甲武信岳V ( 甲武信岳:2,475m ) 2010.1.9 登山



【PHOTO & 記録 甲武信岳V 2】

岩混じりの斜面に到達し、展望が一気に開ける。
振り返れば、黒金山が美しいピラミッド型を見せており、 その左に 乾徳山、 牛首と続き、それらの山々の後方に富士山が見えている。
そして、富士山の手前に見えるのは 御坂黒岳であろう。
さらに富士山の左には三ツ峠山も見える。
やや逆光気味であるのは残念だが、新年初登山で富士山を見ることができたことを素直に喜びたい。

尾根道を登り続け、登り着いたところが、 近丸新道との合流点。時間は 9時52分。
ここで、先行者に追いついた。少し話をする。
聞けば、その方は、今晩 甲武信小屋に泊まるのだそうである。この時期小屋は営業しているのだろうか?
また、その方は毎年 この時期に甲武信岳に登っているのだそうで、 今年は 雪が少ないと言っておられた。数年前には、木賊山の稜線に出た途端、腰までの雪に難儀したとか。
小生はこの少ない雪のお陰で、この時期に甲武信岳に登ることができる訳であり、 雪の量に拘わらず毎年登るなんて とてもできはしない。

先行者を追い抜き、先に進む。
少し下っていくと目指す 木賊山が上の方に見える。あの稜線までかなり距離がありそうであるし、 またこれから進む戸渡尾根の登りが厳しいことを考えると、少々気持ちが萎える。

樹林の中を黙々と登っていく。足下の雪は先ほどまでと比べて量が増えてきている。
ただ、昨日登った方の足跡が明確に残っているので、道に迷うことはない。 大変ありがたい。

近丸新道との分岐から 50分程登ってきたであろうか。
朝、5時半頃に車を運転しながら握り飯を食べたきり、5時間ほど何も腹に入れていないことになる。
普段ならこんなことはないのだが、本日は途中に仮眠などして、間に 1.5時間ほど入れたのがまずかった。腹が減ってかなりしんどくなってきている。
ただ、休もうにも周囲は雪。適当な場所が見つからない。
振り返れば、先ほど抜いた方が、20mほど後方から付いてきている。抜かれたくないという思いと、 休憩したいという思いが交錯する。

樹林帯を登り、かなり高度を上げてきたところで振り返れば、樹林越しに再び 富士山が見えてきた。
空腹状態はもう限界。つまらぬ意地を捨て、これを機に休憩することとする。時刻は 10時50分。当然、休憩中に先ほどの人に抜き返される。
しかし、5時間ぶりの食事と水の方が重要である。

富士山の方を見れば、 富士山の手前に 御坂黒岳釈迦ヶ岳が見える。 その間の山は破風山であろう。
9分程休み、10時59分に出発。やはり空腹状況が治まると元気が出てくる。

樹林の中の登りが続く。 しかし、所々で、樹林が切れ、展望が広がる。
左手には黒々とした山々の向こうに真っ白な山の一群が見える。南アルプスである。
恐らく荒川三山赤石岳聖岳であろう。
手前の山々の黒に対し、それらの峰々の輝きがあまりにも白く、しかも頭上の太陽の光、そして青い空に吸収されそうなので、 この先、甲武信岳 からの展望が心配になる。



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