日留賀岳( 日留賀岳:1,848.8m ) 2014.4.16 登山



【PHOTO & 記録 日留賀岳 3】

下り着いてからは残雪の上を登っていく。
雪の左側は木々やササヤブの壁になっており、右側は斜面となって右下へと下っているので、まるで雪の廊下が続くようである。
また、雪もまだ締まっているので、踏み抜くことはない。
やがて、雪の廊下が緩やかな下りに変わると、前方の樹林の向こうに、日留賀岳の姿が見え隠れするようになる。
そして、さらに雪の廊下を進んでいくと、写真のように日留賀岳の姿が良く見えるようになってきたのであった。

この時は山の形を意識しておらず、どこが頂上なのかについても気にしていなかったのだが、 これが後程、登り着いた所が頂上かと思うと、さらに先に高みがある といった状態となって、疲れを呼ぶことになる。

残雪の量はかなりあるようで、 右側斜面の際に見られる雪の厚みは相当なものである。
かと言って油断は禁物。雪庇というか、右の斜面に突きだした雪の下がかなり内側に抉れた場所が何ヶ所もあり、 歩く場所を間違えないように と言い聞かせながら進む。

雪の廊下は緩やかな傾斜が続き、その先の方で一旦下りになっているようで、 廊下の先が見えなくなっている。

やがて、雪の廊下がやや下りになると、間に木々を挟んではいるものの、頂上と覚しき高みまで続く雪の廊下が見通せるようになる。
この光景を見ることができただけでも。本日ここにやって来た甲斐があるというものである。
また、太陽は真上にあり、雲もほとんど無い状態なので、雪がキラキラ輝いて眩しい。
高揚感に包まれながら雪の廊下を登っていく。

暫く進むと、 左手のササヤブ、そして樹林越しになかなか面白そうな山が見えてきた。
後で七ヶ岳と知ったのだが、高さはあまりないものの、横に長い山容を持ち、その切り立ったような斜面に雪がかかっていて、 滝のような風情となっている。

その山の写真を撮るべく、ササヤブに踏み込んでいくと、 何とササヤブの向こうに登山道があるではないか。
しかも、登山道上に雪は全く無いのである。
これには本当にビックリさせられた。今まで歩いてきた雪の上のルートは冬季・残雪期限定だったようである。

せっかく正規の登山道が見つかったのと、雪の廊下の前方に少々ササヤブが見えたので、 今度は登山道の方を歩いてみる。
こちらは全く雪がなく、従って滑ることもないため、当然 かなり早く歩けるようになる。

しかし、恐らくこちら側は北西斜面となるはずなのに、登山道はおろか、 そこから左下に下っていく斜面にも雪は全く見られない。
反対に、南東の斜面に雪が多く残っているのは不思議である。

夏道は一旦残雪地帯に出ることになる。
見上げれば、雪の廊下がなかなか魅力的であるが、スピード重視で、もう暫く夏道を進むことにする。

やがて、夏道上にも雪が時々現れることが多くなり、 しかも、雪で足下の高さが底上げされるため、木の枝などが煩い所も出てくるようになる。



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