朝日岳 (群馬県) ( 朝日岳:1,945.3m ) 2013.10.14 登山



【PHOTO & 記録 朝日岳 4】

ところがである、後方を見ると雲の量はさらに増してきており、 加えて、今まで見たこともないような雲 (あるいはガス) の一団が下から広がり始めてきたのである。

気持ちの問題もあるのだろうが、 その様子は 映画 『 ハムナプトラ 』 に出てくる 『 イムホテップの砂嵐 』 を想像させたのであった。
そして、その砂嵐 (ガス) は、凄いスピードでこちらに迫り来る。
写真では その状況がうまく表れていないのが残念。

両側が紅葉した生け垣となっている道を登る。
後ろから迫り来るガスに焦りが募るが、スタミナ切れ状態では足が進まない。一直線の登りが辛い。

振り返れば、周囲の山々が見えるようになってきている。
すぐ手前に見える山は布引山であろうか。その左側後方には景鶴山の突起が見える。
布引山と思われる山の右後方には 燧ヶ岳、 そしてその右に至仏山、 小至仏山が見える。
写真には写っていないが、小至仏山の右には今朝ほど見えた笠ヶ岳の姿も見えている。
笠ヶ岳から さらに右の方に目を大きく転じれば、 武尊山が見えるが、 その頂上上空には少し隙間を置いて黒い雲が覆い被さっている。 まさか雨と言うことはなかろうが、心配な光景である。

道の方は、ようやく灌木帯を登り切り、 左方に折れて露岩帯にかかるようになる。
前方には朝日岳が見えているものの、 あれよあれよという間にバックの青空は白い雲に覆われていく。

森林限界に出たとはいえ、これでは食事どころではない。時間を追うごとに状況は悪くなっているので、 バテてはいるものの、食事休憩は諦めて先を急ぐ。

ついに朝日岳 のバックに見えていた青空はなくなってしまう。
それだけならまだ良いのだが、今度は強く冷たい風とともにガスも下から上がり始めてくる。状況は芳しくない。

この露岩帯は上の方から染み出た水で濡れており、 また斜面に沿って斜めになっている岩が多いので、強い風に滑りはしないかと少し緊張しながら進む。
テンションの方は落ちる一方で、バテ気味な状況と相まって、足の進みはかなり遅くなる。

ガスはついに朝日岳を覆い、 朝日岳の姿は見えなくなってしまう。
こちら側にも徐々にガスが流れ始め、そのうちに小生もガスに囲まれてしまい、ついには 10m位先しか見えなくなってしまう。
おまけに強く吹きつける風は冷たく、体温を奪う。

それでも何とか岩場を抜け、ササ原を進み、目の前の高みに登り着いて暫く進むと、 ガスの中に木道が現れた。



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