頭にある避難シェルター前を通過。
周辺には雪が多かったので、中を覗いてみなかったが、 浅間山の噴火時にはここに避難し、 火山弾を避けるということなのであろう。いや、雷発生時に逃げ込むためのものかもしれない。

火山対策であるとすると、本日の浅間山を見る限りでは 噴火ということに対し現実味が湧かないが、 先日の噴火の状況をテレビで見た時は、そのエネルギーに驚かされた。
またいつか噴火することは十分に考えられる訳で、 登山中にこのシェルターのお世話になる事態を想像すると恐ろしい。

シェルターを過ぎると西側への下りが待っている。
ということは今度こそ浅間山の姿を見るのも最後であろうと、 再びカメラを構える。
しかし、逆に考えると、表コースを登ってくれば、このシェルター付近で浅間山の姿がパッと飛び込んでくることになる。 その場合、感激も一入であろう。
中コースのように、表コースとの合流点に飛び出して展望が大きく開けても、 浅間山の姿が半分しか見えないのとは大違い。
やはり表コースを登るべきであった。

表コースは中コースと違い、 暗い樹林帯というよりは灌木帯を下る感じで明るく、周囲の展望も利く。
顔を上げれば、水ノ塔山、篭ノ登山がよく見える。
また、四阿山も姿を見ることができ、 ガイドブックには八ヶ岳も見えると書かれている。
女女しいようだが、やはり表コースを登ってくるべきであった。
登山道は日当たりは良いものの、雪が結構残っており、腐った雪に足を踏み抜くことも結構あった。 しかも他の人の足跡が雪を踏み抜いていないのに、自分の場合は踏み抜くことが多く、 自分の体重とザックの重さを呪うばかり。

振り返って見上げれば、緑の斜面が続いている。先にも述べたように、こちら側は火山であることをほとんど感じさせない。

雪を何回も踏み抜いたため、結構バテ気味になってくる。
道は一旦鞍部に下りた後、車坂山への登りになるが、この登りがバテた身体には辛かった。距離もなく、何と言うこともない登りであるが、 かなりキツく思え、少し登っては立ち止まって上を見上げる という行動パターンが久々に出たのであった。
こういう点から見ても、このコースは朝方の登りに使うべきであった (本当に女女しい)

苦しかった登りだが、 車坂山を過ぎれば後は楽。最後は緩やかに下り、13時51分、表コース登山口に到着したのだった。
写真は登山口から歩いてきた方角を撮ったもの。

この表コース登山口から駐車場までは 1分足らずの距離。
何のことはない、中コース登山口から車道を少し小諸IC方面に戻れば、表コースの登山口であった。良く調べるべきだった。

と、最後は愚痴ばかりとなったが、 浅間山の姿は素晴らしく、 外輪山の縦走は楽しく、残雪は大いに苦労をさせてくれ、充実した 1日であった。



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