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この山姥には、大きな岩が組み合わさってできた岩屋がいくつかある。写真はそのうちの 1つだが、もっと大きく広い方は、
中に山小屋に水を引くためのホースやパイプ材が置かれていたので興醒めであった。
また、岩が重なり合っているため、垂直の穴もいくつかあり、その 1つには雪が残っていたので驚かされた。
暑かった今年の夏を耐え、今も残っているということは、万年雪の可能性さえある訳である。
傍の岩にも 『 雪 』 の文字が書かれていたので、確かに昔から雪は残っているのだろう。 |
山姥を過ぎて少し登って行くと、
左側の谷へと落ち込んだザレ場があり、さらにそこの少し先から桟橋が次々と現れる様になる。
周囲の紅葉はかなり進んでおり、時々現れる青空に黄色や赤の葉が良く映える。
9時54分、8合目に到着。大きな岩に 『 八合目 』 の文字が書かれており、
その横に 『 水 』 の文字も見える。
地図にも 水場 と記されているが、水は全く見当たらなかった。下の方に立ち入り禁止となっている岩場が見え、
ホース類も見えたのでそちらには水場があるのかもしれない。
この 8合目で少し休憩してノドを潤す。 | |
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少し窪地となったこの 8合目から周囲を見回すと、木曽駒ヶ岳から派生する尾根上のガスが流れ去り、
なかなか立派な峰であるが、地図には名前が載っておらず、無名峰のようである。
先行きが明るくなり、テンションが少し上がる。
10時5分に 8合目を出発。 |
少し高度を上げていくと、
先程見え始めた無名峰に続き、木曽駒ヶ岳自体が見える様になってきた。
最初、山頂付近はガスに覆われていたものの、進むに連れてガスも流れ、山頂方面まで見えるようになる。
バックに青空も見え、グッとテンションが上がる。
やや逆光気味であるが、素晴らしい山容である。こちら側から木曽駒ヶ岳を見るのは初めてであるが、
やはり名山の風格を漂わせている。
道はまた岩場を通過する。 | |
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木曽駒ヶ岳も素晴らしいが、
周囲の紅葉も今を盛りと 大変素晴らしい。特に日が差し、青空も見え始めたことが、この紅葉をなお一層素晴らしいものにしてくれている。
さらに進んで振り返れば、麦草岳、その頂上付近にある駒石、麦草岳の崩壊した斜面、そして牙岩も見え、それらが赤、黄色、
緑の衣を着ていて本当に素晴らしい。
一番良い時に登ったようである。
周囲は灌木帯に変わり、やがて平坦な場所に飛び出る。玉ノ窪カールの基部である。
時刻は 10時33分。ここには単独の女性が休んでおられた。 |
ここからは玉ノ窪カールを登って行くことになる。
折角 晴れてきたのに、再び周囲をガスが覆い始め、終いには自分自身もガスの中に入ってしまう。
カールの右にある木曽前岳方面はよく見えるが、左の木曽駒ヶ岳方面は
またまたガスに隠れ気味である。
道の方は岩塊を敷き詰めたような道をジグザグに登って行く。周囲は膝丈くらいの低木と、
ハイマツ、そして草となる。
途中、ドラム缶などが放置された場所があったが、素晴らしい場所であるだけに残念である。 | |